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JPH10324665A - エステル化合物の製造方法 - Google Patents

エステル化合物の製造方法

Info

Publication number
JPH10324665A
JPH10324665A JP9148498A JP14849897A JPH10324665A JP H10324665 A JPH10324665 A JP H10324665A JP 9148498 A JP9148498 A JP 9148498A JP 14849897 A JP14849897 A JP 14849897A JP H10324665 A JPH10324665 A JP H10324665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
reaction
liquid crystal
acid
polyphenol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9148498A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Sato
康司 佐藤
Hitoshi Yuasa
仁士 湯浅
Toru Nakamura
徹 中村
Shinichi Komatsu
伸一 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil Corp filed Critical Nippon Oil Corp
Priority to JP9148498A priority Critical patent/JPH10324665A/ja
Publication of JPH10324665A publication Critical patent/JPH10324665A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定のポリフェノール化合物に由来するキノ
ン体の存在の有無に関わらず、安定に高純度なエステル
化合物をポリフェノール化合物から製造する。 【解決手段】 炭素数3〜25のカルボン酸化合物及び
還元剤を用いて、ポリフェノール化合物をエステル化す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高純度なエステル
化合物を製造する方法に係り、さらに詳しくは、液晶材
料として有用なディスコティック液晶化合物を純度良く
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子はワードプロセッサ
ー、パーソナルコンピューター、テレビなどに広く用い
られるようになり、それに関連する素材、装置などの産
業活動が活発に行われている。液晶表示材料の基本的な
素材である液晶化合物についても活発な開発研究が行わ
れ、数多くの化合物が開発されてきた。これらの化合物
は、表示素子に限らず種々の用途への利用に向け開発が
行われている。従来からよく知られ、利用されている棒
状の液晶化合物に加え、最近では円盤状の液晶化合物、
いわゆるディスコティック液晶化合物が注目を浴びるよ
うになった。ディスコティック液晶化合物の代表的なも
のとしては、C. Destrade ,Mol. Cryst. Liq. Crys
t., 71 ,111(1981)や竹中俊介,”液晶
の化学”,化学総説,22,60(1994)に記載さ
れているように、例えばトルクセン誘導体、トリフェニ
レン誘導体、オキシトルクセン誘導体、ベンゼン誘導
体、アントラキノン誘導体等を挙げることができる。デ
ィスコティック液晶化合物は、一般に、これらを分子の
中心の母核とし、直鎖のアルキル基、アルコキシ基ある
いは置換ベンゾイルオキシ基等がその側鎖として放射状
に置換された構造を有するものである。ディスコティッ
ク液晶化合物は、分子配向としてモノドメイン性のディ
スコティックネマティック相を形成し易いこと等から液
晶表示素子、光学素子、導電性膜等の電子材料として有
用な化合物であることが窺える。なかでも、中心の母核
に側鎖がエステル結合を介して結合したディスコティッ
ク液晶化合物は、液晶表示素子等の材料として特に適し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に液晶
を電子機器などに用いる際には、その液晶の純度が液晶
表示素子、光学素子、導電性膜等の特性に影響を与え
る。前記のディスコティック液晶化合物も例外ではな
く、純度によってその特性に大きな影響を与える。例え
ば、ディスコチック液晶化合物を液晶ディスプレイなど
の液晶表示素子、具体的には補償フィルム材料として用
いた場合、補償フィルムとしては、フィルム自体に吸収
がないことが要求される。しかしながら、該液晶化合物
の不純物、特に酸化物であるキノン体に由来する不純物
が材料中に含まれると可視光領域の短波長側に吸収を持
つようになり、補償フィルムとしての性能を著しく低下
させる。前記の如く高純度が求められるディスコティッ
ク液晶化合物において、該化合物の原料となる例えばヘ
キサヒドロキシトルクセンに代表されるポリフェノール
化合物は、一般に酸化安定性が著しく悪い。したがって
母核となる例えばヘキサヒドロキシトルクセンを合成し
た際には、その合成条件や保存状況などに関わらず、水
酸基が酸化されたキノン体が生成しやすい。また、母核
にエステル結合を介して側鎖を導入する反応を行う際に
も、該反応時にキノン体が副生成物として生成し易く、
高純度な化合物を得ることが非常に困難であった。そこ
で、本発明は、このような実状に鑑みなされたものであ
り、その目的は、特定のポリフェノール化合物に由来す
るキノン体の存在の有無に関わらず、安定に高純度なエ
ステル化合物をポリフェノール化合物から製造すること
ができるエステル化物の製造方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のエステル化物の製造方法は、炭素数3〜2
5のカルボン酸化合物及び還元剤を用いて、ポリフェノ
ール化合物をエステル化するものである。また、本発明
のエステル化物の製造方法は、炭素数3〜25のカルボ
ン酸化合物及び還元剤を用いて、ポリフェノール化合物
及びそのポリフェノール化合物のキノン体をエステル化
するものである。本発明においてキノン体とは、前記ポ
リフェノール化合物の水酸基が酸化された酸化物または
部分酸化物を示す。本発明の方法は、不純物の該キノン
体を還元し、この還元により生成したポリフェノール化
合物とともに、原料のポリフェノール化合物のエステル
化を行い、高純度のエステル化合物を製造することを特
徴とする。また本発明の方法は、ディスコティック液晶
化合物として有用なエステル化合物を純度良く製造する
のに適している。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に供されるポリフェノール化合物とは、フェノー
ル性水酸基を2個以上有する化合物である。本発明で
は、該化合物の酸化物であるキノン体を不純物として含
む粗ポリフェノール化合物を原料として用いることがで
きる。ポリフェノール化合物の具体例を示せば、例えば
2,3,7,8,12,13−ヘキサヒドロキシトルク
セン、2,3,6,7,10,11−ヘキサヒドロキシ
トリフェニレン、2,3,7,8,12,13−ヘキサ
ヒドロキシ−5,10,15−トリオキサトルクセン、
2,3,7,8,12,13−ヘキサヒドロキシ−5,
10,15−トリチアトルクセン、ヘキサヒドロキシベ
ンゼン、ロイコキニザリン、1,2,3,5,6,7−
ヘキサヒドロキシ−アントラセン−9,10−ジオン、
2,3,5,6−テトラヒドロキシヒドロキノンなどが
挙げられる。このうち、2,3,7,8,12,13−
ヘキサヒドロキシトルクセン、3,6,7,10,11
−ヘキサヒドロキシトリフェニレンが好ましく、さらに
好ましくは、2,3,7,8,12,13−ヘキサヒド
ロキシトルクセンである。前記ポリフェノール化合物の
製法は特に限定されず、公知の方法により合成して得ら
れた当該化合物、または市販されている当該化合物をそ
のまま本発明に供することができる。公知の方法として
は、例えば対応するアルコキシ体を三臭化ホウ素または
臭化水素の存在下に脱アルキル化する方法がある。具体
的には例えば2,3,7,8,12,13−ヘキサヒド
ロキシトルクセンを製造する場合には、3−(3,4−
ジアルコキシフェニル)−プロピオン酸を酸触媒の存在
下、分子内アルキル化を行い、ジアルコキシインダノン
とする。次いで該ジアルコキシインダノンをポリ燐酸エ
ステル中でアルドール縮合により3量化し、2,3,
7,8,12,13−ヘキサアルコキシキシトルクセン
とし、これを三臭化ホウ素または臭化水素等の存在下に
脱アルキル化することにより得ることができる。また,
2,3,6,7,10,11−ヘキサヒドロキシトリフ
ェニレンの場合は、1,2−ジアルコキシベンゼンを無
水塩化鉄(III)の存在下(H.Naarmann,M.Hanack, R.Ma
ttmer, Synthesis, 477, 1994, N.Boden, R.C.Borner,
R.J.Bushby, A.N.Cammidge, M.V.Jesudason, Liq.Crys
t, 15, 851, 1993)、またはp−クロラニルの存在下
(O.C.Musgrave, C.J.Webster, J.Chem.Soc.(C), 1397,
1971)に酸化的カップリングを行わせることで、三量
体である2,3,6,7,10,11−ヘキサアルコキ
シトリフェニレンを一旦生成させる。次いでこの生成物
を上記と同様に脱アルキル化する方法で製造することが
できる。また該トリフェニレンのこれ以外の製法として
は、無水塩化鉄(III)とその9.5倍モル以上の硫酸と
を反応させて硫酸鉄(III)の硫酸溶液を調製し、この
溶液とカテコールとを反応させる方法(H.Naarmann, M.
Hanack, R.Mattmer,Synthesis, 477, 1994)などがあ
る。上記の如く公知の方法にて得られた化合物、例えば
ヘキサヒドロキシトルクセンやヘキサヒドロキシトリフ
ェニレンなどは、特に精製などをする必要なく、不純
物、具体的にはキノン体などを含んだ状態で本発明に供
することができる。
【0006】前記ポリフェノール化合物を後述するカル
ボン酸化合物や還元剤と諸条件で反応させたり後処理を
行うことにより、エステル化合物例えば下記一般式
(I)〜(V)により表されるエステル化合物を得るこ
とができる。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】 前記一般式(I)〜(V)中、R1、R2、R3、R
4、R5およびR6は、各々独立に水素原子または−C
O−R基を示し、Rは炭素数2〜24のアルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、置換アルキル基、置換シ
クロアルキル基、置換アリール基を示す。ただし、R
1、R2、R3、R4、R5およびR6がすべて水素原
子である場合は除く。前記R1、R2、R3、R4、R
5およびR6のより具体的な例としては下記化6〜化1
0により表されるものが挙げられる。
【化6】
【化7】 ただし、Cn2n+1は直鎖または分枝のアルキル基を示
し、nは1〜18の整数、好ましくは3〜14の整数で
ある。kは1、2または3である。
【化8】 ただし、mは2〜14の整数、好ましくは2〜8の整数
である。またXは、HまたはCH3である。
【化9】 ただし、pは1〜15の整数、好ましくは7〜10の整
数である。
【化10】 ただし、qは2〜14の整数、好ましくは2〜8の整数
である。これら化6〜化10に例示される置換基を化1
〜化5の一般式(I)〜(V)のR1、R2、R3、R
4、R5およびR6に有するエステル化合物を本発明で
は高純度で得ることができる。
【0007】次いで本発明に供されるカルボン酸化合物
とは、炭素数3〜25のカルボン酸のエステル化物、酸
無水物または酸ハロゲン化物を意味し、この中で特にハ
ロゲン化物が好ましい。本発明に供することができるカ
ルボン酸化合物としては、前記化6〜化10に例示した
置換基に対応するカルボン酸化合物を好ましい化合物例
として挙げることができる。カルボン酸化合物の使用量
は特に限定されないが、ポリフェノール化合物の具体例
に応じて任意に決められる。ポリフェノール化合物とし
てヘキサヒドロキシトルクセン、ヘキサヒドロキシトリ
フェニレン、ヘキサヒドロキシトリオキサトルクセン、
ロイコキニザリンを例にとれば、当該ポリフェノール化
合物のキノン体の含有の有無に関わらず、該ポリフェノ
ール化合物100gあたり、通常1.3〜42モル、好
ましくは1.3〜13モル、さらに好ましくは1.3〜
8モルの範囲で選ばれる。また、ヘキサヒドロキシベン
ゼンを例にとれば、該ベンゼンのキノン体の含有の有無
に関わらず100gあたり、通常2.6〜80モル、好
ましくは2.6〜26モル、さらに好ましくは2.6〜
16モルの範囲で選ばれる。さらに、該ポリフェノール
化合物と該カルボン酸化合物との反応を促進させるに
は、添加剤として塩基を使用することが望ましい。この
ような塩基としては、具体的には、ピリジン、トリプロ
ピルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、
N,N−ジメチルアニリン、ジアザビシクロウンデセン
などが挙げられる。これらの塩基は、反応系中に存在す
るポリフェノール化合物および当該ポリフェノール化合
物に由来するキノン体が還元され生成したポリフェノー
ル化合物と、カルボン酸化合物の反応において、該反応
によって副生されるハロゲン化水素や酸無水物由来の酸
化合物等と反応し、これを捕捉する役割を果たすもので
ある。
【0008】本発明に用いられる還元剤としては、亜
鉛、マグネシウム、アルミニウムなどの金属、ハイドロ
サルファイトナトリウム、硫化水素、二酸化硫黄、塩化
スズ(II)、水素、ギ酸、アスコルビン酸などが使用可
能であり、なかでも亜鉛、マグネシウムが好ましく、特
に亜鉛が好ましい。還元剤の使用量は、ポリフェノール
化合物100gあたり、通常0.001〜30モル、好
ましくは0.01〜10モル、さらに好ましくは0.05
〜5モル、最も好ましくは0.1〜3モルの範囲であ
る。また、還元エステル化反応系内に、還元剤の効果を
高めるために3級アミンを共存させてもよい。この3級
アミンとしては、ピリジン、トリプロピルアミン、トリ
エチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルア
ニリン、ジアザビシクロウンデセンなどが挙げられる。
その3級アミンの使用量は、還元剤1モルあたり通常5
モル以内、好ましくは0.25〜3モル、さらに好まし
くは0.4〜2モル、最も好ましくは0.5〜1.5モル
の範囲である。前記3級アミンを、還元剤の効果を高め
ると同時に、先に説明した、ポリフェノール化合物とカ
ルボン酸化合物との反応促進を兼ねる場合には、ポリフ
ェノール化合物100gに対して、通常1.3〜80モ
ル、好ましくは3〜30モル添加するようにする。
【0009】本発明の方法では、還元エステル化反応を
阻害せず、しかも目的生成物であるエステル化合物が溶
解可能な溶媒を、必要に応じて使用することができる。
その反応溶媒としては、例えば、酢酸エチル、トルエ
ン、キシレン、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロ
リドン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、
1,4−ジオキサン、塩化メチレンおよびこれらの混合
物などを挙げることができる。
【0010】本発明の方法は、高純度のエステル化合物
の製造を目的とするものであり、ポリフェノール化合物
の不純物であるキノン体の還元反応、ポリフェノール化
合物および還元して生成したポリフェノール化合物とカ
ルボン酸化合物とのエステル化反応の2種の反応を同一
の反応器中で行うものである。また、本発明の方法で
は、該2つの反応を同時に進行せしめる、または還
元反応のみを先に進行せしめ、その後エステル化反応を
進行せしめる、ということもできる。後者()の場合
は、還元反応を進行せしめた反応器中に原料の一つであ
るカルボン酸化合物の添加時期を遅らすことにより行え
る。反応条件は、還元反応とエステル化反応を同時に進
行せしめる場合(前記の場合)には、常圧下において
通常反応温度0〜300℃、好ましくは20〜80℃の
範囲である。また反応時間は0.1〜50時間、好まし
くは0.2〜20時間、さらに好ましくは0.5〜10時
間である。の場合には、先ず還元反応は、ポリフェノ
ール類、還元剤、場合により塩基を加えて、反応温度0
〜300℃、好ましくは20〜80℃、反応時間0.5
〜5時間、好ましくは0.2〜2時間で実施することが
望ましい。次いでエステル化反応は、還元反応後、該カ
ルボン酸化合物を反応器中に添加して、反応温度−78
〜200℃、好ましくは0〜80℃、反応時間0.1〜
30時間、好ましくは0.2〜5時間で実施することが
望ましい。
【0011】反応終了後は反応生成物より、(1)還元
剤などの不溶物の除去、(2)未反応原料および副生し
た塩類の除去および(3)反応溶剤または抽出に使用し
た溶剤の除去、の各操作などを行うことにより本発明の
エステル化合物を単離することができる。これらの操作
は必ずしも、この順序で行う必要はない。(1)の操作
は例えばデカンテーションあるいは濾過により実施する
ことが好ましい。また(2)の操作は、具体的には、酸
性水、アルカリ水および/または水を用いて洗浄により
実施するが、この操作を行うに当たっては、予め、反応
溶剤を蒸留等により除去後、抽出溶剤に置換し、その後
に実施することが望ましい。抽出溶剤は、得られるエス
テル化合物の種類により異なり一概には言えないが、通
常、酢酸エチル、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロ
エタン、ベンゼン、トルエン、ヘキサン等の溶剤を用い
る。洗浄に使用する酸性水としては、塩酸、硫酸、燐
酸、硼酸等の水溶液、アルカリ水としては、炭酸水素ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の水溶液を
挙げることができる。さらに(2)の操作は、原料およ
び副生物が可溶で、目的生成物が不溶な溶剤を用いて再
沈処理することによっても実施できる。再沈溶剤は、得
られるエステル化合物の溶解性により異なるが、一例と
しては、水、メタノール、エタノール、ジオキサン、ジ
エチルエーテル等を挙げることができる。さらに(3)
の操作は、通常蒸留により実施するが、本操作の前後
に、活性白土、シリカ、アルミナまたはシリカ・アルミ
ナ等で微量の残存カルボン酸化合物などの吸着処理を行
うことにより、より高純度なエステル化合物を得ること
ができる。ついで、このようにして単離されたエステル
化合物は、十分に高純度ではあるが、再結晶処理などを
行うことによりさらに純度を高めることもできる。再結
晶に使用する溶剤としては、ベンゼン、トルエン、イソ
プロピルアルコール、エタノール、メタノール、ジエチ
ルエテル、酢酸アミル、水等を挙げることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例にてさらに詳しく具体
