JPH10298459A - 抗菌性塗料 - Google Patents
抗菌性塗料Info
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- JPH10298459A JPH10298459A JP11276397A JP11276397A JPH10298459A JP H10298459 A JPH10298459 A JP H10298459A JP 11276397 A JP11276397 A JP 11276397A JP 11276397 A JP11276397 A JP 11276397A JP H10298459 A JPH10298459 A JP H10298459A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】新たに見いだされた抗菌性をもつ成分を用いた
抗菌性塗料を提供する。 【解決手段】塗膜形成成分と茶または茶成分とを含むこ
とを特徴とする抗菌性塗料。嗜好品の一種として広く飲
用されている茶あるいは茶成分を抗菌性成分として使用
しているため極めて安全性が高い。
抗菌性塗料を提供する。 【解決手段】塗膜形成成分と茶または茶成分とを含むこ
とを特徴とする抗菌性塗料。嗜好品の一種として広く飲
用されている茶あるいは茶成分を抗菌性成分として使用
しているため極めて安全性が高い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌性塗料に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】抗菌性塗料としては、キトサンを分散し
て含有するポリウレタン塗料組成物(特開平3−231
964)が知られている。
て含有するポリウレタン塗料組成物(特開平3−231
964)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は新たに見いだ
された抗菌性をもつ成分を用いた抗菌性塗料を提供する
ことを目的とする。
された抗菌性をもつ成分を用いた抗菌性塗料を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】日常生活関連商品の中で
抗菌消臭製品は多岐にわたっているが、その素材は金属
含有無機系、フェニルアミド系、第4級アンモニウム塩
系など化学物質が主流である。しかしこれらの生活関連
商品の普及と共に人体や地球環境への影響が懸念され始
めている。
抗菌消臭製品は多岐にわたっているが、その素材は金属
含有無機系、フェニルアミド系、第4級アンモニウム塩
系など化学物質が主流である。しかしこれらの生活関連
商品の普及と共に人体や地球環境への影響が懸念され始
めている。
【0005】本発明者は、既に茶およびその抽出物によ
る染色衣料がすぐれた抗菌消臭および抗アレルギー作用
のあることを見いだし、特願平8−351739で特許
出願している。また、茶の抗菌作用は加熱により消失す
ることも見いだした。そして高温を伴わない室温近くで
硬化あるいは塗膜が形成される塗料に茶の成分を配合す
ることにより塗料に抗菌性が付与できることを確認し、
本発明を完成したものである。
る染色衣料がすぐれた抗菌消臭および抗アレルギー作用
のあることを見いだし、特願平8−351739で特許
出願している。また、茶の抗菌作用は加熱により消失す
ることも見いだした。そして高温を伴わない室温近くで
硬化あるいは塗膜が形成される塗料に茶の成分を配合す
ることにより塗料に抗菌性が付与できることを確認し、
本発明を完成したものである。
【0006】すなわち、本発明の抗菌性塗料は、塗膜形
成成分と茶または茶成分とを含むことを特徴とする。前
記茶または茶成分は、茶カテキン、茶サポニンまたは茶
タンニンであることが好ましい。本発明の抗菌性塗料
は、嗜好品の一種として広く飲用に供せられている茶あ
るいは茶の成分を抗菌剤成分として使用している。この
ため極めて安全性の高いものとなっており、人体や生活
環境への影響、特にシックハウス対策等に十分対応可能
であり、天然物を応用した優れた抗菌、消臭、抗アレル
ギー対応の塗料といえる。
成成分と茶または茶成分とを含むことを特徴とする。前
記茶または茶成分は、茶カテキン、茶サポニンまたは茶
タンニンであることが好ましい。本発明の抗菌性塗料
は、嗜好品の一種として広く飲用に供せられている茶あ
るいは茶の成分を抗菌剤成分として使用している。この
ため極めて安全性の高いものとなっており、人体や生活
環境への影響、特にシックハウス対策等に十分対応可能
であり、天然物を応用した優れた抗菌、消臭、抗アレル
ギー対応の塗料といえる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の抗菌性塗料は塗膜形成成
分と茶または茶成分とを含む。塗膜形成成分とは塗料の
最終目的である塗膜の主成分となる物質を意味する。具
体的には液状塗膜形成成分であるアマニ油、エノ油等の
乾性油、脱水ヒマシ油、マレイン酸化油等の改良乾性
油、不飽和ポリエステル、合成漆等の液状合成樹脂、生
漆、カシューナッツセル油等の天然フェノールとか、固
体塗膜形成成分であるロジン、セラック等の天然樹脂、
エステルゴム、石灰ロジン等の加工樹脂、アルキド樹
脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の固体合成樹脂、ニ
トロセルロース、アセチルセルロース等のセルロース誘
導体、塩化ゴム、環化ゴム等のゴム誘導体、ポリビニル
アルコール、カゼイン等の水溶性結合剤等をいう。な
お、本発明の抗菌性塗料にはこれらの塗膜形成成分以外
に、可塑剤、硬化剤、分散剤、乳化剤等の塗膜形成副成
分、顔料等が含まれていても良い。通常の塗料をそのま
ま本発明の塗膜形成成分とすることもできる。
分と茶または茶成分とを含む。塗膜形成成分とは塗料の
最終目的である塗膜の主成分となる物質を意味する。具
体的には液状塗膜形成成分であるアマニ油、エノ油等の
乾性油、脱水ヒマシ油、マレイン酸化油等の改良乾性
油、不飽和ポリエステル、合成漆等の液状合成樹脂、生
漆、カシューナッツセル油等の天然フェノールとか、固
体塗膜形成成分であるロジン、セラック等の天然樹脂、
エステルゴム、石灰ロジン等の加工樹脂、アルキド樹
脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の固体合成樹脂、ニ
トロセルロース、アセチルセルロース等のセルロース誘
導体、塩化ゴム、環化ゴム等のゴム誘導体、ポリビニル
アルコール、カゼイン等の水溶性結合剤等をいう。な
お、本発明の抗菌性塗料にはこれらの塗膜形成成分以外
に、可塑剤、硬化剤、分散剤、乳化剤等の塗膜形成副成
分、顔料等が含まれていても良い。通常の塗料をそのま
ま本発明の塗膜形成成分とすることもできる。
【0008】なお、塗膜形成成分は茶または茶成分が変
質するような高い温度で焼き付けられるものとか、茶ま
たは茶成分と反応して茶または茶成分の抗菌性を消失さ
せるものは使用できない。塗膜形成副成分も同様に茶ま
たは茶成分の抗菌性を阻害するものは使用できない。茶
または茶成分の抗菌性を阻害する塗膜形成成分として
は、100℃を越える温度で焼き付ける熱硬化性樹脂等
を挙げることができる。
質するような高い温度で焼き付けられるものとか、茶ま
たは茶成分と反応して茶または茶成分の抗菌性を消失さ
せるものは使用できない。塗膜形成副成分も同様に茶ま
たは茶成分の抗菌性を阻害するものは使用できない。茶
または茶成分の抗菌性を阻害する塗膜形成成分として
は、100℃を越える温度で焼き付ける熱硬化性樹脂等
を挙げることができる。
【0009】抗菌剤は茶または茶成分を含む。茶および
茶成分は加熱により変質し、抗菌性が失われる。このた
め高温下に晒されないように注意が必要である。ここで
茶とは通常お茶として使用されている茶葉を言う。この
茶葉を粉砕して粉末状としたもの、茶を微細化し微細化
した茶そのものを抗菌剤として使用することもできる。
また、茶の成分である茶カテキン、茶サポニンまたは茶
タンニンを粉末状としたものあるいは適当な溶剤に溶か
したものも抗菌剤として使用できる。さらには茶の微粉
末、茶成分を担体に付着、吸着、固定して粉末としたも
のを抗菌剤として使用してもよい。さらに、茶の有効成
分を有機物、例えば繊維に染色などにより吸着させたも
のの粉砕物も有効である。また、担体としては吸着性の
強い粘土鉱物、多孔質体であるゼオライト等の無機物、
造粒性を付与する有機物を使用することができる。
茶成分は加熱により変質し、抗菌性が失われる。このた
め高温下に晒されないように注意が必要である。ここで
茶とは通常お茶として使用されている茶葉を言う。この
茶葉を粉砕して粉末状としたもの、茶を微細化し微細化
した茶そのものを抗菌剤として使用することもできる。
また、茶の成分である茶カテキン、茶サポニンまたは茶
タンニンを粉末状としたものあるいは適当な溶剤に溶か
したものも抗菌剤として使用できる。さらには茶の微粉
末、茶成分を担体に付着、吸着、固定して粉末としたも
のを抗菌剤として使用してもよい。さらに、茶の有効成
分を有機物、例えば繊維に染色などにより吸着させたも
のの粉砕物も有効である。また、担体としては吸着性の
強い粘土鉱物、多孔質体であるゼオライト等の無機物、
