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JPH10293468A - カラー画像形成方法及び装置 - Google Patents

カラー画像形成方法及び装置

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Publication number
JPH10293468A
JPH10293468A JP9104276A JP10427697A JPH10293468A JP H10293468 A JPH10293468 A JP H10293468A JP 9104276 A JP9104276 A JP 9104276A JP 10427697 A JP10427697 A JP 10427697A JP H10293468 A JPH10293468 A JP H10293468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
toner
transfer
image forming
toner image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9104276A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimitsu Fujiwara
利光 藤原
Shuji Iino
修司 飯野
Masaharu Kanazawa
正晴 金沢
Seiji Kojima
誠司 小島
Hidetoshi Miyamoto
英稔 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP9104276A priority Critical patent/JPH10293468A/ja
Priority to US09/063,039 priority patent/US5953566A/en
Publication of JPH10293468A publication Critical patent/JPH10293468A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/12Developers with toner particles in liquid developer mixtures
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/01Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for producing multicoloured copies
    • G03G15/0105Details of unit
    • G03G15/0121Details of unit for developing
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/01Apparatus for electrophotographic processes for producing multicoloured copies
    • G03G2215/0103Plural electrographic recording members
    • G03G2215/0119Linear arrangement adjacent plural transfer points
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/06Developing structures, details
    • G03G2215/0634Developing device
    • G03G2215/0658Liquid developer devices

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Wet Developing In Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Liquid Developers In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電気的に絶縁性の媒体液中に着色微粒子を分散
させた液体現像剤を収容する液体現像装置を複数用い、
異なる色のトナー像を形成し、これらトナー像を転写媒
体上に順次重ねて静電転写して多重トナー像を得るカラ
ー画像形成方法及び装置であって、転写媒体へのトナー
像の多重転写性が優れるカラー画像形成方法及び装置を
提供する。 【解決手段】中間転写体6Aへ最初に転写されるトナー
像を得るための液体現像装置4aから中間転写体6Aに
転写される最後のトナー像を得るための液体現像装置4
dへかけて各液体現像装置中の液体現像剤のゼータ電位
ζの絶対値を順次高く設定して画像形成するカラー画像
形成方法及び装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的に絶縁性の
媒体液中に着色微粒子を分散させた液体現像剤を収容す
る液体現像装置を複数用い、異なる色のトナー像を形成
し、これらトナー像を記録紙等や中間転写体等の転写媒
体に静電的に重ね転写して多重トナー像を得る電子写真
方式のカラー画像形成方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成においては、一
般的には、感光体等の静電潜像担持体に原稿画像や画像
データに応じた画像露光をする等して静電潜像を形成
し、この静電潜像を現像して可視トナー像とし、該トナ
ー像を記録材に転写定着させて目的とする画像を得る。
【0003】現像方式は、乾式現像法と湿式現像法に分
けられるが、湿式現像において用いる液体現像剤として
現在実用化され主流となっているのは、電気絶縁性の分
散媒(キャリア液)中に、顔料とバインダー樹脂を主要
成分とする着色微粒子(トナー)及び荷電制御剤、分散
補助剤等を分散させたものである。トナーの帯電は荷電
制御剤のイオン吸着によるものと考えられており、帯電
トナーは電気泳動の原理により現像に供される。
【0004】湿式現像において用いるトナーは、大気中
に逃散する恐れがないため、乾式現像において用いるト
ナーより微細にすることができ、平均粒径がサブミクロ
ンの範囲のものも実用可能である。そして、これによ
り、高解像度を有する画像が得られる、トナー像の定着
が容易である等の利点がある。このような液体現像剤を
用いてカラー画像形成を行う場合、例えば、シアン、イ
エロー、マゼンタ、ブラックのような各色のトナー像が
各色用の静電潜像担持体上にそれぞれ形成され、各色の
トナー像が順次記録材や中間転写体等の転写媒体上に重
ねて静電転写されて各色トナーが重ね合わされたカラー
画像が得られる。中間転写体上にカラー画像を形成した
場合は、該カラー画像はさらに記録材上に熱転写され最
終的にカラー画像が得られる。また、各色のトナー像が
一つの静電潜像担持体上に順次形成され、これらが順次
転写媒体上に重ねて静電転写されてカラー画像を得る場
合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな多重転写を行う場合、トナーの抵抗が高いため、ト
ナーの層を転写媒体上に積み重ねるほど転写電界がかか
り難くなり、転写効率が悪くなる。特に、液体現像剤に
おける小粒径のトナー粒子では、トナーの荷電が高くな
り、静電転写を行う際に高電界が必要で、多重転写を行
わない場合にも転写が困難になることがあるほどで、ま
して多重転写では転写媒体に順次トナー層が重ねられて
付着するため一層電界がかかり難くなり、転写がさらに
困難になる。
【0006】そこで、本発明は、電気的に絶縁性の媒体
液中に着色微粒子を分散させた液体現像剤を収容する液
体現像装置を複数用い、異なる色のトナー像を形成し、
これらトナー像を転写媒体上に順次重ねて静電転写して
多重トナー像を得る電子写真方式のカラー画像形成方法
及び装置であって、転写媒体へのトナー像の多重転写性
が優れるカラー画像形成方法及び装置を提供することを
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明者は研究を重ね、以下の知見を見いだした。表
面電荷を有する粒子が液中に分散した系の場合、この系
の外部から電場を与えると、粒子は電場から力を受けて
動き出し、いわゆる電気泳動現象が起こる。液体中を粒
子が移動するときに、粒子から液体の流れを見ると、遠
くの液体ほど早く動いているように見え、粒子表面近傍
では止まっているように見える。この止まっているよう
に見える部分とそれより向こう側の部分との境界面はす
べり面と称されるものであり、あたかも粒子がある量の
液体を従えて同時に移動しているように観察される。ゼ
ータ電位とはこのすべり面における電位をいう。
【0008】液体現像剤を用いる場合、通常、現像後キ
ャリア液が完全に蒸発しないうちに中間転写体や記録材
等にトナー像転写を行う。この場合、トナー粒子はキャ
リア液中を泳動して中間転写体や記録材等に移動すると
考えられる。液中での粒子の泳動現象は、ゼータ電位に
より説明される場合が多い。その1例として、次のHu
ckelの式(Phys.Z.,vol25,(1924),204)が挙げられ
る。
【0009】v=(2/3)・(εr ・ε0 /η)・ζ ここで、vは粒子の泳動速度、εr 及びε0 はそれぞれ
液体及び真空の誘電率、ηは液体の粘性率、ζはゼータ
電位である。このように、電気泳動を利用する液体現像
における転写速度は、ゼータ電位(ζ)に依存する。従
って、転写後段になるほど現像剤のゼータ電位の絶対値
が高くなるように調整すれば、転写電界が有効に働き、
転写電圧を高くすることなく転写効率の低下を抑制でき
る。
【0010】前記知見に基づき本発明は、電気的に絶縁
性の媒体液(キャリア液)中に着色微粒子(トナー)を
分散させた液体現像剤を収容する液体現像装置を複数用
い、異なる色のトナー像を形成し、これらトナー像を転
写媒体上に順次重ねて静電転写して多重トナー像を得る
電子写真方式のカラー画像形成方法であって、前記転写
媒体へ最初に転写されるトナー像を得るための液体現像
装置から該転写媒体に転写される最後のトナー像を得る
ための液体現像装置へかけて各液体現像装置中の液体現
像剤のゼータ電位の絶対値を順次高く設定して画像形成
することを特徴とするカラー画像形成方法を提供する。
【0011】また本発明は、電気的に絶縁性の媒体液
(キャリア液)中に着色微粒子(トナー)を分散させた
液体現像剤を収容する液体現像装置を複数用い、異なる
色のトナー像を形成し、これらトナー像を転写媒体上に
順次重ねて静電転写して多重トナー像を得る電子写真方
式のカラー画像形成装置であって、前記転写媒体へ最初
に転写されるトナー像を得るための液体現像装置から該
転写媒体に転写される最後のトナー像を得るための液体
現像装置へかけて各液体現像装置中の液体現像剤のゼー
タ電位の絶対値を順次高く設定してあることを特徴とす
るカラー画像形成装置を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態であ
るカラー画像形成方法は、電気的に絶縁性のキャリア液
中にトナーを分散させた液体現像剤を複数用いてそれぞ
れ異なる色のトナー像を形成し、これらトナー像を記録
材や中間転写体のような転写媒体上に順次重ねて静電転
写して多重トナー像を得る電子写真方式のカラー画像形
成方法であり、前記転写媒体へ最初に転写されるトナー
像を得るための液体現像剤から該転写媒体へ最後に転写
されるトナー像を得るための液体現像剤へかけて、各液
体現像剤のゼータ電位の絶対値を順次高く設定して画像
形成する方法である。
【0013】なお、前記転写媒体が中間転写体である場
