【発明の詳細な説明】
オープンドローを有さない
非クレープ加工通気乾燥ティッシュ製品製造方法
本発明の背景
フェイシャルティッシュ、バスティッシュ、およびペーパタオルのようなティ
ッシュ製品を製造する際に、一般的に製紙繊維の水中懸濁物を成形用布上に堆積
し、懸濁液を脱水してウェブを形成し、該ウェブを乾燥し、続いて特定の製品形
状に加工するために該乾燥したウェブを巻いてロールにすることによって、ティ
ッシュのベースシートが作られる。製造中、殆どのティッシュウェブが、スチー
ム加熱式ヤンキードライヤに付着されて、この後、加工される前に、ドクターブ
レード(クレープ加工)と接触することによってヤンキードライヤの表面から取
り除かれて、シートの柔軟性と伸縮性を改善するようになっている。最近では、
柔軟な非クレープ加工通気乾燥ティッシュシートが公表されており、ここでは、
柔軟性と伸縮性が別の処理方法によってシートに組み入れられている。
しかしながら、このような全ての処理において、最終シートが、ロールに巻か
れる前に、“オープンドロー”を横切ることになり、このことは、乾燥されたシ
ートが巻かれる前、少しの間支持されなくなるということを意味する。クレープ
加工シートの場合、シートがクレープシリンダから取り除かれ、支持されない状
態でクレープシリンダからリールを通る。非クレープ加工通気乾燥シートに関し
ては、シートが通気乾燥布または次に続く移送用布から出て、支持されないでリ
ールを通過する。ティッシュ製造業において知られているように、これらの支持
されていない状態の移動、すなわちオープンドローが、紙切れ、製造時間の遅れ
の原因となる。このことを補うために、ティッシュシートが製造中に元の状態の
ままであるように、機械方向に高い強度を有するように設計されている。しかし
ながら、このような高強度は、柔軟性に関し逆効果であることが多く、製品の最
終使用者にとって望ましいものではない。
従って、ティッシュ製造においてオープンドローが避けられる場合には、ティ
ッシュは、無駄と遅れという見地からより効率的に製造され、最終製品の機械方
向の強度が、製造に必要とされるのではなく、単に製品に要求されるレベルにま
で減少できる。
本発明の開示
非クレープ通気乾燥ティッシュシートの製造において、通気ドライヤおよびリ
ール間のオープンドローを、ドライエンド移送布または別の移送装置との適切な
組合せを用いることによって除くことができる。このようにする際には、機械方
向に極めて低い強度を有するティッシュシートを作ることができ、より柔軟であ
り、機械方向および機械横方向の引張強度が等しいティッシュシートを作るため
の手段を提供することになる。
本明細書の1態様において、本発明は、製紙繊維の水中懸濁物を成形用布上に
堆積して湿潤ウェブを形成し、該湿潤ウェブを通気乾燥布に移送し、該ウェブを
通気乾燥してティッシュシートを形成し、該ティッシュシートがオープンドロー
を横切らないでリールとリールドラムとの間に形成される巻き取りニップにおい
てリールに巻かれるように、ティッシュシートをリールに移す段階からなる、非
クレープ通気乾燥ティッシュを製造するための方法に関する。オープンドローを
回避することは、ティッシュシートを通気乾燥布地からリールドラムに直接移送
することによってか、もしくは1つか2つ以上のドライエンド移送布地への中間
移送によるか、のいずれかによって達成できる。この方法は、高機械速度(約2
000もしくは約3000フィート/分か、それ以上)の場合に特に有効であり
、本発明以外の場合にはシートが周期的に切れることなくリールを通過するのに
比較的高MD引張強度が必要となる。
本明細書における別の態様において、本発明は、ティッシュシートが、(a)
真空ロールを用いて、通気乾燥布から第1のドライエンド移送布に移送され、(
b)第1のドライエンド移送布と、比較的高程度の通気性(約200立方フィー
ト/分/平方フットか、それ以上)を有し、裏面がリールドラムのまわりを部分
的に包む第2のドライエンド移送布の上側との間に支持され、(c)第2ドライ
エンド移送布の上側に移送され、第2ドライエンド移送布の上側に配置された
