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JPH10282547A - ズーム機能付カメラ - Google Patents

ズーム機能付カメラ

Info

Publication number
JPH10282547A
JPH10282547A JP11040297A JP11040297A JPH10282547A JP H10282547 A JPH10282547 A JP H10282547A JP 11040297 A JP11040297 A JP 11040297A JP 11040297 A JP11040297 A JP 11040297A JP H10282547 A JPH10282547 A JP H10282547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
barrel member
camera
hood
zoom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11040297A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3863629B2 (ja
Inventor
Hitoshi Tanaka
田中  均
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority to JP11040297A priority Critical patent/JP3863629B2/ja
Priority to US08/924,663 priority patent/US5940226A/en
Publication of JPH10282547A publication Critical patent/JPH10282547A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3863629B2 publication Critical patent/JP3863629B2/ja
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Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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  • Blocking Light For Cameras (AREA)
  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ズーム機能付コンパクトカメラに用いるのに
適した、内蔵レンズフードを装備するための構造を提供
する。 【解決手段】 ズーム機能付カメラは、カメラボディ3
に出没するカムリング12と、ズームレンズの前群レン
ズL1を支持し進退してカムリング12に出没する先端
鏡筒部材16とを有する。カムリング12は外筒部12
Aと内筒部12Bを有する二重筒構造で、外筒部12A
と内筒部12Bの間に前方が開放し後方が閉塞した環状
空間RSが画成されている。先端鏡筒部材16は、前群
レンズL1の支持部から後方へ延出する円筒部16Aを
有する。先端鏡筒部材16の円筒部16Aの外周に略々
円筒形のレンズフード10を光軸方向に移動可能に嵌合
して装備する。先端鏡筒部材16が進退する際に、先端
鏡筒部材16の円筒部16A及びレンズフード10がカ
ムリング12の環状空間RSに出没する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はズーム機能付カメラ
に関する。
【0002】
【従来の技術】写真用カメラは、プロフェッショナルユ
ースに対応した高級機種とファミリーユースに対応した
普及機種とに大きく分けられ、後者では特に持ち運びの
容易性(携帯性)が重視されることから、コンパクト化
に急速に進展し、その結果、現在では一般的にコンパク
トカメラと呼ばれるようになっている。最近では、コン
パクトカメラにズーム機能を備えることも特に珍しいこ
とではなくなっている。ズーム機能付コンパクトカメラ
で望遠撮影をする際には、レンズの鏡筒をカメラボディ
から大きく突出させて焦点距離を長く取らねばならない
が、それでも、カメラの非使用時にはその鏡筒をカメラ
ボディ内に完全に没入させて収納できるようにして、良
好な携帯性が得られるようにしたものが喜ばれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うな構造のコンパクトカメラのうちに、レンズフードを
装備したものは殆ど見られない。周知のごとくレンズフ
ードは、逆光時等に画角外からの強烈な光がレンズに入
射し、鏡筒内で反射してフレアーを発生させて画質が低
下するのを防止するためのものであり、これがコンパク
トカメラにとっても有用なものであることはいうまでも
ない。例えば一眼レフカメラに装着するズームレンズで
は、そのレンズに備え付けられ、いちいち着脱したりし
ない内蔵レンズフードが使用されている。即ち、レンズ
の鏡筒の最前部の外周に円筒形のレンズフードを嵌合し
て装備してあり、このレンズフードを手動操作によって
使用時には引き出して前方へ突出させ、非使用時には後
方へ押し込んで邪魔にならないようにしている。ところ
が、レンズの鏡筒をカメラボディ内に完全に没入させて
収納できるようにしたコンパクトカメラの場合には、こ
れと同じ構造を採用することは甚だ困難であり、また、
内蔵式でない別体のレンズフードをバヨネット式または
ネジ式の結合構造でレンズの前端に結合するようにした
のでは、そのレンズフードを持ち運ばねばならないため
にコンパクトカメラの命ともいうべき携帯性が損なわれ
てしまう。本発明は前記事情に鑑み案出されたものであ
り、本発明の目的は、レンズの鏡筒をカメラボディ内に
完全に没入させて収納できるようにしたズーム機能付コ
ンパクトカメラ等のように、これまで内蔵レンズフード
を装備することが困難であったカメラにも、内蔵レンズ
フードを好適に装備し得るようにすることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、光軸方向に進退してカメラボディに出没する
第1鏡筒部材と、ズームレンズの最前部のレンズ群を支
持し光軸方向に進退して前記第1鏡筒部材に出没する第
2鏡筒部材とを有するズーム機能付カメラにおいて、前
記第1鏡筒部材を、後端において互いに連結した外筒部
と内筒部とを有する二重筒構造に形成することで、それ
ら外筒部と内筒部との間に前方が開放し後方が閉塞した
環状空間を画成し、前記第2鏡筒部材を、前記最前部の
レンズ群を支持するレンズ支持部と、前端が該レンズ支
持部に連結し後方へ延出する円筒部とを有する構造に形
成し、前記第2鏡筒部材の円筒部の外周に略々円筒形の
レンズフードを光軸方向に移動可能に嵌合して装備し、
前記第2鏡筒部材が光軸方向に進退する際に、該第2鏡
筒部材の円筒部及び前記レンズフードが前記第1鏡筒部
材の前記環状空間に出没するようにしたことを特徴とす
る。また、本発明は、前記レンズフードを前記第2鏡筒
部材上の最後方まで後退させ、該第2鏡筒部材を前記第
1鏡筒部材に対して最後方まで後退させたときに、該第
2鏡筒部材の円筒部及び該レンズフードが前記第1鏡筒
部材の前記環状空間内に略々完全に収容されることを特
徴とする。また、本発明は、前記第1鏡筒部材を前記カ
メラボディに対して最後方まで後退させたときに、該第
1鏡筒部材が該カメラボディ内に略々完全に収容される
ことを特徴とする。また、本発明は、前記第2鏡筒部材
が、その後端の外周面及び内周面が夫々前記第1鏡筒部
材の内筒部の外周面及び外筒部の内周面に対して極めて
小さな隙間をもって対向しており、それによって遮光性
を得ていることを特徴とする。また、本発明は、前記第
1鏡筒部材が、ズーム機構のカムリングとして構成され
ていることを特徴とする。また、本発明は、前記カメラ
が、レンズシャッタを備えたコンパクトカメラであるこ
とを特徴とする。また、本発明は、前記レンズフード
が、前記第2鏡筒部材に対して所定の摩擦抵抗をもって
摺動可能に嵌合していることを特徴とする。また、本発
明は、ズーム機能付カメラであって、ズームレンズの最
前部のレンズ群を支持しカメラボディに出没可能に設け
られた先端鏡筒部材と、前記先端鏡筒部材に光軸方向に
移動可能に嵌合され、先端鏡筒部材と共にカメラボディ
に収容されるレンズフードとを備えたことを特徴とす
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照して説明する。図1は本発明にかかる
ズーム機能付カメラの非使用状態(鏡筒収納時の状態)
を示した上半断面図、図2は同カメラのレンズがワイド
端位置にある状態を示した上半断面図、図3は同カメラ
のレンズがテレ端位置にある状態を示した上半断面図、
図4は同カメラの分解斜視図、図5はカメラの斜視図で
ある。図5に示すように、カメラ1は、レンズの鏡筒2
をカメラボディ3内に完全に没入させて収納できるよう
にした、レンズシャッタを備えたコンパクトカメラであ
る。カメラボディ3の前面には左右方向にスライド可能
にスライドバリア4が組み付けられ、カメラボディ3の
上面にはレリーズボタン5、ワイドスイッチボタン6、
テレスイッチボタン7が設けられている。カメラを使用
しないときには、スライドバリア4でカメラボディ3の
前面のレンズ付近を覆っておくことでレンズを保護する
ことができ、このとき鏡筒2はカメラボディ3内に完全
に没入した状態にある。カメラを使用するときには、ス
ライドバリア4を側方へスライドさせれば、不図示のス
イッチが閉成することで後述するズームモータが駆動さ
れ、鏡筒2が突出しワイド端状態となり、図5はこの状
態を示している。鏡筒2は、図1〜図4に示すように、
第1鏡筒部材12や第2鏡筒部材16等からなり、図
中、L1はズームレンズの前群レンズ、L2は後群レン
ズ、10はレンズフードを示す。第1鏡筒部材12はレ
ンズの光軸方向に進退してカメラボディ3に出没するよ
うにしてあり、また、第2鏡筒部材16は、ズームレン
ズの最前部のレンズ群である前群レンズL1を支持し光
軸方向に進退して第1鏡筒部材12に出没するようにし
てある。尚、実施例では、第1鏡筒部材12はズーム機
構のカムリング(駆動リング)として構成されているた
め、以下の説明では第1鏡筒部材12をカムリングと称
し、また、第2鏡筒部材16はレンズの鏡筒のうちの先
端部分を画成するものであるため、第2鏡筒部材16を
先端鏡筒部材と称する。
【0006】カメラのズーム機構は、カムリング12及
び先端鏡筒部材16を光軸方向に進退させるための移動
機構を含んでおり、先ずその移動機構について説明す
る。図1〜図4において、カメラボディ3に固定される
固定環11は、略々円筒形の部材であり、その内面に、
雌ヘリコイド11aと、その円筒形の軸心方向(光軸方
向)に延在する一対の直進案内溝11bとが形成されて
いる。カムリング12は、固定環11内に嵌合される略
々円筒形の部材であり、その後端部の外面に雄ヘリコイ
ド12aが形成され、この雄ヘリコイド12aが固定環
11の雌ヘリコイド11aと螺合している。カムリング
12には更に、その雄ヘリコイド12aの一部を切除し
て螺旋状にギヤ部12bが形成されており、このギヤ部
12bは、固定環11に回転自在に支持されたズーム駆
動ギヤ13と噛合している。ズーム駆動ギヤ13は図示
しないズームモータによって回転させられる。このズー
ム駆動ギヤ13がカムリング12を回転駆動すると、カ
ムリング12は雄ヘリコイド12a及び雌ヘリコイド1
1aによって案内されて、回転しつつ、その回転方向に
応じて光軸方向に前進または後退する。
【0007】カムリング12は、外筒部12Aと内筒部
12Bとを有する二重筒構造に形成されている。外筒部
12Aと内筒部12Bとは後端において環状の遮光壁1
2Cを介して互いに連結しており、それら外筒部12A
と内筒部12Bとの間に、前方が開放し後方が閉塞した
環状空間RSが画成されている。内筒部12Bの内面に
は、前群レンズL1を進退させるための3本一組の螺旋
状のカム溝(第1カム溝)12dと、後群レンズL2を
進退させるための別の3本一組の螺旋状のカム溝(第2
カム溝)12eとが形成されている。
【0008】カムリング12内に、略々円筒形の直進案
内環14が嵌合しており、この直進案内環14は、その
後端が小ネジを介して直進案内板15の前面に固定され
ている。これらの直進案内環14と直進案内板15とが
一体となって、直進案内部材14、15が構成されてい
る。直進案内板15に形成した一対の径方向突起15a
が前述の固定環11の内面の一対の直進案内溝11bと
係合しているため、直進案内部材14、15は光軸方向
の移動が可能で、光軸を中心とした回転が不能となって
いる。直進案内環14には光軸方向に延在する6本の直
進案内溝14aが形成されており、それら直進案内溝1
4aの役割については後述する。直進案内環14の後端
の外周には小さな小径部が形成されており、この小径部
と直進案内板5の前面とで周溝が画成されている。カム
リング12の後端に形成した内方フランジ12fがこの
周溝に遊嵌しており、それによって、カムリング12と
直進案内部材14、15とは相対回転が可能で、光軸方
向の進退に関しては一体に移動するようになっている。
従って、カムリング12が、ズーム駆動ギヤ13に駆動
されて回転しつつ光軸方向に進退するときには、直進案
内部材14、15もカムリング12と共に光軸方向に進
退するが、ただしその際に、直進案内部材14、15は
回転せず、そのため直進案内環14の直進案内溝14a
は、光軸回りの角度位置が常に一定に維持されている。
【0009】先端鏡筒部材16は、前群レンズL1を支
持する部材であり、光軸に対して垂直な先端の環状壁部
16aと、環状壁部16aの外周縁から後方へ延出する
円筒部16bと、環状壁部16aの内周縁から後方へ光
軸に平行に延出する3本の平板状腕部16cと、それら
平板状腕部16cの後端近傍に連結した光軸に対して垂
直なリング状板部16dとを有する。3本の平板状腕部
16cは、直進案内部材14、15の6本の直進案内溝
14aのうちの、1本おきの3本の直進案内溝に嵌合し
ており、また各々の平板状腕部16cの後端に設けたカ
ムフォロワピン16eが、カムリング12の内筒部12
Bの内面に形成した前述の螺旋状の第1カム溝12dに
係合している。そのためカムリング12が回転したなら
ば、先端鏡筒部材16は、支持している前群レンズL1
と共に、そのカムリング12の回転方向に応じて、直進
案内溝14aに案内されて光軸方向に前進または後退す
る。
【0010】前群レンズL1は、略々環状のユニットハ
ウジング18aと、このユニットハウジング18aの内
周部に、このユニットハウジング18aに対して相対的
に光軸方向に移動可能に取り付けられた組合せレンズ1
8bとを有する。ユニットハウジング18aには更に、
レンズシャッタ機構18cと、合焦制御機構の制御の下
に被写体距離に応じて組合せレンズ18aをユニットハ
ウジング18に対して前後動させるための不図示の合焦
機構とが装備されている。前群レンズL1は、小ネジを
介して先端鏡筒部材16のリング状板部16dに固定さ
れることによって先端鏡筒部材16に支持されている。
従って先端鏡筒部材16のうち、先端の環状壁部16
a、3本の平板状腕部16c、それにリング状板部16
dによって、前群レンズL1を支持するレンズ支持部が
構成されており、前述の円筒部16bは、前端がこのレ
ンズ支持部に連結し後方へ延出している。
【0011】後群レンズL2は、環状の可動レンズ枠1
7aと、この可動レンズ枠17aの内周部に固定された
組合せレンズ17bとを有する。可動レンズ枠17aの
外周には、一旦径方向外方に突出してそこから前方へ光
軸に平行に延出する3本の平板状腕部17cが形成され
ている。それら3本の平板状腕部17cは直進案内部材
14、15の6本の直進案内溝14aのうちの、先端鏡
筒部材16の平板状腕部16cが係合していない残りの
3本の直進案内溝に嵌合しており、また各々の平板状腕
部17cの後端に設けたカムフォロワピン17dが、カ
ムリング12の内筒部12Bの内面に形成した前述の螺
旋状の第2カム溝12eに係合している。そのため、カ
ムリング12が回転したならば、後群レンズL2は、そ
のカムリング12の回転方向に応じて、直進案内溝14
aに案内されて光軸方向に前進または後退する。
【0012】レンズフード10は、後端に内方フランジ
10aを形成した略々円筒形の部材であり、先端鏡筒部
材16の外周に嵌合させてある。レンズフード10は、
手動で先端鏡筒部材16に対して相対的に光軸方向に移
動させることができる。尚、内方フランジ10aの先端
鏡筒部材16との摺接面には植毛加工が施されており、
レンズフード10は、先端鏡筒部材16に対してある程
度の摩擦抵抗を有して摺動する。先端鏡筒部材16の外
周には、その前端と後端に夫々、外方フランジ16fと
16gとが形成されている。これら外方フランジ16
f、16gはストッパとして機能し、レンズフード10
の内方フランジ10aと当接することによってレンズフ
ード10が先端鏡筒部材16から外れないようにしてお
り、従ってレンズフード10はこのカメラに、内蔵レン
ズフードとして装備されている。レンズフード10を先
端鏡筒部材16の外周に嵌合するためには、予めレンズ
フード10を縦二つ割りの2個の部材に形成しておき、
それら部材を互いに結合することで嵌合するようにして
もよく、また、レンズフード10を伸縮性を有するプラ
スチックで形成しておき、先端鏡筒部材16の前方から
圧入して内方フランジ10aが外方フランジ16fを乗
り越えるようにしてもよい。更に、2つの外方フランジ
16f、16gのうちの一方を、先端鏡筒部材16の本
体とは別体の部材としておき、レンズフード10を先端
鏡筒部材16の外周に嵌合させた後にその別体の部材を
本体に取り付けるようにしてもよい。
【0013】先端鏡筒部材16の後端の外方フランジ1
6gは、ストッパとしての機能の他に、カムリング12
と先端鏡筒部材16との間の隙間からカメラ内に有害光
が入るのを防止する遮光部材としての機能も果たしてい
る。即ち、この外方フランジ16gを適切な高さに形成
することによって、先端鏡筒部材16の後端の外周面及
び内周面が夫々カムリング12の外筒部12Aの内周面
及び内筒部12Bの外周面に対して、極めて小さな隙間
をもって対向するようにしてある。これによって迷路効
果が得られるため、カムリング12と先端鏡筒部材16
との間に、それらの一方に固定され他方にかなりの摩擦
力をもって摺接する紙製、フェルト製、布製、ないしプ
ラスチック製の環状遮光部材を使用することなく充分な
遮光性が確保される。この遮光構造によれば、摩擦力の
働く遮光部材を使用しないことからカムリング12と先
端鏡筒部材16との間の摩擦が殆どゼロとなり、ズーム
モータ及び電池の容量が小さなもので済むため、カメラ
のコンパクト化に大いに資することができる。
【0014】次に、以上に説明した実施の形態にかかる
ズーム機能付カメラの動作について説明する。カメラの
非使用時には、レンズフード10を手で押し込んで先端
鏡筒部材16上の最後方まで後退させておき、スライド
バリア4をカメラボディ3の中央にスライドさせると、
図1に示したように、鏡筒2はこの動きに連動してズー
ムモータによりカメラボディ3内に没入し、鏡筒2はス
ライドバリア4で覆われる。この時、ズーム機構がカム
リング12を一方の回転方向の限界位置まで回転させ、
カムリング12をカメラボディ3に対して最後方まで後
退させると共に先端鏡筒部材16をカムリング12に対
して最後方まで後退させた状態にしている。図1から明
らかなように、この鏡筒収納時の状態では、カムリング
12がカメラボディ3内に略々完全に収容されており、
また先端鏡筒部材16及びレンズフード10が、カムリ
ング12の外筒部12Aと内筒部12Bとの間に形成さ
れた前述の環状空間RS内に略々完全に収容されてい
る。また、カメラの非使用時には、スライドバリア4で
カメラボディ3の前面のレンズ付近が覆われ、レンズが
保護されている。
【0015】カメラを使用するときには、スライドバリ
ア4をカメラボディ3の側部にスライドさせると、ズー
ムモータにより鏡筒2が突出し図5に示すワイド端状態
となる。この状態からワイドスイッチボタン6やテレス
イッチボタン7を押すことによって、ズームレンズを、
図2に示したワイド端位置(最大広角撮影位置)や、図
3に示したテレ端位置(最大望遠撮影位置)や、それら
の間の任意の焦点距離の位置に移動させることができ
る。即ち、ワイドスイッチボタン6やテレスイッチボタ
ン7を操作すると、その操作を電気的に検出した公知の
ズーム機構制御装置がズームモータを制御してカムリン
グ12を必要な方向へ回転させる。すると、このカムリ
ング12の回転に応じて、カムリング12の内筒部12
Bの内面に形成した螺旋状の第1カム溝12d及び第2
カム溝12eによって前群レンズL1及び後群レンズL
2が移動して、ズームレンズの焦点距離が変化する。こ
のように焦点距離を変化させるとき、カムリング12は
みずからの回転に伴ってカメラボディ3に対して相対的
に光軸方向に進退し、またそれと共に先端鏡筒部材16
もカムリング12に対して相対的に光軸方向に進退す
る。従って2段伸縮式の鏡筒構造となっており、先端鏡
筒部材16のストロークが大きく取れ、広い焦点距離範
囲が得られると同時に、カメラの非使用時にはレンズの
鏡筒2をカメラボディ3内に完全に没入させて収納でき
るため、カメラのコンパクト性を高める上で有利な構造
となっている。そして、先端鏡筒部材16がカムリング
12に対して相対的に光軸方向に進退する際には、先端
鏡筒部材16の円筒部16b及びレンズフード10がカ
ムリング12の環状空間RSに出没するため、以上の利
点を得ながらなおかつ内蔵レンズフードを装備すること
が可能になっている。
【0016】レンズフード10は、図5に示すように、
先端鏡筒部材16の前端がカムリング12の前端から突
出したならば、指先で摘んで前方へ引き出すことがで
き、必要に応じて引き出して使用する。図2及び図3に
は、レンズフード10を先端鏡筒部材16上の最前方ま
で引き出した状態を示した。レンズフード10を手動で
引き出さない状態では、レンズフード10の内方フラン
ジ10aは、先端鏡筒部材16の外方フランジ16gと
当接した状態となっているので、非使用状態あるいはワ
イド端からテレ方向では、レンズフード10と先端鏡筒
部材16とが一体に前進する。また、テレ方向からワイ
ド方向への後退時は、前述の植毛加工されたレンズフー
ド10の内方フランジ10aと先端鏡筒部材16外周面
との摩擦力により、レンズフード10と先端鏡筒部材1
6とは一体に後退する。したがって、レンズフード10
は外方フランジ16gと当接した状態を維持して先端鏡
筒部材16と一体に進退するので、レンズフード非使用
時であっても、レンズフード10が邪魔になることはな
い。望遠撮影のためには、レンズフード10は長い方が
性能がよい。ただし、長いレンズフードを装備した場合
には、広角撮影時にはケラレが発生しないようにレンズ
フードの引き出し量を調節する必要がある。短いレンズ
フードを使用した場合にはケラレの心配はない。使用後
には指や手のひらで押し込むだけでレンズフードを10
を容易に収納することができる。
【0017】従って以上の実施の形態によれば、二重筒
構造のカムリング(第1鏡筒部材)12の外筒部12A
と内筒部12Bとの間に画成された環状空間RSに、先
端鏡筒部材(第2鏡筒部材)16の円筒部16b及びこ
の円筒部16bの外周に嵌装したレンズフード10が出
没するようにしたため、レンズの鏡筒2をカメラボディ
3内に完全に没入させて収納できるようにしたズーム機
能付コンパクトカメラ等のように、これまでは内蔵レン
ズフードを装備することが困難であったカメラに、内蔵
レンズフードを好適に装備することができる。従って、
別体のレンズフードを持ち運ぶ必要がないことから、カ
メラの携帯性を何ら損なうことなく、レンズフードによ
る画質向上効果を享受することができる。また、この実
施の形態の構造では、カムリング12と先端鏡筒部材1
6との間の遮光性を、必然的にそれら両者間の摩擦を伴
う従来の環状遮光部材を用いずに得ているため、ズーム
モータ及び電池の容量が小さくて済み、カメラの一層の
コンパクト化を可能にする。
【0018】鏡筒部の遮光性は、フォーカルプレーンシ
ャッタを備えたカメラよりもレンズシャッタを備えたカ
メラの方がより高度の遮光性を要求されるが、以上の実
施の形態の構造は、レンズシャッタを備えたカメラにと
っても充分な遮光性を達成するものであるため、その種
のコンパクトカメラに特に適したものである。ただし、
本発明はその他の種類のカメラにも好適に利用し得るも
のであり、その適用範囲は必ずしもコンパクトカメラに
限定されない。また、以上に説明した実施の形態では、
第1鏡筒部材はカムリングであっが、必ずしも第1鏡筒
部材がカムリングでなければならないということはな
い。第1鏡筒部材は、先端鏡筒部材の円筒部及びレンズ
フードが光軸方向に進退する際にそこに出没する前方が
開放し後方が閉塞した環状空間を画成している環状空間
画成部材でありさえすればよい。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明
は、光軸方向に進退してカメラボディに出没する第1鏡
筒部材と、ズームレンズの最前部のレンズ群を支持し光
軸方向に進退して前記第1鏡筒部材に出没する第2鏡筒
部材とを有するズーム機能付カメラにおいて、前記第1
鏡筒部材を、後端において互いに連結した外筒部と内筒
部とを有する二重筒構造に形成することで、それら外筒
部と内筒部との間に前方が開放し後方が閉塞した環状空
間を画成し、前記第2鏡筒部材を、前記最前部のレンズ
群を支持するレンズ支持部と、前端が該レンズ支持部に
連結し後方へ延出する円筒部とを有する構造に形成し、
前記第2鏡筒部材の円筒部の外周に略々円筒形のレンズ
フードを光軸方向に移動可能に嵌合して装備し、前記第
2鏡筒部材が光軸方向に進退する際に、該第2鏡筒部材
の円筒部及び前記レンズフードが前記第1鏡筒部材の前
記環状空間に出没するように構成した。また、本発明
は、ズーム機能付カメラであって、ズームレンズの最前
部のレンズ群を支持しカメラボディに出没可能に設けら
れた先端鏡筒部材と、前記先端鏡筒部材に光軸方向に移
動可能に嵌合され、先端鏡筒部材と共にカメラボディに
収容されるレンズフードとを備えた構成とした。そのた
め、レンズの鏡筒をカメラボディ内に完全に没入させて
収納できるようにしたズーム機能付コンパクトカメラ等
のように、これまでは内蔵レンズフードを装備すること
が困難であったカメラに、内蔵レンズフードを好適に装
備することができる。従って、別体のレンズフードを持
ち運ぶ必要がないことから、カメラの携帯性を何ら損な
うことなく、レンズフードによる画質向上効果を享受す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるズーム機能付カメラの非使用状
態(鏡筒収納時の状態)を示した上半断面図である。
【図2】カメラのレンズがワイド端位置にある状態を示
した上半断面図である。
【図3】カメラのレンズがテレ端位置にある状態を示し
た上半断面図である。
【図4】カメラの分解斜視図である。
【図5】カメラの斜視図である。
【符号の説明】
L1 前群レンズ L2 後群レンズ RS 環状空間 2 鏡筒 3 カメラボディ 10 レンズフード 12 カムリング(第1鏡筒部材) 16 先端鏡筒部材(第2鏡筒部材)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸方向に進退してカメラボディに出没
    する第1鏡筒部材と、ズームレンズの最前部のレンズ群
    を支持し光軸方向に進退して前記第1鏡筒部材に出没す
    る第2鏡筒部材とを有するズーム機能付カメラにおい
    て、 前記第1鏡筒部材を、後端において互いに連結した外筒
    部と内筒部とを有する二重筒構造に形成することで、そ
    れら外筒部と内筒部との間に前方が開放し後方が閉塞し
    た環状空間を画成し、 前記第2鏡筒部材を、前記最前部のレンズ群を支持する
    レンズ支持部と、前端が該レンズ支持部に連結し後方へ
    延出する円筒部とを有する構造に形成し、 前記第2鏡筒部材の円筒部の外周に略々円筒形のレンズ
    フードを光軸方向に移動可能に嵌合して装備し、 前記第2鏡筒部材が光軸方向に進退する際に、該第2鏡
    筒部材の円筒部及び前記レンズフードが前記第1鏡筒部
    材の前記環状空間に出没するようにした、 ことを特徴とするズーム機能付カメラ。
  2. 【請求項2】 前記レンズフードを前記第2鏡筒部材上
    の最後方まで後退させ、該第2鏡筒部材を前記第1鏡筒
    部材に対して最後方まで後退させたときに、該第2鏡筒
    部材の円筒部及び該レンズフードが前記第1鏡筒部材の
    前記環状空間内に略々完全に収容される請求項1記載の
    ズーム機能付カメラ。
  3. 【請求項3】 前記第1鏡筒部材を前記カメラボディに
    対して最後方まで後退させたときに、該第1鏡筒部材が
    該カメラボディ内に略々完全に収容される請求項2記載
    のズーム機能付カメラ。
  4. 【請求項4】 前記第2鏡筒部材は、その後端の外周面
    及び内周面が夫々前記第1鏡筒部材の内筒部の外周面及
    び外筒部の内周面に対して極めて小さな隙間をもって対
    向しており、それによって遮光性を得ている請求項1乃
    至3の何れか1項記載のズーム機能付カメラ。
  5. 【請求項5】 前記第1鏡筒部材はズーム機構のカムリ
    ングとして構成されている請求項1乃至4の何れか1項
    記載のズーム機能付カメラ。
  6. 【請求項6】 前記カメラはレンズシャッタを備えたコ
    ンパクトカメラである請求項1乃至5の何れか1項記載
    のズーム機能付カメラ。
  7. 【請求項7】 前記レンズフードは、前記第2鏡筒部材
    に対して所定の摩擦抵抗をもって摺動可能に嵌合してい
    る請求項1乃至6の何れか1項記載のズーム機能付カメ
    ラ。
  8. 【請求項8】 ズーム機能付カメラであって、 ズームレンズの最前部のレンズ群を支持しカメラボディ
    に出没可能に設けられた先端鏡筒部材と、 前記先端鏡筒部材に光軸方向に移動可能に嵌合され、先
    端鏡筒部材と共にカメラボディに収容されるレンズフー
    ドと、 を備えたことを特徴とするズーム機能付カメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1575267A1 (en) * 2004-03-10 2005-09-14 Samsung Electronics Co., Ltd. A camera apparatus
JP2006133623A (ja) * 2004-11-09 2006-05-25 Nikon Vision Co Ltd 双眼鏡
JP2023092642A (ja) * 2021-12-22 2023-07-04 愛知機械テクノシステム株式会社 リフター装置およびこれを備える無人搬送車

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