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JPH1041531A - 太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池及びその製造方法

Info

Publication number
JPH1041531A
JPH1041531A JP8193611A JP19361196A JPH1041531A JP H1041531 A JPH1041531 A JP H1041531A JP 8193611 A JP8193611 A JP 8193611A JP 19361196 A JP19361196 A JP 19361196A JP H1041531 A JPH1041531 A JP H1041531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
semiconductor substrate
film layer
solar cell
silicon oxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8193611A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Okamoto
諭 岡本
Yuji Komatsu
雄爾 小松
Makoto Nishida
誠 西田
Tasuke Shindou
太介 進藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP8193611A priority Critical patent/JPH1041531A/ja
Publication of JPH1041531A publication Critical patent/JPH1041531A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/52PV systems with concentrators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/546Polycrystalline silicon PV cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/548Amorphous silicon PV cells

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  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッシベーション効果と裏面電界効果が改善
されて、光電変換効率が改善された太陽電池を提供する
こと。 【解決手段】 第1導電型の不純物が添加された半導体
基板と、第2導電型の不純物が添加されて前記半導体基
板の主面上に形成された半導体層とを含み、前記半導体
基板と前記半導体層との接合領域に前記半導体層側から
光を入射して光起電力を生じる太陽電池であって、前記
半導体基板の主面とは反対側の裏面上に所定領域を開口
して形成された酸化膜層と、前記酸化膜層が形成された
前記半導体基板の裏面側に前記所定領域を通じて前記半
導体基板と接続するように形成され、且つ前記第1導電
型の不純物の濃度が前記半導体基板より高く添加された
微結晶半導体層と、前記微結晶半導体層に積層して形成
された裏面電極層とを含むと共に、前記酸化膜層と前記
微結晶半導体層との間に前記所定領域を開口した金属層
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池及びその
製造方法に関し、特に光電変換効率が改善された太陽電
池及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光電変換効率の向上を目的とし
て、太陽光に励起されて生成されたキャリア(電子また
は正孔)の収集効率を改善した半導体太陽電池が知られ
ている。この太陽電池は、p型シリコン半導体基板(以
下、「p型半導体基板」と記す)の裏面側に酸化シリコ
ン膜層と水素化微結晶シリコン半導体層とを形成するこ
とにより、このp型半導体基板の内部を拡散する少数キ
ャリア(電子)が多数キャリア(正孔)と再結合して消
滅する割合(以下、「再結合損失」と記す)を低減し
て、キャリアの回収効率の改善を図るものである。
【0003】この従来の太陽電池について、図5を参照
しながら説明する。ここで、図5は、従来の太陽電池の
構造を概略的に表した断面図である。同図に示すよう
に、この太陽電池は、入射した太陽光の反射を低減する
ために凹凸状に加工されたp型半導体基板30の光入射
面側に、燐(元素記号P)を不純物(ドナー)とするn
型半導体層31、酸化シリコン膜層32、及び反射防止
膜としての窒化シリコン膜層33を積層して形成されて
いる。また、チタン(元素記号Ti)、パラジウム(元
素記号Pd)及び銀(元素記号Ag)の各金属からなる
グリッド電極34が、酸化シリコン膜層32及び窒化シ
リコン膜層33を貫通し、n型半導体層31に接続して
形成されている。なお、p型半導体基板30とn型半導
体層31との界面にはPN接合が形成されている。
【0004】一方、p型半導体基板30の裏面側には,
以下に述べる裏面構造が形成されている。即ち、先のP
N接合が形成された光入射面とは反対側のp型半導体基
板30の裏面上には、開口部35を設けて酸化シリコン
膜層36が形成され、この酸化シリコン膜層36に積層
するようにして、p型半導体基板30と同じ導電型で、
より高濃度のホウ素(元素記号B)が添加された水素化
微結晶シリコン半導体層(以下、「p+型微結晶層」と
記す)37が形成されている。また、このp+型微結晶
層37は、先の開口部35を通じてp型半導体基板30
に接続される。さらに、このp+型微結晶層37に積層
するようにして、アルミニウム(元素記号Al)や銀
(元素記号Ag)などの金属からなる裏面電極層38が
形成されている。
【0005】以下、このように形成された従来の太陽電
池の各層の働きについて、光電変換効率の改善に関与す
る裏面構造を中心に説明する。先ず、p型半導体基板3
0及びn型半導体層31に太陽光が入射すると、これら
p型半導体基板30及びn型半導体層31のそれぞれ
は、太陽光に励起されて電子・正孔対を生成する。この
電子・正孔対は、p型半導体基板30とn型半導体層3
1との接合領域における界面電界の作用を受けて、電子
がn型半導体層31側に、正孔がp型半導体基板30側
に収集され、この結果、p型半導体基板30とn型半導
体層31との間に光起電力が生じる。
【0006】このとき、酸化シリコン膜層36は、p型
半導体基板30の裏面表層部のシリコン原子の未結合手
(再結合中心)を不活性化すると共に、禁制帯幅がp型
半導体基板30よりも広いことに起因してp型半導体基
板30との間に電位障壁を形成する。この結果、少数キ
ャリアが裏面表層部のシリコン原子の未結合手に捕獲さ
れることがなくなり、しかも、電位障壁により裏面表層
部から少数キャリアが酸化シリコン膜36内に流れ出る
ことがないので、この裏面表層部での再結合損失が抑制
される。以下、酸化シリコン膜層36のこの働きを「パ
ッシベーション効果」と記す。
【0007】また、p型半導体基板30よりも高濃度に
ホウ素が添加されたp+型微結晶層37は、その禁制帯
幅がp型半導体基板30よりも広いことに起因してp型
半導体基板30との間に内部電界を形成する。この結
果、裏面電極側に流れ出そうとする少数キャリア(電
子)は、この内部電界によりp型半導体基板30の内部
へ押し戻され、p+型微結晶層37またはp型半導体基
板30の内部における再結合損失が抑制される。以下、
+型微結晶層37のこの働きを「裏面電界効果」と記
す。
【0008】このように、従来、太陽電池の裏面側に
は、太陽光に励起されて生成されたキャリアが再結合し
て消滅する割合を低減して、光電変換効率を向上させる
ために、パッシベーション効果及び裏面電界効果を生じ
る裏面構造が形成されている。
【0009】ここで、従来の太陽電池の裏面構造を形成
する方法を簡単に説明する。先ず、p型半導体基板30
の裏面に熱酸化法や、化学気相成長法(以下、「プラズ
マCVD法」と記す)を用いて酸化シリコン膜36を形
成する。続いて、フォトエッチングにより酸化シリコン
膜36に複数の開口部35を設けた後、プラズマCVD
法によりp+型微結晶層37を堆積する。最後に裏面電
極層38を形成して、太陽電池の裏面構造が完成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この方法に
より、酸化シリコン膜層36にp+型微結晶層37を直
接堆積して裏面構造を形成すると、酸化シリコン膜層3
6とp型半導体基板30との界面で十分なパッシベーシ
ョン効果を得ることができず、太陽電池の光電変換効率
が有効に改善されないという問題があった(第1の問
題)。
【0011】この問題の原因を特定するため、以下に記
す試料A及び試料Bを用いて、マイクロ波光導電減衰法
により実効ライフタイム値τの評価を行った。この実効
ライフタイム値τは、パッシベーション効果の指標とさ
れるもので、パッシベーション効果が大きい程、実効ラ
イフタイム値τが大きくなる傾向がある。
【0012】(試料A) 比抵抗が2Ω−cmのCZ単
結晶p型シリコン半導体基板(30)の両面に30nm
厚の酸化シリコン膜(36)を形成した後、さらに片面
にプラズマCVD装置を用いてp+型微結晶層(37)
を堆積した。 (試料B) 比抵抗が2Ω−cmのCZ単結晶p型シリ
コン半導体基板(30)の両面に30nm厚の酸化シリ
コン膜(36)を形成した後、プラズマCVD装置を用
いて、熱処理及びガス導入のみを行った。この場合、プ
ラズマ処理は行わず、p+型微結晶層(37)を堆積し
ない。
【0013】表1に試料A及びBの実効ライフタイム値
τの評価結果を示す。同表に示すように、プラズマ処理
を行ってp+型微結晶層を堆積することにより、試料A
の実効ライフタイム値τは、280μsから75μsに