エアフォイルによって作られる空気圧によって第2のドライエンド移送布の裏面
に維持され、(d)リールに巻かれる、段階からなる前述の方法に関する。より
詳細には、第2のドライエンド移送布の通気性は、約200から約500立方フ
ィート/分/平方フットであり、より詳細には約300から約400立方フィー
ト/分/平方フットである。布地の前後の0.5インチの空気差圧を維持しなが
ら布地を通る空気流れである通気性については、ASTM試験法D737に記載
されている。
別の態様において、本発明は、ティッシュシートが、(a)真空ロールを用い
て、通気乾燥布から第1のドライエンド移送布に移され、(b)第1のドライエ
ンド移送布と、約100立方フィート/分/平方フットか、それ以下の通気性を
有し、裏面がリールドラムのまわりを部分的に包む第2のドライエンド移送布の
上側との間に支持され、(c)第2ドライエンド移送布の上側に移送され、(d
)リールに巻かれる、前述の方法に関する。より詳細には、第2ドライエンド移
送布の通気性は、約0から約100立方フィート/分/平方フットであり、より
詳細には、約25から約100立方フィート/分/平方フットであり、さらによ
り詳細には、約50から約100立方フィート/分/平方フットである。
別の態様において、本発明は、(a)製紙繊維の水中懸濁物を成形ワイヤ上に
堆積させるためのヘッドボックスと、(b)製紙繊維の水中懸濁物を受取り湿潤
ウェブを形成するための連続成形布と、(c)該湿潤ウェブを成形布から移すこ
とができるように、成形布に近接して配置された連続移送布と、(d)成形布か
ら移送布への湿潤ウェブの移送を行なうための手段と、(e)湿潤ウェブを乾燥
するための回転式通気乾燥シリンダと、(f)通気ドライヤのまわりを少なくと
も部分的に包み、湿潤ウェブを移送布から移すことのできるように移送布に近接
して配置された連続通気乾燥布と、(g)移送布から通気乾燥布への湿潤ウェブ
の移送を行なうための手段と、(h)乾燥ウェブを巻くための回転リールと、(
i)乾燥ウェブを巻くことを補助するためのリールに近接したリールドラムと(
j)オープンドローなしに、乾燥ウェブを通気乾燥布からリールに移すための手
段と、からなる非クレープ加工通気乾燥紙ウェブを連続して製造するための製紙
機械に関する。
さらに、別の態様において、本発明は、ウェブを通気乾燥布からリーリに移す
ための手段が、(a)乾燥ウェブが移されることのできるように、通気乾燥布に
近接して配置された連続した第1のドライエンド移送布と、(b)リールドラム
のまわりをループし、約200立方フィート/分/平方フットか、それ以上の通
気性を有する、乾燥ウェブが第1ドライエンド移送布との間に挟まれるように第
1のドライエンド移送布に近接して配置された第2のドライエンド移送布の連続
ループと、(c)第2のドライエンド移送布のループ内で、第2のドライエンド
移送布に近接して配置されており、乾燥ウェブが第2のドライエンド移送布と接
触したままであるように空気圧を作り出すエアフォイルと、を備える、前述の製
紙機械に関する。
さらに別の態様において、本発明は、ウェブを通気乾燥布からリールに移すた
めの手段が、(a)乾燥ウェブが移されることができるように、通気乾燥布に近
接して配置された連続する第1ドライエンド移送布と、(b)リールドラムのま
わりをループし、約100立方フィート/分/平方フットか、それ以下の通気性
を有する、乾燥ウェブが第1移送布との間に挟まれるように該第1のドライエン
ド移送布に近接して配置された第2のドライエンド移送布の連続ループと、を備
える、前述の製紙機械に関する。
別の態様において、本発明は、ウェブを通気乾燥布からリールに移送するため
の手段が、乾燥ウェブをリールドラムに移すことができるように十分に接近して
いる通気乾燥布に近接して配置されたリールドラムを備える、前述の繊維機械に
関する。
さらに、別の態様において、本発明は、ウェブを通気乾燥布からリールに移す
ための手段が、乾燥ウェブを真空ドラムに移すことのできるのに十分に接近した
通気乾燥布に近接して配置された真空ドラムを備えており、該真空ドラムは、乾
