JPH10316672A - アミノクロマン酢酸エステル誘導体およびその光学分割 - Google Patents
アミノクロマン酢酸エステル誘導体およびその光学分割Info
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- JPH10316672A JPH10316672A JP12445997A JP12445997A JPH10316672A JP H10316672 A JPH10316672 A JP H10316672A JP 12445997 A JP12445997 A JP 12445997A JP 12445997 A JP12445997 A JP 12445997A JP H10316672 A JPH10316672 A JP H10316672A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 医薬品等の製造中間体として有用なアミノ
クロマン酢酸エステル誘導体およびその光学分割法の提
供。 【解決手段】 一般式(1)で表されるアミノクロマ
ン酢酸エステル誘導体および該化合物をキラルカラムク
ロマトグラフィーにより光学分割する方法。 (R1はメチル基またはエチル基、R2はtert−ブ
トキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボニル基
を表す) 【効果】 一般式(1)で表されるアミノクロマン酢
酸エステル誘導体は、精製が容易で、保存安定性が良
く、しかもキラルカラムクロマトグラフィーにより効率
的に光学分割できる。
クロマン酢酸エステル誘導体およびその光学分割法の提
供。 【解決手段】 一般式(1)で表されるアミノクロマ
ン酢酸エステル誘導体および該化合物をキラルカラムク
ロマトグラフィーにより光学分割する方法。 (R1はメチル基またはエチル基、R2はtert−ブ
トキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボニル基
を表す) 【効果】 一般式(1)で表されるアミノクロマン酢
酸エステル誘導体は、精製が容易で、保存安定性が良
く、しかもキラルカラムクロマトグラフィーにより効率
的に光学分割できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬などの製造中
間体として有用な新規アミノクロマン酢酸エステル誘導
体およびその光学分割法に関する。
間体として有用な新規アミノクロマン酢酸エステル誘導
体およびその光学分割法に関する。
【0002】
【従来の技術】6−アミノクロマン−3−酢酸エステル
は、ヨーロッパ公開特許公報EP0709370号およ
びEP0760364号において知られ、抗血小板薬の
有用な製造中間体である。しかし、この化合物はアニリ
ン系化合物のため室温においても空気酸化により容易に
着色劣化を起こすことから、十分な精製が困難であると
共に、製造中間体としての保存安定性に問題があった。
は、ヨーロッパ公開特許公報EP0709370号およ
びEP0760364号において知られ、抗血小板薬の
有用な製造中間体である。しかし、この化合物はアニリ
ン系化合物のため室温においても空気酸化により容易に
着色劣化を起こすことから、十分な精製が困難であると
共に、製造中間体としての保存安定性に問題があった。
【0003】また、EP0760364号では6−アミ
ノクロマン−3−酢酸メチルをキラルカラムクロマトグ
ラフィーで光学分割しているが、両光学異性体のカラム
保持時間の比で表される分離係数は小さく、分割効率は
満足できるものではなかった。
ノクロマン−3−酢酸メチルをキラルカラムクロマトグ
ラフィーで光学分割しているが、両光学異性体のカラム
保持時間の比で表される分離係数は小さく、分割効率は
満足できるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、6−アミノ
クロマン−3−酢酸エステルに容易に変換され、精製が
容易で、しかも保存安定性の良い新規な6−アミノクロ
マン−3−酢酸エステル誘導体の提供を目的とするもの
である。さらには、この6−アミノクロマン−3−酢酸
エステル誘導体の効率的光学分割方法と、それによる光
学活性体の提供を目的とするものである。
クロマン−3−酢酸エステルに容易に変換され、精製が
容易で、しかも保存安定性の良い新規な6−アミノクロ
マン−3−酢酸エステル誘導体の提供を目的とするもの
である。さらには、この6−アミノクロマン−3−酢酸
エステル誘導体の効率的光学分割方法と、それによる光
学活性体の提供を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、6−アミノクロマ
ン−3−酢酸エステルのアミノ基を、水素化分解により
容易に除去できるベンジルオキシカルボニル基または酸
処理で容易に除去できるtert−ブトキシカルボニル基で
保護した化合物が保存安定性に優れ、精製も容易である
こと、またエステル部をメチルエステルまたはエチルエ
ステルとすることでキラルカラムクロマトグラフィーで
の光学分割が極めて効率的に実施できることを見い出
し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、 [1] 一般式(1)[化2]
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、6−アミノクロマ
ン−3−酢酸エステルのアミノ基を、水素化分解により
容易に除去できるベンジルオキシカルボニル基または酸
処理で容易に除去できるtert−ブトキシカルボニル基で
保護した化合物が保存安定性に優れ、精製も容易である
こと、またエステル部をメチルエステルまたはエチルエ
ステルとすることでキラルカラムクロマトグラフィーで
の光学分割が極めて効率的に実施できることを見い出
し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、 [1] 一般式(1)[化2]
【0006】
【化2】 (式中、R1はメチル基またはエチル基を表し、R2はte
rt−ブトキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボ
ニル基を表す)で表されるアミノクロマン酢酸エステル
誘導体であり、また、
rt−ブトキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボ
ニル基を表す)で表されるアミノクロマン酢酸エステル
誘導体であり、また、
【0007】[2] [1]の一般式(1)で表される
アミノクロマン酢酸エステル誘導体をキラルカラムクロ
マトグラフィーにより光学分割する方法である。
アミノクロマン酢酸エステル誘導体をキラルカラムクロ
マトグラフィーにより光学分割する方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】一般式(1)で表されるアミノク
ロマン酢酸エステル誘導体は、具体的には以下の化合物
である。6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロ
マン−3−酢酸メチル、6−(tert−ブトキシカルボニ
ルアミノ)クロマン−3−酢酸エチル、6−(ベンジル
オキシカルボニルアミノ)クロマン−3−酢酸メチルお
よび6−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)クロマン
−3−酢酸エチル。なお、本発明にはこれらのラセミ体
のみならず光学活性体を含む。
ロマン酢酸エステル誘導体は、具体的には以下の化合物
である。6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロ
マン−3−酢酸メチル、6−(tert−ブトキシカルボニ
ルアミノ)クロマン−3−酢酸エチル、6−(ベンジル
オキシカルボニルアミノ)クロマン−3−酢酸メチルお
よび6−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)クロマン
−3−酢酸エチル。なお、本発明にはこれらのラセミ体
のみならず光学活性体を含む。
【0009】ラセミ体の製造は、ヨーロッパ公開特許公
報EP0709370号およびEP0760364号に
従い、6−ニトロ−4−オキソ−3−クロマニリデン酢
酸を、メタノールもしくはエタノール中で酸存在下にP
d/Cを触媒として水素化すると同時にエステル化する
方法、あるいは6−ニトロ−4−オキソ−3−クロマニ
リデン酢酸のメチルもしくはエチルエステルを、酸存在
下にPd/Cを触媒として水素化して得られる6−アミ
ノクロマン−3−酢酸のメチルもしくはエチルエステル
を、ジ−tert−ブチルジカーボネートによる一般的なア
ミノ基のtert−ブトキシカルボニル化またはベンジルオ
キシカルボニルクロリドによる一般的なアミノ基のベン
ジルオキシカルボニル化する方法により容易に製造され
る。また、精製は再結晶等の手段により容易に実施する
ことができる。
報EP0709370号およびEP0760364号に
従い、6−ニトロ−4−オキソ−3−クロマニリデン酢
酸を、メタノールもしくはエタノール中で酸存在下にP
d/Cを触媒として水素化すると同時にエステル化する
方法、あるいは6−ニトロ−4−オキソ−3−クロマニ
リデン酢酸のメチルもしくはエチルエステルを、酸存在
下にPd/Cを触媒として水素化して得られる6−アミ
ノクロマン−3−酢酸のメチルもしくはエチルエステル
を、ジ−tert−ブチルジカーボネートによる一般的なア
ミノ基のtert−ブトキシカルボニル化またはベンジルオ
キシカルボニルクロリドによる一般的なアミノ基のベン
ジルオキシカルボニル化する方法により容易に製造され
る。また、精製は再結晶等の手段により容易に実施する
ことができる。
【0010】光学分割はキラルカラムクロマトグラフィ
ーにより効率的に実施することができる。特に、一般式
(1)で表される化合物は有機溶媒に対する溶解度が十
分に高く、順相系のキラルカラムクロマトグラフィーに
適している。キラルカラムとしては、ダイセル化学工業
株式会社製のセルロースエステル系充填剤を使用したC
HIRALCEL−OJ、CHIRALCEL−OB、
CHIRALCEL−OA、CHIRALCEL−O
K、CHIRALCEL−CA−1、セルロースカーバ
メート系充填剤を使用したCHIRALCEL−OD、
CHIRALCEL−OC、CHIRALCEL−O
G、CHIRALCEL−OF、アミロースカーバメー
ト系充填剤を使用したCHIRALPAK−AD、CH
IRALPAK−AS等が使用でき、中でも最も一般的
なCHIRALCEL−ODが好適に使用できる。
ーにより効率的に実施することができる。特に、一般式
(1)で表される化合物は有機溶媒に対する溶解度が十
分に高く、順相系のキラルカラムクロマトグラフィーに
適している。キラルカラムとしては、ダイセル化学工業
株式会社製のセルロースエステル系充填剤を使用したC
HIRALCEL−OJ、CHIRALCEL−OB、
CHIRALCEL−OA、CHIRALCEL−O
K、CHIRALCEL−CA−1、セルロースカーバ
メート系充填剤を使用したCHIRALCEL−OD、
CHIRALCEL−OC、CHIRALCEL−O
G、CHIRALCEL−OF、アミロースカーバメー
ト系充填剤を使用したCHIRALPAK−AD、CH
IRALPAK−AS等が使用でき、中でも最も一般的
なCHIRALCEL−ODが好適に使用できる。
【0011】展開溶媒としては、n−ヘキサンとメタノ
ール、エタノールまたは2−プロパノールとの混合溶
媒、あるいはメタノール、エタノール、2−プロパノー
ルの単独使用において高い分離係数が得られる。プロセ
スとしては、単カラム法のみでなく疑似移動床プロセス
が適用できる。
ール、エタノールまたは2−プロパノールとの混合溶
媒、あるいはメタノール、エタノール、2−プロパノー
ルの単独使用において高い分離係数が得られる。プロセ
スとしては、単カラム法のみでなく疑似移動床プロセス
が適用できる。
【0012】なお、一般式(1)で表されるアミノクロ
マン酢酸エステル誘導体のtert−ブトキシカルボニル基
の脱保護は、塩酸または硫酸等での酸処理による通常手
段で容易に実施され、ベンジルオキシカルボニル基の脱
保護はパラジウム等の水素化触媒の存在下に水素化分解
する通常手段により容易に実施される。
マン酢酸エステル誘導体のtert−ブトキシカルボニル基
の脱保護は、塩酸または硫酸等での酸処理による通常手
段で容易に実施され、ベンジルオキシカルボニル基の脱
保護はパラジウム等の水素化触媒の存在下に水素化分解
する通常手段により容易に実施される。
【0013】
【実施例】 以下に、実施例、参考例および比較例を挙
げて本発明を説明するが、本発明はこれらによって制限
されるものではない。 実施例1 6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロマン−3
−酢酸メチルの製造 (1−1) 6−ニトロ−4−オキソクロマン(100g)
を97%硫酸(460g)に加え、水冷下70℃以下に保ちなが
ら40%グリオキシル酸水溶液(150g)を滴下により添加
した。滴下終了後、60〜70℃で3時間攪拌した。反応液
を一旦冷却後、メタノール(300ml)を加え、再び60〜7
0℃に加熱し5時間攪拌した。反応液を氷水(300ml)に
注ぎ、析出固体を濾取し、水(100ml)で4回洗浄した。
これを50℃,1mmHgで10時間乾燥し、6−ニトロ−4−
オキソ−3−クロマニリデン酢酸メチル116g(収率85
%)を淡黄色結晶として得た。 融点:163〜165℃
げて本発明を説明するが、本発明はこれらによって制限
されるものではない。 実施例1 6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロマン−3
−酢酸メチルの製造 (1−1) 6−ニトロ−4−オキソクロマン(100g)
を97%硫酸(460g)に加え、水冷下70℃以下に保ちなが
ら40%グリオキシル酸水溶液(150g)を滴下により添加
した。滴下終了後、60〜70℃で3時間攪拌した。反応液
を一旦冷却後、メタノール(300ml)を加え、再び60〜7
0℃に加熱し5時間攪拌した。反応液を氷水(300ml)に
注ぎ、析出固体を濾取し、水(100ml)で4回洗浄した。
これを50℃,1mmHgで10時間乾燥し、6−ニトロ−4−
オキソ−3−クロマニリデン酢酸メチル116g(収率85
%)を淡黄色結晶として得た。 融点:163〜165℃
【0014】(1−2) (1−1)で得た6−ニトロ
−4−オキソ−3−クロマニリデン酢酸メチル(100g)
をメタノール(1,000ml)に懸濁し、濃硫酸(24ml)と1
0%Pd/C(5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で
20時間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃
縮し油状物を得た。この油状物をクロロホルム(300m
l)に溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(1,000ml)、飽
和食塩水(500ml)で洗浄し、6−アミノクロマン−3
−酢酸メチルのクロロホルム溶液を得た。
−4−オキソ−3−クロマニリデン酢酸メチル(100g)
をメタノール(1,000ml)に懸濁し、濃硫酸(24ml)と1
0%Pd/C(5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で
20時間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃
縮し油状物を得た。この油状物をクロロホルム(300m
l)に溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(1,000ml)、飽
和食塩水(500ml)で洗浄し、6−アミノクロマン−3
−酢酸メチルのクロロホルム溶液を得た。
【0015】このクロロホルム溶液に、ジ−tert−ブチ
ルジカーボネート(85g)を加え、窒素雰囲気下25℃前
後で6時間攪拌した。反応液を10%クエン酸水溶液(100m
l)で2回、飽和食塩水(50ml)で1回洗浄した。減圧濃
縮し、残渣をn−ヘプタン(1,200ml)とイソプロピル
エーテル(70ml)の混合溶媒から再結晶した後、乾燥し
て6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロマン−
3−酢酸メチル84.0g(収率68.8%)を無色結晶として得
た。液体クロマトグラフィー測定純度は99.8%であっ
た。
ルジカーボネート(85g)を加え、窒素雰囲気下25℃前
後で6時間攪拌した。反応液を10%クエン酸水溶液(100m
l)で2回、飽和食塩水(50ml)で1回洗浄した。減圧濃
縮し、残渣をn−ヘプタン(1,200ml)とイソプロピル
エーテル(70ml)の混合溶媒から再結晶した後、乾燥し
て6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロマン−
3−酢酸メチル84.0g(収率68.8%)を無色結晶として得
た。液体クロマトグラフィー測定純度は99.8%であっ
た。
【0016】NMR(270MHz,CDCl3):δppm=1.50(9H,s),2.3
2-2.42(2H,m),2.47-2.54(2H,m),2.89-3.00(1H,m),3.70
(3H,s),3.83-3.90(1H,m),4.15-4.19(1H,m),6.30(1H,b
s),6.72(1H,d,J=8.8Hz),6.92(1H,dd,J=8.8Hz,2.9Hz),7.
18(1H,d,J=2.9Hz). 融点:85〜86℃
2-2.42(2H,m),2.47-2.54(2H,m),2.89-3.00(1H,m),3.70
(3H,s),3.83-3.90(1H,m),4.15-4.19(1H,m),6.30(1H,b
s),6.72(1H,d,J=8.8Hz),6.92(1H,dd,J=8.8Hz,2.9Hz),7.
18(1H,d,J=2.9Hz). 融点:85〜86℃
【0017】実施例2 6−(tert-ブトキシカルボニルアミノ)クロマン−3
−酢酸エチルの製造 (2−1) 6−ニトロ−4−オキソクロマン(100g)
を97%硫酸(460g)に加え、水冷下70℃以下に保ちなが
ら40%グリオキシル酸水溶液(150g)を滴下により添加
した。滴下終了後、60〜70℃で3時間攪拌した。反応液
を氷水(300ml)に注ぎ、析出固体を濾取し、水(100m
l)で4回洗浄した。これを50℃,1mmHgで10時間乾燥
し、6−ニトロ−4−オキソ−3−クロマニリデン酢酸
123g(収率95%)を淡黄色結晶として得た。 融点:201〜203℃
−酢酸エチルの製造 (2−1) 6−ニトロ−4−オキソクロマン(100g)
を97%硫酸(460g)に加え、水冷下70℃以下に保ちなが
ら40%グリオキシル酸水溶液(150g)を滴下により添加
した。滴下終了後、60〜70℃で3時間攪拌した。反応液
を氷水(300ml)に注ぎ、析出固体を濾取し、水(100m
l)で4回洗浄した。これを50℃,1mmHgで10時間乾燥
し、6−ニトロ−4−オキソ−3−クロマニリデン酢酸
123g(収率95%)を淡黄色結晶として得た。 融点:201〜203℃
【0018】(2−2) (2−1)で得た6−ニトロ
−4−オキソ−3−クロマニリデン酢酸(100g)をエタ
ノール(1,000ml)に懸濁し、濃硫酸(5ml)を加え6時
間還流攪拌した。室温まで冷却後、析出結晶を濾過して
集めエタノール(150ml)で2回洗浄し、50℃,10mmHgで
5時間乾燥し、6−ニトロ−4−オキソ−3−クロマニ
リデン酢酸エチル95g(収率85%)を淡黄色結晶として得
た。 融点:119〜121℃
−4−オキソ−3−クロマニリデン酢酸(100g)をエタ
ノール(1,000ml)に懸濁し、濃硫酸(5ml)を加え6時
間還流攪拌した。室温まで冷却後、析出結晶を濾過して
集めエタノール(150ml)で2回洗浄し、50℃,10mmHgで
5時間乾燥し、6−ニトロ−4−オキソ−3−クロマニ
リデン酢酸エチル95g(収率85%)を淡黄色結晶として得
た。 融点:119〜121℃
【0019】(2−3) (2−2)で得た6−ニトロ
−4−オキソ−3−クロマニリデン酢酸エチル(50g)
をエタノール(500ml)に懸濁し、濃硫酸(12ml)と10%
Pd/C(2.5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で
20時間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃
縮し油状物を得た。この油状物をクロロホルム(150m
l)に溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(500ml)、飽和
食塩水(250ml)で洗浄し、6−アミノクロマン−3−
酢酸エチルのクロロホルム溶液を得た。
−4−オキソ−3−クロマニリデン酢酸エチル(50g)
をエタノール(500ml)に懸濁し、濃硫酸(12ml)と10%
Pd/C(2.5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で
20時間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃
縮し油状物を得た。この油状物をクロロホルム(150m
l)に溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(500ml)、飽和
食塩水(250ml)で洗浄し、6−アミノクロマン−3−
酢酸エチルのクロロホルム溶液を得た。
【0020】このクロロホルム溶液に、ジ−tert−ブチ
ルジカーボネート(40g)を加え、窒素雰囲気下25℃前
後で6時間攪拌した。反応液を10%クエン酸水溶液(100m
l)で2回、飽和食塩水(50ml)で1回洗浄した。減圧濃
縮し、残渣をn−ヘプタン(500ml)とイソプロピルエ
ーテル(30ml)の混合溶媒から再結晶した後、乾燥して
6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロマン−3
−酢酸エチル39.6g(収率65.5%)を無色結晶として得
た。液体クロマトグラフィー測定純度は99.6%であっ
た。
ルジカーボネート(40g)を加え、窒素雰囲気下25℃前
後で6時間攪拌した。反応液を10%クエン酸水溶液(100m
l)で2回、飽和食塩水(50ml)で1回洗浄した。減圧濃
縮し、残渣をn−ヘプタン(500ml)とイソプロピルエ
ーテル(30ml)の混合溶媒から再結晶した後、乾燥して
6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロマン−3
−酢酸エチル39.6g(収率65.5%)を無色結晶として得
た。液体クロマトグラフィー測定純度は99.6%であっ
た。
【0021】NMR(270MHz,CDCl3):δppm=1.27(3H,t,J=7.
3Hz),1.50(9H,s),2.34-2.39(2H,m),2.50-2.57(2H,m),2.
89-2.99(1H,m),3.82-3.89(1H,m),4.16(2H,q,J=7.3Hz),
4.15-4.19(1H,m),6.31(1H,bs),6.71(1H,d,J=8.8Hz),6.9
2(1H,dd,J=8.8Hz,2.9Hz),7.18(1H,d,J=2.9Hz). 融点:92〜93℃
3Hz),1.50(9H,s),2.34-2.39(2H,m),2.50-2.57(2H,m),2.
89-2.99(1H,m),3.82-3.89(1H,m),4.16(2H,q,J=7.3Hz),
4.15-4.19(1H,m),6.31(1H,bs),6.71(1H,d,J=8.8Hz),6.9
2(1H,dd,J=8.8Hz,2.9Hz),7.18(1H,d,J=2.9Hz). 融点:92〜93℃
【0022】実施例3 6−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)クロマン−3
−酢酸メチルの製造 実施例1の(1−1)と同様にして得た6−ニトロ−4
−オキソ−3−クロマニリデン酢酸メチル(100g)をメ
タノール(1,000ml)に懸濁し、濃硫酸(24ml)と10%P
d/C(5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で20時
間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮し
油状物を得た。この油状物をクロロホルム(300ml)に
溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(1,000ml)、飽和食
塩水(500ml)で洗浄し、6−アミノクロマン−3−酢
酸メチルのクロロホルム溶液を得た。
−酢酸メチルの製造 実施例1の(1−1)と同様にして得た6−ニトロ−4
−オキソ−3−クロマニリデン酢酸メチル(100g)をメ
タノール(1,000ml)に懸濁し、濃硫酸(24ml)と10%P
d/C(5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で20時
間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮し
油状物を得た。この油状物をクロロホルム(300ml)に
溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(1,000ml)、飽和食
塩水(500ml)で洗浄し、6−アミノクロマン−3−酢
酸メチルのクロロホルム溶液を得た。
【0023】この溶液にトリエチルアミン(39g)を加
え、氷冷下25℃以下に保ちながらベンジルオキシカルボ
ニルクロリド(65g)を滴下し、さらに0.5時間攪拌し
た。反応液を2%塩酸水溶液(100ml)、水(100ml)、2%
炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)、飽和食塩水(100
ml)で順次洗浄した。
え、氷冷下25℃以下に保ちながらベンジルオキシカルボ
ニルクロリド(65g)を滴下し、さらに0.5時間攪拌し
た。反応液を2%塩酸水溶液(100ml)、水(100ml)、2%
炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)、飽和食塩水(100
ml)で順次洗浄した。
【0024】クロロホルム層を減圧濃縮し、残渣をトル
エン(330ml)とn−ヘキサン(220ml)の混合溶媒から
再結晶後、乾燥して目的物97.1g(収率72%)を無色結晶
として得た。液体クロマトグラフィー測定純度は99.9%
であった。 NMR(270MHz,CDCl3):δppm=2.34-2.41(2H,m),2.46-2.57
(2H,m),2.89-2.97(1H,m),3.70(3H,s),3.82-3.89(1H,m),
4.15-4.20(1H,m),5.17(2H,s),6.58(1H,bs),6.72(1H,d,J
=8.8Hz),6.89(1H,dd,J=8.8Hz,2.9Hz),7.14(1H,d,J=2.9H
z),7.30-7.40(5H,m). 融点:110〜111℃
エン(330ml)とn−ヘキサン(220ml)の混合溶媒から
再結晶後、乾燥して目的物97.1g(収率72%)を無色結晶
として得た。液体クロマトグラフィー測定純度は99.9%
であった。 NMR(270MHz,CDCl3):δppm=2.34-2.41(2H,m),2.46-2.57
(2H,m),2.89-2.97(1H,m),3.70(3H,s),3.82-3.89(1H,m),
4.15-4.20(1H,m),5.17(2H,s),6.58(1H,bs),6.72(1H,d,J
=8.8Hz),6.89(1H,dd,J=8.8Hz,2.9Hz),7.14(1H,d,J=2.9H
z),7.30-7.40(5H,m). 融点:110〜111℃
【0025】実施例4 6−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)クロマン−3
−酢酸エチルの製造 実施例2の(2−2)と同様にして得た6−ニトロ−4
−オキソ−3−クロマニリデン酢酸エチル(50g)をエ
タノール(500ml)に懸濁し、濃硫酸(12ml)と10%Pd
/C(2.5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で20時
間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮し
油状物を得た。この油状物をクロロホルム(150ml)に
溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(500ml)、飽和食塩
水(250ml)で洗浄し、6−アミノクロマン−3−酢酸
エチルのクロロホルム溶液を得た。
−酢酸エチルの製造 実施例2の(2−2)と同様にして得た6−ニトロ−4
−オキソ−3−クロマニリデン酢酸エチル(50g)をエ
タノール(500ml)に懸濁し、濃硫酸(12ml)と10%Pd
/C(2.5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で20時
間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮し
油状物を得た。この油状物をクロロホルム(150ml)に
溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(500ml)、飽和食塩
水(250ml)で洗浄し、6−アミノクロマン−3−酢酸
エチルのクロロホルム溶液を得た。
【0026】この溶液にトリエチルアミン(19g)を加
え、氷冷下25℃以下に保ちながら、ベンジルオキシカル
ボニルクロリド(31g)を滴下し、さらに0.5時間攪拌し
た。反応液を2%塩酸水溶液(50ml)、水(50ml)、2%炭
酸水素ナトリウム水溶液(50ml)、飽和食塩水(50ml)
で順次洗浄した。クロロホルム層を減圧濃縮し、残渣を
トルエン(50ml)とn−ヘキサン(300ml)の混合溶媒
から再結晶後、乾燥して目的物43.3g(収率65%)を無色
結晶として得た。液体クロマトグラフィー測定純度は9
9.9%であった。
え、氷冷下25℃以下に保ちながら、ベンジルオキシカル
ボニルクロリド(31g)を滴下し、さらに0.5時間攪拌し
た。反応液を2%塩酸水溶液(50ml)、水(50ml)、2%炭
酸水素ナトリウム水溶液(50ml)、飽和食塩水(50ml)
で順次洗浄した。クロロホルム層を減圧濃縮し、残渣を
トルエン(50ml)とn−ヘキサン(300ml)の混合溶媒
から再結晶後、乾燥して目的物43.3g(収率65%)を無色
結晶として得た。液体クロマトグラフィー測定純度は9
9.9%であった。
【0027】NMR(270MHz,CDCl3):δppm=1.27(3H,t,J=7.
3Hz),2.34-2.39(2H,m),2.47-2.57(2H,m),2.88-2.98(1H,
m),3.82-3.89(1H,m),4.16(2H,q,J=7.3Hz),4.16-4.21(1
H,m),5.18(2H,s),6.54(1H,bs),6.73(1H,d,J=8.8Hz),6.9
8(1H,dd,J=8.8Hz,2.9Hz),7.15(1H,d,J=2.9Hz),7.30-7.4
1(5H,m). 融点:54〜55℃
3Hz),2.34-2.39(2H,m),2.47-2.57(2H,m),2.88-2.98(1H,
m),3.82-3.89(1H,m),4.16(2H,q,J=7.3Hz),4.16-4.21(1
H,m),5.18(2H,s),6.54(1H,bs),6.73(1H,d,J=8.8Hz),6.9
8(1H,dd,J=8.8Hz,2.9Hz),7.15(1H,d,J=2.9Hz),7.30-7.4
1(5H,m). 融点:54〜55℃
【0028】参考例1 6−アミノクロマン−3−酢酸メチルの製造 実施例1の(1−1)と同様にして得た6−ニトロ−4
−オキソ−3−クロマニリデン酢酸メチル(100g)をメ
タノール(1,000ml)に懸濁し、濃硫酸(24ml)と10%P
d/C(5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で20時
間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮し
油状物を得た。この油状物をクロロホルム(300ml)に
溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(1,000ml)、飽和食
塩水(500ml)で洗浄後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホル
ム)により精製し、目的物58g(収率69%)を淡黄色結晶
として得た。液体クロマトグラフィー測定純度は95.3%
であった。
−オキソ−3−クロマニリデン酢酸メチル(100g)をメ
タノール(1,000ml)に懸濁し、濃硫酸(24ml)と10%P
d/C(5g)を加え、50〜60℃、水素圧10kg/cm2で20時
間攪拌して還元した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮し
油状物を得た。この油状物をクロロホルム(300ml)に
溶解し、7.5%炭酸カリウム水溶液(1,000ml)、飽和食
塩水(500ml)で洗浄後、減圧濃縮し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホル
ム)により精製し、目的物58g(収率69%)を淡黄色結晶
として得た。液体クロマトグラフィー測定純度は95.3%
であった。
【0029】NMR(270MHz,CDCl3):δppm=2.33-2.51(4H,
m),2.86-2.92(1H,m),3.2(2H,bs),3.70(3H,s),3.79-3.86
(1H,m),4.12-4.16(1H,m),6.39(1H,d,J=2.9Hz),6.46(1H,
dd,J=2.9Hz,8.8Hz),6.63(1H,J=8.8Hz). 融点:104〜106℃
m),2.86-2.92(1H,m),3.2(2H,bs),3.70(3H,s),3.79-3.86
(1H,m),4.12-4.16(1H,m),6.39(1H,d,J=2.9Hz),6.46(1H,
dd,J=2.9Hz,8.8Hz),6.63(1H,J=8.8Hz). 融点:104〜106℃
【0030】安定性試験:実施例1〜4と参考例1の化
合物を、1gずつ10cm径のガラス製シャーレに広げ、室
温、大気下に放置した。参考例1の化合物6−アミノク
ロマン−3−酢酸メチルの淡黄色結晶は、直後から赤く
着色し始め、液体クロマトグラフィー測定純度は95.
3%から24時間後に94.5%、1カ月後には83.
6%まで低下し赤褐色に着色した。一方、実施例1〜4
の化合物は1カ月後でも着色、純度低下は全く認められ
なかった。 分離係数の測定:以下の同一条件で実施例1〜4と参考
例1の化合物それぞれの光学異性体間のカラム保持時間
の比で表される分離係数を測定した。結果を表1[表
1]に示す。
合物を、1gずつ10cm径のガラス製シャーレに広げ、室
温、大気下に放置した。参考例1の化合物6−アミノク
ロマン−3−酢酸メチルの淡黄色結晶は、直後から赤く
着色し始め、液体クロマトグラフィー測定純度は95.
3%から24時間後に94.5%、1カ月後には83.
6%まで低下し赤褐色に着色した。一方、実施例1〜4
の化合物は1カ月後でも着色、純度低下は全く認められ
なかった。 分離係数の測定:以下の同一条件で実施例1〜4と参考
例1の化合物それぞれの光学異性体間のカラム保持時間
の比で表される分離係数を測定した。結果を表1[表
1]に示す。
【0031】カラム:CHIRALCEL−OD 4.6m
mφx250mm(ダイセル化学工業株式会社製) 移動相:エタノール 流速 :0.5ml/min. 温度 :室温
mφx250mm(ダイセル化学工業株式会社製) 移動相:エタノール 流速 :0.5ml/min. 温度 :室温
【0032】
【表1】 参考例1の化合物に比べ実施例1〜4の化合物は光学異
性体の分離が良好であることが分かる。以下に、実施例
1と参考例1の化合物につき、最適化した条件下での光
学活性体分割例を示す。
性体の分離が良好であることが分かる。以下に、実施例
1と参考例1の化合物につき、最適化した条件下での光
学活性体分割例を示す。
【0033】実施例5 6−(tert-ブトキシカルボニルアミノ)クロマン−3
−酢酸メチルの光学分割 実施例1で得た6−(tert−ブトキシカルボニルアミ
ノ)クロマン−3−酢酸メチル(10g)をエタノール/
n−ヘキサン= 1 / 5 の混合溶媒500mlに溶解し、以下
の条件で25mlずつ20回注入して光学分割した。
−酢酸メチルの光学分割 実施例1で得た6−(tert−ブトキシカルボニルアミ
ノ)クロマン−3−酢酸メチル(10g)をエタノール/
n−ヘキサン= 1 / 5 の混合溶媒500mlに溶解し、以下
の条件で25mlずつ20回注入して光学分割した。
【0034】カラム:CHIRALCEL−OD 20mm
φx250mm(ダイセル化学工業株式会社製) 移動相:エタノール/n−ヘキサン= 1 / 5 流速 :20ml/min. 温度 :室温 両光学異性体のカラム保持時間は各々10.8min.、25.3mi
n.であり、その比で表される分離係数は2.34であった。 (+)−6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロ
マン−3−酢酸メチル:収量4.63g、[α]D 25= + 23.7
゜(c1.102,MeOH)、融点85〜86℃ (−)−6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロ
マン−3−酢酸メチル:収量4.60g、[α]D 25= - 23.8
゜(c0.904,MeOH)、融点85〜86℃
φx250mm(ダイセル化学工業株式会社製) 移動相:エタノール/n−ヘキサン= 1 / 5 流速 :20ml/min. 温度 :室温 両光学異性体のカラム保持時間は各々10.8min.、25.3mi
n.であり、その比で表される分離係数は2.34であった。 (+)−6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロ
マン−3−酢酸メチル:収量4.63g、[α]D 25= + 23.7
゜(c1.102,MeOH)、融点85〜86℃ (−)−6−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)クロ
マン−3−酢酸メチル:収量4.60g、[α]D 25= - 23.8
゜(c0.904,MeOH)、融点85〜86℃
【0035】比較例1 6−アミノクロマン−3−酢酸メチルの光学分割 参考例1で製造した6−アミノクロマン−3−酢酸メチ
ル(9.15g)をエタノール(1,000ml)に溶解し、以下の
条件で5mlずつ200回注入し光学分割した。 カラム:CHIRALCEL−OD 20mmφx250mm(ダ
イセル化学工業株式会社製) 移動相:エタノール/n−ヘキサン= 1 / 5 流速 :16ml/min. 温度 :室温
ル(9.15g)をエタノール(1,000ml)に溶解し、以下の
条件で5mlずつ200回注入し光学分割した。 カラム:CHIRALCEL−OD 20mmφx250mm(ダ
イセル化学工業株式会社製) 移動相:エタノール/n−ヘキサン= 1 / 5 流速 :16ml/min. 温度 :室温
【0036】(+)−6−アミノクロマン−3−酢酸メ
チル:収量4.29g、[α]D 25= + 28.4゜ (c 0.43,MeO
H)、融点104〜106℃ (−)−6−アミノクロマン−3−酢酸メチル:収量4.
29g、[α]D 25= - 28.4゜(c 0.43,MeOH)、融点104
〜106℃ 6−アミノクロマン−3−酢酸メチルの両光学異性体の
カラム保持時間は各々33.6min.、43.6min.であり、その
比で表される分離係数は1.30と小さく実施例5と比較し
分割効率が極めて悪かった。
チル:収量4.29g、[α]D 25= + 28.4゜ (c 0.43,MeO
H)、融点104〜106℃ (−)−6−アミノクロマン−3−酢酸メチル:収量4.
29g、[α]D 25= - 28.4゜(c 0.43,MeOH)、融点104
〜106℃ 6−アミノクロマン−3−酢酸メチルの両光学異性体の
カラム保持時間は各々33.6min.、43.6min.であり、その
比で表される分離係数は1.30と小さく実施例5と比較し
分割効率が極めて悪かった。
【0037】参考例2 tert−ブトキシカルボニル基の脱保護 実施例1で得た6−(tert−ブトキシカルボニルアミ
ノ)クロマン−3−酢酸メチル(50g)を23%塩酸/メタ
ノール溶液(500ml)に溶解し、60℃で5時間攪拌した。
減圧濃縮し、残渣をクロロホルム(150ml)に溶解し、
7.5%炭酸カリウム水溶液(500ml)、飽和食塩水(250m
l)で順次洗浄し、クロロホルム溶液を減圧乾固して6
−アミノクロマン−3−酢酸メチル33.7g(収率98%)を
淡黄色結晶として得た。液体クロマトグラフィー測定純
度は98.7%であった。 融点:104〜106℃
ノ)クロマン−3−酢酸メチル(50g)を23%塩酸/メタ
ノール溶液(500ml)に溶解し、60℃で5時間攪拌した。
減圧濃縮し、残渣をクロロホルム(150ml)に溶解し、
7.5%炭酸カリウム水溶液(500ml)、飽和食塩水(250m
l)で順次洗浄し、クロロホルム溶液を減圧乾固して6
−アミノクロマン−3−酢酸メチル33.7g(収率98%)を
淡黄色結晶として得た。液体クロマトグラフィー測定純
度は98.7%であった。 融点:104〜106℃
【0038】参考例3 ベンジルオキシカルボニル基の脱保護 実施例4で得た6−(ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)クロマン−3−酢酸エチル(20g)をエタノール(2
00ml)に溶解し、窒素置換後に5%Pd/C触媒(1.0g)
を加えた。室温で常圧水素雰囲気下で3時間攪拌し水素
化分解した。触媒を濾過して除き、濾液を減圧乾固する
ことにより6−アミノクロマン−3−酢酸エチル12.7g
(収率100%)を淡黄色結晶として得た。液体クロマトグ
ラフィー測定純度は99.5%であった。 融点:58〜59℃
ノ)クロマン−3−酢酸エチル(20g)をエタノール(2
00ml)に溶解し、窒素置換後に5%Pd/C触媒(1.0g)
を加えた。室温で常圧水素雰囲気下で3時間攪拌し水素
化分解した。触媒を濾過して除き、濾液を減圧乾固する
ことにより6−アミノクロマン−3−酢酸エチル12.7g
(収率100%)を淡黄色結晶として得た。液体クロマトグ
ラフィー測定純度は99.5%であった。 融点:58〜59℃
【0039】
【発明の効果】本発明のアミノクロマン酢酸エステル誘
導体はアミノ基を保護していない6−アミノクロマン−
3−酢酸エステルに比べ安定性が良く、容易に高純度に
精製できる。また、キラルカラムクロマトグラフィーで
の光学分割により効率的に光学活性体が得られ、医薬な
どの製造中間体として使用される。
導体はアミノ基を保護していない6−アミノクロマン−
3−酢酸エステルに比べ安定性が良く、容易に高純度に
精製できる。また、キラルカラムクロマトグラフィーで
の光学分割により効率的に光学活性体が得られ、医薬な
どの製造中間体として使用される。
フロントページの続き (72)発明者 山下 博之 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内 (72)発明者 奥村 邦雄 千葉県茂原市東郷1144番地 三井東圧化学 株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1)[化1] 【化1】 (式中、R1はメチル基またはエチル基を表し、R2はte
rt−ブトキシカルボニル基またはベンジルオキシカルボ
ニル基を表す)で表されるアミノクロマン酢酸エステル
誘導体。 - 【請求項2】 請求項1の一般式(1)で表されるアミ
ノクロマン酢酸エステル誘導体をキラルカラムクロマト
グラフィーにより光学分割する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12445997A JPH10316672A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | アミノクロマン酢酸エステル誘導体およびその光学分割 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12445997A JPH10316672A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | アミノクロマン酢酸エステル誘導体およびその光学分割 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10316672A true JPH10316672A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=14886052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12445997A Pending JPH10316672A (ja) | 1997-05-14 | 1997-05-14 | アミノクロマン酢酸エステル誘導体およびその光学分割 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10316672A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2293716A (en) * | 1994-03-30 | 1996-04-03 | Sony Corp | Digital switch |
WO2001092250A3 (en) * | 2000-06-02 | 2002-04-25 | James Kanter | Synthesis of 2-acyl substituted chromanes and intermediates thereof |
-
1997
- 1997-05-14 JP JP12445997A patent/JPH10316672A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2293716A (en) * | 1994-03-30 | 1996-04-03 | Sony Corp | Digital switch |
GB2293716B (en) * | 1994-03-30 | 1998-10-07 | Sony Corp | Digital switcher |
WO2001092250A3 (en) * | 2000-06-02 | 2002-04-25 | James Kanter | Synthesis of 2-acyl substituted chromanes and intermediates thereof |
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