JPH10302203A - 垂直磁気記録装置 - Google Patents
垂直磁気記録装置Info
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- JPH10302203A JPH10302203A JP10856497A JP10856497A JPH10302203A JP H10302203 A JPH10302203 A JP H10302203A JP 10856497 A JP10856497 A JP 10856497A JP 10856497 A JP10856497 A JP 10856497A JP H10302203 A JPH10302203 A JP H10302203A
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Landscapes
- Magnetic Heads (AREA)
- Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】記録媒体として垂直磁化膜を用いた場合も、面
内磁化膜を記録媒体とした場合と同様の信号処理回路を
用いることができる信号再生手段を提供する。 【解決手段】垂直磁化膜からの磁気情報を再生するた
め、第1のスピンバルブ素子と第2のスピンバルブ素子
を積層し、両素子の固定層の磁化を反平行とした。引き
出し電極は共通とした。
内磁化膜を記録媒体とした場合と同様の信号処理回路を
用いることができる信号再生手段を提供する。 【解決手段】垂直磁化膜からの磁気情報を再生するた
め、第1のスピンバルブ素子と第2のスピンバルブ素子
を積層し、両素子の固定層の磁化を反平行とした。引き
出し電極は共通とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子計算機及び情
報処理装置等に用いられる磁気記録装置に係り、特に高
密度記録を実現する上で好適な垂直磁気記録装置に関す
る。
報処理装置等に用いられる磁気記録装置に係り、特に高
密度記録を実現する上で好適な垂直磁気記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】情報機器の記憶(記録)装置には、主に
半導体メモリと磁性体メモリが用いられる。アクセス時
間の観点から内部記憶装置に半導体メモリが用いられ、
大容量かつ不揮発性の観点から外部記録装置に磁性体メ
モリが用いられる。今日、磁性体メモリの主流は、磁気
ディスクと磁気テープにある。これらに用いられる記録
媒体には、Al基板ないしは樹脂製のテープ上に磁性薄
膜が成膜してある。これらの記録媒体に磁気情報を書き
込むため、電磁変換作用を有する機能部が用いられる。
また、磁気情報を再生するため、磁気抵抗現象ないし
は、巨大磁気抵抗現象あるいは電磁誘導現象を利用した
機能部が用いられる。これら機能部は、磁気ヘッドと呼
ばれる入出力用部品に設けられている。
半導体メモリと磁性体メモリが用いられる。アクセス時
間の観点から内部記憶装置に半導体メモリが用いられ、
大容量かつ不揮発性の観点から外部記録装置に磁性体メ
モリが用いられる。今日、磁性体メモリの主流は、磁気
ディスクと磁気テープにある。これらに用いられる記録
媒体には、Al基板ないしは樹脂製のテープ上に磁性薄
膜が成膜してある。これらの記録媒体に磁気情報を書き
込むため、電磁変換作用を有する機能部が用いられる。
また、磁気情報を再生するため、磁気抵抗現象ないし
は、巨大磁気抵抗現象あるいは電磁誘導現象を利用した
機能部が用いられる。これら機能部は、磁気ヘッドと呼
ばれる入出力用部品に設けられている。
【0003】磁気ヘッドと媒体は、相対的に移動し、媒
体上の任意の位置に磁気情報を書き込み、必要により磁
気情報を電気的に再生する機能を有する。磁気ディスク
装置を例に述べると、磁気ヘッドは、例えば図2に示す
ように磁気情報を書き込み部21と読み出しを行う再生
部22から構成される。書き込み部は、コイル26とこ
れを上下に包みかつ磁気的に結合された磁極27と28
から構成される。再生部22は、磁気抵抗効果素子23
と同素子に定電流を流し、かつ抵抗変化を検出するため
の電極29から構成される。これら書き込み部と再生部
の間には、磁気的なシールド層28(書き込み磁極との
兼用)が設けられている。また、これらの機能部は、磁
気ヘッド本体30上に下地層24を介して形成されてい
る。
体上の任意の位置に磁気情報を書き込み、必要により磁
気情報を電気的に再生する機能を有する。磁気ディスク
装置を例に述べると、磁気ヘッドは、例えば図2に示す
ように磁気情報を書き込み部21と読み出しを行う再生
部22から構成される。書き込み部は、コイル26とこ
れを上下に包みかつ磁気的に結合された磁極27と28
から構成される。再生部22は、磁気抵抗効果素子23
と同素子に定電流を流し、かつ抵抗変化を検出するため
の電極29から構成される。これら書き込み部と再生部
の間には、磁気的なシールド層28(書き込み磁極との
兼用)が設けられている。また、これらの機能部は、磁
気ヘッド本体30上に下地層24を介して形成されてい
る。
【0004】図2の例は、記録に電磁変換作用、再生に
磁気抵抗効果を利用したものであるが、書き込み部に設
けたコイルに誘導される電磁誘導電流を検出することに
よっても磁気情報の再生は可能である。この場合、記録
と再生は1つの機能部で行うことができる。
磁気抵抗効果を利用したものであるが、書き込み部に設
けたコイルに誘導される電磁誘導電流を検出することに
よっても磁気情報の再生は可能である。この場合、記録
と再生は1つの機能部で行うことができる。
【0005】記憶装置の性能は、入出力動作時のスピー
ドと記憶容量によって決まり、製品競争力を高めるため
にはアクセス時間の短縮化と大容量化が必須である。ま
た、近年、情報機器の軽薄短小化の要求から記憶装置の
小型化が進められている。これらの要求を満足するため
には、単一の記録媒体内に多くの磁気情報を書き込み、
かつ、再生できる磁気記憶装置の開発が重要となってい
る。
ドと記憶容量によって決まり、製品競争力を高めるため
にはアクセス時間の短縮化と大容量化が必須である。ま
た、近年、情報機器の軽薄短小化の要求から記憶装置の
小型化が進められている。これらの要求を満足するため
には、単一の記録媒体内に多くの磁気情報を書き込み、
かつ、再生できる磁気記憶装置の開発が重要となってい
る。
【0006】この要求を満足させるためには、装置の記
録密度を高める必要がある。高密度記録を実現するため
には、磁気情報となる磁区の大きさを微細化する必要が
ある。これには、図2に示したコイル26に流す書き込
み電流の周波数(書き込み周波数)を高めると共に、書
き込み磁極27の幅を狭くすることにより実現出来る。
録密度を高める必要がある。高密度記録を実現するため
には、磁気情報となる磁区の大きさを微細化する必要が
ある。これには、図2に示したコイル26に流す書き込
み電流の周波数(書き込み周波数)を高めると共に、書
き込み磁極27の幅を狭くすることにより実現出来る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】我々の検討によれば、
