[go: up one dir, main page]

JPH10255215A - 磁気ヘッド及び磁気ヘッド装置 - Google Patents

磁気ヘッド及び磁気ヘッド装置

Info

Publication number
JPH10255215A
JPH10255215A JP5216197A JP5216197A JPH10255215A JP H10255215 A JPH10255215 A JP H10255215A JP 5216197 A JP5216197 A JP 5216197A JP 5216197 A JP5216197 A JP 5216197A JP H10255215 A JPH10255215 A JP H10255215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic head
magnetic
groove
angle
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP5216197A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Hoshi
一廣 星
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP5216197A priority Critical patent/JPH10255215A/ja
Publication of JPH10255215A publication Critical patent/JPH10255215A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の磁気ヘッドの位置合わせを容易に行う
ことができ、また、位置合わせ精度を向上させて狭トラ
ック化に対応することができる磁気ヘッド及び磁気ヘッ
ド装置を提供する。 【解決手段】 接合面の両端に形成されたトラック幅規
制溝21,22によって突き合わせ幅が規制されてなる
一対の磁気コア半体11,12が所定のアジマス角θ1
を有して接合一体化された磁気ヘッド2において、トラ
ック幅規制溝21,22のうち少なくとも一方のトラッ
ク幅規制溝21を、その接合面側の端部における接線L
1が、接合面に直交する線L2に対しアジマス角θ1と
略等しい角度θ2で交差するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオテープレコ
ーダー等の磁気記録再生装置に用いられる磁気ヘッド及
び磁気ヘッド装置に関し、詳しくは、複数の磁気ヘッド
間の位置決め精度を向上させる磁気ヘッド及び磁気ヘッ
ド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオテープレコーダ等の磁気記録再生
装置においては、ビデオ画像の高画質化、データの記憶
容量の拡大等を目的として、情報信号の短波長化による
高密度記録化が進められている。そして、この高密度記
録化にともない、磁気記録媒体に記録される信号パター
ンのピッチは狭小化されている。
【0003】ところで、ビデオテープレコーダ等は、高
周波数の信号の記録再生を行うために、一般にヘリカル
スキャン方式と呼ばれる方式を採用している。ヘリカル
スキャン方式は、回転ドラムに複数の磁気ヘッドが取り
付けられた回転磁気ヘッド装置を、磁気テープの走行方
向に対し軸線が斜めになるように配置し、この回転磁気
ヘッド装置を回転させながら、その外周縁に磁気テープ
を摺動させることにより、磁気テープ上に斜めに情報信
号のパターンを記録し、または斜めに記録されたパター
ンを再生する方式である。
【0004】このヘリカルスキャン方式により狭トラッ
ク化を実現するには、回転ドラムに取り付けられた複数
の磁気ヘッドの位置合わせ精度の向上が重要な課題とな
る。すなわちヘリカルスキャン方式の場合、複数の磁気
ヘッドが交互に情報信号の記録または再生を行うが、ヘ
ッドの位置合わせ精度が悪いと、トラックピッチにばら
つきが生じる。そして、高密度記録化にともないトラッ
クピッチが狭くなってくると、このトラックピッチのば
らつきにより、信号再生出力がばらつき、不都合が生じ
る。
【0005】そこで、こうしたヘリカルスキャン方式の
回転磁気ヘッド装置に用いられる磁気ヘッドは、図17
に示すように、トラック幅を決定する溝部100の接合