まで低下する。一方、プラズマ処理を行わない試料Bの
実効ライフタイム値τは、有為な変化が認められない。
この評価結果から理解されるように、p+型微結晶層を
堆積する際のプラズマ処理が、酸化シリコン膜と半導体
基板との界面にダメージを与え、パッシベーション効果
の低下をもたらす。
【0014】
【表1】
【0015】即ち、従来の太陽電池の裏面構造を形成す
る場合、プラズマ処理によりp+型微結晶層を酸化シリ
コン膜層上に堆積する過程において、高周波電界エネル
ギー(以下、「RFパワー」と記す)によってプラズマ
状に分解された水素ガス、モノシラン等のシラン系ガ
ス、或いはジボラン等のドーパントガスの高エネルギー
イオンが、酸化シリコン膜層の内部に侵入し、この酸化
シリコン膜層と半導体基板との界面に欠陥準位を生成す
る。そして、この欠陥準位が再結合中心を形成し、パッ
シベーション効果を低下させる原因として特定される。
【0016】また、従来の太陽電池は、半導体基板の裏
面に到達した入射光が再度基板側に反射される比率(以
下、「裏面反射率」と記す)が低く、所謂光閉じ込め特
性の改善が求められていた(第2の問題)。
【0017】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、第1に、裏面構造の形成過程において、
パッシベーション効果と裏面電界効果を損なうことがな
く、光電変換効率の高い太陽電池及びその製造方法を提
供することを課題とし、第2に、半導体基板の裏面反射
率が高く、所謂光閉じ込め特性が改善されて光電変換効
率の高い太陽電池及びその製造方法を提供することを課
題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決達成するため、以下の構成を有する。即ち、請求項1
に記載の発明に係る太陽電池は、半導体基板に形成され
た太陽電池であって、少なくとも、前記半導体基板の裏
面側に所定領域を開口して形成され、該半導体基板との
界面における再結合中心を不活性化する第1の薄膜層
と、前記第1の薄膜層を挟むように前記半導体基板の裏
面側に形成され、前記所定領域において前記半導体基板
側の少数キャリアを排斥すると共に多数キャリアを収集
するように前記半導体基板との界面に電界を形成する第
2の薄膜層と、前記第1の薄膜層と第2の薄膜層との層
間に形成された金属層とを有するように構成されてい
る。
【0019】また、請求項2に記載の発明に係る太陽電
池は、第1導電型の不純物が添加された半導体基板に形
成された太陽電池であって、前記半導体基板の裏面上に
所定領域を開口して積層された酸化シリコン膜層と、前
記酸化シリコン膜層上に前記所定領域を開口して積層さ
れた金属層と、前記金属層及び前記所定領域の上に該所
定領域において前記半導体基板と接続するように積層さ
れ、且つ前記第1導電型の不純物が前記半導体基板より
高濃度に添加された微結晶半導体層と、前記微結晶半導
体層上に積層された裏面電極層とを有するように構成さ
れている。
【0020】さらに、請求項3に記載の発明に係る太陽
電池は、請求項1または2に記載の発明にかかる太陽電
池において、金属層がアルミニウムを主成分とする金属
からなるように構成されている。
【0021】さらにまた、請求項4に記載の発明に係る
太陽電池は、請求項1から3の何れかに記載の発明に係
る太陽電池において、酸化シリコン膜層及び金属層が開
口する所定領域を覆うようにして、微結晶半導体層と裏
面電極層との層間に前記微結晶半導体層及び前記裏面電
極層よりも小さな屈折率を有する絶縁性または導電性の
透明膜層を設けて構成されている。
【0022】さらにまた、請求項5に記載の発明に係る
太陽電池の製造方法は、第1導電型の不純物が添加され
た半導体基板に形成された太陽電池の製造方法であっ
て、前記半導体基板の裏面上に所定領域を開口して酸化
シリコン膜層を形成する第1の工程と、前記酸化シリコ
ン膜層上に前記所定領域を開口した金属層を形成する第
2の工程と、前記金属層及び前記所定領域の上に該所定
領域において前記半導体基板と接続するように、前記第
1導電型の不純物が前記半導体基板より高濃度に添加さ
れた微結晶半導体層を形成する第3の工程と、前記微結
晶半導体層上に裏面電極層を形成する第4の工程とを有
して構成されている。
【0023】さらにまた、請求項6に記載の発明に係る
太陽電池の製造方法は、請求項5に記載の発明に係る太
陽電池の製造方法において、第3の工程と第4の工程と
の間に、酸化シリコン膜層及び金属層が開口する所定領
域を覆うようにして、微結晶半導体層と裏面電極層との
層間に前記微結晶半導体層及び前記裏面電極層よりも小
さな屈折率を有する絶縁性または導電性の透明膜層を形
成する第5の工程をさらに設けて構成されている。
【0024】上記構成された本発明の作用を以下に説明
する。即ち、請求項1または2に記載の発明に係る太陽
電池によれば、半導体基板の裏面側に形成される金属層
は第1の薄膜層(酸化シリコン膜層)を覆うことによ
り、第2の薄膜層(微結晶半導体層)を形成する過程に
おいて、雰囲気中に存在する高エネルギーイオンの第1
の薄膜層(酸化シリコン膜層)側への侵入を有効に阻止
する。この結果、先の高エネルギーイオンが半導体基板
と第1の薄膜層(酸化シリコン膜層)との界面に与える
ダメージを低減する。従って、高エネルギーイオンに起
因した再結合中心の形成が抑制され、パッシベーション
効果が改善される。
【0025】請求項3に記載の発明にかかる太陽電池に
よれば、請求項1または2に記載の発明に係る太陽電池
において、金属層をアルミニウムとすることにより、パ
ッシベーション効果をより一層改善すると共に、太陽光
の赤外領域に対して、金属層と第1の薄膜層(酸化シリ
コン膜層)との界面での裏面反射率を改善する。
【0026】請求項4に記載の発明にかかる太陽電池に
よれば、請求項1から3の何れかに記載の発明に係る太
陽電池において、透明膜層と微結晶半導体層との界面ま
たは透明膜層と裏面電極層との界面の何れかの界面の反
射率の差が、透明膜層を設けない場合の界面(即ち、微
結晶半導体層と裏面電極層との界面)の反射率の差より
も大きくなる。従って、所定領域に入射した光は、何れ
かの界面で有効に反射されて半導体基板側に戻される。
また、透明膜層を導電性とすることにより、透明膜層の
電気抵抗が低減する結果、半導体基板と微結晶半導体層
との間の直列抵抗が低減し、太陽電池の内部抵抗が低減
する。
【0027】請求項5に記載の発明にかかる太陽電池の
製造方法によれば、第1の工程により、半導体基板の主
面とは反対側の裏面上に所定領域を開口して酸化シリコ
ン膜層が形成され、第2の工程により、酸化シリコン膜
層に積層して前記所定領域を開口した金属層が形成され
る。また、第3の工程により、金属層に積層して前記所
定領域を通じて半導体基板の裏面と接続するように、前
記半導体基板より不純物濃度の高い微結晶半導体層が形
成され、さらに、第4の工程により、微結晶半導体層に
積層して裏面電極層が形成される。以上により、酸化膜
層、金属層、微結晶半導体層及び裏面電極層を積層して
形成された裏面構造を有する太陽電池を得る。ここで、
第3の工程により微結晶半導体層を形成する過程におい
て、酸化シリコン膜層は金属層に覆われているので、微
結晶半導体層を形成するために雰囲気中に存在する高エ
ネルギーイオンが、酸化シリコン膜層側に容易に侵入で
きない。この結果、先の高エネルギーイオンが半導体基
板と酸化シリコン膜層との界面に与えるダメージを低減
することができ、パッシベーション効果が改善された太
陽電池を得る。
【0028】請求項6に記載の発明にかかる太陽電池の
製造方法によれば、第5の工程により、酸化シリコン膜
層及び金属層が開口する所定領域を覆うようにして、微
結晶半導体層と裏面電極層との間に、前記微結晶半導体
層及び裏面電極層よりも小さな屈折率を有する絶縁性ま
たは導電性の透明膜層が形成された裏面構造を有する太
陽電池を得る。
【0029】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態について)以下、本発明に係る第1
の実施形態の太陽電池について、図1及び図2を参照し
ながら説明する。ここで、図1は、本実施形態の太陽電
池の断面図であり、図2は、本実施形態の太陽電池の製
造工程図である。なお、本実施形態の太陽電池の光入射
面側の構造は、図5に示す従来の太陽電池と同一に構成
されるので、従来の太陽電池の構成要素と同一要素には
同一符号を付して、光入射面側の構造についての詳細な
説明を省略する。
【0030】図1に示すように、本実施形態の太陽電池
は、p型半導体基板30の光入射面側には従来と同様の
構造を有する。また、裏面側には以下に詳細に説明する
ように、酸化シリコン膜層36を覆うようにアルミニウ
ム金属層10を備えた裏面構造を有し、この金属層10
により基板30側への高エネルギーイオンの侵入を阻止
するように構成されている。
【0031】即ち、本実施形態の太陽電池において、光
入射面とは反対側のp型半導体基板30(半導体基板)
の裏面上には、開口部11を設けてp型半導体基板30
の裏面表層部の再結合中心を不活性化するための酸化シ
リコン膜層36(第1の薄膜層)が形成され、この酸化
シリコン膜層36に積層して、アルミニウム金属層10
(金属層)が形成されている。このアルミニウム金属層
10には、先の酸化シリコン膜層36の開口部と同一の
開口部11が設けられている。
【0032】また、このアルミニウム金属層10に積層
して、p型半導体基板30側に励起された少数キャリア
としての電子を基板30側に排斥すると共に多数キャリ
アとしての正孔を収集するp+型微結晶層37(第2の
薄膜層)が形成されている。このp+型微結晶層37
は、先の開口部11を通じてp型半導体基板30に接続
される。さらに、このp+型微結晶層37に積層して、
アルミニウム(元素記号Al)や銀(元素記号Ag)な
どの金属からなる裏面電極層38(裏面電極層)が形成
されている。
【0033】次に、本実施形成の太陽電池の製造方法の
一例について、図1を参照しながら図2に示す製造工程
図に沿って説明する。先ず、単結晶のp型半導体基板3
0(100mm径、300μm厚、比抵抗2Ω−cm)
を洗浄し(工程S01)、表面が凹凸になるように異方
性エッチングを行う(工程S02)。ここで、単結晶の
p型半導体基板30に替えて、多結晶(アモルファス)
シリコンのp型半導体基板を用いてもよい。この場合、
表面の凹凸の形成は、レーザー等を用いて、機械的(物
理的)に溝を掘る方法により行う。
【0034】次に、オキシ塩化燐(POCl3)を用い
た燐(元素記号P)の気相拡散によってp型半導体基板
30の表面にn型半導体層31を形成する(工程S0
3)。続いて、p型半導体基板30の裏面を硝酸とフッ
酸の混合液を用いてエッチング処理し、n型半導体層3
1の形成と同時に裏面側に形成されたn型半導体層を除
去し(工程S04)、熱酸化法により光入射面側の酸化
シリコン膜層32と裏面側の酸化シリコン膜層36とを
同時に形成する(工程S05)。次に、光入射面側に反
射防止膜としての窒化シリコン膜層33をプラズマCV
D法により形成する(工程S06)。
【0035】次に、真空蒸着法によりアルミニウム金属
層を厚さ500nmで酸化シリコン膜層36を覆うよう
に蒸着する(工程S07)。このアルミニウム金属層1
0は、後述するように、p+型微結晶層37の堆積時
(プラズマ処理時)においてプラズマ状の高エネルギー
イオンの侵入を防ぐ働きをすることから、p+型微結晶
層37の堆積条件に応じて適切な厚さを設定する。
【0036】次に、水素(H2)ガス、或いは水素ガス
と窒素ガス(N2)若しくはアルゴンガス(Ar)の混
合ガスの雰囲気中において400℃で1時間の熱処理を
行う(工程S08)。この熱処理の条件(温度及び時
間)は、雰囲気ガスの種類によりことなるが、概ね、3
50〜480℃で数分から2時間程度の熱処理を必要と
する。なお、この熱処理の条件は、雰囲気ガスの種類に
応じて適切なものを設定する。
【0037】次に、フォトエッチング法を用いて、アル
ミニウム金属層10及び酸化シリコン膜層36のパター
ニングを行い、後述するp+型微結晶層37をp型半導
体基板30に接続するための開口部11を形成する(工
程S09)。次に、プラズマCVD法により、p+型微
結晶層37を膜厚200nmでアルミニウム金属層10
を覆うように堆積する(工程S10)。このプラズマC
VD法によるp+型微結晶層37の堆積条件として、反
応ガスの種類をH2希釈のモノシラン(SiH4)または
ジシランSi26とジボランB26との混合ガスとし、
反応ガス流量比をH2/SiH4=150、B26/Si
4=0.01とし、反応ガス圧力を20Paとし、基
板温度を150℃とし、RFパワーを100W(13.
56MHz)とした。なお、この堆積条件は一例であ
り、この条件に限定されることなく、一般的なプラズマ
CVD法の条件により成膜が可能である。
【0038】次に、真空蒸着法でアルミニウムを裏面全
面に蒸着し、裏面電極層38を形成する(工程S1
1)。次に、フォトエッチング法を用いて光入射側の酸
化シリコン膜層32及び反射防止膜33を貫通するよう
に開口して、チタン(元素記号Ti)、パラジウム(元
素記号Pd)、銀(元素記号Ag)の順に各金属を蒸着
により堆積し、リフトオフ法により、グリッド電極34
を形成する(工程S12)。
【0039】最後に、窒素ガス(N2)の雰囲気中にお
いて300℃で数分の熱処理を行って(工程S13)、
太陽電池が完成する。なお、この雰囲気として窒素ガス
(N2)、アルゴンガス(Ar)或いはこれらの混合ガ
スを用い、雰囲気温度を200℃〜400℃に設定し、
処理時間を数分〜1時間に設定した。ただし、この熱処
理の条件は一例であり、この条件に限定されるものでは
ない。
【0040】表2に、上記製造方法により作製した図1
に示す太陽電池(以下、「太陽電池I」と記す)と、上
記製造方法における金属層10をアルミニウムに代えて
銀を用いて作製した図1に示す太陽電池(以下、「太陽
電池II」と記す)と、p+型微結晶層37が酸化シリコ
ン膜層36の上に直接形成された図5に示す従来の太陽
電池(以下、「太陽電池III」と記す)とのそれぞれの
光電変換特性を比較して示す。なお、これらの太陽電池
I〜IIIは、裏面構造が異なる所以外は全て同一の条件
で作製した。また、光電変換特性は、AM1.5グロー
バルのスペクトルで100mW/cm2の太陽光と同様
の光強度を持つソーラーシミュレータを用いて測定し
た。
【0041】
【表2】
【0042】表2から理解されるように、金属層10が
形成された太陽電池I及びIIは、従来の太陽電池IIIに
比べて、酸化シリコン層膜36とp型半導体基板30の
界面でのパッシベーション効果が改善される結果、短絡
電流密度と解放電圧とが大きく向上し、変換効率が向上
する。さらに、金属層10としてアルミニウムを用いた
太陽電池Iは、銀を用いた太陽電池IIよりも一層パッシ
ベーション効果が改善され、さらに高い光電変換効率が
得られる。
【0043】このように、パッシベーション効果が改善
される理由は、プラズマ処理によりp+型微結晶層37
を形成する過程において、プラズマ処理で発生する高エ
ネルギーイオンが金属層10により排除され、酸化シリ
コン膜層36の内部に侵入する高エネルギーイオンが低
減するためである。この結果、p型半導体基板との界面
において、酸化シリコン膜層36に侵入した高エネルギ
ーイオンに起因する再結合中心の形成が抑制され、パッ
シベーション効果が改善される。
【0044】また、アルミニウムと酸化シリコンとの界
面は、p+型微結晶層と酸化シリコンとの界面に比較し
て、太陽光の赤外領域に対する反射率が大きくなる。こ
のため、金属層10をアルミニウムを用いて形成するこ
とにより、金属層10と酸化シリコン膜層36との界面
での反射率が改善され、一層裏面反射率が改善される。
従って、金属層10をアルミニウムとすることにより、
パッシベーション効果及び裏面反射率をより一層改善す
ることができる。
【0045】(第2の実施の形態について)次に、本発
明に係る第2の実施形態の太陽電池について、図3及び
図4を参照しながら説明する。ここで、図3は、本実施
形態の太陽電池の断面図であり、図4は、本実施形態の
太陽電池の製造工程図である。なお、本実施形態の太陽
電池の光入射面側の構造は、後述するように、p+型微
結晶層37と裏面電極層38との間に屈折率の小さな透
明膜層20を形成した点を除いて、図1に示す従来の太
陽電池と同一に構成されるので、第1の実施形態の太陽
電池の構成要素と同一要素には同一符号を付して、これ
らの詳細な説明を省略する。
【0046】図3に示すように、本実施形態の太陽電池
は、図1に示す第1の太陽電池において、開口部11を
覆うように、p+型微結晶層37と裏面電極層38との
層間に透明膜層20を形成して構成される。この透明膜
層の屈折率は、p+型微結晶層37及び裏面電極層38
の何れよりも小さく設定される。このような構成を有す
る本実施形態の太陽電池は、開口部11を通して裏面電
極側に到達した太陽光をp型半導体基板30側に戻すこ
とにより、裏面反射率を改善し、所謂光閉じ込め特性を
向上させて、光電変換効率の向上を図るものである。
【0047】即ち、屈折率の小さな透明膜層20をp+
型微結晶層37と裏面電極層38との層間に設けること
により、透明膜層20とp+型微結晶層37または透明
膜層20と裏面電極層38との界面の反射率が大きくな
る。従って、所定領域に入射した光は、この界面で有効
に反射されてp型半導体基板30側に戻される。ここ
で、透明膜層を導電性とすれば、透明膜層20の電気抵
抗が低減し、p型半導体基板30とp+型微結晶層37
との間の直列抵抗成分が低減する。この結果、太陽電池
の内部抵抗が低減し、光電変換効率が一層改善される。
【0048】一方、開口部11以外の領域に入射した光
は金属層10に反射されてp型半導体基板30側に戻さ
れる。従って、透明膜層20を設けることにより、p型
半導体基30を抜けた殆どの太陽光がp型半導体基板3
0側に戻され、裏面反射率が改善されることとなる。ま
た、前述のように、アルミニウムと酸化シリコンとの界
面は、p+型微結晶層と酸化シリコンとの界面に比較し
て、太陽光の赤外領域に対する反射率が大きくなるの
で、金属層10をアルミニウムを用いて形成することに
より、一層、裏面反射率を改善することができる。
【0049】次に、本実施形態の太陽電池の製造方法の
一例について、図4に示す工程図を参照しながら説明す
る。なお、本実施形態の太陽電池の裏面構造は透明膜層
20が形成された点を除いて前述の第1の実施形態の太
陽電池と同一に構成されることから、その製造工程も透
明膜層20を形成する工程を除いて同一であるので、以
下の製造方法の説明は透明膜層20を形成する工程を中
心に行う。
【0050】まず、第1の実施形態の太陽電池と同様
に、単結晶のp型半導体基板30の裏面側に、開口部1
1を設けて酸化シリコン膜層36及び金属層10を形成
した後、開口部11を通じてp型半導体基板30に接触
するように金属層10にp+型微結晶層37を積層する
(工程S01〜S10)。ここで、太陽光の赤外領域に
対するアルミニウム金属層及びp+型微結晶層の屈折率
は共に3.0より大きく形成する。
【0051】次に、プラズマCVD法により、屈折率が
2.0の窒化シリコンからなる絶縁性の透明膜層20を
膜厚300nmでp+型微結晶層37を覆うように堆積
する(工程S10A)。窒化シリコンの堆積条件とし
て、反応ガスの種類をSiH4とアンモニア(NH3)、
2の混合ガスとし、反応ガス流量比をSiH4:N
3:N2=3:4:10とし、反応ガス圧力を20Pa
とし、基板温度を150℃とし、RFパワーを100W
(13.56MHz)とした。ただし、この堆積条件は
一例であり、この条件に限定されることなく、一般的な
プラズマCVD法の条件により成膜が可能である。
【0052】窒化シリコンからなる透明膜層20の屈折
率は、堆積条件を調整することにより1.8〜2.2の
範囲のものを得ることができる。また、透明膜層20の
材料は窒化シリコンに制限されるものではなく、プラズ
マCVD法で形成した酸化シリコン膜、常圧CVD法で
形成した酸化チタン膜、真空蒸着法で形成した酸化アル
ミニウム膜などを用いることができる。
【0053】次に、p+型微結晶層37とp型半導体基
板30とが接続された開口部11を覆う領域を残して、
フォトエッチング法により透明膜層20の一部を除去
し、この透明膜層20をパターニングする(工程S10
B)。このパターニングされた透明膜層20は、予め透
明膜層20を残す領域を開口した金属や樹脂からなるマ
スクをp+型微結晶層37に載せ、このマスクに覆われ
たp+型微結晶層37に透明膜層20を堆積することに
よっても形成することができ、この透明膜層20をどの
ような方法によって形成してもよい。透明膜層20をパ
ターニングして形成した後、前述の第1の実施形態の太
陽電池と同様に、裏面電極層38及びグリッド電極34
を形成するための一連の工程を経て(工程S10〜S1
3)、本実施形態の太陽電池が完成する。
【0054】このようにして透明膜層20が形成された
本実施形態の太陽電池において、p+型微結晶層37と
透明膜層20との界面或いは透明膜層20と裏面電極層
38との界面の何れかの界面における屈折率の差が、こ
の透明膜層20を形成しない場合の反射面であるp+
微結晶層37と裏面電極層38との界面における屈折率
の差より大きくなる。この結果、裏面反射率が改善さ
れ、開口部11に入射した太陽光が、屈折率の差がより
大きな何れかの界面で有効に反射されるので、所謂光閉
じ込め特性を改善することができる。
【0055】(第3の実施形態について)本発明の第3
の実施形態の太陽電池は、上述の第2の実施形態の太陽
電池の絶縁性の窒化シリコンからなる透明膜層20に代
えて、スパッタリング法により酸化スズ膜からなる導電
性の透明膜層を膜厚400nmで形成した構成を有し
(図示なし)、透明膜層20を導電性とすることにより
太陽電池の内部抵抗を低減して、さらなる光電変換効率
の改善を図るものである。この酸化スズ膜からなる導電
性透明膜層の屈折率として、1.8〜2.0が得られ、
一般的な蒸着条件で形成することが可能である。また、
この導電性の透明膜層として、酸化亜鉛膜(Z7nO
膜)やスズをドープした酸化インジウム膜(ITO膜)
などを用いてもよい。
【0056】表3に、前述の第2の実施形態の太陽電池
(以下、「太陽電池IV」と記す)と、太陽電池IVの透明
膜層を導電性の透明膜に代えた本実施形態の太陽電池
(以下、「太陽電池V」と記す)と、前述の第1の実施
形態の太陽電池(太陽電池I)とについて、光電変換特
性を比較して示す。なお、これらの太陽電池は、裏面構
造が異なる所以外は全て同一の条件で作製したものであ
り、光電変換特性は、AM1.5グローバルのスペクト
ルで100mW/cm2の太陽光と同様の光強度を持つ
ソーラーシミュレータを用いて測定したものである。
【0057】
【表3】
【0058】表3から理解されるように、透明膜層を設
けた太陽電池IVとVは、透明膜層を設けない太陽電池I
に比べて裏面反射効果が改善される結果、短絡電流等が
向上する。また、透明膜層として導電性の酸化スズ膜を
用いた本実施形態の太陽電池Vは、透明膜層として絶縁
性の窒化シリコン膜を用いた太陽電池IVよりも直列抵抗
が低減する結果、高い曲線因子が得られ、最も高い変換
効率を示すものとなる。
【0059】以上、本発明の実施形態の説明にあたって
は、p型シリコン半導体基板30を用いて太陽電池を構
成したものを例としたが、n型シリコン半導体基板を用
いた場合にも適用が可能である。その場合、n型シリコ
ン半導体基板の光入射面側に積層されるp型半導体層の
不純物はホウ素(元素記号B)などのアクセプタであ
り、水素化微結晶シリコン半導体層として燐(元素記号
P)などのドナーが高濃度に添加されたものを用いる。
【0060】また、上述の実施形態の太陽電池の製造方
法の説明において、各層の膜厚、温度、時間などの各条
件は、単なる例示であって、本発明の本質を何ら限定す
るものではなく、実施の状況に合わせて適切に設定すれ
ばよい。
【0061】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下の効果を得ることができる。即ち、請求項
1又は2に記載の発明によれば、太陽電池の裏面構造
を、第1の薄膜層(酸化シリコン膜層)と第2の薄膜層
(p+型微結晶層)との間に金属層を設けたので、半導
体基板(p型半導体基板)と第1の薄膜層(酸化シリコ
ン膜層)の界面にダメージを与えることなく第2の薄膜
層(p+型微結晶層)でき、パッシベーション効果と裏
面電界効果を共に高めることができる。
【0062】また、請求項3に記載の発明によれば、請
求項1または2に記載の発明において、金属層をアルミ
ニウムとすることにより、酸化膜層のパッシベーション
効果をより高めることができると共に、半導体基板を透
過した太陽光の裏面反射率を改善し、所謂光閉じ込め特
性を改善することができる。
【0063】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
請求項1から3の何れかに記載の発明において、第2の
薄膜層(p+型微結晶層)を半導体基板に接続するため
の開口部を覆うように、第2の薄膜層(p+型微結晶
層)及び裏面電極層よりも屈折率が小さい透明膜層を設
けたので、半導体基板を透過して開口部に入射した光に
対する裏面反射率を改善することができ、所謂光閉じ込
め特性を改善することができる。また、透明膜層を導電
性とすることにより、透明膜層の電気抵抗が低減する結
果、太陽電池の内部抵抗を低減することができる。
【0064】さらにまた、請求項5及び6に記載の発明
によれば、それぞれ請求項2及び4に記載の発明の太陽
電池を得ることができる。
【0065】従って、請求項1から6に記載の発明によ
れば、太陽電池のパッシベーション効果、裏面電界効
果、裏面反射率、所謂光閉じ込め特性及び内部抵抗を改
善する結果、光電変換効率が大幅に改善された太陽電池
を得ることができると共に、このように改善された太陽
電池を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る太陽電池の断面
図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る太陽電池の製造
工程図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る太陽電池の断面
図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る太陽電池の製造
工程図である。
【図5】従来の太陽電池の断面図である。
【符号の説明】
10 金属層 11,35 開口部 20 透明膜層 30 p型半導体基板 31 n型半導体層 32 酸化シリコン膜層 33 窒化シリコン膜層 34 グリッド電極 36 酸化シリコン膜層 37 P+型微結晶層 38 裏面電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 進藤 太介 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に形成された太陽電池であっ
    て、 少なくとも、 前記半導体基板の裏面側に所定領域を開口して形成さ
    れ、該半導体基板との界面における再結合中心を不活性
    化する第1の薄膜層と、 前記第1の薄膜層を挟むように前記半導体基板の裏面側
    に形成され、前記所定領域において前記半導体基板側の
    少数キャリアを排斥すると共に多数キャリアを収集する
    ように前記半導体基板との界面に電界を形成する第2の
    薄膜層と、 前記第1の薄膜層と第2の薄膜層との層間に形成された
    金属層とを有することを特徴とする太陽電池。
  2. 【請求項2】 第1導電型の不純物が添加された半導体
    基板に形成された太陽電池であって、 前記半導体基板の裏面上に所定領域を開口して積層され
    た酸化シリコン膜層と、 前記酸化シリコン膜層上に前記所定領域を開口して積層
    された金属層と、 前記金属層及び前記所定領域の上に該所定領域において
    前記半導体基板と接続するように積層され、且つ前記第
    1導電型の不純物が前記半導体基板より高濃度に添加さ
    れた微結晶半導体層と、 前記微結晶半導体層上に積層された裏面電極層とを有す
    ることを特徴とする太陽電池。
  3. 【請求項3】 金属層はアルミニウムを主成分とする金
    属からなることを特徴とする請求項1または2に記載の
    太陽電池。
  4. 【請求項4】 酸化シリコン膜層及び金属層が開口する
    所定領域を覆うようにして、微結晶半導体層と裏面電極
    層との層間に前記微結晶半導体層及び前記裏面電極層よ
    りも小さな屈折率を有する絶縁性または導電性の透明膜
    層を設けたことを特徴とする請求項1から3の何れかに
    記載の太陽電池。
  5. 【請求項5】 第1導電型の不純物が添加された半導体
    基板に形成された太陽電池の製造方法であって、 前記半導体基板の裏面上に所定領域を開口して酸化シリ
    コン膜層を形成する第1の工程と、 前記酸化シリコン膜層上に前記所定領域を開口した金属
    層を形成する第2の工程と、 前記金属層及び前記所定領域の上に該所定領域において
    前記半導体基板と接続するように、前記第1導電型の不
    純物が前記半導体基板より高濃度に添加された微結晶半
    導体層を形成する第3の工程と、 前記微結晶半導体層上に裏面電極層を形成する第4の工
    程とを有することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  6. 【請求項6】 第3の工程と第4の工程との間に、酸化
    シリコン膜層及び金属層が開口する所定領域を覆うよう
    にして、微結晶半導体層と裏面電極層との層間に前記微
    結晶半導体層及び前記裏面電極層よりも小さな屈折率を
    有する絶縁性または導電性の透明膜層を形成する第5の
    工程をさらに設けたことを特徴とする請求項5に記載の
    太陽電池の製造方法。
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