的に説明するが、これらの実施例は本発明を限定するも
のではない。
【0013】合成例1 攪拌機、還流冷却器を付けた5L三ツ口フラスコに、3
−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸300
gおよびポリリン酸1500gを入れ、窒素雰囲気下、
65℃で30分反応させた。反応後冷却してから脱イオ
ン水2000mLを徐々に添加した。室温で2時間攪拌
後、5L分液ロートにフラスコ内容物を移し、クロロホ
ルム600mLで抽出を6回行った。クロロホルム抽出
液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後濾過した。濾液をロータリーエバ
ポレーターで濃縮し、5,6−ジメトキシインダノン−
1170gを得た。得られた5,6−ジメトキシインダ
ノン−1 170gおよびポリリン酸エチル850gを
攪拌機、還流冷却器を付けた3L三ツ口フラスコに入
れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら140℃に加熱し2時
間反応させた。反応終了後、フラスコを氷冷しながらエ
タノール 1Lを徐々に添加した。室温で1時間攪拌
後、沈殿物を吸引濾過で回収した。この回収物をアセト
ンで洗浄した後、50℃の真空乾燥器で一夜乾燥し、
2,3,7,8,12,13−ヘキサメトキシトルクセ
ンの粗結晶140gを得た。得られた粗結晶をジメチル
ホルムアミド溶媒から回収率99%で再結晶した。トル
エン400mLの入った攪拌機、還流冷却器付き1L三
ツ口フラスコに得られた2,3,7,8,12,13−
ヘキサメトキシトルクセン40.0gを加えて懸濁さ
せ、攪拌下、氷冷しながら三臭化ホウ素187gを逐次
添加した。ついでフラスコを60℃から徐々に120℃
まで昇温し、昇温後同温度で2時間反応させた。途中生
成する臭化水素等はアルカリ水溶液を入れたトラップに
吸収させた。反応終了後、フラスコを室温まで冷却し、
メタノール200mLを徐々に加えた。この際多量に発
生する臭化水素、臭化メチル、メチルボレート等は−7
8℃に冷却したトラップ、アルカリトラップ等で回収処
理した。ついで高減圧下、60℃にて揮発分を除去し、
2,3,7,8,12,13−ヘキサヒドロキシトルク
センの黒色の粗結晶25.3gを得た。この粗結晶中に
含まれるキノン体含量をH−NMR分析により求めたと
ころ、キノン構造が17%含まれていた。また、得られ
た粗結晶の一部を空気中に放置すると直ちに酸化され発
熱した。
【0014】合成例2 氷冷した2Lの三つ口フラスコに、硫酸第二鉄6水塩4
60gおよびイオン交換水200mLを入れ、溶解後、
1,2−ジメトキシベンゼン59.0gを添加した。そ
の後、水冷下で濃硫酸900mLを徐々に添加した。2
4時間後、氷水10L中に徐々に注ぎ、5時間後、反応
混合物を濾過し、2,3,6,7,10,11−ヘキサ
メトキシトリフェニレンの粗結晶50.1gを得た。ト
ルエン900mLの入った攪拌機、還流冷却器付き3L
三ツ口フラスコに得られた2,3,6,7,10,11
−ヘキサメトキシトリフェニレンの粗結晶50.1gを
加えて懸濁させ、攪拌下、氷冷しながら三臭化ホウ素3
00gを徐々に添加した。ついでフラスコを60℃から
徐々に120℃まで昇温し、昇温後同温度で2時間反応
させた。途中生成する臭化水素等はアルカリ水溶液を入
れたトラップに吸収させた。反応終了後、フラスコを室
温まで冷却し、メタノール200mLを徐々に加えた。
この際多量に発生する臭化水素、臭化メチル、メチルボ
レート等は−78℃に冷却したトラップ、アルカリトラ
ップ等で回収処理した。ついで高減圧下、60℃にて揮
発分を除去し、アセトニトリルとジクロロメタンの混合
溶媒で洗浄し、2,3,6,7,10,11−ヘキサヒ
ドロキシトリフェニレンの粗結晶30.1gを得た。こ
の粗結晶をH−NMR分析したところ、キノン構造が1
5%含まれていた。
【0015】合成例3 2,3,7,8,12,13−ヘキサメトキシ−5,1
0,15−トリオキサトルクセン40.0gを、前記合
成例1および2と同様にして三臭化ホウ素283gと反
応させ、2,3,7,8,12,13−ヘキサヒドロキ
シ−5,10,15−トリオキサトルクセンの粗結晶3
8.2gを得た。この粗結晶をH−NMR分析したとこ
ろ、キノン体を16%含有していた。
【0016】合成例4 1Lの三口フラスコに、p−ヒドロキシ安息香酸66
g、8−ブロモオクタン114g、炭酸カリウム82g
およびN,N−ジメチルホルムアミド400mLを入
れ、120℃で4時間攪拌した。攪拌後冷却してから反
応混合物を水1Lに注ぎ、1Lの酢酸エチルで抽出し、
水300mLで2回洗浄した。ついで無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、濾過を行った。溶媒を減圧濃縮した
後、メタノール200mLに溶解し、水酸化カリウム3
3gのメタノール溶液40mLを徐々に滴下し、2時間
加熱還流した。還流後冷却してから生じた結晶を濾過
し、水で洗浄した。濾過物を乾燥し、4−オクチルオキ
シ安息香酸115gを得た。300mLの三口フラスコ
に、得られた4−オクチルオキシ安息香酸23gおよび
塩化チオニル25mLを入れ、2時間加熱還流して反応
させた。反応終了後、過剰の塩化チオニルを減圧下留去
したのち、酢酸エチル100mLに溶解し、冷却した炭
酸水素ナトリウム飽和水溶液100mLで3回洗浄後、
溶媒を留去し、高減圧下、蒸留することによって4−オ
クチルオキシ安息香酸クロライド22.5gを得た。
【0017】合成例5 4−ペンチルオキシ安息香酸20.8gと塩化チオニル
30mLとを用いて、前記合成例4と同様に反応および
処理を行い、4−ペンチルオキシ安息香酸クロライドを
20.5gを得た。
【0018】合成例6 4−ヘキシルオキシ安息香酸22.2gと塩化チオニル
30mLとを用いて、前記合成例4と同様に反応および
処理を行い、4−ヘキシルオキシ安息香酸クロライドを
21.5gを得た。
【0019】合成例7 4−ヘプチルオキシ安息香酸23.2gと塩化チオニル
30mLとを用いて、前記合成例4と同様に反応および
処理を行い、4−ヘプチルオキシ安息香酸クロライドを
22.3gを得た。
【0020】合成例8 4−ウンデカニルオキシ安息香酸29.2gと塩化チオ
ニル30mLとを用いて、前記合成例4と同様に反応お
よび処理を行い、4−ウンデカニル安息香酸クロライド
を29.4gを得た。
【0021】合成例9 500mLの三口フラスコに、p−ヒドロキシ安息香酸
エチル33g、5−ブロモペンチルビニルエーテル58
g、炭酸カリウム42gおよびN,N−ジメチルアセト
アミド200mLを入れ、120℃で5時間攪拌した。
攪拌後冷却してから反応混合物を水1Lに注ぎ、500
mLの酢酸エチルで抽出し、水100mLで2回洗浄し
た。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後ろ過を行った。
溶媒を減圧濃縮後、エチレングリコール300mLに溶
解し、水酸化カリウム16.8gの水溶液30mLを徐
々に滴下し、130℃で2時間加熱攪拌した。攪拌後冷
却してから生じた結晶を濾別し、結晶を水2Lに溶解し
た。濃塩酸50mLを加え、析出した結晶を減圧濾過
し、水で洗浄した。結晶を乾燥し、4−(5−ビニルオ
キシペンチルオキシ)安息香酸55gを得た。500m
Lの三口フラスコに、得られた4−(5−ビニルオキシ
ペンチルオキシ)安息香酸25gおよび塩化チオニル4
0mLを入れ、2時間加熱還流して反応させた。反応終
了後、過剰の塩化チオニルを減圧下留去したのち、ヘキ
サン200mLで洗浄し、4−(5−ビニルオキシペン
チルオキシ)安息香酸クロライド26.0gを得た。
【0022】合成例10 1Lの三口フラスコに、p−ヒドロキシ安息香酸エチル
66g、6−ブロモヘキサノール108g、炭酸カリウ
ム82gおよびN,Nージメチルホルムアミド400m
Lを入れ、120℃で5時間攪拌した。攪拌後冷却して
から反応混合物を水1Lに注ぎ、1Lの酢酸エチルで抽
出し、水200mLで2回洗浄した。無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後ろ過を行った。溶媒を減圧濃縮後、メ
タノール300mLに溶解し、水酸化カリウム34gの
メタノール溶液80mLを徐々に滴下し2時間加熱還流
した。還流後冷却してから生じた結晶を濾別し、結晶を
水1Lに溶解した。濃塩酸70mLを加え、析出した結
晶を減圧ろ過し、イオン交換水で洗浄した。この結晶を
乾燥し、4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)安息香
酸95.3gを得た。攪拌機、還流冷却管付き300m
L三口フラスコに、得られた4−(6−ヒドロキシヘキ
シルオキシ)安息香酸23.8gおよびジオキサン10
0mL、N、N−ジメチルアニリン14.5gを入れた
後、50℃に昇温し、攪拌しながらアクリル酸クロライ
ド10.9gとジオキサン50mLの溶液を30分かけ
て逐次添加した。添加後、さらに50℃で2時間加熱攪
拌を行ったのち、反応液をイオン交換水1Lに注ぎ、結
晶を析出させた。この析出物を濾過した後、ヘキサン2
00mLで洗浄、乾燥し、4−(6−アクリロイルオキ
シヘキシルオキシ)安息香酸25.0gを得た。500
mL三口フラスコに得られた4−(6−アクリロイルオ
キシヘキシルオキシ)安息香酸25.0gと塩化チオニ
ル50mLを入れ、2時間加熱還流して反応させた。反
応終了後、過剰の塩化チオニルを減圧下留去し、ヘキサ
ン200mLで洗浄、乾燥した後、4−(6−アクリロ
イルヘキシルオキシ)安息香酸クロライド25.3gを
得た。
【0023】実施例1 テトラヒドロフラン500mL、トリエチルアミン5
0.0g、亜鉛粉末5.0gの入った2L三口フラスコ
に、合成例1で得られたヘキサヒドロキシトルクセンの
黒色の粗結晶20.0gを加えた後、加熱還流下1時間
攪拌した。次いで合成例7で得られた4−ヘプチルオキ
シ安息香酸クロライド106.2gとテトラヒドロフラ
ン100mLからなる溶液を30分かけて逐次滴下し、
加熱還流下1時間攪拌して反応させた。反応終了後、析
出物と亜鉛粉末を濾過したのち、濾過物を酢酸エチルに
溶解して、再度濾過した。濾液を濃縮後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーを用いて精製し、白色の2,
3,7,8,12,13−ヘキサ(4−ペンチルオキシ
ベンゾイルオキシ)トルクセン55.9gを得た(純度
99.6%)。次に、得られた生成物に関してH−N
MRの分析を行ったところ、キノン体に起因する吸収が
なく、原料の水酸基が全て4−ペンチルオキシベンゾイ
ルオキシ基に置換されていることが確認された。また、
得られた化合物の相転移温度を偏光顕微鏡観察により測
定したところ、結晶相−272℃−ディスコティックネ
マティック相−351℃以上−等方相であった。
【0024】実施例2 テトラヒドロフラン500mL、トリエチルアミン5
0.0g、亜鉛粉末5.0gの入った2L三口フラスコ
に、合成例1で合成したヘキサヒドロキシトルクセンの
粗結晶20.0gを加えた後、加熱還流下1時間攪拌し
た。その後、合成例10で得られた4−(6−アクリロ
イルオキシヘキシルオキシ)安息香酸クロライド12
8.7gとテトラヒドロフラン130mLからなる溶液
を30分かけて逐次滴下し、加熱還流下1時間攪拌して
反応させた。反応終了後、亜鉛粉末を濾過した後、氷水
1Lに注ぎ、析出した結晶を吸引濾過し、ヘキサンで洗
浄、乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用
いて精製し、白色の2,3,7,8,12,13−ヘキ
サ(4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベ
ンゾイルオキシ)トルクセン55.0gを得た(純度
99.8%)。
【0025】実施例3 テトラヒドロフラン500mL、トリエチルアミン5
0.0g、亜鉛粉末5.0gの入った2L三口フラスコ
に、合成例1で得られたヘキサヒドロキシトルクセンの
粗結晶20.0gを加えた後、加熱還流下1時間攪拌し
た。その後、合成例9で得られた4−(5−ビニルオキ
シペンチルオキシ)安息香酸クロライド111.0gと
テトラヒドロフラン100mLからなる溶液を30分か
けて逐次滴下し、加熱還流下1時間攪拌して反応させ
た。反応終了後、亜鉛粉末を濾過したのち、メタノール
1Lに注ぎ、析出した結晶を吸引濾過し、メタノールで
洗浄、乾燥後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーを
用いて精製し、白色の2,3,7,8,12,13−ヘ
キサ(4−(5−ビニルオキシペンチルオキシ)ベンゾ
イルオキシ)トルクセン49.5gを得た(純度 9
9.5%)。
【0026】実施例4 テトラヒドロフラン500mL、トリエチルアミン5
0.0g、亜鉛粉末5.0gの入った2L三口フラスコ
に、合成例2で得られたヘキサヒドロキシトリフェニレ
ンの粗結晶20.0gを加えた後、加熱還流下1時間攪
拌した。次いで合成例5で得られた4−ペンチルオキシ
安息香酸クロライド112.3gとテトラヒドロフラン
100mLからなる溶液を30分かけて逐次滴下し、加
熱還流下1時間攪拌して反応させた。反応終了後、析出
物と亜鉛粉末を濾過したのち、濾過物を酢酸エチルに溶
解して、再度濾過した。濾液を濃縮後、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーを用いて精製し、白色の2,3,
6,7,10,11−ヘキサ(4−ペンチルオキシベン
ゾイルオキシ)トリフェニレンを45.1gを得た(純
度 99.7%)。この結晶をH−NMR分析したとこ
ろキノン体に由来する吸収は全く観測されなかった。
【0027】実施例5 テトラヒドロフラン500mL、トリエチルアミン5
0.0g、亜鉛粉末5.0gの入った2L三口フラスコ
に、合成例3で得られたヘキサヒドロキシトリオキサト
ルクセンの粗結晶20.0gを加えた後、加熱還流下1
時間攪拌した。次いで合成例4で得られた4−オクチル
オキシ安息香酸クロライド94.5gとテトラヒドロフ
ラン100mLからなる溶液を30分かけて逐次滴下
し、加熱還流下1時間攪拌して反応させた。反応終了
後、析出物と亜鉛粉末を濾過したのち、濾過物を酢酸エ
チルに溶解して、再度濾過した。濾液を濃縮後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精製し、白色の
2,3,7,8,12,13−ヘキサ(4−オクチルオ
キシベンゾイルオキシ)−5,10,15−トリオキサ
トルクセン51.6gを得た(純度 99.6%)。こ
の結晶をH−NMR分析したところキノン構造に由来す
る吸収は全く観測されなかった。
【0028】実施例6 テトラヒドロフラン500mL、トリエチルアミン5
0.0g、亜鉛粉末5.0gの入った2L三口フラスコ
に、2,3,5,6−テトラヒドロキシヒドロキノン
3.0gとヘキサヒドロキシベンゼン7.0gを加えた
後、加熱還流下1時間攪拌した。攪拌開始直後は系の色
は褐色であったが、加熱攪拌とともに色が薄くなった。
その後、合成例6で得られた4−ヘキシルオキシ安息香
酸クロライド221.3gとテトラヒドロフラン200
mLからなる溶液を30分かけて逐次滴下し、加熱還流
下1時間攪拌して反応させた。反応終了後、析出物と亜
鉛粉末を濾過したのち、濾過物を酢酸エチルに溶解し
て、再度濾過した。濾液を濃縮後、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーを用いて精製し、白色のヘキサ(4−
ヘキシルオキシベンゾイルオキシ)ベンゼン43.3g
を得た(純度 99.8%)。この結晶をH−NMR分
析したところキノン構造に由来する吸収は全く観測され
なかった。
【0029】実施例7 テトラヒドロフラン300mL、トリエチルアミン5
0.0g、亜鉛粉末5.0gの入った1L三口フラスコ
に、ロイコキニザリン15.0gを加えた後、加熱還流
下1時間攪拌した。次いで合成例5で得られた4−ペン
チルオキシ安息香酸クロライド28.7g、合成例8で
得られた4−ウンデカニルオキシ安息香酸クロライド3
9.4およびテトラヒドロフラン100mLからなる溶
液を30分かけて逐次滴下し、加熱還流下1時間攪拌し
て反応させた。反応終了後、析出物と亜鉛粉末を濾過し
たのち、濾過物を酢酸エチルに溶解して、再度濾過し
た。濾液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーを用いて精製し、白色のジ(4−ペンチルオキシベン
ゾイルオキシ),ジ(4−ウンデカニルオキシベンゾイ
ルオキシ)ロイコキニザリン36.2gを得た(99.
5%)。この結晶をH−NMR分析したところキノン構
造に由来する吸収は全く観測されなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、キノン体を不純物とし
て含有するポリフェノール化合物を用いた場合、または
用いざる得ないような状況においても、キノン体が還元
されてポリフェノール化合物が生成され、このポリフェ
ノール化合物が原料のポリフェノール化合物とともエス
テル化されるので、所望のエステル化合物、具体的には
液晶材料として有用なディスコティック液晶化合物を高
純度でかつ安価に製造することができる。またこうして
得られたディスコティック液晶化合物を、例えば液晶表
示素子などの電子材料として使用した場合、液晶性、透
明性に優れた当該素子を得ることが可能となる。
フロントページの続き (72)発明者 小松 伸一 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数3〜25のカルボン酸化合物及び
    還元剤を用いて、ポリフェノール化合物をエステル化す
    ることを特徴とするエステル化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 炭素数3〜25のカルボン酸化合物及び
    還元剤を用いて、ポリフェノール化合物及びそのポリフ
    ェノール化合物のキノン体をエステル化することを特徴
    とするエステル化合物の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2009028576A1 (ja) * 2007-08-31 2010-12-02 旭硝子株式会社 ポリマー液晶、光学異方性膜、および光学素子

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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