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JPH10237800A - クレープ紙、紙糸及びそれらの製造方法 - Google Patents

クレープ紙、紙糸及びそれらの製造方法

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Publication number
JPH10237800A
JPH10237800A JP3774797A JP3774797A JPH10237800A JP H10237800 A JPH10237800 A JP H10237800A JP 3774797 A JP3774797 A JP 3774797A JP 3774797 A JP3774797 A JP 3774797A JP H10237800 A JPH10237800 A JP H10237800A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
elongation
doctor blade
crepe
inflection point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3774797A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Watanabe
和彦 渡辺
Ikuo Oya
郁雄 大矢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daifuku Seishi Kk
Original Assignee
Daifuku Seishi Kk
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daifuku Seishi Kk filed Critical Daifuku Seishi Kk
Priority to JP3774797A priority Critical patent/JPH10237800A/ja
Publication of JPH10237800A publication Critical patent/JPH10237800A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】触感が柔らかく、巻替え工程やスリット工程で
縦方向に寸法変化が生ぜず、又、その変動が大きくない
ため量的生産管理に支障を生ずることがない、柔軟なク
レープ紙等を得る。 【解決手段】パルプ化植物繊維を主体としたスラリーを
円網抄紙機11にて湿紙Sを抄紙し、乾燥前の湿紙Sを
第1のドクター刃1を当接したロール2上に導き、クレ
ープ処理を施した後に円筒型乾燥機4を押し付けて乾燥
し、次いで第2のドクター刃7を該乾燥機4の円筒面に
当接して、再びクレープ処理を施すと共に剥離して巻き
取る。この工程において、JISP8113の定速伸長
型引張り強さ試験機による強伸度曲線図の変曲点におけ
る伸び率が、破断伸びの0.17〜0.23倍となるよ
うに、第1のドクター刃1を当接したロール2と円筒型
乾燥筒4及び巻取りの速度を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クレープ紙、紙
糸及びそれらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クレープ紙を造る方法は、長年の間に種
々の方法が提案され、実用に供されてきた。たとえば下
記の方法が知られている。
【0003】(1)湿紙をロール上に導き、ドクター刃
を当接してクレープ処理した後に円筒型乾燥筒に押付け
て貼着乾燥する。 (2)(1)のクレープ処理後に、乾燥筒に押し付ける
ことなく、乾燥する。
【0004】(3)クレープ処理せずに円筒型乾燥筒に
貼着乾燥した後に乾燥筒表面にドクター刃を当接してク
レープ処理して巻取る。 (4)抄造された乾燥した紙に与湿して、クレープ柄の
彫刻されたロールを必要に応じて加熱して圧着する。
【0005】(5)抄造された乾燥した紙をドクター刃
の機能を有する部品を備えた隙間に押込み、通過させ
る。この種の装置としては米国バード社のマイレックス
機が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の方法により得ら
れるクレープ紙の中で(1)、(2)及び(4)の方法
によるクレープ紙は触感が硬く、ハンドルオメータによ
り測定される縦方向柔らかさの数値も大である。他方
(3)、(5)の方法によるクレープ紙は、触感は柔ら
かいが巻替え工程やスリット工程で縦方向に寸法変化が
生じ、又、その変動が大きいため量的生産管理に支障を
生ずるのみでなく、重さ、伸び等の特性や触感も大きく
変動して不都合である。
【0007】この発明は、上記問題点を解消し、触感が
柔らかく、巻替え工程やスリット工程で縦方向に寸法変
化が生ぜず、又、その変動が大きくないため量的生産管
理に支障を生ずることがない、クレープ紙、紙糸及びそ
の製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この請求項1の発明においては、パルプ化植物繊
維を主体とし、JISP8113の定速伸長型引張り強
さ試験機による強伸度曲線図が強度軸方向に凸から凹に
移る1個の変曲点を有し、その変曲点における応力と破
断強さの比が0.02〜0.20であり、その曲線の該
変曲点における接線勾配と初期勾配の比が0. 4〜0.
8である柔軟なクレープ紙をその要旨としている。
【0009】請求項2の発明は、パルプ化植物繊維を主
体とした湿紙を第1のドクター刃を当接したロール上に
導き、クレープ処理を施した後に、円筒型乾燥機に押し
付けて乾燥し、次いで、第2のドクター刃を該乾燥筒に
当接して、再びクレープ処理を施すと共に乾燥筒より剥
がして巻取るクレープ紙の製造方法において、JISP
8113の定速伸長型引張り強さ試験機による強伸度曲
線図の変曲点における伸び率が、破断伸びの0.17〜
0.23倍となるように、第1のドクター刃を当接した
ロールと円筒型乾燥筒および巻取りの速度を設定するこ
とを特徴とする柔軟なクレープ紙の製造方法をその要旨
としている。
【0010】請求項3の発明は、請求項1に記載のクレ
ープ紙を幅1.0mm以上にスリットしたことを特徴とす
る柔軟な紙糸をその要旨としている。請求項4の発明
は、請求項3の柔軟なクレープ紙を幅1.0mm以上にス
リットすることを特徴とする柔軟な紙糸の製造方法をそ
の要旨としている。
【0011】(パルプ化植物繊維)パルプ化植物繊維と
して使用される植物繊維は特に限定されるものではな
い。木材繊維、木類靭皮繊維、麻類靭皮繊維、及び葉繊
維から選ぶことができる。針葉樹、広葉樹、三椏、楮、
がんぴ、桑、亜麻、苧麻、大麻、ジュート、ケナフ、マ
ニラ麻、サイザル麻等がある。
【0012】パルプ化方法は、クラフト法、サルファイ
ト法、単アルカリ法等があり、紙パルプ技術協会編「ク
ラフトパルプ、非木材パルプ」(昭和42年3月紙パル
プ技術協会発行)に詳しく記載されている。
【0013】その他の繊維としては、小量の接着性合成
繊維が添加できるポリビニルアルコール繊維や、水難溶
性カルボキシメチルセルロース繊維、キトサン短繊維等
が、10%以内、好ましくは5%以内の量で使用でき
る。
【0014】本発明のクレープ紙は最も好ましい柔軟さ
を有するものであるが、同時にスリット工程や巻替え工
程を通すことにより、この柔軟さが失われないことが必
要である。又、著しい寸法変化が生じて重さや長さの把
握が困難にならないことも必要である。
【0015】これらの必要な事項を満たしたクレープ紙
は「JISP8113の定速伸長型引張り強さ試験機に
よる強伸度曲線図」が初めは上方、すなわち高強度方向
に凸であり、後には1個の変曲点を通って、高強度方向
に凹の形状に移る形状を示す特性を有することによって
達成される。
【0016】曲線図が初めから高強度方向に凹であった
り、直線であったりするクレープ紙は、スリット工程や
巻替え工程の張力によって伸長し、そのまま放置される
と、柔軟性を失うとともに、重さが減少する。
【0017】又、凸の部分が僅かで、スリット工程や巻
替え工程の最小必要張力によりも過少であると、やはり
同様になる。この変曲点における応力(変曲点応力)
が、破断時の力(破断強さ)の0.02〜0.20倍で
あり、該変曲点における接線の勾配の、初期勾配との比
が0.4〜0.8であるようなクレープ紙は柔軟であっ
て、しかもスリット工程や巻替え工程で重さや長さの変
化が著しくなく、柔軟さもあまり変化しない。
【0018】更に好ましいのは、変曲点における応力が
破断時の力(破断強さ)の0.04〜0.10倍のもの
であり、これらのものは柔軟さ、重さ及び柔軟性の安定
等を総合して、更に優れたクレープ紙となる。該変曲点
における接線の勾配(接線勾配)の初期勾配との比は、
0.4〜0.8で良い。
【0019】変曲点応力比(変曲点における応力と破断
強さの比)が0.20より大であると、柔軟性が不足す
る。変曲点応力比が0.02より小さいと、寸法安定性
が欠け、重さや長さの把握が難しくなる。
【0020】変曲点における接線勾配と、初期勾配の比
は、触感の滑らかな柔軟さを示すものであって、0.4
よりも小さいと、始めの硬さがつぶれてゆくような感覚
を与え、しなやかさに欠けた風合となって、多くの人に
不快となる。反対に0.8よりも大きい場合にはクレー
プしわが崩れ易い欠点が認められる。 (クレープ紙の製造方法)本発明の柔軟なクレープ紙
は、パルプ化植物繊維を主体としたスラリーを、円網、
短網、傾斜ワイヤー、長網等の抄網を用いる抄紙機を用
いて抄紙し、乾燥前の湿紙を第1のドクター刃を当接し
たロール上に導き、クレープ処理を施した後に円筒型乾