磁極幅を2.5μm 、書き込み周波数を約90MHzと
することにより、2Gb/in2 級の記憶密度を実現す
ることできた。しかしながら、さらなる高密度化を推し
進めると以下に述べる問題が生じ、高密度化に限界が生
じることが明らかとなった。
磁極幅を2.5μm 、書き込み周波数を約90MHzと
することにより、2Gb/in2 級の記憶密度を実現す
ることできた。しかしながら、さらなる高密度化を推し
進めると以下に述べる問題が生じ、高密度化に限界が生
じることが明らかとなった。
【0008】従来、記録媒体には、磁化方向が面内を向
く面内媒体と呼ばれる磁性膜が用いられる。面内媒体の
場合、磁化は磁区と磁区との境界に主に存在し、その存
在は、磁界強度を検出することにより、読み出すことが
出来る。磁化が集中して分布するため、この際に出力さ
れる信号は、ガウス波形的となる。このため、信号に含
まれる周波数帯域が狭く、隣接信号による信号品質劣化
も少ない。このため、後の信号処理もしやすい特長を有
する。
く面内媒体と呼ばれる磁性膜が用いられる。面内媒体の
場合、磁化は磁区と磁区との境界に主に存在し、その存
在は、磁界強度を検出することにより、読み出すことが
出来る。磁化が集中して分布するため、この際に出力さ
れる信号は、ガウス波形的となる。このため、信号に含
まれる周波数帯域が狭く、隣接信号による信号品質劣化
も少ない。このため、後の信号処理もしやすい特長を有
する。
【0009】しかし、面内媒体にて高密度記録を推し進
めると磁化の熱揺らぎによる問題を避けられなくなる。
熱揺らぎとは、記録媒体中の磁化が熱によって揺らいで
いることに起因し、磁区が微細化すると共に隣接磁区か
らの反磁界の影響が顕著となり、磁化方向が不安定とな
るために生じる。
めると磁化の熱揺らぎによる問題を避けられなくなる。
熱揺らぎとは、記録媒体中の磁化が熱によって揺らいで
いることに起因し、磁区が微細化すると共に隣接磁区か
らの反磁界の影響が顕著となり、磁化方向が不安定とな
るために生じる。
【0010】我々の実験によれば、媒体円周方向に約4
00kBPI(単位インチ当たりのビット数)、媒体半
径方向に約26kTPI(単位インチ当たりのトラック
数)程度まで高密度化を進めると、熱揺らぎ現象により
磁区が消失する場合があることを確認している。
00kBPI(単位インチ当たりのビット数)、媒体半
径方向に約26kTPI(単位インチ当たりのトラック
数)程度まで高密度化を進めると、熱揺らぎ現象により
磁区が消失する場合があることを確認している。
【0011】これを対策する技術に垂直磁気記録があ
る。垂直磁気記録では、隣接する磁区からの反磁界が熱
揺らぎによる磁化の揺れ幅を少なくする方向に作用する
ため、磁区を高密度化しても、熱揺らぎによる磁区の消
失現象は起きにくい。このため、垂直磁気記録は、将来
の高密度記録技術と考えられている。
る。垂直磁気記録では、隣接する磁区からの反磁界が熱
揺らぎによる磁化の揺れ幅を少なくする方向に作用する
ため、磁区を高密度化しても、熱揺らぎによる磁区の消
失現象は起きにくい。このため、垂直磁気記録は、将来
の高密度記録技術と考えられている。
【0012】しかし、垂直磁気記録では、磁化が媒体面
に分布するため、従来の磁界強度を検出する再生器を用
いて読み出すと、磁区幅に依存した台形状の信号(ダイ
パルス)が検出される。台形状の信号は、帯域が広いた
め信号処理が複雑になる。このため、複雑な電気回路を
用いた処理が必要となる。したがって、安価かつ高速な
装置を実現する上で問題が生じ、これが垂直磁気記録の
実用化を遅らせる理由となっていた。この結果として、
高密度の記録装置を開発できなかった。
に分布するため、従来の磁界強度を検出する再生器を用
いて読み出すと、磁区幅に依存した台形状の信号(ダイ
パルス)が検出される。台形状の信号は、帯域が広いた
め信号処理が複雑になる。このため、複雑な電気回路を
用いた処理が必要となる。したがって、安価かつ高速な
装置を実現する上で問題が生じ、これが垂直磁気記録の
実用化を遅らせる理由となっていた。この結果として、
高密度の記録装置を開発できなかった。
【0013】以上の問題は、垂直磁化膜からの再生信号
がガウス波形状となれば解決される。本発明の目的は、
垂直磁化膜からの再生信号をガウス波形状とする新規再
生手段を開示することにある。これにより、垂直磁気記
録方式を用いた高速かつ高密度の記録装置を可能にする
ことにある。
がガウス波形状となれば解決される。本発明の目的は、
垂直磁化膜からの再生信号をガウス波形状とする新規再
生手段を開示することにある。これにより、垂直磁気記
録方式を用いた高速かつ高密度の記録装置を可能にする
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を実現するた
め、本発明では下記の手段を用いた。
め、本発明では下記の手段を用いた。
【0015】まず、記録媒体として膜面に垂直な方向に
磁化容易軸を有する媒体を用い、さらに情報の書き込み
と、情報の再生機能を少なくとも設けた。特に固定層の
磁化方向に約180度の差がある2つのスピンバルブ素
子を積層した構造を有する再生手段にて垂直磁化膜から
の記録情報を再生した。
磁化容易軸を有する媒体を用い、さらに情報の書き込み
と、情報の再生機能を少なくとも設けた。特に固定層の
磁化方向に約180度の差がある2つのスピンバルブ素
子を積層した構造を有する再生手段にて垂直磁化膜から
の記録情報を再生した。
【0016】上記積層された2つのスピンバルブ素子の
固定層を反強磁性膜から構成し、かつ、各々のブロッキ
ング温度に20℃以上の差をもたせた。
固定層を反強磁性膜から構成し、かつ、各々のブロッキ
ング温度に20℃以上の差をもたせた。
【0017】他に、上記積層された2つのスピンバルブ
素子の固定層を高保磁力膜から構成し、かつそれぞれの
保磁力に100Oe以上の差をもたせた。
素子の固定層を高保磁力膜から構成し、かつそれぞれの
保磁力に100Oe以上の差をもたせた。
【0018】上記、第1の機能性薄膜から構成された第
1のスピンバルブ素子の電流端子と第2の機能性薄膜か
ら構成された第2のスピンバルブ素子の電流端子を共通
化させた。
1のスピンバルブ素子の電流端子と第2の機能性薄膜か
ら構成された第2のスピンバルブ素子の電流端子を共通
化させた。
【0019】他に、第1のスピンバルブ素子と第2のス
ピンバルブ素子を電気的絶縁状態に保ち、それらの出力
が差動関係になるよう結線し、かつ通電を行った。
ピンバルブ素子を電気的絶縁状態に保ち、それらの出力
が差動関係になるよう結線し、かつ通電を行った。
【0020】上記の場合、第1のスピンバルブ素子と第
2のスピンバルブ素子を単層の酸化物反強磁性膜を挟ん
で位置するデュアルスピンバルブ素子構成とした。
2のスピンバルブ素子を単層の酸化物反強磁性膜を挟ん
で位置するデュアルスピンバルブ素子構成とした。
【0021】上記の再生手段を磁気ヘッドスライダーに
設け、かつ、その一部を少なくとも垂直磁気記録媒体面
に接近する摺動面に設けた。
設け、かつ、その一部を少なくとも垂直磁気記録媒体面
に接近する摺動面に設けた。
【0022】上記の再生手段に接近させ、かつ、摺動面
に対して離れた位置に軟磁性体パターンを設けた。これ
により、第1のスピンバルブ素子から第2のスピンバル
ブ素子への磁路を実現した。
に対して離れた位置に軟磁性体パターンを設けた。これ
により、第1のスピンバルブ素子から第2のスピンバル
ブ素子への磁路を実現した。
【0023】
【発明の実施の形態】図1を用いて本発明の第1の実施
例を述べる。同図(a)は再生部(図2に示した再生機
能部22に相当)の模式図である。再生部は、磁気抵抗
効果素子32と電極31から構成される。本発明の場
合、磁気抵抗効果素子32に巨大磁気抵抗効果素子ない
しは、従来型の磁気抵抗効果素子のいずれでも適用する
ことができる。本実施例では、巨大磁気抵抗効果素子を
用いた例を述べる。
例を述べる。同図(a)は再生部(図2に示した再生機
能部22に相当)の模式図である。再生部は、磁気抵抗
効果素子32と電極31から構成される。本発明の場
合、磁気抵抗効果素子32に巨大磁気抵抗効果素子ない
しは、従来型の磁気抵抗効果素子のいずれでも適用する
ことができる。本実施例では、巨大磁気抵抗効果素子を
用いた例を述べる。
【0024】同図(b)は、図1の線αでの断面構造、
(c)は、線βでの断面構造を示す。順に構造を述べる
と、第1の巨大磁気抵抗効果素子33と第2の巨大磁気
抵抗効果素子34が積層されており、その間に非磁性膜
36を設けた。これら巨大磁気抵抗効果素子を構成する
軟磁性層を単磁区化し、磁化方向を一方向に揃える目的
で高保磁力の磁石パターン35を両端に設けた。磁石パ
ターンの磁化方向は、従来と同様、線αと平行とした。
また、電極31は、磁石パターン35の上に存在し、2
つの巨大磁気抵抗効果素子に同方向の電流を流せる構成
とした。
(c)は、線βでの断面構造を示す。順に構造を述べる
と、第1の巨大磁気抵抗効果素子33と第2の巨大磁気
抵抗効果素子34が積層されており、その間に非磁性膜
36を設けた。これら巨大磁気抵抗効果素子を構成する
軟磁性層を単磁区化し、磁化方向を一方向に揃える目的
で高保磁力の磁石パターン35を両端に設けた。磁石パ
ターンの磁化方向は、従来と同様、線αと平行とした。
また、電極31は、磁石パターン35の上に存在し、2
つの巨大磁気抵抗効果素子に同方向の電流を流せる構成
とした。
【0025】ここまでの構造において、巨大磁気抵抗効
果素子に対応する機能性薄膜が2枚積層される点と、こ
れら2枚の機能性薄膜に共通の電極が接続されている点
に新規性がある。
果素子に対応する機能性薄膜が2枚積層される点と、こ
れら2枚の機能性薄膜に共通の電極が接続されている点
に新規性がある。
【0026】各機能性薄膜は、それが存在する位置での
磁界強度(垂直磁界成分:図1に示す線βに対し平行な
磁界成分)に依存して抵抗が変化する。この変化は、機
能性薄膜に定電流を流すことにより、その両端に電圧の
変化として検出することができる。あるいは、定電圧源
を接続することにより電流の変化として検出することが
できる。空間的に離れた位置に機能性薄膜を設けると空
間的に離れた位置の磁界強度を同時に測定できる。この
磁界強度の差を出力差として検出することにより、空間
的に離れた位置の磁界勾配を求めることができる。
磁界強度(垂直磁界成分:図1に示す線βに対し平行な
磁界成分)に依存して抵抗が変化する。この変化は、機
能性薄膜に定電流を流すことにより、その両端に電圧の
変化として検出することができる。あるいは、定電圧源
を接続することにより電流の変化として検出することが
できる。空間的に離れた位置に機能性薄膜を設けると空
間的に離れた位置の磁界強度を同時に測定できる。この
磁界強度の差を出力差として検出することにより、空間
的に離れた位置の磁界勾配を求めることができる。
【0027】まず、離れた位置での磁界強度差を検出す
るため、本実施例では、2つの巨大磁気抵抗効果素子の
それぞれをスピンバルブ素子構成とした。具体的な構造
を図1(d)を用いて述べる。まず、下地膜(Hf:5
nm)41を積層し、以下、軟磁性膜(フリー層:Ni
Fe:6nm))42,非磁性膜(Cu:3nm))43,
磁化固定層(ピン層:NiFe:3nm)44,反強磁
性膜(Fe−Mn:10nm)を積層し、これらから第
1のスピンバルブ素子(広義の巨大磁気抵抗効果素子ま
たは、機能性薄膜)34を構成した。第2のスピンバル
ブ素子33についても、同様に下地膜(Hf:5nm)4
6,軟磁性膜(フリー層:NiFe:6nm))47,非
磁性膜(Cu:3nm))48,磁化固定層(ピン層:N
iFe:3nm)49,反強磁性膜(Fe−Mn:10
nm)50、さらに保護層51として厚さ5nmのHf
を積層した。
るため、本実施例では、2つの巨大磁気抵抗効果素子の
それぞれをスピンバルブ素子構成とした。具体的な構造
を図1(d)を用いて述べる。まず、下地膜(Hf:5
nm)41を積層し、以下、軟磁性膜(フリー層:Ni
Fe:6nm))42,非磁性膜(Cu:3nm))43,
磁化固定層(ピン層:NiFe:3nm)44,反強磁
性膜(Fe−Mn:10nm)を積層し、これらから第
1のスピンバルブ素子(広義の巨大磁気抵抗効果素子ま
たは、機能性薄膜)34を構成した。第2のスピンバル
ブ素子33についても、同様に下地膜(Hf:5nm)4
6,軟磁性膜(フリー層:NiFe:6nm))47,非
磁性膜(Cu:3nm))48,磁化固定層(ピン層:N
iFe:3nm)49,反強磁性膜(Fe−Mn:10
nm)50、さらに保護層51として厚さ5nmのHf
を積層した。
【0028】また、上記構成で磁界強度の差(磁界勾
配)を検出するため、第1の素子34の一部を構成する
磁化固定層44と第2の素子33の一部を構成する磁化
固定層49の磁化方向に略180度の差をもたせた。こ
れを実現するため、2つのスピンバルブ素子の各々を構
成する反強磁性膜のブロッキング温度に20℃以上の差
をもたせた。固定層磁化は、反強磁性膜からの交換結合
作用により磁化方向を所定の軸(通常、図1に示す線β
と平行)に対して平行ないしは反平行の向きに規定する
ことができる。平行ないしは反平行への規定は外部から
磁界を印加することにより決定できる。この交換結合作
用は温度依存性があり、所定値以上では消失する性質が
ある。この温度をブロッキング温度と呼ぶ。
配)を検出するため、第1の素子34の一部を構成する
磁化固定層44と第2の素子33の一部を構成する磁化
固定層49の磁化方向に略180度の差をもたせた。こ
れを実現するため、2つのスピンバルブ素子の各々を構
成する反強磁性膜のブロッキング温度に20℃以上の差
をもたせた。固定層磁化は、反強磁性膜からの交換結合
作用により磁化方向を所定の軸(通常、図1に示す線β
と平行)に対して平行ないしは反平行の向きに規定する
ことができる。平行ないしは反平行への規定は外部から
磁界を印加することにより決定できる。この交換結合作
用は温度依存性があり、所定値以上では消失する性質が
ある。この温度をブロッキング温度と呼ぶ。
【0029】上記に述べたようにブロッキング温度以上
では、固定層磁化を規定することはできない。したがっ
て、スピンバルブ素子を積層した状態でも、各スピンバ
ルブ素子を構成する反強磁性膜のブロッキング温度に差
があれば、外部磁界を印加する際の温度を制御すること
で順次固定層磁化を規定することができる。ブロッキン
グ温度は、NiFe,NiMn,IrMn,NiO等の
反強磁性膜材料ごとに異なり、さらに同一材料でも組
成,成膜条件を変えることでも変化できる。この変化
は、管理が可能であり、ブロッキング温度差を20℃以
上設けることは容易であった。20℃以上の温度差があ
れば、固定層磁化を180度反転させる着磁操作に支障
はなかった。以上の理由から、第1の素子34の一部を
構成する磁化固定層44と第2の素子33の一部を構成
する磁化固定層49の磁化方向を略180度変える(反
平行とする)ことが可能であることが理解出来る。
では、固定層磁化を規定することはできない。したがっ
て、スピンバルブ素子を積層した状態でも、各スピンバ
ルブ素子を構成する反強磁性膜のブロッキング温度に差
があれば、外部磁界を印加する際の温度を制御すること
で順次固定層磁化を規定することができる。ブロッキン
グ温度は、NiFe,NiMn,IrMn,NiO等の
反強磁性膜材料ごとに異なり、さらに同一材料でも組
成,成膜条件を変えることでも変化できる。この変化
は、管理が可能であり、ブロッキング温度差を20℃以
上設けることは容易であった。20℃以上の温度差があ
れば、固定層磁化を180度反転させる着磁操作に支障
はなかった。以上の理由から、第1の素子34の一部を
構成する磁化固定層44と第2の素子33の一部を構成
する磁化固定層49の磁化方向を略180度変える(反
平行とする)ことが可能であることが理解出来る。
【0030】次に、第1の素子の磁化固定層と第2の素
子の磁化固定層の磁化方向を略180度変える(反平行と
する)ことで磁界強度の差を検出できる理由を述べる。
図6(a)は1つのスピンバルブ素子(広義の巨大磁気
抵抗効果素子)の磁化状態を示す。固定層(ピン層)6
7の磁化は、Y軸(垂直磁界方向)に対して反平行とな
っている。中間層66は非磁性体(Cu)である。この
上にX軸と平行の磁化状態を有する軟磁性層(フリー
層)65が位置する。この膜に磁界(垂直磁界成分:記
録媒体面に対して垂直)68が印加されると、その方向
によって磁化91がα方向ないしはβ方向に回転する。
磁化91がα方向に回転すると固定層67の磁化方向に
対し平行状態に近づく。逆にβ方向に回転すると反平行
状態に近づく。スピンバルブ素子の原理から平行状態の
場合、電気抵抗が小さく、反平行状態では電気抵抗が大
きくなる。
子の磁化固定層の磁化方向を略180度変える(反平行と
する)ことで磁界強度の差を検出できる理由を述べる。
図6(a)は1つのスピンバルブ素子(広義の巨大磁気
抵抗効果素子)の磁化状態を示す。固定層(ピン層)6
7の磁化は、Y軸(垂直磁界方向)に対して反平行とな
っている。中間層66は非磁性体(Cu)である。この
上にX軸と平行の磁化状態を有する軟磁性層(フリー
層)65が位置する。この膜に磁界(垂直磁界成分:記
録媒体面に対して垂直)68が印加されると、その方向
によって磁化91がα方向ないしはβ方向に回転する。
磁化91がα方向に回転すると固定層67の磁化方向に
対し平行状態に近づく。逆にβ方向に回転すると反平行
状態に近づく。スピンバルブ素子の原理から平行状態の
場合、電気抵抗が小さく、反平行状態では電気抵抗が大
きくなる。
【0031】同図(b)に示すように中間層66−1と
中間層66−2を有するスピンバルブ素子の2つを積層
(図では重なりを模式的に示す)し、第1の素子に磁界
69が印加され、第2の素子に逆向きの磁界70が印加
された状態を考える。図から明らかなように軟磁性層6
5−1の磁化は、β方向に回転するのに対して、軟磁性
層65−2の磁化はα方向に回転する。軟磁性層65−
1の磁化方向と固定層67−1の磁化方向とは反平行状
態となり、軟磁性層65−2の磁化方向と固定層67−
2の磁化方向とは平行状態となる。このため、単に外部
磁界69と70の極性が異なるだけでは、素子のそれぞ
れに抵抗の大小が生じるだけで総合抵抗に変化はない
(厳密には、素子バラツキが存在するため、僅かな変化
が生じる)。
中間層66−2を有するスピンバルブ素子の2つを積層
(図では重なりを模式的に示す)し、第1の素子に磁界
69が印加され、第2の素子に逆向きの磁界70が印加
された状態を考える。図から明らかなように軟磁性層6
5−1の磁化は、β方向に回転するのに対して、軟磁性
層65−2の磁化はα方向に回転する。軟磁性層65−
1の磁化方向と固定層67−1の磁化方向とは反平行状
態となり、軟磁性層65−2の磁化方向と固定層67−
2の磁化方向とは平行状態となる。このため、単に外部
磁界69と70の極性が異なるだけでは、素子のそれぞ
れに抵抗の大小が生じるだけで総合抵抗に変化はない
(厳密には、素子バラツキが存在するため、僅かな変化
が生じる)。
【0032】しかし、同図(c)に示すように固定層6
7−1と固定層67−2の磁化方向が反平行である場
合、第1の素子に磁界69が印加され、第2の素子に逆
向きの磁界70が印加されると、磁化が上記と同様に回
転することで、各固定層67−1,67−2の磁化方向
に対して共に反平行状態(抵抗大)となる、このため、
2つの素子の総合抵抗は、大となる。また、外部磁界6
9,外部磁界70が共に逆向きである場合、軟磁性層の
磁化は、上記例とは逆向きに回転するため、共に電気抵
抗が小さくなる。
7−1と固定層67−2の磁化方向が反平行である場
合、第1の素子に磁界69が印加され、第2の素子に逆
向きの磁界70が印加されると、磁化が上記と同様に回
転することで、各固定層67−1,67−2の磁化方向
に対して共に反平行状態(抵抗大)となる、このため、
2つの素子の総合抵抗は、大となる。また、外部磁界6
9,外部磁界70が共に逆向きである場合、軟磁性層の
磁化は、上記例とは逆向きに回転するため、共に電気抵
抗が小さくなる。
【0033】しかし、磁界69と磁界70が共に平行で
あれば、軟磁性層65−1と65−2の磁化は共に同方
向に回転するため、固定層67−1と67−2の磁化方
向に対して、反平行と平行の両状態となる。このため、
総合的な抵抗の変化は生じない。このように、第1の素
子の固定層磁化と第2の素子の固定層磁化の方向を反平
行とすることで、両素子に逆向きの磁界が印加された時
にのみ、抵抗変化を生じさせることができる。
あれば、軟磁性層65−1と65−2の磁化は共に同方
向に回転するため、固定層67−1と67−2の磁化方
向に対して、反平行と平行の両状態となる。このため、
総合的な抵抗の変化は生じない。このように、第1の素
子の固定層磁化と第2の素子の固定層磁化の方向を反平
行とすることで、両素子に逆向きの磁界が印加された時
にのみ、抵抗変化を生じさせることができる。
【0034】2つの素子の間に磁界勾配が存在すると、
上記に述べた2つの素子に外部磁界の差が印加された場
合と同様の状態となる。この差が生じると上記に述べた
理由から、2つの素子の総合抵抗に変化が生じる。この
変化を電流、ないしは電圧の変化として検出できること
は、上記理由から明白である。
上記に述べた2つの素子に外部磁界の差が印加された場
合と同様の状態となる。この差が生じると上記に述べた
理由から、2つの素子の総合抵抗に変化が生じる。この
変化を電流、ないしは電圧の変化として検出できること
は、上記理由から明白である。
【0035】本実施例における特徴は、固定層の磁化方
向を反平行(略180度)とした点にある。他に、固定層
の磁化方向を規定する方法には、α−Fe2O3膜,Co
Pt膜等の高保磁力膜と強磁性膜との交換結合を用いる
方法がある。この場合、上記の反強磁性膜45,50に
替えて高保磁力膜を積層する(同一の位置に積層す
る)。本発明の場合、2つの素子を積層するため、それ
ぞれの素子における保磁力に100Oe以上の差をもた
せた。保磁力が異なれば、順次着磁磁界を下げながら磁
化方向を規定することができる。これにより、固定層の
磁化方向を任意(本発明の場合、反平行)に設定するこ
とが出来る。保磁力の差としては、大きいほど着磁がし
やすいが、概ね100Oe以上の差があれば、実用上問
題はなかった。保磁力の差は、材料,膜組成,成膜温
度,成膜速度等を管理することで制御可能であることは
良く知られている。よって上記の操作によって、固定層
の磁化方向を反平行に設定することが出来、本発明に適
用することが出来る。
向を反平行(略180度)とした点にある。他に、固定層
の磁化方向を規定する方法には、α−Fe2O3膜,Co
Pt膜等の高保磁力膜と強磁性膜との交換結合を用いる
方法がある。この場合、上記の反強磁性膜45,50に
替えて高保磁力膜を積層する(同一の位置に積層す
る)。本発明の場合、2つの素子を積層するため、それ
ぞれの素子における保磁力に100Oe以上の差をもた
せた。保磁力が異なれば、順次着磁磁界を下げながら磁
化方向を規定することができる。これにより、固定層の
磁化方向を任意(本発明の場合、反平行)に設定するこ
とが出来る。保磁力の差としては、大きいほど着磁がし
やすいが、概ね100Oe以上の差があれば、実用上問
題はなかった。保磁力の差は、材料,膜組成,成膜温
度,成膜速度等を管理することで制御可能であることは
良く知られている。よって上記の操作によって、固定層
の磁化方向を反平行に設定することが出来、本発明に適
用することが出来る。
【0036】上記、2枚の機能性薄膜から構成された磁
界勾配検出手段を図3に示す従来と同様の磁気ヘッドス
ライダ2に形成した。この磁気ヘッドスライダ2には、
書き込み手段が所定の手段にて設けられていることは言
うまでもない。記録媒体11としては、膜面に垂直な方
向に磁化容易軸を有する垂直媒体を用いた。磁気ヘッド
スライダ2は、サスペンション部材7及びアーム4で支
持した。また、磁気ヘッドスライダ2と記録媒体との位
置決めはロータリアクチュエータ3を用いた。その他、
図には示してないが、記録媒体を回転するモータ,電気
信号を処理する回路基板,装置全体を制御する電気回路
等を用いて本発明である記録装置を完成させた。本発明
の主要部を構成する磁界勾配検出手段を適用することに
より、記録媒体として垂直磁化膜を用いても、再生信号
がガウス波形的となった。このため、面内磁化膜を記録
媒体とした場合と同様の信号処理回路を用いることが出
来た。
界勾配検出手段を図3に示す従来と同様の磁気ヘッドス
ライダ2に形成した。この磁気ヘッドスライダ2には、
書き込み手段が所定の手段にて設けられていることは言
うまでもない。記録媒体11としては、膜面に垂直な方
向に磁化容易軸を有する垂直媒体を用いた。磁気ヘッド
スライダ2は、サスペンション部材7及びアーム4で支
持した。また、磁気ヘッドスライダ2と記録媒体との位
置決めはロータリアクチュエータ3を用いた。その他、
図には示してないが、記録媒体を回転するモータ,電気
信号を処理する回路基板,装置全体を制御する電気回路
等を用いて本発明である記録装置を完成させた。本発明
の主要部を構成する磁界勾配検出手段を適用することに
より、記録媒体として垂直磁化膜を用いても、再生信号
がガウス波形的となった。このため、面内磁化膜を記録
媒体とした場合と同様の信号処理回路を用いることが出
来た。
【0037】この信号処理回路は、信号検出点数が少な
いため、回路規模も小さく、高速性に優れる特徴を有す
る。このため、記録密度を上昇させた状態でも信号処理
に係る部分での処理時間の損失はない。
いため、回路規模も小さく、高速性に優れる特徴を有す
る。このため、記録密度を上昇させた状態でも信号処理
に係る部分での処理時間の損失はない。
【0038】上記効果は、本発明により初めて得られる
ものであり、これは、2つの機能性薄膜を積層した磁界
勾配検出手段を垂直磁化膜からの磁気情報の再生手段に
適用することにより可能となるものである。
ものであり、これは、2つの機能性薄膜を積層した磁界
勾配検出手段を垂直磁化膜からの磁気情報の再生手段に
適用することにより可能となるものである。
【0039】この点をさらに明白にするため、図7を用
いて説明を行う。図7(a)は、2つの機能性薄膜を積
層した磁界勾配検出手段と垂直磁化膜の断面(図1の線
βと平行な面での断面)を示す。垂直磁化膜11では、
情報の“1”が存在する場所で磁化状態が上向き81か
ら下向きの磁化状態82に反転する。従って、情報は磁
化反転80の存在から読み取ることができる。
いて説明を行う。図7(a)は、2つの機能性薄膜を積
層した磁界勾配検出手段と垂直磁化膜の断面(図1の線
βと平行な面での断面)を示す。垂直磁化膜11では、
情報の“1”が存在する場所で磁化状態が上向き81か
ら下向きの磁化状態82に反転する。従って、情報は磁
化反転80の存在から読み取ることができる。
【0040】この媒体上にあって、かつ磁化反転80の
直上に第1の機能性薄膜33と第2の機能性薄膜34が
位置する場合を考えると、各磁区から図に示す方向に磁
束が発生し、この磁束は2つの機能性薄膜(詳しくは、
スピンバルブ素子を構成する軟磁性層)に導入される。
磁化反転80を境界として左右の磁化状態は反平行であ
るため、2つの機能性薄膜に作用する磁界も反平行とな
る。すなわち、2つの機能性薄膜に磁界差が生じること
が理解される。このため、上記に述べた理由から2つの
機能性薄膜の総合抵抗に変化が生じ、この変化を電気信
号として検出することが出来る。言うまでもないが、磁
化81,82の向きが反転する場合、2つの機能性薄膜
に作用する磁束の向きが反転する。このため、上記と
は、逆の抵抗変化(抵抗増大もしくは減少)が生じる。
直上に第1の機能性薄膜33と第2の機能性薄膜34が
位置する場合を考えると、各磁区から図に示す方向に磁
束が発生し、この磁束は2つの機能性薄膜(詳しくは、
スピンバルブ素子を構成する軟磁性層)に導入される。
磁化反転80を境界として左右の磁化状態は反平行であ
るため、2つの機能性薄膜に作用する磁界も反平行とな
る。すなわち、2つの機能性薄膜に磁界差が生じること
が理解される。このため、上記に述べた理由から2つの
機能性薄膜の総合抵抗に変化が生じ、この変化を電気信
号として検出することが出来る。言うまでもないが、磁
化81,82の向きが反転する場合、2つの機能性薄膜
に作用する磁束の向きが反転する。このため、上記と
は、逆の抵抗変化(抵抗増大もしくは減少)が生じる。
【0041】しかし、図7(b)に示すように第1の機
能性薄膜65と第2の機能性薄膜67の直下に磁化反転
がない場合、2つの機能性薄膜には、共に等しく、かつ
微弱な磁束(磁区自身からの反磁界により漏洩磁界が減
少する)しか導入されないため、電気信号は発生しな
い。
能性薄膜65と第2の機能性薄膜67の直下に磁化反転
がない場合、2つの機能性薄膜には、共に等しく、かつ
微弱な磁束(磁区自身からの反磁界により漏洩磁界が減
少する)しか導入されないため、電気信号は発生しな
い。
【0042】この様に、2つの機能性薄膜には、媒体か
らの磁界差、すなわち、磁界勾配が生じた時にのみ抵抗
が変化する。また、この変化は、磁化反転位置の磁化状
態によって抵抗大と抵抗小に変化するため、単方パルス
の電気信号が得られる。この特徴から垂直磁化膜を用い
ても従来と同様の信号処理が可能となる。
らの磁界差、すなわち、磁界勾配が生じた時にのみ抵抗
が変化する。また、この変化は、磁化反転位置の磁化状
態によって抵抗大と抵抗小に変化するため、単方パルス
の電気信号が得られる。この特徴から垂直磁化膜を用い
ても従来と同様の信号処理が可能となる。
【0043】上記実施例は、一般的なスピンバルブ素子
の構成を元に説明を行った。本発明は、他のスピンバル
ブ素子構成においても実現可能であることは言うまでも
ない。
の構成を元に説明を行った。本発明は、他のスピンバル
ブ素子構成においても実現可能であることは言うまでも
ない。
【0044】垂直磁界が作る磁界勾配を検出する他の構
造にニール・バートラム(H. NEALBERTRA
M)著のセオリ オブ マグネティック レコーディン
グ(THEORY OFMAGNETIC RECORDING)の頁194から頁
199に記載されるデュアルMRヘッドがある。この構
造は、図4に示すように2枚の磁気抵抗効果素子61,
63を絶縁層ないしは高抵抗膜62を挟んで積層し、電
流が発生する磁界により2枚の磁気抵抗効果素子61,
63の磁化に開き角を生じさせている。この開き角は、
電流量,素子幅,磁気抵抗効果素子間の距離等によって
決まり。これは軟磁性バイアス膜(SAL)型磁気抵抗
効果素子理論から容易に類推出来る。
造にニール・バートラム(H. NEALBERTRA
M)著のセオリ オブ マグネティック レコーディン
グ(THEORY OFMAGNETIC RECORDING)の頁194から頁
199に記載されるデュアルMRヘッドがある。この構
造は、図4に示すように2枚の磁気抵抗効果素子61,
63を絶縁層ないしは高抵抗膜62を挟んで積層し、電
流が発生する磁界により2枚の磁気抵抗効果素子61,
63の磁化に開き角を生じさせている。この開き角は、
電流量,素子幅,磁気抵抗効果素子間の距離等によって
決まり。これは軟磁性バイアス膜(SAL)型磁気抵抗
効果素子理論から容易に類推出来る。
【0045】上記構成は、簡単ではあるが、機能性薄膜
に磁気抵抗効果を使っているため、感度が低い問題があ
る。このため、垂直磁化膜を使う必要がある記録密度1
0Gb/in2 以上では再生出力不足が生じた。また、
磁化の開き角は、振幅の対称性に問題は生じない(正極
性振幅と負極性振幅に差がほとんどない)が、時間軸に
対するパルスの対称性に変化が生じた。この現象は、上
記開示技術には記載がない。この時間軸に対するパルス
の対称性の問題は、2つの磁気抵抗効果素子の感度が磁
化の傾き角(磁化の開き角)によってそれぞれ逆向き
(高低)に変化する性質によって生じる。この現象が生
じると感度の高い磁気抵抗効果素子側に磁気情報が位置
する場合に裾が広がったパルスが再生され、逆の場合、
裾が狭いパルスが再生される。
に磁気抵抗効果を使っているため、感度が低い問題があ
る。このため、垂直磁化膜を使う必要がある記録密度1
0Gb/in2 以上では再生出力不足が生じた。また、
磁化の開き角は、振幅の対称性に問題は生じない(正極
性振幅と負極性振幅に差がほとんどない)が、時間軸に
対するパルスの対称性に変化が生じた。この現象は、上
記開示技術には記載がない。この時間軸に対するパルス
の対称性の問題は、2つの磁気抵抗効果素子の感度が磁
化の傾き角(磁化の開き角)によってそれぞれ逆向き
(高低)に変化する性質によって生じる。この現象が生
じると感度の高い磁気抵抗効果素子側に磁気情報が位置
する場合に裾が広がったパルスが再生され、逆の場合、
裾が狭いパルスが再生される。
【0046】高密度記録になると、隣接信号との干渉が
顕著になる。この際、信号に非線形な歪が生じている
と、後の信号再生処理ができなくなる。これを避けるた
めには、2つの磁気抵抗効果素子の感度を揃えれば良い
訳であるが、製造時の公差や流す電流の精度(温度等の
外因に対する制御を含む)には限界があり問題が生じて
いた。
顕著になる。この際、信号に非線形な歪が生じている
と、後の信号再生処理ができなくなる。これを避けるた
めには、2つの磁気抵抗効果素子の感度を揃えれば良い
訳であるが、製造時の公差や流す電流の精度(温度等の
外因に対する制御を含む)には限界があり問題が生じて
いた。
【0047】本発明は、スピンバルブ素子を用いるた
め、感度に対する問題はない。また、スピンバルブ構造
は、固定層磁化が反強磁性膜等にて一方向に規定される
ため、非対称性の問題も生じない。このような優れた構
造は、上記従来技術からは導き出されない。
め、感度に対する問題はない。また、スピンバルブ構造
は、固定層磁化が反強磁性膜等にて一方向に規定される
ため、非対称性の問題も生じない。このような優れた構
造は、上記従来技術からは導き出されない。
【0048】2つのスピンバルブ素子を用いることによ
り、垂直磁化膜からの良好な再生機能を実現する他の実
施例について以下に述べる。本実施例では、第1のスピ
ンバルブ素子と第2のスピンバルブ素子を電気的絶縁状
態に保つ。そこで図5(a)に示すようにそれぞれのス
ピンバルブ素子に電極71,73と72,74を接続す
る。これら電極は電気的な絶縁状態であることは言うま
でもない。
り、垂直磁化膜からの良好な再生機能を実現する他の実
施例について以下に述べる。本実施例では、第1のスピ
ンバルブ素子と第2のスピンバルブ素子を電気的絶縁状
態に保つ。そこで図5(a)に示すようにそれぞれのス
ピンバルブ素子に電極71,73と72,74を接続す
る。これら電極は電気的な絶縁状態であることは言うま
でもない。
【0049】2つのスピンバルブ素子についても電気的
な絶縁状態を保つため、図5(b)に示すように2つの
スピンバルブ素子の間に酸化物反強磁性膜53を挟ん
だ。この上下に厚さ6nmのNiFe合金膜44,49
を被着し、固定層とした。その更に外側に厚さ3nmの
Cu中間層(非磁性層)43,48、更に厚さ3nmの
NiFe合金膜42,47を被着した。NiFe合金膜
42,47は、スピンバルブ素子におけるフリー層の役
割を果たす。フリー層としての機能を向上させるため、
更に外側に厚さ5nmのHf膜を被着した。このHf膜
は、保護膜としての機能も有する。
な絶縁状態を保つため、図5(b)に示すように2つの
スピンバルブ素子の間に酸化物反強磁性膜53を挟ん
だ。この上下に厚さ6nmのNiFe合金膜44,49
を被着し、固定層とした。その更に外側に厚さ3nmの
Cu中間層(非磁性層)43,48、更に厚さ3nmの
NiFe合金膜42,47を被着した。NiFe合金膜
42,47は、スピンバルブ素子におけるフリー層の役
割を果たす。フリー層としての機能を向上させるため、
更に外側に厚さ5nmのHf膜を被着した。このHf膜
は、保護膜としての機能も有する。
【0050】上記に述べたように、第1のスピンバルブ
素子と第2のスピンバルブ素子を電気的絶縁状態にする
ため、各電極を酸化物反強磁性膜53で絶縁しても良
い。この場合、工程の単純化は図られる。ちなみに、上
記構成では、共通材料にて固定層の磁化を規定するた
め、第1の素子と第2の素子で磁化方向を反平行にする
ことは困難である。このため、電極を絶縁する。このよ
うな構成であっても、図5(c)に示すように出力電極
72,74と出力電極71,73を異なる極性のアンプ
回路に接続し、各々の出力を合成するいわゆる差動処理
を施すことにより、垂直磁化膜からの記録情報の再生が
可能となる。この理由は、上記構成においては、2つの
素子に極性が異なる出力が検出される場合においてのみ
最終的に出力が得られることから説明できる。この状態
は、図7に示した状態と等価であり、この理由から垂直
磁化膜の再生が可能となる。
素子と第2のスピンバルブ素子を電気的絶縁状態にする
ため、各電極を酸化物反強磁性膜53で絶縁しても良
い。この場合、工程の単純化は図られる。ちなみに、上
記構成では、共通材料にて固定層の磁化を規定するた
め、第1の素子と第2の素子で磁化方向を反平行にする
ことは困難である。このため、電極を絶縁する。このよ
うな構成であっても、図5(c)に示すように出力電極
72,74と出力電極71,73を異なる極性のアンプ
回路に接続し、各々の出力を合成するいわゆる差動処理
を施すことにより、垂直磁化膜からの記録情報の再生が
可能となる。この理由は、上記構成においては、2つの
素子に極性が異なる出力が検出される場合においてのみ
最終的に出力が得られることから説明できる。この状態
は、図7に示した状態と等価であり、この理由から垂直
磁化膜の再生が可能となる。
【0051】本実施例は、熱変動が生じても影響が各素
子に共通に生じるため、この影響を作動処理回路にて除
去できる点に特長がある。この特長から、電極数が増加
するものの、外乱が大きくなると予想されるコンタクト
記録方式への適用が可能である。
子に共通に生じるため、この影響を作動処理回路にて除
去できる点に特長がある。この特長から、電極数が増加
するものの、外乱が大きくなると予想されるコンタクト
記録方式への適用が可能である。
【0052】上記の再生手段のいずれかを磁気ヘッドス
ライダーに設け、かつ、その一部を少なくとも垂直磁気
記録媒体面に接近する摺動面に設けることで再生機能を
実現した。また、この際、図8に示すように、第1のス
ピンバルブ素子33,34に接近させ、かつ、摺動面に
対して離れた位置に軟磁性体パターン38を設けた。軟
磁性体パターン38を設けることにより、スピンバルブ
素子33とスピンバルブ素子34との間に磁路が設けら
れる。この磁路は、記録媒体11中の磁化81および磁
化82からの磁束をスピンバルブ素子33,34に高効
率に誘導する上で効果がある。このパターンがない場
合、磁束は2つのスピンバルブ素子が平行となっている
部分で隣の素子に流入する割合が多い。しかし、媒体面
に対して遠い部分に磁路があると、磁束はこの磁路に向
かって流れる。このため、結果として、素子の多くの領
域に磁束が流れ高効率の出力が得られる。
ライダーに設け、かつ、その一部を少なくとも垂直磁気
記録媒体面に接近する摺動面に設けることで再生機能を
実現した。また、この際、図8に示すように、第1のス
ピンバルブ素子33,34に接近させ、かつ、摺動面に
対して離れた位置に軟磁性体パターン38を設けた。軟
磁性体パターン38を設けることにより、スピンバルブ
素子33とスピンバルブ素子34との間に磁路が設けら
れる。この磁路は、記録媒体11中の磁化81および磁
化82からの磁束をスピンバルブ素子33,34に高効
率に誘導する上で効果がある。このパターンがない場
合、磁束は2つのスピンバルブ素子が平行となっている
部分で隣の素子に流入する割合が多い。しかし、媒体面
に対して遠い部分に磁路があると、磁束はこの磁路に向
かって流れる。このため、結果として、素子の多くの領
域に磁束が流れ高効率の出力が得られる。
【0053】
【発明の効果】以上述べた本発明によれば、記録媒体と
して垂直磁化膜を用いても、再生信号がガウス波形的と
なる。この効果から、面内磁化膜を記録媒体とした場合
と同様の信号処理回路を用いることが出来る。この信号
処理回路は、信号検出点数が少ないため、回路規模も小
さく、高速性に優れる特徴を有する。このため、記録密
度を上昇させた状態でも信号処理に係る部分での処理時
間の損失はない。
して垂直磁化膜を用いても、再生信号がガウス波形的と
なる。この効果から、面内磁化膜を記録媒体とした場合
と同様の信号処理回路を用いることが出来る。この信号
処理回路は、信号検出点数が少ないため、回路規模も小
さく、高速性に優れる特徴を有する。このため、記録密
度を上昇させた状態でも信号処理に係る部分での処理時
間の損失はない。
【0054】上記効果は、本発明により初めて得られる
ものであり、これは、2つのスピンバルブ素子を積層し
た検出手段を垂直磁化膜からの磁気情報の再生手段に適
用することにより可能となるものである。以上の効果か
ら、垂直磁化膜を用いた記録密度10Gb/in2 以上
の超高密度記録装置が可能となった。
ものであり、これは、2つのスピンバルブ素子を積層し
た検出手段を垂直磁化膜からの磁気情報の再生手段に適
用することにより可能となるものである。以上の効果か
ら、垂直磁化膜を用いた記録密度10Gb/in2 以上
の超高密度記録装置が可能となった。
【図1】本発明の一実施例の再生手段の構成を示す斜視
図および断面図。
図および断面図。
【図2】従来の磁気ヘッドにおける再生部および記録部
の斜視図。
の斜視図。
【図3】本発明を用いた磁気記録装置の平面図。
【図4】デュアルMRを用いた従来技術の説明図。
【図5】本発明の第2の実施例の再生手段の構成を示す
斜視図および断面図および回路図。
斜視図および断面図および回路図。
【図6】本発明の再生手段の動作原理を示す説明図。
【図7】本発明の一実施例の再生手段の動作原理を示す
説明図。
説明図。
【図8】本発明の他の実施例の再生手段の動作原理を示
す説明図。
す説明図。
2…磁気ヘッドスライダー、3…ロータリアクチュエー
タ、4…アーム、7…サスペンション、11…記録媒
体、21…記録部(書き込み部)、22…読み出し部
(再生部)、23…磁気抵抗効果素子、24…下地層、
25…下部コアないしは下部磁極、26…コイル、27
…上部コアないしは上部磁極、28…シールド層、29
…電極、30…基板(スライダ材)、33,34…スピ
ンバルブ素子、41,46,51…下地膜(保護膜)、
42,47…軟磁性膜(フリー層)、43,48…中間
層(非磁性層)、44,49…固定層(磁性層)、4
5,50…反強磁性層(高保磁力膜)、53…酸化物反
強磁性膜、61,63…磁気抵抗効果膜、62…絶縁層
(高抵抗膜)、71,72,73,74…電極、80…
磁化遷移領域、81,82…磁化。
タ、4…アーム、7…サスペンション、11…記録媒
体、21…記録部(書き込み部)、22…読み出し部
(再生部)、23…磁気抵抗効果素子、24…下地層、
25…下部コアないしは下部磁極、26…コイル、27
…上部コアないしは上部磁極、28…シールド層、29
…電極、30…基板(スライダ材)、33,34…スピ
ンバルブ素子、41,46,51…下地膜(保護膜)、
42,47…軟磁性膜(フリー層)、43,48…中間
層(非磁性層)、44,49…固定層(磁性層)、4
5,50…反強磁性層(高保磁力膜)、53…酸化物反
強磁性膜、61,63…磁気抵抗効果膜、62…絶縁層
(高抵抗膜)、71,72,73,74…電極、80…
磁化遷移領域、81,82…磁化。
Claims (8)
- 【請求項1】膜面に垂直な方向に磁化容易軸を有する記
録媒体を用い、情報の書き込みと、情報の再生機能を少
なくとも有する記録装置にあって、特に固定層の磁化方
向が約180度異なる2つのスピンバルブ素子を積層し
た構造を有する再生手段を用いることを特徴とする垂直
磁気記録装置。 - 【請求項2】上記、積層された2つのスピンバルブ素子
の固定層が反強磁性膜から構成されており、かつ、各々
の反強磁性膜に20℃以上のブロッキング温度差が設定
されていることを特徴とする第1項記載の垂直磁気記録
装置。 - 【請求項3】上記、積層された2つのスピンバルブ素子
の固定層が高保磁力膜から構成されており、かつ各高保
磁力膜に100Oe以上の保磁力差が設定されているこ
とを特徴とする第1項記載の垂直磁気記録装置。 - 【請求項4】上記、第1のスピンバルブ素子の電流端子
と第2のスピンバルブ素子の電流端子が共通化されてい
ることを特徴とする第1項,第2項および第3項記載の
垂直磁気記録装置。 - 【請求項5】第1のスピンバルブ素子と第2のスピンバ
ルブ素子が、電気的に絶縁状態にあり、かつ、それらの
出力を差動出力することにより垂直記録媒体からの情報
を少なくとも再生する機能を有する再生手段を有してな
ることを特徴とする垂直磁気記録装置。 - 【請求項6】上記第1のスピンバルブ素子と第2のスピ
ンバルブ素子が酸化物反強磁性膜を挟んで位置するデュ
アル型スピンバルブ素子構成であることを特徴とする第
5項記載の垂直磁気記録装置。 - 【請求項7】上記再生手段を磁気ヘッドスライダーに有
し、かつ、その一部を少なくとも垂直磁気記録媒体面に
接近する摺動面に設けたことを特徴とする第1項及び第
5項記載の垂直磁気記録装置。 - 【請求項8】上記再生手段に接近させ、かつ、摺動面に
対して離れた位置に軟磁性体パターンを設け、該軟磁性
パターンにて第1のスピンバルブ素子から第2のスピン
バルブ素子への磁路の機能を実現したことを特徴とする
第1項及び第5項記載の垂直磁気記録装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10856497A JPH10302203A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 垂直磁気記録装置 |
US09/065,868 US6469873B1 (en) | 1997-04-25 | 1998-04-24 | Magnetic head and magnetic storage apparatus using the same |
US09/789,670 US6392849B2 (en) | 1997-04-25 | 2001-02-22 | Magnetic head with dual spin valve element for differential operation |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10856497A JPH10302203A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 垂直磁気記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10302203A true JPH10302203A (ja) | 1998-11-13 |
Family
ID=14488032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10856497A Pending JPH10302203A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | 垂直磁気記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10302203A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003529199A (ja) * | 1998-11-20 | 2003-09-30 | シーゲート テクノロジー リミテッド ライアビリティ カンパニー | 差動vgmrセンサ |
US6785092B2 (en) * | 2001-07-24 | 2004-08-31 | Seagate Technology Llc | White head for high anisotropy media |
US6920684B2 (en) * | 2001-08-28 | 2005-07-26 | Alps Electric Co., Ltd. | Assembling method for producing a magnetic sensor with high output accuracy |
US7453671B1 (en) * | 2005-10-31 | 2008-11-18 | Stoarge Technology Corporation | Magnetic head having a pair of magneto-resistive (MR) readers of the same type with each reader being tuned differently |
-
1997
- 1997-04-25 JP JP10856497A patent/JPH10302203A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003529199A (ja) * | 1998-11-20 | 2003-09-30 | シーゲート テクノロジー リミテッド ライアビリティ カンパニー | 差動vgmrセンサ |
US6785092B2 (en) * | 2001-07-24 | 2004-08-31 | Seagate Technology Llc | White head for high anisotropy media |
US6920684B2 (en) * | 2001-08-28 | 2005-07-26 | Alps Electric Co., Ltd. | Assembling method for producing a magnetic sensor with high output accuracy |
US7453671B1 (en) * | 2005-10-31 | 2008-11-18 | Stoarge Technology Corporation | Magnetic head having a pair of magneto-resistive (MR) readers of the same type with each reader being tuned differently |
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