面側の端部P3を基準にして、慎重に位置合わせを行っ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヘリカ
ルスキャン方式の回転磁気ヘッド装置に用いられる磁気
ヘッドは、接合される一対の磁気コア半体の接合面にお
ける端部が微小な円弧形状となっており、これにより、
トラック幅を決定する溝部100の接合面側の端部P3
の正確な位置の検出が非常に困難になっている。
【0007】このため、これら磁気ヘッドは、その位置
合わせに非常に時間がかかり、磁気ヘッド装置の生産性
を低下させていたばかりか、位置合わせ精度も悪く、狭
トラック化への対応が困難であった。
【0008】そこで、本発明は、ヘリカルスキャン方式
の回転磁気ヘッド装置に用いられる磁気ヘッドの位置合
わせを容易に行うことが可能で、また、位置合わせ精度
を向上させて狭トラック化に対応することができる磁気
ヘッド及び磁気ヘッド装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気ヘッド
は、上記課題を解決するために、接合面の両端に形成さ
れた溝部によって突き合わせ幅が規制されてなる一対の
磁気コア半体が所定のアジマス角を有して接合一体化さ
れた磁気ヘッドにおいて、溝部のうち少なくとも一方の
溝部は、接合面側の端部における接線が、接合面に直交
する線に対しアジマス角±4°の範囲の角度で交差する
ように形成されていることを特徴としている。
【0010】この磁気ヘッドは、一方の溝部の接合面側
の端部における接線が、接合面に直交する線に対しアジ
マス角と略同じ角度で交差するように形成されることに
より、この溝部が磁気ヘッド側面(スライシング面)と
平行な略直線部分を有することになり、トラック決定位
置を線で認識することができる。
【0011】また、この溝部の接合面側の端部における
接線が、接合面に直交する線に対しアジマス角±4°の
範囲内で交差すれば、溝部の接合面側の端部から3μm
離れた位置での誤差が0.2μm以内であり、位置合わ
せ上問題がない。
【0012】また、本発明に係る磁気ヘッド装置は、複
数の磁気ヘッドが回転ドラムの周縁から外方を臨むよう
に取り付けられてなる磁気ヘッド装置において、磁気ヘ
ッドは、接合面の両端に形成された溝部によって突き合
わせ幅が規制されてなる一対の磁気コア半体が所定のア
ジマス角を有して接合一体化され、上記溝部のうち少な
くとも一方の溝部は、接合面側の端部における接線が、
接合面に直交する線に対し上記アジマス角±4°の範囲
の角度で交差するように形成されてなり、この溝部を基
準として位置合わせを行い回転ドラムに取り付けられて
いることを特徴としている。
【0013】この磁気ヘッド装置は、回転ドラムに取り
付けられる磁気ヘッドの一方の溝部の接合面側の端部に
おける接線が、接合面に直交する線に対しアジマス角と
略同じ角度で交差するように形成されることにより、磁
気ヘッドのトラック決定位置を線で認識することができ
る。
【0014】したがって、この磁気ヘッド装置は、この
線を基準に磁気ヘッドの位置合わせを行うことができ、
位置合わせを簡便に行うことができるとともに、位置合
わせ精度の向上を図ることができる。
【0015】また、磁気ヘッドの溝部の接合面側の端部
における接線が、接合面に直交する線に対しアジマス角
±4°の範囲内交差すれば、溝部の接合面側の端部から
3μm離れた位置での誤差が0.2μm内であり、位置
合わせ上問題がない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】ビデオテープレコーダ等の磁気記録再生装
置は、磁気記録再生するために、図1に斜視図、図2に
平面図で示すような回転磁気ヘッド装置1が搭載されて
いる。この回転磁気ヘッド装置1は、複数の磁気ヘッド
2,3と、この磁気ヘッド2,3が取り付けられる回転
ドラム4と、この回転ドラム4に重ね合わされる固定ド
ラム5と、これら回転ドラム4及び固定ドラム5を支持
する支軸6とから構成されている。
【0018】ここで、磁気ヘッド2,3は、少なくとも
一つづつのプラスアジマスの磁気ヘッド2とマイナスア
ジマスの磁気ヘッド3とからなる。プラスアジマスの磁
気ヘッド2は、磁気ギャップがヘッド走行方向と直交す
る方向に対し所定のアジマス角を有するように形成され
た磁気ヘッドであり、マイナスアジマスの磁気ヘッド3
は、磁気ギャップがヘッド走行方向と直交する方向に対
し、プラスアジマスの磁気ヘッド2とは逆向きのアジマ
ス角を有するように形成された磁気ヘッドである。
【0019】回転ドラム4は、金属材料によって有底筒
状に形成されており、底面部の中央部に図示しない軸穴
が設けられている。また、回転ドラム4には、開口縁部
の複数箇所に、外周面に開口された略矩形状のヘッド窓
孔がそれぞれ凹設されている。そして、回転ドラム4に
は、磁気ヘッド2,3が、その媒体摺動面が外周面から
僅かに突出するように、ヘッド窓孔内に取り付けられて
いる。ここで、プラスアジマスの磁気ヘッド2とマイナ
スアジマスの磁気ヘッド3とは交互に取り付けられる。
【0020】固定ドラム5は、有底筒状に形成されてお
り、底面部の中央部に図示しない軸穴が設けられてい
る。また、固定ドラム5には、外周面に亘って、磁気テ
ープTの幅方向の位置基準とされる螺旋状のリード部5
aが凹設されている。このリード部5aは、側壁に磁気
テープTの側端部が突き当てられることによって磁気テ
ープTの幅方向の位置を規制する。
【0021】支軸6は、回転ドラム4及び固定ドラム5
との各軸穴にそれぞれ挿通されている。そして、支軸6
は、一端部が固定ドラム5に支持されて、中途部に回転
ドラム4を回転自在に支持している。
【0022】回転磁気ヘッド装置1は、磁気テープTの
走行方向に対し軸線が斜めになるように設置される。そ
して、回転磁気ヘッド装置1は、回転ドラム4が支軸6
を中心に回転しながら、固定ドラム5に凹設されたリー
ド部5aに沿って磁気テープTが摺動することにより、
回転ドラム4の外周部から僅かに突出した磁気ヘッド
2,3が、磁気テープT上に斜めに情報信号のパターン
を記録し、または斜めに記録されたパターンを再生す
る。
【0023】次に、回転磁気ヘッド装置1に用いられる
磁気ヘッド2(3)について詳細に説明する。ここで、
プラスアジマスの磁気ヘッド2とマイナスアジマスの磁
気ヘッド3とは、アジマス角の傾きが逆であることを除
き同一の構成であるので、特に分けずに説明する。
【0024】なお、本例においては、この磁気ヘッド2
(3)として、金属磁性膜が形成された軟磁性材料から
なる一対の磁気コア半体が接合一体化された、いわゆる
MIG型の磁気ヘッドを用いた例について説明するが、
本発明はこの例に限定されるものではなく、トラック幅
規制溝を有するあらゆるタイプの磁気ヘッドに適用でき
る。
【0025】回転磁気ヘッド装置1に用いられる磁気ヘ
ッド2(3)は、図3に全体斜視図で示すように、Mn
―Znフェライト等の軟磁性材料にFeRuGaSi
(SMX)膜等の金属磁性膜13が成膜された一対の磁
気コア半体11,12が、SiO2 等からなるギャップ
膜14を介して接合一体化されてなる。そして、この磁
気ヘッド2(3)は、接合された一対の磁気コア半体1
1,12によって閉磁路が構成され、これら磁気コア半
体11,12の突き合わせ面間に、記録再生ギャップと
して動作する、所定のアジマス角を有する磁気ギャップ
Gが形成される。
【0026】軟磁性材料としては、Mn―Znフェライ
トの単結晶材料に限らず、Ni―Znフェライト等の他
のフェライト材や、単結晶フェライトと多結晶フェライ
トとを接合した接合フェライト等を用いるようにしても
よい。
【0027】また、金属磁性膜13としては、SMX膜
に限らず、センダスト,センダスト+O,センダスト+
N,SMX+O,SMX+N等の結晶質磁性膜あるいは
Fe系微結晶膜,Co系微結晶膜等を用いるようにして
もよい。
【0028】また、金属磁性膜13の軟磁性材料に対す
る付着力を向上させるために、SiO2 ,Ta2 5
の酸化物膜、Si3 4 等の窒化物膜あるいはCr,A
l,Si,Pt等の金属膜及びそれらの合金膜またはそ
れらを組み合わせた積層膜を金属磁性膜13の下地膜と
して形成するようにしてもよい。
【0029】また、ギャップ膜14としては、SiO2
の単層膜に限らず、SiO2 膜の上に、融着ガラスとの
反応を防止するCr膜等の反応防止膜を形成した、2層
あるいは多層膜を用いるようにしてもよい。
【0030】この磁気ヘッド2(3)には、一対の磁気
コア半体11,12の対向面間に、磁気ギャップGのデ
プスdpを規制するとともに図示しないコイルが巻回さ
れる巻線溝15が、断面略五角形状をなす溝として、磁
気コア半体11,12の厚さ方向に貫通するように形成
されている。
【0031】また、この磁気ヘッド2(3)には、一対
の磁気コア半体11,12の対向面間に、これら磁気コ
ア半体11,12を接合するための低融点ガラス16が
充填されるガラス溝17が、磁気コア半体11,12の
厚さ方向に貫通するように形成されている。
【0032】また、この磁気ヘッド2(3)には、その
両側面に、巻線溝15に対応する巻線ガイド溝18が形
成されている。また、磁気ヘッド2(3)には、媒体摺
動面19の長手方向の両側縁に沿って、磁気テープTに
対する磁気ヘッド2(3)の当たり幅を規制する当たり
幅規制溝20が形成されている。
【0033】さらにまた、この磁気ヘッド2(3)に
は、一対の磁気コア半体11,12のそれぞれの対向面
の長辺側の両端縁、即ち、磁気ギャップGの両端側に、
トラック幅規制溝21,22が、各対向面の長手方向に
わたりそれぞれ形成される。そして磁気ヘッド2(3)
は、このトラック幅規制溝21,22のうち少なくとも
一方のトラック幅規制溝21の接合面側の端部により、
磁気ギャップGの幅、即ちトラック幅Twが決定されて
いる。
【0034】この一方のトラック幅規制溝21は、図4
(A)及び図5(A)に示すように、接合面側の端部P
1における接線L1が、接合面に直交する直線L2に対
し、アジマス角θ1と略同じ大きさの角θ2をもって交
差するように形成されている。トラック幅規制溝21
は、このように形成されることにより、ヘッド側面(ス
ライシング面)に対し略平行な溝壁面を有することにな
る。そしてこの溝壁面は、トラック決定位置に形成され
るので、この溝壁面(平面図においては略直線と認識で
きる。)を基準にプラスアジマスの磁気ヘッド2とマイ
ナスアジマスの磁気ヘッド3との位置合わせを行うこと
により、位置合わせが簡便に行えるとともに、位置合わ
せ精度の向上を図ることができる。
【0035】また、トラック幅規制溝21の接合面側の
端部P1における接線L1が、接合面に直交する線L2
に対しアジマス角θ1±4°の範囲内で交差すれば、ト
ラック幅規制溝21の接合面側の端部P1から3μm離
れた位置での誤差が0.2μm以内であり、位置合わせ
上問題がない。
【0036】また、一対の磁気コア半体11,12が、
トラック幅Tw方向にずれた状態で接合一体化された磁
気ヘッド2(3)であっても、図4(B),図5(B)
に示すように、接合面側の端部P1における接線L1
が、接合面に直交する直線L2に対しアジマス角θ1と
略同じ大きさの角θ2をもって交差するように形成され
たトラック幅規制溝21によりトラック幅を決定するよ
うにずれていれば、トラック決定位置にヘッド側面(ス
ライシング面)に対し略平行な溝壁面を有することにな
る。したがって、この溝壁面を基準にプラスアジマスの
磁気ヘッド2とマイナスアジマスの磁気ヘッド3との位
置合わせを行うことにより、位置合わせを簡便に行うこ
とができる。
【0037】一対の磁気コア半体11,12が、トラッ
ク幅Tw方向にずれた状態で接合一体化された磁気ヘッ
ド2(3)において、図4(C),図5(C)に示すよ
うに、他方のトラック幅規制溝22の接合面側の端部が
トラック幅を決定するようにずれている場合は、トラッ
ク幅規制溝21のスライシング面に対し略平行な溝壁面
とトラック決定位置とは一致しない。したがって、この
場合、この溝壁面を基準にプラスアジマスの磁気ヘッド
2とマイナスアジマスの磁気ヘッド3との位置合わせを
行うことはできない。
【0038】なお、図4及び図5においては、トラック
幅規制溝21を断面略コの字状に形成した例を例示して
いるが、トラック幅規制溝21の形状は、これに限定さ
れるものではなく、例えば断面略U字状であってもよ
い。ただし、この場合においても、トラック幅規制溝2
1は、接合面側の端部における接線が、接合面に直交す
る直線に対し、アジマス角と略同じ大きさの角をもって
交差するように形成される。これにより、トラック幅規
制溝21は、スライシング面に対し略平行な溝壁面を有
することになり、この溝壁面を基準にして簡便に磁気ヘ
ッド(2)3の位置合わせを行うことができる。
【0039】以上のように構成される磁気ヘッド2
(3)は、その媒体摺動面が回転磁気ヘッド装置1の回
転ドラム4外周面から僅かに突出するように、回転ドラ
ム4のヘッド窓孔内に取り付けられる。そして、プラス
アジマスの磁気ヘッド2とマイナスアジマスの磁気ヘッ
ド3とは交互に取り付けられる。
【0040】このとき、磁気ヘッド2(3)は、一方の
トラック幅規制溝21が、スライシング面に対し略平行
な溝壁面を有し、この溝壁面が、トラック決定位置と一
致するので、図6に示すように、この溝壁面を基準にプ
ラスアジマスの磁気ヘッド2とマイナスアジマスの磁気
ヘッド3との位置合わせを行うことができ、位置合わせ
を簡便かつ高精度に行うことができる。
【0041】ところで、磁気テープT上に斜めに情報信
号のパターンを記録し、または斜めに記録されたパター
ンを再生するヘリカルスキャン方式においては、隣接す
るトラックの幅を意図的に変えた方が好ましい場合があ
る。すなわち、磁気テープTは、一般にその長手方向に
配向されており、この磁気テープTに対し、それぞれ逆
の傾きのアジマス角を有する磁気ヘッド2(3)が斜め
に、かつ交互に記録再生を行った場合、磁気テープTの
配向に対するトラックの角度が違うため、各トラック幅
が同一であっても各トラック間に出力の違いが生ずる。
【0042】このような場合、隣接するトラックの幅を
変えることにより、各トラック間における出力を調整す
るようにしている。
【0043】本例の磁気ヘッド2(3)は、上述したよ
うに、トラック幅規制溝21が、スライシング面に対し
略平行な溝壁面を有し、この溝壁面が、トラック決定位
置と一致するので、図7に示すように、接合面に成膜さ
れる金属磁性膜13の膜厚を変えることにより、容易に
トラック幅Twを調整することができる。
【0044】次に磁気ヘッド2(3)の製造工程につい
て説明する。
【0045】この磁気ヘッド2(3)を製造するには、
先ず、図8に示すように、例えばMn―Znフェライト
等の軟磁性材料からなる基板30を準備し、平面研削盤
等を用いてこの基板30の平面出しを行う。この基板3
0は、最終的に磁気ヘッド2(3)の磁気コア半体1
1,12となる基板であり、Mn―Znフェライトに限
らず、Ni―Znフェライト等の他のフェライト材や、
単結晶フェライトと多結晶フェライトとを接合した接合
フェライト等を用いるようにしてもよい。
【0046】次に、図9に示すように、基板30の主面
30a上に、スライサー等を用いて、巻線溝15となる
凹溝31及びガラス溝17となる凹溝32をそれぞれ形
成する。
【0047】さらに、図10に示すように、基板30の
主面30a上に、スライサー等を用いて、トラック幅規
制溝21,22となる溝部33を、巻線溝15となる凹
溝31及びガラス溝17となる凹溝32に対して垂直な
方向に形成する。
【0048】この溝部33は、図10(B)の要部拡大
斜視図で示すように、接合面となる基板30の主面30
a側の端部P2における接線L3が、接合面となる基板
30の主面30aに垂直な線L3に対し、アジマス角±
4°の範囲内の角度をもって交わるような形状に形成す
る。本例においては、アジマス角を20°とし、溝部3
3を、基板30の主面30a側の端部における接線L3
が、基板30の主面30aに垂直な線L3に対し、16
°〜24°の範囲内の角度をもって交わるような形状に
形成する。
【0049】また、図10(B)においては、溝部33
を断面略コの字状となるように形成した例を示している
が、溝部33は、図11に示すように、断面略U字状と
なるように形成してもよい。この場合においても、溝部
33は、基板30の主面30a側の端部P2における接
線L3が、接合面となる基板30の主面30aに垂直な
線L3に対し、アジマス角±4°の範囲内の角度をもっ
て交わるような形状に形成する。
【0050】次に、溝部33等が形成された基板30の
主面30aに対し、ポリッシング等により鏡面加工を行
った後に、図12に示すように、この基板30を切断す
る。
【0051】そして、図13(A),図13(B)に示
すように、切断された基板30のそれぞれの主面30a
上に、金属磁性膜34及びギャップ膜35を成膜し、一
対の磁気コア半体ブロック36,37を形成する。
【0052】まず、切断された基板30のそれぞれの主
面30a上に、スパッタリング等によりFeRuGaS
i(SMX)膜等の金属磁性膜34を成膜する。この金
属磁性膜34は、最終的に磁気ヘッド2(3)の金属磁
性膜13となるものであり、SMX膜に限らず、センダ
スト,センダスト+O,センダスト+N,SMX+O,
SMX+N等の結晶質磁性膜あるいはFe系微結晶膜,
Co系微結晶膜等を用いるようにしてもよい。また、金
属磁性膜34の基板30に対する付着力を向上させるた
めに、SiO2 ,Ta2 5 等の酸化物膜、Si3 4
等の窒化物膜あるいはCr,Al,Si,Pt等の金属
膜及びそれらの合金膜またはそれらを組み合わせた積層
膜を金属磁性膜34の下地膜として形成するようにして
もよい。
【0053】次に、金属磁性膜34が成膜された基板3
0の主面30a上に、スパッタリング等によりSiO2
等のギャップ膜35を成膜する。このギャップ膜35
は、最終的に磁気ヘッド2(3)のギャップ膜14とな
るものであり、SiO2 の単層膜に限らず、SiO2
の上に、融着ガラスとの反応を防止するCr膜等の反応
防止膜を形成した、2層あるいは多層膜を用いるように
してもよい。また、基板30の主面30a上に、金属磁
性膜34を成膜せずに、直接ギャップ膜35を成膜する
ようにしてもよい。
【0054】次に、図14に示すように、一対の磁気コ
ア半体ブロック36,37をそれぞれの凹溝31,32
及び溝部33が一致するように突き合わせ、圧着しなが
ら500℃〜800℃に加熱する。そして、この状態
で、凹部31,32内に低融点ガラス38を流し込み、
一対の磁気コア半体ブロック36,37を接合一体化し
て、磁気コアブロック39を形成する。
【0055】次に、図15に示すように、平面研削盤等
を用いて、磁気コアブロック39を所定の厚みに成形
し、媒体摺動面に対して円筒研磨加工を行う。
【0056】さらに、図16に示すように、この磁気コ
アブロック39の前後両側面の長手方向の全域に亘っ
て、最終的に磁気ヘッド2(3)となったときに巻線ガ
イド溝18となる凹溝40を形成する。さらにまた、磁
気コアブロック39の円筒研磨加工された媒体摺動面
に、最終的に磁気ヘッド2(3)となったときに当たり
幅規制溝20となる凹溝41を、磁気コアブロック39
の左右両側面に対しアジマス角と等しい角度をもって傾
斜するように形成する。
【0057】そして、この凹溝41に沿って磁気コアブ
ロック39を切断することによって、目的とするチップ
幅及びチップ長さを有する磁気ヘッド2(3)が複数個
製造される。
【0058】以上のように製造される磁気ヘッド2
(3)は、その媒体摺動面が回転磁気ヘッド装置1の回
転ドラム4外周面から僅かに突出するように、回転ドラ
ム4のヘッド窓孔内に取り付けられる。そして、プラス
アジマスの磁気ヘッド2とマイナスアジマスの磁気ヘッ
ド3とは交互に取り付けられる。
【0059】このとき、磁気ヘッド2(3)は、トラッ
ク幅規制溝21が、スライシング面に対し略平行な溝壁
面を有し、この溝壁面が、トラック決定位置と一致する
ので、この溝壁面を基準にプラスアジマスの磁気ヘッド
2とマイナスアジマスの磁気ヘッド3との位置合わせを
行うことができ、位置合わせを簡便かつ高精度に行うこ
とができる。
【0060】
【発明の効果】本発明に係る磁気ヘッドは、トラック幅
を決定する溝部の接合面側の端部における接線が、接合
面に直交する線に対しアジマス角と略同じ角度で交差す
るように形成されているので、溝部のトラック決定位置
が磁気ヘッドのスライシング面と平行な略直線状にな
り、トラック決定位置を線で認識することができる。
【0061】また、本発明に係る磁気ヘッド装置は、回
転ドラムに取り付けられる磁気ヘッドのトラック幅を決
定する溝部の接合面側の端部における接線が、接合面に
直交する線に対しアジマス角と略同じ角度で交差するよ
うに形成されているので、磁気ヘッドのトラック決定位
置を線で認識することができる。
【0062】したがって、この磁気ヘッド装置は、この
線を基準に磁気ヘッドの位置合わせを行うことができ、
位置合わせを簡便に行うことができるとともに、位置合
わせ精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気ヘッド装置の斜視図である。
【図2】同磁気ヘッド装置の平面図である。
【図3】本発明に係る磁気ヘッドの全体斜視図である。
【図4】プラスアジマスの磁気ヘッドの平面図であり、
(A)は本発明に係る磁気ヘッドの全体平面図、(B)
は同磁気ヘッドの要部平面図、(C)は他の磁気ヘッド
の要部平面図である。
【図5】マイナスアジマスの磁気ヘッドの平面図であ
り、(A)は本発明に係る磁気ヘッドの全体平面図、
(B)は同磁気ヘッドの要部平面図、(C)は他の磁気
ヘッドの要部平面図である。
【図6】プラスアジマスの磁気ヘッドとマイナスアジマ
スの磁気ヘッドとの位置合わせを説明する図である。
【図7】プラスアジマスの磁気ヘッドとマイナスアジマ
スの磁気ヘッドとの位置合わせを説明する図である。
【図8】磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、基
板の斜視図である。
【図9】磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、凹
溝が形成された基板の斜視図である。
【図10】磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、
(A)は溝部が形成された基板の全体斜視図であり、
(B)は同基板の要部斜視図である。
【図11】磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、
溝部が形成された基板の他例を示す斜視図である。
【図12】磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、
切断された基板の斜視図である。
【図13】磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、
(A)は金属磁性膜及びギャップ膜が形成された一対の
磁気コア半体ブロックの全体斜視図であり、(B)は同
磁気コア半体ブロックの要部斜視図である。
【図14】磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、
磁気コアブロックの斜視図である。
【図15】磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、
円筒研磨加工された磁気コアブロックの斜視図である。
【図16】磁気ヘッドの製造工程を説明する図であり、
磁気コアブロックを切断した状態を示す斜視図である。
【図17】従来のプラスアジマスの磁気ヘッドとマイナ
スアジマスの磁気ヘッドとの位置合わせを説明する図で
ある。
【符号の説明】
1 回転磁気ヘッド装置、2,3 磁気ヘッド、11,
12 磁気コア半体、21,22 トラック幅規制溝、
P1,P2 端部、L1,L3 接線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接合面の両端に形成された溝部によって
    突き合わせ幅が規制されてなる一対の磁気コア半体が所
    定のアジマス角を有して接合一体化された磁気ヘッドに
    おいて、 上記溝部のうち少なくとも一方の溝部は、接合面側の端
    部における接線が、接合面に直交する線に対し上記アジ
    マス角±4°の範囲の角度で交差するように形成されて
    いることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記一対の磁気コア半体は、接合面側の
    端部における接線が接合面に直交する線に対し上記アジ
    マス角±4°の範囲の角度で交差するように形成された
    上記溝部の接合面側の端部によりトラック幅を決定する
    ように、トラック幅方向にずれて接合一体化されている
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 複数の磁気ヘッドが回転ドラムの周縁か
    ら外方を臨むように取り付けられてなる磁気ヘッド装置
    において、 上記磁気ヘッドは、接合面の両端に形成された溝部によ
    って突き合わせ幅が規制されてなる一対の磁気コア半体
    が所定のアジマス角を有して接合一体化され、上記溝部
    のうち少なくとも一方の溝部は、接合面側の端部におけ
    る接線が、接合面に直交する線に対し上記アジマス角±
    4°の範囲の角度で交差するように形成されてなり、こ
    の溝部を基準として位置合わせを行い回転ドラムに取り
    付けられていることを特徴とする磁気ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 上記磁気ヘッドは、一対の磁気コア半体
    が、接合面側の端部における接線が接合面に直交する線
    に対し上記アジマス角±4°の範囲の角度で交差するよ
    うに形成された溝部の接合面側の端部によりトラック幅
    を決定するように、トラック幅方向にずれて接合一体化
    されてなることを特徴とする請求項3記載の磁気ヘッド
    装置。
  5. 【請求項5】 上記磁気ヘッドは、一対の磁気コア半体
    のそれぞれの接合面に金属磁性膜が成膜されてなり、複
    数の磁気ヘッド間で金属磁性膜の膜厚が異なることを特
    徴とする請求項3記載の磁気ヘッド装置。
JP5216197A 1997-03-06 1997-03-06 磁気ヘッド及び磁気ヘッド装置 Abandoned JPH10255215A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5216197A JPH10255215A (ja) 1997-03-06 1997-03-06 磁気ヘッド及び磁気ヘッド装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5216197A JPH10255215A (ja) 1997-03-06 1997-03-06 磁気ヘッド及び磁気ヘッド装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10255215A true JPH10255215A (ja) 1998-09-25

Family

ID=12907123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5216197A Abandoned JPH10255215A (ja) 1997-03-06 1997-03-06 磁気ヘッド及び磁気ヘッド装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10255215A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10255215A (ja) 磁気ヘッド及び磁気ヘッド装置
JPS63211110A (ja) 磁気ヘツドの製造方法
US6170150B1 (en) Method for producing magnetic head
JPH0475564B2 (ja)
JP3539073B2 (ja) 磁気ヘッド
JPH1049820A (ja) 磁気ヘッド
JPS61117708A (ja) 磁気ヘツド
JPH103606A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JPH09212810A (ja) 磁気ヘッド装置及びその製造方法
JP3006012B2 (ja) 回転磁気ヘッドとその製造方法
JPH09219008A (ja) 磁気ヘッド装置及びその製造方法
JP3521532B2 (ja) 磁気ヘッド
JPH103608A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JPH11328614A (ja) 磁気ヘッド装置及び磁気ヘッド装置の製造方法
JP2001256606A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JPS62139110A (ja) 磁気ヘツドの製造方法
JPH0253214A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JPH10269514A (ja) 磁気ヘッド
JP2000173012A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法と磁気記録再生装置
JP2000123313A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JPH10289409A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JP2000020910A (ja) 磁気ヘッド
JP2001028105A (ja) 磁気ヘッド
JPH10302217A (ja) 磁気ヘッド
JPH09161247A (ja) 磁気ヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20050317

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050329

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20050530