合、得られた多重トナー像をさらに記録材上に転写定着
させればよい。また、本発明の好ましい実施の形態であ
るカラー画像形成装置は、前記方法を実施するための装
置であって、互いに異なる液体現像剤を収容する複数の
液体現像装置を用いてそれぞれ異なる色のトナー像を形
成し、これらトナー像を転写媒体上に順次重ねて静電転
写して多重トナー像を得る電子写真方式のカラー画像形
成装置であり、前記転写媒体へ最初に転写されるトナー
像を得るための液体現像装置から該転写媒体へ最後に転
写されるトナー像を得るための液体現像装置へかけて、
各液体現像装置中の液体現像剤のゼータ電位の絶対値を
順次高く設定したものである。
【0014】この画像形成装置においても、前記転写媒
体が中間転写体であるときは、該中間転写体上に形成さ
れる多重トナー像をさらに転写装置及び定着装置によっ
て記録材上に転写、定着させればよい。液体中を粒子が
移動するとき、ゼータ電位と粒子の単位重量あたりの電
荷量(Q/M)との間には次のような関係がある。但
し、粒子は球形と考え、比重は1とする。rは球形粒子
の半径である。
【0015】 ζ=Q/(4π・εr ・ε0 ・r) =(Q/M)・r2 /(3・εr ・ε0 ) このようにゼータ電位と単位重量あたりの電荷量とは相
関した値となるため、本発明の好ましい実施形態である
カラー画像形成方法及び装置においては、ゼータ電位は
トナー粒子の単位重量あたりの電荷量によって変化させ
ることができる。また、それだけでなく、上記の式から
分かるように、トナー粒径やキャリア液の比誘電率εr
等の他のパラメーターによっても、独立に変化させるこ
とができる。具体的には、荷電制御剤の種類、その添加
量、トナーを構成するバインダー樹脂の種類や諸特性
(酸価、極性樹脂のブレンド等)、トナー粒子の形状
(表面積、粒径等)、キャリア液の種類等を適宜変化さ
せて調整できる。
【0016】本発明の好ましい実施形態のカラー画像形
成方法及び装置によると、複数のトナー像を中間転写体
や記録材に順次重ねて転写する際、転写後段になるほど
ゼータ電位の絶対値が大きい液体現像剤を用いることに
より、転写電界が有効に作用し、転写電界を格別大きく
することなく、トナーの重なり合いによる転写効率の低
下を抑制できる。
【0017】本発明の好ましい実施形態のカラー画像形
成方法及び装置において用いる各色の液体現像剤は例え
ば次のようにして製造される。トナー粒子は、バインダ
ー樹脂及び必要に応じて顔料、染料等の着色剤、荷電制
御剤、ワックス等の添加剤を材料とし、バインダー樹脂
の種類や所望の粒径等の形状を考慮して、公知の方法に
より製造すればよい。例えば、乳化分散造粒法、懸濁重
合法、乳化重合法、非水分散重合法、シード重合法、メ
ディアミル等を用いた湿式粉砕法、湿式磨砕法等の湿式
製造法、ジェットミル等を用いた乾式粉砕法等の乾式製
造法、噴霧乾燥法等が挙げられる。
【0018】このようにして得られたトナー粒子を、電
気的に絶縁性のキャリア液中に高剪断力分散装置、ホモ
ジナイザー、超音波分散器等を用いて分散させる。必要
な場合には荷電制御剤、分散助剤、定着補助剤等の添加
剤を加えた状態で前記方法によりトナー粒子を分散させ
る。キャリア液に対するトナーの濃度は、現像速度、画
像カブリ等の点から、0.5〜50重量%が好ましく、
より好ましくは2〜10重量%である。なお、この濃度
は現像時における濃度であり、保管時、補給時、輸送時
等はこの限りでない。
【0019】着色剤としては、カーボンブラック、フタ
ロシアニン等の公知の各色顔料、染料を利用できる。樹
脂に対する着色剤の添加量は、樹脂100重量部に対し
て5〜20重量部程度とすることが好ましい。なお、樹
脂そのものが着色しているものであってもよい。トナー
粒子を構成するバインダー樹脂は、それには限定されな
いが、熱可塑性を有し、実質的にキャリア液に溶解しな
い樹脂であればよい。例えば、熱可塑性飽和ポリエステ
ル樹脂、スチレンーアクリル共重合体樹脂、スチレン−
アクリル変性ポリエステル樹脂、ポリオレフィン共重合
体樹脂(特にエチレン系共重合体)、エポキシ樹脂、ロ
ジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂等
を挙げることができ、これらを単独で又は混合して用い
ることができる。また、必要に応じて、パラフィンワッ
クス、ポリオレフィン等の樹脂を離型剤として20重量
%以下の範囲でブレンドして用いても構わない。
【0020】特にポリエステル樹脂を用いることが好ま
しいが、これは、広範囲に熱特性等の物性を変化させる
ことができるだけではなく、カラー画像を得る際に透光
性が優れるために美しい色彩が得られ、また延展性や粘
弾性に優れるために定着後の樹脂膜が強靱で、紙等の記
録媒体との接着性が良いからである。具体的には、ポリ
エステル樹脂とは多価アルコールと多価塩基酸(多価カ
ルボン酸)の重縮合により生成する樹脂をいう。
【0021】多価アルコールとしては、これに限るもの
ではないが、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1、2−プロピレングリ
コール等のプロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、1、4−ブタンジオール等のブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1、6−ヘキサンジオール等の
ヘキサンジオール等のアルキレングリコール(脂肪族グ
リコール)及びこれらのアルキレンオキサイド付加物、
ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール等のビスフ
ェノール類及びこれらのアルキレンオキサイド付加物の
フェノール系グリコール類、単環或いは多環ジオール等
の脂環式及び芳香族ジオール、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン等のトリオール等が挙げられる。これらを
