JPH10233309A - 扁平フェライト粉末およびその製造方法 - Google Patents
扁平フェライト粉末およびその製造方法Info
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- JPH10233309A JPH10233309A JP3746897A JP3746897A JPH10233309A JP H10233309 A JPH10233309 A JP H10233309A JP 3746897 A JP3746897 A JP 3746897A JP 3746897 A JP3746897 A JP 3746897A JP H10233309 A JPH10233309 A JP H10233309A
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Landscapes
- Soft Magnetic Materials (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁界遮蔽シートに含有させたときに、100
0MHz以上の高周波域における磁界を遮蔽する能力を
向上させることができる扁平フェライト粉末と、その製
造方法を提供する。 【解決手段】 鋳造法により作られた軟磁性フェライト
を粉砕して得られた粉末2であって、長手方向の長さb
を1〜100μm、アスペクト比を5〜100とする。
0MHz以上の高周波域における磁界を遮蔽する能力を
向上させることができる扁平フェライト粉末と、その製
造方法を提供する。 【解決手段】 鋳造法により作られた軟磁性フェライト
を粉砕して得られた粉末2であって、長手方向の長さb
を1〜100μm、アスペクト比を5〜100とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、扁平フェライト粉
末およびその製造方法に関し、更に詳しくは、シート状
磁界シールド材の磁界遮蔽特性を向上させることができ
る扁平フェライト粉末とそれを簡便に製造する方法に関
する。
末およびその製造方法に関し、更に詳しくは、シート状
磁界シールド材の磁界遮蔽特性を向上させることができ
る扁平フェライト粉末とそれを簡便に製造する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子,通信機器の高性能化、小型化にと
もなって、前記機器へ使用される部品や装置などにおい
ては、外部からの不要磁界の影響を受けたり、互いに発
生させる磁界により相互干渉を起こすといった不都合を
起こすことがある。そこで、これら不都合を防ぐために
前記部品や装置を外部磁界より保護する磁界シールド材
が用いられる。
もなって、前記機器へ使用される部品や装置などにおい
ては、外部からの不要磁界の影響を受けたり、互いに発
生させる磁界により相互干渉を起こすといった不都合を
起こすことがある。そこで、これら不都合を防ぐために
前記部品や装置を外部磁界より保護する磁界シールド材
が用いられる。
【0003】磁界シールド材1は、透磁率が高い材料
(軟磁性体)それ自体あるいは高透磁率材料を含有する
複合材から成り、図1に示すように、外部磁界による磁
束Fをその内部に集中させることができるものであり、
磁界から保護したい個所(図1中シールド材1の右側)
に磁束Fを到達させず、当該個所を外部磁界から保護す
る働きをする。このように、磁界シールド材1では、磁
束Fが消えるのではなく、磁束Fを連続して磁界シール
ド材内部に集中させることにより磁界を遮蔽する。この
ため、透磁率が高く磁束を連続して内部に集中させるこ
とができる能力(以下、磁束の流れやすさという)に優
れるほど、磁界シールド材の磁界を遮蔽する能力(以
下、磁界遮蔽能という)は向上する。
(軟磁性体)それ自体あるいは高透磁率材料を含有する
複合材から成り、図1に示すように、外部磁界による磁
束Fをその内部に集中させることができるものであり、
磁界から保護したい個所(図1中シールド材1の右側)
に磁束Fを到達させず、当該個所を外部磁界から保護す
る働きをする。このように、磁界シールド材1では、磁
束Fが消えるのではなく、磁束Fを連続して磁界シール
ド材内部に集中させることにより磁界を遮蔽する。この
ため、透磁率が高く磁束を連続して内部に集中させるこ
とができる能力(以下、磁束の流れやすさという)に優
れるほど、磁界シールド材の磁界を遮蔽する能力(以
下、磁界遮蔽能という)は向上する。
【0004】このような磁界シールド材の一つとして、
可撓性を持ったシート状磁界シールド材(以下、単に
「磁界遮蔽シート」という)が知られている。この磁界
遮蔽シートは、透磁率が高い金属材料の粉末を、例え
ば、熱可塑性樹脂、合成ゴム等の合成樹脂の中に分散さ
せて樹脂組成物を形成し、当該樹脂組成物をシート状に
成形することにより得られる。前記金属材料粉末として
は、例えば、パーマロイ系金属材料の粉末があげられ
る。この磁界遮蔽シートは、可撓性を有しているので、
磁界から保護したい部品の形状に合わせて配設すること
ができる。このため、電子,通信機器内において当該磁
界遮蔽シートが占めるスペースは小さくできる。したが
って、当該シートは、電子,通信機器の小型化を阻害せ
ずに磁界を遮蔽することができる。
可撓性を持ったシート状磁界シールド材(以下、単に
「磁界遮蔽シート」という)が知られている。この磁界
遮蔽シートは、透磁率が高い金属材料の粉末を、例え
ば、熱可塑性樹脂、合成ゴム等の合成樹脂の中に分散さ
せて樹脂組成物を形成し、当該樹脂組成物をシート状に
成形することにより得られる。前記金属材料粉末として
は、例えば、パーマロイ系金属材料の粉末があげられ
る。この磁界遮蔽シートは、可撓性を有しているので、
磁界から保護したい部品の形状に合わせて配設すること
ができる。このため、電子,通信機器内において当該磁
界遮蔽シートが占めるスペースは小さくできる。したが
って、当該シートは、電子,通信機器の小型化を阻害せ
ずに磁界を遮蔽することができる。
【0005】ここで、前記磁界遮蔽シートにおいては、
球状の金属材料粉末を均一に分散させているものより
も、細長い扁平状の金属材料粉末をシート面に沿った方
向に配向させたものの方が磁界遮蔽能に優れることが知
られている。これは、細長い扁平状の金属材料粉末を配
向させた場合、球状の金属材料粉末を分散させている場
合に比べ、シート中において磁束が流れやすくなるため
である。このため、同じ含有量であっても、球状粉末を
含有する磁界遮蔽シートに比べ、扁平状粉末を含有する
磁界遮蔽シートの方が磁界遮蔽能に優れている。
球状の金属材料粉末を均一に分散させているものより
も、細長い扁平状の金属材料粉末をシート面に沿った方
向に配向させたものの方が磁界遮蔽能に優れることが知
られている。これは、細長い扁平状の金属材料粉末を配
向させた場合、球状の金属材料粉末を分散させている場
合に比べ、シート中において磁束が流れやすくなるため
である。このため、同じ含有量であっても、球状粉末を
含有する磁界遮蔽シートに比べ、扁平状粉末を含有する
磁界遮蔽シートの方が磁界遮蔽能に優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近は、電
子,通信機器の使用周波数は高周波域へと移行している
ことに伴い、それに用いる磁界シールド材についても高
周波域で高い磁界遮蔽能を示すシールド材を提供するこ
とが要求されている。例えば、磁界遮蔽能の程度を表す
指標として、次式、 S=((H0−H1)/H0)×100………(1) (ただし、H0 は所定領域を磁界シールド材で囲ってい
ない状態での当該領域内の磁界の強さ、H1 は前記領域
を磁界シールド材で囲った状態での当該領域内の磁界の
強さをそれぞれ表す。)で示される減衰率S(%)を用
いた場合、1000MHzの磁界の減衰率が30%以上
の磁界シールド材が望まれている。
子,通信機器の使用周波数は高周波域へと移行している
ことに伴い、それに用いる磁界シールド材についても高
周波域で高い磁界遮蔽能を示すシールド材を提供するこ
とが要求されている。例えば、磁界遮蔽能の程度を表す
指標として、次式、 S=((H0−H1)/H0)×100………(1) (ただし、H0 は所定領域を磁界シールド材で囲ってい
ない状態での当該領域内の磁界の強さ、H1 は前記領域
を磁界シールド材で囲った状態での当該領域内の磁界の
強さをそれぞれ表す。)で示される減衰率S(%)を用
いた場合、1000MHzの磁界の減衰率が30%以上
の磁界シールド材が望まれている。
【0007】ここで、前記磁界遮蔽シートに含まれる金
属材料は、1000MHz未満の低周波域では、高い透
磁率を示すので、低周波の磁界に対して高い磁界遮蔽能
を発揮する。しかし、1000MHz以上の高周波域で
は、透磁率の値が急激に低下してしまうので、高周波の
磁界に対しては、磁界の減衰率が低下し磁界遮蔽能が低
減する不都合が生じる。ここで、例えば、パーマロイ粉
末を含有する磁界遮蔽シートの1000MHzの磁界の
減衰率は5%程度である。
属材料は、1000MHz未満の低周波域では、高い透
磁率を示すので、低周波の磁界に対して高い磁界遮蔽能
を発揮する。しかし、1000MHz以上の高周波域で
は、透磁率の値が急激に低下してしまうので、高周波の
磁界に対しては、磁界の減衰率が低下し磁界遮蔽能が低
減する不都合が生じる。ここで、例えば、パーマロイ粉
末を含有する磁界遮蔽シートの1000MHzの磁界の
減衰率は5%程度である。
【0008】本発明者は、前記高周波域の磁界を遮蔽す
ることができる磁界遮蔽シートを製造するため、合成樹
脂中に分散させる粉末として、高周波域における透磁率
が高い軟磁性フェライトに着目した。そして、当該軟磁
性フェライト粉末の形状を扁平状としてシート面に沿っ
た方向に配向させることにより磁界遮蔽能を向上させる
ことを企図した。
ることができる磁界遮蔽シートを製造するため、合成樹
脂中に分散させる粉末として、高周波域における透磁率
が高い軟磁性フェライトに着目した。そして、当該軟磁
性フェライト粉末の形状を扁平状としてシート面に沿っ
た方向に配向させることにより磁界遮蔽能を向上させる
ことを企図した。
【0009】このように、軟磁性フェライトを採用する
ために、本発明者は軟磁性フェライト粉末の各種製造方
法について検討を行った。通常、軟磁性フェライトの粉
末は、軟磁性フェライトのブロックを製造し、当該ブロ
ックを粉砕することにより得られる。ここで、軟磁性フ
ェライトのブロックを製造する方法としては、焼結法
と、鋳造法とが知られている。
ために、本発明者は軟磁性フェライト粉末の各種製造方
法について検討を行った。通常、軟磁性フェライトの粉
末は、軟磁性フェライトのブロックを製造し、当該ブロ
ックを粉砕することにより得られる。ここで、軟磁性フ
ェライトのブロックを製造する方法としては、焼結法
と、鋳造法とが知られている。
【0010】まず、焼結法においては、軟磁性フェライ
トの原料となる数種類の所定酸化物粉末を乾式法,共沈
法,噴霧熱分解法などによって製造する。そして、前記
各酸化物粉末を所定の割合で混合して混合物を調製し、
ついでその混合物を所望形状に賦型したのちそれにプレ
ス焼結またはHIP処理などを行うことにより焼結体
(ブロック)を得る。
トの原料となる数種類の所定酸化物粉末を乾式法,共沈
法,噴霧熱分解法などによって製造する。そして、前記
各酸化物粉末を所定の割合で混合して混合物を調製し、
ついでその混合物を所望形状に賦型したのちそれにプレ
ス焼結またはHIP処理などを行うことにより焼結体
(ブロック)を得る。
【0011】以上のようにして得られた焼結体は粉砕機
により粉砕され、軟磁性フェライトの粉末となる。しか
しながら、焼結法では、焼結時の加熱によりフェライト
の結晶粒は球状化するため、得られる粉末は球状とな
る。つまり、焼結法により得られたブロックから扁平フ
ェライト粉末を得ることは困難である。したがって、焼
結法を採用して製造したフェライト粉末は、磁界遮蔽シ
ート中において配向させることは難しい。そのため、焼
結法は、本発明において企図する扁平フェライト粉末を
得るためのブロックの製造方法には適していない。
により粉砕され、軟磁性フェライトの粉末となる。しか
しながら、焼結法では、焼結時の加熱によりフェライト
の結晶粒は球状化するため、得られる粉末は球状とな
る。つまり、焼結法により得られたブロックから扁平フ
ェライト粉末を得ることは困難である。したがって、焼
結法を採用して製造したフェライト粉末は、磁界遮蔽シ
ート中において配向させることは難しい。そのため、焼
結法は、本発明において企図する扁平フェライト粉末を
得るためのブロックの製造方法には適していない。
【0012】尚、以上のような焼結法を採用して得られ
た球状の軟磁性フェライト粉末を用いて磁界遮蔽シート
を製造した場合、当該シートの1000MHzの磁界の
減衰率Sは7%であった。この結果から、焼結法を採用
して得られたフェライト粉末を含有した磁界遮蔽シート
は、金属材料系の粉末を含有した磁界遮蔽シートに比べ
高周波域の磁界遮蔽能に優れているが、上記した要請に
応える磁界遮蔽シートとしては不充分であるといえる。
た球状の軟磁性フェライト粉末を用いて磁界遮蔽シート
を製造した場合、当該シートの1000MHzの磁界の
減衰率Sは7%であった。この結果から、焼結法を採用
して得られたフェライト粉末を含有した磁界遮蔽シート
は、金属材料系の粉末を含有した磁界遮蔽シートに比べ
高周波域の磁界遮蔽能に優れているが、上記した要請に
応える磁界遮蔽シートとしては不充分であるといえる。
【0013】一方、鋳造法は、軟磁性フェライトの原料
となる所定の酸化物粉末を溶融し、得られた溶湯を鋳型
に注型し、冷却することにより鋳塊(ブロック)を得
る。このようにして得られた軟磁性フェライトの鋳塊
は、粉砕機により粉砕され、軟磁性フェライトの粉末と
なる。このとき、本発明者は、溶湯の冷却条件を適宜選
定すると、得られる粉末のアスペクト比が変化すること
を見出した。すなわち、フェライトブロックを製造する
方法として鋳造法を採用すれば、所望形状の扁平フェラ
イト粉末を任意に製造することができることを見出し
た。
となる所定の酸化物粉末を溶融し、得られた溶湯を鋳型
に注型し、冷却することにより鋳塊(ブロック)を得
る。このようにして得られた軟磁性フェライトの鋳塊
は、粉砕機により粉砕され、軟磁性フェライトの粉末と
なる。このとき、本発明者は、溶湯の冷却条件を適宜選
定すると、得られる粉末のアスペクト比が変化すること
を見出した。すなわち、フェライトブロックを製造する
方法として鋳造法を採用すれば、所望形状の扁平フェラ
イト粉末を任意に製造することができることを見出し
た。
【0014】本発明は、上記知見を基に軟磁性フェライ
トブロックの製造方法として鋳造法を採用することによ
り、上記した焼結法を採用した場合の不都合を解決する
ものであり、磁界遮蔽シートに含有させたときに、当該
シートにおいて1000MHz以上の高周波域における
磁界を遮蔽する能力を向上させることができる扁平フェ
ライト粉末と、その製造方法を提供することを目的とす
る。
トブロックの製造方法として鋳造法を採用することによ
り、上記した焼結法を採用した場合の不都合を解決する
ものであり、磁界遮蔽シートに含有させたときに、当該
シートにおいて1000MHz以上の高周波域における
磁界を遮蔽する能力を向上させることができる扁平フェ
ライト粉末と、その製造方法を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記した要
請に応えるべく、フェライト粉末の形状と磁界遮蔽能の
関係および磁界遮蔽能に優れる好適な形状のフェライト
粉末を得るための鋳造工程の条件について詳細な検討を
行った結果、本発明の扁平フェライト粉末とその製造方
法を開発するに至った。
請に応えるべく、フェライト粉末の形状と磁界遮蔽能の
関係および磁界遮蔽能に優れる好適な形状のフェライト
粉末を得るための鋳造工程の条件について詳細な検討を
行った結果、本発明の扁平フェライト粉末とその製造方
法を開発するに至った。
【0016】すなわち、本発明の扁平フェライト粉末
は、鋳造法により作られた軟磁性フェライトを粉砕して
得られた粉末であって、長手方向の長さが1〜100μ
mで、アスペクト比が5〜100であることを特徴と
し、また、その製造方法は、軟磁性フェライトの原料を
酸素分圧80%以上の雰囲気下において前記原料の融点
以上1750℃以下の温度で溶解する溶解工程と、溶解
工程において得られた溶湯を、酸素分圧20%以上の雰
囲気下で1000〜1500℃の範囲の温度に予熱され
た鋳型に注型したのち、1〜100℃/hrの冷却速度で
少なくとも温度700℃にまで冷却し、その後、雰囲気
をAr100%として室温まで冷却し、軟磁性フェライ
トの鋳塊を製造する鋳造工程と、鋳造工程により得られ
た前記鋳塊を粉砕手段で粉砕する粉砕工程とを備えてい
ることを特徴とする。
は、鋳造法により作られた軟磁性フェライトを粉砕して
得られた粉末であって、長手方向の長さが1〜100μ
mで、アスペクト比が5〜100であることを特徴と
し、また、その製造方法は、軟磁性フェライトの原料を
酸素分圧80%以上の雰囲気下において前記原料の融点
以上1750℃以下の温度で溶解する溶解工程と、溶解
工程において得られた溶湯を、酸素分圧20%以上の雰
囲気下で1000〜1500℃の範囲の温度に予熱され
た鋳型に注型したのち、1〜100℃/hrの冷却速度で
少なくとも温度700℃にまで冷却し、その後、雰囲気
をAr100%として室温まで冷却し、軟磁性フェライ
トの鋳塊を製造する鋳造工程と、鋳造工程により得られ
た前記鋳塊を粉砕手段で粉砕する粉砕工程とを備えてい
ることを特徴とする。
【0017】本発明において、上記条件で軟磁性フェラ
イトの鋳塊を製造すると、得られるフェライト鋳塊は非
常にもろいものとなる。そのため、当該鋳塊は容易に粉
砕することができる。しかも、上記条件により得られた
フェライト鋳塊を構成している各結晶粒においては、特
定の結晶面でへき開破壊を起こしやすい状態となってい
る。したがって、粉砕の過程で前記結晶粒に応力が加わ
ると、前記特定結晶面でへき開破壊が起こりやすくな
り、そのとき生じるへき開面を基点にして亀裂が伝播す
るので、特定方向への破壊が多くなる。このため本発明
によるフェライト鋳塊においては、前記へき開破壊を起
こしやすい結晶面の方位の関係から、得られる粉末は扁
平状となる。
イトの鋳塊を製造すると、得られるフェライト鋳塊は非
常にもろいものとなる。そのため、当該鋳塊は容易に粉
砕することができる。しかも、上記条件により得られた
フェライト鋳塊を構成している各結晶粒においては、特
定の結晶面でへき開破壊を起こしやすい状態となってい
る。したがって、粉砕の過程で前記結晶粒に応力が加わ
ると、前記特定結晶面でへき開破壊が起こりやすくな
り、そのとき生じるへき開面を基点にして亀裂が伝播す
るので、特定方向への破壊が多くなる。このため本発明
によるフェライト鋳塊においては、前記へき開破壊を起
こしやすい結晶面の方位の関係から、得られる粉末は扁
平状となる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の扁平フェライト粉末は、
軟磁性フェライトの鋳塊を粉砕して得られた粉末であ
る。軟磁性フェライトとしては、高周波域における磁界
遮蔽効果を発揮させるために、1000MHzにおける
透磁率が10以上のものが好ましい。
軟磁性フェライトの鋳塊を粉砕して得られた粉末であ
る。軟磁性フェライトとしては、高周波域における磁界
遮蔽効果を発揮させるために、1000MHzにおける
透磁率が10以上のものが好ましい。
【0019】上記したような軟磁性フェライトとして
は、例えば、MO・Fe2O3(ただし、Mは、Zn、M
n、Ni、Cu、Feのうちの少なくとも一種)で表さ
れるスピネル型フェライトがあげられる。ここで、本発
明の扁平フェライトとして、例えば、Mn−Zn系フェ
ライトを採用した場合、当該フェライトはZnO,Mn
O,Fe2O3から成り、その組成比は、ZnO:5〜3
0モル%,MnO:20〜60モル%,Fe2O3:40
〜70モル%になっていることが好ましい。これら各成
分の組成比が上記した範囲を外れると、結晶磁気異方性
エネルギー定数や磁歪のいずれもがゼロから大きく偏倚
して高い透磁率が得られなくなる。
は、例えば、MO・Fe2O3(ただし、Mは、Zn、M
n、Ni、Cu、Feのうちの少なくとも一種)で表さ
れるスピネル型フェライトがあげられる。ここで、本発
明の扁平フェライトとして、例えば、Mn−Zn系フェ
ライトを採用した場合、当該フェライトはZnO,Mn
O,Fe2O3から成り、その組成比は、ZnO:5〜3
0モル%,MnO:20〜60モル%,Fe2O3:40
〜70モル%になっていることが好ましい。これら各成
分の組成比が上記した範囲を外れると、結晶磁気異方性
エネルギー定数や磁歪のいずれもがゼロから大きく偏倚
して高い透磁率が得られなくなる。
【0020】本発明における扁平フェライト粉末2の形
状を模式的に示すと図2のようになる。すなわち、長手
形状の薄片であり、本発明においては、この形状を扁平
とする。ここで、本発明におけるアスペクト比Pは、長
手方向に直交する断面における最長の幅をa、長手方向
の長さをbとしたとき、次式 P=b/a………(2) で示される値とする。
状を模式的に示すと図2のようになる。すなわち、長手
形状の薄片であり、本発明においては、この形状を扁平
とする。ここで、本発明におけるアスペクト比Pは、長
手方向に直交する断面における最長の幅をa、長手方向
の長さをbとしたとき、次式 P=b/a………(2) で示される値とする。
【0021】本発明の扁平フェライト粉末においては、
長手方向の長さを1〜100μmで、アスペクト比を5
〜100とする。ここで、長手方向の長さが100μm
を超えると、粉末のサイズが大きくなりすぎ、当該粉末
を合成樹脂中に投入した際、混練しずらくなる。しか
も、当該粉末は、磁界遮蔽シートのシート面に沿った方
向に配向しずらくなる。逆に粉末の長手方向寸法を1μ
m未満にすると粉末が細かくなりすぎ、この場合も、当
該粉末は、磁気遮蔽シートのシート面に沿った方向に配
向しずらくなる。また、アスペクト比が、5未満では、
粉末形状が球状に近づき、合成樹脂中に分散させ、当該
合成樹脂をシート状に押し出し成形する際、前記粉末の
配向の度合が低くなる。このため、得られる磁界遮蔽シ
ートにおいては、磁束が流れにくくなり、磁界を遮蔽す
る能力が低くなる。逆に、アスペクト比が100を超え
ると、また混練しずらくなる。好ましくは、長手方向の
長さを1〜100μm、アスペクト比を10〜50とす
る。
長手方向の長さを1〜100μmで、アスペクト比を5
〜100とする。ここで、長手方向の長さが100μm
を超えると、粉末のサイズが大きくなりすぎ、当該粉末
を合成樹脂中に投入した際、混練しずらくなる。しか
も、当該粉末は、磁界遮蔽シートのシート面に沿った方
向に配向しずらくなる。逆に粉末の長手方向寸法を1μ
m未満にすると粉末が細かくなりすぎ、この場合も、当
該粉末は、磁気遮蔽シートのシート面に沿った方向に配
向しずらくなる。また、アスペクト比が、5未満では、
粉末形状が球状に近づき、合成樹脂中に分散させ、当該
合成樹脂をシート状に押し出し成形する際、前記粉末の
配向の度合が低くなる。このため、得られる磁界遮蔽シ
ートにおいては、磁束が流れにくくなり、磁界を遮蔽す
る能力が低くなる。逆に、アスペクト比が100を超え
ると、また混練しずらくなる。好ましくは、長手方向の
長さを1〜100μm、アスペクト比を10〜50とす
る。
【0022】本発明の扁平フェライト粉末は、所定の鋳
造法により得られた軟磁性フェライトの鋳塊を粉砕工程
で粉砕することにより製造される。前記鋳造法は、フェ
ライトの溶湯を得る溶解工程と、前記溶湯を鋳造しフェ
ライトの鋳塊を得る鋳造工程とを備えている。前記溶解
工程においては、まず、軟磁性フェライトの原料となる
所定酸化物粉末の所定量を秤量し、これらを混合して混
合粉末にする。ここで、軟磁性フェライトの原料として
は、例えば、Zn、Mn、Ni、Cu、Fe等の酸化物
粉末があげられる。
造法により得られた軟磁性フェライトの鋳塊を粉砕工程
で粉砕することにより製造される。前記鋳造法は、フェ
ライトの溶湯を得る溶解工程と、前記溶湯を鋳造しフェ
ライトの鋳塊を得る鋳造工程とを備えている。前記溶解
工程においては、まず、軟磁性フェライトの原料となる
所定酸化物粉末の所定量を秤量し、これらを混合して混
合粉末にする。ここで、軟磁性フェライトの原料として
は、例えば、Zn、Mn、Ni、Cu、Fe等の酸化物
粉末があげられる。
【0023】ついで、前記混合粉末を、溶解装置の溶解
室にセットし、当該混合粉末の融点以上1750℃以下
の範囲の温度に加熱し、全体を溶解し、フェライトの溶
湯を得る。その際、溶解室内の雰囲気は酸素分圧80%
以上とする。ここで、前記溶解温度が1750℃を超え
ると得られるフェライトの高周波域における透磁率が低
くなってしまい目標値を実現できなくなるので、溶解温
度は1750℃以下に設定される。また、溶解室内の酸
素分圧が80%未満となるとフェライトにおいてスピネ
ル型結晶構造をとりづらくなり、高い透磁率を得ること
が難しくなるからである。尚、溶解室内の雰囲気は酸素
ガスだけで構成してもよく、または窒素ガスやArなど
の不活性ガスと混合して構成してもよい。また、雰囲気
は1000気圧程度までの加圧状態にしてもよく、また
常圧であってもよい。
室にセットし、当該混合粉末の融点以上1750℃以下
の範囲の温度に加熱し、全体を溶解し、フェライトの溶
湯を得る。その際、溶解室内の雰囲気は酸素分圧80%
以上とする。ここで、前記溶解温度が1750℃を超え
ると得られるフェライトの高周波域における透磁率が低
くなってしまい目標値を実現できなくなるので、溶解温
度は1750℃以下に設定される。また、溶解室内の酸
素分圧が80%未満となるとフェライトにおいてスピネ
ル型結晶構造をとりづらくなり、高い透磁率を得ること
が難しくなるからである。尚、溶解室内の雰囲気は酸素
ガスだけで構成してもよく、または窒素ガスやArなど
の不活性ガスと混合して構成してもよい。また、雰囲気
は1000気圧程度までの加圧状態にしてもよく、また
常圧であってもよい。
【0024】次に、鋳造工程では、溶解工程において得
られた溶湯を、鋳造室内の鋳型に注型する。このとき、
鋳造室内を酸素分圧20%以上の雰囲気とし、また鋳型
を1000〜1500℃の範囲の温度に予熱しておき、
ここに溶湯を注型することが必要である。
られた溶湯を、鋳造室内の鋳型に注型する。このとき、
鋳造室内を酸素分圧20%以上の雰囲気とし、また鋳型
を1000〜1500℃の範囲の温度に予熱しておき、
ここに溶湯を注型することが必要である。
【0025】ここで、鋳造室内雰囲気の酸素分圧が20
%より低くなると、得られるフェライトにおいては、ス
ピネル型結晶構造をとりづらくなり、高い透磁率を得る
ことが難しくなる。好ましくは、鋳造室内の酸素分圧は
50%以上とする。また、鋳型の予熱温度が1500℃
より高い場合、得られるフェライトの鋳塊においては、
結晶の結合が強固になるので粉砕しづらくなる。しか
も、得られるフェライト粉末の透磁率の値は飽和してし
まう。逆に、鋳型の予熱温度が1000℃未満となる
と、得られるフェライト粉末の高透磁率化が困難となっ
てしまうので、鋳型の予熱温度の下限は1000℃に設
定する。
%より低くなると、得られるフェライトにおいては、ス
ピネル型結晶構造をとりづらくなり、高い透磁率を得る
ことが難しくなる。好ましくは、鋳造室内の酸素分圧は
50%以上とする。また、鋳型の予熱温度が1500℃
より高い場合、得られるフェライトの鋳塊においては、
結晶の結合が強固になるので粉砕しづらくなる。しか
も、得られるフェライト粉末の透磁率の値は飽和してし
まう。逆に、鋳型の予熱温度が1000℃未満となる
と、得られるフェライト粉末の高透磁率化が困難となっ
てしまうので、鋳型の予熱温度の下限は1000℃に設
定する。
【0026】このとき用いる鋳型としては、溶湯との濡
れ性が低く、また熱伝導率が比較的良好な材料のもので
あることが好ましく、例えば、Pt−Rh製るつぼ、ク
ロマイト砂型等が用いられる。ついで、前記溶湯を冷却
して凝固させる。このとき冷却速度は、1〜100℃/
hrに設定される。
れ性が低く、また熱伝導率が比較的良好な材料のもので
あることが好ましく、例えば、Pt−Rh製るつぼ、ク
ロマイト砂型等が用いられる。ついで、前記溶湯を冷却
して凝固させる。このとき冷却速度は、1〜100℃/
hrに設定される。
【0027】この冷却速度が1℃/hr未満の場合、結晶
粒が粗大化するとともに、結晶粒間の結合が強固にな
り、鋳塊を粉砕することが困難になる。このため、得ら
れる粉末のサイズが大きくなってしまい、本発明で規定
したサイズ(長手方向寸法1〜100μm、アスペクト
比5〜100)の扁平フェライト粉末を得ることが難し
くなる。逆に、冷却速度が100℃/hrを超えると、局
部的にスピネル型結晶構造をとりずらくなり、所定の透
磁率を確保することが難しくなるので、冷却速度の上限
は100℃/hrに規定する。
粒が粗大化するとともに、結晶粒間の結合が強固にな
り、鋳塊を粉砕することが困難になる。このため、得ら
れる粉末のサイズが大きくなってしまい、本発明で規定
したサイズ(長手方向寸法1〜100μm、アスペクト
比5〜100)の扁平フェライト粉末を得ることが難し
くなる。逆に、冷却速度が100℃/hrを超えると、局
部的にスピネル型結晶構造をとりずらくなり、所定の透
磁率を確保することが難しくなるので、冷却速度の上限
は100℃/hrに規定する。
【0028】上記冷却速度で少なくとも700℃まで冷
却したのちは、鋳造室内にArガスを導入してAr10
0%雰囲気とし、冷却条件に関しては何らの限定も必要
とせず、任意に室温まで冷却して構わない。次に、以上
のようにして得られたフェライトの鋳塊は、粉砕手段に
より粉砕される。ここで、前記粉砕手段としては、格別
限定されるものではなく、汎用されているボールミルあ
るいはハンマークラッシャーなどの粉砕機が用いられ
る。このとき、得られる粉末の長手方向の寸法が1〜1
00μmで、アスペクト比が5〜100となるように鋳
塊を粉砕する。
却したのちは、鋳造室内にArガスを導入してAr10
0%雰囲気とし、冷却条件に関しては何らの限定も必要
とせず、任意に室温まで冷却して構わない。次に、以上
のようにして得られたフェライトの鋳塊は、粉砕手段に
より粉砕される。ここで、前記粉砕手段としては、格別
限定されるものではなく、汎用されているボールミルあ
るいはハンマークラッシャーなどの粉砕機が用いられ
る。このとき、得られる粉末の長手方向の寸法が1〜1
00μmで、アスペクト比が5〜100となるように鋳
塊を粉砕する。
【0029】ここで、粉砕される鋳塊の寸法にもよる
が、例えば、上記条件により鋳造した縦20mm、横2
0mm、高さ15mmの鋳塊を粉砕する場合、粉砕時間
が1000秒未満では、得られる粉末の長手方向の寸法
が100μm以上でアスペクト比が5未満となり、10
000秒を超えると、長手方向の寸法が100μm未満
でアスペクト比が100を超えてしまう。よって、この
場合、粉砕時間を1000〜10000秒とすることに
より、長手方向寸法1〜100μm、アスペクト比5〜
100の扁平フェライト粉末が得られる。
が、例えば、上記条件により鋳造した縦20mm、横2
0mm、高さ15mmの鋳塊を粉砕する場合、粉砕時間
が1000秒未満では、得られる粉末の長手方向の寸法
が100μm以上でアスペクト比が5未満となり、10
000秒を超えると、長手方向の寸法が100μm未満
でアスペクト比が100を超えてしまう。よって、この
場合、粉砕時間を1000〜10000秒とすることに
より、長手方向寸法1〜100μm、アスペクト比5〜
100の扁平フェライト粉末が得られる。
【0030】以上のようにして得られた扁平フェライト
粉末は、磁界遮蔽シート中に分散させて用いられる。当
該扁平フェライト粉末を用いたシートは、例えば、以下
のようにして製造される。すなわち、所定の合成樹脂が
用意され、当該樹脂中に扁平フェライト粉末を投入す
る。そして、当該合成樹脂を混練することにより、扁平
フェライト粉末が分散した合成樹脂組成物を得る。その
後、この合成樹脂組成物を押し出し成形機により、シー
ト状に押し出し、磁界遮蔽シートを得る。このとき、合
成樹脂中における扁平フェライト粉末の含有量が、30
体積%未満では、所定の磁界遮蔽能を発揮することが難
しく、逆に90体積%を超えると、シートとした際の可
撓性が損なわれる。このため、扁平フェライト粉末は、
合成樹脂に対して、30〜90体積%含有させることが
好ましい。より好ましくは、合成樹脂に対する扁平フェ
ライト粉末の含有量を30〜70体積%とする。また、
磁界遮蔽シートにおいては、扁平フェライト粉末とし
て、長手方向の寸法およびアスペクト比が前記した範囲
のものを用いると、当該扁平フェライト粉末はシート面
に沿った方向に良好な状態で配向する。このように、扁
平フェライト粉末をシート面に沿った方向に配向させる
ことにより、シートの一方側より進入してきた磁束はシ
ート中に集中して流れやすくなりシートの他方側への透
過が抑制される。そのため磁界遮蔽能は向上する。
粉末は、磁界遮蔽シート中に分散させて用いられる。当
該扁平フェライト粉末を用いたシートは、例えば、以下
のようにして製造される。すなわち、所定の合成樹脂が
用意され、当該樹脂中に扁平フェライト粉末を投入す
る。そして、当該合成樹脂を混練することにより、扁平
フェライト粉末が分散した合成樹脂組成物を得る。その
後、この合成樹脂組成物を押し出し成形機により、シー
ト状に押し出し、磁界遮蔽シートを得る。このとき、合
成樹脂中における扁平フェライト粉末の含有量が、30
体積%未満では、所定の磁界遮蔽能を発揮することが難
しく、逆に90体積%を超えると、シートとした際の可
撓性が損なわれる。このため、扁平フェライト粉末は、
合成樹脂に対して、30〜90体積%含有させることが
好ましい。より好ましくは、合成樹脂に対する扁平フェ
ライト粉末の含有量を30〜70体積%とする。また、
磁界遮蔽シートにおいては、扁平フェライト粉末とし
て、長手方向の寸法およびアスペクト比が前記した範囲
のものを用いると、当該扁平フェライト粉末はシート面
に沿った方向に良好な状態で配向する。このように、扁
平フェライト粉末をシート面に沿った方向に配向させる
ことにより、シートの一方側より進入してきた磁束はシ
ート中に集中して流れやすくなりシートの他方側への透
過が抑制される。そのため磁界遮蔽能は向上する。
【0031】前記合成樹脂としては、可撓性をもったシ
ートに成形できるものであれば格別限定されるものでは
ないが、例えば、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、クロ
ロプレンゴム等の合成ゴムがあげられる。
ートに成形できるものであれば格別限定されるものでは
ないが、例えば、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、クロ
ロプレンゴム等の合成ゴムがあげられる。
【0032】
実施例1 ZnO,MnO,Fe2O3の各粉末を、モル%で、1
2:34.5:53.5となるように混合し、その混合粉末
をPt−Rh製のるつぼに入れた。このるつぼを、溶解
装置の溶解室にセットし、溶解室内雰囲気を酸素分圧1
00%で約1気圧の雰囲気に設定し、室温から1700
℃まで4時間かけて加熱したのちその温度で約30分間
保持して混合粉末を完全に溶解し、フェライトの溶湯を
得た。
2:34.5:53.5となるように混合し、その混合粉末
をPt−Rh製のるつぼに入れた。このるつぼを、溶解
装置の溶解室にセットし、溶解室内雰囲気を酸素分圧1
00%で約1気圧の雰囲気に設定し、室温から1700
℃まで4時間かけて加熱したのちその温度で約30分間
保持して混合粉末を完全に溶解し、フェライトの溶湯を
得た。
【0033】一方、鋳造室内に鋳型(Pt−Rh製)を
セットし、酸素分圧50%の酸素−Ar混合ガス雰囲気
中においてこの鋳型を室温から1500℃まで3.5時間
かけて加熱し、その温度に保持した。この状態にある鋳
型に前記した温度の溶湯を注型し、10℃/hrの冷却速
度で冷却した。その後、少なくとも700℃にまで冷却
した時点で雰囲気をAr100%に切り換え、この状態
で室温まで冷却し、縦20mm、横20mm、高さ15
mmの軟磁性フェライトの鋳塊を製造した。
セットし、酸素分圧50%の酸素−Ar混合ガス雰囲気
中においてこの鋳型を室温から1500℃まで3.5時間
かけて加熱し、その温度に保持した。この状態にある鋳
型に前記した温度の溶湯を注型し、10℃/hrの冷却速
度で冷却した。その後、少なくとも700℃にまで冷却
した時点で雰囲気をAr100%に切り換え、この状態
で室温まで冷却し、縦20mm、横20mm、高さ15
mmの軟磁性フェライトの鋳塊を製造した。
【0034】得られた鋳塊の組成は、ZnO:11モル
%,MnO:35モル%,Fe2O3:55モル%であ
り、その結晶粒はスピネル型結晶構造であった。尚、当
該結晶構造は、得られたフェライトの結晶のX線回折パ
ターンをX線回折装置を用いて測定し、当該回折パター
ンより同定した。次に、得られた鋳塊をボールミルに投
入し、3600秒間粉砕した。得られた粉末の形状を顕
微鏡観察した結果、長手方向の長さが平均で10μm、
アスペクト比が平均で10であった。また、当該粉末の
1000MHzにおける透磁率は20であった。
%,MnO:35モル%,Fe2O3:55モル%であ
り、その結晶粒はスピネル型結晶構造であった。尚、当
該結晶構造は、得られたフェライトの結晶のX線回折パ
ターンをX線回折装置を用いて測定し、当該回折パター
ンより同定した。次に、得られた鋳塊をボールミルに投
入し、3600秒間粉砕した。得られた粉末の形状を顕
微鏡観察した結果、長手方向の長さが平均で10μm、
アスペクト比が平均で10であった。また、当該粉末の
1000MHzにおける透磁率は20であった。
【0035】ここで、前記透磁率とは、得られたフェラ
イト粉末を外径5mm、内径3mm、高さ5mmの円筒
状にプレス成形して標準試料を作製し、当該標準試料を
インピーダンス測定器(ヒューレットパッカード社製4
291A)の測定部にセットすることにより測定される
透磁率のことをいう。次に、加熱溶融したクロロプレン
系合成ゴムの原料中に、得られた扁平フェライト粉末を
60体積%となるように投入し、当該合成ゴムを混練し
た。このようにして扁平フェライト粉末が均一に分散し
たクロロプレン系合成ゴム組成物を得、その後、当該ク
ロロプレン系合成ゴム組成物を押し出し成形機により、
押し出し成形し、扁平フェライト粉末がシート面に沿っ
た方向に配向した、厚さ5mm、縦200mm、横20
0mmのシートに成形した。
イト粉末を外径5mm、内径3mm、高さ5mmの円筒
状にプレス成形して標準試料を作製し、当該標準試料を
インピーダンス測定器(ヒューレットパッカード社製4
291A)の測定部にセットすることにより測定される
透磁率のことをいう。次に、加熱溶融したクロロプレン
系合成ゴムの原料中に、得られた扁平フェライト粉末を
60体積%となるように投入し、当該合成ゴムを混練し
た。このようにして扁平フェライト粉末が均一に分散し
たクロロプレン系合成ゴム組成物を得、その後、当該ク
ロロプレン系合成ゴム組成物を押し出し成形機により、
押し出し成形し、扁平フェライト粉末がシート面に沿っ
た方向に配向した、厚さ5mm、縦200mm、横20
0mmのシートに成形した。
【0036】得られた磁界遮蔽シートに対して、以下の
手順で、磁界に対する減衰率を測定した。すなわち、ま
ず、直径50mm、高さ150mmのプラスチック製の
筒の中心にホール素子磁気センサを配置した。そして、
当該筒に対して0.1MHzで0.01Gの外部磁界を
加え、筒の中心における磁界の強度(磁界シールド材で
囲っていない状態での磁界の強さH0 )を測定した。そ
の後、筒の外周に前記シートを巻回し、この状態で、筒
の中心における磁界の強度(磁界シールド材で囲った状
態での磁界の強さH1 )を測定した。そして、この結果
を(1)式に代入し、磁界の減衰率を求めた。以上の作
業を外部磁界の強度を変えて繰り返し、その結果を外部
磁界の強度と減衰率の関係として図3に示した。尚、減
衰率が高いほど磁界遮蔽能に優れていることを示す。 実施例2 ボールミルによる粉砕時間を2000秒とし、粉末のア
スペクト比を5としたことを除いては実施例1と同様に
して磁界遮蔽シートを製造した。ついで、得られたシー
トを用いて外部磁界の強度と減衰率の関係を実施例1と
同様にして求めた。その結果を図3に示した。 比較例1 HIPで製造した同一組成の市販フェライトを粉砕し、
粒径10μmの球状粉末を用いたことを除いては、実施
例1と同様にして磁界遮蔽シートを製造し、当該シート
を用いて外部磁界の強度と減衰率の関係を求めた。その
結果を図3に示した。
手順で、磁界に対する減衰率を測定した。すなわち、ま
ず、直径50mm、高さ150mmのプラスチック製の
筒の中心にホール素子磁気センサを配置した。そして、
当該筒に対して0.1MHzで0.01Gの外部磁界を
加え、筒の中心における磁界の強度(磁界シールド材で
囲っていない状態での磁界の強さH0 )を測定した。そ
の後、筒の外周に前記シートを巻回し、この状態で、筒
の中心における磁界の強度(磁界シールド材で囲った状
態での磁界の強さH1 )を測定した。そして、この結果
を(1)式に代入し、磁界の減衰率を求めた。以上の作
業を外部磁界の強度を変えて繰り返し、その結果を外部
磁界の強度と減衰率の関係として図3に示した。尚、減
衰率が高いほど磁界遮蔽能に優れていることを示す。 実施例2 ボールミルによる粉砕時間を2000秒とし、粉末のア
スペクト比を5としたことを除いては実施例1と同様に
して磁界遮蔽シートを製造した。ついで、得られたシー
トを用いて外部磁界の強度と減衰率の関係を実施例1と
同様にして求めた。その結果を図3に示した。 比較例1 HIPで製造した同一組成の市販フェライトを粉砕し、
粒径10μmの球状粉末を用いたことを除いては、実施
例1と同様にして磁界遮蔽シートを製造し、当該シート
を用いて外部磁界の強度と減衰率の関係を求めた。その
結果を図3に示した。
【0037】図3の結果より、球状フェライト粉末を含
有している比較例1のシートに比べ、扁平フェライト粉
末を含有している実施例1、2のシートの方が、外部磁
界に対する減衰率が高く、磁界遮蔽能に優れていること
がわかる。また、実施例1、2、比較例1のシートを用
いて、外部磁界の周波数を0.1MHz、100MH
z、1000MHz、2000MHz、3000MHz
と変化させたときの磁界の減衰率を求めた。その結果を
それぞれ図4に示した。尚、比較のため、扁平フェライ
ト粉末の代わりにNiを80%含むFe−Ni系合金
(パーマロイ)の粉末を用いたことを除いては、実施例
1と同様にして製造した磁界遮蔽シートに対しても上記
のように周波数を変化させたときの磁界の減衰率を求
め、その結果を図4に併記した。
有している比較例1のシートに比べ、扁平フェライト粉
末を含有している実施例1、2のシートの方が、外部磁
界に対する減衰率が高く、磁界遮蔽能に優れていること
がわかる。また、実施例1、2、比較例1のシートを用
いて、外部磁界の周波数を0.1MHz、100MH
z、1000MHz、2000MHz、3000MHz
と変化させたときの磁界の減衰率を求めた。その結果を
それぞれ図4に示した。尚、比較のため、扁平フェライ
ト粉末の代わりにNiを80%含むFe−Ni系合金
(パーマロイ)の粉末を用いたことを除いては、実施例
1と同様にして製造した磁界遮蔽シートに対しても上記
のように周波数を変化させたときの磁界の減衰率を求
め、その結果を図4に併記した。
【0038】ここで、周波数0.1MHzにおける磁界
の減衰率は、実施例1の項で記載した方法と同様な方法
で測定した。そして、100MHz以上の周波数におい
ては、以下に示す方法で磁界の減衰率を測定した。すな
わち、まず、得られた磁界遮蔽シートを裁断し、縦10
mm、横10mm、厚さ5mmの測定試料を作製する。
の減衰率は、実施例1の項で記載した方法と同様な方法
で測定した。そして、100MHz以上の周波数におい
ては、以下に示す方法で磁界の減衰率を測定した。すな
わち、まず、得られた磁界遮蔽シートを裁断し、縦10
mm、横10mm、厚さ5mmの測定試料を作製する。
【0039】また、互いに対面する一対のコイルアンテ
ナを備えるプローブ(アドバンテスト社製TR1730
3)を用意する。当該プローブにおいては、一方のコイ
ルアンテナに所望周波数で電流を流し、磁界を発生させ
ると、対面している他方のコイルアンテナには前記磁界
により起電力が生じる。このとき、他方のコイルアンテ
ナに生じた起電力は、他方のコイルアンテナの部分での
磁界の強さと比例関係にある。このため、他方のコイル
アンテナの起電力を測定することによりその部分の磁界
の強さを知ることができる。
ナを備えるプローブ(アドバンテスト社製TR1730
3)を用意する。当該プローブにおいては、一方のコイ
ルアンテナに所望周波数で電流を流し、磁界を発生させ
ると、対面している他方のコイルアンテナには前記磁界
により起電力が生じる。このとき、他方のコイルアンテ
ナに生じた起電力は、他方のコイルアンテナの部分での
磁界の強さと比例関係にある。このため、他方のコイル
アンテナの起電力を測定することによりその部分の磁界
の強さを知ることができる。
【0040】ここで、前記プローブにおいて、まず、2
つのコイルアンテナの間に何も無い状態での起電力をあ
らかじめ求めておく。その起電力を簡易的に、(1)式
における所定領域を磁界シールド材で囲っていない状態
での当該領域の内の磁界の強さH0 とする。次に、前記
試料を前記プローブではさみ、2つのコイルアンテナの
間に試料が存在するようにする。尚、前記プローブで
は、前記試料の厚さ方向をはさむようにする。この状態
で、一方のコイルアンテナにより所望周波数の磁界を発
生させ、そのときの他方のコイルアンテナの起電力を測
定する。その起電力を簡易的に、(1)式における所定
領域を磁界シールド材で囲った状態での当該領域の磁界
の強さH1 とする。
つのコイルアンテナの間に何も無い状態での起電力をあ
らかじめ求めておく。その起電力を簡易的に、(1)式
における所定領域を磁界シールド材で囲っていない状態
での当該領域の内の磁界の強さH0 とする。次に、前記
試料を前記プローブではさみ、2つのコイルアンテナの
間に試料が存在するようにする。尚、前記プローブで
は、前記試料の厚さ方向をはさむようにする。この状態
で、一方のコイルアンテナにより所望周波数の磁界を発
生させ、そのときの他方のコイルアンテナの起電力を測
定する。その起電力を簡易的に、(1)式における所定
領域を磁界シールド材で囲った状態での当該領域の磁界
の強さH1 とする。
【0041】以上のようにして求めたH0 とH1 とを
(1)式に代入することにより所定周波数における磁界
の減衰率を求める。図4の結果より、実施例1、2のシ
ートは、1000MHz以上の高周波域に移行しても減
衰率は比較的高い値を保っている(実施例1、2ともに
1000MHzで30%以上の減衰率を確保してい
る。)。それに対し、球状フェライト粉末を用いた比較
例1のシートおよびパーマロイ粉末を含有するシート
は、1000MHz以上では、減衰率が10%以下にな
っており、1000MHz以上の高周波域では、磁界の
遮蔽が困難であることがわかる。 実施例3、4、比較例2、3 ボールミルによる粉砕時間を表1に示すように変化させ
たことを除いては実施例1と同様にして磁界遮蔽シート
を製造した。尚、得られた扁平フェライト粉末の長手方
向の寸法とアスペクト比を表1に併記した。ついで、得
られたシートを用いて2000MHzの磁界の減衰率を
前記したコイルアンテナを用いる方法により求め、減衰
率とアスペクト比の関係を求めた。その結果を図5に示
した。
(1)式に代入することにより所定周波数における磁界
の減衰率を求める。図4の結果より、実施例1、2のシ
ートは、1000MHz以上の高周波域に移行しても減
衰率は比較的高い値を保っている(実施例1、2ともに
1000MHzで30%以上の減衰率を確保してい
る。)。それに対し、球状フェライト粉末を用いた比較
例1のシートおよびパーマロイ粉末を含有するシート
は、1000MHz以上では、減衰率が10%以下にな
っており、1000MHz以上の高周波域では、磁界の
遮蔽が困難であることがわかる。 実施例3、4、比較例2、3 ボールミルによる粉砕時間を表1に示すように変化させ
たことを除いては実施例1と同様にして磁界遮蔽シート
を製造した。尚、得られた扁平フェライト粉末の長手方
向の寸法とアスペクト比を表1に併記した。ついで、得
られたシートを用いて2000MHzの磁界の減衰率を
前記したコイルアンテナを用いる方法により求め、減衰
率とアスペクト比の関係を求めた。その結果を図5に示
した。
【0042】
【表1】
【0043】図5の結果より、扁平フェライト粉末のア
スペクト比が5未満では、減衰率が20%より低く、充
分な磁界遮蔽能を発揮させることが難しい。また、扁平
フェライト粉末のアスペクト比の値が5を超え、大きく
なるにしたがい減衰率は上昇し、磁界遮蔽能は向上して
いくが、扁平フェライト粉末のアスペクト比が100を
超えると、減衰率の上昇の度合は飽和してしまい、それ
にともなって、磁界遮蔽能も飽和してしまうことがわか
る。 実施例5〜9、比較例4〜7 鋳造室の雰囲気における酸素分圧を表2で示すように変
化させたことを除いては、実施例1と同様にしてフェラ
イトの鋳塊を製造した。
スペクト比が5未満では、減衰率が20%より低く、充
分な磁界遮蔽能を発揮させることが難しい。また、扁平
フェライト粉末のアスペクト比の値が5を超え、大きく
なるにしたがい減衰率は上昇し、磁界遮蔽能は向上して
いくが、扁平フェライト粉末のアスペクト比が100を
超えると、減衰率の上昇の度合は飽和してしまい、それ
にともなって、磁界遮蔽能も飽和してしまうことがわか
る。 実施例5〜9、比較例4〜7 鋳造室の雰囲気における酸素分圧を表2で示すように変
化させたことを除いては、実施例1と同様にしてフェラ
イトの鋳塊を製造した。
【0044】その後、当該鋳塊を実施例1と同様にして
粉砕したのち、当該粉末の1000MHzにおける透磁
率を実施例1と同様にして測定し、その結果を表2に併
記した。そして、得られた粉末を用いて実施例1と同様
にして磁界遮蔽シートを製造した。得られたシートに対
して2000MHzの磁界に対する減衰率を前記したコ
イルアンテナを用いる方法により求めた。その結果を表
2に併記した。
粉砕したのち、当該粉末の1000MHzにおける透磁
率を実施例1と同様にして測定し、その結果を表2に併
記した。そして、得られた粉末を用いて実施例1と同様
にして磁界遮蔽シートを製造した。得られたシートに対
して2000MHzの磁界に対する減衰率を前記したコ
イルアンテナを用いる方法により求めた。その結果を表
2に併記した。
【0045】
【表2】
【0046】表2から明らかなように、鋳造時における
酸素分圧を高めると、得られたフェライト粉末の透磁率
は高くなることが判明した。ここで、透磁率が1.1未
満のフェライト粉末を用いて磁界遮蔽シートを製造する
と減衰率が0.8%以下と低くなることがわかる。すな
わち、鋳造時の酸素分圧を20%未満にすると磁界遮蔽
能が低減することがわかる。 実施例10、11、比較例8〜11 鋳造時における鋳型の予熱温度を表3で示したように管
理して注型したことを除いては、実施例1と同様にして
扁平フェライト粉末を製造した。得られた粉末に対し
て、実施例1と同様にして1000MHzにおける透磁
率を測定した。その結果を表3に併記した。ついで、得
られた粉末を用いて実施例1と同様にして磁界遮蔽シー
トを製造した。得られたシートに対して2000MHz
の磁界に対する減衰率を前記したコイルアンテナを用い
る方法により求めた。その結果を表3に併記した。
酸素分圧を高めると、得られたフェライト粉末の透磁率
は高くなることが判明した。ここで、透磁率が1.1未
満のフェライト粉末を用いて磁界遮蔽シートを製造する
と減衰率が0.8%以下と低くなることがわかる。すな
わち、鋳造時の酸素分圧を20%未満にすると磁界遮蔽
能が低減することがわかる。 実施例10、11、比較例8〜11 鋳造時における鋳型の予熱温度を表3で示したように管
理して注型したことを除いては、実施例1と同様にして
扁平フェライト粉末を製造した。得られた粉末に対し
て、実施例1と同様にして1000MHzにおける透磁
率を測定した。その結果を表3に併記した。ついで、得
られた粉末を用いて実施例1と同様にして磁界遮蔽シー
トを製造した。得られたシートに対して2000MHz
の磁界に対する減衰率を前記したコイルアンテナを用い
る方法により求めた。その結果を表3に併記した。
【0047】
【表3】
【0048】表3から明らかなように、鋳型の予熱温度
が低くなると、透磁率は小さくなる。それにともなっ
て、シートとしたときの磁界の減衰率は低下し、磁界遮
蔽能が低下している。また、鋳型の予熱温度が1500
℃を超えると透磁率の値は飽和し、シートに含有させた
ときの磁界の減衰率も飽和する。 実施例12〜15、比較例12、13 鋳型の冷却時に、700℃までの冷却速度を表4に示す
ように変化させたことを除いては実施例1と同様にして
扁平フェライト粉末を製造した。得られた粉末に対し
て、実施例1と同様にして、1000MHzにおける透
磁率を測定し、その結果を表4に併記した。そして、得
られた粉末を用いて実施例1と同様にして磁界遮蔽シー
トを製造した。得られたシートに対して2000MHz
の磁界に対する減衰率を前記したコイルアンテナを用い
る方法により求めた。その結果を表4に併記した。
が低くなると、透磁率は小さくなる。それにともなっ
て、シートとしたときの磁界の減衰率は低下し、磁界遮
蔽能が低下している。また、鋳型の予熱温度が1500
℃を超えると透磁率の値は飽和し、シートに含有させた
ときの磁界の減衰率も飽和する。 実施例12〜15、比較例12、13 鋳型の冷却時に、700℃までの冷却速度を表4に示す
ように変化させたことを除いては実施例1と同様にして
扁平フェライト粉末を製造した。得られた粉末に対し
て、実施例1と同様にして、1000MHzにおける透
磁率を測定し、その結果を表4に併記した。そして、得
られた粉末を用いて実施例1と同様にして磁界遮蔽シー
トを製造した。得られたシートに対して2000MHz
の磁界に対する減衰率を前記したコイルアンテナを用い
る方法により求めた。その結果を表4に併記した。
【0049】
【表4】
【0050】表4から明らかなように、冷却速度が10
0℃/hrを超えると、得られる粉末において10以上の
透磁率を確保することができなくなる。そのため、シー
トとしたときの磁界の減衰率は低下し、磁界遮蔽能が低
下している(比較例12)。また、冷却速度が1℃/hr
未満となると、結晶粒が粗大化してしまい、長手方向の
寸法が100μm以下の粉末を得ることが困難となっ
た。そのため、シートに含有させたとき、フェライト粉
末は配向しずらくなり、磁界の減衰率は低い値となり、
磁界遮蔽能は低下した(比較例13)。冷却速度を本発
明で規定した1〜100℃/hrの範囲内に設定すると、
得られる扁平フェライト粉末の透磁率は高くなり、しか
も、扁平フェライト粉末はシート中において良好な状態
で配向するので、当該粉末を含有した磁界遮蔽シートは
磁界の減衰率が高く、磁界遮蔽能に優れることがわか
る。 実施例16〜20 実施例1と同様にして得られた扁平フェライト粉末を、
クロロプレン系合成ゴムの原料中に表5に示した含有量
となるように投入し、実施例1と同様にして磁界遮蔽シ
ートを製造した。このようにして得られた、扁平フェラ
イト粉末の含有量をそれぞれ変化させた磁界遮蔽シート
に対して、2000MHzの磁界に対する減衰率を前記
したコイルアンテナを用いる方法により求めた。その結
果を表5に併記した。
0℃/hrを超えると、得られる粉末において10以上の
透磁率を確保することができなくなる。そのため、シー
トとしたときの磁界の減衰率は低下し、磁界遮蔽能が低
下している(比較例12)。また、冷却速度が1℃/hr
未満となると、結晶粒が粗大化してしまい、長手方向の
寸法が100μm以下の粉末を得ることが困難となっ
た。そのため、シートに含有させたとき、フェライト粉
末は配向しずらくなり、磁界の減衰率は低い値となり、
磁界遮蔽能は低下した(比較例13)。冷却速度を本発
明で規定した1〜100℃/hrの範囲内に設定すると、
得られる扁平フェライト粉末の透磁率は高くなり、しか
も、扁平フェライト粉末はシート中において良好な状態
で配向するので、当該粉末を含有した磁界遮蔽シートは
磁界の減衰率が高く、磁界遮蔽能に優れることがわか
る。 実施例16〜20 実施例1と同様にして得られた扁平フェライト粉末を、
クロロプレン系合成ゴムの原料中に表5に示した含有量
となるように投入し、実施例1と同様にして磁界遮蔽シ
ートを製造した。このようにして得られた、扁平フェラ
イト粉末の含有量をそれぞれ変化させた磁界遮蔽シート
に対して、2000MHzの磁界に対する減衰率を前記
したコイルアンテナを用いる方法により求めた。その結
果を表5に併記した。
【0051】
【表5】
【0052】表5の結果より、扁平フェライト粉末の含
有量が高くなるほど磁界の減衰率が高くなり、磁界遮蔽
シート中において扁平フェライト粉末が占める割合が高
いほど磁界遮蔽能に優れることがわかる。表5より20
00MHzの磁界に対して20%以上の減衰率を得るた
めには、磁界遮蔽シート中に扁平フェライト粉末を30
体積%以上含有させることが必要であることがわかる。
ただし、90体積%を超えるとシートとしての可撓性が
損なわれるので、扁平フェライト粉末の含有量は90体
積%以下にすることが好ましい。
有量が高くなるほど磁界の減衰率が高くなり、磁界遮蔽
シート中において扁平フェライト粉末が占める割合が高
いほど磁界遮蔽能に優れることがわかる。表5より20
00MHzの磁界に対して20%以上の減衰率を得るた
めには、磁界遮蔽シート中に扁平フェライト粉末を30
体積%以上含有させることが必要であることがわかる。
ただし、90体積%を超えるとシートとしての可撓性が
損なわれるので、扁平フェライト粉末の含有量は90体
積%以下にすることが好ましい。
【0053】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
扁平フェライト粉末は、透磁率が高く、扁平状であるの
で、シート状磁界シールド材においてシート面に沿った
方向に配向させて含有させた際、1000MHz以上の
高周波域における磁界遮蔽能向上に寄与する。このた
め、本発明の扁平フェライト粉末は、電子,通信機器の
高周波化に対応することができるシート状磁界シールド
材を製造する際に有用である。
扁平フェライト粉末は、透磁率が高く、扁平状であるの
で、シート状磁界シールド材においてシート面に沿った
方向に配向させて含有させた際、1000MHz以上の
高周波域における磁界遮蔽能向上に寄与する。このた
め、本発明の扁平フェライト粉末は、電子,通信機器の
高周波化に対応することができるシート状磁界シールド
材を製造する際に有用である。
【0054】また、本発明の扁平フェライト粉末の製造
方法は、球状粉を粉砕するような困難な作業をともなわ
ずに、本発明で規定した条件で鋳造したフェライトの鋳
塊を粉砕するだけで、扁平フェライト粉末を容易に製造
することができるので、シート状磁界シールド材用フェ
ライト粉末の製造工程の簡略化に寄与し、その工業的価
値は大である。
方法は、球状粉を粉砕するような困難な作業をともなわ
ずに、本発明で規定した条件で鋳造したフェライトの鋳
塊を粉砕するだけで、扁平フェライト粉末を容易に製造
することができるので、シート状磁界シールド材用フェ
ライト粉末の製造工程の簡略化に寄与し、その工業的価
値は大である。
【図1】磁界シールド材における磁束の流れを示す概略
構成図である。
構成図である。
【図2】扁平フェライト粉末を模式的に示す斜視図であ
る。
る。
【図3】外部磁界の強度と減衰率との関係を示したグラ
フである。
フである。
【図4】外部磁界の周波数と減衰率との関係を示したグ
ラフである。
ラフである。
【図5】扁平フェライト粉末のアスペクト比と減衰率と
の関係を示したグラフである。
の関係を示したグラフである。
1 磁界シールド材 2 扁平フェライト粉末 F 磁束
Claims (2)
- 【請求項1】 鋳造法により作られた軟磁性フェライト
を粉砕して得られた粉末であって、長手方向の長さが1
〜100μmで、アスペクト比が5〜100であること
を特徴とする扁平フェライト粉末。 - 【請求項2】 軟磁性フェライトの原料を酸素分圧80
%以上の雰囲気下において前記原料の融点以上1750
℃以下の温度で溶解する溶解工程と、溶解工程において
得られた溶湯を、酸素分圧20%以上の雰囲気下で10
00〜1500℃の範囲の温度に予熱された鋳型に注型
したのち、1〜100℃/hrの冷却速度で少なくとも温
度700℃にまで冷却し、その後、雰囲気をAr100
%として室温まで冷却し、軟磁性フェライトの鋳塊を製
造する鋳造工程と、鋳造工程により得られた前記鋳塊を
粉砕手段で粉砕する粉砕工程とを備えていることを特徴
とする扁平フェライト粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3746897A JPH10233309A (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 扁平フェライト粉末およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3746897A JPH10233309A (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 扁平フェライト粉末およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10233309A true JPH10233309A (ja) | 1998-09-02 |
Family
ID=12498367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3746897A Pending JPH10233309A (ja) | 1997-02-21 | 1997-02-21 | 扁平フェライト粉末およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10233309A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001185892A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-06 | Kitagawa Ind Co Ltd | 複層電波吸収体 |
WO2013014957A1 (ja) * | 2011-07-25 | 2013-01-31 | アルプス電気株式会社 | フィルタ内蔵コネクタ |
WO2016121619A1 (ja) * | 2015-01-27 | 2016-08-04 | パウダーテック株式会社 | 金属光沢を有する顔料用板状フェライト粒子 |
KR20180118231A (ko) | 2016-05-02 | 2018-10-30 | 파우더테크 컴퍼니 리미티드 | 페라이트 분말, 수지 조성물, 전자파 쉴드재, 전자 회로 기판, 전자 회로 부품 및 전자 기기 하우징 |
-
1997
- 1997-02-21 JP JP3746897A patent/JPH10233309A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001185892A (ja) * | 1999-12-27 | 2001-07-06 | Kitagawa Ind Co Ltd | 複層電波吸収体 |
WO2013014957A1 (ja) * | 2011-07-25 | 2013-01-31 | アルプス電気株式会社 | フィルタ内蔵コネクタ |
WO2016121619A1 (ja) * | 2015-01-27 | 2016-08-04 | パウダーテック株式会社 | 金属光沢を有する顔料用板状フェライト粒子 |
CN107207277A (zh) * | 2015-01-27 | 2017-09-26 | 保德科技股份有限公司 | 具有金属光泽的颜料用板状铁氧体粒子 |
KR20170107986A (ko) | 2015-01-27 | 2017-09-26 | 파우더테크 컴퍼니 리미티드 | 금속 광택을 가지는 안료용 판상 페라이트 입자 |
EP3252015A4 (en) * | 2015-01-27 | 2018-09-19 | Powdertech Co., Ltd. | Plate-shaped ferrite particles for pigment which exhibit metallic lustre |
KR20180118231A (ko) | 2016-05-02 | 2018-10-30 | 파우더테크 컴퍼니 리미티드 | 페라이트 분말, 수지 조성물, 전자파 쉴드재, 전자 회로 기판, 전자 회로 부품 및 전자 기기 하우징 |
US11032955B2 (en) | 2016-05-02 | 2021-06-08 | Powdertech Co., Ltd. | Ferrite powder, resin composition, electromagnetic shielding material, electronic circuit substrate, electronic circuit component, and electronic device housing |
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