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JPH10290502A - クリープトルク制御装置 - Google Patents

クリープトルク制御装置

Info

Publication number
JPH10290502A
JPH10290502A JP9717797A JP9717797A JPH10290502A JP H10290502 A JPH10290502 A JP H10290502A JP 9717797 A JP9717797 A JP 9717797A JP 9717797 A JP9717797 A JP 9717797A JP H10290502 A JPH10290502 A JP H10290502A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
engine
torque
creep torque
clutch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9717797A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Tabata
淳 田端
Yutaka Taga
豊 多賀
Takatsugu Ibaraki
隆次 茨木
Yushi Hata
祐志 畑
Tsuyoshi Mikami
強 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP9717797A priority Critical patent/JPH10290502A/ja
Publication of JPH10290502A publication Critical patent/JPH10290502A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 前進レンジでの停車時に車両の後退が機械的
に禁止されない場合にも、車両の後退が好適に防止され
るようにする。 【解決手段】 第2変速段(2nd)が選択されて一方
向クラッチにより車両の後退が機械的に禁止されている
場合(SA9)には、クリープトルクを発生させるため
のモータトルクTM が通常よりも低減されるか略0とさ
れる(SA10)ため、モータジェネレータの負担が軽
減されてエネルギー効率が向上する。一方、第1変速段
(1st)が選択されて車両の後退が機械的に禁止され
ていない場合(SA11)には、モータトルクTM が増
大させられる(SA12)ため、坂路での車両の後退が
好適に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両のクリープトル
クを制御するクリープトルク制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】動力源として電動モータを備えている電
気駆動車両、或いは動力源としてエンジンおよび電動モ
ータを備えているハイブリッド車両など種々の車両にお
いて、坂路停車時に車両の逆進を禁止するために、動力
源から駆動輪への動力伝達を行う動力伝達装置の各摩擦
係合装置の係合状態を切り換えて一方向クラッチにより
駆動輪の逆転を機械的に禁止する技術が、例えば特開平
6−78417号公報に記載されている。一方、坂路発
進を容易にするなどの目的で、アクセルペダルが踏み込
まれていない状態(アクセルOFF状態)でも動力源を
作動させて駆動輪に所定のクリープトルクを発生させる
クリープトルク制御装置を有する車両が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな技術において、動力伝達装置の各摩擦係合装置の係
合状態を制御するソレノイドバルブ等が故障した場合な
どには、一方向クラッチにより駆動輪の逆転を禁止する
ことが出来なくなる可能性が存在していた。
【0004】本発明はこのような事情を背景としてなさ
れたものであり、その目的とするところは、車両逆進禁
止手段によっては坂路停車時に車両の逆進が機械的に禁
止されない場合にも、車両の逆進が好適に防止されるク
リープトルク制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明は、アクセル操作量に応じて動力源を作動
させることにより駆動力を発生させる走行レンジにおい
て、アクセル操作量が0のアクセルOFF状態でも動力
源を作動させて駆動輪に所定のクリープトルクを発生さ
せるクリープトルク制御装置であって、(a) 前記走行レ
ンジでの停車時に車両の逆進を機械的に禁止する車両逆
進禁止手段と、(b) その車両逆進禁止手段により車両の
逆進が禁止されているか否かによって、前記クリープト
ルクを変更するクリープトルク変更手段とを有すること
を特徴とする。
【0006】第2発明は、第1発明において、前記動力
源は電動モータであることを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】本発明によれば、車両逆進禁止手段によ
り車両の逆進が禁止されているか否かによって、クリー
プトルク変更手段によりクリープトルクが変更されるた
め、例えば車両の逆進が禁止される場合にはクリープト
ルクを低減若しくは0とすることにより、動力源の負担
が軽減されて燃費などのエネルギー効率が向上する。ま
た、車両の逆進が禁止されない場合にはクリープトルク
を増大させることにより、坂路での車両の逆進が好適に
防止される。
【0008】
【発明の実施の形態】ここで、電動モータでクリープト
ルクを発生させるクリープトルク制御装置は、例えばモ
ータトルクを制御すれば良く、エンジンでクリープトル
クを発生させるクリープトルク制御装置は、例えばトル
クコンバータ等の流体継手を有する場合は、エンジンを
所定出力で作動させるだけで良いし、摩擦クラッチを介
してトルク伝達する場合は、エンジンを所定出力で作動
させながら摩擦クラッチの伝達トルク(係合トルク)を
制御すれば良い。また、エンジンに連結される第1回転
要素、電動モータに連結される第2回転要素、および出
力部材に連結される第3回転要素を有して、それらの間
で機械的に力を合成、分配する遊星歯車装置などの合成
分配機構を備えた電気式トルコンを有する場合は、エン
ジンを所定出力で作動させながら電動モータの反力トル
クを制御すれば良い。
【0009】また、前記クリープトルク変更手段は、例
えば車両逆進禁止手段により車両の逆進が禁止されてい
る場合には、クリープトルクを低減若しくは0とするク
リープトルク低減手段や、車両逆進禁止手段により車両
の逆進が禁止されていない場合には、クリープトルクを
増大させるクリープトルク増大手段などによって構成さ
れる。
【0010】また、車両逆進禁止手段は、動力源から駆
動輪までの何れかの動力伝達部材(自動変速機の回転要
素など)を、一方向クラッチを介してハウジング等の位
置固定の部材に連結するブレーキやクラッチなどの係合
装置を含んで構成される。例えば、複数の摩擦係合装置
の作動状態によって変速比が異なる複数の前進変速段が
成立させられるとともに、所定の変速段では一方向クラ
ッチにより車両の後進が阻止される場合、停車時にはそ
の所定の変速段を成立させるように構成される。
【0011】停車時の車両の逆進とは、シフト選択操作
手段によって車両の前進走行を許容する前進レンジが選
択操作されている場合の後進、およびシフト選択操作手
段によって車両の後進走行を許容する後進レンジが選択
操作されている場合の前進であり、本発明はその両方に
適用することもできるが何れか一方、例えば前進レンジ
の場合の停車時に後進を禁止するだけでも良い。前進レ
ンジや後進レンジは走行レンジに相当する。上記車両逆
進禁止手段により車両の逆進が禁止されない場合として
は、係合装置を作動させる油圧回路や、その油圧回路を
切り換えるソレノイドバルブの故障、或いは自動変速機
の油温が極低温であって作動油の流動性が悪く、前記所
定の変速段を成立させる際に変速ショックが生じ易くて
その変速段を成立させることが適当でない場合などであ
る。
【0012】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるクリー
プトルク制御装置を備えているハイブリッド車両のハイ
ブリッド駆動装置10の骨子図である。
【0013】図1において、このハイブリッド駆動装置
10はFR(フロントエンジン・リヤドライブ)車両用
のもので、燃料の燃焼によって作動する内燃機関等のエ
ンジン12と、電動モータおよび発電機としての機能を
有するモータジェネレータ14と、シングルピニオン型
の遊星歯車装置16と、自動変速機18とを車両の前後
方向に沿って備えており、出力軸19から図示しないプ
ロペラシャフトや差動装置などを介して左右の駆動輪
(後輪)へ駆動力を伝達する。遊星歯車装置16は機械
的に力を合成分配する合成分配機構で、モータジェネレ
ータ14と共に電気式トルコン24を構成しており、第
1回転要素としてのリングギヤ16rは第1クラッチC
1 を介してエンジン12に連結され、第2回転要素と
してのサンギヤ16sはモータジェネレータ14のロー
タ軸14rに連結され、第3回転要素としてのキャリア
16cは出力部材として機能する自動変速機18の入力
軸26に連結されている。また、サンギヤ16sおよび
キャリア16cは第2クラッチCE2 によって連結され
るようになっている。本実施例では、前記エンジン1
2、モータジェネレータ14、および遊星歯車装置16
を含んで動力源が構成されており、自動変速機18は動
力源から駆動輪へ動力伝達を行う動力伝達装置に相当す
る。
【0014】なお、エンジン12の出力は、回転変動や
トルク変動を抑制するためのフライホイール28および
スプリング、ゴム等の弾性部材によるダンパ装置30を
介して第1クラッチCE1 に伝達される。第1クラッチ
CE1 および第2クラッチCE2 は、何れも油圧アクチ
ュエータによって係合、解放される摩擦式の多板クラッ
チである。
【0015】自動変速機18は、前置式オーバードライ
ブプラネタリギヤユニットから成る副変速機20と、単
純連結3プラネタリギヤトレインから成る前進4段、後
進1段の主変速機22とを組み合わせたものである。具
体的には、副変速機20はシングルピニオン型の遊星歯
車装置32と、油圧アクチュエータによって摩擦係合さ
せられる油圧式のクラッチC0 、ブレーキB0 と、一方
向クラッチF0 とを備えて構成されている。また、主変
速機22は、3組のシングルピニオン型の遊星歯車装置
34、36、38と、油圧アクチュエータによって摩擦
係合させられる油圧式のクラッチC1 , C2 、ブレーキ
1 ,B2 ,B3 ,B4 と、一方向クラッチF1 ,F2
とを備えて構成されている。
【0016】そして、図2に示されているソレノイドバ
ルブSL1〜SL4の励磁、非励磁により油圧回路40
が切り換えられたり、シフト選択操作手段としてのシフ
トレバー42に連結されたマニュアルシフトバルブによ
って油圧回路40が機械的に切り換えられたりすること
により、クラッチC0 ,C1 ,C2 、ブレーキB0 ,B
1 ,B2 ,B3 ,B4 がそれぞれ係合、解放制御され、
図3に示されているようにニュートラル(N)と前進5
段(1st〜5th)、後進1段(Rev)の各変速段
が成立させられる。シフトレバー42は、少なくとも前
進レンジとしてのDレンジ、後進レンジとしてのRレン
ジ、および動力伝達しない中立レンジであるNレンジを
選択できるようになっており、DレンジおよびRレンジ
が前記走行レンジに対応している。なお、上記自動変速
機18や前記電気式トルコン24は、中心線に対して略
対称的に構成されており、図1では中心線の下半分が省
略されている。
【0017】図3のクラッチ、ブレーキ、一方向クラッ
チの欄の「○」は係合、「●」はシフトレバー42がエ
ンジンブレーキレンジ、たとえば「3」、「2」、及び
「L」レンジ等の低速レンジへ操作された場合に係合、
そして、空欄は非係合を表している。その場合に、ニュ
ートラルN、後進変速段Rev、及びエンジンブレーキ
レンジは、シフトレバー42に機械的に連結されたマニ
ュアルシフトバルブによって油圧回路40が機械的に切
り換えられることによって成立させられ、前進変速段の
1st〜5thの相互間の変速はソレノイドバルブSL
1〜SL4によって電気的に制御される。また、前進変
速段の変速比は1stから5thとなるに従って段階的
に小さくなり、4thの変速比i4 =1である。図3は
各変速段の変速比の一例を示したものである。
【0018】図3の作動表に示されているように、第2
変速段(2nd)と第3変速段(3rd)との間の変速
は、第2ブレーキB2 と第3ブレーキB3 との係合・解
放状態を共に変えるクラッチツウクラッチ変速になる。
この変速を円滑に行うために、上述した油圧回路40に
は図4に示す回路が組み込まれている。
【0019】図4において符号70は1−2シフトバル
ブを示し、また符号71は2−3シフトバルブを示し、
さらに符号72は3−4シフトバルブを示している。こ
れらのシフトバルブ70、71、72の各ポートの各変
速段での連通状態は、それぞれのシフトバルブ70、7
1、72の下側に示している通りである。なお、その数
字は各変速段を示す。
【0020】その2−3シフトバルブ71のポートのう
ち第1変速段および第2変速段で入力ポート73に連通
するブレーキポート74に、第3ブレーキB3 が油路7
5を介して接続されている。この油路にはオリフィス7
6が介装されており、そのオリフィス76と第3ブレー
キB3 との間にダンパーバルブ77が接続されている。
このダンパーバルブ77は、第3ブレーキB3 にライン
圧が急激に供給された場合に少量の油圧を吸入して緩衝
作用を行うものである。
【0021】また、符号78はB−3コントロールバル
ブであって、第3ブレーキB3 の係合圧をこのB−3コ
ントロールバルブ78によって直接制御するようになっ
ている。すなわち、このB−3コントロールバルブ78
は、スプール79とプランジャ80とこれらの間に介装
したスプリング81とを備えており、スプール79によ
って開閉される入力ポート82に油路75が接続され、
またこの入力ポート82に選択的に連通させられる出力
ポート83が第3ブレーキB3 に接続されている。さら
にこの出力ポート83は、スプール79の先端側に形成
したフィードバックポート84に接続されている。
【0022】一方、前記スプリング81を配置した箇所
に開口するポート85には、2−3シフトバルブ71の
ポートのうち第3変速段以上の変速段でDレンジ圧を出
力するポート86が油路87を介して連通させられてい
る。また、プランジャ80の端部側に形成した制御ポー
ト88には、リニアソレノイドバルブSLUが接続され
ている。
【0023】したがって、B−3コントロールバルブ7
8は、スプリング81の弾性力とポート85に供給され
る油圧とによって調圧レベルが設定され、且つ制御ポー
ト88に供給される信号圧PSLU が高いほどスプリング
81による弾性力が大きくなるように構成されている。
【0024】さらに、図4における符号89は、2−3
タイミングバルブであって、この2−3タイミングバル
ブ89は、小径のランドと2つの大径のランドとを形成
したスプール90と第1のプランジャ91とこれらの間
に配置したスプリング92とスプール90を挟んで第1
のプランジャ91とは反対側に配置された第2のプラン
ジャ93とを有している。
【0025】この2−3タイミングバルブ89の中間部
のポート94に油路95が接続され、また、この油路9
5は2−3シフトバルブ71のポートのうち第3変速段
以上の変速段でブレーキポート74に連通させられるポ
ート96に接続されている。
【0026】さらに、この油路95は途中で分岐して、
前記小径ランドと大径ランドとの間に開口するポート9
7にオリフィスを介して接続されている。この中間部の
ポート94に選択的に連通させられるポート98は油路
99を介してソレノイドリレーバルブ100に接続され
ている。
【0027】そして、第1のプランジャ91の端部に開
口しているポートにリニアソレノイドバルブSLUが接
続され、また第2のプランジャ93の端部に開口するポ
ートに第2ブレーキB2 がオリフィスを介して接続され
ている。
【0028】前記油路87は第2ブレーキB2 に対して
油圧を供給・排出するためのものであって、その途中に
は小径オリフィス101とチェックボール付きオリフィ
ス102とが介装されている。また、この油路87から
分岐した油路103には、第2ブレーキB2 から排圧す
る場合に開くチェックボールを備えた大径オリフィス1
04が介装され、この油路103は以下に説明するオリ
フィスコントロールバルブ105に接続されている。
【0029】オリフィスコントロールバルブ105は第
2ブレーキB2 からの排圧速度を制御するためのバルブ
であって、そのスプール106によって開閉されるよう
に中間部に形成したポート107には第2ブレーキB2
が接続されており、このポート107より図での下側に
形成したポート108に前記油路103が接続されてい
る。
【0030】第2ブレーキB2 を接続してあるポート1
07より図での上側に形成したポート109は、ドレイ
ンポートに選択的に連通させられるポートであって、こ
のポート109には、油路110を介して前記B−3コ
ントロールバルブ78のポート111が接続されてい
る。尚、このポート111は、第3ブレーキB3 を接続
してある出力ポート83に選択的に連通させられるポー
トである。
【0031】オリフィスコントロールバルブ105のポ
ートのうちスプール106を押圧するスプリングとは反
対側の端部に形成した制御ポート112が油路113を
介して、3−4シフトバルブ72のポート114に接続
されている。このポート114は、第3変速段以下の変
速段で第3ソレノイドバルブSL3の信号圧を出力し、
また、第4変速段以上の変速段で第4ソレノイドバルブ
SL4の信号圧を出力するポートである。
【0032】さらに、このオリフィスコントロールバル
ブ105には、前記油路95から分岐した油路115が
接続されており、この油路115を選択的にドレインポ
ートに連通させるようになっている。
【0033】なお、前記2−3シフトバルブ71におい
て第2変速段以下の変速段でDレンジ圧を出力するポー
ト116が、前記2−3タイミングバルブ89のうちス
プリング92を配置した箇所に開口するポート117に
油路118を介して接続されている。また、3−4シフ
トバルブ72のうち第3変速段以下の変速段で前記油路
87に連通させられるポート119が油路120を介し
てソレノイドリレーバルブ100に接続されている。
【0034】そして、図4において、符号121は第2
ブレーキB2 用のアキュムレータを示し、その背圧室に
はリニアソレノイドバルブSLNが出力する油圧に応じ
て調圧されたアキュムレータコントロール圧Pacが供給
されている。このアキュムレータコントロール圧P
acは、リニアソレノイドバルブSLNの出力圧が低いほ
ど高い圧力になるように構成されている。したがって、
第2ブレーキB2 の係合・解放の過渡的な油圧PB2は、
リニアソレノイドバルブSLNの信号圧が低いほど高い
圧力で推移するようになっている。変速用の他のクラッ
チC1 、C2 やブレーキB0 などにもアキュムレータが
設けられ、上記アキュムレータコントロール圧Pacが作
用させられることにより、変速時の過渡油圧が入力軸2
6のトルクなどに応じて制御されるようになっている。
【0035】また、符号122はC−0エキゾーストバ
ルブを示し、さらに符号123はクラッチC0 用のアキ
ュムレータを示している。C−0エキゾーストバルブ1
22は2速レンジでの第2変速段のみにおいてエンジン
ブレーキを効かせるためにクラッチC0 を係合させるよ
うに動作するものである。
【0036】したがって、上述した油圧回路40によれ
ば、B−3コントロールバルブ78のポート111がド
レインに連通していれば、第3ブレーキB3 の係合圧P
B3をB−3コントロ−ルバルブ78によって直接調圧す
ることができ、また、その調圧レベルをリニアソレノイ
ドバルブSLUによって変えることができる。
【0037】また、オリフィスコントロールバルブ10
5のスプール106が、図の左半分に示す位置にあれ
ば、第2ブレーキB2 はこのオリフィスコントロールバ
ルブ105を介して排圧が可能になり、したがって第2
ブレーキB2 からのドレイン速度を制御することができ
る。
【0038】さらに、第2変速段から第3変速段への変
速は、第3ブレーキB3 を緩やかに解放すると共に第2
ブレーキB2 を緩やかに係合する所謂クラッチツウクラ
ッチ変速が行われるわけであるが、入力軸26への入力
軸トルクに基づいてリニアソレノイドバルブSLUによ
り駆動される第3ブレーキB3 の解放過渡油圧PB3を制
御することにより変速ショックを好適に軽減することが
できる。入力軸トルクに基づく油圧PB3の制御は、フィ
ードバック制御などでリアルタイムに行うこともできる
が、変速開始時の入力軸トルクのみを基準にして行うも
のであっても良い。
【0039】ハイブリッド駆動装置10は、図2に示さ
れるようにハイブリッド制御用コントローラ50及び自
動変速制御用コントローラ52を備えている。これらの
コントローラ50、52は、CPUやRAM、ROM等
を有するマイクロコンピュータを備えて構成され、シフ
トポジションセンサ62、ブレーキスイッチ64、車速
センサ65、アクセル操作量センサ66、油温センサ6
7からそれぞれシフトレバー42の操作レンジ、フット
ブレーキのON、OFF、車速V(自動変速機18の出
力軸19の回転数NO に対応)、アクセル操作量θAC
油圧回路40の油温を表す信号が供給される他、自動変
速機18の入力軸26の回転数NI 、エンジントルクT
E 、モータトルクTM 、エンジン回転数NE 、モータ回
転数NM、蓄電装置58(図5参照)の蓄電量SOCな
どに関する情報が、種々の検出手段などから供給される
ようになっており、予め設定されたプログラムに従って
信号処理を行う。なお、エンジントルクTE はスロット
ル弁開度や燃料噴射量などから求められ、モータトルク
M はモータ電流などから求められ、蓄電量SOCはモ
ータジェネレータ14がジェネレータとして機能する充
電時のモータ電流や充電効率などから求められる。
【0040】前記エンジン12は、ハイブリッド制御用
コントローラ50によってスロットル弁開度や燃料噴射
量、点火時期などが制御されることにより、アクセル操
作量θAC等の運転状態に応じて出力が制御される。モー
タジェネレータ14は、図5に示すようにM/G制御器
(インバータ)56を介してバッテリー等の蓄電装置5
8に接続されており、ハイブリッド制御用コントローラ
50により、その蓄電装置58から電気エネルギーが供
給されて所定のトルクで回転駆動される回転駆動状態
と、回生制動(モータジェネレータ14自体の電気的な
制動トルク)によりジェネレータとして機能して蓄電装
置58に電気エネルギーを充電する充電状態と、ロータ
軸14rが自由回転することを許容する無負荷状態とに
切り換えられる。また、前記第1クラッチCE1 及び第
2クラッチCE2 は、ハイブリッド制御用コントローラ
50により電磁弁等を介して油圧回路40が切り換えら
れることにより、係合或いは解放状態が切り換えられ
る。自動変速機18は、自動変速制御用コントローラ5
2によって前記ソレノイドバルブSL1〜SL4、リニ
アソレノイドバルブSLU、SLT、SLNの励磁状態
が制御され、油圧回路40が切り換えられたり油圧制御
が行われることにより、予め定められた変速条件に従っ
て変速段が切り換えられる。変速条件は、例えばアクセ
ル操作量θACおよび車速Vなどの走行状態をパラメータ
とする変速マップ等により設定される。
【0041】上記ハイブリッド制御用コントローラ50
は、例えば本願出願人が先に出願した特願平7−294
148号に記載されているように、図6に示すフローチ
ャートに従って図7に示す9つの運転モードの1つを選
択し、その選択したモードでエンジン12及び電気式ト
ルコン24を作動させる。尚、ハイブリッド制御用コン
トローラ50は、前記クリープトルク制御装置に対応し
ており、モード1、5選択時にはアクセルOFF状態で
もモータジェネレータ14を作動させて駆動輪に所定の
クリープトルクを発生させるように信号処理を行う。
【0042】図6において、ステップS1ではエンジン
始動要求があったか否かを、例えばエンジン12を動力
源として走行したり、エンジン12によりモータジェネ
レータ14を回転駆動して蓄電装置58を充電したりす
るために、エンジン12を始動すべき旨の指令があった
か否かを判断する。ここで、始動要求があればステップ
S2でモード9を選択する。モード9は、図7から明ら
かなように第1クラッチCE1 を係合(ON)し、第2
クラッチCE2 を係合(ON)し、モータジェネレータ
14により遊星歯車装置16を介してエンジン12を回
転駆動すると共に、燃料噴射などのエンジン始動制御を
行ってエンジン12を始動する。
【0043】このモード9は、車両停止時には前記自動
変速機18をニュートラルにして行われ、モード1のよ
うに第1クラッチCE1 を解放したモータジェネレータ
14のみを動力源とする走行時には、第1クラッチCE
1 を係合すると共に走行に必要な要求出力以上の出力で
モータジェネレータ14を作動させ、その要求出力以上
の余裕出力でエンジン12を回転駆動することによって
行われる。また、車両走行時であっても、一時的に自動
変速機18をニュートラルにしてモード9を実行するこ
とも可能である。このようにモータジェネレータ14に
よってエンジン12が始動させられることにより、始動
専用のスタータ(電動モータなど)が不要となり、部品
点数が少なくなって装置が安価となる。
【0044】一方、ステップS1の判断が否定された場
合、すなわちエンジン始動要求がない場合には、ステッ
プS3を実行することにより、制動力の要求があるか否
かを、例えばブレーキがONか否か、シフトレバー42
の操作レンジがLや2などのエンジンブレーキレンジ
(低速変速段のみで変速制御を行うと共にエンジンブレ
ーキや回生制動が作用するレンジ)で、且つアクセル操
作量θACが0か否か、或いは単にアクセル操作量θAC
0か否か、等によって判断する。
【0045】この判断が肯定された場合にはステップS
4を実行する。ステップS4では、蓄電装置58の蓄電
量SOCが予め定められた最大蓄電量B以上か否かを判
断し、SOC≧BであればステップS5でモード8を選
択し、SOC<BであればステップS6でモード6を選
択する。最大蓄電量Bは、蓄電装置58に電気エネルギ
ーを充電することが許容される最大の蓄電量で、蓄電装
置58の充放電効率などに基づいて例えば80%程度の
値が設定される。
【0046】上記ステップS5で選択されるモード8
は、図7に示されるように第1クラッチCE1 を係合
(ON)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、モ
ータジェネレータ14を無負荷状態とし、エンジン12
を停止状態すなわちスロットル弁を閉じると共に燃料噴
射量を0とするものであり、これによりエンジン12の
引き擦り回転による制動力、すなわちエンジンブレーキ
が車両に作用させられ、運転者によるブレーキ操作が軽
減されて運転操作が容易になる。また、モータジェネレ
ータ14は無負荷状態とされ、自由回転させられるた
め、蓄電装置58の蓄電量SOCが過大となって充放電
効率等の性能を損なうことが回避される。
【0047】ステップS6で選択されるモード6は、図
7から明らかなように第1クラッチCE1 を解放(OF
F)し、第2クラッチCE2 を係合(ON)し、エンジ
ン12を停止し、モータジェネレータ14を充電状態と
するもので、車両の運動エネルギーでモータジェネレー
タ14が回転駆動されることにより、蓄電装置58を充
電するとともにその車両にエンジンブレーキのような回
生制動力を作用させるため、運転者によるブレーキ操作
が軽減されて運転操作が容易になる。
【0048】また、第1クラッチCE1 が解放されてエ
ンジン12が遮断されているため、そのエンジン12の
引き擦りによるエネルギー損失がないとともに、蓄電量
SOCが最大蓄電量Bより少ない場合に実行されるた
め、蓄電装置58の蓄電量SOCが過大となって充放電
効率等の性能を損なうことがない。
【0049】一方、ステップS3の判断が否定された場
合、すなわち制動力の要求がない場合にはステップS7
を実行し、エンジン発進が要求されているか否かを、例
えば、モード2やモード3などエンジン12を動力源と
する走行中の車両停止時か否か、すなわち車速V≒0か
否か等によって判断する。
【0050】この判断が肯定された場合には、ステップ
S8を実行する。ステップS8では、シフトレバー42
により非駆動レンジである「P」レンジまたは「N」レ
ンジが選択されているか否かを判断し、「P」レンジま
たは「N」レンジが選択されていない場合、すなわち
「D」レンジや「R」レンジ等の走行レンジが選択され
ている場合はステップS9でモード5を選択し、「P」
レンジまたは「N」レンジが選択されている場合はステ
ップS10でモード7を選択する。
【0051】上記ステップS9で選択されるモード5
は、図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合
(ON)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、
エンジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14
の回生制動トルク(反力トルク)を制御することにより
車両を発進させるもので、アクセルOFFすなわちアク
セル操作量θACが略零の場合でも所定のクリープトルク
が得られるように所定の回生制動トルクが発生させられ
る。
【0052】具体的に説明すると、遊星歯車装置16の
ギヤ比をρE とすると、エンジントルクTE :遊星歯車
装置16の出力トルク:モータトルクTM =1:(1+
ρE):ρE となるため、例えばギヤ比ρE を一般的な
値である0.5程度とすると、エンジントルクTE の半
分のトルクをモータジェネレータ14が分担することに
より、エンジントルクTE の約1.5倍のトルクがキャ
リア16cから出力される。すなわち、モータジェネレ
ータ14のトルクの(1+ρE )/ρE 倍の高トルク発
進を行うことができるのである。また、モータ電流を遮
断してモータジェネレータ14を無負荷状態とすれば、
ロータ軸14rが逆回転させられるだけでキャリア16
cからの出力は0となり、車両停止状態(クリープトル
ク=0)となる。すなわち、この場合の遊星歯車装置1
6は発進クラッチおよびトルク増幅装置として機能する
のであり、モータトルク(回生制動トルク)TM を徐々
に増大させて反力を大きくすることにより、エンジント
ルクTE の(1+ρE )倍の出力トルクで車両を滑らか
に発進させることができるのである。
【0053】ここで、本実施例では、エンジン12の最
大トルクの略ρE 倍のトルク容量のモータジェネレー
タ、すなわち必要なトルクを確保しつつできるだけ小型
で小容量のモータジェネレータ14が用いられており、
装置が小型で且つ安価に構成される。また、本実施例で
はモータトルクTM の増大に対応して、スロットル弁開
度や燃料噴射量を増大させてエンジン12の出力を大き
くするようになっており、反力の増大に伴うエンジン回
転数NE の低下に起因するエンジンストール等を防止し
ている。
【0054】ステップS10で選択されるモード7は、
図7から明らかなように第1クラッチCE1 を係合(O
N)し、第2クラッチCE2 を解放(OFF)し、エン
ジン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を無
負荷状態として電気的にニュートラルとするもので、モ
ータジェネレータ14のロータ軸14rが逆方向へ自由
回転させられることにより、自動変速機18の入力軸2
6に対する出力が零となる。これにより、モード2やモ
ード3などエンジン12を動力源とする走行中の車両停
止時に一々エンジン12を停止させる必要がないととも
に、前記モード5のエンジン発進が実質的に可能とな
る。
【0055】一方、ステップS7の判断が否定された場
合、すなわちエンジン発進の要求がない場合にはステッ
プS11を実行し、要求出力Pdが予め設定された第1
判定値P1以下か否かを判断する。要求出力Pdは、走
行抵抗を含む車両の走行に必要な出力で、アクセル操作
量θACやその変化速度、車速V(出力軸回転数NO )、
自動変速機18の変速段などに基づいて、予め定められ
たデータマップや演算式などにより算出される。
【0056】また、第1判定値P1はエンジン12のみ
を動力源として走行する中負荷領域とモータジェネレー
タ14のみを動力源として走行する低負荷領域の境界値
であり、エンジン12による充電時を含めたエネルギー
効率を考慮して、排出ガス量や燃料消費量などができる
だけ少なくなるように実験等によって定められている。
【0057】ステップS11の判断が肯定された場合、
すなわち要求出力Pdが第1判定値P1以下の場合に
は、ステップS12で蓄電量SOCが予め設定された最
低蓄電量A以上か否かを判断し、SOC≧Aであればス
テップS13でモード1を選択する一方、SOC<Aで
あればステップS14でモード3を選択する。最低蓄電
量Aはモータジェネレータ14を動力源として走行する
場合に蓄電装置58から電気エネルギーを取り出すこと
が許容される最低の蓄電量であり、蓄電装置58の充放
電効率などに基づいて例えば70%程度の値が設定され
る。
【0058】上記モード1は、前記図7から明らかなよ
うに第1クラッチCE1 を解放(OFF)し、第2クラ
ッチCE2 を係合(ON)し、エンジン12を停止し、
モータジェネレータ14を要求出力Pdで回転駆動させ
るもので、モータジェネレータ14のみを動力源として
車両を発進させたり走行させる。アクセルOFFすなわ
ちアクセル操作量θACが略零の場合でも所定のクリープ
トルクが得られるように、モータジェネレータ14は所
定の出力で作動(トルク発生)させられる。モード1が
選択された場合も、第1クラッチCE1 が解放されてエ
ンジン12が遮断されるため、前記モード6と同様に引
き擦り損失が少なく、自動変速機18を適当に変速制御
することにより効率の良いモータ駆動制御が可能であ
る。このモード1は、要求出力Pdが第1判定値P1以
下の低負荷領域で且つ蓄電装置58の蓄電量SOCが最
低蓄電量A以上の場合に実行されるため、エンジン12
を動力源として走行する場合よりもエネルギー効率が優
れていて燃費や排出ガスを低減できるとともに、蓄電装
置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aより低下して充放
電効率等の性能を損なうことがない。
【0059】ステップS14で選択されるモード3は、
図7から明らかなように第1クラッチCE1 および第2
クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジン12を
運転状態とし、モータジェネレータ14を回生制動によ
り充電状態とするもので、エンジン12の出力で車両を
走行させながら、モータジェネレータ14によって発生
した電気エネルギーを蓄電装置58に充電する。エンジ
ン12は、要求出力Pd以上の出力で運転させられ、そ
の要求出力Pdより大きい余裕動力分だけモータジェネ
レータ14で消費されるように、そのモータジェネレー
タ14の電流制御が行われる。
【0060】一方、前記ステップS11の判断が否定さ
れた場合、すなわち要求出力Pdが第1判定値P1より
大きい場合には、ステップS15において、要求出力P
dが第1判定値P1より大きく第2判定値P2より小さ
いか否か、すなわちP1<Pd<P2か否かを判断す
る。第2判定値P2は、エンジン12のみを動力源とし
て走行する中負荷領域とエンジン12およびモータジェ
ネレータ14の両方を動力源として走行する高負荷領域
の境界値であり、エンジン12による充電時を含めたエ
ネルギー効率を考慮して、排出ガス量や燃料消費量など
ができるだけ少なくなるように実験等によって予め定め
られている。
【0061】そして、P1<Pd<P2であればステッ
プS16でSOC≧Aか否かを判断し、SOC≧Aの場
合にはステップS17でモード2を選択し、SOC<A
の場合には前記ステップS14でモード3を選択する。
また、Pd≧P2であればステップS18でSOC≧A
か否かを判断し、SOC≧Aの場合にはステップS19
でモード4を選択し、SOC<Aの場合にはステップS
17でモード2を選択する。
【0062】上記モード2は、前記図7から明らかなよ
うに第1クラッチCE1 および第2クラッチCE2 を共
に係合(ON)し、エンジン12を要求出力Pdで運転
し、モータジェネレータ14を無負荷状態とするもの
で、エンジン12のみを動力源として車両を走行させ
る。
【0063】また、モード4は、第1クラッチCE1
よび第2クラッチCE2 を共に係合(ON)し、エンジ
ン12を運転状態とし、モータジェネレータ14を回転
駆動するもので、エンジン12およびモータジェネレー
タ14の両方を動力源として車両を高出力走行させる。
このモード4は、要求出力Pdが第2判定値P2以上の
高負荷領域で実行されるが、エンジン12およびモータ
ジェネレータ14を併用しているため、エンジン12お
よびモータジェネレータ14の何れか一方のみを動力源
として走行する場合に比較してエネルギー効率が著しく
損なわれることがなく、燃費や排出ガスを低減できる。
また、蓄電量SOCが最低蓄電量A以上の場合に実行さ
れるため、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量A
より低下して充放電効率等の性能を損なうことがない。
【0064】上記モード1〜4の運転条件についてまと
めると、蓄電量SOC≧Aであれば、Pd≦P1の低負
荷領域ではステップS13でモード1を選択してモータ
ジェネレータ14のみを動力源として走行し、P1<P
d<P2の中負荷領域ではステップS17でモード2を
選択してエンジン12のみを動力源として走行し、P2
≦Pdの高負荷領域ではステップS19でモード4を選
択してエンジン12およびモータジェネレータ14の両
方を動力源として走行する。
【0065】また、SOC<Aの場合には、要求出力P
dが第2判定値P2より小さい中低負荷領域でステップ
S14のモード3を実行することにより蓄電装置58を
充電するが、要求出力Pdが第2判定値P2以上の高負
荷領域ではステップS17でモード2が選択され、充電
を行うことなくエンジン12により高出力走行が行われ
る。
【0066】ステップS17のモード2は、P1<Pd
<P2の中負荷領域で且つSOC≧Aの場合、或いはP
d≧P2の高負荷領域で且つSOC<Aの場合に実行さ
れるが、中負荷領域では一般にモータジェネレータ14
よりもエンジン12の方がエネルギー効率が優れている
ため、モータジェネレータ14を動力源として走行する
場合に比較して燃費や排出ガスを低減できる。
【0067】また、高負荷領域では、モータジェネレー
タ14およびエンジン12を併用して走行するモード4
が望ましいが、蓄電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電
量Aより小さい場合には、上記モード2によるエンジン
12のみを動力源とする運転が行われることにより、蓄
電装置58の蓄電量SOCが最低蓄電量Aよりも少なく
なって充放電効率等の性能を損なうことが回避される。
【0068】次に本発明が適用された本実施例の特徴部
分、即ち、前進レンジでの停車時に車両の逆進(後退)
が機械的に禁止されない場合にも、車両の逆進を好適に
防止するための制御作動を図8のフローチャートに基づ
いて説明する。尚、本制御作動において、ステップSA
10はクリープトルク低減手段に対応し、ステップSA
12はクリープトルク増大手段に対応し、それぞれがク
リープトルク変更手段に対応しており、共にハイブリッ
ド制御用コントローラ50により実行される。また、ス
テップSA9の指令に従って第2変速段(2nd)を達
成させて一方向クラッチF2 の作用により出力軸19の
逆転を阻止する自動変速制御用コントローラ52による
一連の信号処理が前記車両逆進禁止手段に対応してい
る。
【0069】図8において、ステップSA1では、シフ
トレバー42が車両の前進走行を許容する前進レンジ、
例えば「D」、「4」、「3」、「2」、「L」とある
ものは「L」以外の何れかの前進レンジが選択されてい
るか否かがシフトポジションセンサ62から供給される
信号に基づいて判断される。この判断が肯定された場合
は、ステップSA2においてモータジェネレータ14を
動力源として走行する前記モード1が選択されているか
否かが、図6の運転モード判断サブルーチンに基づいて
判断される。
【0070】この判断が肯定された場合は、ステップS
A3においてフットブレーキ或いはサイドブレーキがO
Nされているか否かが判断される。フットブレーキにつ
いては前記ブレーキスイッチ64のON、OFFで判断
され、サイドブレーキについては図示しないパーキング
ブレーキスイッチのON、OFFによって判断される。
この判断が肯定された場合は、ステップSA4において
車速センサ65から供給される信号に基づいて車速Vが
略0(車両停止状態)であるか否かが判断される。
【0071】この判断が肯定された場合は、ステップS
A5においてアクセル操作量センサ66から供給される
信号に基づいてアクセル操作量θACが略0(全閉状態)
であるか否かが判断される。ステップSA1〜SA5の
何れかの判断が否定された場合にはステップSA6にお
いて、図6の運転モード判断サブルーチンに従って通常
通りの走行制御が実行される。
【0072】しかし、ステップSA5の判断が肯定され
た場合はステップSA7において、油温センサ67から
供給される信号に基づいて油圧回路40の油温が所定値
a以下であるか否かが判断される。尚、所定値Ta
油温が極低温であって作動油の流動性が悪く、第2変速
段(2nd)から第3変速段(3rd)へのクラッチツ
ウクラッチ変速を実行する際に変速ショックを生じさせ
る可能性がある予め実験等により求められた値である。
【0073】このステップSA7の判断が否定された場
合は、ステップSA8において、第2変速段(2nd)
を達成するために予め設けられた制御系統の一部、或い
は第2変速段(2nd)から第3変速段(3rd)への
クラッチツウクラッチ変速を円滑に実行するために予め
設けられた制御系統の一部、例えば図4の2−3タイミ
ングバルブ89、リニアソレノイドバルブSLUなどの
故障で第2変速段を成立させることが不能か否かが判断
される。
【0074】この判断が否定された場合は、ステップS
A9において自動変速制御用コントローラ52に対して
第2変速段を成立させる旨の指令が出され、その指令に
従ってソレノイドバルブSL1〜SL4の励磁、非励磁
が制御されることにより油圧回路40が切り換えられて
第2変速段(2nd)が達成される。第2変速段(2n
d)では一方向クラッチF2 の作用により出力軸19の
逆転が阻止されるため(ヒルホールド機能)、坂路停車
時などに車両が後退してしまうことが防止される。次に
ステップSA10において、ハイブリッド制御用コント
ローラ50によりM/G制御器56が制御されることに
より、モータジェネレータ14への供給電流が低減され
てモータトルクTM が低減され、クリープトルクがステ
ップSA6の通常制御の場合よりも低減されるか略0と
される。
【0075】ここで、第2変速段は第1変速段よりも変
速比が小さいため、モータトルクT M が同じであっても
駆動輪でのクリープトルクは小さくなるが、本実施例で
はモータトルクTM 自体を低減することで無駄なエネル
ギーロスを防止している。
【0076】また、上記ステップSA10の実行時にブ
レーキOFF、車速増加などでステップSA6の通常制
御へ移行し、第1変速段へダウンシフトするとともにモ
ータトルクTM を増大させる場合には、クリープトルク
の急変によるショックや違和感を防止するため、変速比
の変化をも考慮してクリープトルクが滑らかに増大する
ようにモータトルクTM を制御することが望ましい。
【0077】一方、ステップSA7、SA8の何れかの
判断が肯定された場合は、第2変速段(2nd)を達成
することが出来ないか達成することが望ましくないた
め、ステップSA11において自動変速制御用コントロ
ーラ52に対して第1変速段を成立させる旨の指令が出
され、その指令に従ってソレノイドバルブSL1〜SL
4の励磁、非励磁が制御されることにより油圧回路40
が切り換えられて第1変速段(1st)が達成される。
次に、第1変速段(1st)では第2変速段(2nd)
と異なり出力軸19の逆転は機械的に阻止されないた
め、ステップSA12において、ハイブリッド制御用コ
ントローラ50によりM/G制御器56が制御されるこ
とにより、モータジェネレータ14への供給電流が増大
させられてモータトルクTM がステップSA10の場合
よりも増大させられる。この場合のモータトルクT
M は、例えばステップSA6の通常制御の場合のアクセ
ルOFF時に所定のクリープトルクを発生させる場合と
略同じ値に定められる。
【0078】上述のように本実施例によれば、車両停止
時に第2変速段(2nd)が選択されて一方向クラッチ
2 により車両の後退が機械的に禁止されている場合に
は、クリープトルク変更手段に対応するステップSA1
0において、モータトルクT M が通常よりも低減される
か略0とされるため、モータジェネレータ14の負担が
軽減されてエネルギー効率が向上する。一方、第1変速
段(1st)が選択されて車両の後退が機械的に禁止さ
れていない場合には、クリープトルク変更手段に対応す
るステップSA12において、モータトルクTM が上記
ステップSA10の場合よりも増大させられるため、坂
路での車両の後退(ずり下がり)が好適に防止される。
【0079】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適
用される。
【0080】例えば、前述の実施例においては、後進1
段および前進5段の変速段を有する自動変速機18が用
いられていたが、図9に示されるように、前記副変速機
20を省略して前記主変速機22のみから成る自動変速
機18を採用し、図10に示されるように前進4段およ
び後進1段で変速制御を行うようにすることも可能であ
る。
【0081】また、前述の実施例においては、シフトレ
バー42により前進レンジが選択されている場合の停車
時に、車両の後退を禁止する制御について記載されてい
たが、シフトレバー42により後進レンジが選択されて
いる場合の停車時に、車両の前進を禁止するような制御
であっても構わない。
【0082】また、本実施例の自動変速機18、60の
ように第2変速段(2nd)で車両の後退が機械的に阻
止されるものにおいては、例えばスノーモードなどで2
nd発進させる場合のアクセルOFF時には、通常のモ
ードで1st発進させる場合のアクセルOFF時に比較
してクリープトルクを低減する場合も、本発明の一実施
形態である。
【0083】また、前述の実施例においては、モード1
選択時のクリープトルク変更制御について記載されてい
たが、モード5選択時にも同様の制御を行うことが出来
る。この場合は、例えば前進レンジ選択時には第2変速
段(2nd)を選択すると共にクリープトルクを低減若
しくは略0とするように回生制動トルクが制御されるこ
とにより燃費効率が向上させられ、一方、第2変速段
(2nd)を選択できない時は、クリープトルクを増大
するように回生制動トルクが制御されることにより車両
の後退が防止される。
【0084】その他一々例示はしないが、本発明は、そ
の主旨を逸脱しない範囲において、その他種々の態様で
適用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるクリープトルク制御装
置を備えているハイブリッド車両のハイブリッド駆動装
置の構成を説明する骨子図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動装置に備えられている
制御系統を説明する図である。
【図3】図1の自動変速機の各変速段を成立させる係合
要素の作動を説明する図である。
【図4】図1の自動変速機の油圧回路の一部を示す図で
ある。
【図5】図2のハイブリッド制御用コントローラと電気
式トルコンとの接続関係を説明する図である。
【図6】図1のハイブリッド駆動装置の基本的な作動を
説明するフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートにおける各モード1〜9
の作動状態を説明する図である。
【図8】本発明が適用された本実施例の特徴となる制御
作動の要部を示すフローチャートである。
【図9】図1の実施例とは異なる自動変速機を備えてい
るハイブリッド車両のハイブリッド駆動装置の構成を示
す骨子図である。
【図10】図9の自動変速機の各変速段を成立させる係
合要素の作動を説明する図である。
【符号の説明】
12:エンジン(動力源) 14:モータジェネレータ(動力源) 24:電気式トルコン(動力源) 50:ハイブリッド制御用コントローラ(クリープトル
ク制御装置) 52:自動変速制御用コントローラ(車両逆進禁止手
段) F2 :一方向クラッチ(車両逆進禁止手段) ステップSA9:車両逆進禁止手段 ステップSA10、SA12:クリープトルク変更手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑 祐志 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 三上 強 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクセル操作量に応じて動力源を作動さ
    せることにより駆動力を発生させる走行レンジにおい
    て、アクセル操作量が0のアクセルOFF状態でも動力
    源を作動させて駆動輪に所定のクリープトルクを発生さ
    せるクリープトルク制御装置であって、 前記走行レンジでの停車時に車両の逆進を機械的に禁止
    する車両逆進禁止手段と、 該車両逆進禁止手段により車両の逆進が禁止されている
    か否かによって、前記クリープトルクを変更するクリー
    プトルク変更手段とを有することを特徴とするクリープ
    トルク制御装置。
  2. 【請求項2】 前記動力源は電動モータであることを特
    徴とする請求項1に記載されたクリープトルク制御装
    置。
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