燥機を押し付けて乾燥し、次いで第2のドクター刃を該
乾燥機の円筒面に当接して、再びクレープ処理を施すと
共に剥離して巻き取る方法で造られる。
【0021】図1は、円網抄紙機11にて抄紙する場合
の例を示している。同図において、第1のドクター刃1
の当接するロール2は、プレスロールの金属ロールを兼
用して有効にクレープ処理を行うことができる。その
後、タッチロール3によってクレープ処理済み湿紙Sを
円筒型乾燥筒4に押付けて効果的に乾燥させ、さらに第
2のドクター刃7を円筒型乾燥機4の円筒面に当接し
て、再びクレープ処理を施す。
【0022】乾燥筒4の表面にはスプレー5等の手段に
より、糊剤と剥離剤が付着されて安定な乾燥と、第2の
ドクター刃7による円滑なクレープ処理と剥離の進行が
維持される。なお、8は抄紙したクレープ紙S1を巻き
取る巻き取りロール、9はブランケット、10はテンシ
ョンロール、12,13は抄紙Sとブランケット9を分
離する分離ロールである。
【0023】この工程において、第1のドクター刃1を
当接したロール2と乾燥筒4とのロール表面速度比と、
乾燥筒4表面と巻取りとの速度比によってクレープ紙S
1の伸度、柔軟さやその他の「JISP8113の定速
伸長型引張り強さ試験機による強伸度曲線図」の形状に
よつて表現されるようなクレープ紙の諸性質の多くが確
定する。この場合のそれぞれの速度比の決定は、巻取っ
て得られたクレープ紙の前記強伸度曲線における変曲点
の伸び率の破断伸度との比が0.17〜0.23になる
ように設定する。
【0024】これよりも比が小さいとクレープ紙の柔軟
さや寸法が不安定になり、比が過大になると柔軟さが失
われる。第1のドクター刃1を当接したロール2と乾燥
筒4の速度比の効果と、乾燥筒4と巻取り(巻き取りロ
ール8)の速度比の効果を区分して独立に決定すること
はあまり意味がない。前者はパルプ化植物繊維の特性、
特に叩解またはフィブリル化の状態によって微妙に変化
する。又、乾燥筒に押付けられ、貼着される直前の湿紙
の水分率によっても変化する。後者は、乾燥筒4と第2
のドクター刃7の当接点における紙と乾燥筒4表面との
接着力やドクター刃7の先端の状態によって微妙に変化
する。
【0025】巻取りの速度は乾燥されて第2のドクター
刃7によって剥離された紙に若干の張りを与え、それに
よって強伸度曲線図が応力0の近傍で伸び率増大の傾向
を示すことを抑えて、原点近傍から勾配を示しながら立
ち上がるように調節されるとよい。
【0026】上記のように抄造され、巻取られたクレー
プ紙は通常は市販の張力制御機構を備えたスリッターま
たはマイクロスリッターで幅1mm乃至それ以上の紙糸又
はテープにスリットされる。この場合、張力制御は、単
位幅に換算して抄造時の巻取りの張力の水準と変動率に
劣らない精度を保持することが望ましい。
【0027】(紙糸及びその製造方法)前述のように抄
紙したクレープ紙を得られたクレープ紙を、マイクロス
リッタ等のシャーカット方式のスリッタにてテープ状に
細長く裁断することにより、紙糸を形成する。裁断する
紙幅は、1mm以上が良い。1.0mm未満の場合には、細
すぎて、糸材としては不利である。特に、1.0mm〜2
0mmの範囲内が糸材として好ましいが、20mmを超えて
もさしつかえない。 (試験法)次に、「JISP8113の定速伸長型引張
り強さ試験機による強伸度曲線図」から特性値を求める
手段を説明する。
【0028】強伸度曲線自記装置付定速伸長型引張り強
さ試験機を用いてJISP8113に従って引っ張り試
験を行い、強伸度曲線を作成する。この得られた強伸度
曲線から、下記のように各項目のものを求める。
【0029】初期勾配:一般に強伸度曲線は破断強さの
0〜2%の長さだけ0点から隔たったところを起点とし
て、直線とみなされる部分(直線部分)aが存在する。
この直線部分aを延長した直線Aを引き、その勾配を求
める。後記する実施例、比較例では、実施例1、実施例
2の勾配に係る直線Aにサッフィクス1 及び2 を付加
し、比較例1乃至4の勾配に係る直線Aにはサフィクス
h1乃至h4 を付加する。なお、以下の各項目についても
同様に実施例、比較例に係る符号には識別のために同様
のサフィックスを付加する。
【0030】変曲点: 強伸度曲線図は、初期勾配を求
めるのに利用した前記直線部分aの末端から、強度軸に
凸の曲線を形成し、次いで通常は近似的直線bを形成し
てから強度軸に凹の曲線に移行する。この近似的直線部
分bの中央を変曲点αとして取り扱う。
【0031】変曲点勾配: 上記近似的直線bの勾配を
変曲点における接線勾配と表わす。 変曲応力及び変曲点伸び率: 上記変曲点の強度目盛値
を読み取って変曲点応力とする。又、上記変曲点の伸び
率目盛を読み取って変曲点伸び率とする。
【0032】以上の各値の例を図1に掲げた。 破断強さ及び破断伸び:JISP8113の通りに行っ
て求める。 柔軟性:J.TAPPI、紙パルプ試験方法に 34−
80「衛生用薄葉紙の柔らかさ試験方法」に従いハンド
ルオメーターを用いて測定した。
【0033】
【実施例】以下、実施例1及び比較例1乃至3を説明す
る。軽く叩解したNBKP 80部とマニラ麻パルプ
20部からなる紙料スラリーを調整した。このスラリー
をヤンキー式乾燥筒を有する円網抄紙機のプレスロール
部と、乾燥筒にそれぞれドクター刃を当接したクレープ
紙製造装置を用いて重さ26〜31g/m2 の4種のク
レープ紙を製造した。
【0034】実施例1は、上記(製造方法)に従って製
造された重さ30g/m2 、目標破断伸び50%のクレ
ープ紙である。表1では、実際の破断伸びは、47%に
なった。
【0035】比較例1は、クレープ処理した湿紙を乾燥
筒に押付けることなく、乾燥筒の3/4周を巻き回した
ブランケットと乾燥筒表面の間を通過させることによっ
て乾燥し、第2のドクター刃は使用しないで巻き取った
重さ26g/m2 、目標破断伸び30%のクレープ紙で
ある。表1では、実際の破断伸びは、27%になった。
【0036】比較例2は、比較例1と同様の製造方法で
あるが、クレープ処理に用いたプレスロールと、乾燥筒
の速度比を変更して、目標破断伸び60%としたクレー
プ紙である。表1では、実際の破断伸びは、64%にな
った。
【0037】比較例3は、実施例1と同様に湿紙を乾燥
筒に押付けて乾燥したが、第2のドクター刃は使用しな
いで巻き取った重さ30g/m2 、目標破断伸び60%
のクレープ紙である。表1では、実際の破断伸びは、5
8%になった。
【0038】測定された重さ、破断強さ、破断伸び、変
曲点における応力、変曲点伸び率、初期勾配、変曲点
(における接線)勾配、及び変曲点における応力と破断
強さの比及び変曲点(における接線)勾配と初期勾配の
比と、ハンドルオメータを用い測定した縦方向柔らかさ
(表裏平均値)を表1に掲げた。
【0039】実施例1の特長は、変曲点勾配の初期勾配
に対する比が特に高く、「柔らかさ」が小さい値を示
し、実際に4mm幅にスリットした紙テープの触感も著し
く柔らかいものであった。
【0040】比較例1及び比較例3は、破断強さ、変曲
点応力、強伸度曲線は実施例1よりも大きく、初期勾配
は実施例1よりも3倍以上であり、柔らかさは、値が3
倍近くの値になり、触感もかなり硬いものであった。
【0041】比較例2は、破断強さ、変曲点応力、強伸
度曲線の初期勾配は実施例1とほぼ同水準であったが、
柔らかさは、値が2倍以上になり、触感も硬いものであ
った。
【0042】実施例1は巻替えやスリット工程の張力で
寸法変化や特性不安定さが、生産管理や品質管理に支障
となるようなことは認められなかった。 (実施例2及び比較例4)実施例2は、マニラ麻パルプ
の紙料スラリーを調成し、湿潤強力剤としてポリアミド
アミンエピクロルヒドリン樹脂を1%添加して、実施例
1と同一抄紙機でクレープ紙を抄造した。
【0043】比較例4は、実施例2の抄造工程から乾燥
筒上の第2のドクター刃使用だけを省略して得られたク
レープ紙である。実施例1と同じ項目について測定値を
表2に掲げた。
【0044】実施例2も、変曲点伸び率と破断伸びの比
を実施例1と同様に0. 20になるように、プレスロー
ルと乾燥筒と巻取りの速度比を設定したところ、縦方向
「柔らかさ」値が著しく、柔軟なクレープ紙が得られ
た。
【0045】このクレープ紙の変曲応力/破断強さ・比
は0. 061、変曲点勾配/ 初期勾配・比は0. 64で
あった。
【0046】又、巻替え工程やスリット工程による寸法
の変化や、触感、特性の変化は小さく、実用的に無視で
きる範囲であった。マイクロスリッターを用いて幅2mm
にスリットし、紙糸を作成した。実施例2により得られ
た紙糸は、比較例4により得られた紙糸よりも著しく柔
軟で、20番手綿糸を芯糸として、巻き付けて撚糸をし
たところ、一体化した緻密な複合糸が得られた。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】 (実施例3)上記第1実施例において、得られたクレー
プ紙をマイクロスリッタにてテープ状に細長く裁断し
た。裁断した紙幅は、1mm、3mm、10mm、20mmとし
た。いずれの紙糸も触感が柔らかく、しなやかな紙糸が
得られた。
【0049】なお、この発明は、前記実施例に限定され
るものではなく、この発明から逸脱しない範囲で任意に
変更可能である。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1及び請求
項2に記載の発明によれば、触感が柔らかく、巻替え工
程やスリット工程で縦方向に寸法変化が生ぜず、又、そ
の変動が大きくないため量的生産管理に支障を生ずるこ
とがない、柔軟なクレープ紙となる。
【0051】請求項3に記載の発明によれば、柔軟な紙
糸を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 製造工程を表わす説明図。
【図2】 実施例1と比較例1乃至3のJISP811
3の定速伸長型引張り強さ試験機による強伸度曲線図。
【図3】 実施例2と比較例4のJISP8113の定
速伸長型引張り強さ試験機による強伸度曲線図。
【符号の説明】
1…第1のドクター刃、2…ロール、4…円筒型乾燥
筒、7…第2のドクター刃、S…湿紙。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプ化植物繊維を主体とし、JISP
    8113の定速伸長型引張り強さ試験機による強伸度曲
    線図が強度軸方向に凸から凹に移る1個の変曲点を有
    し、 その変曲点における応力と破断強さの比が0.02〜
    0.20であり、 その曲線の該変曲点における接線勾配と初期勾配の比が
    0. 4〜0. 8であるクレープ紙。
  2. 【請求項2】 パルプ化植物繊維を主体とした湿紙を第
    1のドクター刃を当接したロール上に導き、クレープ処
    理を施した後に、円筒型乾燥機に押し付けて乾燥し、 次いで、第2のドクター刃を該乾燥筒に当接して、再び
    クレープ処理を施すとともに乾燥筒より剥がして巻取る
    クレープ紙の製造方法において、 JISP8113の定速伸長型引張り強さ試験機による
    強伸度曲線図の変曲点における伸び率が、破断伸びの
    0.17〜0.23倍となるように、第1のドクター刃
    を当接したロールと円筒型乾燥筒及び巻取りの速度を設
    定することを特徴とするクレープ紙の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のクレープ紙を幅1.0
    mm以上にスリットしたことを特徴とする柔軟な紙糸。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のクレープ紙を製造した
    後に、そのクレープ紙を幅1.0mm以上にスリットする
    ことを特徴とする紙糸の製造方法。
JP3774797A 1997-02-21 1997-02-21 クレープ紙、紙糸及びそれらの製造方法 Pending JPH10237800A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007321264A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Daio Paper Corp 連続洗浄装置及びこれを用いた連続洗浄方法
JP2009077752A (ja) * 2007-09-25 2009-04-16 Kenji Nakamura 化粧用ティッシュペーパー
KR20230016094A (ko) * 2021-07-22 2023-02-01 주식회사 게일메딕스 의료용 트레이 라이너지 제조방법

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