単独で又は2種以上混合して用いることができる。
【0022】特に、ネオペンチルグリコール、ビスフェ
ノールAのアルキレンオキサイド2〜3モル付加物が、
生成物であるポリエステル樹脂の溶解性、安定性の点で
液体現像剤のトナー用バインダー樹脂に適し、また低コ
ストであることからも好ましい。アルキレンオキサイド
としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド
等が挙げられる。
【0023】多価塩基酸(多価カルボン酸)としては、
これに限るものではないが、マロン酸、コハク酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、フタル酸及びその変性酸(例えば、
ヘキサヒドロ無水フタル酸)、イソフタル酸、テレフタ
ル酸等の飽和又は不飽和の2価塩基酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸、メチルナディック酸等の3官能以
上の飽和多価塩基酸、及びこれらの酸無水物、低級アル
キルエステル等が挙げられる。これらを単独で又は2種
以上混合して用いることができる。
【0024】特に、イソフタル酸、テレフタル酸が、生
成物であるポリエステル樹脂の溶解性、安定性の点で液
体現像剤のトナー用バインダー樹脂に適し、また低コス
トであることからも好ましい。重縮合の方法としては、
通常公知の重縮合の方法を用いることができる。原料モ
ノマーの種類によっても異なるが、一般的には次のよう
な方法で行えばよい。
【0025】多価アルコール及び多価塩基酸を、窒素ガ
ス又は炭酸ガス気流下、約80〜200°Cの温度下
で、攪拌しながら、パーシャルコンデンサ等で濃縮しつ
つ、3〜48時間程度反応させる。多価アルコールと多
価塩基酸の混合モル比は、1:10〜10:1程度の範
囲から、目的とする酸価等に応じて選べばよい。一般
に、多価アルコールの量が増えるとOH価が高くなり、
多価塩基酸の量が増えると酸価が高くなる。反応を終了
させる際には、100〜200mmHg程度に減圧し、
酸価が50以下になるまで反応を続ける。所定の酸価、
粘度、分子量に達すれば温度を100°C程度に下げ、
重合禁止剤を添加する。重合禁止剤としては、ヒドロキ
ノン、p−t−ブチルカテコール等を使用でき、モノマ
ー原料に対して0.0001〜0.1重量%程度添加す
ればよい。
【0026】反応促進のためにエステル化触媒を用いて
もよい。エステル化触媒としては、テトラブチルジルコ
ネート、ジルコニウムナフテネート、テトラブチルチタ
ネート、テトラオクチルチタネート、3/1しゅう酸第
1スズ/酢酸ナトリウムのような金属有機化合物等を使
用できるが、生成物であるエステルを着色しないものが
好ましい。また、アルキルホスフェイト、アリルホスフ
ェイト等を触媒又は色相調整剤として使用してもよい。
【0027】前記キャリア液は、静電潜像を乱さない程
度の抵抗値(1011〜1016Ω・cm程度)のものを使
用する。現像時に液体状であればよい。また、沸点は定
着後乾燥し易い程度であることが好ましい。さらに、臭
気、毒性が無く、比較的引火点が高い溶媒が好ましい。
例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化
水素、ハロゲン化炭化水素、ポリシロキサン等を使用で
きる。特に、臭気、無害性、コストの点から、ノルマル
パラフィン系溶媒、イソパラフィン系溶媒が好ましい。
具体的には、アイソパーG、アイソパーH、アイソパー
L、アイソパーK(いずれも、エクソン化学(株)
製)、シェルゾール71(シェル石油化学社製)、IP
ソルベント1620、IPソルベント2028(いずれ
も、出光石油化学社製)等が挙げられる。また、常温で
は固体のロウ類、パラフィン類等を使用することもでき
る。これらの常温で固体のロウ類、パラフィン類を使用
した場合、液体現像剤として使用する前に加熱して液状
に戻せば良い。
【0028】前記荷電制御剤は、実質的にキャリア液に
溶媒和又は溶解されるものであり、キャリア液中におけ
るトナーの荷電性、極性を安定させ、制御する目的で使
用する。トナー及びキャリア液に添加する荷電制御剤と
しては公知の材料を使用できる。これに限るものでない
が、トナーを正極性に荷電させるためには、例えば、ナ
フテン酸、オクテン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の
脂肪酸の金属塩、スルホコハク酸エステルの金属塩、ア
ルキルスルホン酸の金属塩等の有機酸の金属塩、リン酸
エステルの金属塩、アビエチン酸又は水素添加アビエチ
ン酸の金属塩等の有機酸の金属塩、芳香族カルボン酸又
はスルホン酸の金属塩、アルキルベンゼンスルホン酸カ
ルシウム、リン酸エステル系界面活性剤、トナー粒子に
吸着する多価アルコールの有機酸エステル(例えば、ア
ルキッド樹脂)、スルホン酸樹脂等の溶解性高分子等を
挙げることができる。
【0029】また、トナーを負極性に荷電させるために
は、例えば、レシチン等の界面活性剤、トナー粒子に吸
着するポリアミド樹脂等の溶解性高分子、以下の(A)
〜(F)に示す含窒素化合物、これを構成成分として含
む重合体又は共重合体等を挙げることができる。 (A)N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、N,N−ヒドロキシエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N−ベンジル、N−エチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジベンジルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、N−オクチル、N,N−ジヘ
キシルアミノエチル(メタ)アクリレート等の脂肪族ア
ミノ基を有する(メタ)アクリレート類 (B)N−ビニルイミダゾール、N−ビニルインダゾー
ル、N−ビニルテトラゾール、2−ビニルピリジン、4
−ビニルピリジン、2−ビニルキノリン、4−ビニルキ
ノリン、2−ビニルピラリジン、2−ビニルオキサゾー
ル、2−ビニルベンゾオキサゾール等の含窒素複素環ビ
ニルモノマー類 (C)N−ビニルピロリドン、N−ビニルピペリドン、
N−ビニルオキサゾリドン等のN−ビニル置換環状アミ
ドモノマー類 (D)N−メチルアクリルアミド、N−オクチルアクリ
ルアミド、N−フェニルメチルアクリルアミド、N−シ
クロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルエチルアク
リルアミド、N−α−ナフチルアクリルアミド、N−フ
ェニルアクリルアミド、N−p−メトキシ−フェニルア
クリルアミド、アクリルアミド、N,N−ジメチルアク
リルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、N−メ
チル、N−フェニルアクリルアミド、アクリルピペリジ
ン、アクリルモルフォリン等の(メタ)アクリルアミド
類 (E)ジメチルアミノスチレン、ジエチルアミノスチレ
ン、ジエチルアミノメチルスチレン、ジオクチルアミノ
スチレン等の含窒素基を有する芳香族置換エチレン系モ
ノマー類 (F)ビニル−N−エチル−N−フェニルアミノエチル
エーテル、ビニル−N−ブチル−N−フェニルアミノエ
チルエーテル、トリエタノールアミンジビニルエーテ
ル、ビニルジフェニルアミノエチルエーテル、ビニルピ
ロリジルアミノエーテル、ビニル−β−モルフォリノエ
チルエーテル、N−ビニルヒドロキシエチルベンズアミ
ド、m−アミノフェニルビニルエーテル等の含窒素ビニ
ルエーテルモノマー なお、上記(A)〜(F)に示した含窒素化合物を含む
重合体は、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノ
ニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレー
ト、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベン
ジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレ
ート、ビニルラウレート、ビニルステアレート、スチレ
ン、ビニルトルエン等の化合物と共重合させることによ
り、キャリア液に溶解し易い状態にしておくことが望ま
しい。
【0030】前記含窒素化合物を含む重合体又は共重合
体は、荷電制御剤としての機能のみならず、トナーの分
散安定性を保つための分散剤としての機能も有している
ため、特に好ましい。前記の窒素含有化合物の中でも特
に、N−ビニルピロリドン又はジメチルアミノエチルメ
タアクリレートと炭素数10〜20のアルキル基を有す
るメタクリル酸エステルとのランダム又はグラフト共重
合体が好ましい。また、共重合体中に含窒素単量体成分
を0.1〜30重量%含有するものが好ましく、中でも
0.5〜20重量%含有するものが特に好ましい。
【0031】前記荷電制御剤は単独で、又2種以上を混
合して用いることができる。また、荷電制御剤は、その
種類等によっても異なるが、キャリア液に対して0.0
001〜10重量%程度添加することが好ましい。より
好ましくは0.01〜5重量%程度、より好ましくは
0.1〜3重量%程度である。また、トナーの1〜50
重量%程度添加することが好ましい。より好ましくは、
5〜30重量%程度である。
【0032】また、荷電助剤としてこれと同量程度のS
iO2 、Al2 3 、TiO2 、ZnO等の金属酸化物
等を添加してもよい。また、キャリア液中のトナーの分
散を安定させるための分散補助剤(分散安定剤)として
は、各種界面活性剤や各種溶解性高分子(実質的にキャ
リア液に溶媒和可能な高分子)を使用できる。溶解性高
分子としては、これに限るものではないが、前記含窒素
化合物を含む重合体又は共重合体の他、ポリオレフィン
系石油樹脂、亜麻仁油、ポリアルキルメタクリレート等
が挙げられる。また、トナーとの親和性を高めるため
に、このような溶解性高分子にメタクリル酸、アクリル
酸、アルキルアミノエチルメタクリレート等の極性基を
有するモノマーを少量共重合したものでもよい。また、
ロジン、ロジン変性樹脂等も使用できる。
【0033】分散剤は、添加量が少なすぎると分散効果
が小さくトナー粒子の凝集が生じ、多すぎると液体現像
剤の粘度が大きくなりすぎてトナー粒子がキャリア液中
を移動し難くなり現像速度が低下するため、その種類や
分子量、極性基等によって異なるが、その添加量をキャ
リア液に対して0.01〜20重量%程度とすることが
好ましい。さらに好ましくは0.1〜10重量%程度で
ある。なお、長時間放置後にトナー粒子の凝集が生じる
場合であっても、使用時に攪拌等して元の分散状態に戻
れば実用上問題ない。なお、荷電制御剤のみで十分なト
ナー分散効果が得られる場合は、前記分散剤は特に添加
する必要はない。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はそれらの実施例に限られるものではな
い。なお、以下の実施例中「部」とあるのは特に断らな
いかぎり「重量部」を表し、Mwとあるのは重量平均分
子量を表し、Tgとあるのはガラス転移点を表す。 液体現像剤の製造 液体現像剤1(シアン) 非結晶性ポリエステル樹脂(Mw:4900、Tg:3
8.8℃)100部とシアン顔料 C.I.Pig.N
o.:B−15−3,KET Blue 104(大日
本インキ化学工業(株)製)10部とを混合し、2本ロ
ール付混練器を用いて180℃で約4時間混練後、冷却
し、カッターミルを用いて粗粉砕し、さらに、ジェット
ミル(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて微粉
砕して平均粒径約10μmのシアン色のトナー粒子を得
た。得られたトナー粒子30gとIPソルベント162
0(出光石油化学(株)製)100gとを混合し、さら
に分散剤としてラウリルメタクリレート/メタクリル酸
共重合体(配合比率95:5,Mw:170000)1
gを添加して、直径1mmのガラスビーズをメディアと
するサンドグラインダーミルを用いて2000rpmで
10時間処理することによりさらに湿式粉砕を行い、体
積平均粒径2.8μmのシアン色トナー粒子が分散した
濃厚液体現像剤を得た。
【0035】次いで、この濃厚液体現像剤100部に対
してIPソルベント1620を900部加えて希釈し、
さらにゼータ電位を調整するために、荷電制御剤として
ラウリルメタクリレート/N−ビニル−2−ピロリドン
共重合体(配合比率95:5,Mw:200000、以
下「LMA/VP」と略す)を3部添加し、超音波分散
器を用いて約20分間混合分散させることにより液体シ
アン現像剤1を得た。 液体現像剤2(マゼンタ) 前記液体現像剤1の製造において、前記シアン顔料に代
えてマゼンタ顔料 C.I.Pig.No.:R−57
−1,KET Red 306(大日本インキ化学工業
(株)製)を使用し、また、ゼータ電位調整のための荷
電制御剤のLMA/VPの添加量を3部から5部とした
他は、前記液体現像剤1の製造と同様にして液体マゼン
タ現像剤2を得た。 液体現像剤3(マゼンタ) 前記液体現像剤1の製造において、前記シアン顔料に代
えてマゼンタ顔料 C.I.Pig.No.:R−57
−1,KET Red 306を使用し、また、ゼータ
電位調整のための荷電制御剤としてLMA/VPを3部
添加するのに代えて、ラウリルメタクリレート/モルホ
リノエチルメタクリレート(配合比率95:5,Mw:
260000、以下「LMA/MEM」と略す)を3部
添加した他は前記液体現像剤1の製造と同様にして液体
マゼンタ現像剤3を得た。 液体現像剤4(マゼンタ) 前記液体現像剤1の製造において、前記シアン顔料に代
えてマゼンタ顔料 C.I.Pig.No.:R−57
−1,KET Red 306を使用した他は、前記液
体現像剤1の製造と同様にして液体マゼンタ現像剤4を
得た。 液体現像剤5(イエロー) 前記液体現像剤1の製造において、前記シアン顔料に代
えて、イエロー顔料C.I.Pig.No.:Y−1
7,KET Yellow 403(大日本インキ化学
工業(株)製)を使用し、また、ゼータ電位調整のため
の荷電制御剤のLMA/VPの添加量を3部から8部と
した他は前記液体現像剤1の製造と同様にして液体イエ
ロー現像剤5を得た。 液体現像剤6(ブラック) 前記液体現像剤1の製造において、前記シアン顔料に代
えてカーボンブラックモーガルL(キャボット社製)を
使用し、また、ゼータ電位調整のための荷電制御剤のL
MA/VPの添加量を3部から10部とした他は前記液
体現像剤1の製造と同様にして液体ブラック現像剤6を
得た。 液体現像剤7(ブラック) 前記液体現像剤1の製造における濃厚液体現像剤の製造
工程において、前記シアン顔料に代えてカーボンブラッ
ク モーガルL(キャボット社製)を使用し、また、サ
ンドグラインダーミルを用いた湿式粉砕処理の処理時間
を10時間から6時間に短縮して、体積平均粒径3.6
μmのブラック色トナー粒子が分散した濃厚液体現像剤
を得た他は、前記液体現像剤1の製造と同様にして液体
ブラック現像剤7を得た。
【0036】このようにして得られた液体現像剤1〜7
について、顔料、ゼータ電位調整のために添加した荷電
制御剤の種類と添加量、トナー粒子の体積平均粒径、ゼ
ータ電位及びトナー粒子の単位重量あたりの荷電量(Q
/M)を次表1にまとめて示す。なお、ゼータ電位は、
前記各液体現像剤をIPソルベント1620で500倍
に希釈後、ゼータ電位計測器 LAZER ZEE M
ETER MODEL501(PEN.KEM.INC
社製)を用いて電圧印加によりトナー粒子を泳動させ、
レーザ照射によりトナー粒子を観察して測定した粒子ス
ピードから算出した。Q/Mは、液体用電極LE−21
(河北電興(株)製)を用い、液体現像剤を注入後、3
00Vの電圧を1分間印加し、そのとき流れた電流量
(電荷量)と電極に付着したトナーの乾燥重量から算出
した。 表1 顔料 荷電制御剤 体積平均粒径 ゼータ電位 Q/M (μm) (mV) (μC/g) 液体現像剤1 シアン LMA/VP 3部 2.8 78 17.8 液体現像剤2 マゼンタ LMA/VP 5部 2.8 94 23.0 液体現像剤3 マゼンタ LMA/MEM 3部 2.8 117 9.6 液体現像剤4 マゼンタ LMA/VP 3部 2.8 78 17.3 液体現像剤5 イエロー LMA/VP 8部 2.8 109 33.3 液体現像剤6 ブラック LMA/VP 10部 2.8 124 49.2 液体現像剤7 ブラック LMA/VP 3部 3.6 106 14.1 次に、このようにした得られたシアン、イエロー、マゼ
ンタ、ブラックの各色の液体現像剤を、図1に内部構造
の概略を示す画像形成実験装置にセットしてカラー画像
形成試験を行った。
【0037】図1に示す画像形成実験装置は、四つのト
ナー像形成ユニットA、B、C及びDを備えており、各
ユニットA〜Dは、それぞれ感光体ドラム1a〜1dを
備えた電子写真方式のものであり、感光体ドラム1a〜
1dの周囲にはそれぞれ、コロトロン帯電器2a〜2
d、レーザービームによる画像露光装置3a〜3d、液
体現像装置4a〜4d、スクイズ装置5a〜5d、各ユ
ニットに共通の中間転写ローラ6A、クリーニング装置
7a〜7dが順次配設されている。現像装置4a〜4d
は、液体現像剤を貯留する現像剤浴槽40a〜40d
と、感光体ドラム1a〜1dに微小な間隔をあけて対向
しその下部が液体現像剤に浸漬された現像ローラ41a
〜41dとを備えている。現像剤浴槽40a〜40dは
それぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックの液体
現像剤を貯留している。また、中間転写ローラ6Aは各
感光体ドラム1a〜1dに共通のものであり、中間転写
ローラ6Aからみるとその周囲には、感光体ドラム1a
〜1d、予備加熱装置8、熱転写ローラ6B、クリーニ
ング装置9が順次配設されている。中間転写ローラ6A
及び熱転写ローラ6Bの近傍には給紙装置10と熱定着
ローラ対11とが配設されている。なお、各感光体ドラ
ム1a〜1dは中間転写ローラ6Aに対し離間自在に設
定され、転写を行わずに現像量のみを評価できるように
なっている。
【0038】画像形成を行う際、各感光体ドラム1a〜
1dは図中の矢印a方向に回転し、その表面がコロトロ
ン帯電器2a〜2dで約−600Vの電位に一様に帯電
される。そして、画像露光装置3a〜3dから感光体ド
ラム1a〜1dに向けて画像情報に基づいてレーザービ
ームが照射され感光体ドラム1a〜1d表面に静電潜像
が形成される。
【0039】感光体ドラム1a〜1dに形成された静電
潜像は液体現像装置4a〜4dにより各色の液体現像剤
を用いて顕像化される。なお、各現像ローラ41a〜4
1dの周速度は50cm/秒とし、感光体ドラム1a〜
1dの周速度は20cm/秒となるように調節した。ま
た、現像ローラ41a〜41dは各感光体ドラムの回転
方向とは逆向き(図中の矢印b方向)に回転させた。
【0040】この後、感光体ドラム1a〜1d上に過剰
に付着した液体現像剤をスクイズ装置5a〜5dによっ
てしぼりとり、感光体ドラム1a〜1d表面にわずかに
液体を含む状態のトナー像を形成する。そして、トナー
像はそのまま中間転写ローラ6Aと対向する転写位置ま
で回転され、静電転写(電気泳動)により中間転写ロー
ラ6A表面に順次重ねて転写される。中間転写ローラ6
Aには+1000Vの電圧が印加されるようにする。ト
ナー像形成ユニットA〜Dから中間転写ローラ6A上に
転写を行う順序は、ユニットA、B、C、Dの順であ
り、現像剤を2色又は3色しか使用しない場合は、ユニ
ットA、Bのみ又はユニットA、B、Cのみを運転す
る。また、1次転写電圧は、中間転写ローラ6A上にト
ナーが存在しないとき、すなわち1色目の転写時に略1
00%の効率で転写が行える程度の大きさに設定する。
この後、感光体ドラム1a〜1d表面に残留した液体現
像剤はクリーニング装置7a〜7dにより取り除かれ次
回のトナー像形成に備えられる。
【0041】中間転写ローラ6A表面に順次転写され重
ね合わされた多重トナー像は中間転写ローラ6Aととも
に図中の矢印c方向に回転され、予備加熱装置8により
加熱されて半溶融状態になり、中間転写ローラ6Aと熱
転写ローラ6Bとが対向する熱転写位置まで回転され、
給紙装置10から搬送されてきた紙と接触し、熱圧力転
写により紙に転写される。このとき、熱転写ローラ6B
は約150℃に加熱される。この後中間転写ローラ6A
上の転写残トナーはクリーニング装置9により取り除か
れる。さらに、転写紙は熱定着ローラ対11まで搬送さ
れ、ここで熱と圧力によって定着が行われ1枚の画像形
成が完成し、図示しない排出トレイに排出される。
【0042】次に、図1の装置を用い、前記説明したよ
うにしてカラー画像形成を行った実施例、及び、各実施
例における重ね合わせ転写性(各色液体現像剤の転写効
率)の評価について説明する。 実施例1 現像剤1(シアン)、現像剤2(マゼンタ)、現像剤5
(イエロー)、現像剤6(ブラック)の順で現像、転写
を行った。 実施例2 現像剤1(シアン)、現像剤7(ブラック)の順で現
像、転写を行った。 実施例3 現像剤1(シアン)、現像剤3(マゼンタ)の順で現
像、転写を行った。 比較例1 現像剤1(シアン)、現像剤4(マゼンタ)の順で現
像、転写を行った。 比較例2 現像剤7(ブラック)、現像剤1(シアン)の順で現
像、転写を行った。 重ね合わせ転写性の評価 先ず、感光体ドラム1a、1b、1c又は1dと中間転
写ローラ6Aとを離間した状態で保持し、感光体ドラム
上にソリッド画像(ベタ画像)を出力し、その単位面積
あたりのトナー付着量を測定して転写前付着量とした。
また、感光体ドラムと中間転写ローラとを接合し、同じ
く感光体ドラム上にソリッド画像(ベタ画像)を出力し
た後に、このトナー像を中間転写ローラ上に転写し、転
写後に感光体ドラム上に残った残存トナーの単位面積あ
たりのトナー付着量を測定して転写後残存付着量とし
た。
【0043】さらに、転写効率(%)=(1−(転写後
残存付着量/転写前付着量))×100とした。なお、
トナー付着量はいずれも完全な乾燥状態で測定したもの
である。結果を次表2に示す。 表2 転写前付着量 転写後付着量 転写効率 ゼータ電位 Q/M (mg/cm2 )(mg/cm2 )(%) (mV)(μC/g) 実施例1 1 色目 0.52 0 100 78 17.8 2 色目 0.48 0 100 94 23.0 3 色目 0.45 0.01 97.8 109 33.3 4 色目 0.41 0.02 95.1 124 49.2 実施例2 1 色目 0.52 0 100 78 17.8 2 色目 0.54 0.01 98.1 106 14.1 実施例3 1 色目 0.52 0 100 78 17.8 2 色目 0.58 0 100 117 9.6 比較例1 1 色目 0.52 0 100 78 17.8 2 色目 0.53 0.18 66.0 78 17.3 比較例2 1 色目 0.54 0 100 106 14.1 2 色目 0.52 0.34 34.6 78 17.8 表2より、転写後段になるほどゼータ電位が高い液体現
像剤を用いて重ね合わせ転写を行った本発明実施例1〜
3では、転写効率の低下は認められないか、或いは認め
られても低下の度合いが小さかった。一方、1色目と2
色目とでゼータ電位が同じ液体現像剤を用いた比較例1
及び1色目より2色目の方がゼータ電位が低い液体現像
剤を用いた比較例2では、転写後段に転写効率が著しく
低下した。また、転写効率の低下とトナーの単位重量あ
たりの電荷量(Q/M)との間には明らかな相関関係は