燥ウェブを真空ドラムからリールドラムに移すことができるように、リールドラ
ムに近接して配置されている。
本発明のこれらの態様および別の態様を添付の図面を参照してより詳細に記載
する。
図面の簡単な説明
図1は、リールの前にオープンドローを用いる従来技術の代表的な手段で非ク
レープ加工のティッシュシートを製造するための方法を表す概略的な流れ線図で
ある。
図2は、高通気性を有する延ばされた布を利用する本発明に従って非クレープ
加工通気乾燥されたティッシュシートを製造するための方法の概略的な流れ線図
である。
図3は、低通気性を有する延ばされた布を利用する本発明に従って非クレープ
加工通気乾燥されたティッシュシートを製造するための方法の概略的な流れ線図
である。
図4は、通気乾燥布からシートを直接巻くために1個のドラムを用いる本発明
に従って非クレープ加工通気乾燥ティッシュシートを製造するための方法の概略
的流れ線図である。
図5は、通気乾燥布からシートを直接巻くために2個のドラムを用いる本発明
に従って非クレープ加工通気乾燥ティッシュシートを製造するための方法の概略
的流れ線図である。
図6は、様々に商業的に入手可能な顔用ティッシュ、バスティッシュおよびタ
オルと、本発明の方法によって製造されたいくつかの例に関する、幾何平均引張
強度(GMT)/プライとMD引張強度/プライを表すプロットである。
本発明の詳細な記載
本明細書における様々な図面を記載する際に、全体を通して同一参照番号は、
同一装置を記載するのに用いられる。余計な反復を避けるために、このような装
置には同一の参照番号が付与されているが、図1において記載した装置の殆どの
詳細な記載は、それに続く図面の記載では繰り返さない。
最初に、図1を参照すると、非クレープ加工通気乾燥ティッシュを製造するた
めの代表的な通気乾燥工程の概略的な流れ線図が示されている。製紙繊維の水中
懸濁物が成形ロール4を横切るときに、水中懸濁物を内側の成形布3上に堆積す
るためのヘッドボックス1が図示されている。外側の成形布5は、ウェブが成形
布上を通過し、いくらかの水を流す間、該ウェブを含むようになっている。次い
で、真空移送シュー9に補助されて湿潤ウェブ6が内側成形布からウェットエン
ド移送布8に移送される。この移送は、移送布が成形布よりも遅い速度で進行す
る状態で行なわれ(ラッシュ移送)、伸縮性を最終ティッシュシートに与えるの
が好ましい。次いで、湿潤ウェブが真空移送ロール12に補助されて、通気乾燥
布11に移される。通気乾燥布は、ウェブを通気乾燥ドライヤ13上で支持し、
ウェブに温風を吹き込み嵩を維持しながらウェブを乾燥する。速度とドライヤの
容量によっては、2個以上の通気ドライヤ(図示せず)が直列にあってもよい。
次いで、乾燥されたティッシュシート15が、真空移送ロール17の助けを得て
第1のドライエンド移送布16に移される。移送直後にティッシュシートが、第
1のドライエンド移送布と第2のドライエンド移送布18との間に挟まれて、シ
ートの通路を確実に制御するようになっている。ティッシュシートが移送布に残
り、参照符合20で示されているオープンドローを横切り、ここでシートは支持
されない。次いで、シートがリールドラム22とリール23との間の巻きニップ
を通過し、ティッシュ25のロールに巻かれ、これに続き順次、分割、切断され
さらに折り曲げられて包装されるように、加工される。
図2は、本発明に関する工程の概略的な流れ線図であり、リールに通じている
オープンドローが取り除かれる。工程の前半は図1に示したものと同じである。
ティッシュシートが通気乾燥布を出るとき、ティッシュシートが第1のドライエ
ンド移送布16に真空移送ロール17の助けを得て移される。第1のドライエン
ド移送布16として使用するのに適した布は、アステン(Asten)934、
アステン939、アルバニ(Albany)59M、アルバニ・デュオテックス
(Duotex)DD207、リンドセイ(Lindsay)543等のような
様々な布地を含むが、これらに限定されない。次いで、ティッシュシートが、第
1のドライエンド移送布と、該第1のドライエンド移送布の通気性より大きい通
