JPH10509957A - 抗癌剤 - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
(i) 抗癌活性と0.01から25.5の間のオクタノール/水分配係数とを持つ化合物を提供するために、MはAu(I),Ag(I)及びCu(I)から選択されたものである化合物〔M(dppe)2〕+中の8つのフェニル置換基の1若しくはそれ以上を2,3,若しくは4ピリジル置換基と交換する段階と;(ii)シスプラチン耐性のヒト癌腫細胞系列を含む癌細胞に対して選択的な毒性を有する化合物である該化合物をそのような処置を必要とする患者に投与する段階と、を含む腫瘍の処置又は抑制の方法。本発明はまたその範囲内に、上記記載による処置方法における使用のための化合物を含む。
Description
【発明の詳細な説明】
”抗癌剤”
本発明の分野
本発明は、アリールホスフィンの金属錯体及びそれらの製造方法に関する。
本発明の背景
最近は白金抗癌剤が癌化学療法のための臨床使用における唯一の金属化合物で
あるが、多くの他の金属錯体が動物のモデル中で高い抗腫瘍活性を示す。白金錯
体より毒性が低く、より効果的な金属抗腫瘍剤の設計に対し大きな目的がある。
従来からの仕事は、潜在的な新しい種類の抗癌剤として幾つかの金属ジホスフ
ィン錯体の確認に寄与した。特に、金(I)錯体〔Au(dppe)2〕Cl(
ここで、dppeは1,2−ビス(シフェニルホスフィノ)エタン)は、Ber
ners−Price他によりの1986年のCancer Research
の第46巻の5486−5493ページに開示されたように、ネズミ中の腫瘍モ
デルの領域に対し良い抗癌活性を示した。Berners−Price他により
1988年のStructure Bonding(ベルリン)の第70巻の2
7−102ページに開示されたように、構造と活性の相関が広い領域のジホスフ
ィン配位子とそれらの金属錯体に対し評価された。〔Au(R2P(CH2)nP
R’2〕Xのタイプの錯体に対し、R=R’=フェニルでn=2,3又はcis
−CH=CHの類似体であるときに最も高い活性が見出された。一般に、金(I
)が銀(I)又は銅(I)により置換されたときは維持されたが、ホスフィン上
のフェニル置換基が他の置換基により置き換えられるとき、活性は低下され、又
は全く失われた。Khohkar他による1990年のInorg.Bioch
em.の第39巻の117ページ及びMirabelli他による1987年
のJ.Med.Chem.の第30巻の2181ページに示されたように、他の
金属(例えば、白金(II)及びPd(II))のdppe錯体はホスフィン単
体より活性が低いことが見出された。11族金属イオンの四面体錯体は速度論的
に不安定なM−P結合を有しているため、金属は細胞毒性のジホスフィンのため
の輸送システムとして働くことが可能である。得られた証拠は、初期の細胞毒性
損傷が核の染色質へのダメージから起きることを示すが、細胞毒活性の機構はま
だ知られていない。〔Au(dppe)2〕+は腫瘍細胞中で、DNA−単一鎖切
断及びDNA−たんぱく質架橋を生成し、後者は低濃度の危険な損傷である(上
記のBernaers−Price他(1986年))。
Rush他による1987年のToxicologistの第7巻の59ペー
ジ及びHoke他による1989年のToxicol.Appl.Pharma
col.の第100巻の293ページに記載されたように、〔Au(dppe)2
〕Clの臨床的な開発は、ビーグル犬での前臨床的な試験における厳しい心臓
及び肝臓及び血管の毒性の確認に従って予め排除された。Hoke他による19
88年のBiol.Chem.の第262巻の11203ページに記載されるよ
うに、これらの毒性は、ミトコンドリアの機能の崩壊を引き起こす。〔Au(d
ppe)2〕+は八つの疎水性のフェニル置換基を持つカチオンであり、これらの
性質は、膜電位の消失を経て酸化リン酸化の結合解離をするミトコンドリア膜内
での錯体の溶解を促進する。
例はまた、ビス(ジホスフィノ)金キレート及び、特に2−と4−ピリジル置
換基を持つものの細胞毒性と抗癌活性を記載するBerners−Price他
による1990年のJ.Med.Chem.の第33巻の1386ページにより
示された。4−ピリジル置換キレートは不活性であったが、2−ピリジル置換キ
レートはネズミ中で抗癌活性を示すことが見出された。
アリールホスフィンの金属錯体は欧州特許第0164970号と欧州特許第0
198696号に開示される。欧州特許第0164970号は、不活性で薬学的
に受容可能なキャリアー又は希釈剤と、効果的に腫瘍細胞の成長を抑制する量の
二座フェニルホスフィンの金属錯体との結合からなる薬学上の合成物を調製する
方法を開示する。しかし、このような化合物は上記のように、ビーグル犬での前
臨床試験において厳しい心臓の肝臓の及び血管の毒性を発達させることが既に示
された。
欧州特許第0198696号は、二座ピリジルホスフィンの金錯体と同じもの
を含む合成物と腫瘍細胞の抑制剤としてのそれらの用途を開示する。しかし、以
下で示されるように、二座ピリジルホスフィンのそのような錯体の構造は正確で
あるとは考えられておらず、そのため、このことがそのような化合物の臨床的な
評価における難しさを作り出している。
金属ホスフィン抗癌剤の開発におけるさらなる進歩は、毒性副作用から抗癌効
果を分離することを可能とすることにかかっている。主な困難さは、フェニル置
換基がミトコンドリア毒性を促進するということに現れるが、構造と活性の相関
はこれらのフェニル基は細胞毒性の活性に対して重要であることを示している。
シスプラチン及び他の白金ベースの薬剤を癌の臨床的な処置の中に導入するこ
とは、ある腫瘍タイプ、特に睾丸、卵巣及び膀胱の癌に対する応答時間において
劇的な改善をもたらす。それらの効能に対する主要な臨床的制限は、これらの薬
剤に対して耐性のある腫瘍の存在である。この調査の潜在的な重要性は、金属ホ
スフィン抗癌薬剤が臨床的な使用において、他の薬剤と異なる機構の作用を有す
ることを示すことである。もし、好ましくない毒性副作用が克服されるなら、こ
れらの化合物は共同化学療法又は他の抗癌剤及び、特にシスプラチンに対する耐
性のある癌の処置のための大きな潜在的価値を提供する。
本発明の概要
そのため、シスプラチン耐性のあるヒトカルチノーマ細胞系を含む癌細胞に対
応する選択的な毒性を持つアリールホスフィンの金属錯体を用いる腫瘍の処置又
は抑制の方法を提供することが本発明の目的である。
本発明の別の目的は、上記のものと同じ臨床的な効果を持つアリールホスフィ
ンの新規な金属錯体を提供することである。
そのため一局面において本発明は、
(i) 抗癌活性と0.01から25.5の間のオクタノール/水分配係
数とを持つ化合物を提供するために、MはAu(I),Ag(I)及びCu(I
)から選択されたものである化合物〔M(dppe)2〕+中の8つのフェニル置
換基の1若しくはそれ以上を2,3,若しくは4ピリジル置換基と交換する段階
;及び
(ii)シスプラチン耐性のヒト癌腫細胞系列を含む癌細胞に対して選択
的な毒性を有する化合物である該化合物をそのような処置を必要とする患者に投
与する段階、
とを含む腫瘍の処置又は抑制の方法を提供する。
本発明に対し特に関連を持つ化合物は、以下の式で表され、:
ここで、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7及びR8が同一若しくは異なって
フェニル、置換フェニル,4−ピリジル,3−ピリジル,2−ピリジルから選択
され、4−ピリジル,3−ピリジル及び2−ピリジルは付加的に置換されたもの
であり;
Aはnが2若しくは3である−(CH2)−n又はcis−CH=CH−又は
ここで、R9はカルボキシレートを表し、その場合R1,R2,R3,R4,R5
,R6,R7及びR8はすべてフェニル;
であり、
Xはニトレート又は臭素、塩素、ヨウ素若しくは他の非−毒性アニオンの一価
のアニオンであり;
以下の条件:
(i) R1からR8までが全てフェニルとなれない;
(ii) R1からR8まで2−ピリジル、及びAは−(CH2)2−であると
きMはAu(I)となれない;又は
(iii)R1からR8まで同一であって4−ピリジルであり、XはClでA
は−(CH2)2 -であるときMはAu(I)となれない;
に従う。
本発明はその目的の中に、R1からR8までが同一で4−ピリジルであり、Xは
Cl-でAは−(CH2)2−のとき、MはAu(I)となれないという条件で、
上の式(I)の新規な化合物を含む。
フェニル又はピリジル環上の置換基は、(i)これらの置換されたホスフィン
の金属錯体は安定であり、(ii)錯体はカチオン性を維持し、そして(iii
)錯体は分配係数0.01−25.5の範囲内にあるという条件で、化合物の抗
癌活性に不利に影響を与える可能性は無いようであることが強調される。
アニオンに関しては、欧州特許第0164970号が、式Iの錯体に対して、
アニオンの性質は抗癌活性に大きく影響することはないことを示す。生理的な条
件下、アニオンは154mMに近い濃度で存在する塩素により素早く置き換えら
れる。
”無−毒のアニオン”の語により、アメリカ特許第5037812号に記載さ
れるように、最小限の又は良性の毒性を有するアニオンが意味される。好ましい
アニオンは、薬学上又は食品グレードで入手できるものである。特別なアニオン
の薬学的な受容可能性は、既定の毒物学上の簡便な技術により決定される。適当
な薬学的に受容可能なアニオンは、モノカルボキシレート(例えば、ホルメート
、アセテート、ラクテート、ヒップレート、アミノ酸)、ジ−及びトリ−カルボ
キシレート(例えば、マロネート、シトレート)、ホスフェート及びホスフェー
トエステル、ホスホリピッド、サルフェー
ト、カルボネート、ビカルボネート、ハライド、ニトレート、PF6、メタンス
ルホネート、2−ヒドロキシプロパネート、グルクロネート、シアネート、シト
レート、トリフルオロメタン−スルホネート、2−オキソプロパネート、4−ヒ
ドロキシルブタノエート、ヒドロキシ−アセテート、2−ヒドロキシブタノエー
ト、2,3−ジヒドロキシプロパネート、2−ヒドロキシエチルスルホネート(
イセチオネート)、2−ヒドロキシ−プロパノエート(ラクテート)、2−オキ
ソプロパネート、ヒドロキシアセテート並びに2,3−ジヒドロキシプロパネー
トを含む。
フェニル環上の適当な置換基は、ニトロ、スルホネート、ハロゲン、C1-4ア
ルキル、ハロアルキル、メトキシ及びエトキシを含むアルコキシ、アシル(例え
ば、アセチル)、アミノ、アシルアミノ、アルキルアミノ、アルデヒド、ヒドロ
キシ、ヒドロキシアルキル及びそれらの誘導体、チオール、C1-4アルキルで置
換されたチオール、アミド、ケト、カルボキシレート、スルホキシ、スルホキシ
アルキル、スルホキサイド、スルホン、C1-4アルキル置換基を持つアミド誘導
体、スルフェートエステル、ヒドロキシエステル、ホスフェートエステル、アセ
テートを含むカルボン酸エステル、スルホニック酸並びにホスフィニック酸を含
む。適当な置換基は、スルホネート、ハロゲン、ニトロ、C1-4アルキル、アミ
ノ、アルデヒド、アルキアミノ、ハロアルキル、ヒドロキシ、メトキシ及びエト
キシを含むアルコキシ、ヒドロキシアルキ、スルホキシ、チオール、C1-4アル
キルで置換されたチオール、アミド、ジ−及びトリ−カルボキシレートを含むケ
トカルボキシレートを含む。ピリジル環上の適当な置換基は、酸素、水素、ニト
ロ、スルホネート、ハロゲン、窒素原子上のアシル若しくはアルキルを含む。ピ
リジル環の一若しくはそれ以上の炭素原子上の適当な置換基は、ニトロ、スルホ
ネート、ハロゲン、C1-4アルキル、ハロアルキル、メトキシ及びエトキシを含
むアルコキシ、アシル(例えば、アセチル)、アミノ、ア
シルアミノ、アルキルアミノ、アルデヒド、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル及
びそれらの誘導体、チオール、C1-4アルキルで置換されたチオール、アミド、
ケト、カルボキシレート、スルホキシ、スルホキシアルキル、スルホキサイド、
スルホン、C1-4アルキル置換基を持つアミド誘導体、スルフェートエステル、
ヒドロキシエステル、ホスフェートエステル、アセテートを含むカルボン酸エス
テル、スルホニック酸並びにホスフィニック酸を含む。
式Iの好ましい化合物は以下のもの:
(i) ここでR1からR8までの少なくとも一つは3−ピリジルである;
(ii) ここでR1からR8までの全てが3−ピリジルである;
(iii) ここでR1,R2,R5及びR6はフェニル若しくは置換されたフェ
ニルであり、R3,R4,R7及びR8は2−ピリジルである;
(iv) ここでMは銀(I)若しくは銅(I)である;
を含む。
式Iの化合物に関しては、R1からR8まで4−ピリジルである4−ピリジル錯
体は、例示の欧州特許第0198696号中に重要な程度の抗癌活性を有しない
として開示されている。この例はまた、R1からR8までが同一で2−ピリジルで
あり、M=Au(I)で、Xはハロで、Aは1−6炭素原子からなる直鎖状若し
くは分枝鎖状のアルカネジイル鎖である動物の腫瘍細胞の成長を抑制するための
治療における使用のための2−ピリジル錯体を開示する。
4−ピリジル錯体(ここで、M=Au(I)、A=(CH2)2及びX=Cl)
の合成は上記のBerners Price他(1990年)により記載されて
いるが、(i)i.p.P388白血病性貧血、及び(ii)M5076細網細
胞肉腫を持っているネズミにおいて不活性であることが見出された。
式(I)の上記化合物は構造
の配位子から調製され、
ここで、R1,R2,R3及びR4は同一又は異なってフェニル、置換基はR1か
らR8までに関して上記の定義がされる置換フェニル、2−ピリジルと3−ピリ
ジルと4−ピリジルのそれぞれは付加的に置換される2−ピリジル、3−ピリジ
ル又は4−ピリジルであり;
Aはnが2又は3である−(CH2)n−、cis(−CH=CH)又は
であり、ここで、R9は:
(i) Aは−(CH2)2−であり、R1,R2,R3及びR4は同一であるとき
、それらは4−ピリジル又は2−ピリジルとなれない;及び
(ii)R1及びR3がフェニルでAは−(CH2)2−のとき、R2及びR4は何
れも2−ピリジルとなれない、
という条件を伴うカルボキシレートである。
Mは金(I)でありXは塩素である式(I)の化合物の合成に関しては、その
ような化合物は通常、式(II)の適当な配位子と適当な部位で金(I)まで還
元された四塩化金酸ナトリウムとをチオジグリコールにより反応すること、又は
式(II)の適当な配位子とAu(CO)Cl若しくはBu4NAuCl3のよう
な適当な金(I)化合物との反応を含む他の適当な方法により調製される。Mが
銀(I)又は銅(I)の場合は、例えば、硝酸銀又は塩化銅の適当な銀(I)又
は銅(I)試薬により使用がされる。Xがハライド若しくはニトレート以外であ
る場合、関連アニオンを含む適当な出発化合物により、又は適当な非反応性の溶
媒中でのハライド若しくはニトレートアニオンの置換により使用がされる。
Xが塩素以外である式(I)のすべての化合物を調製するために、例は欧州特
許第0164970号及び第0198696号に設けられている。
本発明は、式(I)の化合物のみではなく、以下の式(III),(IV)及
び(V)の化合物もまた含む、上記の式(II)の二座ピリジルホスフィンの金
(I)、銀(I)及び銅(I)錯体を包含し、
ここで、Rは2−ピリジル若しくは置換2−ピリジル、Mは金
(I)、銀(I)若しくは銅(I)であり;
Xは一価若しくは二価であり;そして
Aは−(CH2)2−,−(CH2)3−,若しくは−CH=CH−であり;
ここで、Rは2−ピリジル若しくは置換2−ピリジル、Mは金(I)、銀(I
)若しくは銅(I)であり;そして
Xは一価、二価若しくは三価若しくはそれらの混合でありAは−(CH2)2−
,−(CH2)3−,若しくはcis−CH=CH−であり;或いは
ここで、R1からR8は同一若しくは異なってピリジル基が付加的に置換された
2,3若しくは4−ピリジル、又はフェニル又は置換基が上記のものである置換
フェニルであり;
Aはnが2,3である−(CH2)−n若しくは−CH=CH−である。
構造(I),(III),(IV)及び(V)のそれぞれの化合物は、少なく