造粒性を付与する有機物を使用することができる。
【0010】茶成分は、例えば、茶カテキン、茶サポニ
ンまたは茶タンニンとして知られているものである。カ
テキン、サポニン、タンニンとして知られているものは
特定の有機構造を持つ全ての有機物を総称する言葉で、
カテキンと称されるものでも原料植物が異なれば、薬効
も異なる。本発明のカテキン、サポニン、タンニンは茶
の成分として含まれているもので、茶の成分以外のカテ
キン、サポニン、タンニンを含むものではない。また、
茶の成分以外のカテキン、サポニン、タンニンが抗菌性
を持つものであるか否か知らない。
ンまたは茶タンニンとして知られているものである。カ
テキン、サポニン、タンニンとして知られているものは
特定の有機構造を持つ全ての有機物を総称する言葉で、
カテキンと称されるものでも原料植物が異なれば、薬効
も異なる。本発明のカテキン、サポニン、タンニンは茶
の成分として含まれているもので、茶の成分以外のカテ
キン、サポニン、タンニンを含むものではない。また、
茶の成分以外のカテキン、サポニン、タンニンが抗菌性
を持つものであるか否か知らない。
【0011】抗菌剤としての配合量は特に限られない。
目的によって、抗菌剤の配合量を適宜選択することがで
きる。本発明の抗菌性塗料の製造方法は、塗膜形成成分
に茶のカテキン、サポニン、タンニン及び茶粉末等の少
なくとも一種以上を添加混合することにより得られる。
そして、この塗料を塗布し乾燥硬化させることにより抗
菌性を持つ塗膜が得られる。塗装方法、乾燥硬化方法
は、塗膜形成成分の特性に基づき、定法通りの方法でよ
い。
目的によって、抗菌剤の配合量を適宜選択することがで
きる。本発明の抗菌性塗料の製造方法は、塗膜形成成分
に茶のカテキン、サポニン、タンニン及び茶粉末等の少
なくとも一種以上を添加混合することにより得られる。
そして、この塗料を塗布し乾燥硬化させることにより抗
菌性を持つ塗膜が得られる。塗装方法、乾燥硬化方法
は、塗膜形成成分の特性に基づき、定法通りの方法でよ
い。
【0012】前記抗菌成分である茶のカテキン、サポニ
ン、タンニン、茶粉末などが添加されていれば抗菌性が
得られる。実用的には塗膜として形成された塗膜100
重量部に対して抗菌材は1.0重量部以上が良い。より
好ましくは2.0〜5.0重量部程度である。また、茶
は緑茶でも、発酵させ紅茶としたものでも良く、これを
粉末にしたものをそのまま添加しても、抽出液を添加し
てもよい。
ン、タンニン、茶粉末などが添加されていれば抗菌性が
得られる。実用的には塗膜として形成された塗膜100
重量部に対して抗菌材は1.0重量部以上が良い。より
好ましくは2.0〜5.0重量部程度である。また、茶
は緑茶でも、発酵させ紅茶としたものでも良く、これを
粉末にしたものをそのまま添加しても、抽出液を添加し
てもよい。
【0013】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
さらに詳しく説明するが、これによって本発明の範囲が
何ら限定されるものではない。 (実施例1)ポリオール樹脂(3官能ポリオール、分子
量約3000のポリプロピレングリコール)100重量
部、イソシアナート樹脂(トリレンジイソシアネート)
130重量部および塩化メチレン150重量部を配合混
合した後、これに茶粉末20.5重量部を加え、十分に
攪拌してクリアウレタン塗料Aを調製した。
さらに詳しく説明するが、これによって本発明の範囲が
何ら限定されるものではない。 (実施例1)ポリオール樹脂(3官能ポリオール、分子
量約3000のポリプロピレングリコール)100重量
部、イソシアナート樹脂(トリレンジイソシアネート)
130重量部および塩化メチレン150重量部を配合混
合した後、これに茶粉末20.5重量部を加え、十分に
攪拌してクリアウレタン塗料Aを調製した。
【0014】クリアウレタン塗料Aの茶粉末20.5重
量部に代えて、カテキン30%含有物20.5重量部を
用い、クリアウレタン塗料Aと同様にしてクリアウレタ
ン塗料Bを調製した。同様にクリアウレタン塗料Aの茶
粉末20.5重量部に代えて、同重量部のカテキン90
%含有物、粗サポニンをそれぞれ用いクリアウレタン塗
料Cおよびクリアウレタン塗料Dを調製した。
量部に代えて、カテキン30%含有物20.5重量部を
用い、クリアウレタン塗料Aと同様にしてクリアウレタ
ン塗料Bを調製した。同様にクリアウレタン塗料Aの茶
粉末20.5重量部に代えて、同重量部のカテキン90
%含有物、粗サポニンをそれぞれ用いクリアウレタン塗
料Cおよびクリアウレタン塗料Dを調製した。
【0015】比較のために茶粉末等の茶成分を含まない
前記ポリオール樹脂とイソシアナート樹脂および塩化メ
チレンのみで構成された基準クリアウレタン塗料を調製
した。ここで茶粉末とはカテキンとして14.4%含有
するものを言う。カテキン30%含有物とは総ポリフェ
ノール38%、そのうちカテキンとして31%含有する
ものを言う。カテキン90%含有物とは総ポリフェノー
ルとして93.1%、そのうちカテキンとして70.5
%含有するものを言う。粗サポニンとは、茶の種子を脱
脂後メタノールで侵出しメタノール溶液にエーテルを加
えて生ずる沈殿を乾燥した粉末を言う。
前記ポリオール樹脂とイソシアナート樹脂および塩化メ
チレンのみで構成された基準クリアウレタン塗料を調製
した。ここで茶粉末とはカテキンとして14.4%含有
するものを言う。カテキン30%含有物とは総ポリフェ
ノール38%、そのうちカテキンとして31%含有する
ものを言う。カテキン90%含有物とは総ポリフェノー
ルとして93.1%、そのうちカテキンとして70.5
%含有するものを言う。粗サポニンとは、茶の種子を脱
脂後メタノールで侵出しメタノール溶液にエーテルを加
えて生ずる沈殿を乾燥した粉末を言う。
【0016】クリアウレタン塗料A、クリアウレタン塗
料B、クリアウレタン塗料C、クリアウレタン塗料Dお
よび基準クリアウレタン塗料をそれぞれ鋼板の表面には
け塗り、十分に乾燥した後、70℃の恒温乾燥機中で2
4時間放置し、硬化させた。これにより透明なクリア塗
膜を鋼板上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明
な塗膜が形成できた。
料B、クリアウレタン塗料C、クリアウレタン塗料Dお
よび基準クリアウレタン塗料をそれぞれ鋼板の表面には
け塗り、十分に乾燥した後、70℃の恒温乾燥機中で2
4時間放置し、硬化させた。これにより透明なクリア塗
膜を鋼板上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明
な塗膜が形成できた。
【0017】次にこれら塗料の抗菌性を一部改良細菌増
殖抑制試験法で調べた。滅菌試験布(縦横厚さ100x
100x4mmのアクリル繊維板)を用い、それぞれの
塗料に浸け、アクリル板の全表面に塗料を塗布し、十分
に乾燥した後70℃の恒温乾燥機中で24時間放置して
硬化させ、5種類の塗装板を得た。抗菌性は一部改良細
菌増殖抑制試験法により調べた。試験菌液としては、3
7℃保存菌の黄色葡萄状球菌(Staphylococcus aureus
ATCC 6538 P)の1白金耳を普通ブイヨン培地に接種
し、37℃で8時間振盪(100rpm)培養し、得ら
れた培養菌液を10倍に希釈した後、PBSで10倍に
希釈した普通ブイヨン培地でさらに10倍に希釈したも
のを使用した。この試験菌液の希釈時菌数は約1×10
6 個である。
殖抑制試験法で調べた。滅菌試験布(縦横厚さ100x
100x4mmのアクリル繊維板)を用い、それぞれの
塗料に浸け、アクリル板の全表面に塗料を塗布し、十分
に乾燥した後70℃の恒温乾燥機中で24時間放置して
硬化させ、5種類の塗装板を得た。抗菌性は一部改良細
菌増殖抑制試験法により調べた。試験菌液としては、3
7℃保存菌の黄色葡萄状球菌(Staphylococcus aureus
ATCC 6538 P)の1白金耳を普通ブイヨン培地に接種
し、37℃で8時間振盪(100rpm)培養し、得ら
れた培養菌液を10倍に希釈した後、PBSで10倍に
希釈した普通ブイヨン培地でさらに10倍に希釈したも
のを使用した。この試験菌液の希釈時菌数は約1×10
6 個である。
【0018】ここで普通ブイヨン培地とは、牛肉エキス
50g、ペプトン10.0g、塩化ナトリウム5.0g
を蒸留水1,000mlに溶かした溶液を言う。また、
PBSとは、リン酸二水素カリウム34gに蒸留水を5
00ml加え、4%水酸化ナトリウム水溶液約175m
lでpHを7.2に調整した後、蒸留水で11,000
mlに定容し、これをオートクレーブで121℃、15
分間高圧蒸気減菌したものをいう。
50g、ペプトン10.0g、塩化ナトリウム5.0g
を蒸留水1,000mlに溶かした溶液を言う。また、
PBSとは、リン酸二水素カリウム34gに蒸留水を5
00ml加え、4%水酸化ナトリウム水溶液約175m
lでpHを7.2に調整した後、蒸留水で11,000
mlに定容し、これをオートクレーブで121℃、15
分間高圧蒸気減菌したものをいう。
【0019】次に、予め高圧蒸気滅菌した50ml容ね
じ口三角フラスコに0.075±0.002g(このサ
ンプル量は菌液200μl中に試料が充分に浸る量を予
め把握して求めておいたものである。)になるように裁
断した各塗装板試料を入れ、さらに試験菌液を0.2m
l摂取して入れた。このようにして得られた試験フラス
コを37℃で18時間静置培養した。
じ口三角フラスコに0.075±0.002g(このサ
ンプル量は菌液200μl中に試料が充分に浸る量を予
め把握して求めておいたものである。)になるように裁
断した各塗装板試料を入れ、さらに試験菌液を0.2m
l摂取して入れた。このようにして得られた試験フラス
コを37℃で18時間静置培養した。
【0020】その後、PBSを20ml加え試験管ミキ
サーで5秒間×5回振盪して菌を分散させ、10倍段階
希釈系列により希釈後、コロニーカウント法により菌数
を測定した。また、試験開始時の菌数は、塗装板の試料
に接種した後直ちにPBSに菌を分散させ、同様に菌数
を測定することにより求めた。
サーで5秒間×5回振盪して菌を分散させ、10倍段階
希釈系列により希釈後、コロニーカウント法により菌数
を測定した。また、試験開始時の菌数は、塗装板の試料
に接種した後直ちにPBSに菌を分散させ、同様に菌数
を測定することにより求めた。
【0021】抗菌活性の評価方法は次の通りである。各
試料で測定されたコロニー数より、生菌数=コロニー数
×20×希釈倍数として生菌数を求めた。菌の増減値お
よび増減値差は次の式で算出した。 増減値=logC−logA 増減値差=(logB−logA)−(logC−lo
gA) ここでAは植菌数、Bは無塗装塗装板の菌数、Cは塗装
された塗装板の菌数である。植菌数[A]は、1.2x
105、logAは、5.1、無塗装塗装板の菌数
[B]は、3.5x108、logBは、8.5であっ
た。
試料で測定されたコロニー数より、生菌数=コロニー数
×20×希釈倍数として生菌数を求めた。菌の増減値お
よび増減値差は次の式で算出した。 増減値=logC−logA 増減値差=(logB−logA)−(logC−lo
gA) ここでAは植菌数、Bは無塗装塗装板の菌数、Cは塗装
された塗装板の菌数である。植菌数[A]は、1.2x
105、logAは、5.1、無塗装塗装板の菌数
[B]は、3.5x108、logBは、8.5であっ
た。
【0022】各塗装板の菌数(logC)、増減値およ
び増減値差を表1に示す。 結果を表1に示すように、クリアウレタン塗料Bおよび
クリアウレタン塗料Cは菌数が大幅に減少しており優れ
た抗菌性を示している。また、クリアウレタン塗料Aお
よびクリアウレタン塗料Dも菌数が減少し、抗菌性を示
している。これはクリアウレタン塗料A、クリアウレタ
ン塗料B、クリアウレタン塗料Cおよびクリアウレタン
塗料Dに配合した茶粉末、カテキン30%含有物、カテ
キン90%含有物および粗サポニンの抗菌作用により塗
膜が抗菌性をもつようになったものと考えられる。
び増減値差を表1に示す。 結果を表1に示すように、クリアウレタン塗料Bおよび
クリアウレタン塗料Cは菌数が大幅に減少しており優れ
た抗菌性を示している。また、クリアウレタン塗料Aお
よびクリアウレタン塗料Dも菌数が減少し、抗菌性を示
している。これはクリアウレタン塗料A、クリアウレタ
ン塗料B、クリアウレタン塗料Cおよびクリアウレタン
塗料Dに配合した茶粉末、カテキン30%含有物、カテ
キン90%含有物および粗サポニンの抗菌作用により塗
膜が抗菌性をもつようになったものと考えられる。
【0023】(実施例2)ニトロセルロースをラッカー
に溶かし基準クリアニトロセルロース塗料を調製した。
さらにこの基準クリアニトロセルロース塗料に、そこに
含まれるニトロセルロース100重量部に対し実施例1
と同じ抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カ
テキン90%含有物および粗サポニンをそれぞれ2重量
部配合し、クリアニトロセルロース塗料A、クリアニト
ロセルロース塗料B、クリアニトロセルロース塗料Cお
よびクリアニトロセルロース塗料Dを調製した。
に溶かし基準クリアニトロセルロース塗料を調製した。
さらにこの基準クリアニトロセルロース塗料に、そこに
含まれるニトロセルロース100重量部に対し実施例1
と同じ抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カ
テキン90%含有物および粗サポニンをそれぞれ2重量
部配合し、クリアニトロセルロース塗料A、クリアニト
ロセルロース塗料B、クリアニトロセルロース塗料Cお
よびクリアニトロセルロース塗料Dを調製した。
【0024】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗り、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板上
に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が形
成できた。次にこれら基準クリアニトロセルロース塗
料、クリアニトロセルロース塗料A、クリアニトロセル
ロース塗料B、クリアニトロセルロース塗料Cおよびク
リアニトロセルロース塗料Dを実施例1と同じアクリル
繊維板に塗布し、その後十分に乾燥してそれぞれ塗膜を
形成した。得られた5種類のアクリル繊維板を実施例1
と同じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の結果を前
記した菌の増減値差として表2に示す。
にはけ塗り、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板上
に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が形
成できた。次にこれら基準クリアニトロセルロース塗
料、クリアニトロセルロース塗料A、クリアニトロセル
ロース塗料B、クリアニトロセルロース塗料Cおよびク
リアニトロセルロース塗料Dを実施例1と同じアクリル
繊維板に塗布し、その後十分に乾燥してそれぞれ塗膜を
形成した。得られた5種類のアクリル繊維板を実施例1
と同じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の結果を前
記した菌の増減値差として表2に示す。
【0025】 表2から明らかなように、クリアニトロセルロース塗料
Bおよびクリアニトロセルロース塗料Cに示すようにカ
テキン30%含有物、カテキン90%含有物を配合した
クリアニトロセルロース塗料は菌数が減少した。しかし
茶粉末、粗サポニンを配合したクリアニトロセルロース
塗料では菌数の減少はみられなかった。
Bおよびクリアニトロセルロース塗料Cに示すようにカ
テキン30%含有物、カテキン90%含有物を配合した
クリアニトロセルロース塗料は菌数が減少した。しかし
茶粉末、粗サポニンを配合したクリアニトロセルロース
塗料では菌数の減少はみられなかった。
【0026】(実施例3)市販のクリアアクリル塗料
(顔料含まず、溶剤として水を使用)をそのまま基準塗
料とした。この基準クリアアクリル塗料に、そこに含ま
れるアクリル樹脂100重量部に対し実施例1と同じ抗
菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン9
0%含有物および粗サポニンをそれぞれ2重量部配合
し、クリアアクリル塗料A、クリアアクリル塗料B、ク
リアアクリル塗料Cおよびクリアアクリル塗料Dを調製
した。
(顔料含まず、溶剤として水を使用)をそのまま基準塗
料とした。この基準クリアアクリル塗料に、そこに含ま
れるアクリル樹脂100重量部に対し実施例1と同じ抗
菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン9
0%含有物および粗サポニンをそれぞれ2重量部配合
し、クリアアクリル塗料A、クリアアクリル塗料B、ク
リアアクリル塗料Cおよびクリアアクリル塗料Dを調製
した。
【0027】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準クリアアクリル塗料、クリ
アアクリル塗料A、クリアアクリル塗料B、クリアアク
リル塗料Cおよびクリアアクリル塗料Dを実施例1と同
じアクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明
なクリア塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた
5種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性
試験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌の増減値差
として表3に示す。
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準クリアアクリル塗料、クリ
アアクリル塗料A、クリアアクリル塗料B、クリアアク
リル塗料Cおよびクリアアクリル塗料Dを実施例1と同
じアクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明
なクリア塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた
5種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性
試験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌の増減値差
として表3に示す。
【0028】 表3から明らかなように、クリアアクリル塗料Bおよび
クリアアクリル塗料Dは菌数が大幅に減少しており優れ
た抗菌性を示している。また、クリアアクリル塗料Aお
よびクリアアクリル塗料Cも菌数が減少し、抗菌性を示
している。これはクリアアクリル塗料A、クリアアクリ
ル塗料B、クリアアクリル塗料Cおよびクリアアクリル
塗料Dに配合した茶粉末、カテキン30%含有物、カテ
キン90%含有物および粗サポニンの抗菌作用により塗
膜が抗菌性をもつようになったものと考えられる。
クリアアクリル塗料Dは菌数が大幅に減少しており優れ
た抗菌性を示している。また、クリアアクリル塗料Aお
よびクリアアクリル塗料Cも菌数が減少し、抗菌性を示
している。これはクリアアクリル塗料A、クリアアクリ
ル塗料B、クリアアクリル塗料Cおよびクリアアクリル
塗料Dに配合した茶粉末、カテキン30%含有物、カテ
キン90%含有物および粗サポニンの抗菌作用により塗
膜が抗菌性をもつようになったものと考えられる。
【0029】(実施例4)市販の白色アクリル塗料(白
色顔料を含む、溶剤として水を使用)をそのまま基準塗
料とした。この基準白色アクリル塗料に、そこに含まれ
るアクリル樹脂100重量部に対し実施例1と同じ抗菌
剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン90
%含有物および粗サポニンをそれぞれ2重量部配合し、
白色アクリル塗料A、白色アクリル塗料B、白色アクリ
ル塗料Cおよび白色アクリル塗料Dを調製した。
色顔料を含む、溶剤として水を使用)をそのまま基準塗
料とした。この基準白色アクリル塗料に、そこに含まれ
るアクリル樹脂100重量部に対し実施例1と同じ抗菌
剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン90
%含有物および粗サポニンをそれぞれ2重量部配合し、
白色アクリル塗料A、白色アクリル塗料B、白色アクリ
ル塗料Cおよび白色アクリル塗料Dを調製した。
【0030】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗りし、十分に乾燥して白色アクリル塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある白色塗膜が形
成できた。次にこれら基準白色アクリル塗料、白色アク
リル塗料A、白色アクリル塗料B、白色アクリル塗料C
および白色アクリル塗料Dを実施例1と同じアクリル繊
維板に塗布し、その後十分に乾燥して白色塗膜をアクリ
ル繊維板上に形成した。得られた5種類のアクリル繊維
板を実施例1と同じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌
性の結果を前記した菌の増減値差として表4に示す。
にはけ塗りし、十分に乾燥して白色アクリル塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある白色塗膜が形
成できた。次にこれら基準白色アクリル塗料、白色アク
リル塗料A、白色アクリル塗料B、白色アクリル塗料C
および白色アクリル塗料Dを実施例1と同じアクリル繊
維板に塗布し、その後十分に乾燥して白色塗膜をアクリ
ル繊維板上に形成した。得られた5種類のアクリル繊維
板を実施例1と同じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌
性の結果を前記した菌の増減値差として表4に示す。
【0031】 表4から明らかなように、白色アクリル塗料Cは菌数が
大幅に減少しており優れた抗菌性を示している。また、
白色アクリル塗料Aおよび白色アクリル塗料Bも菌数が
減少し、抗菌性を示している。これは白色アクリル塗料
A、白色アクリル塗料B、および白色アクリル塗料Cに
配合した茶粉末、カテキン30%含有物およびカテキン
90%含有物の抗菌作用により塗膜が抗菌性をもつよう
になったものと考えられる。なお、粗サポニンを配合し
た白色アクリル塗料Dでは菌数の減少はみられなかっ
た。
大幅に減少しており優れた抗菌性を示している。また、
白色アクリル塗料Aおよび白色アクリル塗料Bも菌数が
減少し、抗菌性を示している。これは白色アクリル塗料
A、白色アクリル塗料B、および白色アクリル塗料Cに
配合した茶粉末、カテキン30%含有物およびカテキン
90%含有物の抗菌作用により塗膜が抗菌性をもつよう
になったものと考えられる。なお、粗サポニンを配合し
た白色アクリル塗料Dでは菌数の減少はみられなかっ
た。
【0032】(実施例5)市販のうるし塗料(天然およ
び合成うるし含有、顔料含まず)をそのまま基準塗料と
した。この基準うるし塗料に、そこに含まれるうるし1
00重量部に対し実施例1と同じ抗菌剤であるカテキン
30%含有物およびカテキン90%含有物をそれぞれ2
重量部配合し、うるし塗料Bおよびうるし塗料Cを調製
した。これら3種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面にはけ
塗りし、十分に乾燥してうるし塗膜を鋼板上に形成し
た。いずれの塗膜も光沢のあるクリア塗膜が形成でき
た。
び合成うるし含有、顔料含まず)をそのまま基準塗料と
した。この基準うるし塗料に、そこに含まれるうるし1
00重量部に対し実施例1と同じ抗菌剤であるカテキン
30%含有物およびカテキン90%含有物をそれぞれ2
重量部配合し、うるし塗料Bおよびうるし塗料Cを調製
した。これら3種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面にはけ
塗りし、十分に乾燥してうるし塗膜を鋼板上に形成し
た。いずれの塗膜も光沢のあるクリア塗膜が形成でき
た。
【0033】次にこれら基準うるし塗料、うるし塗料B
およびうるし塗料Cを実施例1と同じアクリル繊維板に
塗布し、その後十分に乾燥してうるし塗膜をアクリル繊
維板上に形成した。得られた3種類のアクリル繊維板を
実施例1と同じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の
結果を実施例1に示す、菌数、増減値および増減値差と
して表5に示す。
およびうるし塗料Cを実施例1と同じアクリル繊維板に
塗布し、その後十分に乾燥してうるし塗膜をアクリル繊
維板上に形成した。得られた3種類のアクリル繊維板を
実施例1と同じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の
結果を実施例1に示す、菌数、増減値および増減値差と
して表5に示す。
【0034】 表5より明らかなように、うるし塗膜は全て極めて強い
抗菌性を示した。抗菌剤を含まない基準うるし塗膜も同
じ強い抗菌性を示している。このことよりうるし塗料自
体に強い抗菌性があるものとも考えられる。
抗菌性を示した。抗菌剤を含まない基準うるし塗膜も同
じ強い抗菌性を示している。このことよりうるし塗料自
体に強い抗菌性があるものとも考えられる。
【0035】(実施例6)市販の、常乾用クリア熱可塑
性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大日本
インキ化学工業製品)をビヒクルとして用いた。このビ
ヒクル2gをシンナー10mlに溶解し、得られる溶液
をそのまま基準塗料とした。また、本実施例のビヒクル
2gをシンナー10mlに溶解したものにさらに実施例
1と同じ抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、
カテキン90%含有物および粗サポニンの一種をそれぞ
れ0.06g配合し、クリアアクリル塗料A、クリアア
クリル塗料B、クリアアクリル塗料Cおよびクリアアク
リル塗料Dを調製した。
性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大日本
インキ化学工業製品)をビヒクルとして用いた。このビ
ヒクル2gをシンナー10mlに溶解し、得られる溶液
をそのまま基準塗料とした。また、本実施例のビヒクル
2gをシンナー10mlに溶解したものにさらに実施例
1と同じ抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、
カテキン90%含有物および粗サポニンの一種をそれぞ
れ0.06g配合し、クリアアクリル塗料A、クリアア
クリル塗料B、クリアアクリル塗料Cおよびクリアアク
リル塗料Dを調製した。
【0036】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準クリアアクリル塗料、クリ
アアクリル塗料A、クリアアクリル塗料B、クリアアク
リル塗料Cおよびクリアアクリル塗料Dを実施例1と同
じアクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明
なクリア塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた
5種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性
試験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌数log
C、菌の増減値および菌の増減値差として表6に示す。
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準クリアアクリル塗料、クリ
アアクリル塗料A、クリアアクリル塗料B、クリアアク
リル塗料Cおよびクリアアクリル塗料Dを実施例1と同
じアクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明
なクリア塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた
5種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性
試験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌数log
C、菌の増減値および菌の増減値差として表6に示す。
【0037】 表6から明らかなように、茶粉末を配合したクリアアク
リル塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合したクリ
アアクリル塗料Bは菌数が大幅に減少しており優れた抗
菌性を示している。カテキン90%含有物を配合したク
リアアクリル塗料Cはわずかに菌数が減少し、わずかに
抗菌性を示している。また、粗サポニンを配合したクリ
アアクリル塗料Dでは菌数の減少はみられなかった。
リル塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合したクリ
アアクリル塗料Bは菌数が大幅に減少しており優れた抗
菌性を示している。カテキン90%含有物を配合したク
リアアクリル塗料Cはわずかに菌数が減少し、わずかに
抗菌性を示している。また、粗サポニンを配合したクリ
アアクリル塗料Dでは菌数の減少はみられなかった。
【0038】(実施例7)実施例6の常乾用クリア熱可
塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大日
本インキ化学工業製品)に代えて、別会社の常乾用クリ
ア熱可塑性アクリル樹脂塗料−ヒタロイド128C(日
立化成工業製品)をビヒクルとして用いた。そして実施
例6と同じようにして抗菌剤を含まない基準クリアアク
リル塗料、抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有
物、カテキン90%含有物および粗サポニンの一種をそ
れぞれ含むクリアアクリル塗料A、クリアアクリル塗料
B、クリアアクリル塗料Cおよびクリアアクリル塗料D
を調製した。
塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大日
本インキ化学工業製品)に代えて、別会社の常乾用クリ
ア熱可塑性アクリル樹脂塗料−ヒタロイド128C(日
立化成工業製品)をビヒクルとして用いた。そして実施
例6と同じようにして抗菌剤を含まない基準クリアアク
リル塗料、抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有
物、カテキン90%含有物および粗サポニンの一種をそ
れぞれ含むクリアアクリル塗料A、クリアアクリル塗料
B、クリアアクリル塗料Cおよびクリアアクリル塗料D
を調製した。
【0039】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準クリアアクリル塗料、クリ
アアクリル塗料A、クリアアクリル塗料B、クリアアク
リル塗料Cおよびクリアアクリル塗料Dを実施例1と同
じアクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明
なクリア塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた
5種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性
試験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌数log
C、菌の増減値および菌の増減値差として表7に示す。
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準クリアアクリル塗料、クリ
アアクリル塗料A、クリアアクリル塗料B、クリアアク
リル塗料Cおよびクリアアクリル塗料Dを実施例1と同
じアクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明
なクリア塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた
5種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性
試験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌数log
C、菌の増減値および菌の増減値差として表7に示す。
【0040】 表7から明らかなように、茶粉末を配合したクリアアク
リル塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合したクリ
アアクリル塗料Bおよびカテキン90%含有物を配合し
たクリアアクリル塗料Cは菌数が大幅に減少しており優
れた抗菌性を示している。しかし、粗サポニンを配合し
たクリアアクリル塗料Dでは菌数の減少はみられなかっ
た。
リル塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合したクリ
アアクリル塗料Bおよびカテキン90%含有物を配合し
たクリアアクリル塗料Cは菌数が大幅に減少しており優
れた抗菌性を示している。しかし、粗サポニンを配合し
たクリアアクリル塗料Dでは菌数の減少はみられなかっ
た。
【0041】(実施例8)実施例6の常乾用クリア熱可
塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大日
本インキ化学工業製品)に代えて、別会社の常乾用透黄
色熱可塑性アクリル樹脂塗料−Sー4060(東亜合成
製品)をビヒクルとして用いた。そして実施例6と同じ
ようにして抗菌剤を含まない基準透黄色アクリル塗料、
抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン
90%含有物および粗サポニンの一種をそれぞれ含む透
黄色アクリル塗料A、透黄色アクリル塗料B、透黄色ア
クリル塗料Cおよび透黄色アクリル塗料Dを調製した。
塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大日
本インキ化学工業製品)に代えて、別会社の常乾用透黄
色熱可塑性アクリル樹脂塗料−Sー4060(東亜合成
製品)をビヒクルとして用いた。そして実施例6と同じ
ようにして抗菌剤を含まない基準透黄色アクリル塗料、
抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン
90%含有物および粗サポニンの一種をそれぞれ含む透
黄色アクリル塗料A、透黄色アクリル塗料B、透黄色ア
クリル塗料Cおよび透黄色アクリル塗料Dを調製した。
【0042】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗りし、十分に乾燥して塗膜を鋼板上に形成し
た。いずれの塗膜も光沢のある透黄色の塗膜が形成でき
た。次にこれら基準透黄色アクリル塗料、透黄色アクリ
ル塗料A、透黄色アクリル塗料B、透黄色アクリル塗料
Cおよび透黄色アクリル塗料Dを実施例1と同じアクリ
ル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明な透黄色
塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた5種類の
アクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性試験を行
なった。抗菌性の結果を前記した菌数logC、菌の増
減値および菌の増減値差として表8に示す。
にはけ塗りし、十分に乾燥して塗膜を鋼板上に形成し
た。いずれの塗膜も光沢のある透黄色の塗膜が形成でき
た。次にこれら基準透黄色アクリル塗料、透黄色アクリ
ル塗料A、透黄色アクリル塗料B、透黄色アクリル塗料
Cおよび透黄色アクリル塗料Dを実施例1と同じアクリ
ル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明な透黄色
塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた5種類の
アクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性試験を行
なった。抗菌性の結果を前記した菌数logC、菌の増
減値および菌の増減値差として表8に示す。
【0043】 表8から明らかなように、茶粉末を配合した透黄色アク
リル塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合した透黄
色アクリル塗料Bおよびカテキン90%含有物を配合し
た透黄色アクリル塗料Cは菌数が大幅に減少しており優
れた抗菌性を示している。また、粗サポニンを配合した
透黄色アクリル塗料Dも菌数の減少が見られた。
リル塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合した透黄
色アクリル塗料Bおよびカテキン90%含有物を配合し
た透黄色アクリル塗料Cは菌数が大幅に減少しており優
れた抗菌性を示している。また、粗サポニンを配合した
透黄色アクリル塗料Dも菌数の減少が見られた。
【0044】(実施例9)実施例6の常乾用クリア熱可
塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大日
本インキ化学工業製品)に代えて、常乾用アルキッド樹
脂塗料−ベッコゾールES5003−50(大日本イン
キ化学工業製品)をビヒクルとして用いた。そして実施
例6と同じようにして抗菌剤を含まない基準アルキッド
塗料、抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カ
テキン90%含有物および粗サポニンの一種をそれぞれ
含むアルキッド塗料A、アルキッド塗料B、アルキッド
塗料Cおよびアルキッド塗料Dを調製した。
塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大日
本インキ化学工業製品)に代えて、常乾用アルキッド樹
脂塗料−ベッコゾールES5003−50(大日本イン
キ化学工業製品)をビヒクルとして用いた。そして実施
例6と同じようにして抗菌剤を含まない基準アルキッド
塗料、抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、カ
テキン90%含有物および粗サポニンの一種をそれぞれ
含むアルキッド塗料A、アルキッド塗料B、アルキッド
塗料Cおよびアルキッド塗料Dを調製した。
【0045】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗りし、十分に乾燥して塗膜を鋼板上に形成し
た。いずれの塗膜も光沢のある透黄色の塗膜が形成でき
た。次にこれら基準アルキッド塗料、アルキッド塗料
A、アルキッド塗料B、アルキッド塗料Cおよびアルキ
ッド塗料Dを実施例1と同じアクリル繊維板に塗布し、
その後十分に乾燥して透明な透黄色塗膜をアクリル繊維
板上に形成した。得られた5種類のアクリル繊維板を実
施例1と同じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の結
果を前記した菌数logC、菌の増減値および菌の増減
値差として表9に示す。
にはけ塗りし、十分に乾燥して塗膜を鋼板上に形成し
た。いずれの塗膜も光沢のある透黄色の塗膜が形成でき
た。次にこれら基準アルキッド塗料、アルキッド塗料
A、アルキッド塗料B、アルキッド塗料Cおよびアルキ
ッド塗料Dを実施例1と同じアクリル繊維板に塗布し、
その後十分に乾燥して透明な透黄色塗膜をアクリル繊維
板上に形成した。得られた5種類のアクリル繊維板を実
施例1と同じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の結
果を前記した菌数logC、菌の増減値および菌の増減
値差として表9に示す。
【0046】 表9より明らかなように、アルキッド塗料は全て極めて
強い抗菌性を示した。抗菌剤を含まない基準アルキッド
塗料も同じ強い抗菌性を示している。このことよりアル
キッド塗料自体に強い抗菌性があるものとも考えられ
る。
強い抗菌性を示した。抗菌剤を含まない基準アルキッド
塗料も同じ強い抗菌性を示している。このことよりアル
キッド塗料自体に強い抗菌性があるものとも考えられ
る。
【0047】(実施例10)実施例6の常乾用クリア熱
可塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大
日本インキ化学工業製品)に代えて、常乾用ウレタン塗
料(二液性)ヒタロイド3515(主剤:ウレタン用ア
クリルポリオール樹脂)およびコロネートTD97(硬
化剤:イソトアネート樹脂)(共に日立化成工業製品)
を用い、主剤:硬化剤=4:1で混合したものをビヒク
ルとして用いた。そして実施例6と同じようにしてビヒ
クル2g(主剤:1.6g、硬化剤:0.4g)に対し
て専用シンナーを10ml加え、完全に溶解して抗菌剤
を含まない基準ウレタン塗料を調製した。
可塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大
日本インキ化学工業製品)に代えて、常乾用ウレタン塗
料(二液性)ヒタロイド3515(主剤:ウレタン用ア
クリルポリオール樹脂)およびコロネートTD97(硬
化剤:イソトアネート樹脂)(共に日立化成工業製品)
を用い、主剤:硬化剤=4:1で混合したものをビヒク
ルとして用いた。そして実施例6と同じようにしてビヒ
クル2g(主剤:1.6g、硬化剤:0.4g)に対し
て専用シンナーを10ml加え、完全に溶解して抗菌剤
を含まない基準ウレタン塗料を調製した。
【0048】また、本実施例のビヒクル2gをシンナー
10mlい溶解したものにさらに実施例1と同じ抗菌剤
である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン90%
含有物および粗サポニンの一種をそれぞれ0.06g配
合し、ウレタン塗料A、ウレタン塗料B、ウレタン塗料
Cおよびウレタン塗料Dを調製した。これら5種類の塗
料をそれぞれ鋼板の表面にはけ塗りし、十分に乾燥して
塗膜を鋼板上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透
明な塗膜が形成できた。
10mlい溶解したものにさらに実施例1と同じ抗菌剤
である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン90%
含有物および粗サポニンの一種をそれぞれ0.06g配
合し、ウレタン塗料A、ウレタン塗料B、ウレタン塗料
Cおよびウレタン塗料Dを調製した。これら5種類の塗
料をそれぞれ鋼板の表面にはけ塗りし、十分に乾燥して
塗膜を鋼板上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透
明な塗膜が形成できた。
【0049】次にこれら基準ウレタン塗料、ウレタン塗
料A、ウレタン塗料B、ウレタン塗料Cおよびウレタン
塗料Dを実施例1と同じアクリル繊維板に塗布し、その
後十分に乾燥して透明な塗膜をアクリル繊維板上に形成
した。得られた5種類のアクリル繊維板を実施例1と同
じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の結果を前記し
た菌数logC、菌の増減値および菌の増減値差として
表10に示す。
料A、ウレタン塗料B、ウレタン塗料Cおよびウレタン
塗料Dを実施例1と同じアクリル繊維板に塗布し、その
後十分に乾燥して透明な塗膜をアクリル繊維板上に形成
した。得られた5種類のアクリル繊維板を実施例1と同
じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の結果を前記し
た菌数logC、菌の増減値および菌の増減値差として
表10に示す。
【0050】 表10から明らかなように、茶粉末を配合したウレタン
塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合したウレタン
塗料Bは菌数が大幅に減少しており優れた抗菌性を示し
ている。一方、カテキン90%含有物を配合したウレタ
ン塗料C、粗サポニンを配合したウレタン塗料Dも菌数
の減少が見られた。
塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合したウレタン
塗料Bは菌数が大幅に減少しており優れた抗菌性を示し
ている。一方、カテキン90%含有物を配合したウレタ
ン塗料C、粗サポニンを配合したウレタン塗料Dも菌数
の減少が見られた。
【0051】(実施例11)実施例6の常乾用クリア熱
可塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大
日本インキ化学工業製品)に代えて、常乾用エポキシ塗
料(二液性)エポトートYD014(主剤:エポキシ樹
脂)およびラッカーマイドTD977(硬化剤:ポリア
ミド樹脂)(東都化成製品)を用い、主剤:硬化剤=
3:1で混合したものをビヒクルとして用いた。そして
実施例6と同じようにしてビヒクル2g(主剤:1.5
g、硬化剤:0.5g)に対して専用シンナーを10m
l加え、完全に溶解して抗菌剤を含まない基準エポキシ
塗料を調製した。
可塑性アクリル樹脂塗料−アクリデックA−187(大
日本インキ化学工業製品)に代えて、常乾用エポキシ塗
料(二液性)エポトートYD014(主剤:エポキシ樹
脂)およびラッカーマイドTD977(硬化剤:ポリア
ミド樹脂)(東都化成製品)を用い、主剤:硬化剤=
3:1で混合したものをビヒクルとして用いた。そして
実施例6と同じようにしてビヒクル2g(主剤:1.5
g、硬化剤:0.5g)に対して専用シンナーを10m
l加え、完全に溶解して抗菌剤を含まない基準エポキシ
塗料を調製した。
【0052】また、本実施例のビヒクル2gをシンナー
10mlに溶解したものにさらに実施例1と同じ抗菌剤
である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン90%
含有物および粗サポニンの一種をそれぞれ0.06g配
合し、エポキシ塗料A、エポキシ塗料B、エポキシ塗料
Cおよびエポキシ塗料Dを調製した。これら5種類の塗
料をそれぞれ鋼板の表面にはけ塗りし、十分に乾燥して
塗膜を鋼板上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透
明な塗膜が形成できた。
10mlに溶解したものにさらに実施例1と同じ抗菌剤
である茶粉末、カテキン30%含有物、カテキン90%
含有物および粗サポニンの一種をそれぞれ0.06g配
合し、エポキシ塗料A、エポキシ塗料B、エポキシ塗料
Cおよびエポキシ塗料Dを調製した。これら5種類の塗
料をそれぞれ鋼板の表面にはけ塗りし、十分に乾燥して
塗膜を鋼板上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透
明な塗膜が形成できた。
【0053】次にこれら基準エポキシ塗料、エポキシ塗
料A、エポキシ塗料B、エポキシ塗料Cおよびエポキシ
塗料Dを実施例1と同じアクリル繊維板に塗布し、その
後十分に乾燥して透明な塗膜をアクリル繊維板上に形成
した。得られた5種類のアクリル繊維板を実施例1と同
じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の結果を前記し
た菌数logC、菌の増減値および菌の増減値差として
表11に示す。
料A、エポキシ塗料B、エポキシ塗料Cおよびエポキシ
塗料Dを実施例1と同じアクリル繊維板に塗布し、その
後十分に乾燥して透明な塗膜をアクリル繊維板上に形成
した。得られた5種類のアクリル繊維板を実施例1と同
じ方法で抗菌性試験を行なった。抗菌性の結果を前記し
た菌数logC、菌の増減値および菌の増減値差として
表11に示す。
【0054】 表11から明らかなように、カテキン30%含有物を配
合したエポキシ塗料Bは菌数が大幅に減少しており優れ
た抗菌性を示している。一方、カテキン90%含有物を
配合したエポキシ塗料Cも菌数の減少が見られた。しか
し、茶粉末を配合したエポキシ塗料Aおよび粗サポニン
を配合したエポキシ塗料Dは菌数の減少が見られなかっ
た。
合したエポキシ塗料Bは菌数が大幅に減少しており優れ
た抗菌性を示している。一方、カテキン90%含有物を
配合したエポキシ塗料Cも菌数の減少が見られた。しか
し、茶粉末を配合したエポキシ塗料Aおよび粗サポニン
を配合したエポキシ塗料Dは菌数の減少が見られなかっ
た。
【0055】(実施例12)市販の、常乾用アルキド樹
脂塗料(乳白色)−S326(大日本インキ化学工業製
品)をビヒクルとして用いた。このビヒクル2gを蒸留
水15mlに超音波振動を付加して溶解し、得られる溶
液をそのまま基準塗料とした。また、本実施例のビヒク
ル2gを蒸留水15mlに溶解したものにさらに実施例
1と同じ抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、
カテキン90%含有物および粗サポニンの一種をそれぞ
れ0.06g配合し、超音波振動を付加して十分に混合
し、常乾用アルキド塗料A、常乾用アルキド塗料B、常
乾用アルキド塗料Cおよび常乾用アルキド塗料Dを調製
した。
脂塗料(乳白色)−S326(大日本インキ化学工業製
品)をビヒクルとして用いた。このビヒクル2gを蒸留
水15mlに超音波振動を付加して溶解し、得られる溶
液をそのまま基準塗料とした。また、本実施例のビヒク
ル2gを蒸留水15mlに溶解したものにさらに実施例
1と同じ抗菌剤である茶粉末、カテキン30%含有物、
カテキン90%含有物および粗サポニンの一種をそれぞ
れ0.06g配合し、超音波振動を付加して十分に混合
し、常乾用アルキド塗料A、常乾用アルキド塗料B、常
乾用アルキド塗料Cおよび常乾用アルキド塗料Dを調製
した。
【0056】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗りし、十分に乾燥して乳白色な塗膜を鋼板上に
形成した。いずれの塗膜も光沢のある乳白色な塗膜が形
成できた。次にこれら基準常乾用アルキド塗料、常乾用
アルキド塗料A、常乾用アルキド塗料B、常乾用アルキ
ド塗料Cおよび常乾用アルキド塗料Dを実施例1と同じ
アクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明な
乳白色塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた5
種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性試
験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌数logC、
菌の増減値および菌の増減値差として表12に示す。
にはけ塗りし、十分に乾燥して乳白色な塗膜を鋼板上に
形成した。いずれの塗膜も光沢のある乳白色な塗膜が形
成できた。次にこれら基準常乾用アルキド塗料、常乾用
アルキド塗料A、常乾用アルキド塗料B、常乾用アルキ
ド塗料Cおよび常乾用アルキド塗料Dを実施例1と同じ
アクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明な
乳白色塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた5
種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性試
験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌数logC、
菌の増減値および菌の増減値差として表12に示す。
【0057】 表12から明らかなように、この塗料では、抗菌剤を配
合していない塗料も含めて、試験した全ての塗料で得ら
れた塗膜はいずれも菌数が大幅に減少していた。本実施
例のビヒクル成分が高い抗菌性を持つものと判断され
る。
合していない塗料も含めて、試験した全ての塗料で得ら
れた塗膜はいずれも菌数が大幅に減少していた。本実施
例のビヒクル成分が高い抗菌性を持つものと判断され
る。
【0058】(実施例13)実施例12のアルキド樹脂
に代えて、常乾用アクリル樹脂(透明)−S−744
(大日本インキ化学工業製品)をビヒクルとして用い
た。そして実施例12と同じようにして抗菌剤を含まな
い基準常乾用アクリル塗料、抗菌剤である茶粉末、カテ
キン30%含有物、カテキン90%含有物および粗サポ
ニンの一種をそれぞれ含む常乾用アクリル塗料A、常乾
用アクリル塗料B、常乾用アクリル塗料Cおよび常乾用
アクリル塗料Dを調製した。
に代えて、常乾用アクリル樹脂(透明)−S−744
(大日本インキ化学工業製品)をビヒクルとして用い
た。そして実施例12と同じようにして抗菌剤を含まな
い基準常乾用アクリル塗料、抗菌剤である茶粉末、カテ
キン30%含有物、カテキン90%含有物および粗サポ
ニンの一種をそれぞれ含む常乾用アクリル塗料A、常乾
用アクリル塗料B、常乾用アクリル塗料Cおよび常乾用
アクリル塗料Dを調製した。
【0059】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準常乾用アクリル塗料、常乾
用アクリル塗料A、常乾用アクリル塗料B、常乾用アク
リル塗料Cおよび常乾用アクリル塗料Dを実施例1と同
じアクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明
なクリア塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた
5種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性
試験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌数log
C、菌の増減値および菌の増減値差として表13に示
す。
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準常乾用アクリル塗料、常乾
用アクリル塗料A、常乾用アクリル塗料B、常乾用アク
リル塗料Cおよび常乾用アクリル塗料Dを実施例1と同
じアクリル繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明
なクリア塗膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた
5種類のアクリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性
試験を行なった。抗菌性の結果を前記した菌数log
C、菌の増減値および菌の増減値差として表13に示
す。
【0060】 表13から明らかなように、茶粉末を配合した常乾用ア
クリル塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合した常
乾用アクリル塗料Bおよびカテキン90%含有物を配合
した常乾用アクリル塗料Cおよび粗サポニンを配合した
常乾用アクリル塗料Dはいずれも菌数の減少が見られ
た。特にカテキン90%含有物を配合した常乾用アクリ
ル塗料Cは菌数が大幅に減少し、優れた抗菌性を示し
た。
クリル塗料Aおよびカテキン30%含有物を配合した常
乾用アクリル塗料Bおよびカテキン90%含有物を配合
した常乾用アクリル塗料Cおよび粗サポニンを配合した
常乾用アクリル塗料Dはいずれも菌数の減少が見られ
た。特にカテキン90%含有物を配合した常乾用アクリ
ル塗料Cは菌数が大幅に減少し、優れた抗菌性を示し
た。
【0061】(実施例14)実施例12のアルキド樹脂
に代えて、水性ウレタン樹脂ディスパーション(透明)
−L−55(大日本インキ化学工業製品)をビヒクルと
して用いた。そして実施例12と同じようにして抗菌剤
を含まない基準水性ウレタン塗料、抗菌剤である茶粉
末、カテキン30%含有物、カテキン90%含有物およ
び粗サポニンの一種をそれぞれ含む水性ウレタン塗料
A、水性ウレタン塗料B、水性ウレタン塗料Cおよび水
性ウレタン塗料Dを調製した。
に代えて、水性ウレタン樹脂ディスパーション(透明)
−L−55(大日本インキ化学工業製品)をビヒクルと
して用いた。そして実施例12と同じようにして抗菌剤
を含まない基準水性ウレタン塗料、抗菌剤である茶粉
末、カテキン30%含有物、カテキン90%含有物およ
び粗サポニンの一種をそれぞれ含む水性ウレタン塗料
A、水性ウレタン塗料B、水性ウレタン塗料Cおよび水
性ウレタン塗料Dを調製した。
【0062】これら5種類の塗料をそれぞれ鋼板の表面
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準水性ウレタン塗料、水性ウ
レタン塗料A、水性ウレタン塗料B、水性ウレタン塗料
Cおよび水性ウレタン塗料Dを実施例1と同じアクリル
繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明なクリア塗
膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた5種類のア
クリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性試験を行な
った。抗菌性の結果を前記した菌数logC、菌の増減
値および菌の増減値差として表14に示す。
にはけ塗りし、十分に乾燥して透明なクリア塗膜を鋼板
上に形成した。いずれの塗膜も光沢のある透明な塗膜が
形成できた。次にこれら基準水性ウレタン塗料、水性ウ
レタン塗料A、水性ウレタン塗料B、水性ウレタン塗料
Cおよび水性ウレタン塗料Dを実施例1と同じアクリル
繊維板に塗布し、その後十分に乾燥して透明なクリア塗
膜をアクリル繊維板上に形成した。得られた5種類のア
クリル繊維板を実施例1と同じ方法で抗菌性試験を行な
った。抗菌性の結果を前記した菌数logC、菌の増減
値および菌の増減値差として表14に示す。
【0063】 表14から明らかなように、カテキン30%含有物を配
合した水性ウレタン塗料Bおよびカテキン90%含有物
を配合した水性ウレタン塗料Cはいずれも菌数の減少が
見られた。しかし、茶粉末を配合した水性ウレタン塗料
Aおよび粗サポニンを配合した水性ウレタン塗料Dは菌
数の減少は見られなかった。
合した水性ウレタン塗料Bおよびカテキン90%含有物
を配合した水性ウレタン塗料Cはいずれも菌数の減少が
見られた。しかし、茶粉末を配合した水性ウレタン塗料
Aおよび粗サポニンを配合した水性ウレタン塗料Dは菌
数の減少は見られなかった。
【0064】
【発明の効果】本発明の抗菌性塗料は、高い滅菌性を示
す。本発明の抗菌性塗料の抗菌成分が茶および茶に含ま
れる薬効成分である。説明するまでもなく茶自体は、飲
用に供されるものであり、安全性が高い。この茶または
茶の成分を用いた本発明の抗菌性塗料は人が触れる家
具、家屋の壁面、日用品等の塗装に用いることによりそ
れらに抗菌性を付与でき、衛生上の効果は大きい。
す。本発明の抗菌性塗料の抗菌成分が茶および茶に含ま
れる薬効成分である。説明するまでもなく茶自体は、飲
用に供されるものであり、安全性が高い。この茶または
茶の成分を用いた本発明の抗菌性塗料は人が触れる家
具、家屋の壁面、日用品等の塗装に用いることによりそ
れらに抗菌性を付与でき、衛生上の効果は大きい。
Claims (2)
- 【請求項1】塗膜形成成分と茶または茶成分とを含むこ
とを特徴とする抗菌性塗料。 - 【請求項2】前記茶成分は茶カテキン、茶サポニンまた
は茶タンニンである請求項1記載の抗菌性塗料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11276397A JPH10298459A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 抗菌性塗料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11276397A JPH10298459A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 抗菌性塗料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10298459A true JPH10298459A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=14594920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11276397A Pending JPH10298459A (ja) | 1997-04-30 | 1997-04-30 | 抗菌性塗料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10298459A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001214130A (ja) * | 2000-02-02 | 2001-08-07 | Shinto Fine Co Ltd | 抗アレルゲン塗料及びつや出し剤 |
JP2001311048A (ja) * | 2000-02-22 | 2001-11-09 | Erubu:Kk | 機能性コーティング組成物および被覆体 |
US6541042B1 (en) * | 1999-10-27 | 2003-04-01 | Bogar Ag | Therapeutically effective combination |
KR100821842B1 (ko) | 2006-11-30 | 2008-04-14 | 주식회사 엘지생활건강 | 피부 알러지 완화 및 예방용 피부외형제 조성물 |
KR101326525B1 (ko) * | 2007-10-15 | 2013-11-08 | 현대자동차주식회사 | 항균성이 우수한 수용성 폴리우레탄계 클리어 코팅 조성물 |
-
1997
- 1997-04-30 JP JP11276397A patent/JPH10298459A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6541042B1 (en) * | 1999-10-27 | 2003-04-01 | Bogar Ag | Therapeutically effective combination |
JP2001214130A (ja) * | 2000-02-02 | 2001-08-07 | Shinto Fine Co Ltd | 抗アレルゲン塗料及びつや出し剤 |
JP2001311048A (ja) * | 2000-02-22 | 2001-11-09 | Erubu:Kk | 機能性コーティング組成物および被覆体 |
KR100821842B1 (ko) | 2006-11-30 | 2008-04-14 | 주식회사 엘지생활건강 | 피부 알러지 완화 및 예방용 피부외형제 조성물 |
KR101326525B1 (ko) * | 2007-10-15 | 2013-11-08 | 현대자동차주식회사 | 항균성이 우수한 수용성 폴리우레탄계 클리어 코팅 조성물 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20060111 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060113 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20060509 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |