[go: up one dir, main page]

JPH10337214A - 粉末化粧料用容器 - Google Patents

粉末化粧料用容器

Info

Publication number
JPH10337214A
JPH10337214A JP16355397A JP16355397A JPH10337214A JP H10337214 A JPH10337214 A JP H10337214A JP 16355397 A JP16355397 A JP 16355397A JP 16355397 A JP16355397 A JP 16355397A JP H10337214 A JPH10337214 A JP H10337214A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
inner plate
cosmetic
elastic body
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP16355397A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3925988B2 (ja
Inventor
Toshie Koyanagi
敏栄 小柳
Masahiro Sumise
雅広 住瀬
Yoshio Shimada
由夫 嶋田
Kazuo Suzuki
一男 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kose Corp
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Kose Corp
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kose Corp, Yoshino Kogyosho Co Ltd filed Critical Kose Corp
Priority to JP16355397A priority Critical patent/JP3925988B2/ja
Publication of JPH10337214A publication Critical patent/JPH10337214A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3925988B2 publication Critical patent/JP3925988B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクト等に粉末状の化粧料を収容する中
皿部分の容積を可能な限り大きく形成して、化粧料を使
用する度に粉末化粧料が流動されて、中皿内の粉末化粧
料が固化するのを防止した詰め替えが可能な粉末化粧料
用容器。 【解決手段】 容器本体を構成する外容器2の内側に形
成した凹部2aに嵌合固定する内容器4と、該内容器内
に収容する粉末化粧料pを充填する中皿6と、前記容器
本体2の一端部に開閉可能に設けられた蓋体3とからな
る粉末化粧料用容器に於いて、前記中皿6は可撓性を有
する合成樹脂により底面が平坦で押圧変形が可能な壁面
6aを有するように形成して、該底面には押圧変形が可
能な薄い金属弾性体5を接するように設けると共に、中
皿6の開口部には枠体7aを介して網目体7bを張設し
て、パフ8により前記網目体面を押圧してパフ面に粉末
化粧料を付着させる際に、中皿6の壁面は屈曲変形して
底面部分6aが前記弾性体5により押し上げられて、パ
フ8を網目体7b面から離すと弾性体5が元の形状に復
帰して、中皿内の粉末化粧料pが攪拌流動化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、化粧料を収納す
る携帯用のコンパクト容器に係わり、特に、容器内に収
納した白粉やファンデーション等の粉末状をした化粧料
の表面を網体で覆った粉末化粧料用の容器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に使用されている粉末状をした化粧
料を収容する容器は、化粧料が収容される容器本体とそ
れを密閉する蓋体とからなり、該容器本体に比較的に浅
くて、且つ、開口部が広く形成された凹所に嵌合して設
けられた中皿に化粧料が収容されて、該中皿の開口部に
張設した網目体により化粧料の表面を覆って粉末化粧料
の飛散を防止すると共に、使用時にパフ等の化粧具を網
目体に押し当てて網目から浮き出た粉末を化粧具に付着
させることにより、化粧具に粉末化粧料が付着し過ぎる
を防ぐようにした構造をしている。
【0003】しかし、単に上記のような構造をした化粧
料容器では、パフへの粉末化粧料の付着量を自動的に適
当な量に調節することができず、多量に付着した場合に
は、その都度パフを網目体の表面で擦って余剰の化粧料
を払い落とさなければならず不便であった。そこで、こ
のような不便さをなくして、パフへの粉末化粧料の付着
量を自動的に調整できるようにした粉末化粧料の容器と
しては、実公昭62−14973号や実開昭63−17
7407号公報等に見るように、化粧料が収容された中
皿の開口部に張設しされた網目体が、パフによる押圧に
よって伸長しながら下方へ沈んで網目から粉末の化粧料
が浮きでるようにして、また、パフの押圧が解除された
時自己弾性力により元の平坦な状態に復帰するようにし
て、網目体に擦り付けられるパフへの化粧量の付着量が
適量になるように調節できるようにした粉末化粧料容器
が知られている。
【0004】しかしながら、上記のような考案に於いて
は、粉末化粧料は網目体を介してパフにより中皿の底面
に押圧されて付着されて、パフが網目体から離れた際に
は、網目体のみが元に復帰するだけであるから、中皿の
底面に押圧された粉末化粧料は、何度も使用しているう
ちにそのまま押し固められてしまって、パフに対して適
量の化粧料が均一に付着できなくなったり、また、容器
の底部に残った化粧料を使い切ることが困難になる等の
問題があった。
【0005】このような問題点を解決したものとして、
図6に示すような、粉末化粧料pを充填したドラム(中
皿)34を外容器32の凹所内に嵌合した化粧料容器に
於いて、前記ドラム34を、弾性を有する合成樹脂を用
いて底部が小さくて上部は大きな口径を有したお椀型状
に形成して、その開口面には粉末化粧料が通過可能な網
目体35を設けて形成したことにより、パフ等36によ
り網目体35を介してドラム34が押圧された時には壁
面が波打つように変形して、パフ等36が網目体35か
ら離れた時にはドラム34は自己弾性力により元の形状
に戻るようにしたことにより、ドラム34内の粉末化粧
