JPH10239153A - 光スペクトラムアナライザ - Google Patents
光スペクトラムアナライザInfo
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- JPH10239153A JPH10239153A JP7193997A JP7193997A JPH10239153A JP H10239153 A JPH10239153 A JP H10239153A JP 7193997 A JP7193997 A JP 7193997A JP 7193997 A JP7193997 A JP 7193997A JP H10239153 A JPH10239153 A JP H10239153A
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- JP
- Japan
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- light
- polarization plane
- spectrum analyzer
- polarization
- optical spectrum
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 振動などの影響が少なく、安定した測定結果
が得られるようにする。 【解決手段】 偏波面検出手段1は、光源10から発せ
られた光11が入射されると、その光11の特定の偏波
面を検出する。偏波面回転手段2は、入射光の偏波面を
波長毎に異なる速度で回転させる。分離手段3は、偏波
面回転手段2からの出射光13を、直交する2つの偏光
成分に分離する。光電変換手段4は、分離された偏光1
4の少なくとも一つを、電気信号に変換する。演算手段
5は、光電変換された信号に基づいて演算処理を行い、
入射光11のスペクトルを算出する。このように、入射
光の偏光状態と、波長毎に異なる角度回転された出射光
の偏光状態とを検出し、各波長に対する回転角のデータ
を基に演算処理を行うことにより入射光の波長成分が求
められる。
が得られるようにする。 【解決手段】 偏波面検出手段1は、光源10から発せ
られた光11が入射されると、その光11の特定の偏波
面を検出する。偏波面回転手段2は、入射光の偏波面を
波長毎に異なる速度で回転させる。分離手段3は、偏波
面回転手段2からの出射光13を、直交する2つの偏光
成分に分離する。光電変換手段4は、分離された偏光1
4の少なくとも一つを、電気信号に変換する。演算手段
5は、光電変換された信号に基づいて演算処理を行い、
入射光11のスペクトルを算出する。このように、入射
光の偏光状態と、波長毎に異なる角度回転された出射光
の偏光状態とを検出し、各波長に対する回転角のデータ
を基に演算処理を行うことにより入射光の波長成分が求
められる。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は光計測分野において
光のスペクトラムを検出する光スペクトラムアナライザ
に関し、特に振動等に対する信頼性を向上させた光スペ
クトラムアナライザに関する。
光のスペクトラムを検出する光スペクトラムアナライザ
に関し、特に振動等に対する信頼性を向上させた光スペ
クトラムアナライザに関する。
【従来の技術】従来の光スペクトラムアナライザは、例
えば回折格子やマイケルソン干渉計から構成されてい
た。図10は、回折格子による光スペクトラムアナライ
ザの概略構成を示す図である。この光スペクトラムアナ
ライザでは、光源51からの光の光路上に入射スリット
52が設けられている。入射スリット52で広げられた
光波の光路上には、凹面鏡53が設けられている。凹面
鏡53で反射された光の光路上には、回折格子54が設
けられている。この回折格子54は、モータ55により
角度を変更できるような構造となっている。回折格子5
4で反射された光の光路上には、凹面鏡56が設けられ
ている。凹面鏡56で反射された光の光路上には、平面
鏡57が設けられている。平面鏡57で反射された光の
光路上には出射スリット58が設けられている。出射ス
リット58を介して出射される光の光路上にはフォトダ
イオード59が設けられている。フォトダイオード59
から出力された電気信号は、アナログ・ディジタル変換
器60に入力される。アナログ・ディジタル変換器60
から出力される信号は、コンピュータ61に入力され
る。コンピュータ61は、モータ55の回転を制御する
ことにより回折格子54の角度を所定の位置に調節し、
フォトダイオード59に入射する光の波長を制御してい
るとともに、アナログ・ディジタル変換器60から供給
された信号を解析する。このような光スペクトラムアナ
ライザにおいて、光源51が発する光のスペクトラムを
検出する際には、まず、コンピュータ61は回折格子5
4の角度を調節し、所定の波長の光のみがフォトダイオ
ード59に入射するようにする。すると、光源51から
の光は、入射スリット52により広げられ、ミラー53
に照射する。ミラー53で反射した光は平行な光線とな
り、回折格子54に入射する。すると、その光は波長に
応じて回折する。回折格子54により回折された光はミ
ラー56に入射し、所定の波長の光のみがミラー57と
出射スリット58を経て、フォトダイオード59で受光
される。フォトダイオード59で受光された光は、その
強度に応じたアナログの電気信号に変換される。その電
気信号は、アナログ・ディジタル変換器60によりディ
ジタル信号に変換され、コンピュータ61に入力され
る。コンピュータ61は、入力された信号に基づいて、
フォトダイオードに入射した光の強度を算出する。これ
により、所定の波長の光の強度が求められる。そして、
回折格子54の角度を変えながら、波長ごとの強度を求
めることにより、光源51の発する光のスペクトラムが
得られる。図11は、マイケルソン干渉計による光スペ
クトラムアナライザの概略構成を示す図である。これ
は、マイケルソン干渉計を用いたフーリエ分光方式の例
である。光源71からの光の光路上には、コリメータ7
2が設けられている。コリメータ72から出射した光の
光路上には、ビーム・スプリッタ73と移動鏡74とが
順に配置されている。移動鏡74は、モータ75によ
り、入射光と平行な方向に移動可能な構造となってい
る。また、ビーム・スプリッタ73で反射された光の光
路上には、固定鏡76が設けられている。固定鏡76で
反射し、ビーム・スプリッタ73を通過した光の光路上
には、フォトダイオード77が設けられている。フォト
ダイオード77が出力する電気信号は、アナログ・ディ
ジタル変換器78に入力される。アナログ・ディジタル
変換器78から出力される信号は、コンピュータ79に
入力される。コンピュータ79は、モータ75の回転を
制御することにより移動鏡74を連続的に移動しつつ、
アナログ・ディジタル変換器78から供給された信号を
解析する。このような光スペクトラムアナライザにおい
て、光源71が発する光のスペクトラムを検出するに
は、まず、コンピュータ79は移動鏡74を連続的に移
動させる。そして、光源71が発した光がコリメータ7
2に入力される。入力された光は、コリメータ72で平
行光となり、ビーム・スプリッタ73により分けられ、
移動鏡74と固定鏡76とに入射する。移動鏡74と固
定鏡76とで反射した2つの光は、ビーム・スプリッタ
73に戻され1つの光となる。このとき、2つの光には
光路差があるため、1つになった際に干渉が起こる。し
かも、移動鏡74は連続的に移動しているため、2つの
光の光路差も時間によって変化し、インタフェログラム
(干渉曲線)が得られる。このインタフェログラムは、
入力光のスペクトルがフーリエ変換されたものである。
そして、1つになった光はフォトダイオード77に入射
し、電気信号に変換される。その電気信号は、アナログ
・ディジタル変換器78によりサンプリングされた後、
ディジタル信号に変換されコンピュータ79によって高
速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform) 処
理がなされる。その結果、光源71が発した光のスペク
トラムが得られる。
えば回折格子やマイケルソン干渉計から構成されてい
た。図10は、回折格子による光スペクトラムアナライ
ザの概略構成を示す図である。この光スペクトラムアナ
ライザでは、光源51からの光の光路上に入射スリット
52が設けられている。入射スリット52で広げられた
光波の光路上には、凹面鏡53が設けられている。凹面
鏡53で反射された光の光路上には、回折格子54が設
けられている。この回折格子54は、モータ55により
角度を変更できるような構造となっている。回折格子5
4で反射された光の光路上には、凹面鏡56が設けられ
ている。凹面鏡56で反射された光の光路上には、平面
鏡57が設けられている。平面鏡57で反射された光の
光路上には出射スリット58が設けられている。出射ス
リット58を介して出射される光の光路上にはフォトダ
イオード59が設けられている。フォトダイオード59
から出力された電気信号は、アナログ・ディジタル変換
器60に入力される。アナログ・ディジタル変換器60
から出力される信号は、コンピュータ61に入力され
る。コンピュータ61は、モータ55の回転を制御する
ことにより回折格子54の角度を所定の位置に調節し、
フォトダイオード59に入射する光の波長を制御してい
るとともに、アナログ・ディジタル変換器60から供給
された信号を解析する。このような光スペクトラムアナ
ライザにおいて、光源51が発する光のスペクトラムを
検出する際には、まず、コンピュータ61は回折格子5
4の角度を調節し、所定の波長の光のみがフォトダイオ
ード59に入射するようにする。すると、光源51から
の光は、入射スリット52により広げられ、ミラー53
に照射する。ミラー53で反射した光は平行な光線とな
り、回折格子54に入射する。すると、その光は波長に
応じて回折する。回折格子54により回折された光はミ
ラー56に入射し、所定の波長の光のみがミラー57と
出射スリット58を経て、フォトダイオード59で受光
される。フォトダイオード59で受光された光は、その
強度に応じたアナログの電気信号に変換される。その電
気信号は、アナログ・ディジタル変換器60によりディ
ジタル信号に変換され、コンピュータ61に入力され
る。コンピュータ61は、入力された信号に基づいて、
フォトダイオードに入射した光の強度を算出する。これ
により、所定の波長の光の強度が求められる。そして、
回折格子54の角度を変えながら、波長ごとの強度を求
めることにより、光源51の発する光のスペクトラムが
得られる。図11は、マイケルソン干渉計による光スペ
クトラムアナライザの概略構成を示す図である。これ
は、マイケルソン干渉計を用いたフーリエ分光方式の例
である。光源71からの光の光路上には、コリメータ7
2が設けられている。コリメータ72から出射した光の
光路上には、ビーム・スプリッタ73と移動鏡74とが
順に配置されている。移動鏡74は、モータ75によ
り、入射光と平行な方向に移動可能な構造となってい
る。また、ビーム・スプリッタ73で反射された光の光
路上には、固定鏡76が設けられている。固定鏡76で
反射し、ビーム・スプリッタ73を通過した光の光路上
には、フォトダイオード77が設けられている。フォト
ダイオード77が出力する電気信号は、アナログ・ディ
ジタル変換器78に入力される。アナログ・ディジタル
変換器78から出力される信号は、コンピュータ79に
入力される。コンピュータ79は、モータ75の回転を
制御することにより移動鏡74を連続的に移動しつつ、
アナログ・ディジタル変換器78から供給された信号を
解析する。このような光スペクトラムアナライザにおい
て、光源71が発する光のスペクトラムを検出するに
は、まず、コンピュータ79は移動鏡74を連続的に移
動させる。そして、光源71が発した光がコリメータ7
2に入力される。入力された光は、コリメータ72で平
行光となり、ビーム・スプリッタ73により分けられ、
移動鏡74と固定鏡76とに入射する。移動鏡74と固
定鏡76とで反射した2つの光は、ビーム・スプリッタ
73に戻され1つの光となる。このとき、2つの光には
光路差があるため、1つになった際に干渉が起こる。し
かも、移動鏡74は連続的に移動しているため、2つの
光の光路差も時間によって変化し、インタフェログラム
(干渉曲線)が得られる。このインタフェログラムは、
入力光のスペクトルがフーリエ変換されたものである。
そして、1つになった光はフォトダイオード77に入射
し、電気信号に変換される。その電気信号は、アナログ
・ディジタル変換器78によりサンプリングされた後、
ディジタル信号に変換されコンピュータ79によって高
速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform) 処
理がなされる。その結果、光源71が発した光のスペク
トラムが得られる。
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の光スペ
クトラムアナライザは回折格子やミラーなどの可動部が
あるために振動に弱く装置の信頼性が低いという問題点
があった。また、分解能をあげるためには大きな干渉計
が必要になるが、この干渉計を安定にするためには、筐
体を強固にする必要があり、装置の重厚長大化を招いて
いた。本発明はこのような点に鑑みてなされたものであ
り、振動などの影響が少なく、安定した測定結果を得る
ことができる光スペクトラムアナライザを提供すること
を目的とする。
クトラムアナライザは回折格子やミラーなどの可動部が
あるために振動に弱く装置の信頼性が低いという問題点
があった。また、分解能をあげるためには大きな干渉計
が必要になるが、この干渉計を安定にするためには、筐
体を強固にする必要があり、装置の重厚長大化を招いて
いた。本発明はこのような点に鑑みてなされたものであ
り、振動などの影響が少なく、安定した測定結果を得る
ことができる光スペクトラムアナライザを提供すること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、光のスペクトラムを検出する光スペクト
ラムアナライザにおいて、入射光の所定の偏波面を検出
する偏波面検出手段と、入射光の前記偏波面を波長毎に
異なる回転速度で回転させる偏波面回転手段と、前記偏
波面回転手段の出射光から、所定の偏光を分離する分離
手段と、前記偏光の強度を電気信号に変換する光電変換
手段と、前記電気信号に基づいて前記入射光のスペクト
ルを算出する演算手段と、を有することを特徴とする光
スペクトラムアナライザが提供される。このような光ス
ペクトラムアナライザによれば、光が入射すると、偏波
面検出手段により、入射光の所定の偏波面が検出され
る。次に、入射光は、偏波面回転手段により、偏波面が
波長毎に異なる回転速度で回転させられる。すると、分
離手段により、所定の偏光が分離される。分離された偏
光の強度は、光電変換手段により、電気信号に変換され
る。そして、演算手段により、その電気信号に基づいた
演算がなされ、入射光のスペクトルが算出される。
決するために、光のスペクトラムを検出する光スペクト
ラムアナライザにおいて、入射光の所定の偏波面を検出
する偏波面検出手段と、入射光の前記偏波面を波長毎に
異なる回転速度で回転させる偏波面回転手段と、前記偏
波面回転手段の出射光から、所定の偏光を分離する分離
手段と、前記偏光の強度を電気信号に変換する光電変換
手段と、前記電気信号に基づいて前記入射光のスペクト
ルを算出する演算手段と、を有することを特徴とする光
スペクトラムアナライザが提供される。このような光ス
ペクトラムアナライザによれば、光が入射すると、偏波
面検出手段により、入射光の所定の偏波面が検出され
る。次に、入射光は、偏波面回転手段により、偏波面が
波長毎に異なる回転速度で回転させられる。すると、分
離手段により、所定の偏光が分離される。分離された偏
光の強度は、光電変換手段により、電気信号に変換され
る。そして、演算手段により、その電気信号に基づいた
演算がなされ、入射光のスペクトルが算出される。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の原理構成図であ
る。本発明の光スペクトラムアナライザは、以下のよう
な要素で構成されている。偏波面検出手段1は、光源1
0から発せられた光11が入射されると、その光11の
特定の偏波面を検出する。偏波面検出手段1で特定の偏
波面が検出された光12は、偏波面回転手段2へ入力さ
れる。偏波面回転手段2は、入射光の偏波面を波長毎に
異なる速度で回転させる。分離手段3は、偏波面回転手
段2からの出射光13を、直交する2つの偏光成分に分
離する。光電変換手段4は、分離された偏光14の少な
くとも一つを、電気信号に変換する。演算手段5は、光
電変換された信号に基づいて演算処理を行い、入射光1
1のスペクトルを算出する。このように、入射光の偏光
状態と、波長毎に異なる角度回転された出射光の偏光状
態とを検出し、各波長に対する回転角のデータを基に演
算処理を行うことにより入射光の波長成分が求められ
る。ところで、偏波面回転手段としては、ファラデー効
果を利用することができる。そこで、ファラデー効果に
より偏波面を回転させる光スペクトラムアナライザの実
施の形態について以下に説明する。図2は、第1の実施
の形態の概略構成を示す模式図である。光源21から発
せられた光の光路上に、偏光子22が設けられている。
偏光子22を通過した光は、ファラデー回転能を有する
光ファイバ(FRファイバ)23の一端に入射されてい
る。FRファイバ23は、複数の輪を作るように円形に
巻かれている。FRファイバ23の周囲には、電線25
が巻き付けられている。電線25の両端は、電源26に
接続されている。この電源26の出力は、コンピュータ
29によって制御されている。FRファイバ23から出
射された光は、偏波依存型ビームスプリッタ(PBS)
24に入射される。このPBS24は、偏光子22を透
過することができる偏波成分と同じ偏光方向の直線偏光
のみを透過するように配置されている。PBS24を透
過した光は、フォトダイオード27に照射する。フォト
ダイオード27から出力される電気信号は、アナログ・
ディジタル変換器28に入力される。アナログ・ディジ
タル変換器28の出力は、コンピュータ29に入力され
る。コンピュータ29は、電源26を制御し、電線25
に対して鋸歯状波の電流を供給するとともに、アナログ
・ディジタル変換器28から供給される信号を解析し、
光源21の光のスペクトラムを算出する。以上の光スペ
クトラムアナライザでは、ファラデー効果を有する媒体
として光ファイバが用いられている。そして、その周囲
に巻かれた電線25に流れる鋸歯状波によって、FRフ
ァイバ23には磁場が印可されている。電線25に供給
されている電流が鋸歯状波であることから、FRファイ
バ23に加えられる磁場の強さも鋸歯状波的に変化す
る。そして、光源21の光は、偏光子22により、一定
の偏波成分のみの直線偏光が取り出される。偏光子22
を通過した直線偏光は、FRファイバ23に入射し、そ
のFRファイバ23内を伝播し、ファラデー回転能の影
響により、直線偏光の偏波面が回転する。このとき、フ
ァラデー回転能が光の波長に依存することから、異なる
波長の光は、異なる速度で偏波面が回転する。FRファ
イバ23から出射した光のうち、FRファイバ23に入
射した光と同じ偏光方向の偏波成分のみがPBS24を
透過し、フォトダイオード27に照射される。フォトダ
イオード27は、照射された光の強度を電気信号に変換
し、アナログ・ディジタル変換器28に入力する。する
と、アナログ信号がディジタル信号に変換され、コンピ
ュータ29に入力される。その際、コンピュータ29
は、電線25に印可している鋸歯状波と同期を取り、電
流が直線的に変化している間の信号を取り込むようにし
ている。その信号に基づいて、コンピュータ29により
フーリエ変換が行われ、光源21の発した光のスペクト
ルが導き出される。以下に、コンピュータ29が行う演
算式の導出方法を説明する。まず、ファラデー回転角θ
は、媒体のファラデー回転能をVr 、電流をJ、電線2
5の巻き数をNc とすると、
を参照して説明する。図1は本発明の原理構成図であ
る。本発明の光スペクトラムアナライザは、以下のよう
な要素で構成されている。偏波面検出手段1は、光源1
0から発せられた光11が入射されると、その光11の
特定の偏波面を検出する。偏波面検出手段1で特定の偏
波面が検出された光12は、偏波面回転手段2へ入力さ
れる。偏波面回転手段2は、入射光の偏波面を波長毎に
異なる速度で回転させる。分離手段3は、偏波面回転手
段2からの出射光13を、直交する2つの偏光成分に分
離する。光電変換手段4は、分離された偏光14の少な
くとも一つを、電気信号に変換する。演算手段5は、光
電変換された信号に基づいて演算処理を行い、入射光1
1のスペクトルを算出する。このように、入射光の偏光
状態と、波長毎に異なる角度回転された出射光の偏光状
態とを検出し、各波長に対する回転角のデータを基に演
算処理を行うことにより入射光の波長成分が求められ
る。ところで、偏波面回転手段としては、ファラデー効
果を利用することができる。そこで、ファラデー効果に
より偏波面を回転させる光スペクトラムアナライザの実
施の形態について以下に説明する。図2は、第1の実施
の形態の概略構成を示す模式図である。光源21から発
せられた光の光路上に、偏光子22が設けられている。
偏光子22を通過した光は、ファラデー回転能を有する
光ファイバ(FRファイバ)23の一端に入射されてい
る。FRファイバ23は、複数の輪を作るように円形に
巻かれている。FRファイバ23の周囲には、電線25
が巻き付けられている。電線25の両端は、電源26に
接続されている。この電源26の出力は、コンピュータ
29によって制御されている。FRファイバ23から出
射された光は、偏波依存型ビームスプリッタ(PBS)
24に入射される。このPBS24は、偏光子22を透
過することができる偏波成分と同じ偏光方向の直線偏光
のみを透過するように配置されている。PBS24を透
過した光は、フォトダイオード27に照射する。フォト
ダイオード27から出力される電気信号は、アナログ・
ディジタル変換器28に入力される。アナログ・ディジ
タル変換器28の出力は、コンピュータ29に入力され
る。コンピュータ29は、電源26を制御し、電線25
に対して鋸歯状波の電流を供給するとともに、アナログ
・ディジタル変換器28から供給される信号を解析し、
光源21の光のスペクトラムを算出する。以上の光スペ
クトラムアナライザでは、ファラデー効果を有する媒体
として光ファイバが用いられている。そして、その周囲
に巻かれた電線25に流れる鋸歯状波によって、FRフ
ァイバ23には磁場が印可されている。電線25に供給
されている電流が鋸歯状波であることから、FRファイ
バ23に加えられる磁場の強さも鋸歯状波的に変化す
る。そして、光源21の光は、偏光子22により、一定
の偏波成分のみの直線偏光が取り出される。偏光子22
を通過した直線偏光は、FRファイバ23に入射し、そ
のFRファイバ23内を伝播し、ファラデー回転能の影
響により、直線偏光の偏波面が回転する。このとき、フ
ァラデー回転能が光の波長に依存することから、異なる
波長の光は、異なる速度で偏波面が回転する。FRファ
イバ23から出射した光のうち、FRファイバ23に入
射した光と同じ偏光方向の偏波成分のみがPBS24を
透過し、フォトダイオード27に照射される。フォトダ
イオード27は、照射された光の強度を電気信号に変換
し、アナログ・ディジタル変換器28に入力する。する
と、アナログ信号がディジタル信号に変換され、コンピ
ュータ29に入力される。その際、コンピュータ29
は、電線25に印可している鋸歯状波と同期を取り、電
流が直線的に変化している間の信号を取り込むようにし
ている。その信号に基づいて、コンピュータ29により
フーリエ変換が行われ、光源21の発した光のスペクト
ルが導き出される。以下に、コンピュータ29が行う演
算式の導出方法を説明する。まず、ファラデー回転角θ
は、媒体のファラデー回転能をVr 、電流をJ、電線2
5の巻き数をNc とすると、
【数1】 と書ける。ファラデー回転能Vr は一般に波長に依存す
る。図3は、ファラデー回転能の波長依存性を示す図で
ある。この図は、横軸に波長λ、縦軸にファラデー回転
能Vr を取っている。図から分かるように、波長が長い
ほどファラデー回転能Vr は低下する。そのため、波長
毎に異なる速度で偏波面が回転させられる。例えば、λ
1 とλ2 (λ1 >λ2 )の波長を比べると、λ2 の方が
ファラデー回転能Vr が大きいため、λ2 の方が偏波面
の回転速度が速くなる。図4は、波長毎のPBS24を
透過する光量(分離手段透過光量)の違いを示す図であ
る。この図は、横軸に時間t、縦軸に分離手段透過光量
をとっている。図から分かるように、λ1 よりλ2 の方
が回線速度が速いので検光子を透過する光量の変動周期
が短い。今、以下の式のような直線偏光が入射する場合
を考える。
る。図3は、ファラデー回転能の波長依存性を示す図で
ある。この図は、横軸に波長λ、縦軸にファラデー回転
能Vr を取っている。図から分かるように、波長が長い
ほどファラデー回転能Vr は低下する。そのため、波長
毎に異なる速度で偏波面が回転させられる。例えば、λ
1 とλ2 (λ1 >λ2 )の波長を比べると、λ2 の方が
ファラデー回転能Vr が大きいため、λ2 の方が偏波面
の回転速度が速くなる。図4は、波長毎のPBS24を
透過する光量(分離手段透過光量)の違いを示す図であ
る。この図は、横軸に時間t、縦軸に分離手段透過光量
をとっている。図から分かるように、λ1 よりλ2 の方
が回線速度が速いので検光子を透過する光量の変動周期
が短い。今、以下の式のような直線偏光が入射する場合
を考える。
【数2】
【数3】
【数4】 ここで、角振動数ωは光の振動数をνとしてω=2πνで
表せ、E(t) は光の電界強度、S(t) はスペクトル関数
である。ファラデー媒体を透過した光は角度θだけ回転
してそのx偏光成分(偏光子22を透過した偏光と同じ
方向の偏波成分)は、
表せ、E(t) は光の電界強度、S(t) はスペクトル関数
である。ファラデー媒体を透過した光は角度θだけ回転
してそのx偏光成分(偏光子22を透過した偏光と同じ
方向の偏波成分)は、
【数5】 となる。θの時間変化率が観測時間の分解能(T)に比
べて十分小さければ、透過光強度I(t)は不要な定数
項を省いて次式のように書ける。
べて十分小さければ、透過光強度I(t)は不要な定数
項を省いて次式のように書ける。
【数6】 ここで、電線25を流れる電流が時間変化率κ A/s で
変化する場合にはθは次のように書くことができる。
変化する場合にはθは次のように書くことができる。
【数7】
【数8】
【数9】 更に、一般に可視光以上の波長ではVr は波長の2乗に
反比例し、この場合には、
反比例し、この場合には、
【数10】
【数11】
【数12】 であり、これを上式に代入、整理すると、
【数13】 となる。従って入射光のスペクトルは、
【数14】 のようになる。即ち、透過光強度のフーリエ変換よりス
ペクトラムが求められる。図5は、スペクトル関数の例
を示す図である。この図は、横軸に角振動数ω、縦軸に
スペクトル関数の値を取っている。このようなスペクト
ル関数であれば、入射光には、λ1 とλ2 の波長の光が
多く含まれていることが分かる。即ち、図2のコンピュ
ータ29にアナログ・ディジタル変換器28から入力さ
れる信号は、透過光強度I(t)を示しており、その値
に基づいて、式(14)を導き出すことができる。導き
出された式(14)が、光源21の光のスペクトラムを
表している。このように、入射光の偏光状態と、波長毎
に異なる角度回転された出射光の偏光状態とを検出し、
各波長に対する回転角のデータを基に演算処理を行うこ
とにより入射光の波長成分が求められる。このような光
スペクトラムアナライザによれば、偏波面を波長毎に異
なる速度で回転させるのにファラデーローテーターを用
いるため、機械的可動部が無く、偏波面を高速に回転さ
せることができる。しかも、回転角の波長依存性が波長
の2乗に反比例するため、可視光のような短波長の光に
おいては大きな波長分散となり分解能を高めることがで
きる。さらに、装置全体の構成が単純であるため、装置
の小型軽量化も可能となる。また、電線に鋸歯状波を流
しファラデーローテーターでの偏波面の回転角が時間に
ほぼ比例するようにしたため、各波長毎の検出信号は三
角関数で表すことができ、コンピュータでの演算が容易
となる。しかも、ファラデー回転を受けた光から分離す
る偏光成分の偏波面を、FRファイバに入射した直線偏
光の偏波面と同じ方向にしたため、コンピュータでの計
算は更に容易になる。また、入射光の偏波面を検出する
手段として偏光子を用いることにより回転前の偏光状態
が一定となり、演算処理を大幅に短縮することができ
る。また、演算回路においてフーリエ変換を行うことに
よりスペクトル関数を求めることができるため、高速フ
ーリエ変換により演算時間を短縮することができる。さ
らに、ファラデーローテーターに光ファイバを用いたこ
とにより、媒体長を容易に長くとることができるため、
偏波面の回転角を大きくでき、振動や衝撃にも強くな
る。ところで、上記の第1の実施の形態では、ファラデ
ー回転能を有するFRファイバ23に巻き付けた電線2
5に所定の電流が流すことにより、FRファイバ23の
周囲に磁場を発生させているが、他の方法で磁場を発生
させても良い。また、FRファイバ内を伝播する直線偏
光の偏波面を時間変化させる方法としては、同じ光路内
にパルス光を何度も通過させることによっても実現可能
である。図6は、第2の実施の形態の概略構成を示す模
式図である。光源31から発せられた光は、光ファイバ
32に入射する。この光ファイバ32の途中には、シャ
ッタ33が設けられている。このシャッタ33は、コン
ピュータ44により開閉が制御されている。光ファイバ
32から出射された光の光路上には、コリメータレンズ
34、偏光子35、及びレンズ36が順に配置されてい
る。そして、レンズ36を透過した光は、ファラデー回
転能を有する光ファイバ(FRファイバ)37の一端に
入射されている。このFRファイバ37は、円筒形の永
久磁石38の内部をくぐらされている。FRファイバ3
7から出射された光は、コリメータレンズ39を介して
ビームスプリッタ(BS)40に入射される。BS40
は、大半の光を透過して再度FRファイバ37に入射
し、一部の光を反射して検光子41へ送る。検光子41
は、所定の偏波成分のみを透過させ、フォトダイオード
42に照射させる。フォトダイオード42から出力され
る電気信号は、アナログ・ディジタル変換器43に入力
される。アナログ・ディジタル変換器43の出力は、コ
ンピュータ44に入力される。コンピュータ44は、シ
ャッタ33の開閉を制御してパルス光を発生させるとと
もに、アナログ・ディジタル変換器43から供給される
信号を解析し、光源31の発する光のスペクトラムを算
出する。このような光スペクトラムアナライザにおい
て、光源31のスペクトラムを取得するには、まず、コ
ンピュータ44がシャッタを制御して、光源31からの
光をパルス光に変換する。このパルス光の長さは、FR
ファイバ37の長さよりも短くなければならない。即
ち、光がFRファイバ37を一周する時間よりも短い時
間だけ、シャッタ33を開ける。光ファイバ32を透過
したパルス光は、コリメータレンズ34により平行光線
とされる。さらに、偏光子35によって、直線偏光のみ
が取り出される。直線偏光はレンズ36で集光され、F
Rファイバ37に入射する。FRファイバ37の伝播す
る直線偏光は、永久磁石38の内部を通る際に、ファラ
デー回転により偏波面が回転する。このとき、偏波面が
どの程度回転するのかは、直線偏光に含まれる光の波長
ごとに異なる。ファラデー回転を受けた直線偏光は、コ
リメータレンズ39によって平行光線にされ、BS40
に入射する。すると、大半の光は、再度FRファイバ3
7へ送られ、FRフィバ37の周回を重ねる。そして、
FRファイバ37を周回するごとに、偏波面の回転角度
が大きくなる。BS40で反射された一部の光は、検光
子41で一定方向の偏波成分のみが取り出される。その
取り出された偏波成分の光の量は、フォトダイオード4
2によって電気信号に変換される。その電気信号は、ア
ナログ・ディジタル変換器43によってディジタル信号
に変換され、コンピュータ44に入力される。すると、
コンピュータ44は、式(14)の演算を実行しスペク
トラムを算出する。このように、入射光をパルス化し、
そのパスル光の偏波面を、永久磁石内を通過するFRフ
ァイバ内を周回させ、一周毎に少しずつ光を取り出すよ
うにしたため、周回毎に偏波面の回転角が増加し、時間
にほぼ比例して偏波面が回転する。従って、1周毎に取
り出した光から所定の偏光を分離し、スペクトルを演算
することができる。なお、上記の実施の形態では、FR
ファイバのファラデー回転能により偏波面を回転させて
いるが、旋光性物質により偏波面を波長毎に異なる角度
だけ回転させることもできる。その場合には、第2の実
施の形態における永久磁石に変えて旋光性物質を設け、
光ファイバを1周するごとに旋光性物質内を透過させ
る。これにより、時間に比例して偏波面を回転させるこ
とができる。旋光性物質としては、水晶などがある。こ
の場合、光を周回させるための光ファイバは、ファラデ
ー回転能を有している必要はない。さらに、FRファイ
バの光路中に半導体アンプや光ファイバアンプ等の光ア
ンプを配置し、周回による光損失を補うように光増幅す
ることが好ましい。このような実施の形態を以下に説明
する。なお、以下の図7、図8に示す構成は、図6の構
成と基本的に同じ構成であるため、同じ構成要素には同
一の符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明す
る。図7は、第3の実施の形態の概略構成を示す模式図
である。この実施の形態の第2の実施の形態との相違点
は、RFファイバ37の途中に半導体アンプ45が配置
されていることである。これにより、RFファイバ37
を周回する光は、一周毎に半導体アンプ45で増幅さ
れ、光損失が補われる。図8は、第4の実施の形態の概
略構成を示す模式図である。この実施の形態の第2の実
施の形態との相違点は、RFファイバ37の途中に光フ
ァイバアンプ46が配置されていることである。これに
より、RFファイバ37を周回する光は、一周毎に光フ
ァイバアンプ46で増幅され、光損失が補われる。以上
のようにして、振動などの影響が少なく、安定した測定
結果を得ることができる。ところで、上記のような各構
成の光スペクトラムアナライザの分解能をあげるには、
偏波面の回転角を大きくする必要がある。偏波面の回転
角を大きくするには、ファラデー媒体を長くするか、印
可する磁場の強度を強くしなければならない。ところ
が、ファラデー媒体を長くすることはコストの上昇につ
ながる。また、磁場を強くすることは、大電流が必要に
なり、消費電力の向上とケーブルの肥大化による重量増
加を伴う。また、第1の実施の形態のような構成では、
電線によるコイル長を長くすることも考えられるが、コ
イル長を長くするとインダクタンスが大きくなり、高速
に鋸歯状波を印加することが困難となる。そこで、光学
系を大型化せずに分解能を高めることができる光スペク
トラムアナライザの例を、第5の実施の形態として以下
に説明する。図9は、第5の実施の形態の概略構成を示
す模式図である。この実施の形態は、偏光がファラデー
ローテータ内を往復するような構成とすることにより、
分解能を高めている。なお、この実施の形態の基本構成
は図2に示した第1の実施の形態とほぼ同じであるた
め、同一構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略
する。この第5の実施の形態の第1の実施の形態と異な
る点は、偏向子22の代りに偏波依存型ビームスプリッ
タ(PBS)22aが設けられていること、PBS24
の代りにミラー24aが設けられていること、及びフォ
トダイオード27がPBS22aからの反射光を受光す
ることである。このような構成の光スペクトラムアナラ
イザによれば、光源21の光は、PBS22aにより、
一定の偏波成分のみの直線偏光が取り出される。偏光子
22aを通過した直線偏光は、FRファイバ23に入射
し、そのFRファイバ23内を伝播し、ファラデー回転
能の影響により偏波面が回転する。このとき、ファラデ
ー回転能が光の波長に依存することから、異なる波長の
光は、異なる速度で偏波面が回転する。FRファイバ2
3から出射した光は、ミラー24aで反射され再度FR
ファイバ23に入射する。そして、反射光がFRファイ
バ23内を逆行する。ここで、ファラデー効果は非相反
的現象であるため、復路でも往路と同じ方向に偏向面が
回転する。そのため、反射して戻った光は、ファラデー
回転角が倍加されてPBS22aに入射する。FRファ
イバ23からPBS22aに戻った光の所定の偏光がP
BS22aで分離される。分離された偏光は、フォトダ
イオード27で受光される。フォトダイオード27は、
照射された光の強度を電気信号に変換し、アナログ・デ
ィジタル変換器28に入力する。すると、アナログ信号
がディジタル信号に変換され、コンピュータ29に入力
される。その際、コンピュータ29は、電線25に印可
している鋸歯状波と同期を取り、電流が直線的に変化し
ている間の信号を取り込むようにしている。コンピュー
タ29に取り込まれた信号はフーリエ変換され、式(1
4)に基づいて光源21の発した光のスペクトルが導き
出される。これにより、実質的にファラデー媒体及びコ
イル長を2倍にしたのと同じ効果を得ることができる。
その結果、FRファイバ23と電線25との長さが半分
ですむこととなり、小型軽量化が図れるとともに材料コ
ストが削減できる。また、FRファイバ23が振動する
と、その影響でFRファイバ23内を伝播する光の偏波
面が回転してしまうことが知られている。ところが、上
記のように、FRファイバ23中を入射光が往復する構
造にすれば、光は非常に短時間でFRファイバ23内を
往復する。そのため、往路と復路とでは同じ大きさの逆
方向の回転が生じ、ファイバの振動などが偏波面の回転
角に及ぼす影響は相殺される。すなわち、非相反的現象
であるファラデー回転だけが倍加され、その他の影響に
よる偏波面の回転は相殺される。その結果、検出される
光スペクトラムの精度を向上させることができる。な
お、この実施の形態におけるPBS22aに代えて、ル
チルなどの偏光プリズムやファイバ型の偏光分離素子を
用いてもよい。また、PBS22aの代りに、光導波路
を用いることもできる。
ペクトラムが求められる。図5は、スペクトル関数の例
を示す図である。この図は、横軸に角振動数ω、縦軸に
スペクトル関数の値を取っている。このようなスペクト
ル関数であれば、入射光には、λ1 とλ2 の波長の光が
多く含まれていることが分かる。即ち、図2のコンピュ
ータ29にアナログ・ディジタル変換器28から入力さ
れる信号は、透過光強度I(t)を示しており、その値
に基づいて、式(14)を導き出すことができる。導き
出された式(14)が、光源21の光のスペクトラムを
表している。このように、入射光の偏光状態と、波長毎
に異なる角度回転された出射光の偏光状態とを検出し、
各波長に対する回転角のデータを基に演算処理を行うこ
とにより入射光の波長成分が求められる。このような光
スペクトラムアナライザによれば、偏波面を波長毎に異
なる速度で回転させるのにファラデーローテーターを用
いるため、機械的可動部が無く、偏波面を高速に回転さ
せることができる。しかも、回転角の波長依存性が波長
の2乗に反比例するため、可視光のような短波長の光に
おいては大きな波長分散となり分解能を高めることがで
きる。さらに、装置全体の構成が単純であるため、装置
の小型軽量化も可能となる。また、電線に鋸歯状波を流
しファラデーローテーターでの偏波面の回転角が時間に
ほぼ比例するようにしたため、各波長毎の検出信号は三
角関数で表すことができ、コンピュータでの演算が容易
となる。しかも、ファラデー回転を受けた光から分離す
る偏光成分の偏波面を、FRファイバに入射した直線偏
光の偏波面と同じ方向にしたため、コンピュータでの計
算は更に容易になる。また、入射光の偏波面を検出する
手段として偏光子を用いることにより回転前の偏光状態
が一定となり、演算処理を大幅に短縮することができ
る。また、演算回路においてフーリエ変換を行うことに
よりスペクトル関数を求めることができるため、高速フ
ーリエ変換により演算時間を短縮することができる。さ
らに、ファラデーローテーターに光ファイバを用いたこ
とにより、媒体長を容易に長くとることができるため、
偏波面の回転角を大きくでき、振動や衝撃にも強くな
る。ところで、上記の第1の実施の形態では、ファラデ
ー回転能を有するFRファイバ23に巻き付けた電線2
5に所定の電流が流すことにより、FRファイバ23の
周囲に磁場を発生させているが、他の方法で磁場を発生
させても良い。また、FRファイバ内を伝播する直線偏
光の偏波面を時間変化させる方法としては、同じ光路内
にパルス光を何度も通過させることによっても実現可能
である。図6は、第2の実施の形態の概略構成を示す模
式図である。光源31から発せられた光は、光ファイバ
32に入射する。この光ファイバ32の途中には、シャ
ッタ33が設けられている。このシャッタ33は、コン
ピュータ44により開閉が制御されている。光ファイバ
32から出射された光の光路上には、コリメータレンズ
34、偏光子35、及びレンズ36が順に配置されてい
る。そして、レンズ36を透過した光は、ファラデー回
転能を有する光ファイバ(FRファイバ)37の一端に
入射されている。このFRファイバ37は、円筒形の永
久磁石38の内部をくぐらされている。FRファイバ3
7から出射された光は、コリメータレンズ39を介して
ビームスプリッタ(BS)40に入射される。BS40
は、大半の光を透過して再度FRファイバ37に入射
し、一部の光を反射して検光子41へ送る。検光子41
は、所定の偏波成分のみを透過させ、フォトダイオード
42に照射させる。フォトダイオード42から出力され
る電気信号は、アナログ・ディジタル変換器43に入力
される。アナログ・ディジタル変換器43の出力は、コ
ンピュータ44に入力される。コンピュータ44は、シ
ャッタ33の開閉を制御してパルス光を発生させるとと
もに、アナログ・ディジタル変換器43から供給される
信号を解析し、光源31の発する光のスペクトラムを算
出する。このような光スペクトラムアナライザにおい
て、光源31のスペクトラムを取得するには、まず、コ
ンピュータ44がシャッタを制御して、光源31からの
光をパルス光に変換する。このパルス光の長さは、FR
ファイバ37の長さよりも短くなければならない。即
ち、光がFRファイバ37を一周する時間よりも短い時
間だけ、シャッタ33を開ける。光ファイバ32を透過
したパルス光は、コリメータレンズ34により平行光線
とされる。さらに、偏光子35によって、直線偏光のみ
が取り出される。直線偏光はレンズ36で集光され、F
Rファイバ37に入射する。FRファイバ37の伝播す
る直線偏光は、永久磁石38の内部を通る際に、ファラ
デー回転により偏波面が回転する。このとき、偏波面が
どの程度回転するのかは、直線偏光に含まれる光の波長
ごとに異なる。ファラデー回転を受けた直線偏光は、コ
リメータレンズ39によって平行光線にされ、BS40
に入射する。すると、大半の光は、再度FRファイバ3
7へ送られ、FRフィバ37の周回を重ねる。そして、
FRファイバ37を周回するごとに、偏波面の回転角度
が大きくなる。BS40で反射された一部の光は、検光
子41で一定方向の偏波成分のみが取り出される。その
取り出された偏波成分の光の量は、フォトダイオード4
2によって電気信号に変換される。その電気信号は、ア
ナログ・ディジタル変換器43によってディジタル信号
に変換され、コンピュータ44に入力される。すると、
コンピュータ44は、式(14)の演算を実行しスペク
トラムを算出する。このように、入射光をパルス化し、
そのパスル光の偏波面を、永久磁石内を通過するFRフ
ァイバ内を周回させ、一周毎に少しずつ光を取り出すよ
うにしたため、周回毎に偏波面の回転角が増加し、時間
にほぼ比例して偏波面が回転する。従って、1周毎に取
り出した光から所定の偏光を分離し、スペクトルを演算
することができる。なお、上記の実施の形態では、FR
ファイバのファラデー回転能により偏波面を回転させて
いるが、旋光性物質により偏波面を波長毎に異なる角度
だけ回転させることもできる。その場合には、第2の実
施の形態における永久磁石に変えて旋光性物質を設け、
光ファイバを1周するごとに旋光性物質内を透過させ
る。これにより、時間に比例して偏波面を回転させるこ
とができる。旋光性物質としては、水晶などがある。こ
の場合、光を周回させるための光ファイバは、ファラデ
ー回転能を有している必要はない。さらに、FRファイ
バの光路中に半導体アンプや光ファイバアンプ等の光ア
ンプを配置し、周回による光損失を補うように光増幅す
ることが好ましい。このような実施の形態を以下に説明
する。なお、以下の図7、図8に示す構成は、図6の構
成と基本的に同じ構成であるため、同じ構成要素には同
一の符号を付して説明を省略し、相違点のみを説明す
る。図7は、第3の実施の形態の概略構成を示す模式図
である。この実施の形態の第2の実施の形態との相違点
は、RFファイバ37の途中に半導体アンプ45が配置
されていることである。これにより、RFファイバ37
を周回する光は、一周毎に半導体アンプ45で増幅さ
れ、光損失が補われる。図8は、第4の実施の形態の概
略構成を示す模式図である。この実施の形態の第2の実
施の形態との相違点は、RFファイバ37の途中に光フ
ァイバアンプ46が配置されていることである。これに
より、RFファイバ37を周回する光は、一周毎に光フ
ァイバアンプ46で増幅され、光損失が補われる。以上
のようにして、振動などの影響が少なく、安定した測定
結果を得ることができる。ところで、上記のような各構
成の光スペクトラムアナライザの分解能をあげるには、
偏波面の回転角を大きくする必要がある。偏波面の回転
角を大きくするには、ファラデー媒体を長くするか、印
可する磁場の強度を強くしなければならない。ところ
が、ファラデー媒体を長くすることはコストの上昇につ
ながる。また、磁場を強くすることは、大電流が必要に
なり、消費電力の向上とケーブルの肥大化による重量増
加を伴う。また、第1の実施の形態のような構成では、
電線によるコイル長を長くすることも考えられるが、コ
イル長を長くするとインダクタンスが大きくなり、高速
に鋸歯状波を印加することが困難となる。そこで、光学
系を大型化せずに分解能を高めることができる光スペク
トラムアナライザの例を、第5の実施の形態として以下
に説明する。図9は、第5の実施の形態の概略構成を示
す模式図である。この実施の形態は、偏光がファラデー
ローテータ内を往復するような構成とすることにより、
分解能を高めている。なお、この実施の形態の基本構成
は図2に示した第1の実施の形態とほぼ同じであるた
め、同一構成要素には同じ符号を付し、その説明を省略
する。この第5の実施の形態の第1の実施の形態と異な
る点は、偏向子22の代りに偏波依存型ビームスプリッ
タ(PBS)22aが設けられていること、PBS24
の代りにミラー24aが設けられていること、及びフォ
トダイオード27がPBS22aからの反射光を受光す
ることである。このような構成の光スペクトラムアナラ
イザによれば、光源21の光は、PBS22aにより、
一定の偏波成分のみの直線偏光が取り出される。偏光子
22aを通過した直線偏光は、FRファイバ23に入射
し、そのFRファイバ23内を伝播し、ファラデー回転
能の影響により偏波面が回転する。このとき、ファラデ
ー回転能が光の波長に依存することから、異なる波長の
光は、異なる速度で偏波面が回転する。FRファイバ2
3から出射した光は、ミラー24aで反射され再度FR
ファイバ23に入射する。そして、反射光がFRファイ
バ23内を逆行する。ここで、ファラデー効果は非相反
的現象であるため、復路でも往路と同じ方向に偏向面が
回転する。そのため、反射して戻った光は、ファラデー
回転角が倍加されてPBS22aに入射する。FRファ
イバ23からPBS22aに戻った光の所定の偏光がP
BS22aで分離される。分離された偏光は、フォトダ
イオード27で受光される。フォトダイオード27は、
照射された光の強度を電気信号に変換し、アナログ・デ
ィジタル変換器28に入力する。すると、アナログ信号
がディジタル信号に変換され、コンピュータ29に入力
される。その際、コンピュータ29は、電線25に印可
している鋸歯状波と同期を取り、電流が直線的に変化し
ている間の信号を取り込むようにしている。コンピュー
タ29に取り込まれた信号はフーリエ変換され、式(1
4)に基づいて光源21の発した光のスペクトルが導き
出される。これにより、実質的にファラデー媒体及びコ
イル長を2倍にしたのと同じ効果を得ることができる。
その結果、FRファイバ23と電線25との長さが半分
ですむこととなり、小型軽量化が図れるとともに材料コ
ストが削減できる。また、FRファイバ23が振動する
と、その影響でFRファイバ23内を伝播する光の偏波
面が回転してしまうことが知られている。ところが、上
記のように、FRファイバ23中を入射光が往復する構
造にすれば、光は非常に短時間でFRファイバ23内を
往復する。そのため、往路と復路とでは同じ大きさの逆
方向の回転が生じ、ファイバの振動などが偏波面の回転
角に及ぼす影響は相殺される。すなわち、非相反的現象
であるファラデー回転だけが倍加され、その他の影響に
よる偏波面の回転は相殺される。その結果、検出される
光スペクトラムの精度を向上させることができる。な
お、この実施の形態におけるPBS22aに代えて、ル
チルなどの偏光プリズムやファイバ型の偏光分離素子を
用いてもよい。また、PBS22aの代りに、光導波路
を用いることもできる。
【実施例】以下に、上記の実施の形態に基づく本発明の
実施例について説明する。まず、第1の実施の形態(図
2に示す)に基づいた第1の実施例を説明する。この実
施例では、ファラデー媒体に約30mの長さのFRファ
イバ(HOYA 製、9×106rad ・ m2 /A・ turn) を用い、
そのFRファイバを96turnさせた。そして、そのFR
ファイバの周りに電線を300turnさせた。電線に流す
鋸歯状波は、振幅を26A、周期を50μsecとし
た。その結果、波長1.55μmにおいて分解能約25
nmを得た。次に、第2に実施の形態(図6に示す)に
基づいた第2の実施例を説明する。この実施例では、第
1の実施例のFRファイバと同様の性質のFRファイバ
を、1mの長さにして用いた。FRファイバの途中に設
けた永久磁石には、FRファイバ内に約200Oeの磁
場を形成するようなものを用いた。すると、FRファイ
バ内を伝播する直線偏光の偏波面は、波長1.55μm
の光に対して一周当たり約2π/1000rad回転す
る。また、ビームスプリッタ(BS)には、1:99の
比率で反射光と透過光とを分離するものを用いた。これ
にパルス幅約3nsecのパルス光を入射すると周期約
5nsecで偏波面が徐々に回転する信号が得られる。
その結果、第1の実施例と同様の分解能が得られた。ま
た、上記第3の実施の形態(図7に示す)若しくは第4
の実施の形態(図8に示す)に基づいて本発明を実施し
た際には、半導体アンプ若しくは光ファイバアンプによ
りFRファイバを周回することにより生じる光損失を補
うように光増幅を行った。その他の構成は、第2の実施
例と同じである。次に、第5の実施の形態(図9に示
す)に基づいた第3の実施例を説明する。この実施例で
は、ファラデー媒体に約30mの長さのFRファイバ(H
OYA 製、9×106rad ・ m2 /A・ turn) を用い、そのF
Rファイバを96turnさせた。そして、そのFRファイ
バの周りに電線を300turnさせた。電線に流す鋸歯状
波は、振幅を26A、周期を10msecとした。サン
プリング周期は5μsecで行った。この結果、波長
1.55μmにおいて分解能約13nmを得た。第3の
実施例の構成は、被測定光を往復させることを除き第1
の実施例とほぼ同じであるため、被測定光を往復させた
ことで分解能が25nmから13nmになったことにな
る。また、第3の実施例のFRファイバの長さを15m
とし、ターン数を48turnとしたところ、分解能が25
nmの装置が得られた。すなわち、被測定光を往復させ
るような装置で第1の実施例と同じ性能を発揮させるた
めには、第1の実施例の半分の長さのFRファイバでよ
いことがわかる。なお、上記の各実施例では、検光子や
光検出器(フォトダイオード)の波長依存性については
あらかじめ測定し、その測定結果により、算出されたス
ペクトルに対して補正を行っている。
実施例について説明する。まず、第1の実施の形態(図
2に示す)に基づいた第1の実施例を説明する。この実
施例では、ファラデー媒体に約30mの長さのFRファ
イバ(HOYA 製、9×106rad ・ m2 /A・ turn) を用い、
そのFRファイバを96turnさせた。そして、そのFR
ファイバの周りに電線を300turnさせた。電線に流す
鋸歯状波は、振幅を26A、周期を50μsecとし
た。その結果、波長1.55μmにおいて分解能約25
nmを得た。次に、第2に実施の形態(図6に示す)に
基づいた第2の実施例を説明する。この実施例では、第
1の実施例のFRファイバと同様の性質のFRファイバ
を、1mの長さにして用いた。FRファイバの途中に設
けた永久磁石には、FRファイバ内に約200Oeの磁
場を形成するようなものを用いた。すると、FRファイ
バ内を伝播する直線偏光の偏波面は、波長1.55μm
の光に対して一周当たり約2π/1000rad回転す
る。また、ビームスプリッタ(BS)には、1:99の
比率で反射光と透過光とを分離するものを用いた。これ
にパルス幅約3nsecのパルス光を入射すると周期約
5nsecで偏波面が徐々に回転する信号が得られる。
その結果、第1の実施例と同様の分解能が得られた。ま
た、上記第3の実施の形態(図7に示す)若しくは第4
の実施の形態(図8に示す)に基づいて本発明を実施し
た際には、半導体アンプ若しくは光ファイバアンプによ
りFRファイバを周回することにより生じる光損失を補
うように光増幅を行った。その他の構成は、第2の実施
例と同じである。次に、第5の実施の形態(図9に示
す)に基づいた第3の実施例を説明する。この実施例で
は、ファラデー媒体に約30mの長さのFRファイバ(H
OYA 製、9×106rad ・ m2 /A・ turn) を用い、そのF
Rファイバを96turnさせた。そして、そのFRファイ
バの周りに電線を300turnさせた。電線に流す鋸歯状
波は、振幅を26A、周期を10msecとした。サン
プリング周期は5μsecで行った。この結果、波長
1.55μmにおいて分解能約13nmを得た。第3の
実施例の構成は、被測定光を往復させることを除き第1
の実施例とほぼ同じであるため、被測定光を往復させた
ことで分解能が25nmから13nmになったことにな
る。また、第3の実施例のFRファイバの長さを15m
とし、ターン数を48turnとしたところ、分解能が25
nmの装置が得られた。すなわち、被測定光を往復させ
るような装置で第1の実施例と同じ性能を発揮させるた
めには、第1の実施例の半分の長さのFRファイバでよ
いことがわかる。なお、上記の各実施例では、検光子や
光検出器(フォトダイオード)の波長依存性については
あらかじめ測定し、その測定結果により、算出されたス
ペクトルに対して補正を行っている。
【発明の効果】以上説明したように本発明では、偏波面
回転手段により、入射光の偏波面を波長毎に異なる速度
で回転させ、所定の方向の偏波面の偏光を分離して、そ
の光強度からスペクトルを算出するようにしたため、機
械的可動部が無く、偏波面を高速に回転させることがで
きる。その結果、外部からの振動の影響を受け難くな
り、信頼性が向上するとともに、高精度の測定が可能と
なる。
回転手段により、入射光の偏波面を波長毎に異なる速度
で回転させ、所定の方向の偏波面の偏光を分離して、そ
の光強度からスペクトルを算出するようにしたため、機
械的可動部が無く、偏波面を高速に回転させることがで
きる。その結果、外部からの振動の影響を受け難くな
り、信頼性が向上するとともに、高精度の測定が可能と
なる。
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】第1の実施の形態の概略構成を示す模式図であ
る。
る。
【図3】ファラデー回転能の波長依存性を示す図であ
る。
る。
【図4】波長毎のPBSを透過する光量の違いを示す図
である。
である。
【図5】スペクトル関数の例を示す図である。
【図6】第2の実施の形態の概略構成を示す模式図であ
る。
る。
【図7】第3の実施の形態の概略構成を示す模式図であ
る。
る。
【図8】第4の実施の形態の概略構成を示す模式図であ
る。
る。
【図9】第5の実施の形態の概略構成を示す模式図であ
る。
る。
【図10】回折格子による光スペクトラムアナライザの
概略構成を示す図である。
概略構成を示す図である。
【図11】マイケルソン干渉計による光スペクトラムア
ナライザの概略構成を示す図である。
ナライザの概略構成を示す図である。
1 偏波面検出手段 2 偏波面回転手段 3 分離手段 4 光電変換手段 5 演算手段 10 光源 11 入射光
Claims (12)
- 【請求項1】 光のスペクトラムを検出する光スペクト
ラムアナライザにおいて、 入射光の所定の偏波面を検出する偏波面検出手段と、 入射光の前記偏波面を波長毎に異なる回転速度で回転さ
せる偏波面回転手段と、 前記偏波面回転手段の出射光から、所定の偏光を分離す
る分離手段と、 前記偏光の強度を電気信号に変換する光電変換手段と、 前記電気信号に基づいて前記入射光のスペクトルを算出
する演算手段と、 を有することを特徴とする光スペクトラムアナライザ。 - 【請求項2】 前記偏波面回転手段は、所定の磁場の中
に設けられたファラデーローテーターであることを特徴
とする請求項1記載の光スペクトラムアナライザ。 - 【請求項3】 前記ファラデーローテーターは、光ファ
イバであることを特徴とする請求項2記載の光スペクト
ラムアナライザ。 - 【請求項4】 前記偏波面回転手段は、偏波面の回転角
がほぼ時間に比例するようにしていることを特徴とする
請求項1記載の光スペクトラムアナライザ。 - 【請求項5】 前記偏波面検出手段は、偏光子であるこ
とを特徴とする請求項1記載の光スペクトラムアナライ
ザ。 - 【請求項6】 前記分離手段は、前記偏波面検出手段が
検出した偏波面と同じ方向の偏光成分を取り出すことを
特徴とする請求項1記載の光スペクトラムアナライザ。 - 【請求項7】 前記演算手段は、フーリエ変換を行うこ
とでスペクトラムを算出することを特徴とする請求項1
記載の光スペクトラムアナライザ。 - 【請求項8】 前記入射光をパルス化するパルス化手段
をさらに有し、 前記偏波面回転手段は、透過する光の偏波面を波長毎に
一定角度回転させる偏波面定量回転手段と、前記偏波面
定量回転手段にパルス化された前記入射光を入射し、前
記偏波面定量回転手段からの出射した光の一部を取り出
すとともに、取り出されなかった光を再度前記偏波面定
量回転手段に入射する測定光分離手段と、から構成され
ることを特徴とする請求項1記載の光スペクトラムアナ
ライザ。 - 【請求項9】 前記偏波面定量回転手段は、所定の強度
の磁場の中に設けられたファラデーローテーターである
ことを特徴とする請求項8記載の光スペクトラムアナラ
イザ。 - 【請求項10】 前記ファラデーローテーターは、光フ
ァイバであることを特徴とする請求項9記載の光スペク
トラムアナライザ。 - 【請求項11】 前記偏波面定量回転手段は、旋光性物
質であることを特徴とする請求項8記載の光スペクトラ
ムアナライザ。 - 【請求項12】 前記偏波面回転手段は、入射光を、同
一経路を往復させた後に出射することを特徴とする請求
項1記載の光スペクトラムアナライザ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7193997A JPH10239153A (ja) | 1996-12-27 | 1997-03-25 | 光スペクトラムアナライザ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35124096 | 1996-12-27 | ||
JP8-351240 | 1996-12-27 | ||
JP7193997A JPH10239153A (ja) | 1996-12-27 | 1997-03-25 | 光スペクトラムアナライザ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10239153A true JPH10239153A (ja) | 1998-09-11 |
Family
ID=26413060
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7193997A Pending JPH10239153A (ja) | 1996-12-27 | 1997-03-25 | 光スペクトラムアナライザ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10239153A (ja) |
-
1997
- 1997-03-25 JP JP7193997A patent/JPH10239153A/ja active Pending
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