気性を有し、リールドラム22を包む第2のドライエンド布18との間で圧縮さ
れる。適当な第2のドライエンド移送布は、アステン960(約300から約4
00の通気性)、アプルトン・ミル・スタイルQ53F(約400の通気性)、
アプルトン・ミル・スタイルQ53KY(約200の通気性)、アルバニ・デュ
オテックスA81とアプルトン・ミル・スタイルHC200(約200の通気性
)とを含むが、これらに限定されない。ロール31によって作られるより下側の
布地を通る空気流れのために、シートが第2のドライエンド移送布18に移され
る。布地の裏側のエアフォイル30が存在することによって発生した空気圧によ
り、第2のドライエンド移送布の上面にシートが保持される。次いで、ティッシ
ュシートが、リールドラムとリール23との間に形成された巻き取りニップに支
持され巻かれて、ロール25になる。
図3は、図2に示したものと類似するが、第2の移送布地の通気性が、図2の
方法に使用した対応する布地よりも極めて低い、本発明の方法の別の実施例を示
す。第2のドライエンド移送布の通気性を低くすることによって、エアフォイル
の必要性が取り除かれる。何故ならば、第2の布のより低い通気性のために、こ
の布にシートが本質的に付着しようするからである。分離点において、真空作用
のために、シートはより低い通気性の布に続く。いかなるフォイルも必要とされ
ないので、様々のロールによって空気が布地を通って押し出されない。本実施例
に関し、適切な低通気性布では、アステン960ドライヤ布(通気性が約50か
ら100)、COFPA・モノナップ・NP50ドライヤフェルト(通気性が約
50)、およびアプルトン・ミル・ドライヤフェルトスタイルH53FH(通気
性が約75)を含むが、これらに限定されない。
図4は、本発明に従った、概略的な別の方法の流れ線図であり、ティッシュシ
ート15が通気乾燥布11から直接リールドラム22に移される。これは、リー
ルドラムまたは加圧空気内からの真空吸引を用いて達成される。次いで、ティッ
シュシートがリール23に巻かれて25になる。図2と図3の方法とを比較する
と、この方法の利点は、ドライエンド移送布が取り除かれることである。
図5は、図4に類似した方法に類似しているが、ティッシュシート15を通気
乾燥布11から移送するように真空ドラム26を用いて、ティッシュシートをリ
ールドラム22上に通し、リール23上で巻いてロール25になる本発明に関す
る別の方法の概略的な流れ線図である。ロール22と26の間のニップはカレン
ダーがけを行なうような構造にできる。
図6は、様々な商業的に入手可能な顔用ティッシュ、バスティッシュおよびタ
オルと、本発明によって製造されたいくつかの例に関する、幾何平均引張強度/
プライとMD引張強度/プライ(重量グラム/3インチの幅のサンプルで表して
)を表すプロットである。符合“1”、“2”、および“3”は、商業的に入手
可能な、2プライと3プライの顔用、バスおよびタオル製品を表す。文字“A−
E”は、例1において作られたティッシュ製品に関する。データポイントAとB
は、特に低強度のティッシュウェブを安定して製造し、巻き取る本発明の能力を
表す。別の低強度のティッシュも存在するが、これらの製品が一般的に機械速度
を遅らせ、機械効率を低下させることを含むということをが、本工業分野におい
て、一般的に知られている。本発明により、ドライエンドシートの切れによる効
率における損失がほとんど、もしくは全くない状態で、このようなティッシュを
高速度(3000フィート/分か、それ以上)で製造できる。
例
例1
本発明をさらに記載するために、低強度の非クレープ通気乾燥ティッシュのい
くつかのロールが、図1にほぼ示すような方法を用いて、商業的に入手可能なテ
ィッシュ機械で製造された。より詳細には、3層の単一プライのバスティッシュ
が作られ、外側層は分散され結合されていないアルクルズユーカリ繊維であり、
中央層は、精製された北洋針葉樹クラフト繊維、NB−50であった。
生成前に、ユーカリ繊維が、10%の濃度で15分間パルプ化され、30から
40%の濃度に脱水された。次いで、パルプが、194度F(90°C)で3.
2馬力/日/トンの力入力(2.6キロワット−日/トン)で作動するモイレシ
ャフトトに給送された。分散に続いて、柔軟剤(ベロセル(Beorcell)
596)が15ポンドのベロセル/乾燥繊維トン(0.75重量%)の量でパル
プに添加された。
針葉樹繊維が、30分間7%の濃度でパルプ化され、パルプ化の後、3.5%
の濃度にまで希釈され、分散され、結合されていないユーカリ繊維が3.5%の
濃度にまで希釈された。全体の層状シートの重量は、分散されたユーカリ/精製
針葉樹/分散ユーカリ層の間でスプリット30%/40%/30%であった。中
央層は、目標の強度値を達成するのに必要とされるレベルにまで精製され、外側
層に表面の柔軟性と嵩性を与えた。パレズ631NCが中央層に基づいて11ポ
ンド(5キログラム)/トンのパルプで中央層に加えられた。
3層のヘッドボックスが、該ヘッドボックスの中央層内の精製された北洋針葉
樹の紙料で、湿潤ウェブを形成するように用いられ、上述した3層繊維に関し単
一の中央層を作り出す。スライスから約75ミリメートル(約3インチ)へこん
だ乱流発生インサートと、該スライスを約6インチ(150ミリメートル)越え
て延びる分割器が用いられた。正味のスライス開口部は、約1.22インチ(3
1ミリメートル)であり、各外側層のほぼ2倍の水が中央層に流れるようになっ
ている。ヘッドボックスに給送された紙料の濃度は約0.1重量%であった。
この結果得られた3層のシートが、ツインワイヤ、吸引成形ロール、それぞれ
アステン866とアステン856布である成形布を備えたフォーマ(図1の5と
3)上で形成された。成形布の速度は15.2メートル/秒であった。次いで、
新しく形成されたウェブが、11.7メートル/秒(30%ラッシュ移送)で進
行している移送布に移される前に、成形布の下側からの真空吸引を用いて約20
から27%の濃度にまで脱水された。移送布は、アルバニ・デュオテックスR−
12であった。約6から15インチ(150から380ミリメートル)の水銀真
空を引っ張る真空シューがウェブを移送布に移すのに用いられた。
次いで、ウェブが通気乾燥布(リンドセイ・ワイヤ・T−216−3)に移送
するのに用いられた。通気乾燥布は約11.7メートル/秒(約2200フィー
ト/分)の速度で進行した。ウェブが、約350°F(175°C)の温度で作
動するハニカム通気ドライヤ上で支持され、最終の乾燥が約98%の濃度にまで
乾燥された。
次いで、ウェブが図2に示した高通気性布の構成に従ってオープンドローする
機会なく、リールに取られた。第1のドライエンド移送布がアステン960であ
り、第2のドライエンド移送布がアルバニ・デュオテックスA81であった。第
2のドライエンド移送布が水差圧0.5インチにおいて410立方フィート/分
/平方フットの通気性を有していた。フォイルが、第1および第2のドライエン
ド移送布の分割点において第2のドライエンド移送布の下側に必要とされた。こ
のフォイルが、第2のドライエンド移送布の下側に低圧領域を作り出し、シート
をこの布に従うようにした。
幾つかの低強度非クレープ通気乾燥ウェブがこれらの状態で作りだされた。全
てが約30グラム/平方メートルの坪料であった。強度パラメータは表1に示す
通りであった。
このデータは、図6のポイントA−Eとして表される。これは、商業的に生産
でき低強度のティッシュウェブを巻く本発明の能力を表している。
図示のため与えられた前述の例は、以下の請求の範囲とこれに均等な全てによ
り定義される、本発明の範囲を制限するものとして構成されていないことがわか
る。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1997年1月15日
【補正内容】
請求の範囲
1.製紙繊維の水中懸濁物を成形布上に堆積して湿潤ウェブを形成し、該湿潤ウ
ェブを通気乾燥布に移し、前記ウェブを通気乾燥して、ティッシュシートを形成
し、該ティッシュシートがオープンドローを横切らないでリールとリールドラム
との間に形成された巻き取りニップにおいて前記リール上に巻かれるように、前
記ティッシュシートを前記リールに移す、段階からなり、
前記ティッシュシートが、(a)真空ロールを用いて、前記通気乾燥布から第
1のドライエンド移送布に移され、(b)該第1のドライエンド移送布と、裏側が
前記リールドラムのまわりを部分的に囲む第2のドライエンド移送布の上側との
間に支持され、(c)前記第2ドライエンド移送布の前記上側に移され、前記第2
のドライエンド移送布の裏側に配置されたエアフォイルによって作られた空気圧
によって前記第2のドライエンド移送布の前記上側に維持され、(d)前記リール
に巻かれる、ようになっている非クレープ加工通気乾燥ティッシュを製造するた
めの方法。