認められず、液体現像剤の場合、重ね合わせ転写に伴う
転写効率の低下を回避するためには、トナーの単位重量
あたりの電荷量を調整するよりもゼータ電位を調整する
方が適切であることが分かる。
【0044】また、前記実施例1〜3及び比較例1、2
を、図2に示す、各色トナー像を直接記録紙上に重ね転
写するタイプの画像形成実験装置を用いて行った場合
も、図1の装置を用いた場合と同様の効果が得られた。
図2に概略構成を示す画像形成実験装置は、図1に示す
装置において、中間転写ローラ6A、予備加熱装置8、
クリーニング装置9及び熱転写ローラ6Bを有さず、こ
れに代えて各感光体ドラム1a、1b、1c、1dの周
囲のスクイズ装置5a〜5dからクリーニング装置7a
〜7dに至る迄の位置にそれぞれ転写ローラ6a、6
b、6c、6dが配設されたものである。転写ローラ6
a〜6dは表面を絶縁性のゴム層で覆った半導体材料か
らなるものである。
【0045】この装置を用いて画像形成を行うにあたっ
ては、図1に示す装置によると同様にして、感光体ドラ
ム1a〜1d表面にトナー像が形成され、トナー像はそ
のまま転写ローラ6a〜6dと対向する位置まで図中a
方向に回転され、給紙装置10から送られてきた記録紙
と接触し、静電転写(電気泳動)により記録紙表面に順
次重ねて転写される。転写ローラには+1000Vの電
圧が印加されるようにする。トナー像形成ユニットA〜
Dから記録紙上に転写を行う順序はユニットA、B、
C、Dの順である。トナー像が重ね転写された記録紙は
熱定着ローラ対11まで搬送され、ここで熱と圧力によ
って定着が行われ1枚の画像が完成し、図示しない排出
トレイに排出される。その他の動作及び条件は図1の装
置を用いる場合と同様である。
【0046】
【発明の効果】本発明によると、電気的に絶縁性の媒体
液中に着色微粒子を分散させた液体現像剤を収容する液
体現像装置を複数用い、異なる色のトナー像を形成し、
これらトナー像を転写媒体上に順次重ねて静電転写して
多重トナー像を得る電子写真方式のカラー画像形成方法
及び装置であって、転写媒体へのトナー像の多重転写性
が優れるカラー画像形成方法及び装置を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成実験装置の1例の内部構造の概略を示
す図である。
【図2】画像形成実験装置の他の例の内部構造の概略を
示す図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d 感光体ドラム 2a、2b、2c、2d コロトロン帯電器 3a、3b、3c、3d レーザービームによる画像露
光装置 4a、4b、4c、4d 液体現像装置 40a、40b、40c、40d 現像剤浴槽 41a、41b、41c、41d 現像ローラ 5a、5b、5c、5d スクイズ装置 6A 中間転写ローラ 6B 熱転写ローラ 6a、6b、6c、6d 転写ローラ 7a、7b、7c、7d、9 クリーニング装置 8 予備加熱装置 10 給紙装置 11 熱定着ローラ対 A、B、C、D トナー像形成ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金沢 正晴 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 小島 誠司 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 宮本 英稔 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的に絶縁性の媒体液中に着色微粒子
    を分散させた液体現像剤を収容する液体現像装置を複数
    用い、異なる色のトナー像を形成し、これらトナー像を
    転写媒体上に順次重ねて転写して多重トナー像を得る電
    子写真方式のカラー画像形成方法であって、前記転写媒
    体へ最初に転写されるトナー像を得るための液体現像装
    置から該転写媒体に転写される最後のトナー像を得るた
    めの液体現像装置へかけて各液体現像装置中の液体現像
    剤のゼータ電位の絶対値を順次高く設定して画像形成す
    ることを特徴とするカラー画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記転写媒体が中間転写体であり、得ら
    れた多重トナー像をさらに記録材上に転写定着させる請
    求項1記載のカラー画像形成方法。
  3. 【請求項3】 電気的に絶縁性の媒体液中に着色微粒子
    を分散させた液体現像剤を収容する液体現像装置を複数
    用い、異なる色のトナー像を形成し、これらトナー像を
    転写媒体上に順次重ねて転写して多重トナー像を得る電
    子写真方式のカラー画像形成方法であって、前記転写媒
    体へ最初に転写されるトナー像を得るための液体現像装
    置から該転写媒体に転写される最後のトナー像を得るた
    めの液体現像装置へかけて各液体現像装置中の液体現像
    剤のゼータ電位の絶対値を順次高く設定してあることを
    特徴とするカラー画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記転写媒体が中間転写体であり、該中
    間転写体上に得られる多重トナー像をさらに記録材上に
    転写し、定着させる転写装置及び定着装置を備えている
    請求項3記載のカラー画像形成装置。
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WO2001098841A1 (en) * 2000-06-21 2001-12-27 Pfu Limited Liquid development full-color electrophotographic device

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