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JPH10297095A - レーザマーキング方法及びレーザマーキング用樹脂組成物 - Google Patents

レーザマーキング方法及びレーザマーキング用樹脂組成物

Info

Publication number
JPH10297095A
JPH10297095A JP9108926A JP10892697A JPH10297095A JP H10297095 A JPH10297095 A JP H10297095A JP 9108926 A JP9108926 A JP 9108926A JP 10892697 A JP10892697 A JP 10892697A JP H10297095 A JPH10297095 A JP H10297095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
resin
resin composition
marking
feldspars
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9108926A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Kiyonari
俊之 清成
Yutaka Takezawa
豊 竹澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority to JP9108926A priority Critical patent/JPH10297095A/ja
Publication of JPH10297095A publication Critical patent/JPH10297095A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Auxiliary Devices For And Details Of Packaging Control (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂成形物の表面にレーザ照射して
マーキングを行う場合、樹脂単味では視認性の良い印字
が得難いため、カーボンブラックその他の各種の発色
剤、添加剤等を配合しているが、それに基づく着色や不
透明化を招き、不都合を生じている。 【解決手段】 本発明は微粒子状の長石類、好ましくは
霞石閃長石を分散配合した熱可塑性樹脂組成物を成形し
た成形物にレーザ光を照射することによって、長石類に
よる母体の着色なしに鮮明で視認性の良いレーザマーキ
ングが得られる。組成物中の長石類の含有率は、0.0
1〜7重量%で、その平均粒子径は30μm以下が好ま
しい。樹脂成分としてはオレフィン系樹脂が好ましく、
条件の適宜組み合わせによって透明性の高い無着色の成
形物が得られ、また所望により着色剤を用いて美麗な色
彩の成形物も得られ、炭酸ガスレーザ等を用い、小さい
エネルギー密度でそれらに視認性の高いマーキングが可
能とされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂成形体の容
器等に製造年月日、ロット番号、バーコード等の管理情
報をレーザ光を利用してマーキングする方法及びレーザ
マーキング用として好適な熱可塑性樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】レーザマーキングは、金属、セラミック
及び高分子有機材料等の表面にレーザ光を利用して、文
字、数字、商標、バーコード或いは画像等をマーキング
する方法であり、非接触で、かつマーキング速度が速
く、自動化や工程管理が容易なことから、最近工業的に
広く利用されている。
【0003】熱可塑性樹脂にレーザマーキングした場
合、一般に樹脂単味では、レーザ照射部分が溶融或いは
蝕刻されるのみで、照射部と非照射部のコントラストが
なく鮮明なマーク表示は得られない。
【0004】そこで、熱可塑性樹脂に種々の添加剤を配
合して成形し、レーザ光を照射して、マーキングを行っ
ている。例えば、熱により変色する着色剤を熱可塑性
樹脂に配合し得られた成形体にレーザを照射し、照射部
分の着色剤の脱色・変色によりコントラストを得、印字
する方法(特公昭61−41320、特開平5−254
252)、熱可塑性樹脂にカーボンブラック又はグラ
ファイトを0.08から0.125%配合してなる射出
成形体にレーザを照射し、非照射部の黒色等の濃色に対
して照射部分が粗面化や発泡により白くなりそのコント
ラストから印字する方法(特開昭57−11662
0)、白色の酸化チタン被覆雲母をポリオレフィン系
樹脂に0.05〜0.5%添加してなるパール光沢を有
する不透明成形体に炭酸ガスレーザ光を照射し、ポリオ
レフィン樹脂の炭化により黒色のマーキング得る方法
(特公平3−48872)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記の
方法では、着色、変色に数%程度の着色剤が必要になる
ことと着色剤により色がつけられるため任意の色に着色
できないという問題、の方法ではカーボンブラックの
添加量が少なく物性への影響が少ないがカーボンブラッ
クを使用するため成形体に着色できないという問題、
では酸化チタン被覆雲母の添加量が少なく、また任意の
色に着色できるが、樹脂の透明性を失い、容器として使
用した場合内容物が確認できないことと、外観がパール
状になるという問題があった。
【0006】これらの点から樹脂成形体容器の内容物が
確認できる透明性を有し、少ない添加量でレーザ光によ
り鮮明なマーキングを可能にする添加剤を含有するレー
ザマーキング用樹脂組成物が求められていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況に鑑み鋭意研究した結果、長石類を含有する熱可
塑性樹脂組成物からなる成形物は少ない添加量でも、そ
の表面に容易に鮮明で視認性の高いマーキングを行うこ
とができ、樹脂の透明性を損なわないことを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、その要旨を示すと以下
の通りである。 (1) 微粒子状の長石類を含有する熱可塑性樹脂組成
物からなる成形物にレーザ光を照射することを特徴とす
るレーザマーキング方法。
【0009】(2) 熱可塑性樹脂がオレフィン系樹脂
である上記(1)に記載の方法。 (3) 成形物中の長石類の含有率が0.01〜7重量
%である上記(1)又は(2)に記載の方法。
【0010】(4) 長石類が霞石閃長石である上記
(1)、(2)又は(3)に記載の方法。 (5) レーザ光が炭酸ガスレーザ光である上記(1)
〜(4)のいずれか1つに記載の方法。
【0011】(6) 熱可塑性樹脂と微粒子状の長石類
とを含有してなることを特徴とするレーザマーキング用
樹脂組成物。 (7) 熱可塑性樹脂がオレフィン系樹脂である上記
(6)に記載の樹脂組成物。
【0012】(8) 長石類の含有率が0.01〜7重
量%である上記(6)又は(7)に記載の樹脂組成物。 (9) 長石類の含有率が5重量%を超え70重量%以
下である上記(6)又は(7)に記載の樹脂組成物。
【0013】(10) 長石類微粒子の平均粒子径が3
0μm以下である上記(6)〜(9)のいずれか1つに
記載の樹脂組成物。 (11) 長石類が霞石閃長石である上記(6)〜(1
0)のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
【0014】(12) 炭酸ガスレーザ光によるマーキ
ング用である上記(6)〜(11)のいずれか1つに記
載の樹脂組成物。 (13) 請求項(6)〜(11)のいずれか1つに記
載の樹脂組成物を利用して成形した透明性を有するレー
ザマーキング用樹脂成形物。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の典型的なも
の及び最良の状態は、後記の実施例に具体的に示される
が、その概要は以下の通りである。
【0016】即ち、本発明の樹脂組成物は、高密度ポリ
エチレン等のオリフィン系の熱可塑性樹脂に対して、長
石類の中では白色度や微粒子状態の良好なものが入手し
やすい霞石閃長石の10μm以下の平均粒径を持つ微粉
体を、樹脂との合計量に対して1重量%前後を用い、こ
れに要すれば、この種の粉体を混練する際慣用的に用い
られる分散剤、滑剤その他の添加剤を適量併用して、そ
れらを例えば2軸押出機の様な混練装置に装入し、樹脂
の軟化温度で混練し、慣用的方法でペレット状の成形用
樹脂組成物として得られる。
【0017】本発明のレーザマーキング方法を実施する
には、この様にして得られた樹脂組成物を例えば射出成
形機、中空成形機や押出成形機により適宜の形状を有す
る物品、例えば食品収納容器、ボトル、包装フィルム等
に成形する。 この様な容器には食品等を収納した後、
その製造及び封入した年月日、賞味期限、バーコード等
を印字する。その印字に当たり、例えば印字パターンマ
スクを通して、TEA型炭酸ガスレーザを照射エネルギ
ー密度3.5J/cm2 で1パルス(1μ秒)照射するこ
とによって、幾分乳白色を帯びた透明容器の側壁に、鮮
明で視認性の良い黒色や、材質によっては素材の発泡に
よる白色の印字を得ることができる。
【0018】次に、本発明を実施する上で選択可能な各
構成要件その他について詳細に説明する。本発明で用い
る長石類としては、カリ長石、ソーダ長石、石灰長石、
バリウム長石、霞石閃長石等が挙げられ、中でも鮮明な
レーザ印字が得られる点から霞石閃長石がよい。
【0019】長石類は1種或いは2種以上を混合して用
いてもよく、その使用量は熱可塑性樹脂組成物中又はこ
の組成物からなる成形物での含有率が0.01〜7重量
%となる範囲である。0.01重量%以下ではレーザ光
により鮮明な印字が得られず、7重量%を超えた場合に
は透明性や機械的物性が損なわれる。なかでも、成形物
の透明性の高い、しかも鮮明性ないし視認性の高いレー
ザ印字が得られる点で、成形物での含有率は0.2〜2
重量%の範囲がより好ましい。
【0020】しかし、透明性や機械的物性が低下しても
良い場合には7重量%を超えて添加してもよい。また、
従来知られている発色用添加剤は、例えば前記の如きも
のも、本発明の目的、効果を損なわない範囲で1種以上
を併用することができる。
【0021】長石類は熱可塑性樹脂中では分散状態で存
在する。従って、その粒径は小さくなるに従いレーザ印
字部の均一発色性、成形物の透明性、表面平滑性、機械
的物性の面で優れるので、その平均粒子径は30μm以
下のものが好ましく、中でも10μm以下が特に好まし
い。
【0022】これら長石類は、熱可塑性樹脂中での分散
性を高めるために金属石鹸、低分子量樹脂ワックス、シ
ランカップリング剤、チタンカップリング剤等により表
面処理して使用することができる。
【0023】本発明で用いる熱可塑性樹脂としては、ポ
リオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボ
ネート系樹脂、メチルペンテン系樹脂等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、環状オレフィン樹脂等が挙げら
れる。更に、ポリエチレン系樹脂として直鎖状低密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、エチレン−極性ビニルモノマー共重合体等;ポリプ
ロピレン系樹脂としてプロピレンのホモポリマー、ラン
ダム共重合体、ブロック共重合体、プロピレン−極性ビ
ニルモノマー共重合体、シンジオタクチックポリプロピ
レン等が挙げられる。
【0024】中でも、ポリオレフィン系樹脂は、長石類
を添加したレーザマーキング用組成物の透明性が、樹脂
単体の透明性とほとんど変わらず、しかも成形物に黒色
或いは暗茶色の鮮明なレーザ印字が得られるので好まし
い。成形物が薄いフィルムの場合には、素材の発泡によ
る白色の鮮明なレーザ印字が得られる。
【0025】本発明で用いるレーザとしては赤外領域の
波長のレーザが好ましく、炭酸ガスレーザ、一酸化炭素
レーザ、半導体レーザ、YAGレーザなどが挙げられ、
なかでも炭酸ガスレーザが好ましい。
【0026】炭酸ガスレーザとしては、例えばTransver
sely Exicited Atomospheric Pressure(TEA)型炭
酸ガスレーザ(最大出力3J以上)、走査型(連続発振
またはパルス発振)炭酸ガスレーザ(最大出力10W以
上)がある。
【0027】なかでも出力ピーク値が高い炭酸ガスレー
ザが鮮明なマーキングを与え、TEA型炭酸ガスレーザ
または最大出力20W以上の走査型(連続発振またはパ
ルス発振)炭酸ガスレーザがよい。
【0028】本発明のレーザマーキング方法を行うに
は、長石類を含有する熱可塑性樹脂組成物を用い、射出
成形、押出成形、インフレーション成形等の方法により
所望の形状の成形品、フィルム等の成形物を得、これに
TEA型炭酸ガスレーザの場合には、矩形のレーザ光を
マスクで希望するマーク形状に切取り照射する、或いは
走査型レーザマーキングの場合には成形物表面に適当な
スポット径のレーザ光を走査、照射してマーキングすれ
ば、レーザ照射のみで視認性の高いマーキングが可能で
ある。
【0029】レーザ光を照射する場合に、長石類を含有
する熱可塑性樹脂組成物が表面になくてもよく、成形品
の表面に保護等の目的でレーザ光を完全には吸収しない
コーティング膜或いは多層膜を形成した成形物や多層フ
ィルム状にした成形物の表面からレーザ光を照射しても
よい。
【0030】本発明のレーザマーキング用樹脂組成物を
得るには、熱可塑性樹脂中に長石類を分散させればよ
い。長石類を熱可塑性樹脂に分散させるには、分散撹拌
機、二本ロール、三本ロール、押出混練機、インターナ
ルミキサー等一般の樹脂加工分野で利用されている分散
混練装置が使用できる。長石類の凝集粒子が少なく、よ
り均一な分散状態が得られ、使用する熱可塑性樹脂に合
った分散混練装置を選択すればよい。
【0031】また、長石類を高濃度に含有するマスター
バッチ等を予め準備しておき、これを成形時に所定の濃
度になるよう熱可塑性樹脂を加え希釈してレーザマーキ
ング用成形物を得てもよい。その濃度としては、5重量
%を超え70重量%以下の適宜濃度が選び得る。
【0032】尚、本発明の樹脂組成物或いはレーザマー
キング用樹脂組成物や長石類を高濃度に含有するマスタ
ーバッチには必要に応じて種々の添加剤を加えることが
できる。
【0033】添加剤としては、分散剤(金属石鹸、低分
子量樹脂ワックス、界面活性剤)、滑剤・離型剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、老化防止剤、補強剤(ウィスカ
ー、ガラス繊維、カーボン繊維)、着色剤(無機顔料、
有機顔料、染料等)、充填剤(炭酸カルシウム、クレー
等)、増感剤、光エネルギー吸収発熱剤、樹脂の結晶核
剤等、通常熱可塑性樹脂に使用されるものが挙げられ
る。
【0034】これらの添加剤は、透明性、機械的物性を
低下させない範囲で適宜1種以上の添加剤及び添加量を
選択して使用することが好ましいが、透明性或いは機械
的物性を必要としない場合には加工性、成形物の要求特
性に必要な1種以上の添加剤を必要量を使用してもかま
わない。
【0035】本発明のレーザマーキング方法でマーキン
グする物品の例としては、コネクターやリレーケース等
の電子部品;歯車やカム等の機構部品;プラスチックケ
ース、包装用フィルム等の容器;電線、キートップ、プ
ラスチックシート、プラスチック管、カード、プラスチ
ックレンズ等が挙げられ、また一般的に商標、品番、ロ
ット番号、製造年月日、賞味期限、バーコード等の表示
やコーディングを行っている物品や、マーキング文字が
非常に小さいか、或いは表面が平坦でなく通常の方法で
マーキングし難い物品、或いは偽造防止等の目的で消去
できないマーキングを必要としている物品が挙げられ
る。
【0036】
【実施例】次に実施例、比較例により本発明を具体的に
説明するが、本発明はこれにより何等限定されるもので
はない。尚、例中の%、部はいずれも重量基準である。
【0037】 実施例1 ポリスチレン樹脂 100部 [大日本インキ化学工業(株)製 CR2500] 霞石閃長石 0.5部 [白石工業(株)製 Minex10 平均粒径2.7μm] これらを混合した後、2軸押出機を用いて混練し、成形
用ペレットを得た。次いで、インライン式射出成形機を
用い220℃の成形温度で、88mm×49mmで厚さ
2mmと3mmの段差がある僅かに白濁した無色透明の
プレートを得た。
【0038】MSゴシック体で3、4、5、6、7、
8、10ポイントのA〜Zの黒文字印刷した白い紙の上
にプレートの3mm厚部分を置きプレートを通して文字
を観察した。プレートを通して3ポイントの文字まで読
むことができる透明性を有していた。
【0039】このプレートにTEA型炭酸ガスレーザを
用い、照射エネルギー3.5J/cm2 のレーザを1パ
ルス(約1μ秒)照射した時、鮮明な白茶色に隆起した
視認性の高い印字が得られた。
【0040】比較例1 実施例1で霞石閃長石を除きポリスチレン樹脂のみをイ
ンライン式射出成形機により、88mm×49mmで厚
さ2mmと3mmの段差がある無色透明のプレートを得
た。
【0041】実施例1と同様にしてMSゴシック体で
3、4、5、6、7、8、10ポイントのA〜Zの黒文
字印刷した白い紙の上にプレートの3mm厚部分を置き
プレートを通して文字を観察した。プレートを通して3
ポイントの文字まで読むことができる透明性を有してい
た。
【0042】このプレートにTEA−炭酸ガスレーザを
用い、照射エネルギー3.5J/cm2 のレーザを1パ
ルス(約1μ秒)照射したが、照射部が溶けて薄く蝕刻
されたが視認性のある印字は得られなかった。
【0043】 実施例2 高密度ポリエチレン樹脂 100部 [日本ポリオレフィン(株)製 A6080A] 霞石閃長石 1.0部 [白石工業(株)製 Minex10 平均粒径2.7μm] これらを実施例1と同様の方法で88mm×49mmで
厚さ2.5mmと1mmの段差がある無色半透明のプレ
ートを得た。MSゴシック体で3、4、5、6、7、
8、10ポイントのA〜Zの黒文字印刷した白い紙の上
にプレートの1mm厚部分を置きプレートを通して文字
を観察した。プレートを通して4ポイントの文字まで読
むことができる透明性を有していた。
【0044】このプレートにTEA−炭酸ガスレーザを
用い、照射エネルギー3.5J/cm2 のレーザを1パ
ルス(約1μ秒)照射した時、鮮明で視認性の高い黒色
の印字が得られた。
【0045】比較例2 実施例2で霞石閃長石を除いた以外は同様にして高密度
ポリエチレン樹脂のみの88mm×49mmで厚さ2.
5mmと1mmの段差がある半透明の無色のプレートを
得た。
【0046】実施例2と同様にしてMSゴシック体で
3、4、5、6、7、8、10ポイントのA〜Zの黒文
字印刷した白い紙の上にプレートの1mm厚部分を置き
プレートを通して文字を観察した。プレートを通して4
ポイントの文字まで読むことができる透明性を有してい
た。
【0047】このプレートにTEA−炭酸ガスレーザを
用い、照射エネルギー3.5J/cm2 のレーザを1パ
ルス(約1μ秒)照射したが、全く印字することができ
なかった。
【0048】 比較例3 高密度ポリエチレン樹脂 100部 [日本ポリオレフィン(株)製 A6080A] 雲母 1.0部 [マール(株)製 Iriodin LS−810 平均粒径9.1μm] これらを実施例2と同様の方法で88mm×49mmで
厚さ2.5mmと1mmの段差がある無色半透明のプレ
ートを得た。
【0049】実施例2と同様にしてMSゴシック体で
3、4、5、6、7、8、10ポイントのA〜Zの黒文
字印刷した白い紙の上にプレートの1mm厚部分を置き
プレートを通して文字を観察した。プレートを通して7
ポイントの文字までしか読むことができず透明性が低下
していた。
【0050】 比較例4 高密度ポリエチレン樹脂 100部 [日本ポリオレフィン(株)製 A6080A] カオリンクレー 1.0部 [ENGELHARD(株)製 ASP−170 平均粒径0.4μm] これらを実施例2と同様の方法で88mm×49mmで
厚さ2.5mmと1mmの段差がある無色半透明のプレ
ートを得た。
【0051】実施例2と同様にしてMSゴシック体で
3、4、5、6、7、8、10ポイントのA〜Zの黒文
字印刷した白い紙の上にプレートの1mm厚部分を置き
プレートを通して文字を観察した。プレートを通して4
ポイントの文字まで読むことができる透明性を有してい
た。
【0052】このプレートにTEA−炭酸ガスレーザを
用い、照射エネルギー3.5J/cm2 のレーザを1パ
ルス(約1μ秒)照射したが、全く印字することができ
なかった。
【0053】 実施例3 高密度ポリエチレン樹脂 100部 [日本ポリオレフィン(株)製 A6080A] ソーダ長石(群馬長石御座入鉱山産) 1.0部 これらを実施例2と同様の方法で88mm×49mmで
厚さ2.5mmと1mmの段差がある無色半透明のプレ
ートを得た。MSゴシック体で3、4、5、6、7、
8、10ポイントのA〜Zの黒文字印刷した白い紙の上
にプレートの1mm厚部分を置きプレートを通して文字
を観察した。プレートを通して4ポイントの文字まで読
むことができる透明性を有していた。
【0054】このプレートにTEA−炭酸ガスレーザを
用い、照射エネルギー3.5J/cm2 のレーザを1パ
ルス(約1μ秒)照射した時、視認性の高い黒色の印字
が得られた。
【0055】 実施例4 共重合ポリプロピレン樹脂 100部 [住友化学(株)製 FL331] 霞石閃長石 1.5部 [白石工業(株)製 Minex10 平均粒径2.7μm] これらを混合した後、2軸押出機を用いて混練し、成形
用ペレットを得た。次いで、インライン式射出成形機を
用い220℃の成形温度で、88mm×49mmで厚さ
2.5mmと1mmの段差がある僅かに白濁した無色透
明のプレートを得た。
【0056】MSゴシック体で3、4、5、6、7、
8、10ポイントのA〜Zの黒文字印刷した白い紙の上
にプレートの2.5mm厚部分を置きプレートを通して
文字を観察した。プレートを通して3ポイントの文字ま
で読むことができる透明性を有していた。
【0057】このプレートにTEA型炭酸ガスレーザを
用い、照射エネルギー3.5J/cm2 のレーザを1パ
ルス(約1μ秒)照射した時、鮮明な視認性の高い灰黒
色印字が得られた。
【0058】比較例5 実施例4で霞石閃長石を除き共重合ポリプロピレン樹脂
のみをインライン式射出成形機により、88mm×49
mmで厚さ2.5mmと1mmの段差がある無色透明の
プレートを得た。
【0059】実施例4と同様にしてMSゴシック体で
3、4、5、6、7、8、10ポイントのA〜Zの黒文
字印刷した白い紙の上にプレートの2.5mm厚部分を
置きプレートを通して文字を観察した。プレートを通し
て3ポイントの文字まで読むことができる透明性を有し
ていた。
【0060】このプレートにTEA−炭酸ガスレーザを
用い、照射エネルギー3.5J/cm2 のレーザを1パ
ルス(約1μ秒)照射したが、全く印字できなかった。
【0061】 実施例5 共重合ポリプロピレン樹脂 70部 [住友化学(株)製 FL331] 霞石閃長石 30部 [白石工業(株)製 Minex10 平均粒径2.7μm] これらを混合した後、2軸押出機を用いて混練し、成形
用マスターバッチを得た。次いで、多層フィルム押出機
を用い、このマスターバッチを同じ共重合ポリプロピレ
ン樹脂で10倍に希釈(マスターバッチ1:樹脂9)し
ながら(霞石閃長石約3重量%)、3層の多層フィルム
の中間層になるよう押出成形し、膜厚約30μmの非常
に透明な3層フィルムを得た(3層フィルムの第1層は
ホモポリマーポリプロピレン樹脂で、第3層はナチュラ
ルの前記共重合ポリプロピレン樹脂)。
【0062】このフィルムにTEA型炭酸ガスレーザを
用い、照射エネルギー2.5J/cm2 のレーザを1パ
ルス(約1μ秒)照射したとき、1層目、3層目の損傷
なしに鮮明な視認性の高い白色印字が得られた。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子状の長石類を含有する熱可塑性樹
    脂組成物からなる成形物にレーザ光を照射することを特
    徴とするレーザマーキング方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がオレフィン系樹脂である
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 成形物中の長石類の含有率が0.01〜
    7重量%である請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 長石類が霞石閃長石である請求項1、2
    又は3記載の方法。
  5. 【請求項5】 レーザ光が炭酸ガスレーザ光である請求
    項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂と微粒子状の長石類とを含
    有してなることを特徴とするレーザマーキング用樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂がオレフィン系樹脂である
    請求項6記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 長石類の含有率が0.01〜7重量%で
    ある請求項6又は7記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 長石類の含有率が5重量%を超え70重
    量%以下である請求項6又は7記載の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 長石類微粒子の平均粒子径が30μm
    以下である請求項6〜9のいずれか1つに記載の樹脂組
    成物。
  11. 【請求項11】 長石類が霞石閃長石である請求項6〜
    10のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 炭酸ガスレーザ光によるマーキング用
    である請求項6〜11のいずれか1つに記載の樹脂組成
    物。
  13. 【請求項13】 請求項6〜11のいずれか1つに記載
    の樹脂組成物を利用して成形した透明性を有するレーザ
    マーキング用樹脂成形物。
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