JPH10329281A - 透光性複合材 - Google Patents
透光性複合材Info
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- JPH10329281A JPH10329281A JP14395397A JP14395397A JPH10329281A JP H10329281 A JPH10329281 A JP H10329281A JP 14395397 A JP14395397 A JP 14395397A JP 14395397 A JP14395397 A JP 14395397A JP H10329281 A JPH10329281 A JP H10329281A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な工程を必要とすることなく、基材への
接着性に優れた含フッ素重合体からなる材料を透明性を
維持しつつ透光性基材に適用してなる透光性複合材を提
供すること。さらに、耐熱性、非粘着性、防汚性、耐薬
品性、耐候性、飛散防止性、摺動性、撥水性に優れてい
る透光性複合材をうること。 【解決手段】 (a)ヒドロキシル基、カルボキシル
基、カルボン酸塩、カルボキシエステル基およびエポキ
シ基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を
有する官能基含有含フッ素エチレン性単量体の少なくと
も1種の単量体0.05〜30モル%と(b)前記の官
能基を有さない含フッ素エチレン性単量体の少なくとも
1種の単量体70〜99.95モル%とを共重合してな
る官能基含有含フッ素エチレン性重合体からなる材料を
透光性基材に適用してなる透明性を維持した透光性複合
材。
接着性に優れた含フッ素重合体からなる材料を透明性を
維持しつつ透光性基材に適用してなる透光性複合材を提
供すること。さらに、耐熱性、非粘着性、防汚性、耐薬
品性、耐候性、飛散防止性、摺動性、撥水性に優れてい
る透光性複合材をうること。 【解決手段】 (a)ヒドロキシル基、カルボキシル
基、カルボン酸塩、カルボキシエステル基およびエポキ
シ基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を
有する官能基含有含フッ素エチレン性単量体の少なくと
も1種の単量体0.05〜30モル%と(b)前記の官
能基を有さない含フッ素エチレン性単量体の少なくとも
1種の単量体70〜99.95モル%とを共重合してな
る官能基含有含フッ素エチレン性重合体からなる材料を
透光性基材に適用してなる透明性を維持した透光性複合
材。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐候性、
非粘着性、防汚性、耐薬品性、摺動性、撥水性などなら
びに、特にガラスなどの透光性基材に対する接着性に優
れた含フッ素重合体を透明性を維持した状態で基材に適
用してなる透光性複合材に関する。
非粘着性、防汚性、耐薬品性、摺動性、撥水性などなら
びに、特にガラスなどの透光性基材に対する接着性に優
れた含フッ素重合体を透明性を維持した状態で基材に適
用してなる透光性複合材に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスやポリカーボネートで代表される
透明な基材は、建築用窓ガラスや自動車用フロントガラ
スのみならず、オーブンレンジ類、ガステーブルなどの
調理機器のとびら、電球、管球類、薬液ビンなど種々の
用途に用いられており、各用途に応じて、耐候性、防汚
性、耐熱性、非粘着性、飛散防止性、耐薬品性などの性
能を付与することが望まれている。
透明な基材は、建築用窓ガラスや自動車用フロントガラ
スのみならず、オーブンレンジ類、ガステーブルなどの
調理機器のとびら、電球、管球類、薬液ビンなど種々の
用途に用いられており、各用途に応じて、耐候性、防汚
性、耐熱性、非粘着性、飛散防止性、耐薬品性などの性
能を付与することが望まれている。
【0003】また一方、含フッ素樹脂は特に耐熱性、防
汚性、非粘着性、耐薬品性、耐候性に優れ、それらを用
いて被膜用の形態としたフィルムや塗料は最適の材料と
いえる。
汚性、非粘着性、耐薬品性、耐候性に優れ、それらを用
いて被膜用の形態としたフィルムや塗料は最適の材料と
いえる。
【0004】しかし、含フッ素樹脂は、その優れた非粘
着性に起因して、ガラスや合成樹脂などの基材との接着
性が充分ではないという本質的な問題がある。
着性に起因して、ガラスや合成樹脂などの基材との接着
性が充分ではないという本質的な問題がある。
【0005】透明性を求められるガラス基材などへの含
フッ素樹脂塗料の接着に際しては、基材表面をシランカ
ップリング剤で処理したり、シリコーン樹脂を含フッ素
樹脂塗料に添加したりして接着性の改良を試みている
(特公昭54−42366号公報、特開平5−1777
68号公報など)が、接着性の向上が不充分であり、か
つ耐熱性が低下し、焼成時や高温使用時に剥離や発泡、
着色をおこしやすい。
フッ素樹脂塗料の接着に際しては、基材表面をシランカ
ップリング剤で処理したり、シリコーン樹脂を含フッ素
樹脂塗料に添加したりして接着性の改良を試みている
(特公昭54−42366号公報、特開平5−1777
68号公報など)が、接着性の向上が不充分であり、か
つ耐熱性が低下し、焼成時や高温使用時に剥離や発泡、
着色をおこしやすい。
【0006】なかでも特に特公平3−80741号公報
には、含フッ素樹脂を粉体塗装した電球について記載さ
れているが、ガラスと接着させるための基材の粗面化、
シランカップリング剤などのプライマーの塗布、ガラス
ファイバー入りの含フッ素樹脂粉体の塗布を行なってお
り、工程が複雑、粗面化やガラスファイバーによる透光
性低下、プライマーの着色などの問題があり、そもそも
接着力自体が不充分である。
には、含フッ素樹脂を粉体塗装した電球について記載さ
れているが、ガラスと接着させるための基材の粗面化、
シランカップリング剤などのプライマーの塗布、ガラス
ファイバー入りの含フッ素樹脂粉体の塗布を行なってお
り、工程が複雑、粗面化やガラスファイバーによる透光
性低下、プライマーの着色などの問題があり、そもそも
接着力自体が不充分である。
【0007】一方、含フッ素樹脂塗料として、ヒドロキ
シル基やカルボキシル基など官能基を含むハイドロカー
ボン系(非フッ素系)単量体を共重合したものが検討さ
れているが、これらはそもそも、耐候性を主目的として
検討されたもので、耐熱性(たとえば200〜350
℃)や非粘着性、耐薬品性、摺動性を必要とする用途で
は使用困難である。
シル基やカルボキシル基など官能基を含むハイドロカー
ボン系(非フッ素系)単量体を共重合したものが検討さ
れているが、これらはそもそも、耐候性を主目的として
検討されたもので、耐熱性(たとえば200〜350
℃)や非粘着性、耐薬品性、摺動性を必要とする用途で
は使用困難である。
【0008】つまり官能基を含むハイドロカーボン系
(非フッ素系)単量体を共重合したものは、高温での加
工時または使用時にその単量体構成部分から熱分解が起
こりやすく、塗膜破壊、着色、発泡、剥離などが生じて
透明性が低下し、さらにフッ素樹脂の優れた性能が低下
し含フッ素樹脂塗装の目的を達成することができないも
のである。
(非フッ素系)単量体を共重合したものは、高温での加
工時または使用時にその単量体構成部分から熱分解が起
こりやすく、塗膜破壊、着色、発泡、剥離などが生じて
透明性が低下し、さらにフッ素樹脂の優れた性能が低下
し含フッ素樹脂塗装の目的を達成することができないも
のである。
【0009】また、含フッ素重合体は一般的に機械的強
度や寸法安定性が不充分であり、価格的に高価である。
そこで、これらの欠点を最小とし、かつ含フッ素重合体
が本来有する前記長所を最大限に生かすために、フィル
ムの形態での適用も検討されている。
度や寸法安定性が不充分であり、価格的に高価である。
そこで、これらの欠点を最小とし、かつ含フッ素重合体
が本来有する前記長所を最大限に生かすために、フィル
ムの形態での適用も検討されている。
【0010】しかし、含フッ素重合体は前記のとおり本
来接着力が小さく、含フッ素重合体をフィルムの形態で
他の材料(基材)と直接接着させることは困難である。
たとえば、熱融着などで接着を試みても、接着強度が不
充分であったり、ある程度の接着強度があったとしても
基材の種類により接着強度がばらつきやすく、接着性の
信頼性が不充分であることが多かった。
来接着力が小さく、含フッ素重合体をフィルムの形態で
他の材料(基材)と直接接着させることは困難である。
たとえば、熱融着などで接着を試みても、接着強度が不
充分であったり、ある程度の接着強度があったとしても
基材の種類により接着強度がばらつきやすく、接着性の
信頼性が不充分であることが多かった。
【0011】含フッ素重合体フィルムと基材とを接着さ
せる方法として、 1.基材の表面をサンドブラスター処理などで物理的に
粗面化する方法、 2.含フッ素樹脂フィルムにナトリウムエッチングなど
の化学的処理、プラズマ処理、光化学的処理などの表面
処理を行なう方法、 3.接着剤を用いて接着させる方法 などが主に検討されているが、前記1、2については、
別途の処理工程が必要となり、工程が複雑で生産性がわ
るい。また、基材の種類や形状が限定される。さらに、
えられる接着力も不充分であり、フッ素樹脂本来の性能
が低下しやすい。また、処理フィルムの着色が大きく、
えられる複合材の透明性が低下する。さらに、ナトリウ
ムエッチングなどの薬品を使用する方法は安全性にも問
題がある。
せる方法として、 1.基材の表面をサンドブラスター処理などで物理的に
粗面化する方法、 2.含フッ素樹脂フィルムにナトリウムエッチングなど
の化学的処理、プラズマ処理、光化学的処理などの表面
処理を行なう方法、 3.接着剤を用いて接着させる方法 などが主に検討されているが、前記1、2については、
別途の処理工程が必要となり、工程が複雑で生産性がわ
るい。また、基材の種類や形状が限定される。さらに、
えられる接着力も不充分であり、フッ素樹脂本来の性能
が低下しやすい。また、処理フィルムの着色が大きく、
えられる複合材の透明性が低下する。さらに、ナトリウ
ムエッチングなどの薬品を使用する方法は安全性にも問
題がある。
【0012】前記3の接着剤の検討も種々行なわれてい
る。一般のハイドロカーボン系(非フッ素系)の接着剤
は接着性が不充分であるとともに、それ自体の耐熱性が
不充分で、一般に高温での成形や加工を必要とする含フ
ッ素重合体フィルムの接着加工条件では、耐えられず、
分解による剥離や着色や透明性低下などをおこす。前記
接着剤を用いた複合体も接着剤層の耐熱性、耐薬品性、
耐水性が不充分であるために、温度変化や環境変化によ
り接着強度が維持できなくなり、信頼性に欠ける。
る。一般のハイドロカーボン系(非フッ素系)の接着剤
は接着性が不充分であるとともに、それ自体の耐熱性が
不充分で、一般に高温での成形や加工を必要とする含フ
ッ素重合体フィルムの接着加工条件では、耐えられず、
分解による剥離や着色や透明性低下などをおこす。前記
接着剤を用いた複合体も接着剤層の耐熱性、耐薬品性、
耐水性が不充分であるために、温度変化や環境変化によ
り接着強度が維持できなくなり、信頼性に欠ける。
【0013】一方、官能基を有する含フッ素重合体を用
いた接着剤組成物による接着の検討が行なわれている。
いた接着剤組成物による接着の検討が行なわれている。
【0014】たとえば含フッ素重合体に無水マレイン酸
やビニルトリメトキシシランなどに代表されるカルボキ
シル基、カルボン酸無水物残基、エポキシ基、加水分解
性シリル基を有するハイドロカーボン系単量体をグラフ
ト重合した含フッ素重合体を接着剤に用いた報告(たと
えば特開平7−18035号、特開平7−25952
号、特開平7−25954号、特開平7−173230
号、特開平7−173446号、特開平7−17344
7号各公報)やヒドロキシルアルキルビニルエーテルの
ような官能基を含むハイドロカーボン系単量体をテトラ
フルオロエチレンやクロロトリフルオロエチレンと共重
合した含フッ素共重合体と、イソシアナート系硬化剤と
の接着性組成物を硬化させ、塩化ビニル樹脂とコロナ放
電処理されたETFEとの接着剤に用いた報告(たとえ
ば特開平7−228848号公報)がなされている。
やビニルトリメトキシシランなどに代表されるカルボキ
シル基、カルボン酸無水物残基、エポキシ基、加水分解
性シリル基を有するハイドロカーボン系単量体をグラフ
ト重合した含フッ素重合体を接着剤に用いた報告(たと
えば特開平7−18035号、特開平7−25952
号、特開平7−25954号、特開平7−173230
号、特開平7−173446号、特開平7−17344
7号各公報)やヒドロキシルアルキルビニルエーテルの
ような官能基を含むハイドロカーボン系単量体をテトラ
フルオロエチレンやクロロトリフルオロエチレンと共重
合した含フッ素共重合体と、イソシアナート系硬化剤と
の接着性組成物を硬化させ、塩化ビニル樹脂とコロナ放
電処理されたETFEとの接着剤に用いた報告(たとえ
ば特開平7−228848号公報)がなされている。
【0015】これら、ハイドロカーボン系の官能基モノ
マーをグラフト重合または共重合した含フッ素樹脂を用
いた接着剤組成物は耐熱性が不充分で、含フッ素樹脂フ
ィルムとの複合体を高温で加工するときや、高温で使用
するときに分解・発泡などが起き接着強度を低下させた
り、剥離したり、着色し、透明性が低下したりする。ま
た前記特開平7−228848号公報記載の接着性組成
物では、含フッ素樹脂フィルムはコロナ放電処理を必要
とする。
マーをグラフト重合または共重合した含フッ素樹脂を用
いた接着剤組成物は耐熱性が不充分で、含フッ素樹脂フ
ィルムとの複合体を高温で加工するときや、高温で使用
するときに分解・発泡などが起き接着強度を低下させた
り、剥離したり、着色し、透明性が低下したりする。ま
た前記特開平7−228848号公報記載の接着性組成
物では、含フッ素樹脂フィルムはコロナ放電処理を必要
とする。
【0016】このように、透光性複合材として、透明性
を維持しつつ、ガラスなどの透光性基材と強固に接着し
た材料はない。
を維持しつつ、ガラスなどの透光性基材と強固に接着し
た材料はない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】叙上の事実に鑑み、本
発明の目的は、複雑な工程を必要とすることなく、基材
への接着性に優れた含フッ素重合体からなる材料を透明
性を維持しつつ透光性基材に適用してなる透光性複合材
を提供することにある。
発明の目的は、複雑な工程を必要とすることなく、基材
への接着性に優れた含フッ素重合体からなる材料を透明
性を維持しつつ透光性基材に適用してなる透光性複合材
を提供することにある。
【0018】本発明の透光性複合材は、さらに、耐熱
性、非粘着性、防汚性、耐薬品性、耐候性、飛散防止
性、摺動性、撥水性に優れている。
性、非粘着性、防汚性、耐薬品性、耐候性、飛散防止
性、摺動性、撥水性に優れている。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)ヒドロ
キシル基、カルボキシル基、カルボン酸塩、カルボキシ
エステル基およびエポキシ基よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の官能基を有する官能基含有含フッ素エチ
レン性単量体の少なくとも1種の単量体0.05〜30
モル%と(b)前記の官能基を有さない含フッ素エチレ
ン性単量体の少なくとも1種の単量体70〜99.95
モル%とを共重合してなる官能基含有含フッ素エチレン
性重合体からなる材料を透光性基材に適用してなる透明
性を維持した透光性複合材に関する。
キシル基、カルボキシル基、カルボン酸塩、カルボキシ
エステル基およびエポキシ基よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の官能基を有する官能基含有含フッ素エチ
レン性単量体の少なくとも1種の単量体0.05〜30
モル%と(b)前記の官能基を有さない含フッ素エチレ
ン性単量体の少なくとも1種の単量体70〜99.95
モル%とを共重合してなる官能基含有含フッ素エチレン
性重合体からなる材料を透光性基材に適用してなる透明
性を維持した透光性複合材に関する。
【0020】このばあい、前記官能基含有含フッ素エチ
レン性単量体(a)が式(1): CX2=CX1−Rf−Y (1) (式中、Yは−CH2OH、−COOH、カルボン酸
塩、カルボキシエステル基またはエポキシ基、Xおよび
X1は同じかまたは異なり水素原子またはフッ素原子、
Rfは炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基、
炭素数1〜40の含フッ素オキシアルキレン基、炭素数
1〜40のエーテル基を含む含フッ素アルキレン基また
は炭素数1〜40のエーテル結合を含む含フッ素オキシ
アルキレン基を表す)で示される少なくとも1種の官能
基含有含フッ素エチレン性単量体であるのが好ましい。
レン性単量体(a)が式(1): CX2=CX1−Rf−Y (1) (式中、Yは−CH2OH、−COOH、カルボン酸
塩、カルボキシエステル基またはエポキシ基、Xおよび
X1は同じかまたは異なり水素原子またはフッ素原子、
Rfは炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基、
炭素数1〜40の含フッ素オキシアルキレン基、炭素数
1〜40のエーテル基を含む含フッ素アルキレン基また
は炭素数1〜40のエーテル結合を含む含フッ素オキシ
アルキレン基を表す)で示される少なくとも1種の官能
基含有含フッ素エチレン性単量体であるのが好ましい。
【0021】また、前記官能基を有さない含フッ素エチ
レン性単量体(b)が、テトラフルオロエチレンである
のが好ましい。
レン性単量体(b)が、テトラフルオロエチレンである
のが好ましい。
【0022】また、前記官能基を有さない含フッ素エチ
レン性単量体(b)が、テトラフルオロエチレン85〜
99.7モル%と式(2): CF2=CF−Rf 1 (2) (式中、Rf 1はCF3またはORf 2(Rf 2は炭素数1〜
5のパーフルオロアルキル基)で示される単量体0.3
〜15モル%との混合単量体であるのが好ましい。
レン性単量体(b)が、テトラフルオロエチレン85〜
99.7モル%と式(2): CF2=CF−Rf 1 (2) (式中、Rf 1はCF3またはORf 2(Rf 2は炭素数1〜
5のパーフルオロアルキル基)で示される単量体0.3
〜15モル%との混合単量体であるのが好ましい。
【0023】また、前記官能基を有さない含フッ素エチ
レン性単量体(b)が、テトラフルオロエチレン40〜
80モル%とエチレン20〜60モル%とその他の共重
合可能な単量体0〜15モル%以下の混合単量体である
のが好ましい。
レン性単量体(b)が、テトラフルオロエチレン40〜
80モル%とエチレン20〜60モル%とその他の共重
合可能な単量体0〜15モル%以下の混合単量体である
のが好ましい。
【0024】また、前記官能基含有含フッ素エチレン性
単量体(a)0.01〜30モル%と前記官能基を有さ
ない含フッ素エチレン性単量体(b)としてフッ化ビニ
リデン70〜99.9モル%とを共重合してなる官能基
含有含フッ素エチレン性重合体からなる材料を透光性基
材に適用してなるのが好ましい。
単量体(a)0.01〜30モル%と前記官能基を有さ
ない含フッ素エチレン性単量体(b)としてフッ化ビニ
リデン70〜99.9モル%とを共重合してなる官能基
含有含フッ素エチレン性重合体からなる材料を透光性基
材に適用してなるのが好ましい。
【0025】また、前記官能基を有さない含フッ素エチ
レン性単量体(b)が、フッ化ビニリデン70〜99モ
ル%とテトラフルオロエチレン1〜30モル%との混合
単量体、フッ化ビニリデン50〜99モル%とテトラフ
ルオロエチレン0〜30モル%とクロロトリフルオロエ
チレン1〜20モル%との混合単量体、またはフッ化ビ
リニデン60〜99モル%とテトラフルオロエチレン0
〜33モル%とヘキサフルオロプロピレン1〜10モル
%との混合単量体であるのが好ましい。
レン性単量体(b)が、フッ化ビニリデン70〜99モ
ル%とテトラフルオロエチレン1〜30モル%との混合
単量体、フッ化ビニリデン50〜99モル%とテトラフ
ルオロエチレン0〜30モル%とクロロトリフルオロエ
チレン1〜20モル%との混合単量体、またはフッ化ビ
リニデン60〜99モル%とテトラフルオロエチレン0
〜33モル%とヘキサフルオロプロピレン1〜10モル
%との混合単量体であるのが好ましい。
【0026】また、前記官能基含有含フッ素エチレン性
重合体が塗料の形態で透光性基材に適用されてなるのが
好ましい。
重合体が塗料の形態で透光性基材に適用されてなるのが
好ましい。
【0027】また、前記官能基含有含フッ素エチレン性
重合体が水性分散液の形態で透光性基材に適用されてな
るのが好ましい。
重合体が水性分散液の形態で透光性基材に適用されてな
るのが好ましい。
【0028】また、前記官能基含有含フッ素エチレン性
重合体が粉体塗料の形態で透光性基材に適用されてなる
のが好ましい。
重合体が粉体塗料の形態で透光性基材に適用されてなる
のが好ましい。
【0029】また、前記官能基含有含フッ素エチレン性
重合体がフィルムの形態で透明性基材に適用されてなる
のが好ましい。
重合体がフィルムの形態で透明性基材に適用されてなる
のが好ましい。
【0030】また、前記透光性基材がガラス基材である
のが好ましい。
のが好ましい。
【0031】また、前記透光性基材が透明樹脂基材であ
るのが好ましい。
るのが好ましい。
【0032】また、前記透光性基材がポリカーボネート
であるのが好ましい。
であるのが好ましい。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明者は前記目的を達成するた
めに検討を重ねた結果、含フッ素重合体本来の耐熱性、
耐候性、防汚性、非粘着性、撥水性を失なわないで、ガ
ラスなどの透光性基材に直接に接着でき、その結果、透
明性を維持した複合材をうることができることを見出し
た。
めに検討を重ねた結果、含フッ素重合体本来の耐熱性、
耐候性、防汚性、非粘着性、撥水性を失なわないで、ガ
ラスなどの透光性基材に直接に接着でき、その結果、透
明性を維持した複合材をうることができることを見出し
た。
【0034】本発明の透光性複合材は、(a)ヒドロキ
シル基、カルボキシル基、カルボン酸塩、カルボキシル
エステル基およびエポキシ基よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の官能基を有する官能基含有含フッ素エチ
レン性単量体の少なくとも1種の単量体0.05〜30
モル%と(b)前記の官能基を有さない含フッ素エチレ
ン性単量体の少なくとも1種の単量体70〜99.95
モル%とを共重合してなる官能基を有する含フッ素エチ
レン性重合体からなる材料を透光性基材に適用したもの
である。
シル基、カルボキシル基、カルボン酸塩、カルボキシル
エステル基およびエポキシ基よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の官能基を有する官能基含有含フッ素エチ
レン性単量体の少なくとも1種の単量体0.05〜30
モル%と(b)前記の官能基を有さない含フッ素エチレ
ン性単量体の少なくとも1種の単量体70〜99.95
モル%とを共重合してなる官能基を有する含フッ素エチ
レン性重合体からなる材料を透光性基材に適用したもの
である。
【0035】前記官能基含有含フッ素重合体からなる材
料は、塗料またはフィルムの形態でガラス、透明樹脂な
どの透光性基材に対し、接着剤の使用、基材の表面処
理、プライマー層の形成、さらに当該材料中への接着性
を有する成分の添加などを行なわなくとも驚くべき強力
な接着性を有する。
料は、塗料またはフィルムの形態でガラス、透明樹脂な
どの透光性基材に対し、接着剤の使用、基材の表面処
理、プライマー層の形成、さらに当該材料中への接着性
を有する成分の添加などを行なわなくとも驚くべき強力
な接着性を有する。
【0036】本発明の複合材をうるために用いる官能基
含有含フッ素重合体は、前記(a)の官能基含有含フッ
素エチレン性単量体を用いて、前記の官能基を有さない
含フッ素エチレン性単量体(b)と共重合し、含フッ素
重合体に官能基を導入することが重要であり、それによ
って従来、接着が不充分または不可能であった種々の透
光性基材表面に対し直接優れた接着性を与えうる。つま
り、官能基含有含フッ素重合体であっても、非フッ素系
の官能基含有単量体を共重合したものに比べ耐熱性に優
れており、高温(たとえば200〜400℃など)での
加工時の熱分解などがより少なく抑えられ、大きな接着
強度をうることができ、さらに着色・透明性低下や発
泡、それによるピンホール、レベリング不良などのない
被覆層を基材上に形成することができる。また、複合材
を高温で使用するばあいも、接着性・透明性を維持し、
さらに着色、白化、発泡、ピンホールなどの被覆層の欠
陥が生じにくい。
含有含フッ素重合体は、前記(a)の官能基含有含フッ
素エチレン性単量体を用いて、前記の官能基を有さない
含フッ素エチレン性単量体(b)と共重合し、含フッ素
重合体に官能基を導入することが重要であり、それによ
って従来、接着が不充分または不可能であった種々の透
光性基材表面に対し直接優れた接着性を与えうる。つま
り、官能基含有含フッ素重合体であっても、非フッ素系
の官能基含有単量体を共重合したものに比べ耐熱性に優
れており、高温(たとえば200〜400℃など)での
加工時の熱分解などがより少なく抑えられ、大きな接着
強度をうることができ、さらに着色・透明性低下や発
泡、それによるピンホール、レベリング不良などのない
被覆層を基材上に形成することができる。また、複合材
を高温で使用するばあいも、接着性・透明性を維持し、
さらに着色、白化、発泡、ピンホールなどの被覆層の欠
陥が生じにくい。
【0037】また、前記官能基含有含フッ素重合体は、
それ自体、接着性だけでなく、含フッ素ポリマーがもつ
耐熱性、耐候性、防汚性、非粘着性、耐薬品性、低摩擦
性などの優れた特性をも有しており、透明性を維持しな
がらこれらの優れた特性を低下させずに与えうる。
それ自体、接着性だけでなく、含フッ素ポリマーがもつ
耐熱性、耐候性、防汚性、非粘着性、耐薬品性、低摩擦
性などの優れた特性をも有しており、透明性を維持しな
がらこれらの優れた特性を低下させずに与えうる。
【0038】つぎに、まず本発明の複合材の材料である
官能基含有含フッ素エチレン性共重合体について説明す
る。
官能基含有含フッ素エチレン性共重合体について説明す
る。
【0039】官能基含有含フッ素エチレン性重合体の官
能基は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボン酸
塩、カルボキシルエステル基およびエポキシ基から選ば
れる少なくとも1種であり、官能基の効果により種々の
基材との接着性を与えうるものである。官能基の種類や
組合せは基材の表面の種類、目的や用途により適宜選択
されるが、耐熱性の面でヒドロキシル基を有するものが
最も好ましい。
能基は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボン酸
塩、カルボキシルエステル基およびエポキシ基から選ば
れる少なくとも1種であり、官能基の効果により種々の
基材との接着性を与えうるものである。官能基の種類や
組合せは基材の表面の種類、目的や用途により適宜選択
されるが、耐熱性の面でヒドロキシル基を有するものが
最も好ましい。
【0040】この官能基含有含フッ素エチレン性重合体
を構成する成分の1つである前記官能基含有含フッ素エ
チレン性単量体(a)としては式(1): CX2=CX1−Rf−Y (1) (式中、Yは−CH2OH、−COOH、カルボン酸
塩、カルボキシエステル基またはエポキシ基、Xおよび
X1は同じかまたは異なり水素原子またはフッ素原子、
Rfは炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基、
炭素数1〜40の含フッ素オキシアルキレン基、炭素数
1〜40のエーテル基を含む含フッ素アルキレン基また
は炭素数1〜40のエーテル結合を含む含フッ素オキシ
アルキレン基を表す)で示される官能基含有含フッ素エ
チレン性単量体であるのが好ましい。
を構成する成分の1つである前記官能基含有含フッ素エ
チレン性単量体(a)としては式(1): CX2=CX1−Rf−Y (1) (式中、Yは−CH2OH、−COOH、カルボン酸
塩、カルボキシエステル基またはエポキシ基、Xおよび
X1は同じかまたは異なり水素原子またはフッ素原子、
Rfは炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基、
炭素数1〜40の含フッ素オキシアルキレン基、炭素数
1〜40のエーテル基を含む含フッ素アルキレン基また
は炭素数1〜40のエーテル結合を含む含フッ素オキシ
アルキレン基を表す)で示される官能基含有含フッ素エ
チレン性単量体であるのが好ましい。
【0041】また、官能基含有含フッ素エチレン性単量
体(a)の具体例としては、式(3): CF2=CF−Rf 3−Y (3) [式中、Yは式(1)のYと同じ、Rf 3は炭素数1〜4
0の2価の含フッ素アルキレン基またはORf 4(Rf 4は
炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基または炭
素数1〜40のエーテル結合を含む2価の含フッ素アル
キレン基)を表わす]、式(4): CF2=CFCF2−ORf 5−Y (4) [式中、Yは式(1)のYと同じ、Rf 5は炭素数1〜3
9の2価の含フッ素アルキレン基または炭素数1〜39
のエーテル結合を含む2価の含フッ素アルキレン基を表
わす]、式(5): CH2=CFCF2−Rf 6−Y (5) [式中、Yは式(1)のYと同じ、Rf 6は炭素数1〜3
9の2価の含フッ素アルキレン基、またはORf 7(Rf 7
は炭素数1〜39の2価の含フッ素アルキレン基または
炭素数1〜39のエーテル結合を含む2価の含フッ素ア
ルキレン基)を表わす]または式(6): CH2=CH−Rf 8−Y (6) [式中、Yは式(1)のYと同じ、Rf 8は炭素数1〜4
0の2価の含フッ素アルキレン基]で示されるものなど
があげられる。
体(a)の具体例としては、式(3): CF2=CF−Rf 3−Y (3) [式中、Yは式(1)のYと同じ、Rf 3は炭素数1〜4
0の2価の含フッ素アルキレン基またはORf 4(Rf 4は
炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基または炭
素数1〜40のエーテル結合を含む2価の含フッ素アル
キレン基)を表わす]、式(4): CF2=CFCF2−ORf 5−Y (4) [式中、Yは式(1)のYと同じ、Rf 5は炭素数1〜3
9の2価の含フッ素アルキレン基または炭素数1〜39
のエーテル結合を含む2価の含フッ素アルキレン基を表
わす]、式(5): CH2=CFCF2−Rf 6−Y (5) [式中、Yは式(1)のYと同じ、Rf 6は炭素数1〜3
9の2価の含フッ素アルキレン基、またはORf 7(Rf 7
は炭素数1〜39の2価の含フッ素アルキレン基または
炭素数1〜39のエーテル結合を含む2価の含フッ素ア
ルキレン基)を表わす]または式(6): CH2=CH−Rf 8−Y (6) [式中、Yは式(1)のYと同じ、Rf 8は炭素数1〜4
0の2価の含フッ素アルキレン基]で示されるものなど
があげられる。
【0042】式(3)〜式(6)の官能基含有含フッ素
エチレン性単量体が、官能基を有さない含フッ素エチレ
ン性単量体(b)との共重合性が比較的良好な点で、ま
た、共重合してえられた重合体の耐熱性を著しく低下さ
せない理由で好ましい。
エチレン性単量体が、官能基を有さない含フッ素エチレ
ン性単量体(b)との共重合性が比較的良好な点で、ま
た、共重合してえられた重合体の耐熱性を著しく低下さ
せない理由で好ましい。
【0043】これらのなかでも、官能基を有さない含フ
ッ素エチレン性単量体(b)との共重合性や、えられた
重合体の耐熱性の面より式(3)、式(5)の化合物が
好ましく、とくに式(5)の化合物が好ましい。
ッ素エチレン性単量体(b)との共重合性や、えられた
重合体の耐熱性の面より式(3)、式(5)の化合物が
好ましく、とくに式(5)の化合物が好ましい。
【0044】式(3)で示される官能基含有含フッ素エ
チレン性単量体として、さらに詳しくは
チレン性単量体として、さらに詳しくは
【0045】
【化1】
【0046】などが例示される。
【0047】式(4)で示される官能基含有含フッ素単
量体としては、
量体としては、
【0048】
【化2】
【0049】などが例示される。
【0050】式(5)で示される官能基含有含フッ素単
量体としては、
量体としては、
【0051】
【化3】
【0052】などが例示される。
【0053】式(6)で示される官能基含有含フッ素単
量体としては、
量体としては、
【0054】
【化4】
【0055】などが例示される。
【0056】その他
【0057】
【化5】
【0058】などもあげられる。
【0059】官能基含有含フッ素エチレン性単量体
(a)と共重合する官能基を含有しない含フッ素エチレ
ン性単量体(b)は公知の単量体より適宜選択すること
ができ、耐候性、耐熱性、防汚性、非粘着性、耐薬品
性、低摩擦性を重合体に与える。
(a)と共重合する官能基を含有しない含フッ素エチレ
ン性単量体(b)は公知の単量体より適宜選択すること
ができ、耐候性、耐熱性、防汚性、非粘着性、耐薬品
性、低摩擦性を重合体に与える。
【0060】具体的な含フッ素エチレン性単量体(b)
としては、テトラフルオロエチレン、式(2):CF2
=CF−Rf 1[Rf 1はCF3またはORf 2(Rf 2は炭素
数1〜5のパーフルオロアルキル基)を表わす]、クロ
ロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、フ
ッ化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、ヘキサフルオ
ロイソブテン、
としては、テトラフルオロエチレン、式(2):CF2
=CF−Rf 1[Rf 1はCF3またはORf 2(Rf 2は炭素
数1〜5のパーフルオロアルキル基)を表わす]、クロ
ロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、フ
ッ化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、ヘキサフルオ
ロイソブテン、
【0061】
【化6】
【0062】(式中、X2は水素原子、塩素原子または
フッ素原子から選ばれる、nは1〜5の整数)などがあ
げられる。
フッ素原子から選ばれる、nは1〜5の整数)などがあ
げられる。
【0063】また、官能基含有含フッ素エチレン性単量
体(a)と前記官能基を有さない含フッ素エチレン性単
量体(b)に加えて、耐候性、耐熱性や、防汚性、非粘
着性を低下させない範囲でフッ素原子を有さないエチレ
ン性単量体を共重合してもよい。このばあいフッ素原子
を有さないエチレン性単量体は、耐候性、耐熱性を低下
させないためにも炭素数5以下のエチレン性単量体から
選ぶことが好ましく、具体的にはエチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、2−ブテンなどがあげられる。
体(a)と前記官能基を有さない含フッ素エチレン性単
量体(b)に加えて、耐候性、耐熱性や、防汚性、非粘
着性を低下させない範囲でフッ素原子を有さないエチレ
ン性単量体を共重合してもよい。このばあいフッ素原子
を有さないエチレン性単量体は、耐候性、耐熱性を低下
させないためにも炭素数5以下のエチレン性単量体から
選ぶことが好ましく、具体的にはエチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、2−ブテンなどがあげられる。
【0064】本発明において用いられる官能基含有含フ
ッ素エチレン性重合体(A)中の官能基含有含フッ素エ
チレン性単量体(a)の含有率は、重合体中の単量体の
全量の0.05〜30モル%である。官能基含有含フッ
素エチレン性単量体(a)の含有率は、用いる基材の表
面の種類、形状、塗装方法、フィルム形成方法、条件、
目的や用途などの違いにより適宜選択されるが、好まし
くは0.05〜20モル%、特に好ましくは0.1〜1
0モル%である。
ッ素エチレン性重合体(A)中の官能基含有含フッ素エ
チレン性単量体(a)の含有率は、重合体中の単量体の
全量の0.05〜30モル%である。官能基含有含フッ
素エチレン性単量体(a)の含有率は、用いる基材の表
面の種類、形状、塗装方法、フィルム形成方法、条件、
目的や用途などの違いにより適宜選択されるが、好まし
くは0.05〜20モル%、特に好ましくは0.1〜1
0モル%である。
【0065】官能基含有含フッ素エチレン性単量体
(a)の含有率が0.05%未満であると、基材の表面
との接着性が充分えられにくく、温度変化や薬品の浸透
などにより、また外装に用いたばあいは気候、天候変化
により剥離などをおこしやすい。また、30モル%を超
えると耐熱性、耐候性、耐薬品性を低下させ、高温での
焼成時または高温での使用時に、接着不良や着色、発
泡、ピンホールなどが発生し、透明性を低下させたり、
被覆層の剥離や熱分解生成物の溶出などをおこしやす
い。
(a)の含有率が0.05%未満であると、基材の表面
との接着性が充分えられにくく、温度変化や薬品の浸透
などにより、また外装に用いたばあいは気候、天候変化
により剥離などをおこしやすい。また、30モル%を超
えると耐熱性、耐候性、耐薬品性を低下させ、高温での
焼成時または高温での使用時に、接着不良や着色、発
泡、ピンホールなどが発生し、透明性を低下させたり、
被覆層の剥離や熱分解生成物の溶出などをおこしやす
い。
【0066】本発明で用いる官能基含有含フッ素エチレ
ン性重合体の好ましいものをつぎにあげる。
ン性重合体の好ましいものをつぎにあげる。
【0067】(I)官能基含有含フッ素エチレン性単量
体(a)0.05〜30モル%とテトラフルオロエチレ
ン70〜99.95モル%との重合体(I)(反応性P
TFE)。
体(a)0.05〜30モル%とテトラフルオロエチレ
ン70〜99.95モル%との重合体(I)(反応性P
TFE)。
【0068】この重合体は耐熱性、耐候性、防汚性、耐
薬品性、非粘着性が最も優れており、さらに摺動性(低
摩擦性、耐摩耗性)を有する点で優れている。
薬品性、非粘着性が最も優れており、さらに摺動性(低
摩擦性、耐摩耗性)を有する点で優れている。
【0069】(II)官能基含有含フッ素エチレン性単量
体(a)を単量体の全量に対して0.05〜30モル%
含み、さらに該単量体(a)を除く単量体の全量に対し
て、テトラフルオロエチレン85〜99.7モル%と前
記式(2): CF2=CF−Rf 1 (2) [Rf 1はCF3、ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフ
ルオロアルキル基)から選ばれる]で示される単量体
0.3〜15モル%との重合体(II)。たとえば官能基
を有するテトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)共重合体(反応性PFA)または
官能基を有するテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン重合体(反応性FEP)。
体(a)を単量体の全量に対して0.05〜30モル%
含み、さらに該単量体(a)を除く単量体の全量に対し
て、テトラフルオロエチレン85〜99.7モル%と前
記式(2): CF2=CF−Rf 1 (2) [Rf 1はCF3、ORf 2(Rf 2は炭素数1〜5のパーフ
ルオロアルキル基)から選ばれる]で示される単量体
0.3〜15モル%との重合体(II)。たとえば官能基
を有するテトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アル
キルビニルエーテル)共重合体(反応性PFA)または
官能基を有するテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレン重合体(反応性FEP)。
【0070】この重合体は前記(I)の反応性PTFE
とほぼ同等の耐熱性、耐候性、防汚性、耐薬品性、非粘
着性を有し、さらに透明性を有する点ならびに溶融成形
可能であり、塗料の形態で塗布しても熱により透明化お
よび表面平滑化が可能な点で優れている。
とほぼ同等の耐熱性、耐候性、防汚性、耐薬品性、非粘
着性を有し、さらに透明性を有する点ならびに溶融成形
可能であり、塗料の形態で塗布しても熱により透明化お
よび表面平滑化が可能な点で優れている。
【0071】(III)官能基含有含フッ素エチレン性単
量体(a)を単量体の全量に対して0.05〜30モル
%含み、さらに該単量体(a)を除く単量体の全量に対
して、テトラフルオロエチレン40〜80モル%、エチ
レン20〜60モル%、その他の共重合可能な単量体0
〜15モル%との重合体(III)(官能基を有するエチ
レン−テトラフルオロエチレン重合体(反応性ETF
E))。
量体(a)を単量体の全量に対して0.05〜30モル
%含み、さらに該単量体(a)を除く単量体の全量に対
して、テトラフルオロエチレン40〜80モル%、エチ
レン20〜60モル%、その他の共重合可能な単量体0
〜15モル%との重合体(III)(官能基を有するエチ
レン−テトラフルオロエチレン重合体(反応性ETF
E))。
【0072】この重合体は優れた耐熱性、防汚性、耐候
性をもち、透明性に優れている点、さらに優れた機械的
強度を有し、硬く強靭である点、ならびに溶融流動性が
優れているために成形加工や、他の基材との複合化(積
層など)が容易である点で優れている。
性をもち、透明性に優れている点、さらに優れた機械的
強度を有し、硬く強靭である点、ならびに溶融流動性が
優れているために成形加工や、他の基材との複合化(積
層など)が容易である点で優れている。
【0073】(IV)官能基含有含フッ素エチレン性単量
体(a)0.05〜30モル%とフッ化ビニリデン70
〜99.9モル%との重合体(IV)(反応性PVd
F)。
体(a)0.05〜30モル%とフッ化ビニリデン70
〜99.9モル%との重合体(IV)(反応性PVd
F)。
【0074】この重合体(IV)は含フッ素樹脂の優れた
耐候性を保ちつつ、なかでも特に優れた機械的強度を有
し、硬く、強靭である点で、また溶融流動性が優れてい
るため、比較的低温での成形加工や、他のポリマーとの
複合化(積層など)をしやすい点で優れている。
耐候性を保ちつつ、なかでも特に優れた機械的強度を有
し、硬く、強靭である点で、また溶融流動性が優れてい
るため、比較的低温での成形加工や、他のポリマーとの
複合化(積層など)をしやすい点で優れている。
【0075】(V)単量体の全量に対して0.01〜3
0モル%の官能基含有含フッ素エチレン性単量体(a)
と、該単量体(a)を除く単量体の全量に対してフッ化
ビニリデン70〜99モル%、テトラフルオロエチレン
1〜30モル%の混合単量体、前記単量体(a)を除く
単量体の全量に対してフッ化ビニリデン50〜99モル
%、テトラフルオロエチレン0〜33モル%、クロロト
リフルオロエチレン1〜20モル%の混合単量体、また
は前記単量体(a)を除く単量体の全量に対してフッ化
ビニリデン60〜99モル%、テトラフルオロエチレン
0〜30モル%、ヘキサフルオロプロピレン1〜10モ
ル%の混合単量体との重合体(V)(反応性VdF共重
合体)。
0モル%の官能基含有含フッ素エチレン性単量体(a)
と、該単量体(a)を除く単量体の全量に対してフッ化
ビニリデン70〜99モル%、テトラフルオロエチレン
1〜30モル%の混合単量体、前記単量体(a)を除く
単量体の全量に対してフッ化ビニリデン50〜99モル
%、テトラフルオロエチレン0〜33モル%、クロロト
リフルオロエチレン1〜20モル%の混合単量体、また
は前記単量体(a)を除く単量体の全量に対してフッ化
ビニリデン60〜99モル%、テトラフルオロエチレン
0〜30モル%、ヘキサフルオロプロピレン1〜10モ
ル%の混合単量体との重合体(V)(反応性VdF共重
合体)。
【0076】この重合体(V)は含フッ素樹脂の優れた
耐候性を保ちつつ、低融点であるため、室温〜100℃
程度の低い温度での加工が可能であり、特に塗料の形態
で低い温度で造膜、成膜が可能である点で好ましい。ま
たその結果、耐熱性を有さない非フッ素ポリマーとの複
合(積層など)のばあい好ましい。またさらに可撓性、
柔軟性、透明性に優れている。また本発明の含フッ素重
合体の反応性基を利用して接着機能のみならず硬化剤と
の架橋も容易に可能であり、機械特性の改善も可能であ
る点で好ましい。
耐候性を保ちつつ、低融点であるため、室温〜100℃
程度の低い温度での加工が可能であり、特に塗料の形態
で低い温度で造膜、成膜が可能である点で好ましい。ま
たその結果、耐熱性を有さない非フッ素ポリマーとの複
合(積層など)のばあい好ましい。またさらに可撓性、
柔軟性、透明性に優れている。また本発明の含フッ素重
合体の反応性基を利用して接着機能のみならず硬化剤と
の架橋も容易に可能であり、機械特性の改善も可能であ
る点で好ましい。
【0077】前記官能基含有含フッ素重合体は前述の官
能基含有含フッ素エチレン性単量体(a)と、官能基を
有さない含フッ素エチレン性単量体(b)とを周知の重
合方法で共重合することによってうることができる。そ
の中でも主としてラジカル共重合による方法が用いられ
る。すなわち重合を開始するには、ラジカル的に進行す
るものであれば手段は何ら制限されないが、たとえば有
機、無機ラジカル重合開始剤、熱、光あるいは電離放射
線などによって開始される。重合の種類も溶液重合、バ
ルク重合、懸濁重合、乳化重合などを用いることができ
る。また、分子量は、重合に用いるモノマーの濃度、重
合開始剤の濃度、連鎖移動剤の濃度、温度によって制御
される。生成する共重合体の組成は、仕込みモノマーの
組成によって制御可能である。
能基含有含フッ素エチレン性単量体(a)と、官能基を
有さない含フッ素エチレン性単量体(b)とを周知の重
合方法で共重合することによってうることができる。そ
の中でも主としてラジカル共重合による方法が用いられ
る。すなわち重合を開始するには、ラジカル的に進行す
るものであれば手段は何ら制限されないが、たとえば有
機、無機ラジカル重合開始剤、熱、光あるいは電離放射
線などによって開始される。重合の種類も溶液重合、バ
ルク重合、懸濁重合、乳化重合などを用いることができ
る。また、分子量は、重合に用いるモノマーの濃度、重
合開始剤の濃度、連鎖移動剤の濃度、温度によって制御
される。生成する共重合体の組成は、仕込みモノマーの
組成によって制御可能である。
【0078】以上に説明した官能基含有含フッ素エチレ
ン性重合体は基材に適用するための材料として種々の形
態をとりうる。代表的には塗料用材料またはフィルム状
材料の形態があげられるが、成形品の形態としてもよ
い。
ン性重合体は基材に適用するための材料として種々の形
態をとりうる。代表的には塗料用材料またはフィルム状
材料の形態があげられるが、成形品の形態としてもよ
い。
【0079】本発明においては前記官能基含有含フッ素
エチレン性重合体を塗料の形態で透光性基材に適用し、
透明性の優れた複合材をうることができる。
エチレン性重合体を塗料の形態で透光性基材に適用し、
透明性の優れた複合材をうることができる。
【0080】本発明において、基材に塗料の形態で適用
するばあい、水性分散液、有機溶剤分散液、粉末(造粒
物も含む)、有機溶剤可溶体、オルガノゾル、オルガノ
ゾルの水性エマルジョンの形態をとりうる。これらのう
ち、環境および安全性の面から、水性分散液または粉末
(粉体塗料)の形態で適用するのが好ましい。
するばあい、水性分散液、有機溶剤分散液、粉末(造粒
物も含む)、有機溶剤可溶体、オルガノゾル、オルガノ
ゾルの水性エマルジョンの形態をとりうる。これらのう
ち、環境および安全性の面から、水性分散液または粉末
(粉体塗料)の形態で適用するのが好ましい。
【0081】なお、塗料は前記官能基含有含フッ素エチ
レン性重合体(A)が基材との接着性に優れるという性
質が発揮される形で適用されればよく、単層でもよく、
また本発明の含フッ素重合体自体をプライマー層として
用いてもよい。
レン性重合体(A)が基材との接着性に優れるという性
質が発揮される形で適用されればよく、単層でもよく、
また本発明の含フッ素重合体自体をプライマー層として
用いてもよい。
【0082】本発明における含フッ素塗料用水性分散液
は、前記官能基含有含フッ素エチレン性重合体の粒子を
水中に分散させてなるものである。含フッ素重合体に官
能基を導入することによって水性分散液中の微粒子の分
散安定性が向上し、貯蔵安定性のよい塗料がえられ、さ
らに塗布後の被膜のレベリング性および透明性が向上す
る。
は、前記官能基含有含フッ素エチレン性重合体の粒子を
水中に分散させてなるものである。含フッ素重合体に官
能基を導入することによって水性分散液中の微粒子の分
散安定性が向上し、貯蔵安定性のよい塗料がえられ、さ
らに塗布後の被膜のレベリング性および透明性が向上す
る。
【0083】前記水性分散液は0.01〜1.0μmの
前記重合体の微粒子が、水中に、分散された形態の組成
物であるのが好ましい。一般にその中に分散安定化のた
めの界面活性剤が配合されていてもよい。また、水性分
散液に耐熱性や耐薬品性、非粘着性、低摩擦性を著しく
低下させない範囲、さらに透明性を著しく低下させない
範囲で通常使用される顔料、染料、界面活性剤、消泡
剤、粘度調整剤、レベリング剤などの添加物を配合する
ことができる。
前記重合体の微粒子が、水中に、分散された形態の組成
物であるのが好ましい。一般にその中に分散安定化のた
めの界面活性剤が配合されていてもよい。また、水性分
散液に耐熱性や耐薬品性、非粘着性、低摩擦性を著しく
低下させない範囲、さらに透明性を著しく低下させない
範囲で通常使用される顔料、染料、界面活性剤、消泡
剤、粘度調整剤、レベリング剤などの添加物を配合する
ことができる。
【0084】含フッ素塗料用水性分散液は、種々の方法
で製造することができる。具体的にはたとえば、・懸濁
重合法などでえられた官能基を有する含フッ素重合体の
粉末を微粉砕し、それを水性分散媒中へ、界面活性剤に
よって均一に分散させる方法、・乳化重合法により重合
と同時に含フッ素水性分散液を製造し、必要に応じてさ
らに界面活性剤や添加剤を配合する方法などがあげられ
るが、生産性や品質面(小粒径化や、均一粉径化)か
ら、乳化重合法により直接水性分散液を製造する方法が
好ましい。
で製造することができる。具体的にはたとえば、・懸濁
重合法などでえられた官能基を有する含フッ素重合体の
粉末を微粉砕し、それを水性分散媒中へ、界面活性剤に
よって均一に分散させる方法、・乳化重合法により重合
と同時に含フッ素水性分散液を製造し、必要に応じてさ
らに界面活性剤や添加剤を配合する方法などがあげられ
るが、生産性や品質面(小粒径化や、均一粉径化)か
ら、乳化重合法により直接水性分散液を製造する方法が
好ましい。
【0085】水性分散液の重合体濃度は目標とする膜
厚、塗料の濃度、粘度、塗布方法などにより異なるが、
通常、約5〜70重量%の範囲内で選べばよい。
厚、塗料の濃度、粘度、塗布方法などにより異なるが、
通常、約5〜70重量%の範囲内で選べばよい。
【0086】塗装方法は特に限定されず、ハケ塗り法、
スプレー法、ロールコート法などで塗布後、重合体の種
類に応じて乾燥し、重合体の融点以上、分解温度以下の
温度で焼成して成膜したり、常温または重合体の融点以
下の温度に加温して成膜することもできる。
スプレー法、ロールコート法などで塗布後、重合体の種
類に応じて乾燥し、重合体の融点以上、分解温度以下の
温度で焼成して成膜したり、常温または重合体の融点以
下の温度に加温して成膜することもできる。
【0087】また塗膜の膜厚は用途、目的、基材などに
よって適宜選択すればよく、たとえば約1〜200μ
m、好ましくは5〜100μmである。
よって適宜選択すればよく、たとえば約1〜200μ
m、好ましくは5〜100μmである。
【0088】本発明における粉体塗料は、前記官能基含
有含フッ素エチレン性重合体の粉末からなるものであ
る。粉体塗料に用いられる官能基含有含フッ素エチレン
性重合体の具体例は、用途、目的、基材などにより、前
述の(I)〜(V)の重合体が好ましく用いることがで
きる。
有含フッ素エチレン性重合体の粉末からなるものであ
る。粉体塗料に用いられる官能基含有含フッ素エチレン
性重合体の具体例は、用途、目的、基材などにより、前
述の(I)〜(V)の重合体が好ましく用いることがで
きる。
【0089】特に耐候性、耐熱性、防汚性、非粘着性、
耐食性、耐薬品性、透明性の点から反応性PFAまたは
反応性FEP(II)が、耐候性、防汚性、加工性、透明
性の点から反応性ETFE(III)が好ましい。
耐食性、耐薬品性、透明性の点から反応性PFAまたは
反応性FEP(II)が、耐候性、防汚性、加工性、透明
性の点から反応性ETFE(III)が好ましい。
【0090】含フッ素粉体塗料は粒径10μm〜100
0μm、見かけ密度0.3〜1.2g/ccの形状の粉
末または粒状のものが好ましく用いられる。
0μm、見かけ密度0.3〜1.2g/ccの形状の粉
末または粒状のものが好ましく用いられる。
【0091】この含フッ素粉体塗料には、耐熱性、耐候
性、耐薬品性、非粘着性、防汚性などのフッ素樹脂の性
能を著しく低下させない範囲で、さらに透明性を著しく
低下しない範囲で、たとえばカーボン粉末、酸化チタ
ン、酸化コバルトなどの顔料、ガラス繊維、カーボン繊
維などの粉末、マイカなどの補強剤、アミン系酸化防止
剤、有機イオウ系化合物、有機スズ系酸化防止剤、フェ
ノール系酸化防止剤、金属石ケンなどの熱安定剤、レベ
リング剤、帯電防止剤などの添加剤を適宜配合できる。
性、耐薬品性、非粘着性、防汚性などのフッ素樹脂の性
能を著しく低下させない範囲で、さらに透明性を著しく
低下しない範囲で、たとえばカーボン粉末、酸化チタ
ン、酸化コバルトなどの顔料、ガラス繊維、カーボン繊
維などの粉末、マイカなどの補強剤、アミン系酸化防止
剤、有機イオウ系化合物、有機スズ系酸化防止剤、フェ
ノール系酸化防止剤、金属石ケンなどの熱安定剤、レベ
リング剤、帯電防止剤などの添加剤を適宜配合できる。
【0092】含フッ素粉体塗料への前記添加剤の配合
は、粉末状で混合(乾式)してもよいし、スラリー状で
混合(湿式)してもよいが、粉末の状態で行なうのが好
ましい。混合用機器としては、たとえばサンドミル、V
型ブレンダー、リボン型ブレンダーなどの通常の混合機
および粉砕機を使用することができる。
は、粉末状で混合(乾式)してもよいし、スラリー状で
混合(湿式)してもよいが、粉末の状態で行なうのが好
ましい。混合用機器としては、たとえばサンドミル、V
型ブレンダー、リボン型ブレンダーなどの通常の混合機
および粉砕機を使用することができる。
【0093】含フッ素粉体塗料の塗装は、一般に静電吹
付、流動層浸漬、回転ライニングなどの方法などにより
行なったのち、重合体の種類に応じて重合体の融点以
上、分解温度以下の温度での焼成により良好な塗膜を形
成することができる。
付、流動層浸漬、回転ライニングなどの方法などにより
行なったのち、重合体の種類に応じて重合体の融点以
上、分解温度以下の温度での焼成により良好な塗膜を形
成することができる。
【0094】一般に静電粉体塗装のばあい、膜厚10〜
200μm、回転ライニングのばあい、膜厚200〜1
000μmの塗膜が形成される。
200μm、回転ライニングのばあい、膜厚200〜1
000μmの塗膜が形成される。
【0095】また、前記含フッ素塗料用材料に用いられ
る官能基含有含フッ素エチレン性重合体は、その接着性
を利用し、金属やガラスなどの基材の表面へ官能基を有
さないフッ素樹脂を被覆する際の良好な耐熱性を有する
含フッ素塗料用プライマー層としても用いることができ
る。
る官能基含有含フッ素エチレン性重合体は、その接着性
を利用し、金属やガラスなどの基材の表面へ官能基を有
さないフッ素樹脂を被覆する際の良好な耐熱性を有する
含フッ素塗料用プライマー層としても用いることができ
る。
【0096】含フッ素塗料用プライマーは、前記官能基
含有含フッ素エチレン性重合体からなる。
含有含フッ素エチレン性重合体からなる。
【0097】プライマーは、前述の含フッ素重合体と同
様のものが具体的に利用でき、基材の表面の種類や、プ
ライマーを介して被覆する含フッ素重合体の種類(トッ
プコートの種類)などにより適宜選択される。一般に含
フッ素塗料用プライマーは、その上に被覆する含フッ素
重合体の構造と同等の構造を有するものに官能基を含ん
だものが好ましい。
様のものが具体的に利用でき、基材の表面の種類や、プ
ライマーを介して被覆する含フッ素重合体の種類(トッ
プコートの種類)などにより適宜選択される。一般に含
フッ素塗料用プライマーは、その上に被覆する含フッ素
重合体の構造と同等の構造を有するものに官能基を含ん
だものが好ましい。
【0098】この組合せは、プライマーに用いられる含
フッ素重合体とその上に被覆される含フッ素重合体との
相溶性が良好なものであり基材の表面との接着性だけで
はなくプライマー層とトップコート層との層間接着強度
も良好なものとなりうる。また、高温での使用において
も、他の樹脂成分を加えたプライマーを用いたばあいの
ように、重合体の熱収縮率の違いなどによる層間剥離や
クラック、ピンホールなどをおこしにくい。また、そも
そも塗膜全体が、含フッ素重合体で構成されるため、透
明性や鮮やかな着色を有する用途にも充分対応でき、さ
らに塗膜の最表面に官能基を含まない含フッ素重合体層
を形成するための優れた耐候性、耐熱性、防汚性、耐薬
品性、非粘着性、および低摩擦性をより効果的に発揮す
ることができる。
フッ素重合体とその上に被覆される含フッ素重合体との
相溶性が良好なものであり基材の表面との接着性だけで
はなくプライマー層とトップコート層との層間接着強度
も良好なものとなりうる。また、高温での使用において
も、他の樹脂成分を加えたプライマーを用いたばあいの
ように、重合体の熱収縮率の違いなどによる層間剥離や
クラック、ピンホールなどをおこしにくい。また、そも
そも塗膜全体が、含フッ素重合体で構成されるため、透
明性や鮮やかな着色を有する用途にも充分対応でき、さ
らに塗膜の最表面に官能基を含まない含フッ素重合体層
を形成するための優れた耐候性、耐熱性、防汚性、耐薬
品性、非粘着性、および低摩擦性をより効果的に発揮す
ることができる。
【0099】トップコート層に用いる官能基を含まない
含フッ素重合体としては、PTFE、PFA、FEP、
ETFE、PVdF、VdF系共重合体などがあげられ
る。
含フッ素重合体としては、PTFE、PFA、FEP、
ETFE、PVdF、VdF系共重合体などがあげられ
る。
【0100】含フッ素塗料用プライマーとしては具体的
には、前記官能基含有含フッ素エチレン性重合体を用い
ることができるが、基材をPTFEで被覆するばあい
は、反応性PTFE(I)、反応性PFAまたはFEP
(II)から選ばれるものをプライマーとして用いるのが
好ましく、特に熱溶融性の反応性PFAまたはFEP
(II)をプライマーに用いるのが、焼成により基材の表
面に強固に熱溶融させて接着させることができより好ま
しい。基材をPFAやFEPで被覆するばあいは反応性
PFAまたはFEP(II)をプライマーに用いるのが好
ましい。さらに基材をETFEで被覆するばあい、とく
に反応性ETFE(III)をプライマーに用いるのが、
接着性、透明性の点から好ましい。また、さらに基材を
VdF系共重合体(PVdF、VdF系共重合体など)
で被覆するばあい、反応性PVdF(IV)や反応性Vd
F共重合体(V)をプライマーに用いるのが接着性、透
明性の点から好ましい。
には、前記官能基含有含フッ素エチレン性重合体を用い
ることができるが、基材をPTFEで被覆するばあい
は、反応性PTFE(I)、反応性PFAまたはFEP
(II)から選ばれるものをプライマーとして用いるのが
好ましく、特に熱溶融性の反応性PFAまたはFEP
(II)をプライマーに用いるのが、焼成により基材の表
面に強固に熱溶融させて接着させることができより好ま
しい。基材をPFAやFEPで被覆するばあいは反応性
PFAまたはFEP(II)をプライマーに用いるのが好
ましい。さらに基材をETFEで被覆するばあい、とく
に反応性ETFE(III)をプライマーに用いるのが、
接着性、透明性の点から好ましい。また、さらに基材を
VdF系共重合体(PVdF、VdF系共重合体など)
で被覆するばあい、反応性PVdF(IV)や反応性Vd
F共重合体(V)をプライマーに用いるのが接着性、透
明性の点から好ましい。
【0101】プライマー層を利用する被覆方法として
は、 (第1工程)前記官能基を有する含フッ素重合体からな
る含フッ素塗料用プライマーを基材の表面に塗布する工
程、 (第2工程)第1工程で形成されたプライマー層上に、
官能基を有さない含フッ素重合体からなる含フッ素塗料
を塗布する工程、 (第3工程)第1工程と第2工程でえられた積層体を焼
成する工程 の大きく3つの工程からなる含フッ素重合体の被覆方法
を好ましく用いることができる。さらに第1工程で塗布
されたプライマー層は、80〜150℃、5〜30分間
程度かけて指触乾燥し、つぎの第2工程に進めてもよい
し(2コート1ベーク)、プライマー層をたとえば溶融
温度以上の高温で焼成したのち、第2工程に進めてもよ
い(2コート2ベーク)。
は、 (第1工程)前記官能基を有する含フッ素重合体からな
る含フッ素塗料用プライマーを基材の表面に塗布する工
程、 (第2工程)第1工程で形成されたプライマー層上に、
官能基を有さない含フッ素重合体からなる含フッ素塗料
を塗布する工程、 (第3工程)第1工程と第2工程でえられた積層体を焼
成する工程 の大きく3つの工程からなる含フッ素重合体の被覆方法
を好ましく用いることができる。さらに第1工程で塗布
されたプライマー層は、80〜150℃、5〜30分間
程度かけて指触乾燥し、つぎの第2工程に進めてもよい
し(2コート1ベーク)、プライマー層をたとえば溶融
温度以上の高温で焼成したのち、第2工程に進めてもよ
い(2コート2ベーク)。
【0102】第1工程においてプライマーの塗布方法
は、プライマーの形態に応じて適宜選択され、たとえば
含フッ素プライマーが水性分散液の形態のばあい、スプ
レーコーティング、スピンコーティング、はけ塗り、デ
ィッピングなどの方法が用いられる。また、粉体塗料の
形態のばあいは静電塗装法、流動浸漬法、回転ライニン
グ法などの方法が用いられる。
は、プライマーの形態に応じて適宜選択され、たとえば
含フッ素プライマーが水性分散液の形態のばあい、スプ
レーコーティング、スピンコーティング、はけ塗り、デ
ィッピングなどの方法が用いられる。また、粉体塗料の
形態のばあいは静電塗装法、流動浸漬法、回転ライニン
グ法などの方法が用いられる。
【0103】プライマー層の厚さは、目的、用途、基材
の表面の種類、塗装の形態により異なってよいが、1〜
50μm、好ましくは2〜20μmである。このように
プライマーは一般に低膜厚であるため、プライマーは水
性分散体の形態としスプレー塗装などにより塗布するこ
とが好ましい。
の表面の種類、塗装の形態により異なってよいが、1〜
50μm、好ましくは2〜20μmである。このように
プライマーは一般に低膜厚であるため、プライマーは水
性分散体の形態としスプレー塗装などにより塗布するこ
とが好ましい。
【0104】第2工程のプライマー層上への官能基を含
まない含フッ素重合体からなる塗料の塗装方法は、含フ
ッ素重合体の種類や塗料の形態、目的や用途により適宜
選択され、たとえば水性分散液や有機溶剤分散液などの
ばあい、一般にスプレー塗料、はけ塗り、ロールコー
ト、スピンコーティングなどが通常行なわれ、粉体塗料
のばあいは静電塗装、流動浸漬法、回転ライニング法な
どの方法で塗装される。
まない含フッ素重合体からなる塗料の塗装方法は、含フ
ッ素重合体の種類や塗料の形態、目的や用途により適宜
選択され、たとえば水性分散液や有機溶剤分散液などの
ばあい、一般にスプレー塗料、はけ塗り、ロールコー
ト、スピンコーティングなどが通常行なわれ、粉体塗料
のばあいは静電塗装、流動浸漬法、回転ライニング法な
どの方法で塗装される。
【0105】この工程での含フッ素重合体の塗装塗膜
は、目的や用途、塗装方法により全く異なるが、一般に
スプレー塗装などによる1〜100μm、好ましくは5
〜50μm程度であり、粉体塗料を用いた厚膜化を目標
とするばあい、静電塗装法で20μm〜2000μm、
回転ライニング法により0.3〜10mmの膜厚の被覆
が可能である。
は、目的や用途、塗装方法により全く異なるが、一般に
スプレー塗装などによる1〜100μm、好ましくは5
〜50μm程度であり、粉体塗料を用いた厚膜化を目標
とするばあい、静電塗装法で20μm〜2000μm、
回転ライニング法により0.3〜10mmの膜厚の被覆
が可能である。
【0106】第3工程の焼成条件は、プライマー層、そ
の上のトップ層の含フッ素重合体の種類(組成、融点な
ど)により適宜選択されるが、一般に両者の含フッ素重
合体の融点以上の温度で焼成される。焼成時間は、焼成
温度により異なるが5分間〜3時間、好ましくは10〜
30分間程度である。たとえばPTFE、PFA、FE
Pなどを被覆するばあいは、320〜400℃、好まし
くは350〜400℃で焼成され、PVdFを被覆する
ばあいは200〜280℃、VdF系共重合体を被覆す
るばあいは、共重合組成により種々選択できるが一般に
室温〜200℃で成膜される。
の上のトップ層の含フッ素重合体の種類(組成、融点な
ど)により適宜選択されるが、一般に両者の含フッ素重
合体の融点以上の温度で焼成される。焼成時間は、焼成
温度により異なるが5分間〜3時間、好ましくは10〜
30分間程度である。たとえばPTFE、PFA、FE
Pなどを被覆するばあいは、320〜400℃、好まし
くは350〜400℃で焼成され、PVdFを被覆する
ばあいは200〜280℃、VdF系共重合体を被覆す
るばあいは、共重合組成により種々選択できるが一般に
室温〜200℃で成膜される。
【0107】つぎに、前記官能基含有含フッ素エチレン
性重合体をフィルムの形態で透光性基材に適用して複合
材を作製する技術について説明する。
性重合体をフィルムの形態で透光性基材に適用して複合
材を作製する技術について説明する。
【0108】フィルムの形態で適用する利点は、つぎの
とおりである。
とおりである。
【0109】官能基含有含フッ素エチレン性重合体か
らなるフィルムは、ホットメルト型接着剤には必須のア
プリケーターを必要とせず基材の上またはあいだに挟み
込み熱圧着することにより接着でき、工程的にも有利で
ある。
らなるフィルムは、ホットメルト型接着剤には必須のア
プリケーターを必要とせず基材の上またはあいだに挟み
込み熱圧着することにより接着でき、工程的にも有利で
ある。
【0110】また、基材の全面に均一な接着層を形成
するため、接着むらのない均一な接着強度がえられ、相
溶性のないまたはわるい基材にも対応できる。
するため、接着むらのない均一な接着強度がえられ、相
溶性のないまたはわるい基材にも対応できる。
【0111】さらに、種々の形状にカットして使用で
き、作業ロスが少なく作業環境もよく、コスト的にも有
利である。
き、作業ロスが少なく作業環境もよく、コスト的にも有
利である。
【0112】本発明の含フッ素重合体フィルムは、前記
官能基含有含フッ素エチレン性重合体を成形してなる含
フッ素重合体フィルムであるのがよく、表面処理や一般
の接着剤の使用を行なわなくとも、透光性基材と接着さ
せることができ、それによって基材に含フッ素重合体の
優れた特性を与えうる。
官能基含有含フッ素エチレン性重合体を成形してなる含
フッ素重合体フィルムであるのがよく、表面処理や一般
の接着剤の使用を行なわなくとも、透光性基材と接着さ
せることができ、それによって基材に含フッ素重合体の
優れた特性を与えうる。
【0113】前記官能基含有含フッ素重合体のなかか
ら、用途や目的、フィルム製造工程、接着方法に応じて
種々の接着剤を用いた接着性フィルムの製造が可能であ
るが、接着性フィルム自体が耐熱性、耐薬品性、機械特
性、非粘着性、透明性などを有すること、溶融成形など
に代表される効率的なフィルム成形が可能であり、良好
な成形性をもち、薄膜化や均一化が可能であること、ま
た種々の熱圧着法により溶融し、種々の基材に強固に、
透明性を維持した状態で接着させることができること、
などの理由で、前記重合体(II)(反応性PFAまたは
反応性FEP)または前記重合体(III)(反応性ET
FE)が好ましい。さらにより低温で加工でき、透明
性、耐候性、防汚性などを有する点で前記重合体(IV)
(反応性PVdF)、前記重合体(V)(反応性VdF
共重合体)が好ましい。また、官能基としては、耐熱性
の点から特にヒドロキシル基が好ましい。
ら、用途や目的、フィルム製造工程、接着方法に応じて
種々の接着剤を用いた接着性フィルムの製造が可能であ
るが、接着性フィルム自体が耐熱性、耐薬品性、機械特
性、非粘着性、透明性などを有すること、溶融成形など
に代表される効率的なフィルム成形が可能であり、良好
な成形性をもち、薄膜化や均一化が可能であること、ま
た種々の熱圧着法により溶融し、種々の基材に強固に、
透明性を維持した状態で接着させることができること、
などの理由で、前記重合体(II)(反応性PFAまたは
反応性FEP)または前記重合体(III)(反応性ET
FE)が好ましい。さらにより低温で加工でき、透明
性、耐候性、防汚性などを有する点で前記重合体(IV)
(反応性PVdF)、前記重合体(V)(反応性VdF
共重合体)が好ましい。また、官能基としては、耐熱性
の点から特にヒドロキシル基が好ましい。
【0114】含フッ素フィルムの厚さは、目的や用途に
より選択され、特に限定されないが、10〜3000μ
mのものが用いられ、好ましくは20〜500μm、特
に好ましくは40〜300μmである。
より選択され、特に限定されないが、10〜3000μ
mのものが用いられ、好ましくは20〜500μm、特
に好ましくは40〜300μmである。
【0115】薄すぎるフィルムは、特殊な製造方法が必
要であったり、接着操作を行なうときの取扱いが困難で
しわや破損、外観不良が起こりやすく、また接着強度、
機械的強度、耐候性、耐薬品性の点でも不充分となるば
あいがある。厚すぎるフィルムは透明性、コスト、接合
して一体化するときの作業性の点で不利となる。
要であったり、接着操作を行なうときの取扱いが困難で
しわや破損、外観不良が起こりやすく、また接着強度、
機械的強度、耐候性、耐薬品性の点でも不充分となるば
あいがある。厚すぎるフィルムは透明性、コスト、接合
して一体化するときの作業性の点で不利となる。
【0116】本発明において含フッ素重合体フィルムは
単独で使用してもよいし、前述の官能基を有する含フッ
素エチレン性重合体フィルム(接着層)と官能基を有さ
ない含フッ素エチレン性重合体フィルム(表面層)とを
積層してなる含フッ素重合体積層フィルムの形で適用す
ることもできる。
単独で使用してもよいし、前述の官能基を有する含フッ
素エチレン性重合体フィルム(接着層)と官能基を有さ
ない含フッ素エチレン性重合体フィルム(表面層)とを
積層してなる含フッ素重合体積層フィルムの形で適用す
ることもできる。
【0117】つまり、一面は、官能基含有含フッ素エチ
レン性重合体からなる層により他の基材との接着性を与
え、もう一方の面は、一般の含フッ素重合体からなる層
とする。前記官能基含有含フッ素エチレン性重合体の面
を基材に接触させ、熱圧着などの操作により接着させる
ことにより、含フッ素重合体の優れた耐候性、防汚性、
非粘着性、耐薬品性、低摩擦性などの優れた特性を透光
性基材を含めた複合材に与えうる。
レン性重合体からなる層により他の基材との接着性を与
え、もう一方の面は、一般の含フッ素重合体からなる層
とする。前記官能基含有含フッ素エチレン性重合体の面
を基材に接触させ、熱圧着などの操作により接着させる
ことにより、含フッ素重合体の優れた耐候性、防汚性、
非粘着性、耐薬品性、低摩擦性などの優れた特性を透光
性基材を含めた複合材に与えうる。
【0118】本発明における2層からなる含フッ素重合
体積層フィルムの厚さは、目的や用途により選択され、
とくに限定されないが、2層合わせて20〜5000μ
m、好ましくは40〜1000μm、とくに好ましくは
100〜500μmである。
体積層フィルムの厚さは、目的や用途により選択され、
とくに限定されないが、2層合わせて20〜5000μ
m、好ましくは40〜1000μm、とくに好ましくは
100〜500μmである。
【0119】各層の厚さは、接着層5〜1000μm、
含フッ素重合体層(表面層)15〜4995μm程度の
ものが使用でき、好ましくは接着層10〜500μm、
表面層30〜990μm、とくに好ましくは接着層10
〜200μm、表面層90〜490μmである。
含フッ素重合体層(表面層)15〜4995μm程度の
ものが使用でき、好ましくは接着層10〜500μm、
表面層30〜990μm、とくに好ましくは接着層10
〜200μm、表面層90〜490μmである。
【0120】なお、接着層用のフィルムを基材に接着し
たのち、表面層用のフィルムを被覆してもよい。
たのち、表面層用のフィルムを被覆してもよい。
【0121】官能基含有含フッ素重合体フィルム中に、
透明性や、フッ素ポリマー自体の特性を損なわない範囲
で適当な補強剤、充填剤、安定剤、紫外線吸収剤、顔料
その他適宜添加剤を含有せしめることも可能である。か
かる添加剤によって、熱安定性の改良、表面硬度の改
良、耐摩耗性の改良、耐候性の改良、帯電性の改良、そ
の他を向上せしめることも可能である。
透明性や、フッ素ポリマー自体の特性を損なわない範囲
で適当な補強剤、充填剤、安定剤、紫外線吸収剤、顔料
その他適宜添加剤を含有せしめることも可能である。か
かる添加剤によって、熱安定性の改良、表面硬度の改
良、耐摩耗性の改良、耐候性の改良、帯電性の改良、そ
の他を向上せしめることも可能である。
【0122】本発明における含フッ素フィルムは、それ
に用いた重合体の種類や、目的となるフィルムの形状に
より、熱溶融法、押出法、切削法、溶剤キャスティン
グ、粉体、水性または有機溶剤分散体を塗装したのち連
続した皮膜とし、フィルムをうる方法など種々の製法に
よりうることができる。
に用いた重合体の種類や、目的となるフィルムの形状に
より、熱溶融法、押出法、切削法、溶剤キャスティン
グ、粉体、水性または有機溶剤分散体を塗装したのち連
続した皮膜とし、フィルムをうる方法など種々の製法に
よりうることができる。
【0123】たとえば、前述の反応性PTFEからなる
溶融成形が困難な重合体は、圧縮成形、押出成形(ラム
押出、ペースト押出と圧延加工など)などにより成形で
き、また、反応性のPFA、FEP、ETFE、PVd
F、VdF系共重合体などのように溶融成形可能な重合
体においては、圧縮成形、押出成形などが採用され、と
くに生産性、品質面などの理由から溶融押出成形が好ま
しい方法である。
溶融成形が困難な重合体は、圧縮成形、押出成形(ラム
押出、ペースト押出と圧延加工など)などにより成形で
き、また、反応性のPFA、FEP、ETFE、PVd
F、VdF系共重合体などのように溶融成形可能な重合
体においては、圧縮成形、押出成形などが採用され、と
くに生産性、品質面などの理由から溶融押出成形が好ま
しい方法である。
【0124】積層フィルムの接合一体化は、接着層用と
表面層用のそれぞれの成形フィルムを重ね合わせて圧縮
成形する方法、また一方の成形フィルム上に他方を塗装
する方法、多層共押出成形法により、フィルム成形と同
時に接合一体化を達成する方法などが採用でき、なかで
も生産性や品質面で多層共押出成形法が好ましい。
表面層用のそれぞれの成形フィルムを重ね合わせて圧縮
成形する方法、また一方の成形フィルム上に他方を塗装
する方法、多層共押出成形法により、フィルム成形と同
時に接合一体化を達成する方法などが採用でき、なかで
も生産性や品質面で多層共押出成形法が好ましい。
【0125】官能基含有含フッ素重合体フィルムの基材
との接着は、加熱などによる熱活性化によって達成さ
れ、さらには熱溶融接着が好ましい。代表的な接着方法
として熱ロール法や、熱プレス法があり、その他、高周
波加熱法、マイクロ法、真空圧着法(真空プレスな
ど)、空気圧法などがあり、基材の種類や形状やフィル
ムの状態と種類などによって適宜選択できる。
との接着は、加熱などによる熱活性化によって達成さ
れ、さらには熱溶融接着が好ましい。代表的な接着方法
として熱ロール法や、熱プレス法があり、その他、高周
波加熱法、マイクロ法、真空圧着法(真空プレスな
ど)、空気圧法などがあり、基材の種類や形状やフィル
ムの状態と種類などによって適宜選択できる。
【0126】前記官能基含有含フッ素エチレン性重合体
が接着可能な透光性基材としては、ガラス基材、透明樹
脂基材などがあげられる。
が接着可能な透光性基材としては、ガラス基材、透明樹
脂基材などがあげられる。
【0127】ガラス基材としては、特に組成は限定され
ず、石英ガラス、鉛ガラス、アルカリガラス、無アルカ
リガラスなどがあげられ、さらに、結晶化ガラス、発泡
ガラス、熱線反射ガラス、熱線吸収ガラス、複層ガラス
などの複合ガラスも用いることができる。透明樹脂基材
としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂などが
あげられる。
ず、石英ガラス、鉛ガラス、アルカリガラス、無アルカ
リガラスなどがあげられ、さらに、結晶化ガラス、発泡
ガラス、熱線反射ガラス、熱線吸収ガラス、複層ガラス
などの複合ガラスも用いることができる。透明樹脂基材
としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂などが
あげられる。
【0128】本発明はさらに、本発明の含フッ素重合体
を透光性基材に適用した透光性複合材を、耐候性を必要
とする用途に応用した耐候性複合材に関する。
を透光性基材に適用した透光性複合材を、耐候性を必要
とする用途に応用した耐候性複合材に関する。
【0129】つまり、本発明で用いる官能基含有含フッ
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有の優れた耐候性を有すること
から、外装ガラス建材、住設、防音壁などの土木などの
耐候性を必要とする分野に効果的に利用でき、透明性に
優れた耐候性複合材を与えうる。
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有の優れた耐候性を有すること
から、外装ガラス建材、住設、防音壁などの土木などの
耐候性を必要とする分野に効果的に利用でき、透明性に
優れた耐候性複合材を与えうる。
【0130】本発明はさらに、本発明の含フッ素重合体
を透光性基材に適用した透光性複合材を、非粘着性を必
要とする用途に応用した非粘着性複合材に関する。
を透光性基材に適用した透光性複合材を、非粘着性を必
要とする用途に応用した非粘着性複合材に関する。
【0131】つまり、本発明で用いる官能基含有含フッ
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有の油汚れ、こげつき、指紋な
どに対する優れた非粘着性を有することから、調理用機
器、家電などの非粘着性を必要とする分野に効果的に利
用でき、透明性に優れた非粘着性複合材を与えうる。
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有の油汚れ、こげつき、指紋な
どに対する優れた非粘着性を有することから、調理用機
器、家電などの非粘着性を必要とする分野に効果的に利
用でき、透明性に優れた非粘着性複合材を与えうる。
【0132】本発明はさらに、本発明の含フッ素重合体
を透光性基材に適用した透光性複合材を、防汚性を必要
とする用途に応用した防汚性複合材に関する。
を透光性基材に適用した透光性複合材を、防汚性を必要
とする用途に応用した防汚性複合材に関する。
【0133】つまり、本発明で用いる官能基含有含フッ
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有のほこりや汚れ、タバコのや
にやばい煙などに対して優れた防汚性を有することか
ら、内装・外装建材、住宅設備機器、厨房用住設、家電
用部品などの防汚性を必要とする分野に効果的に利用で
き、透明性に優れた防汚性複合材を与えうる。
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有のほこりや汚れ、タバコのや
にやばい煙などに対して優れた防汚性を有することか
ら、内装・外装建材、住宅設備機器、厨房用住設、家電
用部品などの防汚性を必要とする分野に効果的に利用で
き、透明性に優れた防汚性複合材を与えうる。
【0134】本発明はさらに、本発明の含フッ素重合体
を透光性基材に適用した透光性複合材を、耐薬品性を必
要とする用途に応用した耐薬品性複合材に関する。
を透光性基材に適用した透光性複合材を、耐薬品性を必
要とする用途に応用した耐薬品性複合材に関する。
【0135】つまり、本発明で用いる官能基含有含フッ
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有の酸・アルカリ、有機溶剤に
対する優れた耐薬品性を有することから、半導体関係機
器、容器、液晶関係機器などの耐薬品性を必要とする分
野に効果的に利用でき、透明性に優れた耐薬品性複合材
を与えうる。
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有の酸・アルカリ、有機溶剤に
対する優れた耐薬品性を有することから、半導体関係機
器、容器、液晶関係機器などの耐薬品性を必要とする分
野に効果的に利用でき、透明性に優れた耐薬品性複合材
を与えうる。
【0136】本発明はさらに、本発明の含フッ素重合体
を透光性基材に適用した透光性複合材を、飛散防止性を
必要とする用途に応用した飛散防止性複合材に関する。
を透光性基材に適用した透光性複合材を、飛散防止性を
必要とする用途に応用した飛散防止性複合材に関する。
【0137】つまり、本発明で用いる官能基含有含フッ
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有の優れた耐熱性、難燃性を有
することから、ガラス、照明設備、ガラス建材などのガ
ラスなどの飛散を防止する用途に効果的に利用でき、透
明性に優れた飛散防止性複合材を与えうる。
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体特有の優れた耐熱性、難燃性を有
することから、ガラス、照明設備、ガラス建材などのガ
ラスなどの飛散を防止する用途に効果的に利用でき、透
明性に優れた飛散防止性複合材を与えうる。
【0138】本発明はさらに、本発明の含フッ素重合体
を透光性基材に適用した透光性複合材を、撥水性を必要
とする用途に応用した撥水性複合材に関する。
を透光性基材に適用した透光性複合材を、撥水性を必要
とする用途に応用した撥水性複合材に関する。
【0139】つまり、本発明で用いる官能基含有含フッ
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体含有の優れた撥水性を有すること
から、自動車用ガラス、内装建材、住宅設備機器などの
撥水性を必要とする分野に効果的に利用でき、透明性に
優れた撥水性複合材を与えうる。
素重合体は、透光性基材に対する接着性を有するだけで
なく、含フッ素重合体含有の優れた撥水性を有すること
から、自動車用ガラス、内装建材、住宅設備機器などの
撥水性を必要とする分野に効果的に利用でき、透明性に
優れた撥水性複合材を与えうる。
【0140】本発明の透明性を維持した透光性複合材は
前記の特徴により、種々の用途に応用できる。具体的用
途について表1に分類して例示するがこの表の例示のみ
に限られるものではない。
前記の特徴により、種々の用途に応用できる。具体的用
途について表1に分類して例示するがこの表の例示のみ
に限られるものではない。
【0141】
【表1】
【0142】
【実施例】つぎに製造例、実施例をあげて本発明の耐熱
性飛散防止用複合材について説明するが、本発明はこれ
らの実施例のみに限られるものではない。
性飛散防止用複合材について説明するが、本発明はこれ
らの実施例のみに限られるものではない。
【0143】製造例1 (ヒドロキシル基含有PFAの合成)撹拌機、バルブ、
圧力ゲージ、温度計を備えた6リットルのガラスライニ
ング製オートクレーブに純水1500mlを入れ、窒素
ガスで充分置換したのち、真空にし、1,2−ジクロロ
−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R−11
4)1500gを仕込んだ。
圧力ゲージ、温度計を備えた6リットルのガラスライニ
ング製オートクレーブに純水1500mlを入れ、窒素
ガスで充分置換したのち、真空にし、1,2−ジクロロ
−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R−11
4)1500gを仕込んだ。
【0144】ついで、式(7):
【0145】
【化7】
【0146】で示されるパーフルオロ−(1,1,9,
9−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル
−3,6−ジオキサ−8−ノネノール)5.0g、パー
フルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)13
0g、メタノール180gを窒素ガスを用いて圧入し、
系内の温度を35℃に保った。
9−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル
−3,6−ジオキサ−8−ノネノール)5.0g、パー
フルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)13
0g、メタノール180gを窒素ガスを用いて圧入し、
系内の温度を35℃に保った。
【0147】撹拌を行ないながらテトラフルオロエチレ
ンガス(TFE)を内圧が8.0kgf/cm2Gとな
るように圧入した。ついで、ジ−n−プロピルパーオキ
シジカーボネートの50%メタノール溶液0.5gを窒
素を用いて圧入して反応を開始した。
ンガス(TFE)を内圧が8.0kgf/cm2Gとな
るように圧入した。ついで、ジ−n−プロピルパーオキ
シジカーボネートの50%メタノール溶液0.5gを窒
素を用いて圧入して反応を開始した。
【0148】重合反応の進行に伴って圧力が低下するの
で、7.5kgf/cm2Gまで低下した時点でテトラ
フルオロエチレンガスで8.0kgf/cm2まで再加
圧し、降圧、昇圧を繰り返した。
で、7.5kgf/cm2Gまで低下した時点でテトラ
フルオロエチレンガスで8.0kgf/cm2まで再加
圧し、降圧、昇圧を繰り返した。
【0149】テトラフルオロエチレンの供給を続けなが
ら、重合開始からテトラフルオロエチレンガスが約60
g消費されるごとに、前記のヒドロキシ基を有する含フ
ッ素エチレン性単量体(前記式(7)で示される化合
物)の2.5gを計9回(計22.5g)圧入して重合
を継続し、重合開始よりテトラフルオロエチレンが約6
00g消費された時点で供給を止めオートクレーブを冷
却し、未反応モノマーおよびR−114を放出した。
ら、重合開始からテトラフルオロエチレンガスが約60
g消費されるごとに、前記のヒドロキシ基を有する含フ
ッ素エチレン性単量体(前記式(7)で示される化合
物)の2.5gを計9回(計22.5g)圧入して重合
を継続し、重合開始よりテトラフルオロエチレンが約6
00g消費された時点で供給を止めオートクレーブを冷
却し、未反応モノマーおよびR−114を放出した。
【0150】えられた共重合体を水洗、メタノール洗浄
を行なったのち、真空乾燥することにより710gの白
色固体をえた。えられた共重合体の組成は19F−NM
R分析、IR分析によりTFE/PPVE/(式(7)
で示されるヒドロキシ基を有する含フッ素エチレン性単
量体)=97.0/2.0/1.0モル%であった。ま
た、赤外スペクトルは3620〜3400cm-1に−O
Hの特性吸収が観測された。DSC分析によりTm=3
05℃、DTGA分析により1%熱分解温度Td=37
5℃であった。高化式フローテスターを用いて直径2m
m、長さ8mmのノズルを用い、372℃で予熱5分
間、荷重7kgf/cm2でメルトフローレートを測定
したところ32g/10minであった。
を行なったのち、真空乾燥することにより710gの白
色固体をえた。えられた共重合体の組成は19F−NM
R分析、IR分析によりTFE/PPVE/(式(7)
で示されるヒドロキシ基を有する含フッ素エチレン性単
量体)=97.0/2.0/1.0モル%であった。ま
た、赤外スペクトルは3620〜3400cm-1に−O
Hの特性吸収が観測された。DSC分析によりTm=3
05℃、DTGA分析により1%熱分解温度Td=37
5℃であった。高化式フローテスターを用いて直径2m
m、長さ8mmのノズルを用い、372℃で予熱5分
間、荷重7kgf/cm2でメルトフローレートを測定
したところ32g/10minであった。
【0151】製造例2 (ヒドロキシル基含有PFAの合成)撹拌機、バルブ、
圧力ゲージ、温度計を備えた6リットルのガラスライニ
ング製オートクレーブに純水1500mlを入れ、窒素
ガスで充分置換したのち、真空にし、1,2−ジクロロ
−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R−11
4)1500gを仕込んだ。
圧力ゲージ、温度計を備えた6リットルのガラスライニ
ング製オートクレーブに純水1500mlを入れ、窒素
ガスで充分置換したのち、真空にし、1,2−ジクロロ
−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R−11
4)1500gを仕込んだ。
【0152】ついで、パーフルオロ−(1,1,9,9
−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル−
3,6−ジオキサ−8−ノネノール)(式(7))を
2.5g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)
(PPVE)を132g、メタノールを230gとした
以外は製造例1と同様にして反応を開始し、温度を35
℃に保った。
−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル−
3,6−ジオキサ−8−ノネノール)(式(7))を
2.5g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)
(PPVE)を132g、メタノールを230gとした
以外は製造例1と同様にして反応を開始し、温度を35
℃に保った。
【0153】撹拌を行ないながらテトラフルオロエチレ
ンエチレンガス(TFE)を内圧が8.0kgf/cm
2Gとなるように圧入した。ついで、ジ−n−プロピル
パーオキシジカーボネートの50%メタノール溶液0.
5gを窒素を用いて圧入して反応を開始した。
ンエチレンガス(TFE)を内圧が8.0kgf/cm
2Gとなるように圧入した。ついで、ジ−n−プロピル
パーオキシジカーボネートの50%メタノール溶液0.
5gを窒素を用いて圧入して反応を開始した。
【0154】重合反応の進行に伴って圧力が低下するの
で、7.5kgf/cm2Gまで低下した時点でテトラ
フルオロエチレンガスで8.0kgf/cm2まで再加
圧し、降圧、昇圧を繰り返した。
で、7.5kgf/cm2Gまで低下した時点でテトラ
フルオロエチレンガスで8.0kgf/cm2まで再加
圧し、降圧、昇圧を繰り返した。
【0155】さらに、重合開始からテトラフルオロエチ
レンガスが約60g消費されるごとに圧入する前記のヒ
ドロキシ基を有する含フッ素エチレン性重合体(前記式
(7)で示される化合物)の量を1.23gを計9回
(計11.10g)とした以外は製造例1と同様にして
680gの共重合体の白色固体をえた。えられた共重合
体の組成は19F−NMR分析、IR分析によりTFE/
PPVE/(式(7)で示されるヒドロキシ基を有する
含フッ素エチレン性単量体)=97.6/2.0/0.
4モル%であった。また、赤外スペクトルは3620〜
3400cm-1に−OHの特性吸収が観測された。DS
C分析によりTm=310℃、DTGA分析により分解
開始温度368℃、1%熱分解温度Td=375℃であ
った。高化式フローテスターを用いて直径2mm、長さ
8mmのノズルを用い、372℃で予熱5分間、荷重7
kgf/cm2でメルトフローレートを測定したところ
42g/10minであった。
レンガスが約60g消費されるごとに圧入する前記のヒ
ドロキシ基を有する含フッ素エチレン性重合体(前記式
(7)で示される化合物)の量を1.23gを計9回
(計11.10g)とした以外は製造例1と同様にして
680gの共重合体の白色固体をえた。えられた共重合
体の組成は19F−NMR分析、IR分析によりTFE/
PPVE/(式(7)で示されるヒドロキシ基を有する
含フッ素エチレン性単量体)=97.6/2.0/0.
4モル%であった。また、赤外スペクトルは3620〜
3400cm-1に−OHの特性吸収が観測された。DS
C分析によりTm=310℃、DTGA分析により分解
開始温度368℃、1%熱分解温度Td=375℃であ
った。高化式フローテスターを用いて直径2mm、長さ
8mmのノズルを用い、372℃で予熱5分間、荷重7
kgf/cm2でメルトフローレートを測定したところ
42g/10minであった。
【0156】製造例3 (ヒドロキシル基含有PFAの合成)撹拌機、バルブ、
圧力ゲージ、温度計を備えた6リットルのガラスライニ
ング製オートクレーブに純水1500mlを入れ、窒素
ガスで充分置換したのち、真空にし、1,2−ジクロロ
−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R−11
4)1500gを仕込んだ。
圧力ゲージ、温度計を備えた6リットルのガラスライニ
ング製オートクレーブに純水1500mlを入れ、窒素
ガスで充分置換したのち、真空にし、1,2−ジクロロ
−1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R−11
4)1500gを仕込んだ。
【0157】ついで、パーフルオロ−(1,1,9,9
−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル−
3,6−ジオキサ−8−ノネノール)(式(7))の1
0.2g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)
(PPVE)130g、メタノール180gを窒素ガス
を用いて圧入し、系内の温度を35℃に保った。
−テトラハイドロ−2,5−ビストリフルオロメチル−
3,6−ジオキサ−8−ノネノール)(式(7))の1
0.2g、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)
(PPVE)130g、メタノール180gを窒素ガス
を用いて圧入し、系内の温度を35℃に保った。
【0158】撹拌を行ないながらテトラフルオロエチレ
ンガス(TFE)を内圧が8.0kgf/cm2Gとな
るように圧入した。ついで、ジ−n−プロピルパーオキ
シジカーボネートの50%メタノール溶液0.5gを窒
素を用いて圧入して反応を開始した。
ンガス(TFE)を内圧が8.0kgf/cm2Gとな
るように圧入した。ついで、ジ−n−プロピルパーオキ
シジカーボネートの50%メタノール溶液0.5gを窒
素を用いて圧入して反応を開始した。
【0159】重合反応の進行に伴って圧力が低下するの
で、7.5kgf/cm2Gまで低下した時点でテトラ
フルオロエチレンガスで8.0kgf/cm2まで再加
圧し、降圧、昇圧を繰り返した。
で、7.5kgf/cm2Gまで低下した時点でテトラ
フルオロエチレンガスで8.0kgf/cm2まで再加
圧し、降圧、昇圧を繰り返した。
【0160】テトラフルオロエチレンの供給を続けなが
ら、重合開始からテトラフルオロエチレンガスが約60
g消費されるごとに、前記のヒドロキシ基を有する含フ
ッ素エチレン性単量体(前記式(7)で示される化合
物)の5.14gを計9回(計46.3g)圧入して重
合を継続し、重合開始よりテトラフルオロエチレンが約
600g消費された時点で供給を止めオートクレーブを
冷却し、未反応モノマーおよびR−114を放出した。
ら、重合開始からテトラフルオロエチレンガスが約60
g消費されるごとに、前記のヒドロキシ基を有する含フ
ッ素エチレン性単量体(前記式(7)で示される化合
物)の5.14gを計9回(計46.3g)圧入して重
合を継続し、重合開始よりテトラフルオロエチレンが約
600g消費された時点で供給を止めオートクレーブを
冷却し、未反応モノマーおよびR−114を放出した。
【0161】えられた重合体を水洗、メタノール洗浄を
行なったのち、真空乾燥することにより721gの白色
固体(粉末)をえた。えられた共重合体の組成は19F−
NMR分析、IR分析によりTFE/PPVE/(式7
で示されるヒドロキシ基を有する含フッ素エチレン性単
量体)=97.6/2.0/1.8モル%であった。ま
た、赤外スペクトルは3620〜3400cm-1に−O
Hの特性吸収が観測された。DSC分析によりTm=3
11℃、DTGA分析により分解開始温度368℃、1
%熱分解温度Td=362℃であった。高化式フローテ
スターを用いて直径2mm、長さ8mmのノズルを用
い、372℃で予熱5分間、荷重7kgf/cm2でメ
ルトフローレートを測定したところ85g/10min
であった。
行なったのち、真空乾燥することにより721gの白色
固体(粉末)をえた。えられた共重合体の組成は19F−
NMR分析、IR分析によりTFE/PPVE/(式7
で示されるヒドロキシ基を有する含フッ素エチレン性単
量体)=97.6/2.0/1.8モル%であった。ま
た、赤外スペクトルは3620〜3400cm-1に−O
Hの特性吸収が観測された。DSC分析によりTm=3
11℃、DTGA分析により分解開始温度368℃、1
%熱分解温度Td=362℃であった。高化式フローテ
スターを用いて直径2mm、長さ8mmのノズルを用
い、372℃で予熱5分間、荷重7kgf/cm2でメ
ルトフローレートを測定したところ85g/10min
であった。
【0162】製造例4 (官能基を含まないPFAの合成)製造例1において、
パーフルオロ(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,
5−ビストリフルオロメチル−3,6−ジオキサ−8−
ノネノール)(式(7)で示される化合物)を用いない
こと、さらにメタノールを240g使用すること以外
は、製造例1と同様にして合成を行ない、官能基を含ま
ないPFA597gをえた。
パーフルオロ(1,1,9,9−テトラハイドロ−2,
5−ビストリフルオロメチル−3,6−ジオキサ−8−
ノネノール)(式(7)で示される化合物)を用いない
こと、さらにメタノールを240g使用すること以外
は、製造例1と同様にして合成を行ない、官能基を含ま
ないPFA597gをえた。
【0163】製造例1と同様にして、えられたPFAを
分析したところ TFE/PPVE=98.2/1.8モル% Tm=310℃ Td=469℃(1%重量減) メルトフローレート=24g/10min であった。
分析したところ TFE/PPVE=98.2/1.8モル% Tm=310℃ Td=469℃(1%重量減) メルトフローレート=24g/10min であった。
【0164】製造例5 (ヒドロキシル基含有PFA粉体塗料の製造)製造例1
でえたヒドロキシル基含有PFA粉末(見掛比重0.
5、真比重2.1、平均粒径600ミクロン)をローラ
ーコンパクター(新東工業(株)製BCS−25型)で
幅60mm、厚さ5mmにシート状に圧縮した。つぎに
解砕機で約10mm径に解砕し、さらに粉砕機((株)
奈良機械製作所製コスモマイザーN−1型)を用いて、
室温で11000rpmで微粉砕した。つぎに分級機
(新東京機械(株)製ハイボルダー300SD型)で1
70メッシュ(88ミクロン目開き)以上の粗粉子を取
り除き、ヒドロキシル基を有するPFA粉体塗料をえ
た。その粉末の見掛密度は0.7g/ml、平均粒径2
0μmであった。
でえたヒドロキシル基含有PFA粉末(見掛比重0.
5、真比重2.1、平均粒径600ミクロン)をローラ
ーコンパクター(新東工業(株)製BCS−25型)で
幅60mm、厚さ5mmにシート状に圧縮した。つぎに
解砕機で約10mm径に解砕し、さらに粉砕機((株)
奈良機械製作所製コスモマイザーN−1型)を用いて、
室温で11000rpmで微粉砕した。つぎに分級機
(新東京機械(株)製ハイボルダー300SD型)で1
70メッシュ(88ミクロン目開き)以上の粗粉子を取
り除き、ヒドロキシル基を有するPFA粉体塗料をえ
た。その粉末の見掛密度は0.7g/ml、平均粒径2
0μmであった。
【0165】製造例6 (官能基を含まないPFA粉体塗料の製造)製造例1で
えたヒドロキシル基を有するPFA粉末にかえて製造例
4でえた官能基を含まないPFA粉末(見掛比重0.
6、真比重2.1、平均粒径400ミクロン)を用いた
以外は製造例5と同様にしてPFA粉体塗料を作成し
た。その粉末の見掛密度は0.83g/ml、平均粒径
26μmであった。
えたヒドロキシル基を有するPFA粉末にかえて製造例
4でえた官能基を含まないPFA粉末(見掛比重0.
6、真比重2.1、平均粒径400ミクロン)を用いた
以外は製造例5と同様にしてPFA粉体塗料を作成し
た。その粉末の見掛密度は0.83g/ml、平均粒径
26μmであった。
【0166】製造例7 (フッ素を有さない官能基含有単量体を用いた、含フッ
素重合体の合成)撹拌機、バルブ、圧力ゲージ、温度計
を備えた1リットルのステンレス製オートクレーブに、
酢酸ブチル250g、ピバリン酸ビニル(VPi)3
6.4g、フッ素を有さないヒドロキシル基含有単量体
として、4−ヒドロキシルブチルビニルエーテル(HB
VE)32.5g、イソプロポキシカルボニルパーオキ
サイド4.0gを仕込み、0℃に氷冷し、窒素ガスで充
填置換したのち真空にし、イソブチレン(IB)47.
5gとテトラフルオロエチレン(TFE)142gを仕
込んだ。
素重合体の合成)撹拌機、バルブ、圧力ゲージ、温度計
を備えた1リットルのステンレス製オートクレーブに、
酢酸ブチル250g、ピバリン酸ビニル(VPi)3
6.4g、フッ素を有さないヒドロキシル基含有単量体
として、4−ヒドロキシルブチルビニルエーテル(HB
VE)32.5g、イソプロポキシカルボニルパーオキ
サイド4.0gを仕込み、0℃に氷冷し、窒素ガスで充
填置換したのち真空にし、イソブチレン(IB)47.
5gとテトラフルオロエチレン(TFE)142gを仕
込んだ。
【0167】撹拌を行いながら40℃に加熱し、30時
間反応させ、反応容器内圧力が2.0kg/cm2以下
に下がった時点で反応を停止した。オートクレーブを冷
却し、未反応のガスモノマーを放出したところ、含フッ
素重合体の酢酸ブチル溶液がえられた。ポリマー濃度は
45%であった。
間反応させ、反応容器内圧力が2.0kg/cm2以下
に下がった時点で反応を停止した。オートクレーブを冷
却し、未反応のガスモノマーを放出したところ、含フッ
素重合体の酢酸ブチル溶液がえられた。ポリマー濃度は
45%であった。
【0168】えられた含フッ素重合体の酢酸ブチル溶液
から、再沈法により含フッ素重合体を取り出し、充分減
圧および乾燥させることにより白色固体として単離し
た。1H−NMR、19F−NMR元素分析によりえられ
た含フッ素重合体を分析したところ、TFE/IB/V
Pi/HBVE=44/34/15/7モルからなる共
重合体であった。
から、再沈法により含フッ素重合体を取り出し、充分減
圧および乾燥させることにより白色固体として単離し
た。1H−NMR、19F−NMR元素分析によりえられ
た含フッ素重合体を分析したところ、TFE/IB/V
Pi/HBVE=44/34/15/7モルからなる共
重合体であった。
【0169】製造例8 (ヒドロキシル基含有PFAのフィルムの作製)製造例
1でえた白色固体8.0gを100mmφの金型に入れ
350℃に設定したプレス機にセットし予熱を30分間
行なったのち、70kg/cm2で1分間圧縮成形を行
ない、厚さ0.5mmのフィルムをえた。
1でえた白色固体8.0gを100mmφの金型に入れ
350℃に設定したプレス機にセットし予熱を30分間
行なったのち、70kg/cm2で1分間圧縮成形を行
ない、厚さ0.5mmのフィルムをえた。
【0170】製造例9 (ヒドロキシル基含有PFAのフィルムの作製)製造例
2でえた白色固体を用いたこと以外は製造例8と同様に
して厚さ0.5mmのフィルムをえた。
2でえた白色固体を用いたこと以外は製造例8と同様に
して厚さ0.5mmのフィルムをえた。
【0171】製造例10 (官能基を含まないPFAのフィルムの作製)製造例4
でえた白色固体を用いたこと以外は製造例8と同様にし
て厚さ0.5mmのフィルムをえた。
でえた白色固体を用いたこと以外は製造例8と同様にし
て厚さ0.5mmのフィルムをえた。
【0172】製造例11 (ヒドロキシル基含有PFAの押出によるフィルムの作
製)製造例1でえた白色固体から2軸押出機(東洋精機
(株)製ラボプラストミル)を用いて350〜370℃
で押出しを行いペレットを作製した。そのペレットを用
い、単軸押出機(東洋精機(株)ラボプラストミル)に
て360℃〜380℃、ロール温度120℃で押出を行
ない、巾10cm、厚さ100〜150μmのフィルム
をえた。
製)製造例1でえた白色固体から2軸押出機(東洋精機
(株)製ラボプラストミル)を用いて350〜370℃
で押出しを行いペレットを作製した。そのペレットを用
い、単軸押出機(東洋精機(株)ラボプラストミル)に
て360℃〜380℃、ロール温度120℃で押出を行
ない、巾10cm、厚さ100〜150μmのフィルム
をえた。
【0173】製造例12 (ヒドロキシル基含有PFAの押出によるフィルムの作
製)製造例1でえた白色固体に製造例3でえた白色固体
を用いた以外は製造例11と同様にしてペレットを作製
し、さらに押出により製造例11と同様にして幅10c
m、厚さ100〜150μmのフィルムをえた。
製)製造例1でえた白色固体に製造例3でえた白色固体
を用いた以外は製造例11と同様にしてペレットを作製
し、さらに押出により製造例11と同様にして幅10c
m、厚さ100〜150μmのフィルムをえた。
【0174】製造例13 (官能基を含まないPFAの押出によるフィルムの作
製)製造例4でえた白色固体を用いたこと以外は製造例
11と同様にしてペレットを作製し、さらに押出により
製造例11と同様にして幅10cm、厚さ100〜15
0μmのフィルムをえた。
製)製造例4でえた白色固体を用いたこと以外は製造例
11と同様にしてペレットを作製し、さらに押出により
製造例11と同様にして幅10cm、厚さ100〜15
0μmのフィルムをえた。
【0175】実施例1 (ヒドロキシル基含有PFA粉体塗料の接着性評価) (1)接着試験用のプレスシートの作製 製造例5でえたヒドロキシル基を有するPFA粉体塗料
約4gを直径60mmの円筒型金型に入れ、プレス機を
用い室温にて300kgf/cm2の圧力で圧縮成形
し、円盤型のコールドプレスシート(以下、「PFAシ
ート」ともいう)をえた。
約4gを直径60mmの円筒型金型に入れ、プレス機を
用い室温にて300kgf/cm2の圧力で圧縮成形
し、円盤型のコールドプレスシート(以下、「PFAシ
ート」ともいう)をえた。
【0176】(2)基板の前処理 70×70×2(mm)のパイレックスガラス板をアセ
トンで脱脂した。
トンで脱脂した。
【0177】(3)接着サンプル作成 上記(1)でえたPFAシートをガラス板(上記
(2))の上に置き、熱風乾燥機に入れ、330℃10
分間加熱溶融させた。膜厚約450μmのPFAシート
がガラス板に接着したサンプルがえられた。図1にPF
Aシート1とガラス板2とからなる接着サンプルの概略
平面図を示す。
(2))の上に置き、熱風乾燥機に入れ、330℃10
分間加熱溶融させた。膜厚約450μmのPFAシート
がガラス板に接着したサンプルがえられた。図1にPF
Aシート1とガラス板2とからなる接着サンプルの概略
平面図を示す。
【0178】(4)接着強度の測定 図1に示すように、前記(3)でえた接着サンプルのP
FAシート1に幅a(10mm)の間隔でカッターで切
れ目を入れ、各短冊状のシート1の一方の端をめくり、
接着強度測定用の測定具をえた。図2にえられた接着測
定用の測定具の概略斜視図を示す。図2に示すように、
ガラス板2に対してシート1を90°の角度で引っぱ
り、剥離強度を測定した。テンシロン万能試験機(オリ
エンテック(株)製)を用い、室温下、クロスヘッドス
ピード50mm/minで測定したところ、面積法によ
る平均剥離荷重で2.5kgf/cmの接着強度を示し
た。
FAシート1に幅a(10mm)の間隔でカッターで切
れ目を入れ、各短冊状のシート1の一方の端をめくり、
接着強度測定用の測定具をえた。図2にえられた接着測
定用の測定具の概略斜視図を示す。図2に示すように、
ガラス板2に対してシート1を90°の角度で引っぱ
り、剥離強度を測定した。テンシロン万能試験機(オリ
エンテック(株)製)を用い、室温下、クロスヘッドス
ピード50mm/minで測定したところ、面積法によ
る平均剥離荷重で2.5kgf/cmの接着強度を示し
た。
【0179】比較例1 (官能基を含まないPFA粉体塗料の接着性評価)製造
例5でえたヒドロキシル基を有するPFA粉体塗料にか
えて製造例6でえた官能基を含まないPFA粉体塗料を
用いた以外は実施例1と同様にして接着試験用プレスシ
ートの作製、基材の前処理、接着サンプル作製を行ない
接着強度の測定を行なった。
例5でえたヒドロキシル基を有するPFA粉体塗料にか
えて製造例6でえた官能基を含まないPFA粉体塗料を
用いた以外は実施例1と同様にして接着試験用プレスシ
ートの作製、基材の前処理、接着サンプル作製を行ない
接着強度の測定を行なった。
【0180】官能基を含まないPFA粉体塗料の接着強
度は、0.2kgf/cmであった。
度は、0.2kgf/cmであった。
【0181】実施例2 (ヒドロキシル基含有PFA粉体塗料の静電塗装) (1)基材の前処理 150×70×2(mm)のガラス板をアセトンで洗浄
した後、帯電防止剤(日本油脂(株)製エレガン264
A)の0.5%メタノール溶液を塗布し風乾した。
した後、帯電防止剤(日本油脂(株)製エレガン264
A)の0.5%メタノール溶液を塗布し風乾した。
【0182】(2)静電塗装 上記(1)でえたガラス板に、製造例5でえたヒドロキ
シル基を有するPFA粉体塗料を、静電粉体塗装機(岩
田塗装(株)製GX3300型)を用い、室温で印加電
圧40kVで静電塗装した。塗装板を330℃15分間
熱風乾燥機にて焼成し、45〜50μmの膜厚の塗装膜
をえた。
シル基を有するPFA粉体塗料を、静電粉体塗装機(岩
田塗装(株)製GX3300型)を用い、室温で印加電
圧40kVで静電塗装した。塗装板を330℃15分間
熱風乾燥機にて焼成し、45〜50μmの膜厚の塗装膜
をえた。
【0183】塗膜は、透明で均一な連続膜であって、基
材のガラスとも強固に密着した。
材のガラスとも強固に密着した。
【0184】以下の方法で密着性試験を行なった。
【0185】(碁盤目試験)コーティング面にJIS
K 5400 1990,8.5.2に規定された碁盤
目100マスを作製し、この面にセロテープ(ニチバン
(株)製の粘着テープ)を充分に密着させ、ただちに引
き剥がす。新しいセロテープでこの引き剥がしを10回
行ない、100マス中何マスが残存しているかを評価す
る。
K 5400 1990,8.5.2に規定された碁盤
目100マスを作製し、この面にセロテープ(ニチバン
(株)製の粘着テープ)を充分に密着させ、ただちに引
き剥がす。新しいセロテープでこの引き剥がしを10回
行ない、100マス中何マスが残存しているかを評価す
る。
【0186】その結果、100マス全部が残存(100
/100)し、充分な密着力を示すことがわかった。
/100)し、充分な密着力を示すことがわかった。
【0187】比較例2 製造例5でえたヒドロキシル基を有するPFA粉体塗料
にかえて製造例6でえた官能基を含まないPFA粉体塗
料を用いた以外は実施例2と同様にしてガラス板に静電
塗装を行ない、碁盤目試験を行なった。
にかえて製造例6でえた官能基を含まないPFA粉体塗
料を用いた以外は実施例2と同様にしてガラス板に静電
塗装を行ない、碁盤目試験を行なった。
【0188】その結果、セロテープの引き剥がしで10
0マスすべてが完全に剥離(0/100)した。
0マスすべてが完全に剥離(0/100)した。
【0189】実施例3〜4 (ヒドロキシル基含有PFAフィルムとガラスとの接着
性試験)ガラス板として30×20×5mmのパイレッ
クスガラスを用いて、ヒドロキシル基を有するPFAと
の接着性試験を以下のように行なった。
性試験)ガラス板として30×20×5mmのパイレッ
クスガラスを用いて、ヒドロキシル基を有するPFAと
の接着性試験を以下のように行なった。
【0190】さらに接着後の積層体の耐温水性試験およ
びメタノール浸漬試験も行なった。結果を表2に示す。
びメタノール浸漬試験も行なった。結果を表2に示す。
【0191】(引張剪断試験用の試験片の作製)図3に
引張剪断試験用の試験片の概略斜視図を示す。図3に示
すように製造例8〜9でえたヒドロキシル基含有PFA
フィルム(長さfが10m、幅gが20mm、厚さhが
0.1mm)を接着剤層3としてパイレックスガラス板
4(長さiが30m、幅gが20mm、厚さjが5m
m)の間にはさみ、3kgの荷重をのせ、電気炉のなか
で350℃、30分間放置し、試験片をえた。接着剤層
3の厚さは、スペーサーにより0.1mmに調整した。
引張剪断試験用の試験片の概略斜視図を示す。図3に示
すように製造例8〜9でえたヒドロキシル基含有PFA
フィルム(長さfが10m、幅gが20mm、厚さhが
0.1mm)を接着剤層3としてパイレックスガラス板
4(長さiが30m、幅gが20mm、厚さjが5m
m)の間にはさみ、3kgの荷重をのせ、電気炉のなか
で350℃、30分間放置し、試験片をえた。接着剤層
3の厚さは、スペーサーにより0.1mmに調整した。
【0192】(接着強度)図4に引張剪断法により接着
強度を測定するために用いる試験装置を説明するための
概略説明図を示す。図4に示すように、前述のようにし
てえられた試験片5の形状にあわせた試験用治具6をオ
リエンテック(株)製テンシロン万能試験機7にセット
し、クロスヘッドスピード20mm/minで引張剪断
試験を行なった。測定は最大接着強度(kgf/c
m2)を示した。
強度を測定するために用いる試験装置を説明するための
概略説明図を示す。図4に示すように、前述のようにし
てえられた試験片5の形状にあわせた試験用治具6をオ
リエンテック(株)製テンシロン万能試験機7にセット
し、クロスヘッドスピード20mm/minで引張剪断
試験を行なった。測定は最大接着強度(kgf/c
m2)を示した。
【0193】(耐温水性試験)前記に示した方法で作製
した試験片を用いて、50℃の温水に浸漬し、6時間後
の接着性を観察し、72時間後の接着強度(kgf/c
m2)を測定した。
した試験片を用いて、50℃の温水に浸漬し、6時間後
の接着性を観察し、72時間後の接着強度(kgf/c
m2)を測定した。
【0194】(メタノール浸漬試験)前記に示した方法
で作製した試験片を用いて室温でメタノール中に浸漬さ
せ接着性を観察した。
で作製した試験片を用いて室温でメタノール中に浸漬さ
せ接着性を観察した。
【0195】比較例3 (官能基を含まないPFAフィルムとガラスとの接着
性)製造例8または9のヒドロキシル基含有PFAフィ
ルムにかえて製造例10でえた官能基を含まないPFA
フィルムを用いたこと以外は実施例3と同様にして試験
片の作製および各種試験を行なった。結果を表2に示
す。
性)製造例8または9のヒドロキシル基含有PFAフィ
ルムにかえて製造例10でえた官能基を含まないPFA
フィルムを用いたこと以外は実施例3と同様にして試験
片の作製および各種試験を行なった。結果を表2に示
す。
【0196】
【表2】
【0197】実施例5 (ヒドロキシル基含有PFAフィルムのガラスへのラミ
ネートとその透明性) (ガラスとの積層体の作製)図5に接着耐久性試験用積
層体をうるために作製したラミネート試験板の概略断面
図を示す。図5に示すように長さ150mm、幅70m
m、厚さ2.0mmのガラス板11にガラス板と同じ大
きさ(150×70mm)に切断した製造例11でえた
厚さ100μmのヒドロキシル基含有PFAフィルム8
をのせ、その上に同じ大きさの官能基を有さない厚さ1
00μmのPFAフィルム9(製造例13のフィルム)
およびポリイミドフィルム10(デュポン製カプトン2
00−H)を重ね、さらに上記ガラス板11と同じ大き
さのアルミニウム板12を重ね、350℃に設定したプ
レス機にセットし、予熱(20分)したのち、約20k
g/cm2で1分間加圧してラミネート試験板をえた。
冷却後アルミニウム板12およびポリイミドフィルム1
0を取り除いて図6に示すようなガラスとの片面ラミネ
ート板をえた。
ネートとその透明性) (ガラスとの積層体の作製)図5に接着耐久性試験用積
層体をうるために作製したラミネート試験板の概略断面
図を示す。図5に示すように長さ150mm、幅70m
m、厚さ2.0mmのガラス板11にガラス板と同じ大
きさ(150×70mm)に切断した製造例11でえた
厚さ100μmのヒドロキシル基含有PFAフィルム8
をのせ、その上に同じ大きさの官能基を有さない厚さ1
00μmのPFAフィルム9(製造例13のフィルム)
およびポリイミドフィルム10(デュポン製カプトン2
00−H)を重ね、さらに上記ガラス板11と同じ大き
さのアルミニウム板12を重ね、350℃に設定したプ
レス機にセットし、予熱(20分)したのち、約20k
g/cm2で1分間加圧してラミネート試験板をえた。
冷却後アルミニウム板12およびポリイミドフィルム1
0を取り除いて図6に示すようなガラスとの片面ラミネ
ート板をえた。
【0198】ガラス層を除く、ヒドロキシル基含有PF
Aおよび官能基を有さないPFAの層は、合わせて85
μmであった。
Aおよび官能基を有さないPFAの層は、合わせて85
μmであった。
【0199】(ヒドロキシル基含有PFAを含む、ガラ
ス積層体の可視光線透過性)上記でえたPFAとガラス
との積層体について日立分光光度計V−3410を用い
て代表的な可視線領域の光線透過率を測定した。結果を
表3に示す。
ス積層体の可視光線透過性)上記でえたPFAとガラス
との積層体について日立分光光度計V−3410を用い
て代表的な可視線領域の光線透過率を測定した。結果を
表3に示す。
【0200】比較例4 実施例5において用いたものと同じガラス板について、
実施例5と同様にして代表的な可視線領域の光線透過率
を測定した。結果を表3に示す。
実施例5と同様にして代表的な可視線領域の光線透過率
を測定した。結果を表3に示す。
【0201】
【表3】
【0202】表3より、PFA/ヒドロキシル基含有P
FA/ガラス積層体は良好な透明性を示すことがわか
る。
FA/ガラス積層体は良好な透明性を示すことがわか
る。
【0203】実施例6 (ヒドロキシル基含有PFAフィルムとガラスとの耐久
性) (耐久性試験用積層体の作製)図5に接着耐久性試験用
積層体をうるために作製したラミネート試験板の概略断
面図を示す。図5に示すように長さ150mm、幅70
mmのガラス板11の中央に長さ120mm、幅40m
mに切断した製造例12でえたヒドロキシル基含有PF
Aフィルム8をのせ、その上に同じ大きさの官能基を有
さないPFAフィルム9(製造例13のフィルム)およ
びポリイミドフィルム10(実施例5と同じもの)を重
ね、さらに上記ガラス板11と同じ大きさのアルミニウ
ム板12を重ね、350℃に設定したプレス機にセット
し、予熱(20分)したのち、約20kg/cm2で1
分間加圧してラミネート試験板をえた。冷却後アルミニ
ウム板12およびポリイミドフィルム10を取り除いて
耐久性試験用積層体をえた。図6にえられた耐久性試験
用積層体の概略断面図を示す。
性) (耐久性試験用積層体の作製)図5に接着耐久性試験用
積層体をうるために作製したラミネート試験板の概略断
面図を示す。図5に示すように長さ150mm、幅70
mmのガラス板11の中央に長さ120mm、幅40m
mに切断した製造例12でえたヒドロキシル基含有PF
Aフィルム8をのせ、その上に同じ大きさの官能基を有
さないPFAフィルム9(製造例13のフィルム)およ
びポリイミドフィルム10(実施例5と同じもの)を重
ね、さらに上記ガラス板11と同じ大きさのアルミニウ
ム板12を重ね、350℃に設定したプレス機にセット
し、予熱(20分)したのち、約20kg/cm2で1
分間加圧してラミネート試験板をえた。冷却後アルミニ
ウム板12およびポリイミドフィルム10を取り除いて
耐久性試験用積層体をえた。図6にえられた耐久性試験
用積層体の概略断面図を示す。
【0204】(耐候性試験)上記のヒドロキシル基含有
PFAフィルム8を接着層にして官能基を有さないPF
Aフィルム9をガラス板11に積層した積層体をアイス
ーパーUVテスター(岩崎電機(株)製)に投入し、促
進耐候性試験を行なった。外観変化のないものを○とし
た。
PFAフィルム8を接着層にして官能基を有さないPF
Aフィルム9をガラス板11に積層した積層体をアイス
ーパーUVテスター(岩崎電機(株)製)に投入し、促
進耐候性試験を行なった。外観変化のないものを○とし
た。
【0205】(耐熱性試験)上記積層体を200℃の雰
囲気中に12時間放置した。外観上変化のないものを○
とした。
囲気中に12時間放置した。外観上変化のないものを○
とした。
【0206】(温湿度サイクル)−40℃/1時間、8
5℃/85%RH/4時間の温湿度サイクル試験を20
サイクル行なった。外観上変化のないものを○とした。
5℃/85%RH/4時間の温湿度サイクル試験を20
サイクル行なった。外観上変化のないものを○とした。
【0207】以上の各種試験結果を表4に示す。
【0208】比較例5 (官能基を含まないPFAフィルムとガラスとの耐久
性)ヒドロキシル基含有PFAフィルムにかえて、製造
例13でえた官能基をもたないPFAフィルムを用いた
以外は、実施例6と同様にして、試験用積層体を作製し
て耐久性試験を行なった。結果を表4に示す。
性)ヒドロキシル基含有PFAフィルムにかえて、製造
例13でえた官能基をもたないPFAフィルムを用いた
以外は、実施例6と同様にして、試験用積層体を作製し
て耐久性試験を行なった。結果を表4に示す。
【0209】比較例6 (表面処理FEP/EVAフィルム/ガラス積層体の耐
久性)ヒドロキシル基含有PFAフィルムにかえてEV
Aフィルム(住友化学工業(株)製、ボンドファースト
7B、厚さ200μm)を接着層として、官能基を含ま
ないPFAフィルムにかえてFEPの片面表面処理フィ
ルム(ダイキン工業(株)製、ネオフロンFEPフィル
ム NF−0100B1)を、表面処理面をEVAフィ
ルム層に接触させて重ね、180℃の温度でプレス接着
させた以外は実施例6と同様にして、表面処理FEP/
EVA/ガラスの積層体をえた。これを用い実施例6と
同様の耐久性試験を行なった。結果を表4に示す。
久性)ヒドロキシル基含有PFAフィルムにかえてEV
Aフィルム(住友化学工業(株)製、ボンドファースト
7B、厚さ200μm)を接着層として、官能基を含ま
ないPFAフィルムにかえてFEPの片面表面処理フィ
ルム(ダイキン工業(株)製、ネオフロンFEPフィル
ム NF−0100B1)を、表面処理面をEVAフィ
ルム層に接触させて重ね、180℃の温度でプレス接着
させた以外は実施例6と同様にして、表面処理FEP/
EVA/ガラスの積層体をえた。これを用い実施例6と
同様の耐久性試験を行なった。結果を表4に示す。
【0210】比較例7 (フッ素を有さない官能基含有単量体を用いた含フッ素
重合体の耐熱性および耐久性)製造例7でえられた含フ
ッ素共重合体の熱分解温度をTGA分析により測定した
ところ1%熱分解温度で220℃であった。製造例7で
えたようなフッ素を有さない官能基含有単量体を用いた
含フッ素共重合体は耐熱性が低いことがわかった。さら
に、製造例7でえられた含フッ素重合体を酢酸ブチルに
10重量%の濃度に溶解させた。
重合体の耐熱性および耐久性)製造例7でえられた含フ
ッ素共重合体の熱分解温度をTGA分析により測定した
ところ1%熱分解温度で220℃であった。製造例7で
えたようなフッ素を有さない官能基含有単量体を用いた
含フッ素共重合体は耐熱性が低いことがわかった。さら
に、製造例7でえられた含フッ素重合体を酢酸ブチルに
10重量%の濃度に溶解させた。
【0211】実施例5で用いたのと同じガラス板に上記
製造例7の含フッ素重合体の酢酸ブチル溶液をエアスプ
レーで膜厚が約10μmとなるように塗装し90℃で1
0分間赤外乾燥させた。えられた塗板について実施例6
と同様な耐久性試験を行なった。結果を表4に示す。
製造例7の含フッ素重合体の酢酸ブチル溶液をエアスプ
レーで膜厚が約10μmとなるように塗装し90℃で1
0分間赤外乾燥させた。えられた塗板について実施例6
と同様な耐久性試験を行なった。結果を表4に示す。
【0212】
【表4】
【0213】
【発明の効果】本発明の接着性に優れた官能基含有含フ
ッ素重合体からなる材料を透光性基材に適用することに
より、複雑な工程を必要することなく、透明性の優れた
透光性複合材をうることができる。
ッ素重合体からなる材料を透光性基材に適用することに
より、複雑な工程を必要することなく、透明性の優れた
透光性複合材をうることができる。
【0214】また本発明によれば接着加工性、透明性に
優れた耐候性複合材、非粘着性複合材、防汚性複合材、
耐薬品性複合材、飛散防止性複合材、撥水性複合材をう
ることができ、建材、調理機器、住宅設備機器、自動
車、半導体、家電などの種々の用途分野に効果的に利用
できる。
優れた耐候性複合材、非粘着性複合材、防汚性複合材、
耐薬品性複合材、飛散防止性複合材、撥水性複合材をう
ることができ、建材、調理機器、住宅設備機器、自動
車、半導体、家電などの種々の用途分野に効果的に利用
できる。
【図1】本発明の実施例1において接着強度を測定する
ために作製した接着サンプルの概略平面図である。
ために作製した接着サンプルの概略平面図である。
【図2】本発明の実施例1における接着強度の測定に用
いた測定具の概略斜視図である。
いた測定具の概略斜視図である。
【図3】本発明における接着性試験(引張剪断試験)に
供する試験片の概略斜視図である。
供する試験片の概略斜視図である。
【図4】本発明における接着性試験(引張剪断試験)に
用いる試験装置の概略説明図である。
用いる試験装置の概略説明図である。
【図5】本発明の実施例5における積層体をうるために
作製したラミネート試験板の概略断面図である。
作製したラミネート試験板の概略断面図である。
【図6】本発明の実施例5においてえられた積層体の概
略断面図である。
略断面図である。
1 PFAシート 2、11 ガラス板 3 接着剤層 4 パイレックスガラス板 5 試験片 6 試験用治具 7 試験機 8 ヒドロキシル基含有PFAフィルム 9 官能基を含まないPFAフィルム 10 ポリイミドフィルム 12 アルミニウム板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久米川 昌浩 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 岡 憲俊 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 実政 久人 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 清水 哲男 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内
Claims (14)
- 【請求項1】 (a)ヒドロキシル基、カルボキシル
基、カルボン酸塩、カルボキシエステル基およびエポキ
シ基よりなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を
有する官能基含有含フッ素エチレン性単量体の少なくと
も1種の単量体0.05〜30モル%と(b)前記の官
能基を有さない含フッ素エチレン性単量体の少なくとも
1種の単量体70〜99.95モル%とを共重合してな
る官能基含有含フッ素エチレン性重合体からなる材料を
透光性基材に適用してなる透明性を維持した透光性複合
材。 - 【請求項2】 前記官能基含有含フッ素エチレン性単量
体(a)が式(1): CX2=CX1−Rf−Y (1) (式中、Yは−CH2OH、−COOH、カルボン酸
塩、カルボキシエステル基またはエポキシ基、Xおよび
X1は同じかまたは異なり水素原子またはフッ素原子、
Rfは炭素数1〜40の2価の含フッ素アルキレン基、
炭素数1〜40の含フッ素オキシアルキレン基、炭素数
1〜40のエーテル基を含む含フッ素アルキレン基また
は炭素数1〜40のエーテル結合を含む含フッ素オキシ
アルキレン基を表す)で示される少なくとも1種の官能
基含有含フッ素エチレン性単量体である官能基含有含フ
ッ素エチレン性重合体を透光性基材に適用してなる請求
項1記載の透明性を維持した透光性複合材。 - 【請求項3】 前記官能基を有さない含フッ素エチレン
性単量体(b)が、テトラフルオロエチレンである官能
基含有含フッ素エチレン性重合体を透光性基材に適用し
てなる請求項1または2記載の透明性を維持した透光性
複合材。 - 【請求項4】 前記官能基を有さない含フッ素エチレン
性単量体(b)が、テトラフルオロエチレン85〜9
9.7モル%と式(2): CF2=CF−Rf 1 (2) (式中、Rf 1はCF3またはORf 2(Rf 2は炭素数1〜
5のパーフルオロアルキル基)で示される単量体0.3
〜15モル%との混合単量体である官能基含有含フッ素
エチレン性重合体を透光性基材に適用してなる請求項1
または2記載の透明性を維持した透光性複合材。 - 【請求項5】 前記官能基を有さない含フッ素エチレン
性単量体(b)が、テトラフルオロエチレン40〜80
モル%とエチレン20〜60モル%とその他の共重合可
能な単量体0〜15モル%以下の混合単量体である請求
項1または2記載の透明性を維持した透光性複合材。 - 【請求項6】 前記官能基含有含フッ素エチレン性単量
体(a)0.01〜30モル%と前記官能基を有さない
含フッ素エチレン性単量体(b)としてフッ化ビニリデ
ン70〜99.9モル%とを共重合してなる官能基含有
含フッ素エチレン性重合体からなる材料を透光性基材に
適用してなる請求項1または2記載の透明性を維持した
透光性複合材。 - 【請求項7】 前記官能基を有さない含フッ素エチレン
性単量体(b)が、フッ化ビニリデン70〜99モル%
とテトラフルオロエチレン1〜30モル%との混合単量
体、フッ化ビニリデン50〜99モル%とテトラフルオ
ロエチレン0〜30モル%とクロロトリフルオロエチレ
ン1〜20モル%との混合単量体、またはフッ化ビリニ
デン60〜99モル%とテトラフルオロエチレン0〜3
3モル%とヘキサフルオロプロピレン1〜10モル%と
の混合単量体である請求項1または2記載の透明性を維
持した透光性複合材。 - 【請求項8】 前記請求項1〜7のいずれかに記載の官
能基含有含フッ素エチレン性重合体が塗料の形態で透光
性基材に適用されてなる透明性を維持した透光性複合
材。 - 【請求項9】 前記請求項1〜7のいずれかに記載の官
能基含有含フッ素エチレン性重合体が水性分散液の形態
で透光性基材に適用されてなる透明性を維持した透光性
複合材。 - 【請求項10】 前記請求項1〜7のいずれかに記載の
官能基含有含フッ素エチレン性重合体が粉体塗料の形態
で透光性基材に適用されてなる透明性を維持した透光性
複合材。 - 【請求項11】 前記請求項1〜7のいずれかに記載の
官能基含有含フッ素エチレン性重合体がフィルムの形態
で透光性基材に適用されてなる透明性を維持した透光性
複合材。 - 【請求項12】 前記透光性基材がガラス基材である請
求項1〜7記載の透明性を維持した透光性複合材。 - 【請求項13】 前記透光性基材が透明樹脂基材である
請求項1〜7記載のいずれか記載の透明性を維持した透
光性複合材。 - 【請求項14】 前記透光性基材がポリカーボネートで
ある請求項13記載の透明性を維持した透光性複合材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14395397A JPH10329281A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 透光性複合材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14395397A JPH10329281A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 透光性複合材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10329281A true JPH10329281A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15350898
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14395397A Pending JPH10329281A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 透光性複合材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10329281A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000053647A1 (fr) * | 1999-03-11 | 2000-09-14 | Daikin Industries, Ltd. | Polymere d'ether d'allyle fluore |
US6479161B1 (en) | 1997-06-06 | 2002-11-12 | Daikin Industries, Ltd. | Fluorine-containing adhesive and adhesive film and laminated article made by using the same |
US7538171B2 (en) | 2004-11-25 | 2009-05-26 | Unimatec Co., Ltd. | Fluorine-containing copolymer |
-
1997
- 1997-06-02 JP JP14395397A patent/JPH10329281A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6479161B1 (en) | 1997-06-06 | 2002-11-12 | Daikin Industries, Ltd. | Fluorine-containing adhesive and adhesive film and laminated article made by using the same |
US6599997B2 (en) | 1997-06-06 | 2003-07-29 | Daikin Industries, Ltd. | Fluorine-containing adhesive and adhesive film and laminated article made by using same |
WO2000053647A1 (fr) * | 1999-03-11 | 2000-09-14 | Daikin Industries, Ltd. | Polymere d'ether d'allyle fluore |
US6930159B1 (en) | 1999-03-11 | 2005-08-16 | Daikin Industries, Ltd. | Fluorinated allyl ether polymer |
US7307131B2 (en) | 1999-03-11 | 2007-12-11 | Daikin Industries, Ltd. | Fluorinated allyl ether polymer |
JP2008138219A (ja) * | 1999-03-11 | 2008-06-19 | Daikin Ind Ltd | フッ素化アリルエーテル重合体の製造方法 |
US7538171B2 (en) | 2004-11-25 | 2009-05-26 | Unimatec Co., Ltd. | Fluorine-containing copolymer |
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