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JPH10507161A - シグナルタンパク質およびシグナルペプチドの段階的修飾、ならびにスーパーアゴニストおよびスーパーアンタゴニスト - Google Patents

シグナルタンパク質およびシグナルペプチドの段階的修飾、ならびにスーパーアゴニストおよびスーパーアンタゴニスト

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JPH10507161A
JPH10507161A JP8508637A JP50863796A JPH10507161A JP H10507161 A JPH10507161 A JP H10507161A JP 8508637 A JP8508637 A JP 8508637A JP 50863796 A JP50863796 A JP 50863796A JP H10507161 A JPH10507161 A JP H10507161A
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JP
Japan
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modification
substance
activity
product
peptide
Prior art date
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Ceased
Application number
JP8508637A
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English (en)
Inventor
ビクター スミツト,
ウイレム フツペス,
Original Assignee
フアーマ・キー・ベー・ブイ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=26642070&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH10507161(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
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Application filed by フアーマ・キー・ベー・ブイ filed Critical フアーマ・キー・ベー・ブイ
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Abstract

(57)【要約】 本発明はシグナルタンパク質類およびシグナルペプチド類の特異的な段階的修飾に関係する。その位置が推定された修飾と、プロテアーゼ処理および質量分析法の新規の形態とのある組み合わせにより、当該タンパク質もしくはペプチドの非常に特異的な修飾が達成されることができる。これは生物学的活性、好ましくは強化された活性、拮抗的活性および/もしくは細胞阻害活性におけるある望まれる変化の導入を可能にする。拮抗的活性もしくは細胞阻害活性は、化学的修飾、すなわち、ヒトインターロイキン3の触媒中心および/もしくは亜鉛結合中心内部もしくは付近に配置されたヒスチジン残基に対して特異的なあるアルキル化により現実化されることができた。当業者はまた、阻害剤および/もしくはアンタゴニストを、好ましくは分子生物学的修飾、化学的修飾および/もしくは好ましくはヨード酢酸によるアルキル化により創製するために、この発明を容易に使用することもできる。好ましくはこれらの修飾はヒスチジン(His)残基、他の触媒残基および/もしくは亜鉛結合残基に対し向けられる。付加的な結果およびデータから、本発明はまた他のシグナル物質類にも容易に応用されることができることが推論される可能性がある。当該結果はまた、遺伝子治療もまた包含するDNA構築物類によっても良好に成し遂げられることができる。かように、提示される方法、得られる物質およびその使用は本発明において具現化される。

Description

【発明の詳細な説明】 シグナルタンパク質およびシグナルペプチドの段階的修飾、ならびにスーパーア ゴニストおよびスーパーアンタゴニスト 発明の科学的分野: この発明は生物学的に活性のタンパク質類およびペプチド類の化学修飾技術の 領域に基づく。さらに具体的には、優れた性質または新規のもしくは対向する活 性さえ有する性質をもつタンパク質もしくはペプチドを得るための化学修飾の使 用に関する。加えて、本発明はまた、急性骨髄性白血病細胞の非常に効果的な阻 害剤につながる、段階的化学修飾、ある生物学的原理すなわちシグナルペプチド 類の触媒活性およびその成功した排除を用いることによる、構造−機能分析のた めのある新規の方法に関する。 限定するものでないが、例示すると、われわれはヒトIL−3、すなわち修飾 後にもまた本質的な治療的価値を有するタンパク質、の化学修飾を示す。この特 許の記述もまた、本発明の治療上の分野内の特定の例を含有する。 応用の分野: 本発明にとり重要な、2つの可能な応用の分野がある。すなわち、優れた性質 をもつIL−3(スーパーアゴニスト)についての分野、または、対向する性質 もしくは新規の性質をもつIL−3(アンタゴニスト)についての分野である。 この特許では、スーパーアゴニストは、例えば低下した抗原性および/もしくは より大きな生物学的活性および/もしくはより大きな安定性をもつIL−3が開 示される。 IL−3スーパーアゴニストの可能な応用は: ・骨髄移植のための誘導的治療の後もしくは偶発的放射の後のような骨髄除去(a blative)治療後の血球減少期の短縮。 ・例えば白血病の化学療法のための、あるIL−3レセプターのある細胞の同調 させた細胞周期の誘導。 ・寄生虫感染、結核、真菌感染症およびある種のウイルス感染症のような疾患の 治療のための、細胞の数およびその活性化の双方に対するIL−3依存性の子孫 の強化の誘導。 ・例えば火傷の傷および非同種皮膚移植での、リンパ球を除く核を含有する細胞 への骨髄の選択的生長。 シグナル物質のアンタゴニスト(対向活性もしくは細胞阻害活性のある)、よ り具体的にはIL−3の応用のいくつかの、しかしすべてではない例は: ・骨髄移植における骨髄細胞の阻害および/もしくは中和。 ・自己免疫疾患、癌、ならびに鎌状赤血球貧血およびサラセミアのような造血器 官の疾患における骨髄抑制。 ・IL−3レセプターをもつ細胞を伴うあらゆる種類の癌、さらに具体的には急 性骨髄性白血病もしくは慢性骨髄性白血病のほぼすべての形態、B細胞リンパ球 腫瘍またはIL−3により刺激される癌の他の形態、例えばある種の卵細胞腫瘍 、を治癒するための治療。 ・IL−3レセプターを含有するリンパ球細胞の抑制もしくは排除による、関節 炎、リウマチ性関節炎および中枢神経系の疾患のような自己免疫疾患における当 該組織に対する自己寛容の誘導。これはまた、好酸性顆粒球のようなエフェクタ ー細胞の損なわれた創製および排除にもつながる可能性がある。最終的に、これ らの細胞との直接の相互作用が存在 する可能性があり、かように好酸球性症候群の直接の治癒を可能にする。これは また、寄生虫感染および例えば医薬品に対する過敏性反応の急性期においても非 常に重要である。 ・例えばエフェクター細胞を殺すかもしくはその数を減らすことによる、好酸球 性の胃炎および腸炎のような好酸球性症候群、筋膜炎、肉芽腫症、静脈洞炎、肺 炎、喘息、チャーグ−シュトラウス症候群ならびに他の脈管炎を治癒すること、 ならびにショック症候群の治療。 ・アレルギーの治療のための、リンパ球細胞および/もしくは好酸性顆粒球のよ うなエフェクター細胞のような、IL−3レセプターのある細胞の除去もしくは 抑制。これらの場合においては、アレルギーの抑制および抗原に対する寛容の誘 導の双方が起こり得る。 ・IL−3の作用が関与する他のアレルギー反応。 ・IL−3に媒介される接着により促進される転移を防止するための治療。 ・例えば血流中に増殖因子の過剰量の出現がある急性期を抑制することによる感 染性疾患の治療。 ・B細胞およびB細胞の抗体産生(宿主の細胞性抵抗に対してHIVウイルスを 保護する)の抑制によるHIV感染症および/もしくはエイズの治療。 これらの応用のひとつもしくはそれ以上はまた、他のインターロイキン類1〜 8、GM−CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)、TNF(腫瘍壊 死因子)およびγINF(インターフェロン)のような他の増殖因子についても 挙げることができる。これらの増殖因子類もまたこの発明による修飾に関する良 好な候補である。これにより「IL− 3」は他のシグナル物質により取って代わられることになる。様々な疾患におけ る様々な物質の相互作用の様態は物質ごとに異なる可能性があるため、いくつか の相乗効果もまた予期することができる。従ってこれらもまた本発明において具 現化される。最後に、以下の応用が付加されるかもしくは特定されうる: ・IL−1で促進される黒色腫の転移および肺癌の形態を抑制するためのIL− 1の阻害 ・アルツハイマー病を抑制するためのIL−1の阻害 ・毛細血管漏出症候群を抑制するためのIL−2の阻害 ・歯周炎を抑制するためのIL−2の阻害 ・歯周炎を抑制するためのIL−4の阻害 ・IL−4で刺激される、例えばマウスにおける放射線白血病ウイルスのような ウイルス類を抑制するためのIL−4の阻害 ・IL−5で促進される気道感染症を抑制するためのIL−5の阻害 ・リウマチ性関節炎を抑制するためのIL−6の阻害 ・ミコバクテリウム属の感染症を抑制するためのIL−10の阻害 インビボの実施例で、あるエイズウイルス感染症を効果的に抑制する可能性が 存在することが示される。この抑制は抗体産生B細胞の抑制により達成されるこ とができる抗体レベルの低減に基づく。これがエイズの効果的な抑制につながる 可能性があるという事実は、以下の原因に帰することができる。すなわち、(1 )HIVウイルスは、好ましくは抗体とのオプソニン効果により組織球細胞(マ クロファージ様細胞)に感染する。マクロファージの向性および持続感染のため のこれらの組織球細胞の感染の必要性は、AIDS Res.and Human Retroviruses 9 : 669(19 93)および引用文献に記述される。抗体レベルの低減により感染のこの形態は抑 制されることができる。(2)抗体は細胞性免疫に対しHIVおよび/もしくは HIV感染細胞を保護することができる。これは、インビトロ中和抗体の非常に 高いレベルおよび立証される細胞性抵抗にもかかわらず、HIV感染の無症候期 における不完全な包括的抵抗を説明する。実施例において立証されるように、抗 体レベルの低下は、ウイルスおよびウイルスが感染した細胞に対する効果的な細 胞性免疫、ならびにウイルスの排除さえもたらすことができる。従って、例えば アンタゴニスト類でのB細胞の阻害は、HIV感染の治癒につながることができ る。 修飾されたシグナルペプチド類もまた分子生物学により創製することができる ことが認知できるため、これらの変異タンパク質、DNA構築物およびそれらの 使用もまた本発明の範囲内にあると考慮されている。この結果、そうしたペプチ ド類および/もしくはタンパク質類のコードを含有する構築物での遺伝子治療を 包含することができる。遺伝子治療における使用は、スーパーアゴニストもしく はアンタゴニストを産生しかつ排出する細胞をもたらすことができる。従って、 実施例のひとつにおいては、低減された安定性をもつある増殖因子を構築する可 能性についての詳細もまた存する。これはとりわけ拮抗作用と組み合わせて用い られることができ、従って、それによりアンタゴニストの崩壊の高い速度が非常 に局限される環境への作用を含有することができる、選択的投与をもたらす。こ れは固形癌に対する遺伝子治療においてとりわけ興味深い。こうした細胞が腫瘍 の中もしくは付近に存在する場合は、とくにこの腫瘍は最大限の影響に曝される ことを経験するであろう。産生され るシグナルペプチドの付加的な不安定性が存在する場合は、そのペプチドの影響 は非常に局在化することができ、従ってより少ない副作用の予期につながる。実 施例のひとつにおいては、低下された安定性をもつあるシグナルペプチドを創製 することが可能であることが立証される。こうしたペプチド類もまた、欠失およ び/もしくは置換変異体で創製することができることから、こうした遺伝子治療 的応用および遺伝子治療のための構築物もまた本発明の応用の分野内にあると考 慮されている。 この特許の記述はまた、化学修飾、プロテアーゼ処理および質量分析法の使用 についても詳述する。これはあらゆるペプチドもしくはタンパク質のあらゆる修 飾に応用することができるが、但し、例えばプロテアーゼで特異的に断片化する ことができる。本記述の定量的構造−機能分析の部分は、段階的化学修飾、プロ テアーゼ処理およびレーザーディソープション質量分析法と生物学的アッセイと の組み合わせの成功した使用を含有する。従って、修飾される、とりわけ断片化 されることができ、かつ生物学的に活性であるいかなるペプチドおよび/もしく はタンパク質へのこの分析の応用もまた、本発明の範囲内にあると考慮される。 電子スプレー質量分析法のような他の質量分析技術を使用することもまた可能で ある。電子スプレー質量分析法は例えばエキソプロテアーゼ処理の後にはとりわ け適する。 最後に、本発明の記述はまた、とくに触媒活性およびその後の効力のための、 荷電が1価以上の金属イオン、なるべくなら亜鉛イオンの重要性もまた開示する 。従って、(局所の)金属イオン濃度を操作することにより増殖因子の活性に影 響を与えることが可能である。金属イオン濃度の効力には通常の最適条件が存在 するため、この最適条件よりも低い もしくは超えたいかなる濃度も増殖因子の効力の低減につながる可能性がある。 これは増殖因子の効力の操作を可能にする。この方法において、間接的な治療効 果もまた金属イオン、好ましくは亜鉛イオンで達成することができる。これはwr ath'sのような皮膚疾患の治療において軟膏の形態で用いることができる。その 上、肺の罹患(lung-affects)の治療のための吸入スプレーの使用も可能である。 発明の背景: ヒトインターロイキン−3: 糖タンパク質としてT細胞から最初に単離されたインターロイキン−3は、骨 髄細胞に作用することが立証されている。他の増殖因子が存在するかしないかの いずれかで、これらの骨髄細胞から様々なな血球細胞の形成を誘導することが示 されている。ヒトIL−3は1987年にドーサーズ(Dorssers)らにより最初にクロ ーニングされた。彼らはヒトcDNAライブラリーおよびマウスDNAのプロー ブとのハイブリッド形成を使用した(ジーン(Gene)、55: 115(1987))。 ヒトインターロイキン−3の構造−機能相関: ヒトインターロイキン−3の構造−機能相関に関連するいくつかの論文が発表 されている(ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(J.Biol.Chem .)、266: 21310(1991)、J.Clin.Invest.90:1879(1992)、ジャーナル オブ イムノロジー(J.Immunol.)、146: 83(1991)、EMBO J.、10: 2125(1991)、プロ シーディングス オブ ナショナル アカデミー オブ サイエンス USA(P roc.Natl.Acad.Sci.USA)、89: 11842(1992))。 その研究では、彼らは全員とも欠失および置換変異体の創製ような分 子生物学的技術を使用した。置換変異体が使用された場合には、その選択は他の 種(マウス、アカゲザル、テナガザル)とのIL−3のアミノ酸の相同性に基づ くか、または極性もしくは構造の計画的な変更に基づいた。欠失変異体では、当 該タンパク質は、生物学的重要性についてタンパク質の一部の除去により入念に 検討された。変異タンパク質(ミューテイン)の精製に関する実際的な問題のた め、これらの変異タンパク質は主要な構造変化について調べられていない。これ は大きな問題である、というのは、これらの構造変化は通常起こるものであるか らである。記述されるように、ときにはそれらは故意にさえ導入される。結果と して、生物学的活性への様々なアミノ酸の関与に関するいかなる言明も、最大の 制限とともにのみなされる可能性がある。 本発明は異なるアプローチを有する。天然のIL−3が出発材料として用いら れる。段階的で徐々に増大する修飾を使用することにより、特別の特異性が化学 反応の際に導入される。生物学的活性における最初の変化と同時に起こる修飾は 、特異的プロテアーゼおよび質量分析法の新規の形態で簡単にその起原が突き止 めることができる。結果として、重要なアミノ酸残基が迅速に位置推定すること ができ、かつ、最小限の変化(および従って最大限の調節)が,望まれる性質の 導入もしくは変化において達成することができる。修飾された材料を精製する必 要はなく、また、従って精製の間の損失における問題もない。これは重ねて二次 構造の容易な証明を可能にする。従って、この発明は分子生物学的技術と比較す るとひとつの改善である。なぜならそのアプローチはより都合がよく、よりよく 証明が可能であり、かつ分子生物学的アプローチより迅速であるからである。 修飾された増殖因子: スーパーアンタゴニスト類: 多様な増殖因子に関する多くの構造−機能研究の試みにおいて、ミューテイン が改善された活性を有することが見出されてきた。例えば、欧州特許第131816号 明細書において、記述される最終目標は、改善された生物学的活性および/もし くはより少ない副作用をもつβ−インターフェロンを得ることである。化学修飾 の様々な例もまた利用し得る。例えば欧州特許第236987号明細書は、身体からの 除去において改善された動態をもつ、毒性がより小さくかつ免疫原性のより小さ い物質を得るためのIL−2の修飾を記述する。欧州特許第442724号明細書は、 より長い半減期および強化された生物学的活性のある生成物であるPEG化され たIL−6を記述する。国際公開願第88/01511号は、それにより強化された溶解 性が達成されるIL−2のスクシニル化を記述する。これらの特許出願のいずれ においても、試行錯誤のアプローチの他にいかなる修飾戦略も存在しない。試行 錯誤のアプローチでは、分子上に1個もしくは数個の修飾を得るために無作為の 穏やかな修飾が使用される。加えて、精製においては実質的な損失が起こる可能 性があり、これはまた、望まれるタンパク質の10%の収量のみが得られたIL− 6のPEG化の事例でもある。修飾の位置推定はこれらの発明のいずれにおいて もなされなかった。 本発明においてはほとんど損失はなく、また、修飾の位置推定が良好に実施す ることができる。加えて、段階的な化学修飾が、実施例1および2において立証 されるように、当該分子中の1個の場所で特異的に1個の残基を修飾することを 可能にさえする。ほとんどの修飾は不可逆的 な試薬で実施されるにもかかわらず、可逆的な試薬もまた使用することができる 。これはまた他の残基の非常に特異的な修飾も可能にする。 アンタゴニスト類: 欧州特許出願公開第413383号においては、ヒトIL−3変異体の拮抗作用が言 及されている。しかしながら、この場合においては、そのレセプター結合能力と 比較して残存する生物学的活性の関係に関連する。かように、天然のIL−3の 活性の事実上の抑制は示されなかった。 特許出願第PCT/US93/11197号および同第PCT/US93/11198号においては、すべて の種類のIL−3変異体が特許請求されているが、しかし、この場合においても また、事実上の阻害活性の支持となるものはない。加えて、最も活性の低い変異 体もまた最良の阻害剤でもあることは起こりそうもない。なぜなら、構造的なゆ がみの可能性は触媒活性の特異的な排除の可能性よりもっと大きいからである。 ウシ成長ホルモン(エンドクリノロジー(Endocrinology)、130: 2284(1992)) 、マウスインターロイキン−2(EMBO J.、11: 3905(1992))、ヒト肝細胞増殖 因子(バイオケミストリー(Biochemistry)、31: 9555(1995))、IL−1(Scan d.J.Immunol.、36: 27(1992))およびLI−4(J.Exp.Med.、178: 2213(19 93))のレセプターに対する他の事実上のアンタゴニスト類が存在する。これら の発表すべてにおいて、いかなる修飾戦略も記述されなかった。当該アンタゴニ スト類はすべて構造−機能分析研究の副産物であった。加えて、意義のある阻害 を得るために必要とされた阻害剤の濃度は、平均して、天然の増殖因子の濃度よ り100倍も大きかった。これらは、これらのアンタゴニスト類の臨床的価値に有 害である濃度である。 増殖因子のあるアンタゴニストを創製するための唯一の戦略がヒト成長ホルモ ンに対して使用されている(サイエンス(Science)、256: 1677(1992))。これは 当該ホルモンの2個のレセプター結合部位のひとつの崩壊に基づいた。この場合 においてもまた、レセプター結合活性においてファクター(factor)50の減少が存 在し、従って、増殖因子に比較して問題をはらむ過剰の阻害剤が要求された。 しかしながら、本発明で、ことによると強化されたレセプター結合活性さえも つ、臨床的に応用し得る阻害を得ることが可能である。これは、増殖因子それ自 身が、レセプター結合後にいくらかの触媒活性を発揮するという仮説で説明され ることができる。この仮説は、IL−3が触媒作用のある1個の亜鉛イオンを含 有するという事実により支持された(Biochem.Biophys.Res.Commun.、187: 8 59(1992))。当該増殖因子が完全な触媒中心を含有することは必要ではない。当 該触媒中心が増殖因子とレセプターとの結合においてのみ完成されるということ は非常によくありそうなことである。従って、関連する化学修飾は、そうした亜 鉛結合および/もしくは触媒ならびにレセプター結合能力のゆがみのないこれに 直接もしくは間接的に関連する残基に対して可能な限り特異的に向けられる。当 該出発材料は、タンパク質もしくはペプチドを含有するいかなる物質であること ができる。しかしながら、亜鉛イオンは変性に対して保護できるため、当該分子 を可逆的に変性し、かつ、キレート剤を添加してこの亜鉛を当該分子から除去す ることが必要になるかも知れない。実例として、しかし本発明の制限としてでは なく、ヨード酢酸でのIL−3の修飾が記述される。関連するpHにおいて、こ の修飾はHis(ヒスチジン)残基のアルキル化を指示される。当該方法は、しか しな がら、当業者により他の試薬ででもまた容易に実行することができる。同じこと が、触媒活性および/もしくは亜鉛結合に関係する他のアミノ酸の修飾について も言明することができる。これらの残基類もまた、他の化学的方法もしくは分子 生物学的方法、例えば欠失もしくは置換変異体を使用することにより容易に修飾 することができる。加えて、これはIL−3のみに制限されない。すなわち、サ イトカイン・スーパーファミリー、例えば、インターロイキン−2〜7、エリス ロポエチンおよびGM−CSF(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)の多 様なレセプター間には大きな相同性がある。それに加えて、特異的亜鉛結合はま たIL−2、IL−6、GM−SCFおよびγINF(インターフェロン)につ いても見出されている。本発明がさらにもっと多くのシグナルペプチドおよび/ もしくはタンパク質に応用することができることもまた考えられる。というのは 、例えば、インスリン、ヒト成長ホルモンおよびプロラクチンもまた特異的な亜 鉛結合性の性質を有するからである。加えて、ある種の細胞系については、IL −3が例えばインスリンで置き換えることができることが見出されている。 最後に、ある増殖因子のアルキル化もまた、アンタゴニストもしくは細胞阻害剤 の創製において他のメカニズムを有する可能性がある。従って、一般的に、好ま しくはヨード酢酸でのアルキル化もまた、本発明における別個のアプローチのひ とつとみなされることになる。従って、上で言及される応用および/もしくは修 飾される物質および/もしくはDNA構築物ならびにそれらの使用すべては、本 発明の範囲内で具現化される。 エイズに対する治療: すでに論じられたように、本発明はことによるとエイズに対する戦い に応用することができる。それは、現在の可能性よりも、エイズと戦うためのよ り良好な方法を提供するはずである。クサタリー(Csatary)らの米国特許第52157 45号において、エイズに対する免疫療法のための非特異的方法が記述される。こ の場合においては、トリのパラミクソウイルスおよび/もしくはトリのロタウイ ルスの非特異的ウイルス感染症のある手段が、CD4陽性細胞の数を増加するた めに使用される。これはたかだかその疾患の延期につながる可能性がある。なぜ なら、新規に形成されるCD4陽性細胞は短時間の後HIVにより感染されるで あろうからである。対照的に、われわれの発明はレトロウイルス類に対する効果 的な細胞性免疫応答につながる。ベルゾフスキー(Bersofsky)らの米国特許第508 1226号においては、ある治療法がレトロウイルスに対する特異的免疫応答に向け られる。この場合は、例えばHIVの糖タンパク質160/120複合体に対する抗体 が創製される。本発明に対応するわれわれの研究においては、このアプローチは HIVの保護、およびそれにより疾患を促進しさえする組織球内でのその組込み につながった。結果として、この方法は効力を立証できなかった。 この理由のため、米国特許第5256767号はエンベロープのないあるウイルスサ ブユニットワクチンを記述する。この方法の欠点は、しかしながら、脂肪親和性 の核の部分はMHCと関連させてみるとたかだか非常に低い濃度で発現する可能 性があり、そして従って十分な保護を提供しないという事実である。 不活性化されたウイルスに基づくワクチン類は2個の前述の特許の難点を併せ 持つ。 上述される問題と対照的に、われわれはわれわれの実施例7において HTLVIIIB(エイズ リサーチ アンド レファレンス リージェント プロ グラム カタログ(AIDS Research and Reference Reagent Program Catalog)、 NIH パブリケーション(NIH Publication)No.91-1536、ベセスダ(Bethesda) 、メリーランド州(MD)、USA)が低い抗体濃度でインビボで排除されることを 記述する。オリゴクローナル群のHTLVIIIBから、それが正常な環境において 持続するレトロウイルス感染症を引き起こすことが知られている。これはまた、 注射針の事故を介してのジョン・ムーア(John Moore)のグループ内での同僚のH TLVIIIBの感染によっても立証された(AIDS Res.Hum.Retrovir.、6: 307(1 990)およびJ.Clin.Invest.、91: 1987(1992))。対照的に、われわれの実施例 からは、これらのウイルスは抗体濃度が低い場合に排除される可能性があること が推論されうる。B細胞の創製および次に起こるこれらのB細胞による抗体の産 生は、様々な増殖因子(例えばIL−1〜7およびIL−11)により促進される 。従って、エイズに対する治療もまた、これらの増殖因子のアンタゴニストを使 用することにより達成される可能性があるということは論理的である。かように 、エイズの治療もまた本発明の応用のひとつであると考慮される。 実施例: 実施例1: ある強化された生物学的活性もしくはある変化された安定性をもつIL−3を得 るための無水酢酸でのIL−3の段階的化学修飾 材料および方法: 化学修飾: 酢酸、ジオキサン、塩酸リジンおよびMESはシグマ(Sigma)製、修 飾剤はフルカ(Fluka)製であった。 緩衝液:酢酸/水酸化ナトリウムをpH5.0での修飾に使用し、MES/水酸化ナ トリウムをpH5.5、6.0および6.5での修飾に使用した。pH7.0ではリン酸二水素 カリウム/水酸化ナトリウム緩衝液を使用した。10倍濃度のストック溶液を調製 し、そして直接0.22ミクロンのフィルターを通して濾過した。 反応混合物は50mM緩衝液、2mg/mlのhIL−3および3mMの無水酢酸もしくは 無水コハク酸を別々に含有した。10倍濃度のストック溶液は実験の日に新規に調 製した。hIL−3の修飾は30℃にて一夜実行した。修飾後、IL−3が分解さ れていないことをSDS−電気泳動により決定した。 生物学的活性試験: MO−7細胞はI.P.トウ(I.P.Touw)博士(ロッテルダム・エラスムス大 学(Erasmus University of Rotterdam)、オランダ)より恵与された。RPMI 培地はギブコ(Gibco)(ペーズリー(Paisley)、UK)製、補充した仔ウシ血清は ハイクローン(Hyclone)(ローガン(Logan)、ユタ州(Utah)、USA)製であった 。細胞培養培地は10%仔ウシ血清を含むRPMIから成った。細胞の正常の組織 培養の間に100ng/mlのIL−3もまた添加した。 最初に、細胞培養培地中に、10μg/mlから1ng/mlまでに及ぶ連続的な3倍希 釈液から成る10倍ストック溶液を調製した。十分に混合した後、ストック溶液の 25μlを225μlの細胞培養培地に添加し、その後37℃にてインキュベーションし た。6日目の組織培養系として、最終濃度として2×105個/mlのMO7細胞を使 用し、また、10日目の培養系として4 ×103個/mlのMO7細胞を使用した。組織培養の後、トリチウムラベルしたチミ ジンの一夜の取り込みを使用して生物学的活性を決定した。最低2個の独立の増 殖−反応曲線から、最大限の促進の50%をもたらす濃度の平均(および範囲)の 決定をした。修飾された物質の相対活性を、修飾されたIL−3および天然のI L−3それぞれのこれらの50%濃度の比率([IL−3modified]50%/[IL−3native ]50%)として決定した。6日目の天然のIL−3についての標準活性は1 .0百万単位/mgタンパク質(n=10、標準偏差(n-1)=20%)であった。10日目で は0.2百万単位/mgタンパク質(n=10、標準偏差(n-1)=30%)であった。 結果: 分子の基の平均数、特異性および修飾の場所に関するより正確な特徴づけにつ いてのすべての結果は、この特許の記述において後に記述される。生物学的試験 の結果は第1表に示される。 この表から、pH6.5およびpH7.0での修飾後の6日目と10日目の間の相対活性 に大きな差異があると結論されることができる。従って、これが安定性が大きく 低下した物質の創製を立証すると仮定されることができる。pH5では生物学的 活性の強化があるとみられる。さらなる局面 は実施例5および6において論じられる。 実施例2: ある強化された活性もしくは安定性をもつ改善されたIL−3の創製のための無 水コハク酸でのIL−3の段階的化学修飾 化学修飾: 酢酸、ジオキサン、塩酸リジンおよびMESはシグマ製、修飾剤はフルカ製で あった。 緩衝液:酢酸/水酸化ナトリウムをpH5.0での修飾に使用し、MES/水酸化ナ トリウムをpH5.5、6.0および6.5での修飾に使用した。pH7.0ではリン酸二水素 カリウム/水酸化ナトリウム緩衝液を使用した。10倍濃度のストック溶液を調製 し、そして直接0.22ミクロンのフィルターを通して濾過した。 反応混合物は50mM緩衝液、2mg/mlのhIL−3および3mMの無水酢酸もしくは 無水コハク酸を別々に含有した。10倍濃度のストック溶液は実験の日に新規に調 製した。hIL−3の修飾は30℃にて一夜実行した。修飾後、IL−3が分解さ れていないことをSDS−電気泳動により決定した。 結果: 分子の基の平均数、特異性および修飾の場所に関してより正確な特徴づけにつ いてのすべての結果は、この特許の記述において後に記述される。生物学的試験 の結果は(実施例1において実行されるように)第2表に示される。 第2表から、pH5におけるサクシニル化が活性の大きな強化をもたらし、か つ、pH≧6でのサクシニル化が低下した活性をもたらすと結論されることがで きる。 実施例3 タンパク質もしくはペプチドのアンタゴニストの創製のための生物学的に活性な ペプチドもしくはタンパク質を化学的に修飾するための方法材料および方法: 尿素、EDTA、MESおよび水酸化ナトリウムはシグマ製、ヨード酢酸ナト リウムはフルカ製であった。 緩衝液:MES/水酸化ナトリウムをpH6.0での修飾に用いた。10倍濃度のスト ック溶液を8M尿素中で調製し、そしてその後0.22ミクロンのフィルターで直接 フィルター滅菌した。反応混合物は50mM緩衝液、5.5M尿素および50mMEDTAを 含有した。これらの試薬から、8M尿素中の10倍濃度のストック溶液を実験の日 に新規に調製した。 1.hIL−3の穏やかな(moderate)化学修飾: ヨード酢酸を3、10および30mMの濃度で添加した。IL−3の濃度は2mg/ml であった。修飾は37℃にて24、48および72時間の間実行し、その後非変性電気泳 動により検討した。2日後かつ30mMのヨード酢酸では、修飾した材料からのバン ドのひどい乱れ(当該分子のひどい変性の表示) なしに最大限の修飾が存在した。この場合には出発材料の2%未満が残された。 この場合においてはタンパク質のひどい変性なしに最小限の生物学的活性の期待 があったため、この試料をさらなる実験に使用した。その後、SDS電気泳動を 、修飾後に当該分子の分解がないことが見出されることを立証するのに使用した 。 2.部分的化学修飾: 修飾されたIL−3の阻害能力を至適化するために、部分的修飾もまた実行し た。この目的のために、1mg/mlのIL−3を、10、30および100mMのヨード酢酸 とともに37℃にて18時間修飾した。非変性電気泳動およびクマシー(Coomasie)染 色の後、100mMでの試料が、ゲル中のバンドの過度の乱れなしに最大の修飾を与 え、出発材料のおよそ5%がまだ存在した。この試料のみが活性試験において阻 害活性を示したため、この試料をさらなる実験に使用した。 3.活性および阻害試験: 活性試験は実施例1において記述されるように実行した。対照およびアルキル 化されたIL−3の双方についての増殖反応曲線(n≧2)を、1000から1ng/m lまでに及ぶ10倍の連続希釈液により作成した。アルキル化されたIL−3の阻 害活性は、対照のIL−3と同じ力価測定、しかし今回は3ng/mlのアルキル化 されたIL−3の存在下で実行することにより試験した。 最大のレセプター結合能力を決定するために、部分的に修飾されたIL−3を 、3ng/mlの天然のIL−3の存在下に連続的な7倍希釈液中で滴定した。滴定 範囲は15μg/mlから0.1ng/mlであり、また、力価測定は、いかなる飢餓現象も除 外するため、4000個/mlのMO7細胞上のみ で実行した。 結果: 第1図において、修飾されたIL−3は係数10〜100で対照のIL−3を阻害 することができることが示される。加えて、3ng/mlの修飾されたIL−3は30 〜100ng/mlの対照のIL−3のチミジンの取り込みの80〜90%について抑制する ことができる。従って、修飾されたIL−3は阻害活性を有するのみでなく、強 化されたレセプター結合能力もまた有する。これは、部分的に修飾されたIL− 3の滴定において確認される(第2図)。すなわち、部分的に修飾されたIL− 3はただ0.1ngで3ng/mlの天然のIL−3のほぼ50%阻害のために十分である。 実施例4: 変化した安定性および/もしくは活性をもつ修飾されたIL−3の創製のための IL−3の段階的な酵素的エクソプロテアーゼ処理の方法材料および方法: エクソプロテアーゼ処理は、ベーリンガー(Boehringer)製のカテプシンCおよ びカルボキシペプチダーゼYで実行した。IL−3の1mg/mlを当該プロテアー ゼの存在下に37℃にて18時間インキュベートした。カテプシンCを1/2ないし1/1 28mg/mlの範囲の連続的な2倍希釈液中に添加した。他の反応条件は製造元によ り記述されるとおりであった。 生物学的活性は実施例1において記述されるように測定した。 結果: 当該アプローチは第3表における結果につながる。生物学的活性における変化 につながらなかった修飾は示されない。 この表から、1/40および1/20の濃度でのカルボキシペプチダーゼYでの処理は 、10日目におけるよりも6日目でより低い相対活性をもつ物質をもたらすと結論 することができる。従って、これは、天然のIL−3に比較してより高い安定性 をもつ物質を指す。 当該表からまた、カテプシンCは6日目で活性を大きく強化するがしかし10日 目ではしないとも結論することもできる。従って、これもまたより低下した安定 性をもつ物質である。 実施例5: プロテアーゼ処理および質量分析法の組み合わせによるペプチドもしくはタンパ ク質中の修飾の位置推定 材料および方法: プロテアーゼ処理: 修飾された残基の位置推定のために、修飾された材料を適切な緩衝液に対し透 析し、そしてその後グルタミン酸エンドペプチダーゼもしくは リシルエンドペプチダーゼにより、製造元(ベーリンガー マンハイム(Boehrin ger Mannheim)、ドイツ)により記述されるように断片化した。インキュベーシ ョンは、37℃、2mg/mlのhIL−3、かつプロテアーゼに対するタンパク質の比 が30にて一夜であった。 レーザーディソープション質量分析法(LDMS): 前処理: ミリQ水中の2,5-ジヒドロキシ安息香酸(DHB、Mi=154.12;10g/l)の溶 液は各実験の前に新たに作成した。修飾された(もしくは未修飾の)IL−3溶 液およびその分解物の双方を0.1mg/mlに希釈した。これらの希釈した溶液からの 0.5μlをターゲット上で0.5μlのDHB溶液と混合した。その後、ターゲットを 室温にて緩やかな空気の流れ中で風乾した。 質量分析法: マトリックス補助(assisted)レーザーディソープション質量分析を、パルス窒 素レーザー(337nm、パルス幅3n秒)を装備したフィネガンMAT ヴィジョン (Finnegan MAT Vision)200 レーザーディソープション質量分析計上で実行した 。試料はイオン化閾値(106〜107W/cm2)のすぐ上で励起した。加速電圧は6.5kV であった。イオンは電子増幅のため変換ダイノードまで−10kVで後加速した。標 準の正確さは約0.05%であったが、これは実験条件により0.1〜0.2%にまで低下 する可能性がある。 結果: LDMSのシグナルはより大きな分子量にもかかわらずなお十分であるため、 すべての修飾の位置を決定することを可能にした。2個の実施 例が示される: 1.リシルエンドペプチダーゼ処理およびLDMSによる無水コハク酸(pH5.0 )での修飾の位置推定: pH5.0での無水コハク酸修飾およびそれに続くリシルエンドペプチダーゼ分解 で、1個のピークが1085dから1185dまでシフトし、1108d(1085+Na+からの23) のピークもまた1208dにシフトした。プロテアーゼの特異性およびアミノ酸配列 に基づけば、この1085dのピークはAla1−Lys10にのみ対応することができる。Ly s10の修飾はこのアミノ酸での切断を障害するとみられるため、いかなるAla1−L ys10断片も全く存在しないとみられる。従って、修飾されたアミン残基はアミノ 末端のAla1である。 2.その後にLDMSを行うグルタミン酸エンドペプチダーゼ処理およびその後 にLDMSを行うリシルエンドペプチダーゼ処理の双方による無水酢酸でのLys2 8 の修飾の検出: pH7での無水酢酸修飾およびそれに続くグルタミン酸エンドペプチダーゼ分 解で、1598dのピークが1640dにシフトした。このシフトは1個のアセチル基の質 量にちょうど対応する。この場合もまたアミノ酸配列がIle23−Asp36への位置推 定を可能にした。Lys28はこの断片中の唯一のアミン残基であるため、これが修 飾された残基であると推論することができる。これは、5815dの断片が現れたリ シルエンドペプチダーゼ分解により確認された。この断片は、Lys28が修飾され る残基である場合にのみ説明することができ、かようにその残基の後ろの切断を 障害する。他の修飾を同様の方法で分析し、表4をもたらす。 当該表は双方の修飾がタンパク質上の同じターゲット残基を有することを示す 。唯一の例外は、無水酢酸がpH≧5.5でわずかにより高い修飾 の程度を有することであり、また、pH7では、Lys10は、無水コハク酸で修飾さ れた材料のLys10と対照的に、部分的に修飾された。 第4表はまた、Lys116がpH=7では少なくとも部分的に保護されることを示 す。そのpHではリン酸緩衝液が使用されたため、リン酸基がその場所に結合し ており、かつ、それによってLys116を修飾に対し遮蔽するという可能性が現れる 。この仮説を試験するため、hIL−3をMESおよびリン酸塩から成る50mMの 緩衝作用のある物質において修飾した。無水酢酸(別々に1、2および3mM)を 、双方の緩衝液の緩衝作用の範囲内に十分にあるpH6.8での修飾のために使用し た。10mMもしくはそれ以上のリン酸塩の存在下では、1個の残基すなわちLys116 の保護が存在した。1mMより低いリン酸塩濃度ではこの保護は存在しなかった。 10mMは生理学的なリン酸塩濃度であるため、現行の位置推定法は生物学的に意義 のあるリン酸結合の立証および位置推定を可能にするものと仮定することができ る。従って、あるアンタゴニストもしくは細胞増殖阻害剤が、このリン酸結合の ゆがみにより創製することができることは十分に考えられる。従って、これもま た本発明の範囲内と考慮されることになる。残基Lys28およびLys66もまたリン酸 塩によるわずかな保護を有したこともまた言明することができる。これは三次元 構造における近接を示唆する。かように、この方法においてはそれは構造に関す る情報さえも提供することができる。 最後に、当該段階的化学修飾が、ある特異性が達成することができるような最 小限の程度で実行することができることもまた言明されうる。その特異性はいく つかのタイプの残基に限定されず、アミン残基のみに限定されないが、しかし、 完全な分子の1個のアミン残基、すなわちAl a1にさえ限定される。従って、この特異性もまた請求に包含される。 実施例6: 段階的化学修飾、プロテアーゼ処理およびレーザーディソープション質量分析法 を使用する定量的構造−機能分析研究 材料および方法: QSRS(定量的構造−機能分析研究)戦略: この実施例はhIL−3上のリシンの修飾で立証された。当該戦略は5段階か ら成り、その最初の段階は当該タンパク質の段階的化学修飾に関係する。三次元 構造における様々な残基の微小環境は知られていないにもかかわらず、差異はア ミノ酸配列のみに基づき予期することができる。より大きな差異さえ三次元構造 において予期することができる。われわれはhIL−3上のアシル化反応(段階 1)を検討した。これらの反応は荷電していないリシン残基上でのみ起こり、修 飾反応のpHの段階的な増大により段階的な修飾を可能にする。 第二段階は修飾反応のモニタリングである。至適条件が達成されうるような十 分な数の起こり得る条件を研究するために、穏やかでかつ感受性の方法が必要と される。この方法は非変性電気泳動である(エレクトロフォレシス(Electrophor esis)、15: 251(1994))。しかしながら、電子スプレー質量分析法も適切な代替 を形成する。これは第3図:pH5〜7でスクシニル化されたIL−3の電子ス プレー質量分析法、において立証される。とりわけ双方の組み合わせがアミン残 基上の完全な特異性の立証を可能にする。 第三段階は全体の構造の完全状態の確認である。円二色性スペクトル法をこの 目的のために使用することができる(エレクトロフォレシス(E lectrophoresis)、15: 251(1994))。この方法により小さな差異は認識できない にもかかわらず、変性のような本質的な構造変化が明確に検出される。 第四段階は修飾された残基の特徴づけおよび位置推定であり、そのために以下 の技術が使用された。すなわち、特異的プロテアーゼでの非変性分解、電気泳動 、電子スプレー質量分析法、およびLDMSである。反応特異性は非変性電気泳 動および電子スプレー質量分析法の組み合わせにより決定された。位置推定は、 先の実施例において記述されるように、エンドプロテアーゼ類およびLDMSで 実行した。 第五のそして最終の段階は当該タンパク質の多様な修飾された形態の生物学的 活性の試験である。この活性測定の後、位置推定された様々な残基の現実の関与 を推論することができる。 結果 化学修飾、構造確認および反応のモニタリング: hIL−3の化学修飾およびそのモニタリングは先に記述されるように無水コ ハク酸もしくは無水酢酸を用いて実行した。それに続いて、円二色性により、7 より高いpHでの無水コハク酸修飾は全体的な構造変化(変性)をもたらすこと が見出された。従って、pH7もしくはそれより低いpHでの修飾のみがさらなる 検討に対して使用された。 修飾の特徴づけおよび位置推定: 先の実施例を参照。 当該タンパク質の多様な修飾された形態の活性試験および生物学的に重要な残基 の位置推定: 生物学的活性のための試験の方法および結果の双方は実施例1および 2において記述される。これらの結果および修飾された残基の位置推定の結果( 第1表および第2表ならびに先の実施例)を組み合わせたものは、いくつかの残 基の関与についての言明を可能にする。この結果、重要な変化はpH5での未修 飾体から修飾体へであり、これは活性における強化を伴う。他の重要な変化はp H6からpH6.5へ(活性−係数2で減少)および6.5から7へ(係数2での活性 増大)である。 pH5での無水コハク酸修飾は、1個の基すなわちアミノ末端(Ala1)のみの 修飾を伴うため、この基が何らかの制限もしくは調節作用を有するものと結論付 けることができる。活性における増大もまた欠失変異体での構造−機能研究にお いて見出されている(ジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(J.Bi ol.Chem.)、266: 21310(1991)、プロシーディングス オブ ナショナル アカ デミー オブ サイエンス USA(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)、89: 11842( 1992))が、しかし、決してひとり最初の残基に指定されなかった。 pH6とpH6.5の間の差異にはより複雑なパターンが存在する。すなわち、無 水酢酸については、係数2〜4の活性における減少は、Lys28での基の45%から7 0%、Lys66については基の20%から50%、また、Lys100については基の40%から 65%への修飾を伴った。最終的に、Lys116上では基の40%から80%への修飾が起 きた。これは未修飾基の60%から20%への減少、すなわち係数3の差異である。 この差異は活性の低下とまさしく相関するため、Lys116は生物学的活性について の最良の候補である。これはpH7での係数3で低下した修飾(pH6.5との比較 において)により確認され、これは活性における係数3の増大を伴う。 従って、Lys116は生物学的活性について重要である。これは無水コハク 酸での修飾によりすべて確認された。この場合は、pH7で修飾された材料につ いてはpH6.5で修飾された材料に比較し、修飾における低下はなかった。この現 象に付随するどちらの活性の強化もなかった。 かように、残基Lys116およびアミノ末端が生物学的に意義があることが立証さ れており、一方でアミノ末端が阻害性もしくは調節する影響を有するとみられる が、Lys116は生物学的活性に重要であるとみられる。加えて、Lys116はまたリン 酸塩によっても保護され、これはその残基によるリン酸結合を示唆する。この基 はまたインターロイキンの生物学的活性に重要であるため、このことはリン酸結 合がIL−3の作用の様態に重要であることを示唆し、また、この過程がIL− 3にとって重要なものである場合は他のペプチド類およびタンパク質類にとって もまた重要である可能性がある。 要約すると、この方法は生物学的に重要な残基の位置推定を可能にし、また、 立証されるリン酸結合もまた、ことによると重要な生理学的過程の確立および位 置推定を可能にしている。従って、本発明はまた、あるタンパク質もしくはペプ チドのリン酸結合の操作により、新規の、好ましくは拮抗的活性を導入するため の当該タンパク質もしくはペプチドの修飾も具現化する。 実施例7: 抗体の低下したレベルが効果的なインビボでの細胞性抵抗につながる。 材料および方法: 当該試験系は4週齢のヒトキメラ「X連結免疫不全」マウスから成り、このキ メラは全身照射(TBI)によるコンディショニングおよび体重1グラムあたり 4百万個のヒト末梢血リンパ球の移植で導入した。CB A/NマウスのTBIは9Gyのガンマ線であった。これらのマウスもまた、静脈 内の0.5百万の自己骨髄細胞の形態で血液支持処理を受けた。匹敵する照射、ヒ ト血液の処理および移植はヨーロピアン ジャーナル オブ イムノロジー(Eur .J.Immunol.)、22: 197(1992)に記述される。 当該マウスに毎日10,000I.U.のヒトインターロイキン−2(ユーロシータス(Eur ocetus)、アムステルフェン(Amstelveen)、ベネルクス)を復腔内に注入した。 感染は、「感染中心試験」すなわちICTにおいてなお感染性である、最低限用 量の10倍の用量で、ヒト細胞の移植の1時間後に復腔内に行った。 条件を整えた(conditioned)CBA/Nマウスに、抗HIV−1 GP13(CD4 結合部位に対する)モノクローナル抗体もしくはV3ループに向けられる抗HT LVIIIB F58H3モノクローナル抗体250μgを復腔内に前投与した。 ICTはCB15細胞で2回(in duplo)実行した(プロシーディングス オブ ナショナル アカデミー オブ サイエンス USA(Proc.Natl.Acad.Sci .USA)、89: 3116(1992))。一孔あたり1000個の細胞を植え、そして5〜7日後 にHIV p24タンパク質(オルガノン テクニカ(Organon Technica)、オス(Os s)、オランダ)についてELISA法を実行した。動物を殺すの(sacrifice)は 、常に、このように抗体の産生が開始される(eloping)、移植後2週間以内であ った(未発表データ)。マウスを殺す日に、細胞を腹膜腔からヘパリン(オルガ ノン テクニカ、オス、オランダ)を含有する培地で洗い流した。これらの細胞 上でICTをCB15細胞および培養培地1mlあたり100I.U.のヒト インターロイキン−2の存在下で実行した。 滴定は、連続する5倍希釈液中で2.5百万から0までの滴定範囲で2回実行し た。5〜7日後、ELISA試験を培養培地の上清中のHIV p24タンパク質 に対し実行した。CD4+細胞の存在の対照として、FACScan分析を、ヨーロ ピアン ジャーナル オブ イムノロジー(Eur.J.Immunol.)、22: 197(1992) において記述されるように実行した。 結果: 当該結果は第5表に示される: 当該表はHTLVIIIBがこれらの環境下で最初の5日間残存することを示す。 しかしながら、移植の8日後にはヒトCD4+細胞の豊富な存在下においてさえ 排除されてきているようにみられる。これは、移植されたヒトT細胞がウイルス を排除したことを指す。しかしながら、特異的抗HIV−1抗体のいずれかがキ メラマウスに投与される場合は、当該ウイルスは持続するのであり(第5表)、 HIV感染の存続が抗体により引き起こされることを立証する。 これから、HIVに感染したヒトにおける抗体レベルの低下は、T細胞が当該 ウイルスを排除することを可能にすることができ、これにより 感染の治癒を提供すると推論することができる。これらの抗体レベルはB細胞の 抑制により低下されうる。従って、このB細胞の抑制は、増殖因子のアンタゴニ ストに対する応用のひとつの興味深い分野である。 別個にもまた使用されることができる、HIV感染の抑制のための他の可能性 もまた存在する。すなわち、 1.抗体レベルの低下をもたらすプラスマフェレーシス。通常の臨床診療は血漿 の完全な置換である。例えば重症筋無力症に対するひとつの実験的治療は血漿の いわゆる選択的回復である。この場合には、患者の血漿は患者に戻す前に有害な 抗体を除いて精製される。このインビトロでの選択はまた、HIV反応性の、な るべくならHIVエンベロープ反応性の抗体に対し使用することができる。 2.B細胞の数を低下するための白血球搬出法。HIV反応性であるB細胞を除 去するために好まれる。白血球はHIV感染者から完全に除去することができる 。白血球搬出のこの形態は他の疾患に対するルーチンの臨床診療である。HIV 感染者に対しては、しかしながら、記述されたことはない。あるいは、B細胞を 含まない白血球の選択的な返還は非常に容易に行うことができる。選択はまた、 T細胞もしくはそれの亜集団の陽性選択からも成る。 3.抗体のインビボでの枯渇。本発明はまた、選択的と同様非選択的な免疫複合 体の形成によるインビボでの枯渇も包含する。非選択的除去は好ましくは抗体特 異的抗体によりなされる。選択的除去は好ましくはウイルス、不活性化されたウ イルス、ウイルスサブユニットおよび/またはウイルス様のもしくは同一のタン パク質もしくはペプチドによりなされる。これらの物質は好ましくは身体からの 除去を促進する物質に結合 される。 4.B細胞のインビボでの枯渇。このインビボでの枯渇はB細胞特異的抗体、な るべくならB細胞アポトーシス誘発抗体での非選択的除去を通して実行されるこ とができる。これはまた、好ましくはCD19/CD3反応性の複合体の複特異 的抗体でも実行されることができる。これはB細胞腫瘍の患者に対してのユトレ ヒト アカデミック病院(ユトレヒト、オランダ)における第I相臨床試験にお いてすでに使用されている。この治療はB細胞の数の非常に重要な枯渇をもたら す(私信:F.A.ファン・ホーテン(F.A.van Houten)、ユトレヒト アカデ ミック病院、オランダ)。B細胞の選択的除去は好ましくはウイルス、不活性化 されたウイルス、ウイルスウイルスサブユニットおよび/またはウイルス様のも しくは同一のタンパク質もしくはペプチドにより、あるいは抗体によりなされる 。好ましくは、これらの物質はB細胞の枯渇を促進する物質に結合される。 5.抗体のインビボでの産生を抑制する他の方法。1例はトランスフォーミング 増殖因子β(TGF−β)の使用である。 HIVおよび他のウイルスは宿主ゲノム中にプロウイルスとして組み込まれる 。従って長期間、潜在状態全体においてこれらの細胞内に存在することができる 。従って、この発明において、こうしたプロウイルスを、好ましくは宿主へのI L−2の投与により活性化することが好まれる。 HIVは組織球細胞内において存続し、また、これらは宿主免疫系による認識 を逃れるとみられるウイルスの低濃度をもたらすことができる。従って、少なく ともこれらの細胞の寿命の間は治療を延期することが好 まれる。加えて、受動免疫療法を、好ましくはHIVに非感染である患者の免疫 グロブリンで同時に実行することが好ましい。従って、この受動免疫療法は本発 明の範囲内に考慮されることになる。 この発明はHIVのようなレトロウイルスの限られた知識に基づいた様式にお いて記述されるにもかかわらず、いくつかの修飾は本発明の範囲から逸脱するこ となくなされることができることが明らかである。
【手続補正書】 【提出日】1997年3月7日 【補正内容】 [請求の範囲] 『1.強化された生物学的活性、強化された安定性、抑制された抗原性、獲得さ れた拮抗的もしくは細胞阻害的な活性、の性質のひとつもしくはそれ以上の導入 のための、インターロイキン類、造血増殖因子類、ペプチドホルモン類もしくは タンパク質ホルモン類、シグナルペプチド類もしくはシグナルタンパク質類のよ うなヒトレセプター類から選択される生物学的に活性のタンパク質類もしくはペ プチド類の定量的構造−機能分析調査方法であって、 a)当該タンパク質もしくは当該ペプチドの段階的化学修飾、その後、 b)非変性電気泳動および/もしくは電子スプレー質量分析法のような穏やかで かつ感度のよい方法での修飾反応のモニタリングであり、かつ、前述のモニタリ ングが場合によっては、例えば円二色性スペクトル測定法の使用により全体的な 構造の完全性を確認することをさらに含むものであり、 c)プロテアーゼ処理、 d)質量分析法、および e)修飾された生成物の生物学的活性のアッセイ、および場合によっては修飾さ れた生成物の安定性のアッセイであって、前述のタンパク質類もしくはペプチド 類が好ましくはインターロイキン1〜8、インターロイキン10、GM−CSF (顆粒球マクロファージコロニー刺激因子)、TNF(腫瘍壊死因子)、インス リン、プロラクチンおよびγIFN(インターフェロン)、より好ましくはサイ トカインスーパーファミリーから選択されるGM−CSF、エリスロポエチンも しくはインターロイキ ン2〜7から選択されるあるインターロイキンから選択されるもの、を使用する 、選択されたアミノ酸の特異的化学修飾を応用する工程を含んでなる方法。 2.特異的プロテアーゼでの特異的分解および質量分析法が修飾されたアミノ酸 の特徴づけおよび位置決定のために実施される請求の範囲1に記載の方法。 3.特異的エンドプロテアーゼでの特異的分解およびLDMSが修飾されたアミ ノ酸の特徴づけおよび位置決定のために実施され、前記エンドプロテアーゼが、 例えばグルタミン酸エンドペプチダーゼもしくはリシルエンドペプチダーゼであ る請求の範囲1もしくは2に記載の方法。 4.修飾が特異的エクソプロテアーゼでの特異的分解により実施され、かつ、電 子スプレー質量分析法が修飾されたアミノ酸の特徴づけおよび位置決定のために 実施され、適当であるのは当該エクソプロテアーゼがN末端エクソプロテアーゼ 、例えばカテプシンCもしくはC末端エクソプロテアーゼ、例えばカルボキシペ プチダーゼYである請求の範囲1〜3のいずれかに記載の方法。 5.修飾が化学修飾であり、前記修飾がアルキル化であり、そして/または前記 修飾が、例えばヨード酢酸によるアセチル化もしくは無水コハク酸によるスクシ ニル化のようなアシル化であり、前記修飾が、適当であるのは、徐々に変化する 条件下での修飾であって、ここで、好ましくは0.5pH単位の段階における5.0と7 .0の間のpH、および/もしくは時間もしくは試薬濃度が変化する条件のひとつ もしくはそれ以上で変化する請求の範囲1〜3のいずれかに記載の方法。 6.修飾が好ましくは無水酢酸と組み合わせてリン酸緩衝液の存在下に 実施される請求の範囲5に記載の方法。 7.拮抗的および/もしくは細胞阻害的な活性の導入のための先行する請求の範 囲のひとつもしくはそれ以上に記載であって、修飾が触媒活性に関係するひとつ もしくはそれ以上の残基に特異性を有する、例えばその中の修飾が部分的もしく は完全な触媒中心の内部もしくは近傍にあり、前記修飾が好ましくは触媒活性を 変化し、適当であるのは、前記残基があるヒスチジン残基である方法。 8.修飾が金属結合中心、好ましくは亜鉛結合中心の内部もしくは極めて近傍に あり、適当であるのは、記載残基がヒスチジン残基である先行する請求の範囲の いずれかに記載の方法。 9.修飾が基質を可逆的に変性し、かつ、例えば尿素およびEDTAの存在下に 金属イオンを除去するためのキレート剤を添加することにより実施され、前記尿 素が好ましくは5Mより大きな濃度を有しかつ前記EDTAが好ましくは50mMの 濃度を有する先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載の方法。 10.修飾がひとつのタイプのアミノ酸、例えばあるアミン残基に特異的であり 、そして/もしくは当該ペプチドもしくはタンパク質中の1個のアミン残基にの み特異的でさえあって、前記1個のアミンが例えばN末端にある先行する請求の 範囲のひとつもしくはそれ以上に記載の方法。 11.基質がヒトインターロイキン−3であり、好ましくはAla1、His26、Lys28 、Lys66、His95、His98、Lys100もしくはLys116の残基のひとつもしくはそれ以 上においてのみ修飾されているヒトインターロイキン3を提供する先行する請求 の範囲のいずれかに記載の方法。 12.拮抗的および/もしくは細胞阻害的な活性の導入のための先行す る請求の範囲のいずれかに記載の方法であって、リン酸結合の崩壊する工程を含 んでなる方法。 13.修飾されたあるシグナル物質、好ましくは強化された生物学的活性、拮抗 活性および/もしくは細胞阻害活性のあるタンパク質ホルモン、ペプチドホルモ ン、増殖因子、造血増殖因子、インターフェロン、インターロイキンおよび/も しくはコロニー刺激因子であって、修飾が好ましくは当該触媒活性が変えられる ように部分的もしくは完全な触媒中心の内部もしくは近傍にあり、前記修飾がさ らに好ましくは金属結合中心の内部もしくは近傍にある物質。 14.好ましくは成長ホルモン、プロラクチンおよびインスリンから選択され、 IL−3レセプターと同じ(サイトカイン)スーパーファミリー、好ましくはI L−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、GM−CSF、 エリスロポエチン、IFNγから選択され、より好ましくはIL−2、IL−3 、IL−6、IFNγ、成長ホルモン、プロラクチンおよびインスリンから選択 され、前記修飾された物質が強化された生物学的活性、拮抗活性および/もしく は細胞阻害活性を有するものであり、そして前記修飾が、金属結合性の性質が変 えられるように、好ましくは亜鉛結合中心の内部もしくは近傍にある、亜鉛結合 性シグナルペプチドである修飾されたシグナル物質。 15.前記金属のイオンが触媒中心の内部もしくは近傍にあり、好ましくは前記 金属のイオンが未修飾物質において触媒機能を有する請求の範囲14に記載の物 質。 16.先行する物質の請求の範囲13〜15のひとつもしくはそれ以上に記載さ れたような物質であって、アンタゴニストを産生するための修 飾が化学修飾、好ましくはアルキル化もしくはアシル化または欠失変異体および /もしくは置換変異体のような分子生物学的修飾であり、最も好ましくは前記修 飾がアルキル化である物質。 17.先行する物質の請求の範囲13〜16のひとつもしくはそれ以上に記載さ れたような物質であって、修飾が金属イオンの結合に関係するアミノ酸、好まし くはヒスチジン残基に存在する物質。 18.先行する物質の請求の範囲13〜17のひとつもしくはそれ以上に記載さ れたような物質であって、レセプターに対する当該シグナル物質の親和性が係数 10を超えて減少しておらず、好ましくは同じに保持しているかまたは好ましくは 増大している物質。 19.有意な阻害のために必要とされる物質の濃度が臨床応用に適している、す なわち天然の物質の濃度より100倍の高さを超えず、前記物質が場合によっては 増大したレセプター結合能をさらに有する先行する物質の請求の範囲13〜18 のいずれかに記載の物質。 20.インターロイキン3、好ましくはヒトインターロイキン3であって、最も 好ましくはAla1、His26、Lys28、Lys66、His95、His98、Lys100もしくはLys116 の残基のひとつもしくはそれ以上のみで修飾されている先行する物質の請求の範 囲13〜19のいずれかに記載の物質。 21.当該物質、修飾されたIL−3の0.1ngが3ng/mlの天然のIL−3のほぼ 50%を阻害し、 当該物質、修飾されたIL−3の3ng/mlが30〜100ng/mlの対照のIL−3の チミジンの取り込みの80〜90%を抑制し、 当該物質、修飾されたIL−3が係数10〜100で対照のIL−3を阻害する、 特徴の少なくとも1つを有する請求の範囲20に記載の物質。 22.低下した安定性および増大した拮抗活性、例えばアセチル化したIL−3 低下した安定性および増大した作動活性、例えばN末端をプロテアーゼ処理し たIL−3、例えばカテプシンCで処理したIL−3、 増大した安定性および拮抗活性、例えばスクシニル化したIL−3、 作動活性と組み合わさった増大した安定性、例えばC末端をプロテアーゼ処理 したIL−3、例えばカルボキシペプチダーゼYで処理したIL−3、 の特徴の組み合わせの1つを獲得している先行する物質の請求の範囲13〜21 のひとつもしくはそれ以上に記載されたような物質。 23.場合によっては他のシグナルタンパク質類およびシグナルペプチド類と組 み合わさった、先行する物質の請求の範囲13〜22のひとつもしくはそれ以上 に記載の修飾された物質(混合した形態においておよび化学的に結合した形態に おいての双方)を含有する、臨床応用のための調製物。 24.請求の範囲1〜12のいずれかに記載された方法の段階を実施することを 含んでなる請求の範囲13〜22のいずれかに記載の物質の調製方法。 25.HIV感染症の阻害、抑制および/もしくは治癒方法であって、抗体レベ ルが、 B細胞による抗体産生の抑制、B細胞の創製および/もしくは成熟の抑制、好 ましくは前記B細胞が抗HIV抗体産生B細胞、好ましくは抗HIVコート抗体 産生B細胞であり、 プラスマフェレーシス、部分的もしくは完全な血漿回復もしくは血清 の選択的返還、 抗体、好ましくはHIV反応性抗体、好ましくはHIVエンベロープ反応性抗 体のインビトロでの除去、 好ましくは抗体、好ましくはHIVに対する抗体、好ましくはHIVエンベロ ープに対する抗体、でのインビボでの枯渇、 白血球搬出法、 のいずれかにより低下されている方法。 26.請求の範囲19に記載されたような調製物の適用および/もしくは方法の 請求の範囲1〜12のいずれかに記載された方法により得ることができる物質の 適用を含んでなる請求の範囲25に記載の方法。 27.好ましくはCD19/CD3および/もしくはCD20/CD3の複合体 に対して向けられる二特異性抗体の適用を含んでなる請求の範囲25もしくは2 6に従った方法。 28.B細胞アポトーシス誘導物質の適用、好ましくはAPO−1の適用および /もしくはB細胞の抗体産生の阻害剤としてのTGF−βの適用を含んでなる先 行する方法の請求の範囲25〜27のいずれかに記載の方法。 29.請求の範囲19に記載された調製物および/もしくは請求の範囲1〜12 のいずれかに記載の方法の段階のいずれかに従って得ることができる物質の適用 を含んでなる幹細胞複製の促進のための方法。 30.請求の範囲13〜22に記載の物質をコードする核酸構築物を治療される べき患者への適用する工程を含んでなり、前記治療が、例えばHIV感染症に向 けられる遺伝子治療法。』
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 39/395 C12N 15/00 A 48/00 A61K 37/66 ADYF C07K 14/52 37/24 ABA C12N 15/09 37/36 G01N 33/566 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM, TT,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.好ましくは以下の特徴、すなわち強化された生物学的活性、強化された安定 性、抑制された抗原性、獲得された拮抗的活性もしくは細胞阻害活性のひとつも しくはそれ以上の導入のためのヒトインターロイキン−3の化学修飾方法。 2.前記修飾が好ましくは段階的に変動する条件下での段階的化学修飾であり、 その修飾の中で以下の条件、すなわち好ましくは0.5pH単位の段階における5.0 と7.0の間のpHおよび/もしくは時間もしくは試薬濃度のひとつもしくはそれ以 上が変動する請求の範囲1の方法。 3.基質がヒトIL−3ではないが、しかし、好ましくは、他のインターロイキ ン類、造血増殖因子類、ペプチドホルモン類もしくはタンパク質ホルモン類、シ グナルペプチド類もしくはシグナルタンパク質類、生物学的に活性のタンパク質 類もしくはペプチド類であるヒトのタンパク質もしくはペプチドのひとつもしく はそれ以上である先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上の方法。 4.抗原性が、当該タンパク質もしくはペプチド中の抗原応答を誘導するアミノ 酸の起こり得る相互作用を遮蔽することにより低下される先行する請求の範囲の ひとつもしくはそれ以上の方法。 5.安定性が、好ましくはプロテアーゼのための結合場所を形成するアミノ酸の 起こり得る相互作用の遮蔽のために変えられる先行する請求の範囲のひとつもし くはそれ以上の方法。 6.ペプチドもしくはタンパク質のレセプター結合が、このレセプター結合を低 減させる残基の遮蔽により強化される先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ 以上の方法。 7.ペプチドもしくはタンパク質のレセプター結合が、新規の化学的相互作用、 好ましくは1個の荷電、好ましくは1個のマイナスの荷電の導入により強化され る先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上の方法。 8.修飾が数個のタイプのアミノ酸、ひとつのタイプのアミノ酸例えばアミン残 基、および/もしくは当該ペプチドもしくはタンパク質中の1個のアミン残基、 例えばN末端に対してさえ特異的である先行する請求の範囲のひとつもしくはそ れ以上の方法。 9.修飾が触媒活性に関与するひとつもしくはそれ以上の残基、好ましくはヒス チジン残基に特異性を有する先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上の方 法。 10.修飾が、拮抗的および/もしくは細胞阻害的な活性の導入のために、触媒 活性に関与するひとつもしくはそれ以上の残基、好ましくはヒスチジン残基に特 異性を有する先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上の方法。 11.リン酸塩結合の破壊による拮抗的および/もしくは細胞阻害的な活性の導 入のためのタンパク質類およびペプチド類の化学的もしくは非化学的修飾のため の方法。 12.段階的化学修飾および可逆的な試薬を使用する、あるペプチドもしくはタ ンパク質上の選択されたアミノ酸の特異的化学修飾のための方法。 13.荷電における変化を決定するための非変性電気泳動、プロテアーゼ処理お よび質量分析法、好ましくはレーザーディソープション質量分析法による化学的 に修飾されたアミノ酸の位置を推定するための方法。 14.好ましくは段階的様式における化学修飾、非変性電気泳動、活性試験およ び先の請求の範囲において記述されるような修飾された残基の位置推定による、 あるタンパク質もしくはペプチド上の生物学的に重要な残基の位置を推定するた めの方法。 15.修飾が、あるタンパク質もしくはペプチド上の生物学的活性に関与する残 基の位置を推定するための先に記述される方法を使用することによる非常に特異 的なある様式において実行されうる先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以 上において記述されるような生物学的に活性のタンパク質類もしくはペプチド類 の段階的化学修飾の方法。 16.Ala1、His26、Lys28、Lys66、His95、His98、Lys100もしくはLys116の残 基のうちひとつもしくはそれ以上においてのみ修飾されているヒトインターロイ キン−3。 17.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に従って調製される修飾さ れた1個のペプチドもしくはタンパク質(混合した形態においておよび化学的に 結合した形態においての双方)を含有する調製物。 18.前記修飾が部分的もしくは完全な触媒中心内もしくはその近接にある、修 飾されたシグナル物質、好ましくはタンパク質ホルモン、ペプチドホルモン、増 殖因子、造血増殖因子、インターフェロン、インターロイキンおよび/もしくは コロニー刺激因子。 19.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、触媒活性が変更される物質。 20.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、修飾が1個の金属結合中心、好ましくは1個の亜鉛結合中心の内部もし くはその近接にある物質。 21.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、金属イオンが触媒中心内部もしくはその近接にある物質。 22.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、金属イオンが未修飾の物質において触媒機能を有する物質。 23.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、金属結合の性質が変えられた物質。 24.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、シグナル物質のレセプターに対する親和性が係数10を超えては変えられ ておらず、同じままであるかもしくは増大されてさえいる物質。 25.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、強化された生物学的活性、拮抗的活性および/もしくは細胞阻害活性が 得られた物質。 26.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、修飾が1個のアミノ酸の修飾である物質であって、この修飾が化学修飾 、好ましくはアルキル化および/もしくはアシル化または欠失変異体および/も しくは置換変異体のような分子生物学的修飾である物質。 27.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、修飾されたアミノ酸が1個の金属イオンの結合好ましくは1個のヒスチ ジン残基に関与する物質。 28.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるよう な物質であって、シグナルペプチドが亜鉛結合性のシグナルペプチド、好ましく はIL−2、IL−3、IL−6、IFN−γ、成長ホルモン、プロラクチンお よび/もしくはインスリンのひとつもしくはそれ以上である物質。 29.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、シグナルペプチドがIL−3レセプターのような同じ(サイトカイン) スーパーファミリーからのレセプターをもつ増殖因子、好ましくはIL−2、I L−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、GM−CSFおよび/もし くはエリスロポエチンである物質。 30.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、当該物質が安定性における変化、好ましくは強化された安定性を獲得し た物質。 31.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるような物質で あって、当該物質が低下した安定性を、好ましくはある拮抗的活性と組み合わせ て獲得した物質。 32.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるようなタンパ ク質類および/もしくはペプチド類に対する遺伝子コードを含有するDNA構築 物類。 33.ひとつもしくはそれ以上の物質を含有するいずれかの調製物であって(混 合した形態においておよび化学的に結合した形態においての双方)、先行する請 求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されているか、または先行する請求の 範囲のひとつもしくはそれ以上に従って調製される、調製物。 34.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるよう ないずれかの調製物の使用。 35.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載されるようないずれ かの調製物の、好ましくはこの特許の記述における出願の分野において記述され るようなひとつもしくはそれ以上の用途のための使用。 36.B細胞による抗体産生の抑制および/またはB細胞の創製および/もしく は成熟の抑制、好ましくは先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記載 されるような調製物による、HIV感染の阻害、抑制および/もしくは治癒。 37.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、抗体のレベルが、好ましくはプラスマフェレーシス、部分的も しくは完全な血漿の回復または血清の選択的返還により低下された方法および/ もしくは生成物。 38.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、選択がインビトロで、好ましくは抗体、好ましくはHIV反応 性の抗体、好ましくはHIVエンベロープ反応性の抗体、の除去により実行され る方法および/もしくは生成物。 39.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、白血球搬出が実行される方法および/もしくは生成物。 40.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法 および/もしくは生成物であって、B細胞、好ましくは抗HIV抗体産生B細胞 、好ましくは抗HIVコート抗体産生B細胞の数を低下させることが達成される 方法および/もしくは生成物。 41.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、インビボでの枯渇が、好ましくは抗体、好ましくはHIVに対 する抗体、好ましくはHIVエンベロープに対する抗体に含められる(included with)方法および/もしくは生成物。 43.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、抗体のインビボでの枯渇が例えば他の抗体により達成される方 法および/もしくは生成物。 44.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、好ましくは複合体CD19/CD3および/もしくはCD20 /CD3に対し向けられる複特異性抗体の使用が存在する方法および/もしくは 生成物。 45.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において記述されるような 方法および/もしくは生成物であって、B細胞アポトーシス誘発物質類、好まし くはAPO−1の使用が存在する方法および/もしくは生成物。 46.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、好ましくはTGF−βによるB細胞 の抗体産生の他の阻害の使用が存在する方法および/もしくは生成物。 47.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、HIV感染患者のプロウイルスの活性化が、好ましくは増殖因 子、好ましくはサイトカイン類、好ましくはIL−2の投与により、実行される 方法および/もしくは生成物。 48.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、好ましくはHIVに非感染の患者の免疫グロブリンでの受動免 疫療法が含まれる方法および/もしくは生成物。 49.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において、またはそれらの ひとつもしくはそれ以上を組み合わせて記述されるような方法および/もしくは 生成物であって、先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に記述されるよ うな効果および/もしくは結果および/もしくは応用のひとつもしくはそれ以上 を得るための金属イオン、好ましくは亜鉛イオン、の使用が存在する方法および /もしくは生成物。 50.先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上において記述されるような ひとつもしくはそれ以上の方法を含有するいずれかの治療。 51.幹細胞の複製の促進を包含する、先行する請求の範囲のひとつもしくはそ れ以上に従ったいずれかの調製物の使用。 52.他のシグナルタンパク質類およびシグナルペプチド類と組み合わせての、 先行する請求の範囲のひとつもしくはそれ以上に従ったいずれかの調製物の使用 。 53.相乗効果をもたらすかもしくはもたらさないかのいずれかの、先行する請 求の範囲の2つもしくはそれ以上のいかなる考え得る組み合わせ。
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