JPH10227297A - ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】食器洗浄機の循環水中に含まれる微細な食品屑
の不純物により、弁体と排水吐出口間で隙間を生じ循環
水が漏れる問題があった。 【解決手段】ケーシングとケーシングまたはケーシング
カバーに形成された複数方向の吐出口と、ケーシング内
に配設される羽根車と、吐出口を開放又は閉塞可能な切
換弁と、羽根車を駆動する駆動手段とを有するポンプ
で、切換弁の排水吐出口側表面部に弾性部材を設けたポ
ンプ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はポンプに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のポンプ等に用いられる切換弁は、
例えば特開昭60−26199 号公報に記載のように、二つの
吐出口を１枚の略平板上の弁体にて閉塞するものであっ
た。この弁体は、ポンプケーシング内で加圧され流体を
正逆回転する羽根車が加圧した流体の影響を受けて回動
し、それぞれ希望する吐出口から流体を吐き出すための
ものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭60−26
199 号公報に記載の技術では、弁体が略平板上であるた
め、この技術を食器洗い機に適用すると、食器洗浄機の
循環水中に含まれる微細な食品屑等の不純物により吐出
口壁と弁体の隙間に挟まった場合循環水が排水側に漏れ
る問題があり、水が漏れるのを防ぐ構造が複雑で高価に
なり、漏れ防止構造の簡略化並びに製造コストの低減を
容易に得ない等の問題があった。

【０００４】本発明の目的は、弁体と吐出口を完全に密
着して循環水を漏れないように漏水防止構造の向上を図
った食器洗浄機を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】目的を達成するために、
本発明の特徴は、ケーシングと、前記ケーシングまたは
ケーシングカバーに形成された複数方向の吐出口と、前
記ケーシング内に配設される羽根車と、前記吐出口を開
放または閉塞可能な切換弁と、前記羽根車を駆動する駆
動手段とを有するポンプで、前記切換弁の排水吐出口側
の表面部に弾性部材を設けたことで達成される。またケ
ーシング側の排水吐出口側に弾性部材を設ける。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を用いて
説明する。尚、本実施例は、食器洗浄機を例に取り説明
する。

【０００７】図６および図７で、食器洗浄機の本体６０
１は、前面開口部に開閉扉６０２を有し内部には食器収
納槽（以下収納槽）７０１を有している。上記収納槽７
０１は、食器を収納するための食器収納篭（以下収納
篭）７０２を有している。

【０００８】また収納槽７０１内には、食器を洗浄する
行程で循環水を吐出するための循環水噴射ノズル（以下
ノズル）７０３を有している。更に収納槽７０１の下方
には循環水を加圧するポンプ７０４を配している。ポン
プ７０４は軸７０５によって連結された電動機７０６に
よって駆動される。その開口部を覆うようにフィルタ７
０８がまた、貯水容器７０７の内部にもフィルタ７０９
が配置されている。送風ファン７１０は、電動機７０６
のポンプ７０４に対して反対側に配置されており、送風
ファン７１０によって吐出された空気は送風ホース７１
１によって導かれ、このホース途中にあり、図示しない
ヒータによって温められた、温風となり収納槽７０１に
送られ、食器類の乾燥に寄与する。また、７１２は水道
水から収納槽７０１へ水を供給するための給水弁であ
る。

【０００９】次に、図６および図７を用いて、本発明の
一実施例に関する食器洗浄機の動作について説明する。

【００１０】食器類の洗浄行程では、水は給水弁から給
水され、貯水容器７０７に貯められ、さらに所定の水位
まで貯水される。収納槽７０１に貯水されたこの循環水
は図示はしないヒータによって温められ温水となる。ヒ
ータにより温められた温水となった循環水は貯水容器７
０７に装着された前記フィルタ７０８，７０９を通過
し、電動機７０６の動力を伝達されたポンプ７０４内で
加圧され、洗浄水吐出口７１３から吐出され、ノズル７
０３に送られる。この送水された循環水は、ノズル７０
３から噴射され、収納篭７０２に収納された食器類を洗
浄し、収納槽701内に落下する。この収納槽７０１内に
落下した循環水は、再び貯水容器７０７に装着されたフ
ィルタ７０８，７０９を通過し、食器屑を除去された
後、ポンプ７０４内で加圧され、ノズル７０３に送られ
る。

【００１１】循環水の排水行程で説明すると、羽根車７
１４を洗浄時とは逆方向に回転させて、循環水を排水ホ
ース７１５に導き、食器洗浄機６０１の機外に排出す
る。

【００１２】循環水が機外に排出された後、食器の乾燥
行程に入る。乾燥行程では、電動機７０６の動力を伝達
された送風ファン７１０から吐き出した空気が送付ホー
ス７１１に送られ、送風ホース７１１の途中に配置され
たヒータ（図示せず）により加熱され、温風となり前記
収納槽７０１内に送られる。この収納槽７０１に送られ
た温風は収納篭７０２に装着された食器類に当てられ
る。このことにより食器を乾燥し、温風吐き出し口６０
３より機外に排出される。

【００１３】本実施例の食器洗浄機６０１は洗浄と排水
を一つのポンプ７０４により行っている。このようにポ
ンプ７０４を用いた場合、例えば洗浄行程から排水行程
に移る場合、ポンプ７０４内の弁体１０５を回動し、循
環水吐出口を切り換える必要がある。この切り換え手段
について、以下説明する。

【００１４】図１から図３に、本発明の一実施例に係る
ポンプ７０４の縦断面図を示す。図４，図５は弁体１０
５の平面図と縦断面図を示す。図１から図３で、１０１
は本発明の一実施例に係るポンプケーシングである。こ
のケーシング１０１は、洗浄水吐出口１０２と排水吐出
口１０３を有する。１０４は羽根車であり、１０５は吐
出口を切り換える弁体であり、この弁体１０５の排水側
表面部には弾性部材１０６が設けてあり溝部１１０に挿
入してある。弁体１０５は軸１０７を中心として回動す
る。

【００１５】また他の実施例として図８の様に排水吐出
口のケーシング側に弾性部材１０６を挿入する構成もで
きる。

【００１６】また、洗浄，排水の切り換えは、以下のよ
うにして行う。

【００１７】電動機の駆動方向を正逆回転することによ
り、ポンプの羽根車１０４を正逆回転させ、ケーシング
１０１内の流体の流れ方向を変化させることにより、弁
体１０５に係る圧力方向を変化させ、弁体１０５を回動
させる。この弁体１０５を回動させ、洗浄水吐出口１０
２と排水吐出口１０３を交互に閉塞することにより、洗
浄と排水を切り換える。その動作の詳細は以下のようで
ある。

【００１８】まず図２で、電動機停止時の弁体１０５は
弁体１０５の自重により下側に位置する、洗浄運転を行
うと図１のように羽根車１０４は時計方向に回転する。
このとき羽根車１０４の回転による流体の流れにより、
弁体１０５は、排水吐出口１０３側へと弁体１０５の表
面に設けた弾性部材１０６が接触して閉塞する位置にく
る。次に排水運転を行う場合は、電動機を停止させて弁
体１０５が自重で下側に落ちる時間をおいてから、電動
機を逆転させることで、図３のように羽根車１０４は反
時計方向に回転し羽根車１０４の回転による流体の流れ
により、弁体１０５は洗浄吐出口１０２を閉塞する位置
にくる。

【００１９】本実施例によれば、洗浄中に弁体１０５と
排水吐出口１０３の間に循環水中に含まれる微細な食品
屑の不純物により閉塞しても弁体１０５の表面に設けた
弾性部材１０６により密着性を向上させることで洗浄時
に排水吐出口１０３から循環水の漏れることがなく、漏
水防止構造の簡略化並びに製造コスト低下を提供するも
のである。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、弁体表面部に弾性部材
を設けているので、微細な食品屑の不純物が弁体表面及
び、排水吐出口表面に付着して閉塞しても、弁体と吐出
口を密着できるので循環水を漏れることがなく、漏水防
止構造の簡略化並びに製造コスト低下の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の排水時の弁体位置を示すポンプの縦断
面図。

【図２】本発明の停止時の弁体位置を示すポンプの縦断
面図。

【図３】本発明の洗浄時の弁体位置を示すポンプの縦断
面図。

【図４】本発明の弁体の平面図。

【図５】本発明の弁体の縦断面図。

【図６】本発明の一実施例の斜視図。

【図７】本発明の一実施例の本体の縦断面図。

【図８】本発明の他実施例を示す縦断面図。

【符号の説明】

１０１…ケーシング、１０２…洗浄水吐出口、１０３…
排水水吐出口、１０４…羽根車、１０５…弁体、１０６
…弾性部材、７０４…ポンプ、７０６…電動機。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ケーシングと前記ケーシングまたはケーシ
   ングカバーに形成された複数方向の吐出口と、前記ケー
   シング内に配設される羽根車と、前記吐出口を開放又は
   閉塞可能な切換弁と、前記羽根車を駆動する駆動手段と
   を有するポンプにおいて、前記切換弁の排水吐出口側表
   面部に弾性部材を設けたことを特徴とするポンプ。
2. 【請求項２】請求項１において、前記排水吐出口側の前
   記ケーシングの吐出口側へ弾性部材を設けたポンプ。