とも幾分かは式(I)の化合物として溶液中に存在する。
例えば、1994年7月4日−7日のパースでの、RACI Inorgan
ic Division Conference ICのための要旨の”1,2
−ビス(ジ(2−ピリジル)ホスフィノ)エタンの銀(I)及び金(I)錯体の
自己−構築”と題されたBerners−Price他の記載による最近の証拠
は、R1−R8=2−ピリジルで(i)M=Au(I),及びX=Cl−並びに(
ii)M=Ag(I),及びX=NO3 -である式(I)の化合物は固相ではこの
構造を実質的に有しないことを示す。これらの
化合物は実質的に式(III)に示される二量体構造を持つ。ただ一つの式I構
造が欧州特許第0198696号中には示されるが、このことはとても重要であ
る。この例中及び上記Berners−Price他(1990)中でもこの化
合物に対して報告された活性データは多分R=2−ピリジル、M=Au(I)及
びX=Cl-である式(III)の化合物に対応する。
溶液中で式(III)の化合物は実質的に式(I)、式(III)及び式(I
V)の化合物の混合物である。
同様に、我々の最近の証拠は、R1−R8=3−ピリジルでA=(CH2)2でX
=Cl-である式(V)の化合物は、溶液中で大部分は錯体〔Au(d3pype
)2〕+(式I)として存在することを示す。
式(II)の配位子の合成に関する詳細については、開示内容がここで例によ
って具体化される番号PCT/AU95/00の国際出願により例示される。
実験
d4pype錯体
〔即ち、1,2−ビス(ジ−4−ピリジルホスフィノ)エタン〕方法1
−チオジグリコールの使用
アセトン(1ml)中のチオジグリコール(0.07g,0.59mmol)
が0°Cで水(3ml)中の四塩化金酸ナトリウム(III)(0.1g,0.
27mmol)に添加された。この無色の溶液は、d4pype(0.22g,
0.55mmol)のアセトン(25ml)/メタノール(25ml)溶液に5
分間かけて滴下により添加された。この添加により透明な黄色の溶液を得た。
ロータリーエバポレーターでの蒸留による体積の減少は、黄色の油状物を与え
た。この残留物は濾過されたエタノール中に溶解され、白濁するまで該溶液には
ヘキサンが添加された。少量のエタノールが白濁が除かれるまで再び添加され、
該溶液は6週間の間冷蔵庫中
に保管され、〔Au(d4pype)2〕Cl(即ち、R1=R2=R3=R4=R5
=R6=R7=R8=4ピリジル、MはAu(I)でありそしてAは−(CH2)2
−である式(I)の化合物)31P NMR:σ22.5の結晶試料を生成した。
この方法は上記Berners−Price他(1990)のものを基本として
いる。方法2
−Au(CO)Clの使用
Au(CO)Cl(0.13g,0.5mmol)が火炎−乾燥されたアルゴ
ンで満たされたシュレンクフラスコ中に計り取られて20mlの乾燥、脱気TH
Fが添加された。得られたスラリーは攪拌され直ちにd4pype(0.4g,
1.0mmol)が一度に添加された。得られたほとんど白色の沈殿物は濾過に
より集められメタノール中に該沈殿物を溶解し、メタノール溶液を濾過してEt2
Oで目的化合物を再沈殿することにより再結晶された(0.43g,85%)
。〔Ag(d4pype)2〕NO3
AgNO3(0.084g,0.5mmol)がd4pype(0.4g,1
.0mmol)のTHF(20ml)懸濁液に添加された。反応は一晩中攪拌さ
れ、生成物は濾過により集められた。粗物質をメタノール中に溶解し、該メタノ
ール溶液を濾過してEt2Oで再−沈殿することによる再結晶は、望みの化合物
の純粋な白色試料(0.2g,41%)を生成した。この化合物はMがAg(I
)であり、全てのR基が4−ピリジルであってXがニトレートである式(I)の
化合物である(31P NMR(D2O)σ2.1,J(31P−107Ag)=232
.5,Hz)。
d3pypeの錯体 〔即ち、1,2−ビス(ジ−3−ピリジルホスフィノ)エタン〕 〔Au2(d3pype)2Cl2〕
Au(CO)Cl(0.065g,0.25mmol)が火炎−
乾燥されたアルゴンで満たされたシュレンクフラスコ中に計り取られて20ml
の乾燥、脱気THFが添加された。得られたスラリーは攪拌され直ちにd3py
pe(0.2g,0.5mmol)が一度に添加された。得られた白色の沈殿物
は濾過により集められ、そして(1:2)メタノール−エーテル混合液から収率
(0.2g,82%)で再結晶された。単離された化合物は、全てのR基が4−
ピリジルであり、MはAu(I)でありそしてAは−(CH2)2−である式(V
)の化合物であった。溶液中で該化合物は〔Au(d3pype)2〕Cl(31
P NMR(D2O):σ13.5)を含む混合物を与えるために解離する。〔Au(d3pype)2Cl〕
d3pype(0.4g、0.99mmol)がアルゴン雰囲気下でDMSO
(20mL)中に溶解された。Bu4NAuCl2(0.236g,0.46mm
ol)が固体として添加され、得られた黄色の溶液が一晩中攪拌された。生成物
を沈殿する検討においてEt2O(10mL)が添加されたが、数時間の冷却後
に沈殿は形成されず、代わりに溶液は二つの層に別れた。この混合物にトルエン
(30mL)が添加され、透明なかすかに黄色の溶液が24時間−20°Cに冷
却され、この時間の間に望みの化合物が明るい黄色の固体として沈殿し、濾過に
より集められた。収率(0.3g,60%)。31P NMR(D2O)σ13.
5。この化合物は全てのR基が3−ピリジルであり、MはAu(I)であり、X
は塩素であってAは−(CH2)2−である式(I)の化合物である。〔Ag(d3pype)2〕NO3
d3pype(0.303g、0.75mmol)がアセトン(40ml)中
に溶解され、水(0.4mL)中のAgNO3(0.061g,0.358mm
ol)滴下により添加されて直ちに純白の懸濁液を形成した。溶液の量は20m
Lまで濃縮されてそのフラスコは一晩中−20°Cで冷却された。この冷たい懸
濁液は濾過さ
れてほぼ結晶の固体として化合物を生成した。収量0.2g,57%。31P N
MR(D2O)σ4.3ppm,J(31P−107Ag)=237Hz。この化合物
は全てのR基が3−ピリジルであり、MはAg(I)であり、Xはニトレートで
あってAは−(CH2)2−である式(I)の化合物である。〔Cu(d3pype)2〕Cl
d3pype(0.2g、0.5mmol)がアセトニトリル(20mL)中
のCuCl(0.0246g,0.25mmol)に添加されて一晩中攪拌され
、明るい黄色の固体を生成した。この固体は濾過により集められ冷却アセトニト
リルにより洗浄された(0.134g,60%)。単離された化合物は全てのR
基が3−ピリジルの、MがCu(I)であり、Xは塩素であってAは−(CH2
)−である式(I)のものであった。31P NMR(CDCl3):σ14.3
.
d2pypeの錯体 〔即ち、1,2−ビス(ジ−2−ピリジルホスフィノ)エタン〕 〔Au(d2pype)2〕2(Cl)2 方法A
: アセトン(1ml)中のチオジグリコール(0.23g,1.9mm
ol)が0°Cで水(3ml)中の四塩化金酸ナトリウム(III)(0.18
g,0.497mmol)に添加された。この溶液はそれが無色になるまで攪拌
された。この無色の溶液は、それから1,2−ビス(ジ−2−ピリジルホスフィ
ノ)エタン(0.4g,0.99mmol)のアセトン懸濁液(60ml)に5
分間かけて滴下により添加された。この添加により透明な黄色の溶液を得たが、
しかし、室温での5分間の攪拌後、黄色の固体が沈殿した。この溶液は1時間攪
拌され、その固体はその後濾過により集められた。この固体はエタノールに溶解
され、濾過されて同量のヘキサンの添加により沈殿されて、黄色の固体である〔
Au(d2pype)2〕2(Cl)2を生成した(0.41G,80%,mp
2
54−255°C)。これは、全てのR基が2−ピリジルであり、MはAu(I
)であり、Xは塩素である式(III)の化合物である。31P NMRは溶液(
例えば、CD3OD)中この化合物は〔Au(d2pype)2〕+(σ 26.
8)、〔Au(d2pype)2〕2 2+(σ 18.8及び25.2)並びに〔A
u(d2pype)2〕3 3+(σ 16.0,18.5,25.2)の混合物とし
て存在することを示す。方法B
: 1,2ビス(ジ−2−ピリジルホスフィノ)エタンの1,2−ビス(
ジ−2−ピリジルホスフィノ)エタン〕ビス(クロロゴールド)への添加。
1,2−ビス(ジ−2−ピリジルホスフィノ)エタン〕ビス(クロロゴールド
)(0.01g,0.012mmol)がDMF(2ml)中に溶解された。3
当量の1,2ビス(ジ−2−ピリジルホスフィノ)エタン(0.014g,0.
035mmol)の添加は完全な変化(100%)をもたらしてタイトル化合物
〔Au(d2pype)2〕2Cl2を生成した。〔Au(d2pype)2〕2(NO3)2の調製
1,2ビス(ジ−2−ピリジルホスフィノ)エタン(0.4g,0.99mm
ol)がアセトン(20mL)中に懸濁され、水(1mL)中のAgNO3(0
.077g,0.453mmol)が添加された。この溶液は室温で攪拌され、
殆ど直ぐに透明な溶液を形成した。この溶液は更に1時間攪拌され、そしてこの
溶液は室温で濃縮された。生成物〔Au(d2pype)2〕2(NO3)2は白い
結晶(0.83g,94%,mp277−287°C)として固体化された。こ
の化合物は全てのR基が−2−ピリジルであり、MはAg(I)であり、Aは−
(CH2)2−であってXはNO3 -である式(III)の化合物であった。固相中
での二量体構造はX線結晶構造解析により確認された。31P NMRは溶液(例
えば、CD3OD)中この化合物が〔Ag(d2pype)2〕+(σ
10.5)、〔Ag(d2pype)2〕2 2+(σ 6.4及び15.5)並びに
〔Ag(d2pype)2〕3 3+(σ 4.0,9.55及び18.9)の混合物
として存在することを示す。〔Cu(d2pype)2〕2(Cl)2の調製
d2pype(0.2g、0.5mmol)がCH3CN(20mL)中のC
uCl(0.0246g,0.25mmol)に添加されて一晩中攪拌され、美
しい黄色の固体を生成した。溶液は真空下除去されて残った固体はアセトニトリ
ルから再結晶された(0.15g,61%)。この化合物は全てのR基が−2−
ピリジルであり、MはCu(I)であり、Xは塩素であってAは−(CH2)2−
である式(III)の化合物である。固相中での二量体構造はX線結晶構造解析
により確認された。
2−pyppeの錯体
〔即ち、1,(ジ−2−ピリジルホスフィノ)
−(ジフェニルホスフィノ)エタン〕 〔Au(2−pyppe)2〕Cl
2−pyppe(0.3g,0.75mmol)がアルゴン雰囲このアセトン
(25mL)中に溶解された。この透明な溶液にBu4NAuCl2(0.187
g,0.37mmol)が添加された。得られた透明な無色の溶液は4時間攪拌
され、この時間の間に生成物が白い沈殿物として形成され、濾過によって集めら
れた。収量(0.24g,63%)。31P NMR(CD3OD)σ25.5(
マルチプレット)。この化合物はR1=R3=Ph及びR2=R4=2−ピリジルで
、MはAu(I)であり、Xは塩素であってAは−(CH2)2−である式Iの化
合物である。
薬剤処置の後の細胞生存の決定
図1−4及び表1中に、例が細胞系HeLa,HeLa−Sla,JAM,C
I−80−13S及びMM96に対して設けられている。
ヒト黒色腫細胞系MM96の起原はWhitehead他による
1973年のPigment Cellの第1巻の383−389ページに記載
される。細胞系JAMはWard他による1987年のCancer Res.
の第47巻の2662−1667ページに記載される。卵巣腫瘍系CI−80−
13Sの起原はBertoncello他による1985年のAust.J.E
xp.Biol.Med.Sci.の第63巻の241−243ページに記載さ
れる。頸部肉腫細胞系HeLaの起原はMaynard他による1986年のC
ancer Res.の第46巻の5009−5093ページに記載される。サ
ブクローンHeLa−SlaはHeLaをサイト−メガロウイルス(CMV)プ
ロモーターの制御のもとで感覚指向でSchleuning他による1987年
のMol.Cell.Biol.の第7巻の4564−4567ページに記載さ
れたPAI−2 cDNAを安定に形質移入することにより誘導された。安定的
に形質移入されたサブクローンG418選択に従い単離されPAI−2転移遺伝
子の発現は免疫ブロット分析により特性付けをし、ELISAにより定量をした
。これらの細胞の系の全ては図1−4中に記された細胞生存分析に実行のために
以前に使用された。細胞は37°Cで、5%のCO2/空気中で、5%の子牛の
胎子の血清、100μg/mlのストレプトマイシン、100IU/mlのペニ
シリン、1mMのピルベート、50μMのニコチンアミド及び3mMのHEPE
Sを含むRoswell Park Memorial Institute媒
体1640中で培養された。
細胞はマイクロタイタープレート中に植え付けられ(最も早い成長の細胞に対
しては最も少ない数であり、6mmのウェル毎に100μlで1000のHeL
a、2000のMM96、3000及びCI−80−13S細胞)、通常は必要
ではないが一昼夜の付着をさせ、その後、5種の希釈倍率の薬剤希釈液が正副二
つのウェルに添加された。pHを平衡にするための一昼夜の培養の後、蒸発を防
ぐため蓋は縁にそって素早くテープされた。プレートは対照が殆ど
集密的になるまで5−7日間培養された。細胞の成長/形態形成はそれぞれの投
薬量で黙視により評価された(反転顕微鏡)。媒体はそれから2u/Ci/ml
〔メチル−3H〕−チミジン(5Ci/mmol:Radiochemical
Centre、アメルシャム、バックス、英国)を含む50μlの新鮮な媒体
に置き換えられて2−4時間培養された。細胞はPBS(0.1MのNaClと
,50mMのリン酸で、pH7.2)で洗浄され、0.2mg/mlのトリプシ
ンと10mMのEDTAを含む100μlのPBSで分離され、そして細胞収穫
器を使用しながらガラスファイバーGF/aフィルターマット上で水で洗浄され
た。その後、ウェルは分離と洗浄が完了したことを確認するために顕微鏡下で検
査された。放射能はLKBベータプレートカウンター中で決定され、その結果は
投薬量に対して対照cpmに対する%のlogとしてプロットされた。ID50(
50%の生存を与えるための必要投薬量)はこの生存曲線から判断された。
我々は、R1からR8まで4−ピリジルであり、M=Au(I)、A=(CH2
)2であり、X=Cl-である4−ピリジル錯体を4種のヒト腫瘍細胞系:(i)
MM96黒色腫、(ii)HeLa頸部肉腫、(iii)CI−80−13Sオ
バリアン、(iv)HeLa−Slaに対して試験した。
データ(図1)はこの錯体は体外でのMM96黒色腫及びHeLa頸部肉腫に
対しては不活性であり、そしてCI−80−13Sアバリアン及びHeLa−S
laに対して選択的に細胞毒性を持つことを示す。
我々は、R1からR8まで3−ピリジルであり、M=Au(I)、A=−(CH2
)2−であり、X=Cl-である式(V)の3−ピリジル錯体を4種のヒト腫瘍
細胞系:(i)MM96黒色腫、(ii)HeLa頸部肉腫、(iii)CI−
80−13Sオバリアン、及び(iv)HeLa−Slaに対して試験した。
データ(図2)はこの錯体は体外でのMM96黒色腫及びHeLa頸部肉腫に
対しては不活性であり、そしてCI−80−13Sアバリアン及びHeLa−S
laに対して選択的に細胞毒性を持つことを示す。
我々は、式(III)の以下の化合物、即ち:
(a)ここで、M=Au(I)、X=Cl-及びR1からR8までは2−ピリジ
ル;並びに
(b)ここで、M=Ag(I)、X=NO3 -及びR1からR8までは2−ピリジ
ル、