料pがほぐされるような構造にした粉末化粧料容器を、
本願出願人は既に実公平7−11694号として提案し
ている。
【0006】しかし、上記の構造にした化粧料容器で
は、ドラム34の形状がお椀型をしているから、底面部
が狭くなり内容積が小さくて粉末化粧料pの収容量が少
ないという難点があり、収容量を多くするにはドラムの
形状を深くしたり、開口面積を広くしたりして、容器全
体を大きくせざるを得ないという欠点があった。そこ
で、このような欠点をなくすために、中皿の底面部を平
坦状に形成して内容積を大きくした、小型で粉末化粧料
の収容量が多くて、且つ、粉末化粧料も固化することも
ない化粧料容器として、特開平9−28456号公報に
記載するような発明が提案されている。
【0007】即ち、図5に示すように、可撓性を有する
柔軟な合成樹脂材料を用いて成形した中皿24に粉末化
粧料pを収容したものを、外容器22の凹所内に嵌合し
て設けた化粧料容器に於いて、前記中皿24の底壁部2
4aを平坦に形成すると共に、該底壁部から立設した側
壁部24bを屈曲変形が可能に形成して、該中皿の開口
部に網目体25を枠体25aを介して張設した中皿24
が外容器22内に上下動可能に設けられた構造をしてい
る。そして、前記中皿24の底壁部24aと外容器22
の底板22aとの間には押し上げ部材27を変形可能に
設けて、パフ26による押圧作用により変形した中皿2
4の底壁部24aを前記押し上げ部材27の弾性力で押
し上げて元の位置に戻すことにより、粉末化粧料pを強
制的に流動化させるようにして化粧料容器を構成してい
る。
【0008】上記のような構造にした粉末化粧料用の容
器は、図6に示すものに比べてると、粉末化粧料pを収
容する中皿24は底壁部24aを平坦にした分だけ内容
積が大きくなるように形成されている。しかし、中皿2
4の底壁部24aと外容器22の底板22aとの間には
押し上げ部材27を設ける空間部が形成されていて、前
記押し上げ部材27は中皿24の底壁部24aを押し上
げる押圧部27aにヒンジ部27bを介して「く」の字
状に形成した押し上げレバー27cが上下方向に変形す
るように設けられていて、前記空間部は少なくとも押し
上げレバー27cが屈曲するだけの間隙を必要とするの
で、その分だけ余分な空間を外容器22内に設けなくて
はならないし、また、前記押し上げ部材27は合成樹脂
で形成されているので、押圧部に連接する押し上げレバ
ー27cは、長期間使用する内に使用の度に頻繁に屈曲
が繰り返されるヒンジ部分27bで折損する恐れがあ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、コンパク
ト等の小型の化粧料用の容器に於いて、粉末状の化粧料
を収容する部分の容積をできるだけ大きく形成すると共
に、化粧料を使用する度に中皿に収容された粉末化粧料
が流動されて、パフによる押圧作用で中皿内の粉末化粧
料が固化するのを防止し得るようにした、構造が簡単で
且つ安価で、詰め替えが可能な粉末化粧料用容器を提供
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】容器本体を構成する外容
器の内側に形成した凹部に嵌合固定する内容器と、該内
容器内に収容する粉末化粧料を充填する中皿と、前記容
器本体の一端部に開閉可能に設けられた蓋体とからなる
粉末化粧料用容器に於いて、前記中皿は可撓性を有する
合成樹脂により底面が平坦で押圧変形が可能な壁面を有
するように形成して、該底面には押圧変形が可能な薄い
金属弾性体を接するように設けると共に、中皿の開口部
には枠体を介して網目体を張設して、パフにより前記網
目体面を押圧してパフ面に粉末化粧料を付着させる際
に、中皿の壁面は屈曲変形して底面部分が前記弾性体に
より押し上げられて、パフを網目体面から離すと弾性体
が元の形状に復帰して、中皿内の粉末化粧料が攪拌流動
化されるように構成する。
【0011】
【発明の実施の形態】本願発明の粉末化粧料用容器1
は、何回も使用されているうちに中皿6に収容された化
粧料pが化粧具による押圧力により固化するのを防止す
るため、中皿6の胴部外面に薄い金属板からなる押圧可
能な弾性体5を接するように一体に設けると共に、中皿
の開口部に化粧料の飛散防止と適切な使用量分だけ浮き
出るようにした網目体7を枠体7aにより張設したもの
を、容器本体2の外容器に嵌合する内容器4内に上下方
向に伸縮可能に嵌合して設けたものに、蓋体3を開閉可
能に設けて構成したものである。
【0012】前記中皿6は、可撓性を有する合成樹脂に
より化粧料用容器に内容器4の凹所に合わせた予定形状
をした底面4aが平坦な胴部を薄肉に成形して、開口周
縁部に内容器の内面に沿って上下動する環状の鍔部6b
を一体に設け、且つ、中皿6の外側壁面に接合して設け
た概略十字状をした金属弾性体5の端部片5dを前記鍔
部6bの下面に接するように設けると共に、粉末化粧料
pが透過可能な網目体7を張設する環状の枠体7aを化
粧料を充填した中皿6の開口面を覆うように鍔部6eの
上面に固定して設けられている。
【0013】前記のように構成された中皿6を、容器本
体2の外容器に嵌合する内容器4の底面に形成した係合
突起4bに前記金属弾性体5に設けられた係止孔5aを
係合せしめて内容器に嵌合して容器本体2を構成する。
このようにして構成された本願発明の容器本体の中皿6
は、使用時にパフ等の化粧具8より網目体7の表面が押
圧されると、その押圧力により圧縮されて内容器内に降
下して網目から浮き出た適当な量の化粧料が化粧具に付
着される。
【0014】この時、金属弾性体5の中央部分は周縁か
らの応力により上方へ浮き上がるように変形して、中皿
の底部6aは押し上げられた状態となる。そして、化粧
具が網目体から離れて押圧力がなくなると、前記弾性体
5が元の状態に復帰すると共に中皿6も元の位置に戻る
ことになるが、その際、中皿内の粉末化粧料pを弾性体
及び中皿の伸縮作用により流動化させて、化粧料が固化
するのを防止する機能を有するものである。
【0015】
【実施例】以下に、本願発明に係わる化粧料用の容器に
ついて、実施例に基づいて図面を参照しつつ説明する。
本願発明の粉末化粧料用容器の概要は、図1に示すよう
に、化粧料や化粧具を収容する凹所を備えた容器本体2
と鏡を備えた開閉可能な蓋体3とからなり、前記容器本
体2の凹所には、中皿6を収容する内容器4と化粧料を
流動化させる変形可能な弾性体5と粉末の化粧料pを収
容する伸縮可能な中皿6と粉末化粧料が飛散するのを防
止する網目体7とを嵌合して設けるように構成されてい
る。
【0016】前記内容器4は、図2及び図3に示すよう
に、容器本体2の凹所に合致するように形成した平坦な
底壁4aと該底壁から立設した側壁4dとからなり、前
記底壁4aの内面には中皿6の外壁面に設けられた化粧
料を流動化させる弾性体5の係止孔5aに係止する係合
突起4bが形成されて、該係合突起4bは、図1及び図
3に示すように、先端部が少しの曲面をなした外向きに
やや係止片を有しており、また、側壁4dの外周面には
容器本体2の凹所内面に係合する係合凹部4cを形成す
ると共に、側壁の上端部には容器本体面に嵌合するフラ
ンジ部4eが形成されている。
【0017】前記中皿6は、柔軟な合成樹脂からなる平
坦な底部6aを有する胴部に環状の鍔部6bを接合して
一体化して、概略十字状に形成した金属弾性体5を該容
器の胴部の外面に沿わせるように設けると共に、網目
(メッシュ)7bを張設した網目体7の環状の枠体7a
を中皿開口部の鍔部6bに超音波その他の周知の接合手
段により接合して形成したものを、前記内容器4の底面
に形成した係合突起4bに前記金属弾性体5の係合孔5
aを係合せしめて、前記鍔部6b及び枠体7aが内容器
4の側壁4dの内周面に沿って上下に慴動するように嵌
合して設ける。
【0018】前記金属弾性体5は、図4に示すような十
字状その他の形状をした弾力性を有する薄い金属板から
なり、帯状金属板をスポット溶接したり、一枚の金属板
を打ち抜き成形したり、その他の周知手段により成形さ
れて、中皿の平坦な底部壁面6aに接する中央部分5b
は平坦状に形成すると共に、端部片の部分5dは中皿の
胴部側壁面に接し易いように上方へ屈曲せしめて形成し
て、平坦部の屈曲点寄りには使用時に弾性体5が不用意
な方向へ移動するのを防止する係合孔5aが形成された
ものである。そして、前記係合孔5aは内容器の係合突
起4bを係合して弾性端部片が放射方向へ少々移動可能
なように若干余裕をもって開孔してあるので、中皿の外
側面に接着されて一体かした弾性体5の端部が中皿6の
鍔部6bの下面に慴動して弾性変形することにより中皿
の形状を保つことが容易ある。
【0019】また、前記中皿4の開口部に張設した網目
体7の枠体7aまたは鍔部6bの外周面に係合突起7c
を設けると共に、前記内容器4の内周面開口端寄りに環
状に突起した係止環4fを設けておくことによりことに
より、化粧料pを充填した中皿6が内容器4から不用意
に離脱するのを防止することが可能である。
【0020】上記のような構造を有する本願発明の粉末
化粧料用容器1は、以下のようにして組み立てられる。
中皿6の底壁6aの外面に弾性体5の中央平坦部5bを
接着剤その他の周知の手段により接着すると共に、必要
に応じて中皿の外側面に弾性体の端部片5c部分を接着
して、伸縮変形可能に一体化した中皿6に所定量の粉末
化粧料pを充填した後、中皿の開口周縁の鍔部6bに網
目(メッシュ)7bを張設した網目体7の枠体7aを圧
入嵌合または接着手段によって固定して一体化して粉末
化粧料入り中皿体を構成する。
【0021】上記のように構成した中皿体を内容器4に
嵌合して装着するに際して、前記中皿6の外側面に接し
て設けた弾性体5の係合孔5aが装着治具に固定された
内容器4の底面に形成された係合突起4bに係合可能な
ように合致した位置で、前記中皿体を内容器4内に圧入
することにより網目体7の枠体7aに形成した係合突起
7cが内容器の係止環4fを乗り越えて嵌合されると共
に、弾性体5が係合突起4bに係合されて、中皿体は内
容器内に上下方向に伸縮可能に固定される。
【0022】このようにして化粧料pを充填した中皿体
が嵌合された内容器4は、化粧料容器の蓋体が開かれた
状態にした容器本体2の化粧料を収納する凹所2a内に
圧入して嵌合されて、内容器4の側壁面に形成した係合
凹部4dに容器本体2の凹所2aの内壁面に形成した係
合凸部2bが係合すると共に、内容器の上端のフランジ
部4eが容器本体2の凹所2aの周縁係合部2cに係合
して、一体に固定された状態になった図2に示すような
粉末化粧料用容器1に形成される。
【0023】しかして、上記のようにして構成された本
願発明の粉末化粧料用容器1は、使用に際して、図2に
示すように、密閉状態にあった蓋体2を上方へ開いてか
ら、パフ8を取り出して指先て把持して、パフ8面を化
粧料が収容された中皿の網目(メッシュ)部分7bに擦
り付けることにより適量の粉末の化粧料pが網目から浮
き出てパフ面に付着される。それと同時に、パフ8によ
る押圧力により網目体7が降下するのに伴って中皿4の
胴部が圧縮されることとなると共に、弾性体5の端部片
5dは前記枠体7a及び鍔部6bにより押圧されて、図
3(b)に示すように内容器の底部に接近するように変
形して、その反発応力により弾性体5は内側寄りの力を
受けて僅かに移動するので、弾性体5の中央部分5bが
反り上がった状態になって中皿の底部6aが押し上げら
れた形状になる。
【0024】次いで、パフ8が網目体7から離される
と、図3(a)に示すように、弾性体5は自己応力によ
り元の状態に復帰すると共に、前記枠体7a及び鍔部6
bは元の位置に戻って中皿6は元の形状に復する。上記
のように中皿及び弾性体が変形することから、図2及び
図3に示すように、中皿がパフにより押圧された状態に
なった時には、中皿内の中央部分にある粉末化粧料は変
形した弾性体により上方へ若干押し上げられて、余分な
粉末化粧料は側方へ押しやられて、中皿がパフによる押
圧力から開放された状態になるときには、変形した弾性
体の復元力により中皿の中央部分の粉末化粧料は下方へ
戻されて、側方へ押しやられていた粉末化粧料は内側へ
押し戻されることから、中皿6内にある粉末化粧料p
は、使用される度毎に流動攪拌作用を受けることにな
り、パフ等の押圧力により中皿内の粉末化粧料pが固化
するのを防止される。
【0025】上記の実施例で用いた弾性体5は、図4
(a)に示すように、金属薄板を概略十字状に成形した
各端部片を係合孔の外側で中皿の外側面に接するように
屈曲したものであるが、本願発明の弾性体は、このよう
な形状をしたものに限られるものではなくて、例えば、
図4(b)に示すように、前記弾性体の十字状に交差し
た中央部に円形部52bを設けて形成した弾性体52
は、中皿の平坦な底部6aに接する部分が広くなるので
中皿の形状を保ち易くなり、更に、図4(c)に示すよ
うに、前記弾性体52の中央部の円形部分に開口部53
cを設けた形状の弾性体53に形成したものを用いるこ
とも可能である。
【0026】また、上記のように屈曲した端部片を十字
状に四肢だけ設けた弾性体に限ることなく、図4(d)
に示すように、前記弾性体の十字状に設けられて係合孔
5aを形成した各端部片54dの間に係合孔を有しない
弾性片54eを設けて、多岐状に端部片を形成した弾性
体54を用いることも可能である。このような形状にし
た弾性体54は、中皿6の外面に接する面積が広くなる
ので、中皿の形状が好ましくない状態に変形することも
ないし、また、弾性体54の中央部分と端部片とにより
中皿内の粉末化粧料pを流動させるので、満遍なく確実
に流動攪拌させることができる。
【0027】尚、上記した実施例に於いては、中皿6に
充填された粉末化粧料pの飛散を防止するために中皿の
開口面を網目(メッシュ)7bで覆うに際して、網目
(メッシュ)7bを張設した網目体7の環状の枠体7a
を鍔部6bに超音波その他の周知の接合手段により接合
して中皿6と網目体7とを一体化した中皿体としたの
で、使用して空になった容器本体2に化粧料を補充する
には、中皿体ごと交換しなくてはならないが、中皿6と
網目体7とを接合手段により接合せずに嵌合による接合
にすれば、網目体7をはずことにより中皿6に粉末化粧
料pを補充することが可能になる。
【0028】
【発明の効果】本願発明の粉末化粧料用容器は、押圧に
より容易に変形される軟質合成樹脂を用いて形成した底
部が平坦な中皿の外面に薄い金属板からなる弾性体を接
着して一体に設けたものを、容器本体に嵌合する内容器
の底面に接するようにして伸縮昇降が可能なように設け
たものであるから、従来の容器に比べて内容器と中皿と
の間の無駄な空間を極力なくすことができて、中皿の内
容積を内容器の凹部いっぱいに大きくすることができ
る。
【0029】また、中皿の外面に弾性体が常時接した状
態にあり、パフ等により網目体が押圧された時には、中
皿底部は弾性体の中央部分で上方へ押し上げられると共
に中皿側壁部は弾性体の端部片に抗して下方へ押し下げ
られた状態となり、パフ等が網目体から離れた時には、
弾性体の復帰力により中皿側壁部が押し上げられると共
に中皿底部が引き下げられてもとの形状に復帰した状態
になり、中皿内の粉末化粧料は中皿の往復の変形時に攪
拌流動されるので、従来のものに比して一層均一に流動
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の粉末化粧料用容器を分解した状態を
示す斜視図である。
【図2(a)】本願発明の粉末化粧料用容器の使用前の
状態を示す断面図である。
【図2(b)】本願発明の粉末化粧料用容器の使用中の
状態を示す断面図である。
【図3(a)】図2(a)に示す粉末化粧料用容器の一
部を拡大した説明図である。
【図3(b)】図2(b)に示す粉末化粧料用容器の一
部を拡大した説明図である。
【図4(a)】本願発明に用いる弾性体の第一実施例を
示す斜視図である。
【図4(b)】本願発明に用いる弾性体の第二実施例を
示す斜視図である。
【図4(c)】本願発明に用いる弾性体の第三実施例を
示す斜視図である。
【図4(d)】本願発明に用いる弾性体の第四実施例を
示す斜視図である。
【図5(a)】本願発明の先行例の使用前の状態を示す
断面図である。
【図5(b)】図5(a)に示す容器の使用中の状態を
示す断面図である。
【図5(c)】図5(a)に示す容器で用いた弾性体を
示す斜視図である。
【図6(a)】本願発明の別の先行例の使用前の状態を
示す断面図である。
【図6(b)】図6(a)に示す容器の使用中の状態を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 粉末化粧料用容器 2 容器本体 2a 容器本体の凹所 2b 係合凸部 3 蓋体 4 内容器 4a 底壁 4b 係合突起 4c 係合凹部 4d 側壁 5 金属弾性体 5a 係止孔 5b 中央部 6 中皿 6a 底部 6b 鍔部 7 網目体 7a 枠体 7b 網目 7c 係合突起 8 化粧具 p 化粧料 22 外容器 22a 底板 24 中皿 24a 底壁部 25 網目体 25a 枠体 27 押し上げ部材 27a 押圧部 27b ヒンジ部 27c 押し上げレバー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 粉末化粧料用容器
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、化粧料を収納す
る携帯用のコンパクト容器に係わり、特に、容器内に収
納した白粉やファンデーション等の粉末状をした化粧料
を網体で覆った粉末化粧料用の容器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に使用されている粉末状をした化粧
料を収容する容器は、化粧料が収容される容器本体とそ
れを密閉する蓋体とからなり、該容器本体に比較的浅く
、且つ、開口部が広く形成された凹所に嵌合して設け
られた中皿に化粧料が収容されて、該中皿の開口部に張
設した網目体により化粧料を覆って粉末化粧料の飛散を
防止すると共に、使用時にパフ等の化粧具を網目体に押
し当てて網目から浮き出た粉末を化粧具に付着させるこ
とにより、化粧具に粉末化粧料が付着し過ぎるを防ぐよ
うにした構造をしている。
【0003】しかし、単に上記のような構造をした化粧
料容器では、パフへの粉末化粧料の付着量を自動的に適
当な量に調節することができず、多量に付着した場合に
は、その都度パフを網目体の表面で擦って余剰の化粧料
を払い落とさなければならず不便であった。そこで、こ
のような不便さをなくして、パフへの粉末化粧料の付着
量を自動的に調整できるようにした粉末化粧料の容器と
しては、実公昭62−14973号や実開昭63−17
7407号公報等に見るように、化粧料が収容された中
皿の開口部に張設しされた網目体が、パフによる押圧に
よって伸長しながら下方へ沈んで網目から粉末の化粧料
が浮きでるようにして、また、パフの押圧が解除された
時自己弾性力により元の平坦な状態に復帰するようにし
て、網目体に擦り付けられるパフへの化粧料の付着量が
適量になるように調節できるようにした粉末化粧料容器
が知られている。
【0004】しかしながら、上記のような考案に於いて
は、粉末化粧料は網目体を介してパフにより中皿の底面
に押圧されて付着されて、パフが網目体から離れた際に
は、網目体のみが元に復帰するだけであるから、中皿の
底面に押圧された粉末化粧料は、何度も使用しているう
ちにそのまま押し固められて、網目体を通過できなくな
ってしまい、パフに対して適量の化粧料が均一に付着で
きなくなったり、また、容器の底部に残った化粧料を使
い切ることが困難になる等の問題があった。
【0005】このような問題点を解決したものとして
は、図6に示すように、粉末化粧料pを充填したドラム
(中皿)34を外容器32の凹所内に嵌合した化粧料容
器に於いて、前記ドラム34を、弾性を有する合成樹脂
を用いて底部が小さくて上部は大きな口径を有したお椀
型状に形成して、その開口面には粉末化粧料が通過可能
な網目体35を設けて形成したことにより、パフ等36
により網目体35を介してドラム34が押圧された時に
は壁面が波打つように変形して、パフ等36が網目体3
5から離れた時にはドラム34は自己弾性力により元の
形状に戻るようにしたことにより、ドラム34内の粉末
化粧料pがほぐされるような構造にした粉末化粧料容器
が、既に実公平7−11694号として提案されてい
る。
【0006】しかし、上記の構造にした化粧料容器で
は、ドラム34の形状がお椀型をしているから、底面部
が狭くなり内容積が小さくて粉末化粧料pの収容量が少
ないという難点があり、収容量を多くするにはドラムの
形状を深くしたり、開口面積を広くしたりして、容器全
体を大きくせざるを得ないという欠点があった。そこ
で、このような欠点をなくすために、中皿の底面部を平
坦状に形成して内容積を大きくした、小型で粉末化粧料
の収容量が多くて、且つ、粉末化粧料も固化することも
ない化粧料容器として、特開平9−28456号公報に
記載するような発明が提案されている。
【0007】即ち、図5に示すように、可撓性を有する
柔軟な合成樹脂材料を用いて成形した中皿24に粉末化
粧料pを収容したものを、外容器22の凹所内に嵌合し
て設けた化粧料容器に於いて、前記中皿24の底壁部2
4aを平坦に形成すると共に、該底壁部から立設した側
壁部24bを屈曲変形が可能に形成して、該中皿の開口
部に網目体25を枠体25aを介して張設した中皿24
が外容器22内に上下動可能に設けられた構造をしてい
る。そして、前記中皿24の底壁部24aと外容器22
の底板22aとの間には押し上げ部材27を変形可能に
設けて、パフ26による押圧作用により変形した中皿2
4の底壁部24aを前記押し上げ部材27の弾性力で押
し上げて元の位置に戻すことにより、粉末化粧料pを強
制的に流動化させるようにして化粧料容器を構成してい
る。
【0008】上記のような構造にした粉末化粧料用の容
器は、図6に示すものに比べると、粉末化粧料pを収容
する中皿24は底壁部24aを平坦にした分だけ内容積
が大きくなるように形成されている。しかし、中皿24
の底壁部24aと外容器22の底板22aとの間には押
し上げ部材27を設ける空間部が形成されていて、前記
押し上げ部材27は中皿24の底壁部24aを押し上げ
る押圧部27aにヒンジ部27bを介して「く」の字状
に形成した押し上げレバー27cが上下方向に変形する
ように設けられていて、前記空間部は少なくとも押し上
げレバー27cが屈曲するだけの間隙を必要とするの
で、その分だけ余分な空間を外容器22内に設けなくて
はならないし、また、前記押し上げ部材27は合成樹脂
で形成されているので、押圧部に連接する押し上げレバ
ー27cは、長期間使用する内に使用の度に頻繁に屈曲
が繰り返されるヒンジ部分27bで折損する恐れがあ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、コンパク
ト等の小型の化粧料用の容器に於いて、粉末状の化粧料
を収容する部分の容積をできるだけ大きく形成すると共
に、化粧料を使用する度に中皿に収容された粉末化粧料
が流動されて、パフによる押圧作用で中皿内の粉末化粧
料が固化するのを防止し得るようにした、構造が簡単で
且つ安価で、詰め替えが可能な粉末化粧料用容器を提供
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】容器本体を構成する外容
器の内側に形成した凹部に嵌合固定する内容器と、該内
容器内に収容する粉末化粧料を充填する中皿と、前記容
器本体の一端部に開閉可能に設けられた蓋体とからなる
粉末化粧料用容器に於いて、前記中皿は可撓性を有する
合成樹脂により底面が平坦で押圧変形が可能な壁面を有
するように形成して、該底面には押圧変形が可能な薄い
金属弾性体を接するように設けると共に、中皿の開口部
には枠体を介して網目体を張設して、パフにより前記網
目体面を押圧してパフ面に粉末化粧料を付着させる際
に、中皿の壁面は屈曲変形して底面部分が前記弾性体に
より押し上げられて、パフを網目体面から離すと弾性体
が元の形状に復帰して、中皿内の粉末化粧料が攪拌流動
化されるように構成する。
【0011】
【発明の実施の形態】本願発明の粉末化粧料用容器1
は、何回も使用されているうちに中皿6に収容された
末状の化粧料pが使用時の化粧具による押圧力により固
化するのを防止するため、中皿6の胴部外面に薄い金属
板等からなる押圧変形が可能な弾性体5を密着するよう
一体に設けると共に、該中皿の開口部に化粧料の飛散
防止と適切な使用量分だけ浮き出るようにした網目体7
を枠体7aにより張設したものを、容器本体2の外容器
に嵌合する内容器4内に上下方向に伸縮可能に嵌合して
設けたものに、蓋体3を開閉可能に設けて構成したもの
である。
【0012】前記中皿6は、可撓性を有する合成樹脂等
のフィルム体を用いて、化粧料用容器の内容器4の凹所
に合致するように所定形状をした、底面6aが平坦で胴
壁部を変形が容易な薄肉に形成すると共に、開口周縁部
に内容器の内面に沿って上下動する環状の鍔部6bを一
体に設けて、且つ、中皿6の外側壁面に密着して設けた
概略十字状をした金属等の弾性体5の端部片5dが前記
鍔部6bの下面に支持されるように設けると共に、粉末
化粧料pが透過可能な網目体7を張設する環状の枠体7
aを、化粧料が充填された中皿6の開口面を覆うように
して鍔部6bの上面に固定して設けられている。
【0013】前記のように構成された中皿6を、容器本
体2の外容器に嵌合する内容器4の底面に形成した係合
突起4bに、前記金属薄板等の弾性体5に設けられた係
止孔5aを係合せしめて内容器に嵌合して容器本体2を
構成する。このようにして構成された本願発明の容器本
体の中皿6は、使用時にパフ等の化粧具8により網目体
7の表面が押圧されると、その押圧力により圧縮されて
内容器内に降下して網目から浮き出た適当な量の化粧料
が化粧具に付着される。
【0014】この時、金属弾性体5の中央部分は周縁か
らの応力により上方へ浮き上がるように変形して、中皿
の底部6aは押し上げられた状態となる。そして、化粧
具が網目体から離れて押圧力がなくなると、前記弾性体
5が元の状態に復帰すると共に中皿6も元の位置に戻る
ことになるが、その際、中皿内の粉末化粧料pを弾性体
及び中皿の伸縮作用により流動化させて、化粧料が固化
するのを防止する機能を有するものである。
【0015】
【実施例】以下に、本願発明に係わる化粧料用の容器に
ついて、実施例に基づいて図面を参照しつつ説明する。
本願発明の粉末化粧料用容器の概要は、図1に示すよう
に、化粧料や化粧具を収容する凹所を備えた容器本体2
と鏡を備えた開閉可能な蓋体3とからなり、前記容器本
体2の凹所には、中皿6を収容する内容器4と化粧料を
流動化させる変形可能な弾性体5と粉末の化粧料pを収
容する伸縮可能な中皿6と粉末化粧料が飛散するのを防
止する網目体7とを嵌合して設けるように構成されてい
る。
【0016】前記内容器4は、図2及び図3に示すよう
に、容器本体2の凹所に合致するように形成した平坦な
底壁4aと該底壁から立設した側壁4dとからなり、前
記底壁4aの内面には中皿6の外壁面に設けられた化粧
料を流動化させる弾性体5の係止孔5aに係止する係合
突起4bが形成されて、該係合突起4bは、図1及び図
3に示すように、先端部が少しの曲面をなした外向きに
やや係止片を有しており、また、側壁4dの外周面には
容器本体2の凹所内面に係合する係合凹部4cを形成す
ると共に、側壁の上端部には容器本体面に嵌合するフラ
ンジ部4eが形成されている。
【0017】前記中皿6は、柔軟な合成樹脂等の箔膜体
からなる平坦な底部6aを有する胴部に環状の鍔部6b
を接合して一体化せしめて、概略十字状に形成した金属
薄板等からなる弾性体5を該容器の胴部の外面に沿わせ
るように設けると共に、網目(メッシュ)7bを張設し
た網目体7の環状の枠体7aを中皿開口部の鍔部6bに
超音波その他の周知の接合手段により接合して形成した
ものを、前記内容器4の底面に形成した係合突起4bに
前記金属弾性体5の係合孔5aを係合せしめて、前記鍔
部6b及び枠体7aが内容器4の側壁4dの内周面に沿
って上下に摺動するように嵌合して設ける。
【0018】前記弾性体5は、図4に示されるように、
十字状その他の多岐状に形成した弾力性を有する薄い金
属板からなるものが最適であり、これらは帯状金属板を
スポット溶接したり、一枚の金属板を打ち抜き成形した
り、その他の周知手段により成形されて、中皿の平坦な
底部壁面6aに接する中央部分5bは平坦状に形成する
と共に、その端部5dは中皿の胴部側壁面に接し易いよ
うに上方へ屈曲せしめて形成して、平坦部の屈曲点寄り
には使用時に弾性体5が不用意な方向へ移動するのを防
止する係合孔5aが形成されたものである。そして、前
記係合孔5aは内容器の係合突起4bを係合して弾性端
部片が放射方向へ少々移動可能なように若干余裕をもっ
て開孔してあるので、中皿の外側面に接着されて一体化
した弾性体5の端部が中皿6の鍔部6bの下面に摺動し
弾性変形することにより中皿の形状を保つことが容易
である
【0019】また、前記中皿4の開口部に張設した網目
体7の枠体7aまたは鍔部6bの外周面に係合突起7c
を設けると共に、前記内容器4の内周面開口端寄りに環
状に突起した係止環4fを設けておくことによりことに
より、粉末化粧料pを充填した中皿6が内容器4から不
用意に離脱するのを防止することが可能である。
【0020】上記のような構造を有する本願発明の粉末
化粧料用容器1は、以下のようにして組み立てられる。
中皿6の底壁6aの外面に弾性体5の中央平坦部5bを
接着剤その他の周知の手段により接着すると共に、必要
に応じて中皿の外側面に弾性体の端部片5d部分を接着
して、伸縮変形可能に一体化した中皿6に所定量の粉末
化粧料pを充填した後、該中皿の開口周縁の鍔部6bに
網目(メッシュ)7bを張設した網目体7の枠体7aを
圧入嵌合または接着手段によって固定して一体化して粉
末化粧料入り中皿体を構成する。
【0021】上記のように構成した中皿体を内容器4に
嵌合して装着するに際して、前記中皿6の外側面に接し
て設けた弾性体5の係合孔5aが装着治具に固定された
内容器4の底面に形成された係合突起4bに係合可能な
ように合致した位置で、前記中皿体を内容器4内に圧入
することにより網目体7の枠体7aに形成した係合突起
7cが内容器の係止環4fを乗り越えて嵌合されると共
に、弾性体5が係合突起4bに係合されて、中皿体は内
容器内に上下方向に伸縮可能に固定される。
【0022】このようにして粉末化粧料pを充填した中
皿体が嵌合された内容器4は、化粧料容器の蓋体が開か
れた状態にした容器本体2の化粧料を収納する凹所2a
内に圧入して嵌合されて、内容器4の側壁面に形成した
係合凹部4dに容器本体2の凹所2aの内壁面に形成し
た係合凸部2bが係合されると共に、内容器の上端のフ
ランジ部4eが容器本体2の凹所2aの周縁係合部2c
に係合されて、一体に固定された状態になり、図2に示
すような粉末化粧料用容器1に形成される。
【0023】しかして、上記のようにして構成された本
願発明の粉末化粧料用容器1は、使用に際して、図2に
示すように、密閉状態にあった蓋体2を上方へ開いてか
ら、パフ8を取り出して指先に把持して、パフ8面を化
粧料が収容された中皿の網目(メッシュ)部分7bに擦
り付けることにより適量の粉末の化粧料pが網目から浮
き出てパフ面に付着される。それと同時に、パフ8によ
る押圧力により網目体7が降下するのに伴って中皿6
胴部が圧縮されることになると共に、弾性体5の端部片
5dは前記枠体7a及び鍔部6bにより押圧されて、図
3(b)に示すように内容器の底部に接近するように変
形して、その反発応力により弾性体5は内側寄りの力を
受けて僅かに移動するので、弾性体5の中央部分5bが
反り上がった状態になって中皿の底部6aが押し上げら
れた形状になる。
【0024】次いで、パフ8が網目体7から離される
と、図3(a)に示すように、弾性体5は自己応力によ
り元の状態に復帰すると共に、前記枠体7a及び鍔部6
bは元の位置に戻って中皿6は元の形状に復する。上記
のように中皿及び弾性体が変形することから、図2及び
図3に示すように、中皿がパフにより押圧された状態に
なった時には、中皿内の中央部分にある粉末化粧料は変
形した弾性体により上方へ若干押し上げられて、余分な
粉末化粧料は側方へ押しやられて、中皿がパフによる押
圧力から開放された状態になるときには、変形した弾性
体の復元力により中皿の中央部分の粉末化粧料は下方へ
戻されて、側方へ押しやられていた粉末化粧料は内側へ
押し戻されることから、中皿6内にある粉末化粧料p
は、使用される度毎に流動撹拌作用を受けることにな
り、パフ等の押圧力により中皿内の粉末化粧料pが固化
するのを防止される。
【0025】上記の実施例で用いた弾性体5は、図4
(a)に示すように、金属薄板を概略十字状に成形した
各端部片を係合孔の外側で中皿の外側面に接するように
屈曲したものであるが、本願発明の弾性体は、このよう
な形状をしたものに限られるものではなくて、例えば、
図4(b)に示すように、前記弾性体の十字状に交差し
た中央部に円形部52bを設けて形成した弾性体52
は、中皿の平坦な底部6aに接する部分が広くなるので
中皿の形状を保ち易くなり、更に、図4(c)に示すよ
うに、前記弾性体52の中央部の円形部分に開口部53
cを設けた形状の弾性体53に形成したものを用いるこ
とも可能である。
【0026】また、上記のように屈曲した端部片を十字
状に四肢だけ設けた弾性体に限ることなく、図4(d)
に示すように、前記弾性体の十字状に設けられて係合孔
5aを形成した各端部片54dの間に係合孔を有しない
弾性片54eを設けて、多岐状に端部片を形成した弾性
体54を用いることも可能である。このような形状にし
た弾性体54は、中皿6の外面に接する面積が広くなる
ので、中皿の形状が好ましくない状態に変形することも
ないし、また、弾性体54の中央部分と端部片とにより
中皿内の粉末化粧料pを流動させるので、満遍なく確実
に流動攪拌させることができる。
【0027】尚、上記した実施例に於いて、中皿6に充
填された粉末化粧料pの飛散を防止するために中皿の開
口面を網目(メッシュ)7bで覆うのに、網目(メッシ
ュ)7bを張設した網目体7の環状の枠体7aを鍔部6
bに超音波その他の周知の接着手段により接合して中皿
6と網目体7とを一体化した中皿体にすると、使用して
空になった容器本体2に化粧料を補充するには、中皿体
ごと交換しなくてはならないが、中皿6と網目体7とを
そのような接合手段によらず嵌合による接合とすれば
網目体7を取り外すことにより中皿6に粉末化粧料pを
補充することが可能になる。
【0028】
【発明の効果】本願発明の粉末化粧料用容器は、押圧に
より容易に変形される軟質合成樹脂を用いて形成した底
部が平坦な中皿の外面に薄い金属板からなる弾性体を接
着して一体に設けたものを、容器本体に嵌合する内容器
の底面に接するようにして伸縮昇降が可能なように設け
たものであるから、従来の容器に比べて内容器と中皿と
の間の無駄な空間を極力なくすことができて、中皿の内
容積を内容器の凹部いっぱいに大きくすることができ
る。
【0029】また、中皿の外面に弾性体が常時接した状
態にあり、パフ等により網目体が押圧された時には、中
皿底部は弾性体の中央部分で上方へ押し上げられると共
に中皿側壁部は弾性体の端部片に抗して下方へ押し下げ
られた状態となり、パフ等が網目体から離れた時には、
弾性体の復帰力により中皿側壁部が押し上げられると共
に中皿底部が引き下げられてもとの形状に復帰した状態
になり、中皿内の粉末化粧料は中皿の往復の変形時に攪
拌流動されるので、従来のものに比して一層均一に流動
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の粉末化粧料用容器を分解した状態を
示す斜視図である。
【図2(a)】本願発明の粉末化粧料用容器の使用前の
状態を示す断面図である。
【図2(b)】本願発明の粉末化粧料用容器の使用中の
状態を示す断面図である。
【図3(a)】図2(a)に示す粉末化粧料用容器の一
部を拡大した説明図である。
【図3(b)】図2(b)に示す粉末化粧料用容器の一
部を拡大した説明図である。
【図4(a)】本願発明に用いる弾性体の第一実施例を
示す斜視図である。
【図4(b)】本願発明に用いる弾性体の第二実施例を
示す斜視図である。
【図4(c)】本願発明に用いる弾性体の第三実施例を
示す斜視図である。
【図4(d)】本願発明に用いる弾性体の第四実施例を
示す斜視図である。
【図5(a)】本願発明の先行例の使用前の状態を示す
断面図である。
【図5(b)】図5(a)に示す容器の使用中の状態を
示す断面図である。
【図5(c)】図5(a)に示す容器で用いた弾性体を
示す斜視図である。
【図6(a)】本願発明の別の先行例の使用前の状態を
示す断面図である。
【図6(b)】図6(a)に示す容器の使用中の状態を
示す断面図である。
【符号の説明】 1 粉末化粧料用容器 2 容器本体 2a 容器本体の凹所 2b 係合凸部 3 蓋体 4 内容器 4a 底壁 4b 係合突起 4c 係合凹部 4d 側壁 5 金属弾性体 5a 係止孔 5b 中央部 6 中皿 6a 底部 6b 鍔部 7 網目体 7a 枠体 7b 網目 7c 係合突起 8 化粧具 p 化粧料 22 外容器 22a 底板 24 中皿 24a 底壁部 25 網目体 25a 枠体 27 押し上げ部材 27a 押圧部 27b ヒンジ部 27c 押し上げレバー
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋田 由夫 東京都中央区八丁堀1丁目9番9号 株式 会社コーセー内 (72)発明者 鈴木 一男 東京都江東区大島3丁目2番6号 株式会 社吉野工業所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂により成形された外容器の内側
    凹部に粉末化粧料を充填した中皿を収容する内容器を嵌
    合した容器本体と、該容器本体の一端部に開閉可能に設
    けた蓋体とからなる粉末化粧料用容器に於いて、前記中
    皿は平坦な底壁部とそれに立設した側壁部は押圧変形が
    容易なフィルム体で形成され、その開口縁部は剛性を有
    する鍔部を接合して形成されると共に、該中皿の底壁外
    面に密着して設けられた概略十字状に形成した薄い金属
    弾性体の端部片を前記鍔部に接合して形成されて、化粧
    料が充填されて前記中皿の開口面に張設した網目体の枠
    体を前記鍔部に嵌合してなる中皿を、前記内容器の底壁
    面に設けられた押圧変形時に前記弾性体がずれるのを防
    止する係止突起に前記金属弾性体が係止するように前記
    内容器に嵌合して収容して、前記網目体に作用する押圧
    力に応じて中皿の底壁面を伸縮変形させるように内容器
    内に設けられてなることを特徴とする粉末化粧料用容
    器。
  2. 【請求項2】 前記中皿の外壁面に密着して設けられた
    弾性体は、概略十字状に配した弾性片の中央部分は平坦
    で、端部が上方へ屈曲されて鍔部下面に接するように形
    成されて、平坦面の屈曲部寄りに係合孔が形成された薄
    い金属板からなることを特徴とする請求項1に記載する
    粉末化粧料用容器。
  3. 【請求項3】 前記中皿の外壁面に密着して設けられた
    弾性体は、中皿の外壁面に密着した弾性片が十字状に交
    差する部分が円形状に形成されてなることを特徴とする
    請求項2に記載する粉末化粧料用容器。
  4. 【請求項4】 前記中皿の外壁面に密着して設けられた
    弾性体は、中皿の外壁面に密着した弾性片が十字状に交
    差する部分が円形状に形成され、且つ、該円形状の中心
    部が開口されてなることを特徴とする請求項2に記載す
    る粉末化粧料用容器。
  5. 【請求項5】 前記中皿の外壁面に密着して設けられた
    弾性体は、中皿の外壁面に密着した弾性片が十字状に交
    差するように設けられた前記弾性片の間に、弾性片を放
    射状に多岐に設けると共に、その端部を上方へ屈曲して
    鍔部下面に接するように設けてなることを特徴とする請
    求項2乃至4に記載する粉末化粧料用容器。
  6. 【請求項6】 前記中皿は、外壁面に密着して設けられ
    た前記弾性体に形成した係合孔を前記内容器の底部に形
    成された係合突起に係合せしめて、パフ等の押圧力によ
    り上下方向に伸縮して中皿の粉末化粧料が流動化される
    ように内容器に嵌合して設けられていることを特徴とす
    る請求項1乃至2に記載する粉末化粧料用容器。
JP16355397A 1997-06-06 1997-06-06 粉末化粧料用容器 Expired - Fee Related JP3925988B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16355397A JP3925988B2 (ja) 1997-06-06 1997-06-06 粉末化粧料用容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16355397A JP3925988B2 (ja) 1997-06-06 1997-06-06 粉末化粧料用容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10337214A true JPH10337214A (ja) 1998-12-22
JP3925988B2 JP3925988B2 (ja) 2007-06-06

Family

ID=15776091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16355397A Expired - Fee Related JP3925988B2 (ja) 1997-06-06 1997-06-06 粉末化粧料用容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3925988B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001286333A (ja) * 2000-04-11 2001-10-16 Yoshida Industry Co Ltd 網付レフィル容器
JP2008167785A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Katsushika:Kk 粉状化粧料容器
CN107427120A (zh) * 2015-01-08 2017-12-01 株式会社思亲肤 化妆品容器

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160108745A (ko) * 2015-03-06 2016-09-20 코스맥스 주식회사 탄성체 및 이중망을 구비한 에어 푸시 바운스 화장품 용기
KR101745806B1 (ko) 2015-12-29 2017-06-20 정규열 기밀 화장품 용기의 화장료 가압 토출구조

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001286333A (ja) * 2000-04-11 2001-10-16 Yoshida Industry Co Ltd 網付レフィル容器
JP2008167785A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Katsushika:Kk 粉状化粧料容器
CN107427120A (zh) * 2015-01-08 2017-12-01 株式会社思亲肤 化妆品容器
JP2018504958A (ja) * 2015-01-08 2018-02-22 スキン フード カンパニー リミテッド 化粧品容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3925988B2 (ja) 2007-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11432637B2 (en) Cosmetic container
US6149008A (en) Refillable case with a net
JP5041585B2 (ja) 化粧料用容器
JP2009078864A (ja) 第2の容器付きプッシュボタンフリップトップ
JPH10337214A (ja) 粉末化粧料用容器
JP2002010827A (ja) 化粧料収納容器
JP3411187B2 (ja) 化粧料容器
KR20200022420A (ko) 내용물 용기
JPH0937842A (ja) 化粧用コンパクト容器
US20250098839A1 (en) Compact cosmetic case using a flexible membrane
JP2002291521A (ja) 網付パウダー容器
JP3751339B2 (ja) 化粧用コンパクト容器
JP2002078528A (ja) 網付リフィル容器
JP3865144B2 (ja) 化粧用コンパクト容器
JP4429651B2 (ja) 化粧用コンパクト容器
KR20000060631A (ko) 망부착 리필 용기
JPH11276242A (ja) 粉末化粧料用レフィル容器
JP3347273B2 (ja) 化粧料容器
JP3805811B2 (ja) 粉末化粧料用網付レフィル容器
JP2960403B1 (ja) 網付レフィル容器
JPH11169229A (ja) 化粧料収納容器
JP3761936B2 (ja) 化粧用コンパクト容器
JP3805813B2 (ja) 粉末化粧料用網付レフィル容器
JP2002119327A (ja) 網付レフィル容器
JP2019080856A (ja) コンパクト容器

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20041222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050119

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20041222

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060516

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060707

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060912

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees