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JPH10503199A - 血小板結合の阻害 - Google Patents

血小板結合の阻害

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JPH10503199A
JPH10503199A JP8505742A JP50574296A JPH10503199A JP H10503199 A JPH10503199 A JP H10503199A JP 8505742 A JP8505742 A JP 8505742A JP 50574296 A JP50574296 A JP 50574296A JP H10503199 A JPH10503199 A JP H10503199A
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JP
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platelet
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platelet binding
agent
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Expired - Lifetime
Application number
JP8505742A
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English (en)
Inventor
チャオ,フランシス・シー
Original Assignee
ピーアールピー・インコーポレーテッド
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Publication date
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
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Abstract

(57)【要約】 損傷部位への血小板の付着阻害法を提供する。該方法は、損傷を受けた対象に効果的な量の血小板結合部位剤を投与することを含む。好ましい血小板結合部位剤は、リソゾーム、濃密顆粒球またはアルファ顆粒球に含まれる血小板物質を実質的に含まない血小板である。

Description

【発明の詳細な説明】 血小板結合の阻害 発明の属する技術分野 本発明は、血管の損傷部位に血小板が結合することを阻害して健康上の悪影響 を回避することに関する。 発明の背景 血管系への損傷は不所望な健康状態、例えばアテローム硬化および動脈硬化に 通じうる。そのような不所望な健康状態に通じるさまざまな生物学的経路の寄与 は完全に理解されておらず、そしてそのような状態に対する予防は完全に効果的 とは言えない。 血管系への共通の損傷は虚血性心疾患の治療のための医学的処置の副作用とし て生じる。虚血性とは、不十分な血液の還流による酸素不足を意味する。虚血性 心疾患は、心臓への血液の不十分な供給による心機能の妨害により特徴付けられ る。この疾患の最も共通の形態は冠状動脈の内腔の縮小を含み、冠状動脈の血流 を制限する。 虚血性心疾患が極めて重病の場合、処置は侵入性(invasive)でなければなら ない。現在まで、虚血性心疾患は冠状動脈のバイパス手術により治療された。侵 入性の処置は、しかしながら今開発されていない。これらの処置は、狭窄を機械 的に破壊し、レーザー照射し、そして膨張させるために、血管の狭い領域に導入 されたカテーテルの使用を含む。 冠状動脈の血管再生を達成するために最も広範に使用される方法は、経皮的冠 動脈内腔拡張術(percutaneous transluminal coronary angioplasty)である。 柔軟なガイドワイヤを冠状動脈に通して、狭窄を横切るように固定する。次に、 バルーンが狭窄を横切るように位置するまで、バルーンカテーテルをガイドワイ ヤに沿って狭窄まで通す。次に、狭窄が実質的に除去されるまで、バルーンを繰 り返し膨らませる。心臓外科手術と比較すると、この処置は相対的に非侵入性で あり、たった3日間の入院ですむ。この処置は重病の心臓状態の健康管理におけ る重要な手段である。 血管形成術の重大な欠点は、血管形成施術部位の狭窄の再発である。血管形成 術の臨床上の影響は、内皮の露出、血管壁の損傷および内膜の破壊を含む。これ らの損傷は、多くの場合、動脈の平滑筋細胞の増殖を引き起こすことが見いださ れており、そして再狭窄を引き起こすと信じられる。再狭窄は血管形成術を受け た患者の40%以上において生じうる。 これまでに再狭窄の効果的な治療法はない。薬剤、例えば抗凝血剤の使用が暗 示されたが、再狭窄はいまだに成功した血管形成術処置の主な併発症である。 血小板が血管形成術に続く再狭窄において果たすかもしれない役割を理解する ための、幾つかの試みがある。血小板の役割は不明瞭のままであるが、(1)血 小板は血管形成術に続く平滑筋細胞の増殖の開始に関与する;しかし、(2)血 小板由来の成長因子の放出を通して、血小板は血管形成術後に平滑筋細胞の内膜 への移動を制御する、と信じられる。これらの結論は、血小板減少症の動物と正 常動物との血管形成術の比較研究に基づいて到達した。血小板減少症の動物は、 抗血小板抗体を用いて循環する血小板を失血させた。たとえこのアプローチが再 狭窄を予防しうると信じられていたとしても、循環血小板の失血を必要とすると いう点でヒトにおいては望ましいアプローチではなかったはずである。該アプロ ーチは、現在利用可能とは信じられていないヒトまたはヒト化(humanized)抗 血小板抗体も必要とするかもしれない。 発明の概要 本発明は、その最も広範な側面において、損傷部位への血小板の付着を阻害す る方法を提供する。次に、血小板結合部位剤(platelet binding-site agent) が、血小板結合の結果として別に生じる生理学的事象を妨げる。効果的な量の血 小板結合部位剤を、損傷を受けた対象(object)に投与する。血小板結合部位剤 は損傷部位に局所投与される。 血小板結合部位剤は、血管への損傷の結果として通常血小板が結合する部位に 結合できる薬剤である。血小板結合部位剤は、成長因子または接着因子のような 血小板物質を含まない血小板でありうる。血小板結合部位剤は、血小板由来であ りうるか、または合成により製造されうる。最も好ましいのは、血小板含有調製 物中にある結合部位剤であるか、または成長因子または接着因子のような血小板 物質を除去するように処理されたその膜断片である。一つの特に好ましい部位剤 は、血小板膜粒子またはミクロ小胞(microvesicle)である。血小板膜粒子は、 糖蛋白質またはリン脂質を別々にまたは混合して含む組成物である。そのような 粒子はミクロ小胞の形態をとりうる。 血小板結合部位剤は、対象の内部表面に局所投与してよい。本発明の一つの重 要な適用法において、血小板結合部位剤を投与することにより動脈疾患の進行を 妨げる。本発明の他の重要な側面において、血小板結合部位剤を投与することに より、手術によりもたらされる組織の接着を阻害する。 本発明の特に好ましい側面において、血管形成術による閉鎖の治療と共に冠状 動脈の閉鎖を有する対象に血小板結合部位剤を投与する。最も好ましくは、経皮 的、経内腔的(transluminal)、バルーン膨張血管形成処置と共に、患者に血小 板結合部位剤を投与する。このような処置は、血管形成処置によりもたらされる うる再狭窄を阻害する目的でありうる。 即ち、本発明の目的は、損傷部位への血小板の結合を阻害する通常の方法の結 果として生じる事象を妨げる方法を提供することである。 本発明の他の目的は、血小板物質、例えば血小板由来因子の放出阻害法を提供 することである。 本発明の他の目的は、血管形成術に続く再狭窄を阻害するための方法および生 成物を提供することである。 本発明の他の目的は、例えば外科手術の結果である組織の接着を阻害する方法 および生成物を提供することである。 本発明の他の目的は、さまざまな生理学的経路において血小板がはたす役割を 試験する実験モデル系のための方法および生成物を提供することである。 これらおよび他の目的は、以下の発明の詳細な説明を参照すれば、当業者には 明らかである。 発明の詳細な説明 本発明は最も広範囲な側面において、損傷部位への血小板の結合を阻害するこ とである。血小板は、外傷、外科手術または疾患の結果として露出された内皮下 の組織に結合することが知られている。結合に際し、血小板はさまざまな物質を 放出する。これらの物質は多くの例において不所望な健康上の結果をもたらしう る。即ち、本発明は、血小板が通常結合する部位を占領するための方法および生 成物を提供する。正常の循環血小板はそのような部位への結合をブロックされ、 そして不所望な健康上の結果をもたらしうる血小板物質の放出が阻害される。 本明細書において使用される血小板物質とは、血小板結合の結果として血小板 により放出されるあらゆる物質を意味する。そのような物質は、リソゾーム、濃 密顆粒球(dense granules)およびアルファ顆粒球に含まれる物質を含む。これ ら物質は、特に、エンドグリコシダーゼおよびヘアピン分割酵素(リソゾームか ら);カルシウム、セラトニンおよびアデノシン2リン酸(濃密顆粒球から); およびフォンワイルブランドの因子(von Willebrand's factor)、フィブロネ クチン、トロンボスポンジン、血小板因子IVβトロンボグロブリン、オステオネ クチンおよび血小板由来成長因子(アルファ顆粒球)を含む。これら物質は血小 板に含まれる他の物質を含むが、例えばヒスタミンおよびエピネフリン等の薬学 的に血管限定性のモノアミンを含む。 血小板結合部位をブロックするのに使用される生成物は血小板結合部位剤であ る。本明細書にて使用される「血小板結合部位剤」は、損傷の結果、特に血管へ の損傷の結果として血小板が結合する部位に結合するあらゆる薬剤を意味する。 この定義から特に除外されるべきものは、もちろん血小板自身である。 血小板結合部位剤は、血小板またはその前駆体由来であり得るか、或いは単離 された出発物質から合成されうる。血小板に由来する場合、血小板結合部位剤は 少なくとも1種の血小板物質を実質的に含まない血小板からなる。合成する場合 、出発物質は、血小板または他の源から単離された物質、組換えにより生産され た物質、並びに化学合成物質を含む。 好ましい血小板結合部位剤は、部位剤がまさに向けられている特定の用途に依 存する。例えば、血小板の結合をブロックして成長因子の放出を阻害するために 部位剤が使用されるつつあるのならば、部位剤は実質的に成長因子を含まないべ きである。本明細書で使用される「実質的に含まない」とは、特定の物質を全く 含まないことおよび有効に含まないことの両方を包含する。有効に含まないとは 、正常な血小板が損傷部位に結合する際に生物学的活性なレベルを生ずるのには 不十分な量を意味する。その代わり、減じられた生物学的活性は生ずる。即ち、 本発明に有用な血小板結合部位剤は、結合に際して通常は血小板により放出され る選択された物質を実質的に含まない。 血小板結合部位剤は、処理された正常血小板またはその前駆体から製造される ことにより、所望の血小板物質の生産を排除することができる。例えば、血小板 の前駆体を遺伝子操作することにより、特定の遺伝子産物中で不完全にすること ができる。これは、例えば相同組換えにより遺伝子を破壊するか、または転写或 いは翻訳を妨げて(例えば、アンチセンス技術)、組換え全能性基幹細胞を生成 すれば実施されうる。遺伝子操作された好ましい血小板は、血小板由来の成長因 子を生成しないものである。このような組換え血小板を生成する技術は当業者に は明らかである。即ち、血小板結合部位剤の一つの種類は、選択された血小板物 質を含まないが他の点では正常に構成されている血小板である。 一つの好ましい血小板結合部位剤は、1991年10月31日に出願された米国特許出 願番号第07/786,056号に記載されたさまざまな手法に従い製造され、当該文献を 引用により本明細書の一部となす。当該特許出願は血小板様膜を有するミクロ小 胞の合成法を含む。該合成は、単離されたリン脂質と単離された血小板糖蛋白質 を混合することにより、そのようなミクロ小胞を形成することを含む。そのよう な混合物は、血小板の幾つかの特性を有するミクロ小胞内に形成されうる。形成 されたミクロ小胞の膜は、任意の選択された血小板糖蛋白質を含むか或いは排除 できるが、損傷部位における内皮下組織へのミクロ小胞の結合を媒介するものは 含むほうが好ましい。形成されたミクロ小胞は、以下に記載されるとおり、任意 の選択された物質を含む区画(compartment)も規定する。 血小板結合部位剤は、もしもリン脂質(またはリン脂質組成物)または糖蛋白 質が血小板結合部位剤に結合可能であるならば、リン脂質のみまたは糖蛋白質の みをも含む。血小板結合部位剤は血小板膜粒子も含む。血小板膜粒子は少なくと も一つのリン脂質および少なくとも一つの糖蛋白質も含む。即ち、以下の記載と 共に容易に理解されるとおり、本発明の有用な血小板結合部位剤は血小板を出発 物質とすることなしに製造できる。 用語「血小板糖蛋白質」は血小板膜と結合した糖蛋白質を意味する。そのよう な糖蛋白質は、血小板膜から単離されうるかまたは遺伝子操作技術の生成物であ りうる。糖蛋白質の好ましい供給源は、新鮮または期限切れのヒト血小板の何れ かである。血小板糖蛋白質は、霊長類、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、ブ タ、イヌ、ネコおよび齧歯類等の非ヒト哺乳動物種から得ることができる。 糖蛋白質は、最初に血小板を遠心分離して洗浄することにより血小板から単離 する。次に、血小板をトリトン(Triton)界面活性剤溶液に懸濁し、そして懸濁 液を次に蔗糖クッション上で遠心分離して蛋白質を分離する。次に、糖蛋白質は 、コムギレクチンカラム上の親和性クロマトグラフィーにより精製し、N-アセチ ル-グリコシアミンを用いて溶出することができる。 糖蛋白質Ibは血小板の接着において重要であると信じられる。該物質は、血管 および内皮の完全性および正常な生理を保持するために機能し、そして初期栓子 (initial plug)の形成に参与することにより血管からの血液の漏出を防ぐこと に関与すると信じられる。糖蛋白質複合体IIb/IIIaは、漏出性血管における栓子 形成後に起こる血小板の凝集およびフィブリンの付着に必要なフィブリノーゲン レセプターとして機能すると信じられる。即ち、本発明の血小板結合部位剤は、 GPIb,GPIIb,GPIIIa,GPIIb/IIIa複合体またはそれらのあらゆる組み合わせを 含みうる。好ましくは、血小板結合部位剤は、損傷を受けた血管に接着する能力 に関して選択された糖蛋白質を有する。その能力を発揮すると信じられる糖蛋白 質は、糖蛋白質Ibである。 他の種を起源とする分子または接着蛋白質は、構造および/または機能につい て上記特定の糖蛋白質と実質同一であると同定されてよい。糖蛋白質は組換えま たは蛋白質化学により得てもよい。本発明の血小板結合部位剤は、即ち血小板膜 中には通常見い出されない蛋白質または非血小板源に由来する蛋白質を含む。 使用されるリン脂質は、新鮮なまたは期限切れの血小板の膜由来であり、他の 血液細胞膜例えば赤血球細胞または他の脂質源に由来する。好ましくは、リン脂 質はヒト血小板に存在するものと類似または同一である。血液試料からリン脂質 を調製するために、血小板は遠心分離により他の血液成分から分離されうる。完 全な血小板は、繰り返しの凍結および融解により破壊することができる。リン脂 質は溶剤系を用いて血小板膜から抽出され、脂質含有溶剤を乾燥することで回収 される。好ましい溶剤系は、ヘキサン−イソプロペノールである。好ましいリン 脂質は、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホス ファチジルセリン、ホスファチジルコリンおよびスフィンゴミエリンである。 血小板結合部位剤は、血小板膜中に通常見い出されるのとは異なる濃度で存在 するように糖蛋白質およびリン脂質を含むように調製することができる。即ち、 血小板結合部位剤は、損傷部位への循環血小板の結合および続く血小板物質の放 出を阻害する能力を高めるように調製される。血小板膜小胞中の異なるリン脂質 の選択および相対量は、それら小胞への糖蛋白質の取り込みに影響しうることは 注目すべきである。膜小胞中のリン脂質に対する糖蛋白質の比が生成物の止血機 能に関連することも注目すべきである。したがって、止血機能を望むのであれば 、止血を促進するのに十分な糖蛋白質を小胞に取り込むようにリン脂質組成物を 選択すべきである。リン脂質の糖蛋白質に対する好ましい比は1:10(重量/重 量)である。しかしながら、最大限の止血機能は、本発明の目的を達成するため に必要ではなく、ある場合には本発明の完全な利益を得ることを妨げるかもしれ ないことは、認識されるべきである。糖蛋白質とリン脂質の相対量、選択される 特定の糖蛋白質とリン脂質、および血小板結合部位剤の止血作用量は、本発明が 向けられる特定の用途に依存し、そして当業者により決定されうる。 もっとも好ましい血小板結合部位剤は、1993年2月9日に発行された米国特許 第5,185,160号に記載された方法により調製され、該特許の開示は引用により本 明細書に編入される。該特許は血小板誘導体に関する方法および生成物を記載す る。簡単に言えば、全血小板(期限切れまたは新鮮)を加熱処理してウイルスを 破壊して音波処理によりミクロ小胞を形成する。それらは、凍結、融解そして洗 浄を繰り返される。その結果得られる血小板膜ミクロ小胞は、リソゾーム、濃密 顆粒球およびアルファ顆粒球を含まない。特にそれらは、血小板由来の成長因子 、セロトニン、GPIIb/IIIa複合体、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、凝固因 子V,VIII,IXおよびXおよびトロンボスポンジンを実質的に含まない。通常、 それらは、リソゾーム、濃密顆粒球およびアルファ顆粒球に含まれる血小板物質 を実質的に含まない。さらに、それらミクロ小胞は、実質的に非−同種異系免疫 抗原性(nonalloimmunogenic)である。 上記のとおり、血小板結合部位剤は、血小板の内皮下組織への結合および副作 用の喚起を阻害するのに有用である。該部位剤は、例えば、あらゆる動脈閉鎖、 例えば、冠状動脈、腎動脈、腸動脈および椎骨動脈の閉鎖の治療に用いられうる 。また、血管の外傷の治療にも用いられうる。実質的には、血管へのダメージお よび/または内皮下結合組織への血小板の露出を含むあらゆる状況が、血小板結 合部位剤を用いた治療を示唆しうる。一つの特定の応用は、外科手術と共に実施 することにより外科手術後の組織の接着を防ぐ。他の応用は、成人呼吸窮迫症候 群に関連した毛細管漏出症候群(Capillary Leak Syndrome)の治療であり、毛 細管の漏出および水腫並びにそれらに関連した問題を防ぐ。 好ましい用途は、冠状動脈の血管形成術に関連する。血管形成処置、および特 にレーザー処置、機械的アテローム切除処置および経皮的内腔バルーン膨張処置 (percutaneous transluminal dilation balloon procedure)は閉鎖を減らすが 、典型的には血管形成術部位における内皮の裏打ちを剥ぎ取り、そして血小板に 内皮下組織を露出させる。任意の特定の学説に束縛されることを意図しないが、 血小板は次にこの組織に結合し、そしてとりわけ、血小板由来成長因子を放出す ると信じられる。さらに、平滑筋細胞の増殖を刺激して再狭窄に寄与する。 本発明によれば、血小板結合部位剤は、血管形成術部位に到達して血小板結合 部位に結合して占領する。該部位は、正常な血小板の結合、および結果的には成 長因子を含む血小板物質の放出について、利用不可能になる。成長因子の放出を 阻害することにより、平滑筋細胞の増殖が阻害される。これにより再狭窄のチャ ンスが減るかまたはなくなる。 高濃度の正常な循環血小板のために、血小板結合部位剤の系統化された到達は 、 内皮下スペースへの正常血小板の結合の阻害において効果的ではない。従って、 結合部位剤を用いて結合部位の飽和を達成するためには、本発明のさまざまな適 用は該剤の局所的または部位特異的到達を必要とする。血管形成術に関連して、 さまざまなカテーテルはこの目的を達成するために存在する。例えば、2つのバ ルーンの間で動脈内に空洞(chamber)を形成することができる種類のダブルま たはトリプルバルーンカテーテルを用いることにより、損傷領域を孤立させて血 小板結合部位剤で空洞を超飽和させることができる。特に好ましいカテーテルは 、血管形成術法の前および空洞への血小板結合部位剤の導入前に、バルーンによ り形成された空洞から循環血小板を流出させることができるものである。 バルーンに圧力をかけたときに、バルーン中の開口により膨張バルーンからゆ っくりと液体を流出させる別のカテーテルが存在する。これは、バルーンと損傷 部位の間に血小板結合部位剤を含む液体の薄層をもたらし、液体は膨張時に損傷 血管壁の部位上に直接送達される。血管形成術処置の間の部位特異的到達の他の 機構は当業者には知られており、本発明は選択された任意の特定の装置に限定さ れることを意図しない。血小板結合部位剤は膨張バルーンの外部表面上にコート することができ、それにより、膨張の間、損傷部位上に血小板結合部位剤が押し 付けられることも注目されるべきである。 典型的な血管形成装置は、米国特許第4,573,966号(86年3月4日)、第4,636 ,195号(87年1月13日)、第4,994,033号(91年2月19日)および第5,049,132号 (91年9月17日)に記載されており、これらの開示は引用により本明細書に編入 される。 本発明の他の好ましい用途は、外科手術後の組織接着の防御および軽減である 。相当の外科手術法の主要な併発症は組織の接着である。この併発症を回避また は軽減するためには、血小板結合部位剤を浴液としてまたはより粘性のコーティ ング例えば軟膏中に入れて、外科手術の間または最後に組織に適用される。次に 、血小板結合部位剤は外科手術の結果として血液に露出される血小板結合部位を 占領し、それにより、別に放出された血小板物質(例えば、成長因子等)の量を 止めるかまたは減らす。さらに、細胞増殖量および結合組織の沈着を軽減し、そ れ により不所望な組織の接着を軽減する。 上記のとおり、血小板結合部位剤は血小板結合部位を占領することにより血小 板の結合を阻害することは重要である。即ち、本発明に関する有用な到達の様式 は、局所的または部位特異的である。「局所的」または「部位特異的」とは、損 傷部位において利用可能な血小板結合部位剤の実質的な占領を許容する到達様式 を意味する。そのような到達様式の例は上記のとおりである。特定の到達様式は 処理される特定の条件に依存し、そして適切な様式の選択は過度な実験を行わず に当業者により実施されうる。しかしながら、系統化された到達は、用語「局所 的」または「部位特異的」から特に除外される。 上記のとおりに調製される場合の好ましい血小板結合部位剤は、偶然にも強い 止血能力を有する。当業者には理解されるとおり、そのような能力は本発明の特 定の用途には不必要である。また、この好ましい物質は患者の出血を止めるため に使用されてきた。本発明の血小板結合部位剤の使用は、出血を止めるそのよう な物質の以前の使用とは関連していないことは理解されるべきである。即ち、本 明細書に記載される本発明の血小板結合部位剤は、他の点では血液の損失に関す る兆候を実質的に示さない患者に有用である。そのような患者の例は血管形成術 を施された人である。他の例は、外科手術の結果としての血液損失が血小板含有 血液代用物を要求するには不十分であるような外科手術処置である。 血小板結合部位剤は他の治療剤も含んでよい。そのような治療剤は、付加的ま たは独特の特徴を血小板結合部位剤に寄与する。形成されたミクロ小胞の場合、 治療剤は膜に運ばれるか、膜に取り込まれるか、またはミクロ小胞内部に含まれ る。本発明のひとつの態様において、血小板膜小胞は、小胞が血小板結合部位に 結合するときに、損傷部位において利用可能になる個々の小胞の内腔内にトラッ プされた治療物質を含んでよい。治療物質とは、対象に投与されたときに医学的 に所望な結果を達成する薬剤を意味する。治療物質は多くの薬学的生成物、例え ば抗凝血剤、抗生物質、血管収縮剤等を含みうる。セロトニン、アスピリンおよ びヘパリンが特に期待される。 好ましい血小板結合部位剤の重要な特徴は、長期間保存可能であり、そして生 成物が大供給量かつ無理のないコストにて利用可能であることを保証する、期限 切れの、非ヒトまたは遺伝子操作技術による物質から生産されうる。 血小板膜小胞の使用のさらなる利点は、小胞の成分がウイルスを含まずに製造 できることである。ウイルスの汚染、特に肝炎ウイルスおよびヒト免疫不全症候 群ウイルスの汚染は血液生成物を用いて治療する患者において顕著な危険因子で ある。本発明の組成物は、ヒトに感染性のある多くのウイルスを伴う供給源の物 質の汚染を排除して非ヒト源から生産される。 血小板結合部位剤は効果的な量で適用される。効果的な量とは、医学的に所望 な結果を提供するのに十分な、生成物の投薬量である。効果的な量は、健康管理 者の知識および経験の範囲で、治療される特定の病状、治療される対象の年齢お よび生理的条件、病状の重度、治療期間、現在の治療の性質、投与の特別なルー ト等の因子と共に変更される。例えば、血小板結合部位剤の効果的な量は、血管 形成術後の再狭窄の危険を軽減するかまたは完全に防ぐのに十分な量である。 血小板結合部位剤は薬学的に受容可能な組成物中に調製される。薬学的に受容 可能な組成物とは、血小板結合部位剤の効果的活性に一致する濃度にて患者に対 して相対的に無毒かつ無害な調製物である。好ましくは、薬学的に受容可能な調 製物に帰せられるあらゆる副作用は活性成分の有益な効果を害さない。典型的に は、薬学的に受容可能な調製物とは、製剤成分と併用可能なキャリアー、希釈剤 または賦形剤を含む。無毒とは実質的な無毒を意図し、例えば、患者に対して顕 著な害を及ぼさない最低レベルの毒を薬剤が含みうる。適切な薬学的調製物は、 等張性食塩水、ポリエタリングリコール、リンゲル液およびオイルおよび合成モ ンドール(mondor)ジグリセリドまたは脂肪酸から形成された軟膏剤を含む。 調製物は無菌であることが望まれる。無菌調製により、調製物は検出可能な微 生物、例えばバクテリア、ウイルス、カビおよびプロトゾアを含まないことを意 味する。好ましくは、調製物は受容者の血液を含み等張性である無菌水性調製物 である。そのような調製物は適切な散布剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて公 知の方法により製剤化される。 本発明は、血小板結合部位剤を実験モデル系において使用することにより、血 管の損傷の修復に介在するかまたは血管の損傷の結果として生ずる副作用に介在 する特定の血小板物質の役割を決定することも意図する。動物の血管の損傷は実 験的に、例えば、特定部位において内皮下の裏打ちを削ることにより導入される 。血小板は実質的に血小板物質を含まないが、好ましくは他の点では正常であり 、損傷部位に適用される。適用は局所的でよく、或いは動物が正常な循環血小板 を予め失血されたならば適用を系統化してよい。次に、損傷および治療に対する 動物の応答を観察し、血小板結合部位剤を受けていない対照動物と比較する。 同じ種類の実験モデル系を、合成により形成したミクロ小胞(単離されたリン 脂質および/または糖蛋白質)の調製物中において使用することにより、特定の 種類の損傷に適用された場合に最も有益な効果を有するのはどの血小板結合部位 剤であるのかを決定することができる。本発明のさらなる特徴は、以下の実施例 から明らかにされる。 実施例I 血小板濃縮物からの血小板結合部位剤の調製 成長因子をもたない血小板結合部位剤を調製するための一つの方法を以下に記 載する。新たに回収されたか、貯蔵されたか(20−25℃にて1から5日)、また は期限切れの(4℃にて5日以上)血小板濃縮物(50−60ml/濃縮物)を、無菌 血漿輸送バッグ(フェンウオール4C2243,フェンウオールラボラトリーズ、ディ アフィールド、イリノイ)により600ml血液バッグ(フェンウオールトランスフ ァーパックユニット、4R2023,フェンウオールラボラトリーズ、上記)に入れた 。各バッグは全500−600mlの血小板濃縮物(以後、600mlユニット)を含んだ。6 00mlユニットを1,000rpmで11分間22℃において遠心分離することにより、混在す る赤血球細胞および白血球細胞を除去した(RP7000、インターナショナルイクイ ップメントカンパニー、ニードハイムハイツ、マサチューセッツ)。血小板を含 む上清を次に新しい600mlバッグに移し、そして3,000rpmにて25分間22℃におい て遠心分離することにより血漿から血小板を分離した。血小板含有量の少ない血 漿をしぼり(expressed)、そしてその結果得られた各血小板沈殿物を、20mlの0 .9%NaCl溶液(生理食塩水)にゆっくりと懸濁し、さらに食塩水を付加して最終 体 積100mlに希釈し、次に300ml血液バッグに入れた(バッグあたり3つの100ml試 料は、3つの元の600mlユニットに相当する)。懸濁された血小板は、再び3,000 rpmにて20分間22℃において遠心分離して沈殿させた。上清を取り除き、懸濁と 遠心分離を繰り返すことにより生理的食塩水で血小板沈殿物を2回洗浄した。 洗浄した血小板を最終的に生理食塩水(各600mlユニットあたり25ml)に懸濁 し、そして凍結(−80℃にて少なくとも6時間)および融解(25℃にて少なくと も1時間)を3回繰り返すことにより破壊した。凍結および融解した懸濁液を生 理食塩水(各600mlユニットあたり100ml)により希釈して、3,000rpmにて30分間 遠心分離することにより血小板形骸(platelet ghost)の沈殿物を回収した。こ の血小板形骸沈殿物を生理食塩水(各600mlユニットあたり100ml)に懸濁して、 懸濁および遠心分離を2回繰り返すことにより洗浄した。 洗浄した形骸沈殿物を、生理食塩水(各600mlユニットあたり40−50ml)に懸 濁して水槽中で60℃において20時間加熱した。或いは、血小板形骸懸濁液を100 ℃において5分間加熱してもよい。これらの条件はあらゆるウイルス汚染物を不 活性化するのに十分である。加熱処理の間に大きな沈殿物ができた。この加熱処 理した血小板形骸懸濁液は、音波処理機(ウルトラソニックプロフェッサーモデ ルW-385、ヒートシステムズ社、ファーミングデール、ニューヨーク)を用いて 、フローセル中で1/2”破壊機ホーン(モデル800B、ヒートシステムズ社)を用 いてホモジェナイズした。音波処理機システムは、血小板形骸懸濁液を注入する 前に最初に窒素でフラッシュした。懸濁液は、20kHzにおいて5分間および43秒 間(2秒サイクル、1.4秒オン、0.6秒オフ)、外部出力を"4"に設定して48マイ クロメーターの複振幅(double amplitude)を生成して音波処理した。音波処理 された調製物は、次に3,000rpmにて30分間22℃において遠心分離することにより 、上清中に残って形成された血小板膜ミクロ小胞から沈殿物質を分離した。上清 を取り除き、窒素存在下で4℃、−20℃または−80℃において、シールされたコ ンテナー中で貯蔵するか、または窒素下で凍結して貯蔵した。他に指示されない 限り、4℃において保存されたミクロ小胞は以下の工程において使用された。 上記のとおりに調製された血小板ミクロ小胞画分は活性ウイルスを含まなかっ た。また、血小板形骸も実質的に含まず、80%を超えるミクロ小胞が直径600ナ ノメーター未満であり、そして95%を超えるものが1,000ナノメーター未満であ った。新たに期限が切れた血小板(期限切れから2週間以内)から調製されたミ クロ小胞の7つの異なる調製物に関する平均直径は、300から400ナノメーターの 間であった。7つの調製物の平均直径は341ナノメーターであった。 血小板ミクロ小胞画分も、実質上はセラトニン、GPIIb/IIIa(表面糖蛋白質) 、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、凝血因子V,VIII,IXおよびX、および トロンボスポンジン(アルファ顆粒球成分)を含まなかった。一方、GPIb(他の 表面糖蛋白質)は存在し、そしてベータグルクロニダーゼ(リソゾームの標識マ ーカー)も検出可能であった(溶解物のパーセントとして約25%)。 血小板ミクロ小胞画分の組成は特定の成分に関して2つの異なるセットの実験 に関して測定され、表Iに示される。 調製物のリン脂質部分の組成は特定の成分に関して2つの異なるセットの実験 に関して測定され、表IIに示される。 最終生成物および中間体も、HLA抗原(クラスI)の存在に関する免疫ドット アッセイにおいて試験された。HLA抗原は洗浄された完全血小板調製物、血小板 溶解物、血小板溶解物からの上清、および血小板膜形骸画分中に存在した。HLA 抗原は加熱した血小板膜形骸画分または最終生成物中には存在しなかった。 最終生成物およびさまざまな中間体はGPIbの存在に関する免疫ドットアッセイ においてさらに試験された。すべての試験された試料およびそれらの加熱処理さ れたものはGPIbの存在を示した。 実施例II 血小板糖蛋白質の調製 血小板糖蛋白質は、ウイキとクレメトソン(Wicki and Clemetson)(1987)によ り最初に記載された方法を修飾して調製された。期限切れの血小板濃縮物を集め て、350gにて10分間遠心分離することにより赤血球細胞を除去した。その結果得 られた血小板富裕血漿を再び1,500gにて15分間遠心分離することにより、血小板 含有沈殿物を得て、最初の血小板ユニットあたり10mlのバッファーA(4.8mM グ ルコース、3mM KCl,100mM NaCl,10mM EDTA,30mM クエン酸ナトリウム、pH6.5 )中に懸濁した。この懸濁液を1,500gにて15分間遠心分離し、そしてその結果得 られた沈殿物をバッファーB(最初の血小板ユニットあたり10ml;30mM グルコ ース、120mM NaCl,10mM EDTA,5mM クエン酸ナトリウム、pH6.5)で2回洗浄し 、バッファーC(最初の血小板ユニットあたり10ml;134mM NaCl,10mM EDTA,1 0mM Tris/HCl、pH7.4)で1回洗浄した。次に、血小板沈殿物を沈殿物と等量の バッファーD(124mM NaCl,20mM EDTA,2mM フェニルメチルスルフォニルフル オリド、2mM N-エチルマレイミド、2% Triton X-114,10mM Tris/HCl,pH7.4) に懸濁した。混合物を室温にて30分間撹拌し、そして2,500gにて2時間4℃にお いて遠心分離した。上清は100,000gにて1時間4℃において超遠心分離すること によりさらに透明化して、次の蔗糖クッション遠心分離のための透明な液体を得 た。バッファーE(154mM NaCl,1mM EDTA,0.06% Triton X-114,10mM Tris/H Cl,pH7.4)中の6%蔗糖の20mlアリコートを50mlの遠心分離管に入れて35℃に 温め、 超遠心分離後の上記透明溶液20mlを静かに重層した。1,000gにて10分間30℃の回 転後、全ての管の最上層を回収し、そしてさらに1%のTriton X-114(重量/重 量)に濃度を高めた。35℃に温めたのち濁った溶液を再び重層し、そして上記の とおり6%蔗糖クッションを用いて遠心分離した。すべての管の最上層を回収し たところ(第2Scトップとして)、血小板蛋白質を含んでいた。 粗製糖蛋白質を、主にいくつかの血小板糖蛋白質、例えばGPIb,GPIaおよびGP V(クレメトソン(Clemetson)ら、1977)と相互作用するコムギレクチン(WGL )-セファロース4Bの親和性クロマトグラフィーによりさらに精製した。WGLカラ ムから溶出された画分を回収して、一次抗体としてモノクローナル抗グリコカリ シン(P6D9G)を用いたドットアッセイで監視し、陽性の結果を示したもののみ を、さらなる使用のために保存し、濃縮し、透析し、そして濾過した。 コムギレクチン(WGL)セファロース4B(1.5mg WGL/mlゲル)は、製造者( ファルマシア)の指示に従い、CNBr活性化セファロース4Bから調製した。可溶化 された血小板蛋白質溶液(50−80mlの第2Scトップ)を、20mM Tris HCl,pH7 .4で平衡化したWGL-セファロース4B(2.5×8cm)のカラムにのせた。フロース ルーおよび大規模な洗浄後、結合物質を同じバッファー中の2.5%N-アセチルグ ルコサミンで溶出した。一次抗体としてモノクローナル抗グリコカリシンを用い たドットアッセイにおいて陽性を示した画分を保存し、アモコン濃縮機で濃縮し 、20mM Tris HCl,pH7.4に対してさらに透析した。モノクローナル抗グリコカリ シンは、当業者には公知の標準法により調製された。精製された糖蛋白質を次に 濾過して(0.2μm)−80℃に保存した。 WGL親和性カラムからの濃縮且つ透析された糖蛋白質は、バッファーF(30mM NaCl,20mM MeS/HCl,pH5.5)で平衡化されたDEAEセファセルカラム(2.5×27cm )を用いたアニオン交換クロマトグラフィーでさらに精製した。カラムはバッフ ァーF中の0.03−0.6M NaClの200mlグラジエント、次にバッファーF中の1M Na Clで溶出した。画分を回収してOD280nmおよびドットアッセイにより分析した。G PIb複合体を含むものをさらなる使用のために保存し、濃縮し、透析しそして濾 過した。 実施例III 血小板膜脂質抽出物の調製 血小板膜脂質を血小板膜から抽出した。血小板膜を生産するため、集められた 血小板濃縮物600mlを1,100rpmにて11分間22℃において遠心分離することにより 、含有する赤血球および白血球細胞を除去した。上清液体部分は血小板を含み、 3,000rpmにて25分間22℃において遠心分離することにより血漿から血小板を分離 した。血小板が乏しい血漿を捨てて、血小板沈殿物を20mlの0.9%食塩水に懸濁 し、最終体積100mlに希釈した。懸濁した血小板は、3,000rpmにて20分間22℃に おいて遠心分離することにより再び沈殿化した。再懸濁後、洗浄した血小板は、 凍結(−80℃において少なくとも6時間)および融解(25℃において少なくとも 1時間)を3回繰り返して破壊した。凍結および融解した懸濁液は、生理食塩水 (各600mlユニットにつき100ml)で希釈して3,000rpmにて30分間遠心分離するこ とにより血小板形骸沈殿物を回収した。この血小板形骸沈殿物を生理食塩水(各 600mlユニットにつき100ml)に懸濁して、繰り返しの遠心分離および懸濁により 2回洗浄した。 以下の実施例のいくつかは、実験プロトコルにおける不融性血小板膜(IPM) 調製物の膜の供給源としての使用に言及する。IPMは単離された天然血小板膜の 調製物であり、ミクロ小胞を形成する。リン脂質分析から、天然血小板膜および IPM両方のリン脂質組成物は同一である。IPMを調製するために、前の段落の血小 板膜調製物を加熱し、次に米国特許出願番号07/508,832号および07/337,916号に 記載された方法に従い音波処理した。 ヘキサン/イソプロパノール混合物(HIP,3:2 v/v)は、細胞および細胞画 分からのリン脂質の抽出のための効果的な溶剤系である(サウンダースとホラッ ク(Saunders and Horrack)、1984)。4mlのIPMと4mlのHIPの混合物をスクリ ューキャップチューブ中でボルテックスにより激しく1分間撹拌した。20チュー ブ中のIPM全80mlを加工した。遠心分離(2,500g、10分間)後、各々のチューブ の最上の有機層をHIP/トップとして回収した。リン脂質の含有量はHPLCにより決 定し、そして脂質抽出物(HPLC/トップ)のアリコートを15mlの抽出物に分注し (各 々4mgのリン脂質を含む)、きつく栓をして−80℃に保存した。 実施例IV 赤血球細胞膜脂質抽出物の調製 上記と同様のHIP抽出法を用いて赤血球細胞膜脂質を調製した。赤血球細胞は 遠心分離により抗凝血処理した全血から単離した。赤血球細胞膜溶液は、加熱( 60℃で20分間)および音波処理を含めてIPMの様式と同様にして赤血球細胞形骸 から調製した。 実施例V 血小板膜小胞(PMV)および赤血球細胞膜小胞(RCMV)の調製 室温に上昇させたあと、血小板脂質抽出物含有チューブをシェーカー/エバポ レーターにより蒸発させて乾燥した。蒸発工程は、ガラスチューブの壁上への均 一な脂質コーティングを確実にするために、55−60℃において撹拌することによ り真空下で実施した。上記のとおりに調製された蛋白質溶液の3.65mlアリコート (154mM NaCl,20mM Tris/HCl,pH7.4)を直ちに乾燥脂質に加え、ボルテックス にて3分間激しく撹拌した。そのように調製された膜は均一なミルク様溶液とし て現れ、さらなる使用のために4℃において保存されうる。この工程は、血小板 の代わりに赤血球細胞から脂質が抽出されることを除いて、赤血球細胞膜の調製 にも使用された。 実施例VI 血管形成術部位への血小板結合部位剤の投与 本発明の実施にあたり、3つのバルーンカテーテルを用いた。このカテーテル は、フレキシブルプローブ、ガイドワイヤおよび/またはフルオロスコープの使 用を含む標準法により、狭窄のプラークボディ(plaque body)の最初の部位を かぶせる位置まで導く。 このカテーテルは間隔を置いて3つのバルーンを有するが、2つは外部の空洞 (chamber)を形成するためのバルーンであり、1つはそれら外部バルーンの間 に位置する膨張バルーンである。膨張バルーンは狭窄部位に位置し、2つの外部 バルーンは狭窄の何れかの側に位置して膨らむことにより、狭窄を含む空洞を規 定する。 実施例Iにより調製された血小板結合部位剤を、適切な薬学的キャリアー(等 張食塩水)に懸濁する。血小板結合部位剤は実質的に無毒であり、血小板結合部 位剤の濃度は広い範囲の受容可能な投薬量を有することが期待される。血小板結 合部位剤の好ましい濃度は等張食塩水中で10から15±m±mg/mlである。血小板 結合部位剤は、空洞内に開口を有するカテーテル内導管を通して圧力下に押し付 けられる。同時に、空洞内の血液は空洞から流れ出し、血小板結合部位剤で置換 される。 次に、3番目のバルーンを圧力下で広げて狭窄を膨張させ、そして動脈壁に対 してさらに血小板結合部位剤を押し付ける。空洞形成バルーンを5−60秒間適所 に保ち、空洞内に血小板結合部位剤を保ち、空洞内の血小板結合部位を占領させ るのに十分な時間を血小板結合部位剤に提供する。 血小板結合部位剤の適用に続き、カテーテルのすべてのバルーンを膨張させて カテーテルを取り出す。血小板結合部位剤は血小板の様式で損傷部位に付着した 。しかしながら、血小板結合部位剤は成長因子活性をもたないので、動脈壁の平 滑筋細胞および他の細胞の増殖に寄与しない。血小板結合部位剤は血小板結合部 位を占領して、成長因子活性を放出する血小板の結合を阻害する。即ち、血小板 結合部位剤の投与後には、狭窄はほとんど生じない。 即ち、本発明の好ましい態様を記載したが、本発明は変更および修飾可能であ り、したがって、本発明は上記の厳密な細部に限定されるべきではなく、しかし 請求の範囲に含まれるものとしてそのような変化および変更を含むべきである。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年2月7日 【補正内容】 請求の範囲 1.損傷を受けた対象に効果的な量の血小板結合部位剤を投与することからな るが、血小板結合部位剤は天然の血小板ではない、損傷部位への血小板の付着を 阻害する方法。 2.血小板結合部位剤を局所的に損傷部位に投与する、請求項1記載の方法。 3.血小板結合部位剤を外科手術によりもたらされた損傷部位に投与する、請 求項2記載の方法。 4.血小板結合部位剤を対象の内部表面に局所的に投与する、請求項3記載の 方法。 5.血小板結合部位剤を血管の損傷部位に投与する、請求項2記載の方法。 6.動脈閉鎖の治療と共に血小板結合部位剤を動脈閉鎖を有する対象に対して 投与する、請求項2記載の方法。 7.膨張バルーン血管形成術と共に血小板結合部位剤を冠状動脈閉鎖を有する 対象に対して投与する、請求項2記載の方法。 8.成長因子活性を含まない血小板結合部位剤を投与して血小板由来成長因子 のインビボの放出を阻害する、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の方 法。 9.接着分子を含まない血小板結合部位剤を投与して損傷部位において細胞接 着を阻害する、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の方法。 10.血小板結合部位剤をカテーテルにより患者に投与する、請求項6記載の方 法。 11.血小板結合部位剤が、成長因子活性および接着分子活性を除去するように 処理された、血小板または血小板膜断片を含む調製物中にある、請求項1、2、 3、4、5、6または7記載の方法。 12.血小板結合部位剤が、単離された血小板膜ミクロ小胞を含む調製物中にあ る、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の方法。 13.血小板結合部位剤が単離されたリン脂質調製物と単離された糖蛋白質調製 物を混合することにより形成され、そして糖蛋白質が糖蛋白質Ib、糖蛋白質IIb および糖蛋白質IIIaからなる群より選択される、請求項1、2、3、4、5、6 または7記載の方法。 14.血小板結合部位剤が血小板膜の成分である糖蛋白質を含む、請求項1、2 、3、4、5、6または7記載の方法。 15.血小板結合部位剤が血小板膜の成分であるリン脂質を含む、請求項1、2 、3、4、5、6または7記載の方法。 16.血小板結合部位剤が膨張バルーン血管形成術を実施するための装置を用い て投与される、請求項7記載の方法。 17.血小板結合部位剤がバルーンの膨張の際にコーティングとして投与される 、請求項7記載の方法。 18.損傷部位に血小板が付着するすることを阻害する医薬の製造に使用される 、天然の血小板ではない血小板結合部位剤の使用法。 19.血小板結合部位剤が成長因子を含まない、請求項18記載の使用法。 20.血小板結合部位剤が接着分子を含まない、請求項18記載の使用法。 21.血小板結合部位剤が、成長因子活性および接着分子活性を除去するように 処理された血小板または血小板膜断片を含む調製物である、請求項18記載の使用 法。 22.血小板結合部位剤が単離された血小板膜小胞である、請求項18乃至21記載 の使用法。 23.リン脂質の単離調製物と糖蛋白質の単離調製物を混合することにより血小 板結合部位剤が形成され、そして糖蛋白質が糖蛋白質Ib、糖蛋白質IIbおよび糖 蛋白質IIIaからなる群から選択される、請求項18乃至22記載の使用法。 24.血小板結合部位剤が血小板膜の成分の糖蛋白質である、請求項18乃至23記 載の使用法。 25.血小板結合部位剤が血小板膜の成分のリン脂質である、請求項18乃至24記 載の使用法。 26.血小板結合部位剤が膨張バルーン上にコーティングされている、請求項18 乃至25記載の使用法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.損傷を受けた対象に効果的な量の血小板結合部位剤を投与することからな る、損傷部位への血小板の付着を阻害する方法。 2.血小板結合部位剤を局所的に損傷部位に投与する、請求項1記載の方法。 3.血小板結合部位剤を外科手術によりもたらされた損傷部位に投与する、請 求項2記載の方法。 4.血小板結合部位剤を対象の内部表面に局所的に投与する、請求項3記載の 方法。 5.血小板結合部位剤を血管の損傷部位に投与する、請求項2記載の方法。 6.動脈閉鎖の治療と共に血小板結合部位剤を動脈閉鎖を有する対象に対して 投与する、請求項2記載の方法。 7.膨張バルーン血管形成術と共に血小板結合部位剤を冠状動脈閉鎖を有する 対象に対して投与する、請求項2記載の方法。 8.成長因子活性を含まない血小板結合部位剤を投与して血小板由来成長因子 のインビボの放出を阻害する、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の方 法。 9.接着分子を含まない血小板結合部位剤を投与して損傷部位において細胞接 着を阻害する、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の方法。 10.血小板結合部位剤をカテーテルにより患者に投与する、請求項6記載の方 法。 11.血小板結合部位剤が、成長因子活性および接着分子活性を除去するように 処理された、血小板または血小板膜断片を含む調製物中にある、請求項1、2、 3、4、5、6または7記載の方法。 12.血小板結合部位剤が、単離された血小板膜ミクロ小胞を含む調製物中にあ る、請求項1、2、3、4、5、6または7記載の方法。 13.血小板結合部位剤が単離されたリン脂質調製物と単離された糖蛋白質調製 物を混合することにより形成され、そして糖蛋白質が糖蛋白質Ib、糖蛋白質IIb および糖蛋白質IIIaからなる群より選択される、請求項1、2、3、4、5、6 または7記載の方法。 14.血小板結合部位剤が血小板膜の成分である糖蛋白質を含む、請求項1、2 、3、4、5、6または7記載の方法。 15.血小板結合部位剤が血小板膜の成分であるリン脂質を含む、請求項1、2 、3、4、5、6または7記載の方法。 16.血小板結合部位剤が膨張バルーン血管形成術を実施するための装置を用い て投与される、請求項7記載の方法。 17.血小板結合部位剤がバルーンの膨張の際にコーティングとして投与される 、請求項7記載の方法。
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