を上記の4種のヒト腫瘍細胞系に対して試験した。
これらの化合物は4種全ての細胞系に対して全て細胞毒性を持つ。
Au(I)及びAg(I)の錯体に対するデータは図3及び4に示された。これ
らは、これらの化合物が4種全ての細胞系に対して全て細胞毒性を持つことを示
す。R=4−ピリジル及び3−ピリジルである式(I)又は(V)の化合物のよ
うなシスプラチン−耐性系に対する同一の選択性は示さない。シスプラチン感受性及び耐性細胞系における細胞生存の決定
表2中、例は細胞系41M,41M−cisR,SKOV−3,CH1及びC
H1−cisRに対して設けられた。
感受性CH1細胞系は薬剤−感受性疾病を持つ患者から株化され、その耐性変
体(CH1−cisR)は、Kelland他により1992年にCancer
Researchの第52巻の3857−3864ページに記載されたように
より効果的なDNA修復を必要とするシスプラチンに対する体外での長い曝露に
より生成された。感受性41M細胞系はまた、腫瘍感受性を持つ患者から株化さ
れ、耐性変体(41M−cisR)は細胞膜を経る減少された吸い上げが必要と
される(上記の1992年、Kelland他)が同一の方法で生成された。本
来的に耐性のあるSKOV−3卵巣腫瘍細胞系は、Mistry他による199
1年のBrit.J.Canc
erの第64巻の215−220ページに記載されるように高いグルタチオン水
準と、McKeage他による1994年のBrit.J.Cancerの第6
9巻の1−7ページに記載されるように二官能シスプラチン−DNA損傷の低下
された水準とを持つ。細胞系の対であるCH1/CH1cisR,41M/41
M−cisR及び41M/SKOV3の性質は表3に記載された。
細胞毒分析は基本アミノ酸を着色するスルホローダミンBを使用した。細胞(
SKOV−3に対して5000又は2500)は0.1mlの媒質中で96ウェ
ルのマイクロタイタープレート(Linbro,Flow Laborator
ies inc,アメリカ合衆国)中に植え付けられた。一晩中の培養の後、金
属ホスフィン化合物は0.9%のNaCl若しくはエタノールに溶解されて媒質
で希釈され、0.005から50μMの範囲の濃度で正副4つのウェルに添加さ
れた。96時間の培養後、媒質は取り除かれ、細胞は0.2mlの冷却10%(
w/v)トリクロロ酢酸(May&Baker Ltd,ダゲンハン,イングラ
ンド)に30分間4°Cで定着された。そのプレートは蛇口の水で5回洗浄され
た。それから、1%の酢酸(Ajax Chemicals,オーストラリア)
に溶解された0.1mlの0.4%(w/v)スルホローダミンB(Sigma
Chemical Co.,セントルイス州、アメリカ合衆国)がそのウェル
に添加されて室温で15分間放置された。そのプレートはその後1%酢酸で5回
洗浄され、一晩中そのまま乾燥された。翌朝、0.1mlの10mMのトリス緩
衝液(Sigma Chemical Co.,セントルイス、アメリカ合衆国
)が染料を溶かすためにそれぞれのプレートに添加された。吸光度は570nm
の波長で96ウェルのプレートリーダーであるDynatech MR 500
0プレートリーダーを使用して読み取られた。処置細胞の吸光度は正の(薬物の
無い)対照の百分率として表された。結果は薬物濃度に対する百分率による成長
としてプ
ロットされた。50%の成長抑制をもたらす薬物濃度はIC50と称された。それ
ぞれの細胞系から細胞毒性分析に使用した継代数は、CH1継代が50−58、
CH1cisR継代が77−83、41M継代が50−63、41M−cisR
継代が81−92及びSKOV−3継代が106−128であった。細胞毒性と分配係数に対する選択性の相関
母体化合物〔Au(dppe)2〕+の強く、需要できない肝毒性は、通常細胞
中の非選択的な吸収とミトコンドリアの機能の抑制を促す錯体の脂質親和的なカ
チオン性能に起因する。Berners−Price他による1992年12月
のオーストラリア、メルボルンでのRoyal Austrarian Che
mical Instituteの第9回国際会議のための潜在的抗癌薬剤要旨
:ピリジルホスフィン錯体の合成と構造研究に記載されたように、我々の本来的
な仮定は、母体化合物〔Au(dppe)2〕+の脂質親和性の減じることにより
、ミトコンドリアの機能を崩壊させることなく抗癌活性を保持することが可能で
あるということである。
表1及び表2中のデータは、母体化合物〔Au(dppe)2〕+の八つのフェ
ニル置換基の内の幾つか又は全ての交換により、そして2−、3−又は4−ピリ
ジル置換基により、0.01と25.5の間のオクタノール/水分配係数の範囲
内でその化合物の脂質親和性/親水性の性質を微調整することが可能であること
を示す。Au(I)の代わりにAg(I)又はCu(I)を含む類縁体もまたこ
の範囲内にある。
表1及び表2に示されたデータは、分配係数0.01−25.5の範囲内、及
びより限定すると0.01−14の測定された範囲内に、培養で育てられた異な
るヒト腫瘍細胞系列の成長を抑制するための化合物の選択性の程度における違い
があることを示す。最も脂質親和性の高い化合物(例えば、〔Au(2−pyp
pe)2〕Cl及び〔Au(dppe)2〕Cl)は、もっとも少ない選択性を
示す(即ち、それらは評価した全ての細胞系に対して毒性である。)。最も脂質
親和性の低い化合物である〔Au(d4pype)2〕Clは、試験された9種
の細胞系列の内のただ4種のみに対して毒性であるという最も高い選択性を示す
。このことは、選択性はこれら細胞中のミトコンドリア内への化合物の選択的な
吸い上げのためであり、ミトコンドリアは作用機構における主要目標であるとい
う仮説を支持する。分散した電荷を持つ多様な脂質親和性カチオン(例えば、ロ
ーダミン−123)は、殆どの転換されてない細胞中におけるより早く、細胞に
由来する殆どの癌腫誘導された細胞のミトコンドリア内にたまり、このことは殆
どの癌腫−誘導された細胞の異常に高いミトコンドリアの膜電位特性に起因する
。このことは、Davis他により1988年のAnnual Review
of Cellular Biologyの第4巻の155ページに記載される
。
Rideout他による1989年のAnti−Cancer Drug D
esignの第4巻の265−280ページの作業は、別の種類の脂質親和性カ
チオンである、ホスホニウム塩は、非転換の腎臓上皮細胞と比較されたとき、培
養された癌腫細胞(ヒト膵臓癌腫−誘導細胞PaCa−2)及びEhrlich
Lettre Ascites細胞(ELA)の成長を選択的に抑制する。そ
れらは、癌腫細胞中の異常に高い膜電位への選択性に対する原則に起因する。C
V−1と比較してPaCa−2の成長の選択的な抑制は、オクタノール/水分配
係数(0.013と0.24の間)の狭い範囲内にある化合物に対して最適であ
ることが観測された。それらは、分配係数と細胞増殖抑制性の選択性の間の相関
は、構造抗−癌腫選択性相関において、細胞質とミトコンドリア膜を越える拡散
速度が主要な要因であることを提案することを示した。高い疎水性及び高い親水
性化合物は、細胞質膜を通っての細胞質内への遅い浸透のために低い選択性とな
る。これら両極端の吸い上げは膜電位に敏感で
ある。
これらの別の研究を考慮した表1及び表2中の結果の考察は今、我々の当初か
らの仮定は適当でなかったことを示す。より低い脂質親和性化合物は抗癌活性を
維持し、その機構は我々が最初に示したものと全く逆に、ミトコンドリア機能の
崩壊を含むように見える。分配係数0.01−25の範囲内及びより限定すると
分配係数(0.01−14)の測定された範囲内の化合物は、母体化合物〔Au
(dppe)2〕+に比べ改善された選択性を有し、そのため臨床的に潜在的なも
のであることが予想される。
表1及び表2に示されるデータにより強調される別の重要な特性は、分配係数
0.01−25の範囲内の化合物は、シスプラチン耐性の細胞系列に対して細胞
毒性を示すことである。選択性は範囲0.01−0.12にある化合物に対して
最適である。加えて、幾つかの場合、シスプラチン−耐性細胞系列は、非−耐性
細胞に比べてピリジルジホスフィン金属協応化合物に対しより敏感である。例え
ば、非−耐性の卵巣癌腫JAMと比較された本来的にシスプラチン−耐性の卵巣
癌腫CI80−13−S、及びシスプラチン−耐性のサブクローンHeLaSl
aと比較されたシスプラチン−感受性のHeLaにおける〔Au(d2pype
)4〕Cl2の細胞毒性の効力を比較する。同様に、シスプラチン−耐性の卵巣癌
腫41M−cisR及びCH1−cisRは非−耐性の41M及びCH1細胞系
列がそうであるよりも〔Au2(d3pype)2Cl2〕に対してより一貫した
高い感受性を持つ。この種の化合物はそのため、シスプラチン−耐性腫瘍の処置
に対して大きな臨床的可能性を提供する。これらの化合物が、異なる機構のシス
プラチン耐性:増加されたDNA修復(CH1−cisR)、減少された輸送(
41M−cisR)及び増加された細胞のグルタチオン(SKOV−3)を克服
することができることは注目に値する。
他の研究者はシスプラチン及とミトコンドリア剤の結合がシスプ
ラチン耐性腫瘍の攻撃のための有効な治療的戦略となりうることを提案し、最近
の証拠の増加する主要部は腫瘍細胞中でのシスプラチン感受性の決定においてミ
トコンドリアが主要な役割を果たすことを示す。例えば、シスプラチン感受性を
強化することが報告された数多くの薬剤はミトコンドリア状に有効な効果を有す
ることが知られている(Andrews他、1992年、Cancer Res
earch第52巻、1895−1901ページ)。シスプラチンとミトコンド
リアの機能を変える薬剤(脂質親和性カチオンデルクオリウムを含む)とを用い
る結合化学療法は、生体外(SinghとMoorehead,1992年、I
nt.J.Oncol.第1巻、825−829ページ)及び生体内(Chri
stman他、1990年、Gynecol.Oncol.第39巻、72−7
9ページ)でシスプラチン細胞毒性を増加させること、及びシスプラチンで処置
された細胞内でのローダミン123の吸収を増加することが示された(Shin
oyama他、1992年、Exp.Cell Research第198巻、
159−163ページ)。白金(II)ローダミン錯体(PtCl4(Rh12
3)2)はシスプラチン−耐性腫瘍に対して効果的である(Ara他、1994
年、Cancer Research第54巻、1497−1502ページ)。
Andrew他による1992年の上記の研究は、シスプラチン−耐性200
8ヒト卵巣細胞(Cl3*)は、高いミトコンドリア膜電位を持ち、そのミトコ
ンドリアは形態学的に狂わされ、そしてその細胞は脂質親和生のカチオンに敏感
であることが確証された。Rh123に耐性のある細胞を選択することによりシ
スプラチン耐性は、高いミトコンドリアの電位がこれらの細胞におけるシスプラ
チンへの耐性の発現に対し重要であることを示しつつ、失われた(Zinkew
ich−PeottiとAndrews,1992年、第52巻、1902−1
906ページ)。同様に、ミトコンドリア
の改造が、後天的なシスプラチン耐性(SCC−25)の扁平上皮癌及びMCF
−7(乳癌腫)(Ara他、1994年、上記)並びにシスプラチンに対して重
複して耐性を持つ光照射誘導された繊維肉腫−1細胞系列の光誘導された光力学
的療法−耐性の突然変異体(Moorehead他、1994年、Cancer
Research第54巻、2556−2559ページ)を伴う二つの別のヒ
ト腫瘍細胞系列における耐性機構の重要な構成であることが報告された。
細胞系列HeLa−Sla及びCI−80−13Sに対し、シスプラチン耐性
はミトコンドリアの欠陥と連合されることが確証された(Dong他、公表のた
めに提出済)。対41M/41M−cisR及びCH1/CH1−cisRに対
し、表1の結果は、シスプラチン耐性細胞は、一貫して高いミトコンドリア電位
を伴い、非−耐性細胞に比べてローダミンに対しより敏感であることを示す。
図5中、例は、選択されたピリジルジホスフィン金属協応錯体を伴う96時間
培養の後のヒト卵巣癌細胞系列の成長抑制に対し、オクタノール/水分配係数と
選択性及び細胞毒性の程度との間の相関を示して、形成される。最も少ない脂質
親和性錯体〔Au(d4pype)2〕Cl(A)は、CH1/CH1 cis
Rの対のみを殺す最も高い選択性を示す。〔Ag(d3pype)2〕NO3(B
)におけるような脂質親和性の増大は、CH1細胞系列に対する活性を維持しつ
つ、41Mの対における活性を改善するが、SKOV−3は耐性である。〔Au2
(d2pype)4〕Cl2(C)及び〔Au(2−pyppe)2〕Cl(D)
は、脂質親和性の増加に伴い増大する潜在能力の程度に伴い、41Mの対及び耐
性SKOV−3に対して細胞毒性となる。これらの細胞系列におけるピリジルジ
ホスフィン錯体の活性パターンは白金ベースの薬剤のそれと異なる作用様式を示
すシスプラチンのそれとは異なる。
要約すると、ピリジルジホスフィン金属協応化合物は、存在する
診療に使用される抗癌剤上に幾つかの重要な利益を提供する。ミトコンドリアを
目標とすることにより、それらは異なる作用機構により作用し、癌腫と正常細胞
の膜電位の差異が選択的な毒性のための機構を提供する。異なる生物学的目標と
の相互作用は、シスプラチン耐性細胞に対して示されたように、薬剤−耐性腫瘍
細胞の処置に対して根拠を提供する。作用の異なる機構は、診療的に対応する腫
瘍の範囲を広げ、重複しない副作用を伴う結合化学療法を許容する可能性を提供
する。
表1中、JAM及びCI−80−13Sは卵巣腫瘍であり、HeLaは頸部腫
瘍であってMM96は黒色腫である。表2中、全ての腫瘍は卵巣腫瘍である。我
々は、大きくない活性を示すシスプラチン感受性肺腫瘍PC9に対する〔Au(
d4pype)2〕Clの非常に予備的なデータを有する。例えばPC9に対し
、IC50は25μMである。この点に関して、PC9は肺腫瘍であり、その由来
はHong他による1993年のCancer Research第53巻の3
302−3307ページ及びBongo他による1990年のCancer R
esearch第50巻の2549−2553ページで検討される。そのため、
我々は黒色腫と同様に卵巣、頸部及び肺腫瘍に対する有効性を示した。
金属ホスフィン化合物(例えば、欧州特許第0164970号中のもの)の従
来の抗癌評価は、診療活性を予測することにおける真価が疑わしいネズミの腫瘍
に制限された(Harrap,K.R.、1983年、Martinus Ni
jhoffのF.M.Muggia編集のCancer Chemotheta
py中、171−217ページ)。反対に、全ての活性データはここでヒトの腫
瘍に対して開示された。特に、表2中のヒト腫瘍細胞系列に対して使用された活
性分析はシスプラチン及びPt(IV)アンミン/アミンカルボキシレート錯体
JM216(Hills他、1989年、Brit.J.Cancer第59巻
、527−534ページ;M
cKeage他、1995年、Cancer Chemother.Pharm
acol.第36巻、451−458ページ及びKelland他、1993年
、Cancer Research第53巻2581ページ)の両方の診療活性
を正しく予測する。 本発明の薬学的合成物は、効果的な腫瘍細胞の成長−抑制
の量の本発明の治療化合物と不活性の薬学的に受容可能なキャリア−若しくは希
釈剤とからなる。
これらの合成物は静脈内(i.v)若しくは腹腔内(i.p.)経路を含む非
経口投与に適する投薬量単位形状をもって調製される。
化合物が脂質親和性を有すれば、Pt(IV)アンミン/アミンカルボキシレ
ート錯体JM216に対して示されたように、経口経路もまた可能である。この
白金化合物カルボプラチンはi.v.経路を経て投与された。卵巣癌に対しては
、i.p.経路が最も適している。
非経口投与のための本発明にかかる合成物は無菌水性若しくは非−水溶液、懸
濁液又はエマルジョンを含む。合成物は、例えば5%v/v等、ピーナツ油若し
くは通常のサリン溶液で体積が増大された極小量のジメチルアセトアミド又はエ
タノール中の活性な構成要素の溶液の形で存在する。ポリエトキシ化されたカス
ター油もまた、例えは2乃至5%v/v等、活性構成要素を溶解するために使用
される。加えて、合成物は例えば、ヒドロキシプロピルセルロース若しくは他の
適当な懸濁剤とともにスラリー状の形で存在する。乳化剤として例えばレシチン
が使用される。合成物はまた、使用前に直ぐに無菌注入媒体中に溶解されうる無
菌固体の形で提供される。薬学上の合成物に関しては、経口投与のための好まし
い合成物は乾燥充填された固いゼラチンカプセルとして形成されたものである。
本発明の合成物に使用される化合物の実際の好ましい投薬は、用いられる特別な
錯体、形成された特別な合成物、投薬様式並びに処置がされる特別な部位、ホス
ト及び疾病に従い変化する。外部投薬の
経路は、効果的な腫瘍細胞の成長の抑制−量の金属錯体が腫瘍に接触することを
確実にするために選択される。条件の与えられた組み合わせのための最適投薬量
は、上記の実験データをもとに当業者が通常の投薬量決定試験を使用することに
よりつきとめられうる。経口投与のため、1乃至5日間の間、一日毎に10mg
から約150mg/体表面m2の適当な投薬量範囲が、約4経路の処置に対して
、約毎4週間毎に繰り返された(例えば、経口活性な白金化合物JM216は、
適当な投薬量範囲が5日間の間で一日毎に30−120mg/m2であり、毎4
週間繰り返される。(McKeage他、1995年、Cancer Chem
other.Pharmacol.第36巻、451−458ページ))。非経
口投与のため、一般に採用される投薬量範囲は、1乃至5日間の間、一日毎に約
5mgから約50mg/体表面m2であって、約4経路の処置に対して、約毎4
週間毎に繰り返される。
本発明にかかる化合物に対して敏感な腫瘍細胞の成長の抑制のための方法は、
該腫瘍細胞で病気にされたホスト動物に、効果的な腫瘍細胞の成長の抑制−量の
化合物を投与することからなる。上記したように、処置工程の間に活性な構成要
素は約50から約1000mgまでから選択された量で経口的に又は非経口的に
投薬される。
凡例
表1
¶ ここで:R1−R4=4ピリジル(d4pype);R1−R4=3−ピリジル
(d3pype);R1−R4=2−ピリジル(d2pype);R1=R3=Ph
,R2=R4=2−ピリジル;R1−R4=Ph(dppe)である、式IIの配位
子の金属協応化合物a
オクタノールを加えた水中の20と60μMの間の濃度での二つの決定の平
均b
中心値±SD若しくはn<3;(n)の時の各値c
二つキレート化された四面体錯体〔Au(d3pype)2〕Cl(式I)と
して溶液中に存在する式Vの化合物d
固相で二量体〔M(P−P)〕2 2+(式III)として存在するが、溶液中で
は式I、式III及び式IVの化合物の平衡混合物として存在する化合物e
Cancer Cellsl:The Transformed Phen
otype,pp75−86 Cold Spring Harbour Pr
ess,New York中のChenからの分配係数f
公表のために提出されたYing Dong他からのID37データn
未決定
表2
¶ ここで:R1−R4=4ピリジル(d4pype);R1−R4=3−ピリジル
(d3pype);R1−R4=2−ピリジル(d2pype);R1=R3=Ph
,R2=R4=2−ピリジル;R1−R4=Ph(dppe)である、式IIの配位
子の金属協応化合物a
オクタノールを加えた水中の20と60μMの間の濃度での二
つの決定の平均b
中心値±SD若しくはn<3;(n)の時の各値c
二つキレート化された四面体錯体〔Au(d3pype)2〕Cl(式I)と
して溶液中に存在する式Vの化合物d
固相で二量体〔M(P−P)〕2 2+(式III)として存在するが、溶液中で
は式I、式III及び式IVの化合物の平衡混合物として存在する化合物e
Cancer Cellsl:The Transformed Phen
otype,pp75−86 Cold Spring Harbour Pr
ess:New York中のChenからの分配係数f
Kelland他、1992年,Cancer Research 第52
巻 3857−3864からの細胞毒性データg
McKeage他、1994年,Br.J.Cancer 第69巻 1−
7からの細胞毒性データn
未決定
図1
生体外での4種のヒト腫瘍細胞系列に対する〔Au(R2P(CH2)2RP2)2
〕+Cl-(ここで、R=4−ピリジル)の毒性
OV =CI−80−13Sオバリアン
96L =MM96黒色腫
HeLa=HeLa頸部癌腫
1A =HeLa−Sla
図2
生体外での4種のヒト腫瘍細胞系列に対する〔Au2(R2P(CH2)2RP2)2
Cl2〕(ここで、R=3−ピリジル)の毒性
OV =CI−80−13Sオバリアン
96L =MM96黒色腫
HeLa=HeLa頸部癌腫
1A =HeLa−Sla
図3
生体外での4種のヒト腫瘍細胞系列に対する〔Au2(R2P(CH2)2RP2)4
)〕Cl2(ここで、R=2−ピリジル)の毒性
OV =CI−80−13Sオバリアン
96L =MM96黒色腫
HeLa=HeLa頸部癌腫
1A =HeLa−Sla
図4
生体外での4種のヒト腫瘍細胞系列に対する〔Ag2(R2P(CH2)2RP2)4
〕(NO3)2(ここで、R=2−ピリジル)の毒性
OV =CI−80−13Sオバリアン
96L =MM96黒色腫
HeLa=HeLa頸部癌腫
1A =HeLa−Sla
図5
分配係数と選択性及び細胞毒性の能力の程度との間の相関を示すシスプラチン感
受性及び耐性の卵巣腫瘍に対する金属ホスフィン化合物の細胞毒性
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1996年8月2日
【補正内容】
式(1)の上記化合物は構造
の配位子から調製され、
ここで、R1,R2,R3及びR4は同一又は異なってフェニル、置換基はR1か
らR8までに関して好ましくは上記の定義がされる置換フェニル、2−ピリジル
と3−ピリジルと4−ピリジルのそれぞれは付加的に置換される2−ピリジル、
3−ピリジル又は4−ピリジルであり;
Aはnが2又は3である−(CH2)n−、cis(−CH=CH)又は
であり、ここで、R9は:
(i) Aは−(CH2)2−であり、R1,R2,R3及びR4は同一であるとき
、それらは4−ピリジル又は2−ピリジルとなれない;及び
(ii)R1及びR3がフェニルでAは−(CH2)2−のとき、R2及びR4は何
れも2−ピリジルとなれない、
という条件を伴うカルボキシレートである。
ここで、R1からR8は同一若しくは異なってピリジル基が付加的に置換された
2,3若しくは4−ピリジル、又はフェニル又は置換基が上記のものである置換
フェニルであり;
Aはnが2,3である−(CH2)−n若しくは−CH=CH−である。
構造(I),(III),(IV)及び(V)のそれぞれの化合物は、少なく
とも幾分かは式(I)の化合物として溶液中に存在する。
例えば、1994年7月4日−7日のパースでの、RACI Inorgan
ic Division Conference ICのための要旨の”1,2
−ビス(ジ(2−ピリジル)ホスフィノ)エタンの銀(I)及び金(I)錯体の
自己−構築”と題されたBerners−Price他の記載による最近の証拠
は、R1−R8=2−ピリジルで(i)M=Au(I),及びX=Cl−並びに(
ii)M=Ag(I),及びX=NO3 -である式(I)の化合物は固相ではこの
構造を実質的に有しないことを示す。これらの
化合物は実質的に式(III)に示される二量体構造を持つ。ただ一つの式I構
造が欧州特許第0198696号中には示されるが、このことはとても重要であ
る。この例中及び上記Berners−Price他(1990)中でもこの化
合物に対して報告された活性データは多分R=2−ピリジル、M=Au(I)及
びX=Cl-である式(III)の化合物に対応する。
溶液中で式(III)の化合物は実質的に式(I)、式(III)及び式(I
V)の化合物の混合物である。
同様に、我々の最近の証拠は、R1−R8=3−ピリジルでA=(CH2)2でX
=Cl-である式(V)の化合物は、溶液中で大部分は錯体〔Au(d3pype
)2〕+(式I)として存在することを示す。
式(II)の配位子の合成に関する詳細については、開示内容がここで例によ
って具体化される番号PCT/AU95/00834の国際出願により例示され
る。
実験
d4pype錯体
〔即ち、1,2−ビス(ジ−4−ピリジルホスフィノ)エタン〕方法1
−チオジグリコールの使用
アセトン(1ml)中のチオジグリコール(0.07g,0.59mmol)
が0°Cで水(3ml)中の四塩化金酸ナトリウム(III)(0.1g,0.
27mmol)に添加された。この無色の溶液は、d4pype(0.22g,
0.55mmol)のアセトン(25ml)/メタノール(25ml)溶液に5
分間かけて滴下により添加された。この添加により透明な黄色の溶液を得た。
ロータリーエバポレーターでの蒸留による体積の減少は、黄色の油状物を与え
た。この残留物は濾過されたエタノール中に溶解され、白濁するまで該溶液には
ヘキサンが添加された。少量のエタノールが白濁が除かれるまで再び添加され、
該溶液は6週間の間冷蔵庫中
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1996年11月1日
【補正内容】
11. 癌細胞に対して選択的な毒性を有する化合物である請求項6に定義され
た式Iの化合物をそのような処置を必要とする患者に投与する段階を含む癌の処
置又は抑制の方法。
12. 癌細胞に対して該化合物が選択的な毒性を持つ腫瘍の処置又は抑制のた
めの薬剤の製造のための請求項6記載の式Iの化合物の用途。
13. 無毒の薬学的に受容可能なキャリアー又は希釈剤と同じく請求項6記載
の化合物を含む薬学上の合成物。
14. 1日から5日の間、1日毎に10mgから150mg/体表面m2の投
薬範囲を持つ経口投与のための請求項13記載の薬学上の合成物の用途。
15. 1日から5日の間、1日毎に5mgから約50mg/体表面m2の投薬
範囲を持つ非経口投与のための請求項13記載の薬学上の合成物の用途。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U
G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B
Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES
,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,
KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,L
V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ
,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,
SK,TJ,TM,TT,UA,UG,US,UZ,V
N
(72)発明者 ボウエン,リチャード ジョン
オーストラリア国,クイーンズランド
4163,クリーヴランド,ジュリアンヌ・コ
ート 11番
(72)発明者 パーソンズ,ピーター ゴードン
オーストラリア国,クイーンズランド
4067,セントルシア,スワン・ロード
317番
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. (i) 抗癌活性と0.01から25.5の間のオクタノール/水分配係 数とを持つ化合物を提供するために、MはAu(I),Ag(I)及びCu(I )から選択されたものである化合物〔M(dppe)2〕+中の8つのフェニル置 換基の1若しくはそれ以上を2,3,若しくは4ピリジル置換基と交換する段階 と; (ii)シスプラチン耐性のヒト癌腫細胞系列を含む癌細胞に対して選択 的な毒性を有する化合物である該化合物をそのような処置を必要とする患者に投 与する段階と、 を含む癌瘍の処置又は抑制の方法。 2. 該化合物は0.01から14の間のオクタノール/水分配係数を持つ請求 項1記載の方法。 3. 該化合物は以下の式Iの化合物である請求項1記載の方法。 4. 該化合物は以下の式IIの配位子から誘導される請求項1記載の方法。 5. 該化合物は0.01から0.12の間のオクタノール/水分配係数を持ち 、シスプラチン−耐性の細胞系列に対して選択的な毒性を示す請求項1記載の方 法。 6. ここで、R1,R2,R3,R4,R5,R6,R7及びR8が同一若しくは異なって フェニル、置換フェニル,4−ピリジル,3−ピリジル,2−ピリジルから選択 され、4−ピリジル,3−ピリジル及び2−ピリジルは付加的に置換されたもの であり; Aはnが2若しくは3である−(CH2)−n又はcis−CH=CH−又は ここで、R9はカルボキシレートを表し、その場合R1,R2,R3,R4,R5 ,R6,R7及びR7はすべてフェニル; であり、 Xはニトレート又は臭素、塩素、ヨウ素若しくは他の非−毒性アニオンの一価 のアニオンであり; 以下の条件: (i) R1からR8までが全てフェニルとなれない; (ii) R1からR8まで2−ピリジル、及びAは−(CH2)2−であると きMはAu(I)となれない;又は (iii)R1からR8まで同一であって4−ピリジルであり、XはClでA は−(CH2)2 -であるときMはAu(I)となれない; に従う:式Iの化合物。 7. R1からR8までの少なくとも1は3−ピリジルである請求項6記載の化合 物。 8. R1からR8までの全てが3−ピリジルである請求項6記載の化合物。 9. R1,R2,R5及びR6はフェニル若しくは置換フェニルでありR3,R4, R7及びR8は2−ピリジルである請求項6記載の化合物。 10. MはAg(I)又はCu(I)である請求項6記載の化合物。 11. 癌細胞に対して選択的な毒性を有する化合物である請求項8に定義され た式Iの化合物をそのような処置を必要とする患者に投与する段階を含む癌の処 置又は抑制の方法。 12. 癌細胞に対して選択的な毒性を有する化合物である以下の式II、即ち の配位子から誘導された化合物をそのような処置を必要とする患者に投与する段 階を含む腫瘍の処置又は抑制の方法。 13. 癌細胞に対して該化合物が選択的な毒性を持つヒト又は動物の体の処置 又は治療の方法における使用のための請求項8記載の式Iの化合物。 14. 癌細胞に対して該化合物が選択的な毒性を持つ腫瘍の処置又は抑制のた めの薬剤の製造のための請求項8記載の式Iの化合物の用途。 15. 無毒の薬学的に受容可能なキャリアー又は希釈剤と同じく請求項8記載 の化合物を含む薬学上の合成物。 16. 1日から5日の間、1日毎に10mgから150mg/体表面m2の投 薬範囲を持つ経口投与のための請求項15記載の薬学上の合成物の用途。 17. 1日から5日の間、1日毎に5mgから約50mg/体表面m2の投薬 範囲を持つ非経口投与のための請求項15記載の薬学上の合成物の用途。
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