2.前記第2のドライエンド移送布の通気性は約200 立方フィート/分/平方フッ
トか、それ以上であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
3.前記第2のドライエンド移送布の前記通気性は約200 から約500 立方フィー
ト/分/平方フットであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
4.前記第2のドライエンド移送布の前記通気性は約300 から約400 立方フィー
ト/分/平方フットであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
5.製紙繊維の水中懸濁物を成形布上に堆積して湿潤ウェブを形成し、該湿潤ウ
ェブを通気乾燥布に移し、前記ウェブを通気乾燥して、ティッシュシートを形成
し、該ティッシュシートがオープンドローを横切らないでリールとリールドラム
との間に形成された巻き取りニップにおいて前記リール上に巻かれるように、前
記ティッシュシートを前記リールに移す、段階からなり、
前記ティッシュシートは、(a)真空ロールを用いて、前記通気乾燥布から第
1のドライエンド移送布に移され、(b)前記第1のドライエンド移送布と、裏側
が前記リールドラムのまわりを部分的に囲む第2のドライエンド移送布の上
側との間に支持され、(c)前記第2ドライエンド移送布の前記上側に移され、(d)
前記リールに巻かれるようになっている非クレープ加工通気乾燥ティッシを製造
するための方法。
6.前記第2のドライエンド移送布の前記通気性は約100 立方フィート/分/平方
フットか、それ以下であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
7.前記第2のドライエンド移送布の前記通気性は、約25から約100 立方フィー
ト/分/平方フットであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
8.前記第2のドライエンド移送布の前記通気性は、約50から約100 立方フィー
ト/分/平方フットであることを特徴とする請求項5に記載の方法。
9.製紙繊維の水中懸濁物を成形布上に堆積して湿潤ウェブを形成し、該湿潤ウ
ェブを通気乾燥布に移し、前記ウェブを通気乾燥して、ティッシュシートを形成
し、該ティッシュシートがオープンドローを横切らないで、リールとリールドラ
ムとの間に形成された巻き取りニップにおいて前記リール上に巻かれるように、
前記ティッシュシートを前記リールに移す、段階からなり、前記ティッシュシー
トが前記通気乾燥布から前記リールドラムに直接移されて、前記リールに巻かれ
るようになっている非クレープ加工通気乾燥ティッシュを製造するための方法。
10.製紙繊維の水中懸濁物を成形布上に堆積して湿潤ウェブを形成し、該湿潤ウ
ェブを通気乾燥布に移し、前記ウェブを通気乾燥して、ティッシュシートを形成
し、該ティッシュシートがオープンドローを横切らないで、リールとリールドラ
ムとの間に形成された巻き取りニップにおいて前記リール上に巻かれるように、
前記ティッシュシートを前記リールに移す、段階からなり、前記ティッシュシー
トが前記通気乾燥布から第1のリールドラムに直接移されて、その直後に第2の
リールドラムに移されて前記リールに巻かれるようになっている非クレープ加工
通気乾燥ティッシュを製造するための方法。
11.前記ティッシュシートの速度は、約2000フィート/分か、それ以上であるこ
とを特徴とする請求項1、5、9または10に記載の方法。
12.前記ティッシュシートの前記速度は、約3000フィート/分か、それ以上であ
ることを特徴とする請求項1、5、9または10に記載の方法。
13.(a)製紙繊維の水中懸濁物を成形ワイヤ上に堆積するためのヘッドボックス
と、
(b)製紙繊維の前記水中懸濁物を受取り、湿潤ウェブを形成するための連続成
形布と、
(c)該成形布に近接して配置され、前記湿潤ウェブを前記成形布から前記移送
布に移すことのできる連続移送布と、
(d)前記湿潤ウェブの前記成形布から前記移送布への移送を行なうための手段
と、
(e)前記湿潤ウェブを乾燥するための回転可能な通気乾燥シリンダと、
(f)前記通気ドライヤのまわりを少なくとも部分的に囲み、前記湿潤ウェブを
前記移送布から移すことができるように前記移送布に近接して配置されている連
続通気乾燥布と、
(g)前記湿潤ウェブの前記移送布から前記通気乾燥布の移送を行なうための手
段と、
(h)前記乾燥されたウェブを巻くための回転可能なリールと、
(i)前記乾燥したウェブを巻くことを補助するための前記リールに近接したリ
ールドラムと、
(j)前記乾燥ウェブを前記通気乾燥布から前記リールにオープンドローなしに
移送するための手段と、を備え、該手段は、
(1)前記通気乾燥布に近接して配置されており、記乾燥ウェブが移されるこ
とのできる連続した第1のドライエンド移送布と、
(2)前記リールドラムのまわりをループし、約200 立方フィート/分/平方フ
ットか、それ以上の通気性を有しており、前記乾燥ウェブが前記第1のドライエ
ンド移送布との間にはさまれるように前記第1のドライエンド移送布に近接して
配置された第2ドライエンド移送布の連続ループと、
(3)前記第2ドライエンド移送布の前記ループ内で、前記乾燥ウェブが前記
第2ドライエンド移送布と接触したままであるように空気圧を作り出す前記第2
のドライエンド移送布に近接して配置されたエアフォイルと、
を備えるようになっている、非クレープ加工通気乾燥ペーパウェブを連続し
て作るための製紙機械。
14.(a)製紙繊維の水中懸濁物を成形ワイヤ上に堆積するためのヘッドボックス
と、
(b)製紙繊維の前記水中懸濁物を受取り、湿潤ウェブを形成するための連続成
形布と、
(c)該成形布に近接して配置され、前記湿潤ウェブが前記成形布から移される
ことのできる連続移送布と、
(d)前記湿潤ウェブの前記成形布から前記移送布への移送を行なうための手段
と、
(e)前記湿潤ウェブを乾燥するための回転可能な通気乾燥シリンダと、
(f)前記通気ドライヤのまわりを少なくとも部分的に囲み、前記湿潤ウェブを
前記移送布から移すことができるように前記移送布に近接して配置されている連
続通気乾燥布と、
(g)前記湿潤ウェブの前記移送布から前記通気乾燥布の移送を行なうための手
段と、
(h)前記乾燥されたウェブを巻くための回転可能なリールと、
(i)前記乾燥したウェブを巻くことを補助するための前記リールに近接したリ
ールドラムと、
(j)前記乾燥ウェブを前記通気乾燥布から前記リールにオープンドローなしに
移送するための手段と、を備え、該手段は、
(1)前記通気乾燥布に近接して配置されており、前記乾燥ウェブが移される
ことのできる連続した第1のドライエンド移送布と、
(2)前記リールドラムのまわりをループし、約100 立方フィート/分/平方フ
ットか、それ以下の通気性を有しており、前記乾燥ウェブが前記第1のドライエ
ンド移送布との間にはさまれるように前記第1のドライエンド移送布に近接して
配置された第2ドライエンド移送布の連続ループと、
を備えるようになっている、非クレープ加工通気乾燥ペーパウェブを連続し
て作るための製紙機械。
15.前記ウェブを前記通気乾燥布から前記リールに移すための前記手段は、前記
乾燥ウェブを前記リールドラムに移すことができるように十分に接近した前記通
気乾燥布に近接して配置されている前記リールドラムを備えること特徴とする請
求項13または14のいずれかに記載の製紙機械。
16.前記ウェブを前記通気乾燥布から前記リールに移すための前記手段は、前記
乾燥ウェブを移すことのできるように十分に接近している前記通気乾燥布に近接
して配置されている真空ドラムを備えており、該真空ドラムが、前記乾燥ウェブ
を前記真空ドラムから前記リールドラムに移すことのできるように前記リールド
ラムに近接して配置されていることを特徴とする請求項13または14に記載の
製紙機械。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U
G),AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,C
A,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI
,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,
KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,M
G,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO
,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,
TR,TT,UA,UG,UZ,VN
(72)発明者 レコスキ マイケル ジョン
アメリカ合衆国 ウィスコンシン州
54914 アップルトン カントリー ラン
ドライヴ 3227
(72)発明者 リン フィリップ シム
アメリカ合衆国 オクラホマ州 74105
タルサ サウス アトランタ アベニュー
5804
(72)発明者 グロップ ロナルド フレデリック
カナダ オンタリオ エル2エヌ 2ティ
ー8 セント キャサリーンズ レイクシ
ョア ロード 131
(72)発明者 アルノール ポール アンドレ ベヌワ
ルーク エム
フランス エフ−51000 ナンシー リュ
ー ブラコンモート 7