[go: up one dir, main page]

JPH10243497A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

Info

Publication number
JPH10243497A
JPH10243497A JP9046483A JP4648397A JPH10243497A JP H10243497 A JPH10243497 A JP H10243497A JP 9046483 A JP9046483 A JP 9046483A JP 4648397 A JP4648397 A JP 4648397A JP H10243497 A JPH10243497 A JP H10243497A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric vibrator
ultrasonic probe
ultrasonic
layer
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9046483A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3573902B2 (ja
Inventor
Hidetomo Nagahara
原 英 知 永
Toshiharu Sato
藤 利 春 佐
Masahiko Hashimoto
本 雅 彦 橋
Akihisa Adachi
立 明 久 足
Naoko Azuma
奈緒子 東
Keisaku Yamaguchi
口 恵 作 山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP04648397A priority Critical patent/JP3573902B2/ja
Publication of JPH10243497A publication Critical patent/JPH10243497A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3573902B2 publication Critical patent/JP3573902B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 医療や探傷などの分野で用いられる超音波探
触子において、高感度で方位分解能が高く、安価な超音
波探触子を提供することを目的とする。 【解決手段】 圧電振動子12の片側または両側に部分
的に超音波を透過/反射/吸収/減衰する前面層16、
17および背面層19、20を設けることにより、音響
レンズなどを用いることなく位相差を利用して所望の位
置に超音波を収束させることが可能となる。このため感
度低下なく方位分解能を向上することができ、また製作
上においては加工の困難な圧電振動子12に複雑な加工
を必要としないため、歩留まり向上・コストダウンが可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波を利用した
計測の分野に用いられる音波集束型超音波探触子に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から医療、探傷などの計測の分野で
用いられる超音波探触子では、圧電振動子から放射され
た超音波の方位方向の分解能を向上させるため、所望の
位置で集束するよう構成されている。超音波を収束させ
る方法としては音響レンズを用いる方法が一般的であ
る。また別の方法として図12に示す凹面型圧電振動子
を用いる方法、図13に示す超音波の位相を利用した方
法がある。図12に示す両側に駆動電極2を有する凹面
型圧電振動子1で超音波を集束させる方法についてはそ
の形状から明白であるので説明を省略し、ここでは図2
に示す超音波の位相を利用した方法について説明する。
これは、両側に電極を備えて超音波を送受信する圧電振
動子3と、その音波放射面側に設けられた音響整合層4
と、圧電振動子3の背面から出射される超音波を吸収減
衰させるダンピング層5からなり、圧電振動子3を所定
の範囲のみに設けて、焦束点Fで同位相の超音波を取り
出す方法である。超音波の共振波長をλとした時、集束
点Fを中心として半径がλ/2ずつ異なる円によって囲
まれる交互の部分に、超音波を放射する部分としない部
分を設定することにより、所望の位置で超音波を集束さ
せることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
音響レンズを用いた集束方法では、音響レンズ部分での
超音波の減衰により感度が低下するという問題を有して
いる。また凹面振動子を用いた集束方法や従来の位相差
を利用した集束方法では、加工の困難なセラミクス圧電
振動子を高精度に所望の形状に加工する必要があり、歩
留まり・コスト面に問題を有している。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題点を解決
するため、本発明では、圧電振動子面の規定の範囲のみ
に音響整合層またはダンピング層を持つ超音波探触子、
または性質の異なる2種の材料を用いた分布型の前面層
と背面層を持つ超音波探触子を提供するものである。
【0005】本発明の超音波探触子によれば、超音波を
所望の位置に収束させることができ、感度を低下させる
ことなく方位分解能を向上させることができるものであ
り、高感度で高分解能な計測を可能とするものである。
また加工の容易な音響整合層材料やダンピング層、また
は前面層や背面層のみを加工すればよいため、歩留まり
向上・コストダウンを実現できるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、圧電振動子から放射される超音波が圧電振動子の前
方の一点に同相で到達するように構成された音波集束型
超音波探触子において、圧電振動子の音波放射面側に、
【数3】 を満足する範囲のみに音響整合層が形成されていること
を特徴とする超音波探触子である。ただしrは圧電振動
子面の中心からの距離、λは圧電振動子の共振波長、y
は圧電振動子面から超音波集束点までの距離を示す。本
発明によれば、超音波を所望の位置に収束させ、感度低
下なく方位方向の分解能を向上させるという作用を有す
るものである。また製造上においては、歩留まり向上・
コストダウンを可能にするという作用を有するものであ
る。
【0007】請求項2に記載の発明は、圧電振動子から
放射される超音波が圧電振動子の前方の一点に同相で到
達するように構成された音波集束型超音波探触子におい
て、圧電振動子の音波放射面側に(数3)を満足する範
囲と、
【数4】 を満足する範囲とで、異なる材料から構成されている前
面層を持つことを特徴とする超音波探触子であり、超音
波を所望の位置に収束させ、感度低下なく方位方向の分
解能を向上させるという作用を有するものである。また
製造上においては、歩留まり向上・コストダウンを可能
にするという作用を有するものである。
【0008】請求項3または4に記載の発明は、請求項
2に記載の発明の前面層の材料を限定したものであり、
本発明の所期の性能が得られるという作用を有する。
【0009】請求項5に記載の発明は、圧電振動子から
放射される超音波が圧電振動子の前方の一点に同相で到
達するように構成された音波集束型超音波探触子におい
て、圧電振動子の背面側に(数4)を満足する範囲のみ
にダンピング層が形成されていることを特徴とする超音
波探触子であり、超音波を所望の位置に収束させ、感度
低下なく方位方向の分解能を向上させるという作用を有
するものである。また製造上においては、歩留まり向上
・コストダウンを可能にするという作用を有するもので
ある。
【0010】請求項6に記載の発明は、圧電振動子から
放射される超音波が圧電振動子の前方の一点に同相で到
達するように構成された音波集束型超音波探触子におい
て、圧電振動子の背面側に(数3)を満足する範囲と
(数4)を満足する範囲で異なる材料から形成されてい
る背面層を持つことを特徴とする超音波探触子であり、
超音波を所望の位置に収束させ、感度低下なく方位方向
の分解能を向上させるという作用を有するものである。
また製造上においては、歩留まり向上・コストダウンを
可能にするという作用を有するものである。
【0011】請求項7または8に記載の発明は、請求項
6に記載の発明の背面層の材料を限定したものであり、
本発明の所期の性能が得られるという作用を有する。
【0012】請求項9に記載の発明は圧電振動子と、請
求項1記載の音響整合層または請求項2記載の前面層
と、請求項4記載のダンピング層または請求項5記載の
背面層を組み合わせて構成されたことを特徴とする超音
波探触子であり、超音波を所望の位置に収束させ、感度
低下なく方位方向の分解能を向上させるという作用を有
するものである。また製造上においては、歩留まり向上
・コストダウンを可能にするという作用を有するもので
ある。
【0013】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図11を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
超音波探触子の概略断面図である。図1において、11
は圧電振動子12の駆動用電極であり、12は超音波を
送受信する圧電振動子であり、13は圧電振動子12の
音波放射面側にあるパターンで設けられた音響整合層で
ある。また図2は本実施の形態における超音波探触子を
リング状に形成した場合を音波放射面側から見た図であ
り、図3はアレイ状に形成した場合を同じく音波放射側
から見た図である。
【0014】以上のように構成された超音波探触子の製
造方法の一例を説明する。超音波探触子の製造に当たっ
ては、まず初めに各部分の寸法を決定する。測定対象の
大きさや所望の分解能から超音波の波長λを設定する。
この波長λに共振波長を持つよう圧電振動子12の厚み
を波長の約1/2に設定する。音響整合層13は、圧電
振動子12と超音波を伝播させる媒体(例えば空気や
水)の音響インピーダンスの幾何平均に近い値の材料を
選択し、その厚みは波長λの約1/4に設定する。次に
圧電振動子12の音響整合層13を設ける範囲を設定す
る。音響整合層13を設ける範囲は、圧電振動子12の
中心Oからの距離rが波長λと集束点距離yで規定され
る(数3)を満足する範囲である。
【0015】例えば波長λが0.3mm(超音波周波数
が5MHz、伝播媒体が水)で、集束点距離yが30m
mの場合に、音響整合層13を設ける範囲は、 0<r<3.00mm、4.25mm<r<5.22m
m、6.03mm<r<6.75mm …… となる。これは集束点Fを中心として半径がλ/2ずつ
異なる円によって囲まれる交互の部分を、音響整合層1
3を設ける範囲と設けない範囲に設定することを意味し
ている。次に設定した厚みに従って圧電振動子12と音
響整合層13のシートを作成する。圧電振動子12は、
円形やアレイなどの所望の形状に整形し、圧電振動子1
2の両面には駆動用電極11を印刷・スパッタ等によっ
て形成する。音響整合層13は、(数3)を満足する範
囲のみに存在するよう整形し、接着等により圧電振動子
12に接合して超音波探触子を製作する。
【0016】以上のように構成された超音波探触子の動
作について図面を参照しながら説明する。図4は本実施
の形態における超音波探触子の動作を示す模式図であ
る。圧電振動子12の音波放射面側には、(数3)を満
たす範囲のみに音響整合層13が設けられており、両面
の駆動用電極11は信号線14を介して送受信部15に
接続されている。送受信部15から駆動信号を受けた圧
電振動子12は、電界強度に応じた変形をして超音波U
Sを発生する。圧電振動子12で発生した超音波US
は、図4に示すように、音響整合層13を設けた範囲で
は、音響インピーダンス整合により効率よく外部へ放射
される。音響整合層13を設けていない範囲では、音響
インピーダンスの不整合により外部へほとんど放射され
ない。このため、圧電振動子12の全面を同位相で駆動
した場合には、音響整合層13を設けた範囲からのみ超
音波が放射されて、集束点Fで同位相となり強め合うこ
とになる。したがって、本実施の形態による超音波探触
子は、図13のような複数の圧電振動子を同位相で駆動
した場合と同様の効果を得ることができるものである。
【0017】以上のように、本実施の形態1によれば、
音響レンズを用いずに超音波の集束効果を得ることがで
き、高感度と高い方位分解能を実現することができる。
また製作上においては、圧電板に複雑な加工する必要が
ないため、歩留まり向上・コストダウンが可能となるも
のである。
【0018】(実施の形態2)図5は本発明の実施の形
態2における超音波探触子の概略断面図である。図5に
おいて、11は圧電振動子12の駆動用電極であり、1
2は超音波を送受信する圧電振動子である。16は圧電
振動子12の音波放射面側の前面層のうち(数3)を満
足する範囲を構成している前面透過層であり、17は
(数4)を満足する範囲を構成している前面非透過層で
ある。
【0019】以上のように構成された超音波探触子の製
造方法の一例を説明する。各部分の寸法の規定方法は実
施の形態1と同じであるので説明を省略する。圧電振動
子12の音波放射面側の(数3)を満たす範囲には、圧
電振動子12からの超音波を透過して外部へ放射する前
面透過層16が設けられている。前面透過層16を構成
する材料としては、伝播媒体が水である場合には例えば
エポキシ系樹脂がある。また(数4)を満たす範囲に
は、圧電振動子12からの超音波を反射するか内部で減
衰させて外部へ放射しない前面非透過層17が設けられ
ている。前面非透過層17を構成する材料としては、例
えば密度の低い中空球体を多く含むエポキシ樹脂があ
る。前面透過層16および前面非透過層17は、圧電振
動子12のあらかじめ規定された範囲に構成されるよう
に整形されている必要がある。
【0020】図6は圧電振動子12がリング状に形成さ
れている場合の前面透過層16と前面非透過層17を一
体化した前面層を示し、図7は圧電振動子12がアレイ
状に形成されている場合の前面層を示す図である。あら
かじめ図6および図7のような前面層を作成しておき、
これを圧電振動子12に接着等により接合することによ
り超音波探触子を製作する。
【0021】以上のように製作された超音波探触子の動
作方法は、基本的に実施の形態1の場合と同様である。
実施の形態1で音響整合層13を設けなかった範囲に、
密度の低い中空球体を含むエポキシ樹脂のような、圧電
振動子と音響インピーダンスが大きく異なる材料を用い
ることにより、実施の形態1と同じ効果が得られる。
【0022】以上のように、本実施の形態2によれば、
音響レンズを用いずに超音波の集束効果を得ることがで
き、感度向上と方位分解能を向上させることを可能とす
るものである。また製作上においては、圧電板に複雑な
加工する必要がないため、歩留まり向上・コストダウン
が可能となるものである。
【0023】(実施の形態3)図8は本発明の実施の形
態3における超音波探触子の概略図である。図8におい
て、11は圧電振動子12の駆動用電極であり、12は
超音波を送受信する圧電振動子である。13は圧電振動
子12の音波放射面側に一様に設けられた音響整合層で
ある。18は圧電振動子12の背面に(数4)を満足す
る範囲を構成している分布型のダンピング層である。
【0024】以上のように構成された超音波探触子の製
造方法の一例を説明する。ダンピング層18を設ける寸
法の規定方法は実施の形態1と同じであるので説明を省
略する。ダンピング層18は、圧電振動子12からの超
音波を吸収し易い材料を選択し、その厚みはダンピング
層18の中へ伝播した超音波が底面で反射して再び圧電
振動子12に戻ってくる強度が十分に小さくなるよう設
定する。一般には往復の伝達率が−60dB以下となる
ようダンピング層18の厚みを設定する。ダンピング層
18を(数4)を満足する範囲のみに存在するよう整形
し、圧電振動子12の設定範囲に接着等により接合して
超音波探触子を製作する。
【0025】以上のように構成された超音波探触子の動
作について図面を参照しながら説明する。図9は本実施
の形態における超音波探触子の動作を示す模式図であ
る。圧電振動子12の音波放射面側には音響整合層13
が一様に設けられ、背面側には(数4)の範囲のみにダ
ンピング層18が設けられている。図9に示すように、
ダンピング層18を設けた範囲の圧電振動子12で発生
した超音波USは、ダンピング層18で減衰されるた
め、圧電振動子12の前面への超音波放射強度は弱い。
一方ダンピング層18を設けていない範囲で発生した超
音波USは、圧電振動子12の背面で反射して前面から
放射されるため、超音波放射強度が強くなる。このた
め、圧電振動子全面を同位相で駆動した場合には、主に
ダンピング層18を設けていない範囲から超音波が放射
されて集束点Fで同位相となり、強め合うことになる。
【0026】以上のように、本実施の形態3によれば、
音響レンズを用いずに超音波の集束効果を得ることがで
き、感度向上と方位分解能を向上させることを可能とす
るものである。また製作上においては、圧電板に複雑な
加工する必要がないため、歩留まり向上・コストダウン
が可能となるものである。
【0027】(実施の形態4)図10は本発明の実施の
形態4における超音波探触子の概略図である。図10に
おいて、11は圧電振動子12の駆動用電極であり、1
2は超音波を送受信する圧電振動子である。13は圧電
振動子12の音波放射面側に一様に設けられた音響整合
層である。19は圧電振動子12の背面層の(数3)を
満足する範囲を構成している背面反射層であり、20は
圧電振動子12の背面側の(数4)を満足する範囲を構
成している背面吸収層である。
【0028】以上のように構成された超音波探触子の製
造方法の一例を説明する。各部分の寸法の規定方法は実
施の形態1と同じであるので説明を省略する。圧電振動
子12の背面層の(数3)を満たす範囲には、圧電振動
子12で発生した超音波を反射する材料から構成された
背面反射層19が設けられている。背面反射層19を構
成する材料として、例えば密度の低い中空球体を多く含
むエポキシ系樹脂がある。また(数4)を満たす範囲に
は、圧電振動子12からの超音波を吸収して内部で減衰
させる材料から構成された背面吸収層20が設けられて
いる。背面吸収層20を構成する材料としては、例えば
フェライトゴムがある。背面反射層19および背面吸収
層20は、圧電振動子12のあらかじめ規定された範囲
に構成されるように整形されている必要がある。圧電振
動子12の背面に設ける背面反射層19と背面吸収層2
0を一体化した背面層の形状は、図6および7に示した
ものと同じである。このような背面層を圧電振動子12
に接着等により接合することにより超音波探触子を製作
する。
【0029】以上のように製作された超音波探触子の動
作方法は基本的に実施の形態3の場合と同様である。実
施の形態3でダンピング層18を設けていなかった範囲
に、密度の低い中空球体を含むエポキシ樹脂のような、
圧電振動子12と音響インピーダンスが大きく異なる材
料を用いることにより、実施の形態3と同じ効果が得ら
れる。このため、圧電振動子全面を同位相で駆動した場
合には、背面反射層19を設けた範囲から主に超音波が
放射され、焦点位置で同位相となり強め合うことにな
る。
【0030】以上のように、本実施の形態4によれば、
音響レンズを用いずに超音波の集束効果を得ることがで
き、感度向上と方位分解能を向上させることを可能とす
るものである。また製作上においては、圧電板に複雑な
加工する必要がないため、歩留まり向上・コストダウン
が可能となるものである。
【0031】(実施の形態5)図11は本発明の実施の
形態5における超音波探触子の一例の概略図である。図
11において、11は圧電振動子12の(数3)を満足
する範囲に設けられた駆動用電極であり、12は超音波
を送受信する圧電振動子である。16は圧電振動子12
の音波放射面側の前面層のうち(数3)を満足する範囲
に設けられた前面透過層であり、17は(数4)を満足
する範囲に設けられた前面非透過層である。また、19
は圧電振動子12の背面層の(数3)を満足する範囲に
設けられた背面反射層であり、20は圧電振動子12の
背面側の(数4)を満足する範囲に設けられた背面吸収
層である。このように構成された超音波探触子の製造方
法および動作方法は、実施の形態2および実施の形態4
で述べたものと同様であるので説明を省略する。
【0032】以上のように、本実施の形態5によれば、
実施の形態2で述べた前面層と、実施の形態4で述べた
背面層と、(数3)を満足する範囲にのみ電極を設けた
圧電振動子を同一の超音波探触子に使用することによ
り、一層強い超音波の集束効果を得ることができ、感度
向上と方位分解能をさらに向上することを可能とするも
のである。
【0033】なお、本実施の形態5は、実施の形態2で
述べた前面層と実施の形態4で述べた背面層との組み合
わせであるが、音響整合層として、圧電振動子12と同
形状の音響整合層、または実施の形態1で述べた分布型
の音響整合層13も適用可能である。さらにダンピング
層についても、ダンピング層を設けない場合は通常使用
されている圧電振動子と同形状のダンピング層、または
実施の形態3で述べた分布型のダンピング層18も適用
可能である。さらに、音響整合層、ダンピング層、圧電
振動子の電極のタイプを任意に選択することにより、感
度と製造コストのトレードオフから設定される最適な超
音波探触子を提供することが可能となるものである。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明による超音波探触
子は、圧電振動子面の規定の範囲のみに音響整合層また
はダンピング層を形成したものであり、また性質の異な
る2種の材料を用いた分布型の前面層と背面層を形成し
たものであり、高感度で方位方向の分解能の高い、かつ
低コストで歩留りの高い超音波探触子を提供することが
可能であるという有利な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における超音波探触子の
概略断面図
【図2】本発明の実施の形態1におけるリング状超音波
探触子の概略正面図
【図3】本発明の実施の形態1におけるアレイ状超音波
探触子の概略正面図
【図4】本発明の実施の形態1における超音波探触子の
動作を示す模式図
【図5】本発明の実施の形態2における超音波探触子の
概略断面図
【図6】本発明の実施の形態2におけるリング状超音波
探触子用音響整合層の斜視図
【図7】本発明の実施の形態2におけるアレイ状超音波
探触子用音響整合層の斜視図
【図8】本発明の実施の形態3における超音波探触子の
概略断面図
【図9】本発明の実施の形態3における超音波探触子の
動作を示す模式図
【図10】本発明の実施の形態4における超音波探触子
の概略断面図
【図11】本発明の実施の形態5における超音波探触子
の概略断面図
【図12】従来の凹面型圧電振動子の概略断面図
【図13】従来の圧電振動子分布型超音波探触子の概略
断面図
【符号の説明】
11 駆動用電極 12 圧電振動子 13 音響整合層 14 信号線 15 送受信部 16 前面透過層 17 前面非透過層 18 ダンピング層 19 背面反射層 20 背面吸収層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 足 立 明 久 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 東 奈緒子 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内 (72)発明者 山 口 恵 作 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動子から放射される超音波が圧電
    振動子の前方の一点に同相で到達するように構成された
    音波集束型超音波探触子において、圧電振動子の音波放
    射面側に、 【数1】 を満足する範囲のみに音響整合層が形成されていること
    を特徴とする超音波探触子。ただしrは圧電振動子面の
    中心からの距離、λは圧電振動子の共振波長、yは圧電
    振動子面から超音波集束点までの距離を示す。
  2. 【請求項2】 圧電振動子から放射される超音波が圧電
    振動子の前方の一点に同相で到達するように構成された
    音波集束型超音波探触子において、圧電振動子の音波放
    射面側に(数1)を満足する範囲と、 【数2】 を満足する範囲とで、異なる材料から構成されている前
    面層を持つことを特徴とする超音波探触子。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の前面層の(数1)を満足
    する範囲は圧電振動子からの超音波を減衰なく透過して
    外部へ放射する材料で構成され、(数2)を満足する範
    囲は圧電振動子からの超音波を反射するか、内部へ透過
    した超音波は減衰し外部へ放射しない材料で構成された
    ことを特徴とする請求項2記載の超音波探触子。
  4. 【請求項4】 超音波伝播媒体が水である場合に、請求
    項2記載の前面層の(数1)を満足する範囲がエポキシ
    系樹脂で構成され、(数2)を満足する範囲が中空球体
    を含むエポキシ系樹脂で構成されていることを特徴とす
    る請求項2記載の超音波探触子。
  5. 【請求項5】 圧電振動子から放射される超音波が圧電
    振動子の前方の一点に同相で到達するように構成された
    音波集束型超音波探触子において、圧電振動子の背面側
    に(数2)を満足する範囲のみにダンピング層が形成さ
    れていることを特徴とする超音波探触子。
  6. 【請求項6】 圧電振動子から放射される超音波が圧電
    振動子の前方の一点に同相で到達するように構成された
    音波集束型超音波探触子において、圧電振動子の背面側
    に(数1)を満足する範囲と(数2)を満足する範囲で
    異なる材料から形成されている背面層を持つことを特徴
    とする超音波探触子。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の背面層の(数1)を満足
    する範囲は圧電振動子からの超音波を反射し透過しない
    材料で構成され、(数2)を満足する範囲は超音波を内
    部へ透過し減衰する材料で構成されたことを特徴とする
    請求項6記載の超音波探触子。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の背面層の(数1)を満足
    する範囲は、中空球体を含むエポキシ系樹脂で構成さ
    れ、(数2)を満足する範囲はフェライトゴムで構成さ
    れたことを特徴とする請求項6記載の超音波探触子。
  9. 【請求項9】 圧電振動子と、請求項1記載の音響整合
    層または請求項2記載の前面層と、請求項4記載のダン
    ピング層または請求項5記載の背面層を組み合わせて構
    成されたことを特徴とする超音波探触子。
JP04648397A 1997-02-28 1997-02-28 超音波探触子 Expired - Fee Related JP3573902B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04648397A JP3573902B2 (ja) 1997-02-28 1997-02-28 超音波探触子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04648397A JP3573902B2 (ja) 1997-02-28 1997-02-28 超音波探触子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10243497A true JPH10243497A (ja) 1998-09-11
JP3573902B2 JP3573902B2 (ja) 2004-10-06

Family

ID=12748462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04648397A Expired - Fee Related JP3573902B2 (ja) 1997-02-28 1997-02-28 超音波探触子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3573902B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110320521A (zh) * 2018-03-28 2019-10-11 古野电气株式会社 收发波器
CN117482419A (zh) * 2023-12-08 2024-02-02 围美辣妈(北京)健康咨询有限公司 一种基于有限元阵列理疗头的平面超声波智能减脂理疗仪

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110320521A (zh) * 2018-03-28 2019-10-11 古野电气株式会社 收发波器
CN117482419A (zh) * 2023-12-08 2024-02-02 围美辣妈(北京)健康咨询有限公司 一种基于有限元阵列理疗头的平面超声波智能减脂理疗仪
CN117482419B (zh) * 2023-12-08 2024-05-31 围美辣妈(北京)健康咨询有限公司 一种基于有限元阵列理疗头的平面超声波智能减脂理疗仪

Also Published As

Publication number Publication date
JP3573902B2 (ja) 2004-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3478874B2 (ja) 超音波フェーズドアレイ変換器及びその製造方法
US6974417B2 (en) Ultrasound transducer array
JP4991860B2 (ja) 共振式超音波トランスジューサ
US7727156B2 (en) Dual frequency band ultrasound transducer arrays
US5400788A (en) Apparatus that generates acoustic signals at discrete multiple frequencies and that couples acoustic signals into a cladded-core acoustic waveguide
US6618206B2 (en) System and method for acoustic imaging at two focal lengths with a single lens
US5743855A (en) Broadband phased array transducer design with frequency controlled two dimension capability and methods for manufacture thereof
JPH07121158B2 (ja) 超音波探触子
JPS63255044A (ja) 複数の周波数で動作する特に医用イメージング用音響変換器
KR101955787B1 (ko) 바늘형 초음파 수신기가 적용된 집속 초음파 트랜스듀서 및 그 작동방법
JP3573902B2 (ja) 超音波探触子
CN216212320U (zh) 一种多频超声换能器及具有其的超声成像系统
JP3429696B2 (ja) 超音波探触子
JP2004233064A (ja) 超音波送受波器
JPH08275944A (ja) 配列型の超音波探触子
JPH1014916A (ja) 超音波プローブ
US20050107700A1 (en) Thin film ultrasonic transmitter
JPH06327098A (ja) 超音波送受波器
JP2002152890A (ja) 超音波探触子
JPH0759765A (ja) 超音波トランスデューサ
JPH07178082A (ja) 超音波探触子
JPH11146492A (ja) 超音波探触子
JPS61292550A (ja) アレイ形超音波探触子
JPH06105397A (ja) 超音波探触子
JP3652566B2 (ja) 超音波振動子

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040630

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070709

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees