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JPH10226532A - 磁気ディスク基板用ガラス組成物及び磁気ディスク基板 - Google Patents

磁気ディスク基板用ガラス組成物及び磁気ディスク基板

Info

Publication number
JPH10226532A
JPH10226532A JP35720396A JP35720396A JPH10226532A JP H10226532 A JPH10226532 A JP H10226532A JP 35720396 A JP35720396 A JP 35720396A JP 35720396 A JP35720396 A JP 35720396A JP H10226532 A JPH10226532 A JP H10226532A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
weight
magnetic disk
disk substrate
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35720396A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyuki Taguchi
智之 田口
Hideki Kawai
秀樹 河合
Toru Obara
融 小原
Ikuo Kuriyama
育夫 栗山
Hajime Wakabayashi
肇 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamamura Glass KK
Original Assignee
Yamamura Glass KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamamura Glass KK filed Critical Yamamura Glass KK
Priority to JP35720396A priority Critical patent/JPH10226532A/ja
Publication of JPH10226532A publication Critical patent/JPH10226532A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】成形が容易で、熱処理による結晶化後、容易に
研磨加工ができ、あるいは成形、研磨後、イオン交換に
より化学強化でき、優れた化学的耐久性、機械的強度、
耐熱性、表面平滑性、表面平坦性を有し、磁気膜特性の
劣化の少ない磁気ディスク基板用ガラス組成物及び磁気
ディスク基板を提供する。 【解決手段】SiO2:66〜80重量%、Al23
5〜15重量%、Li2O:3〜8.5重量%、Na
2O:0〜3重量%、K2O:0〜3重量%、TiO2
0.5〜8重量%、ZrO2:3.5〜8重量%、P
25:0.5〜3重量%、Sb23:0〜2重量%、A
23:0〜2重量%の組成を有し、理論的光学的塩基
性度が0.548以下である磁気ディスク基板用ガラス
組成物、並びに、該組成物を成形、研磨後、イオン交換
し、強化した磁気ディスク基板、及び、該組成物を成
形、熱処理、研磨して作製された主結晶相がLi2O・
2SiO2及び/又はスポジュメンである磁気ディスク
基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク基板
用ガラス組成物及び磁気ディスク基板に関する。さらに
詳しくは、本発明は、容易に成形することができ、ガラ
ス熱処理によって主結晶相としてLi2O・2SiO2
びスポジュメンの内の少なくとも1種を析出させた後に
も、容易に研磨加工することができ、あるいは成形、研
磨後、ガラスをイオン交換することにより化学強化で
き、優れた化学的耐久性、機械的強度、耐熱性、表面平
坦性、表面平滑性を有するコンピューターのハードディ
スクなどに適した磁気ディスク基板を作製するための磁
気ディスク基板用ガラス組成物及び該組成物から得られ
る磁気ディスク基板に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクは、主としてコンピュータ
ーなどの記録媒体として使用されている。従来、磁気デ
ィスク基板材料としてアルミニウム合金が使用されてい
るが、近年、磁気ディスクの小型化、薄型化、高記録密
度化の流れの中で、高平坦性、高平滑性への要望が高ま
っており、アルミニウム合金では対応しきれないため、
これに変わる磁気ディスク基板材料が必要になってい
る。磁気ディスク基板に必要な特性は、ディスク表面の
平坦性、平滑性や、ディスク基板の高強度、高硬度、化
学的耐久性、耐マイグレーション性、耐熱性などである
が、アルミニウム合金は強度、硬度が劣るため、ディス
クの厚みを厚くし、表面を硬化する必要がある。ディス
クの厚みを薄くすると、うねりが発生し平坦度が悪化す
るため、磁気ヘッドがディスクに衝突する回数が多くな
り、ディスクの塑性変形を招き、データ破壊が起こる。
従って、フライングハイト(磁気ヘッドと磁気ディスク
の隙間)を小さくすることができないため、記録密度が
上がらないという問題が生じる。また、磁性膜が白金系
になると、アルミニウム合金基板と磁性膜の間に電位が
発生し、電界腐食を引き起こすため、磁性膜が侵される
といった現象を引き起こす。これらのアルミニウム合金
の問題点を解決する基板材料として、磁気ディスク用ガ
ラス基板が開発されている。磁気ディスク用ガラス基板
は、大別するとイオン交換タイプと、結晶化ガラスタイ
プとの2つに分けられる。イオン交換タイプの磁気ディ
スク用ガラス基板は、一般的にガラス中に多量のアルカ
リ成分を有しており、アルカリ成分が基板表面に移動し
て磁気膜特性を悪化させる現象をしばしば引き起こす。
結晶化ガラスタイプの磁気ディスク用ガラス基板は、ア
ルミニウム合金基板やイオン交換タイプのガラス基板の
欠点を補うべく開発されたものであり、これまでに種々
のガラス組成物が提案されている。特開昭62−725
47号公報、特開平4−144938号公報、特開平6
−329440号公報、特開平7−157331号公報
などに提案されているLi2O−SiO2系結晶化ガラス
は、ガラス組成物中に多量のアルカリ成分を含んだもの
である。このようなガラス組成物は、析出結晶中にある
程度のアルカリ成分が取り込まれることによってアルカ
リイオンの移動を抑えるが、結晶でないマトリックスガ
ラス中にも相当量のアルカリ成分が残存するため、イオ
ン交換タイプと同様にアルカリマイグレーションにより
磁気膜特性を悪化させるおそれがあり、今後の薄膜化へ
の対応が困難である。特に、特開昭62−72547号
公報に提案されているLi2O・SiO2(リチウムメタ
シリケート)結晶は、化学的耐久性が非常に悪く、アル
カリマイグレーションにより磁気膜特性を悪化させるお
それがある。特開平6−329439号公報に提案され
ているLi2O−Al23−SiO2系結晶化ガラスは、
1550℃以上の高温溶融が必要であり、溶融、成形が
容易ではない。また、特開平7−247138号公報に
提案されているLi2O−Al23−SiO2系結晶化ガ
ラスは、ガラス組成中のSiO2成分が少ないため、化
学的耐久性が劣るという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、容易に成形
することができ、ガラスの熱処理による結晶化後、容易
に研磨加工することができ、あるいは成形、研磨後、ガ
ラスをイオン交換することにより化学強化でき、優れた
化学的耐久性、機械的強度、耐熱性、表面平滑性、表面
平坦性を有し、アルカリマイグレーションによる磁気膜
特性の劣化の少ない磁気ディスク基板を作製するための
磁気ディスク基板用ガラス組成物及び磁気ディスク基板
を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ガラスの理論的
光学的塩基性度が0.548以下であり、イオン交換に
よる強化が可能であり、熱処理した場合は主結晶相とし
てLi2O・2SiO2及びスポジュメンの内の少なくと
も1種の結晶が析出する特定組成のガラス組成物が、容
易に成形、研磨加工することができ、しかも磁気ディス
ク基板としたときの化学的特性及び物理的特性に優れる
ことを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、(1)酸化物として、
SiO2:66〜80重量%、Al23:5〜15重量
%、Li2O:3〜8.5重量%、Na2O:0〜3重量
%、K2O:0〜3重量%、但し、Li2O+Na2O+
2O:3〜10重量%、TiO2:0.5〜8重量%、
ZrO2:3.5〜8重量%、P25:0.5〜3重量
%、Sb23:0〜2重量%、As23:0〜2重量%
の組成を有し、理論的光学的塩基性度が0.548以下
であることを特徴とする磁気ディスク基板用ガラス組成
物、(2)酸化物として、SiO2:66〜75重量
%、Al23:5.5〜10重量%、Li2O:4〜8.
5重量%、Na2O:0〜2重量%、K2O:0〜2重量
%、但し、Li2O+Na2O+K2O:4〜9重量%、
TiO2:2〜6重量%、ZrO2:3.8〜6.5重量
%、P25:1〜2.5重量%、Sb23:0〜2重量
%、As23:0〜2重量%の組成を有し、理論的光学
的塩基性度が0.548以下であることを特徴とする磁
気ディスク基板用ガラス組成物、(3)酸化物として、
SiO2:66〜75重量%、Al23:5.5〜7.5
重量%、Li2O:5〜8.5重量%、Na2O:0〜2
重量%、K2O:0〜2重量%、但し、Li2O+Na2
O+K2O:5〜9重量%、TiO2:2〜4重量%、Z
rO2:4.1〜6重量%、P25:1〜2.5重量%、
Sb23:0〜1重量%、As23:0〜1重量%の組
成を有し、理論的光学的塩基性度が0.548以下であ
ることを特徴とする磁気ディスク基板用ガラス組成物、
(4)第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の磁気デ
ィスク基板用ガラス組成物を、成形、研磨後、350℃
から550℃の間の温度で、ガラス表面層のアルカリ金
属イオンを、イオン半径がより大きいアルカリ金属イオ
ンでイオン交換し、強化したことを特徴とする磁気ディ
スク基板、(5)第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記
載の磁気ディスク基板用ガラス組成物を、成形、熱処
理、研磨して作製された、主結晶相がLi2O・2Si
2及びスポジュメンの内の少なくとも1種であること
を特徴とする磁気ディスク基板、(6)酸化物として、
SiO2:66〜80重量%、Al23:5.5〜10重
量%、Li2O:3〜8.5重量%、Na2O:0〜3重
量%、K2O:0〜3重量%、但し、Li2O+Na2
+K2O:3〜10重量%、TiO2:0.5〜8重量
%、ZrO2:3.5〜8重量%、P25:0.5〜3重
量%、Sb23:0〜2重量%、As23:0〜2重量
%の組成を有するガラス組成物を、成形、熱処理、研磨
して作製された、主結晶相がLi2O・2SiO2及びス
ポジュメンの内の少なくとも1種であることを特徴とす
る磁気ディスク基板、(7)結晶化度の合計が20容量
%以上である第(5)項又は第(6)項記載の磁気ディスク
基板、(8)粉末法によるガラスの水溶出試験で、重量
減少が6×10-7g/cm2・h以下である第(1)項乃至
第(3)項のいずれかに記載の磁気ディスク基板用ガラス
組成物、及び、(9)粉末法によるガラス又は結晶化ガ
ラスの水溶出試験で、重量減少が6×10-7g/cm2
h以下である第(4)項乃至第(7)項のいずれかに記載の
磁気ディスク基板、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の磁気ディスク基板用ガラ
ス組成物は、酸化物として、SiO2:66〜80重量
%、Al23:5〜15重量%、Li2O:3〜8.5重
量%、Na2O:0〜3重量%、K2O:0〜3重量%、
但し、Li2O+Na2O+K2O:3〜10重量%、T
iO2:0.5〜8重量%、ZrO2:3.5〜8重量%、
25:0.5〜3重量%、Sb23:0〜2重量%、
As23:0〜2重量%の組成を有し、理論的光学的塩
基性度が0.548以下である。本発明の磁気ディスク
基板用ガラス組成物は、必要に応じて、B23:0〜5
重量%、MgO:0〜8重量%、CaO:0〜5重量
%、SrO:0〜5重量%、BaO:0〜5重量%、Z
nO:0〜5重量%、PbO:0〜3重量%などの酸化
物を含有せしめることができる。本発明組成物におい
て、SiO2はガラス形成酸化物であり、ガラスを熱処
理する場合は、主結晶相であるLi2O・2SiO2及び
スポジュメン(Li2O・Al23・4SiO2)の構成
成分である。SiO2の含有量が66重量%未満である
と、ガラスの理論的光学的塩基性度を0.548以下に
することが困難になり、化学的耐久性が悪化する上に、
結晶化する場合は上記の結晶が析出し難くなるおそれが
ある。SiO2の含有量が80重量%を超えると、溶融
温度が上がりすぎて生産が困難になるおそれがある。S
iO2の含有量は、生産性を考慮すると、66〜75重
量%であることがより好ましい。本発明組成物におい
て、Al23はガラス中間酸化物であり、ガラスを熱処
理する場合は、主結晶相であるスポジュメンの構成成分
である。Al23の含有量が5重量%未満であると、化
学的耐久性が悪化する。Al23の含有量が15重量%
を超えると、溶融温度が高くなり生産が困難になるおそ
れがある。Al23の含有量は、化学的耐久性や生産性
を考慮すると、5.5〜10重量%であることがより好
ましく、5.5〜7.5重量%であることがさらに好まし
い。
【0006】本発明組成物において、Li2Oは融剤と
しての役割を果たすと共に、ガラスをイオン交換し、強
化する場合は、アルカリ金属イオンの中で最も小さいイ
オンなので、ナトリウムやカリウムなどのイオン半径が
より大きいアルカリ金属イオンとイオン交換してガラス
を強化し得る成分であり、ガラスを熱処理する場合は、
主結晶相であるLi2O・2SiO2及びスポジュメンの
構成成分である。Li2Oの含有量が3重量%未満であ
ると、溶融温度が高くなりすぎる上に、イオン交換し、
強化する場合は、イオン交換し難く、特性が向上しない
おそれがある。また、ガラスを熱処理する場合は、Li
2O・2SiO2及びスポジュメン結晶が析出し難くなる
おそれがある。Li2Oの含有量が8.5重量%を超える
と、ガラスの理論的光学的塩基性度を0.548以下に
し難く、化学的耐久性及び耐マイグレーション性を悪化
させ、磁気膜特性に悪影響を与えるおそれがある。Li
2Oの含有量は、生産性、イオン交換量、化学的耐久性
や耐マイグレーション性を考慮すると、4〜8.5重量
%であることがより好ましく、5〜8.5重量%である
ことがさらに好ましい。本発明組成物において、Na2
O及びK2Oは融剤であり、組成物の溶融性を改良する
とともに、Na2Oはカリウムなどのナトリウムよりイ
オン半径がより大きいアルカリ金属イオンとイオン交換
してガラスを強化し得る成分である。磁気ディスク基板
の化学的耐久性、耐マイグレーション性を考慮すると、
Li2Oのみを単独で使用するよりも、これらのアルカ
リ成分をLi2Oと併用し、複数種のアルカリ成分を使
用することにより化学的耐久性の低下やアルカリマイグ
レーションを防ぐことが好ましい。Na2O又はK2Oの
含有量が3重量%を超えるか、あるいは、Li2O+N
2O+K2Oの合計の含有量が10重量%を超えると、
ガラスの理論的光学的塩基性度を0.548以下に保つ
ことが困難になり、磁気ディスク基板の化学的耐久性が
低下するとともに耐マイグレーション性も低下するおそ
れがある。Na2O及びK2Oのそれぞれの含有量は、化
学的耐久性、耐マイグレーション性やガラスの理論的光
学的塩基性度を考慮すると、2重量%以下であることが
より好ましい。また、Li2O+Na2O+K2Oの合計
量は4〜9重量%であることがより好ましく、5〜9重
量%であることがさらに好ましい。
【0007】本発明組成物において、TiO2、ZrO2
及びP25は、結晶化促進剤としての役割を果たす。さ
らに、TiO2は融剤としての役割や、レーザーテクス
チャーを行う場合には、敏感にレーザー光と反応して磁
気ディスク基板表面の構造変化を誘起する重要な成分と
しての役割も果たす。TiO2の含有量が0.5重量%未
満であると、結晶化促進剤としての効果、融剤としての
効果及びレーザー反応成分としての効果が乏しく、ま
た、TiO2の含有量が8重量%を超えると、ガラス成
形時に失透しやすくなるおそれがある。TiO2の含有
量は、結晶化促進剤としての効果、融剤としての効果、
レーザー反応成分としての効果及び失透性を考慮する
と、2〜6重量%であることがより好ましく、2〜4重
量%であることがさらに好ましい。ZrO2は化学的耐
久性を顕著に向上させる働きも有するが、ZrO2の含
有量が3.5重量%未満であると、化学的耐久性の向上
が認められないおそれがある。ZrO2の含有量が8重
量%を超えると、ガラス中に溶けきれず、未溶融物とな
るおそれがある。ZrO2の含有量は、結晶化促進剤と
しての効果、化学的耐久性や溶融性を考慮すると、3.
8〜6.5重量%であることがより好ましく、4.1〜6
重量%であることがさらに好ましい。P25は融剤とし
ての働き、特にZrO2の難溶融性を著しく改善する働
きもあるが、P25の含有量が0.5重量%未満である
と、結晶化促進剤としての効果及びZrO2の難溶融性
の改善効果が乏しく、また、P25の含有量が3重量%
を超えると溶融ルツボの腐食量が増大するおそれがあ
る。P25の含有量は、結晶化促進剤としての効果、融
剤としての効果、特にZrO2の難溶融性の改善効果及
びルツボの腐食性を考慮すると、1〜2.5重量%であ
ることがより好ましい。本発明組成物において、Sb2
3及びAs23は、ガラス溶融時の清澄剤としての役
割を果たす。Sb23若しくはAs23を単独で用いる
場合、又は併用する場合の含有量が0.1重量%未満で
あると、清澄剤としての作用に乏しくなるおそれがある
が、2重量%以下で十分清澄効果を発揮する。As23
は清澄剤としてSb23と併用又は単独で用いることが
できるが、環境の点からは使用しないことが好ましい。
Sb23+As23の合計量は、清澄効果を考慮すると
0.2〜1重量%であることがより好ましい。
【0008】本発明組成物に必要に応じて含有せしめる
ことができるB23、ZnO及びPbOは、融剤として
の働きを有する。B23の含有量が5重量%を超える
と、化学的耐久性を悪化させ、熱処理する場合は結晶化
を抑制するおそれがある。B23の含有量は、3.5重
量%以下であることがより好ましい。ZnOは化学的耐
久性を向上させる働きを有するが、ZnOの含有量が5
重量%を超えると、熱処理する場合は析出結晶量が少な
くなるおそれがある。ZnOの含有量は、4.5重量%
以下であることがより好ましい。PbOは融剤として顕
著な働きがあるが、環境の点からは使用しないことが好
ましい。PbOを使用する場合は、その含有量が3重量
%を超えると、化学的耐久性を悪化させ、また、熱処理
する場合は析出結晶量が少なくなるおそれがある。Pb
Oの含有量は、1.5重量%以下であることがより好ま
しい。本発明組成物に必要に応じて含有せしめることが
できるMgO、CaO、SrO及びBaOは、ガラス修
飾酸化物であり、作業温度幅を広げる働きがある。特
に、MgOは化学的耐久性を向上させる働きを有する。
MgOの含有量が8重量%を超えるか、又はCaO、S
rO若しくはBaOの含有量が5重量%を超えると、ガ
ラスが安定になりすぎて析出結晶量が少なくなるおそれ
がある。析出結晶量を考慮すると、MgOの含有量は5
重量%以下であることがより好ましく、CaO、Sr
O、BaOの含有量は、それぞれ3重量%以下であるこ
とがより好ましい。また、磁気ディスク基板のテクスチ
ャーには、ひとつの方法としてレーザー光などを使用す
る場合がある。その場合は、使用する光の波長に吸収を
有するCo、Mn、V、Cr、Cu、Au、Ag、P
t、Mo、Ni、Fe、Te、Ce、Se、Nd、P
r、Sm、Er、Sなどの元素又はこれらの元素を含む
化合物を、磁気ディスクとしての特性に悪影響を与えな
い範囲で、ガラス組成中に含有させることができる。
【0009】本発明の磁気ディスク基板用ガラス組成物
は、理論的光学的塩基性度が0.548以下である。ガ
ラス組成物の理論的光学的塩基性度がこのように低い
と、ガラス中に少量のアルカリが含まれていても磁気デ
ィスク基板に必要かつ重要な特性である化学的耐久性に
優れており、信頼性の高い磁気ディスク基板を得ること
ができる。本発明において、磁気ディスク基板用ガラス
組成物の理論的光学的塩基性度は、0.544以下であ
ることがより好ましく、0.540以下であることがさ
らに好ましい。ガラスの理論的光学的塩基性度(The
oretical OpticalBasicity)
とは、J.A.DuffyとM.D.Ingramが、
1975年に、Journal of Inorgan
ic and Nuclear Chemistry、
第37巻、1203頁、及び、Physics and
Chemistry of Glasses、第16巻、
第6号、119頁に発表した論文に掲載されたものであ
り、ガラスの理論的光学的塩基性度Λは次式により計算
される。 Λ=Σ{(zi×ri)/2γi} …(1) 式中のziは各酸化物成分中のカチオンiの酸化数を、
iはガラス中の全酸素数に対する各酸化物成分中に存
在する、すなわちガラス中に存在するカチオンiの数
を、γiはカチオンiの塩基性度調整パラメーターを表
す。ここでγiはL.Paulingの電気陰性度χi
ら、次式により求めることができる。γi=1.36×
(χi−0.26)したがって、ガラスの理論的光学的塩
基性度Λは、次式により表される。 Λ=Σ{(zi×ri)/(2.72×χi−0.707)} …(2) 例として、SiO2:72.0モル%、Al23:3.6
モル%、Li2O:10.3モル%、K2O:1.0モル
%、TiO2:3.4モル%、ZrO2:2.1モル%、P
25:1.0モル%、MgO:3.0モル%、CaO:
2.1モル%、ZnO:1.5モル%の組成を有するガラ
スについて、Λを計算する。χiについては、「化学便
覧基礎編、改訂3版」(丸善、昭和59年発行)II−5
89頁に記載されているPaulingの電気陰性度の
値を用いる。ziの値は酸化物の構造より、χiの値はP
aulingの電気陰性度として、第1表のごとく求め
られる。
【0010】
【表1】
【0011】次にriの値を求める。riの値を求めるた
めに、まずガラス中の全酸素数を計算する。全酸素数
は、ガラスを構成している各酸化物の酸素数の和とし
て、下記のごとく求められる。 各カチオンのriは、得られた全酸素数を1としたとき
の各カチオンの数として求めることができる。例えば、
SiO2については次式から求められる。 SiO2 :(0.720×1)/1.887=0.3816 各カチオンのriについて、上記のごとく計算した結果
を第2表に示す。
【0012】
【表2】
【0013】第1表に示したzi、χiの値及び第2表に
示したriの値を理論的光学的塩基性度の式(2)に代
入して計算すると、上記のガラス組成物の理論的光学的
塩基性度は0.5337となる。本発明の磁気ディスク
基板用ガラス組成物は、ガラスを溶融、成形、研磨加工
後、例えば、NaNO3やKNO3などの溶融塩中にガラ
スを浸漬するなど公知の方法により、イオン交換し、強
化を行うことができる。処理温度は、NaNO3やKN
3などの融点よりも高い約350℃から、ガラス組成
物のガラス転移温度よりも低い約550℃の間の温度で
行う。また、イオン交換処理時間は、10時間以上とす
ることが好ましい。イオン交換処理により、ガラス表面
層のリチウムイオンが、イオン半径のより大きいナトリ
ウムイオンやカリウムイオンなどと交換され、また、ガ
ラス中にNa2Oが含まれている場合は、ナトリウムイ
オンが、イオン半径のより大きいカリウムイオンなどと
交換される。これらのイオン交換により、ガラス表面に
圧縮応力層が形成されるため、強度が高い強化ガラス磁
気ディスク基板を得ることができる。本発明の磁気ディ
スク基板用ガラス組成物は、熱処理することにより、主
結晶相としてLi2O・2SiO2及びスポジュメンの内
の少なくとも1種が析出する。Li2O・2SiO2結晶
は棒状であり、機械的強度の高い結晶であるが、結晶サ
イズが1μmを超えると研磨加工性が悪化するため、T
iO2、ZrO2、P25などの適度な結晶化促進剤の使
用及び適切な結晶化処理により、結晶サイズを1μm以
下にすることが好ましく、0.5μm以下にすることが
より好ましい。スポジュメン結晶は粒状結晶であり、T
iO2、ZrO2、P25などの結晶化促進剤の使用及び
適切な結晶化処理により、Li2O・2SiO2結晶と同
程度の微細な結晶を均一に得ることができる。今後の磁
気ディスクに要求される高記録密度化を達成するために
は、平滑度の極めて高い、ディスク基板の面精度が必要
になる。その場合は、Li2O・2SiO2結晶が主結晶
相で、スポジュメン結晶が析出しないことが好ましい。
Li2O・2SiO2結晶が主結晶相でありスポジュメン
結晶が析出しない場合には、結晶化処理前に比べ残存ガ
ラスマトリックス中のAl23成分比が高くなるため、
ガラス相の化学的耐久性が高くなる。その結果、結晶相
とマトリックスガラス相の化学的耐久性の差が少なくな
るため、両相の研磨スピードの差が小さく、Li2O・
2SiO2の微細結晶が析出した結晶化ガラスから、極
めて表面平滑度の高いディスク基板を得ることができ
る。一方、スポジュメン結晶が多量に析出する場合は、
結晶化処理前に比べ残存ガラスマトリックス中のAl2
3成分比が減少するため、ガラス相の化学的耐久性が
やや劣るとともに、スポジュメン結晶の化学的耐久性が
Li2O・2SiO2結晶よりも高いため、結晶相とマト
リックスガラス相の化学的耐久性の差が大きくなる。そ
の結果、両相の研磨スピードの差が若干大きくなり、研
磨と同時にテクスチャー形成が可能となる。従って、ス
ポジュメン結晶の量及びサイズ、スポジュメン結晶とL
2O・2SiO2結晶の比率を制御することにより、極
めて平滑な基板表面から用途に応じた所望のテクスチャ
ーを形成した基板表面まで、自由に得ることができる。
また、スポジュメン結晶とLi2O・2SiO2結晶の比
率を制御することにより、磁気ディスク基板の熱膨張係
数を80×10-7/℃〜110×10-7/℃の間で制御
することも可能である。Li2O・2SiO2結晶が最大
量の結晶相となるのは、最終の結晶化処理温度を約72
0℃以下にした場合であり、スポジュメン結晶が最大量
の結晶相となるのは、最終の結晶化処理温度を約730
℃以上した場合である。本発明の磁気ディスク基板にお
いては、主結晶相であるLi2O・2SiO2及びスポジ
ュメン結晶とその他の結晶の合計の結晶化度は、粉末X
線回折による検量線法で、20容量%以上であることが
好ましい。結晶化度の合計が20容量%未満であると、
磁気ディスク基板として満足のいく機械的強度が得られ
ないおそれがある。
【0014】本発明の磁気ディスク基板用ガラス組成物
は、熱処理した場合、主結晶相以外に副結晶相としてリ
チウム長石(Li2O・Al23・6SiO2)、α−ク
オーツ、β−クリストバライト(SiO2)などが析出
する場合があるが、これらの副結晶相の析出によって、
本発明組成物の特性は損なわれない。α−クォーツは、
約650℃から析出し始め、スポジュメン結晶が析出し
始めると結晶量が下がる挙動を示す。本発明の磁気ディ
スク基板用ガラス組成物は、粉末法によるガラスの水溶
出試験で、重量減少が6×10-7g/cm2・h以下であ
ることが好ましい。粉末法によるガラスの水溶出試験
で、重量減少が6×10-7g/cm2・h以下であれば、
ガラス中に少量のアルカリが含まれていても、磁気ディ
スク基板に必要かつ重要な特性である化学的耐久性に優
れ、信頼性の高い磁気ディスク基板を得ることができ
る。粉末法によるガラスの水溶出試験での重量減少は、
4×10-7g/cm2・h以下であることがより好まし
く、2×10-7g/cm2・h以下であることがさらに好
ましい。本発明の磁気ディスク基板は、粉末法によるガ
ラス又は結晶化ガラス(以下まとめて「ガラス」と記
す。)の水溶出試験で、重量減少が6×10-7g/cm2
・h以下であることが好ましい。粉末法によるガラスの
水溶出試験で、重量減少が6×10-7g/cm2・h以下
であれば、ガラス中に少量のアルカリが含まれていて
も、磁気ディスク基板に必要かつ重要な特性である化学
的耐久性に優れ、信頼性の高い磁気ディスク基板とな
る。粉末法によるガラスの水溶出試験での重量減少は、
4×10-7g/cm2・h以下であることがより好まし
く、2×10-7g/cm2・hであることがさらに好まし
い。
【0015】本発明でいう粉末法によるガラス又は結晶
化ガラス(以下まとめて「ガラス」と記す。)の水溶出
試験方法について説明する。まず、ガラスを乳鉢などで
粉砕する。粉砕されたガラス粉末を目の開きが1.70m
mと0.85mmの標準篩でふるい、1.70mmを通り0.8
5mmの上に残ったガラス粉末を試料とする。このガラス
粉末を、ジエチルエーテルの入ったビーカーに入れ、超
音波洗浄を2〜3分かけ、白濁した液を捨てる。ジエチ
ルエーテルを用いた超音波洗浄をもう1度繰り返したの
ち、メタノールを用いて超音波洗浄を2〜3分かけ、液
を捨てる。その後、ガラス粉末をビーカーに入れたまま
120℃で1時間乾燥し、デシケータ内で放冷する。洗
浄されたガラス粉末を、表面積が同一になるように、あ
らかじめ測定した比重と同数値のグラム数だけ秤取し、
70メッシュ(0.21mm)の白金製の籠に入れる。白
金製の籠に入れたままメタノールの入ったビーカーに浸
け、超音波洗浄を2〜3分かけた後、白金製の籠をビー
カーから引き出し、120℃で1時間乾燥し、デシケー
タ内で放冷する。放冷されたガラス粉末入りの白金製の
籠を、10-5g単位まで秤量する。次にテフロン製の容
器に秤量したガラス粉末入りの白金製の籠を入れ、次い
でイオン交換水100mlを入れ、テフロン製のふたで密
閉する。これをあらかじめ80℃にしておいた恒温器に
入れ、66時間放置して耐水試験をする。66時間後、
テフロン製の容器からガラス粉末の入った白金製の籠を
取り出し、メタノール中で2〜3分超音波洗浄する。超
音波洗浄後、120℃で1時間乾燥させ、デシケータ内
で放冷する。放冷されたガラス粉末入りの白金製の籠
を、10-5g単位まで秤量し、耐水試験前後の重量か
ら、重量減少を求める。重量減少と、あらかじめ比表面
積計を用いて測定した表面積の値から、1cm2、1時間
当たりの重量減少を計算する。また、1種類のガラスに
対し3回試験を繰り返し、その平均値をガラスの水溶出
試験の重量減少とする。
【0016】本発明の磁気ディスク基板は、本発明の磁
気ディスク基板用ガラス組成物を成形し、イオン交換し
て強化する場合は研磨後にイオン交換して作製し、また
結晶化の場合は熱処理後に研磨して作製した磁気ディス
ク基板である。ガラス組成物の成形方法には特に制限は
なく、例えば、原料をタンク窯で加熱して溶解、あるい
は直接通電することにより溶融し、プレス成形、あるい
は鋳込み−スライス成形などにより成形することができ
る。成形品の処理方法には特に制限はなく、例えば、熱
処理の場合は、はじめに比較的低温で熱処理して多数の
結晶核を発生せしめたのち、温度を上げて結晶を成長さ
せることが、微細な結晶を得る上で好ましい。処理を終
えた成形品の研磨方法には特に制限はなく、例えば、合
成ダイヤモンド、酸化ケイ素、炭化ケイ素、酸化アルミ
ニウム、酸化ジルコニウム、炭化ホウ素、c−BNなど
の合成砥粒や、天然ダイヤモンド、酸化セリウムなどの
天然砥粒を用いて、公知の方法により研磨することがで
きる。本発明の磁気ディスク基板用ガラス組成物を使用
することにより、イオン交換した場合も、また、熱処理
した場合も、高強度、高硬度で化学的耐久性、耐熱性に
優れた磁気ディスク基板を得ることができる。本発明組
成物は、理論的光学的塩基性度が0.548以下と低い
ため、高い化学的耐久性を達成することができ、また耐
マイグレーション性にも優れているため、磁気膜特性を
最善に保つことができる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て使用した原料は、SiO2、Al(OH)3、Li2
3、Na2CO3、K2CO3、TiO2、ZrO2、Al
PO4、Sb23、As23、H3BO3、Mg(OH)2
CaCO3、SrCO3、BaCO3、ZnO及びPbO
である。また、実施例及び比較例において、結晶相、結
晶化度、抗折強度及び算術平均粗さRaは、下記の方法
により測定した。 (1)結晶相 得られた研磨成形体を、X線回折装置を用いて測定し
た。 (2)結晶化度 はじめに、求めようとする結晶相の検量線を作成した。
例えば、スポジュメン結晶の場合は、スポジュメンの組
成であるLi2O:Al23:SiO2=1:1:4とな
るように、Li2CO3、Al(OH)3及びSiO2を秤量
し、イソプロピルアルコールを加えて24時間湿式混合
した。その後、イソプロピルアルコールを除去し、X線
回折ピーク強度の増加がなくなるまで焼結してスポジュ
メン結晶を作製した。このスポジュメン結晶を粉砕し、
結晶が析出していない母ガラス粉末と種々の割合で混合
して、X線回折でのメインピーク4本についてピーク強
度を測定し、検量線を作成した。ガラスを溶融、成形、
熱処理、研磨後、結晶化度測定サンプルとした。測定サ
ンプルをX線回折で測定し、あらかじめ作成した検量線
から結晶化度を求めた。 (3)抗折強度 ガラス成形体を熱処理したのちJIS R 1601に準
じて加工し、又は、JIS R 1601に準じて加工し
たのちイオン交換処理し、3点曲げにより抗折強度を測
定した。 (4)算術平均粗さRa 得られた研磨成形体を、原子間力顕微鏡(Digita
l Instruments社製)を用いて表面観察を
行った。サンプル表面中で5カ所をランダムに選び、1
カ所当たり10μm×10μmの視野中でランダムに4
本の線を引き、それぞれのRaを算出した。これら合計
20カ所の平均を、算術平均粗さRaとした。 実施例1 ガラス組成が、SiO2:70.0重量%、Al23
6.0重量%、Li2O:8.0重量%、TiO2:2.5
重量%、ZrO2:4.0重量%、P25:1.8重量
%、Sb23:0.2重量%、B23:2.0重量%、C
aO:2.0重量%、BaO:1.5重量%及びZnO:
2.0重量%となるよう各成分原料を秤量、混合した。
このガラスの組成をモル%表示すると、SiO2:69.
87モル%、Al23:3.53モル%、Li2O:1
6.05モル%、TiO2:1.88モル%、ZrO2
1.95モル%、P25:0.76モル%、Sb23
0.04モル%、B23:1.72モル%、CaO:2.
14モル%、BaO:0.59モル%及びZnO:1.4
7モル%となり、このガラス組成物の理論的光学的塩基
性度は、0.5395である。混合した原料を電気炉中
の白金ルツボに投入して1,450℃で5時間溶融し、
均質になるよう撹拌したのち、50×50×5mmの板状
に成形し、除歪、冷却してガラス成形体を得た。このガ
ラス成形体を、600℃で3時間、続いて800℃で2
時間熱処理して、ガラス中に結晶を析出させた。さら
に、成形体の表面を平均粒径10μmの炭化ケイ素砥粒
を用いて30分間ラッピングし、さらに平均粒径1μm
の酸化セリウム砥粒で15分間ポリッシュして研磨成形
体を得た。この研磨成形体は、結晶相1がスポジュメン
であり、結晶相2はLi2O・2SiO2であり、結晶相
3はα−クオーツであった。結晶化度は、スポジュメン
が21容量%、Li2O・2SiO2が16容量%、α−
クオーツが14容量%であった。また、粉末法による結
晶化ガラスの水溶出試験における重量減少は4.1×1
-7g/cm2・hであり、抗折強度は270MPaであ
り、算術平均粗さRaは18.0Åであった。 実施例2〜7 実施例1と同様にして、組成に応じて1,400〜1,5
30℃で3〜24時間溶融して得たガラス組成物を成形
し、第3表に示す条件で熱処理して得られた結晶化ガラ
ス成形体を、実施例1と同様に研磨した。得られた研磨
成形体について、結晶相、結晶化度、粉末法による結晶
化ガラスの水溶出試験における重量減少、抗折強度及び
算術平均粗さRaを測定した。結果を第3表に示す。 実施例8 ガラス組成が、SiO2:70.0重量%、Al23
6.0重量%、Li2O:8.0重量%、TiO2:2.5
重量%、ZrO2:4.0重量%、P25:1.8重量
%、Sb23:0.2重量%、B23:2.0重量%、C
aO:2.0重量%、BaO:1.5重量%及びZnO:
2.0重量%となるよう各成分原料を秤量、混合した。
このガラスの組成をモル%表示すると、SiO2:69.
87モル%、Al23:3.53モル%、Li2O:1
6.05モル%、TiO2:1.88モル%、ZrO2
1.95モル%、P25:0.76モル%、Sb23
0.04モル%、B23:1.72モル%、CaO:2.
14モル%、BaO:0.59モル%及びZnO:1.4
7モル%となり、このガラス組成物の理論的光学的塩基
性度は、0.5395である。混合した原料を電気炉中
の白金ルツボに投入して1,450℃で5時間溶融し、
均質になるよう撹拌したのち、50×50×5mmの板状
に成形し、除歪、冷却してガラス成形体を得た。このガ
ラス成形体を、570℃で3時間、続いて670℃で2
時間熱処理して、ガラス中に結晶を析出させた。さら
に、成形体の表面を平均粒径10μmの炭化ケイ素砥粒
を用いて30分間ラッピングし、さらに平均粒径1μm
の酸化セリウム砥粒で15分間ポリッシュして研磨成形
体を得た。この研磨成形体は、結晶相1がLi2O・2
SiO2であり、結晶相2はα−クオーツであった。結
晶化度は、Li2O・2SiO2が20容量%、α−クオ
ーツが19容量%であった。また、粉末法による結晶化
ガラスの水溶出試験における重量減少は3.8×10-7
g/cm2・hであり、抗折強度は230MPaであり、
算術平均粗さRaは7.0Åであった。 実施例9〜15 実施例8と同様にして、組成に応じて1,400〜1,5
30℃で3〜24時間溶融して得たガラス組成物を成形
し、第3表に示す条件で熱処理して得られた結晶化ガラ
ス成形体を、実施例8と同様に研磨した。得られた研磨
成形体について、結晶相、結晶化度、粉末法による結晶
化ガラスの水溶出試験における重量減少、抗折強度及び
算術平均粗さRaを測定した。結果を第3表に示す。 実施例16 ガラス組成が、SiO2:70.0重量%、Al23
6.0重量%、Li2O:8.0重量%、TiO2:2.5
重量%、ZrO2:4.0重量%、P25:1.8重量
%、Sb23:0.2重量%、B23:2.0重量%、C
aO:2.0重量%、BaO:1.5重量%及びZnO:
2.0重量%となるよう各成分原料を秤量、混合した。
このガラスの組成をモル%表示すると、SiO2:69.
87モル%、Al23:3.53モル%、Li2O:1
6.05モル%、TiO2:1.88モル%、ZrO2
1.95モル%、P25:0.76モル%、Sb23
0.04モル%、B23:1.72モル%、CaO:2.
14モル%、BaO:0.59モル%及びZnO:1.4
7モル%となり、このガラス組成物の理論的光学的塩基
性度は、0.5395である。混合した原料を電気炉中
の白金ルツボに投入して1,450℃で5時間溶融し、
均質になるよう撹拌したのち、50×50×5mmの板状
に成形し、除歪、冷却してガラス成形体を得た。このガ
ラス成形体の表面を平均粒径10μmの炭化ケイ素砥粒
を用いて30分間ラッピングし、さらに平均粒径1μm
の酸化セリウム砥粒で15分間ポリッシュして研磨成形
体を得た。この研磨成形体を、450℃に保った溶融硝
酸ナトリウム浴に48時間浸漬して、ガラス表面層のリ
チウムイオンをナトリウムイオンでイオン交換し、研磨
成形体を化学強化した。この研磨成形体は、粉末法によ
るガラスの水溶出試験における重量減少は4.0×10
-7g/cm2・hであり、抗折強度は280MPaであ
り、算術平均粗さRaは6.5Åであった。 実施例17〜18 実施例16と同様にして、ガラス組成物を成形、研磨し
て得られた研磨成形体を、第3表に示す条件でイオン交
換し、化学強化した。得られた研磨成形体について、粉
末法によるガラスの水溶出試験における重量減少、抗折
強度及び算術平均粗さRaを測定した。結果を第3表に
示す。
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】
【表6】
【0022】
【表7】
【0023】
【表8】
【0024】実施例1〜7の、本発明のガラス組成物か
ら、成形、熱処理、研磨によって作製された研磨成形体
は、すべてスポジュメン結晶相を20容量%以上有し、
粉末法による結晶化ガラスの水溶出試験における重量減
少は4.6×10-7g/cm2・h以下であり、抗折強度は
200MPa以上であり、算術平均粗さRaは23.0Å
以下であって、磁気ディスク基板として好ましい特性を
備えている。実施例8〜14の、本発明のガラス組成物
から、成形、熱処理、研磨によって作製された研磨成形
体は、すべてLi2O・2SiO2結晶相を13容量%以
上有し、粉末法による結晶化ガラスの水溶出試験におけ
る重量減少は3.8×10-7g/cm2・h以下であり、抗
折強度は210MPa以上であり、算術平均粗さRaは
10.5Å以下であって、磁気ディスク基板として好ま
しい特性を備えている。また、実施例15の、本発明の
ガラス組成物から、成形、熱処理、研磨によって作製さ
れた研磨成形体は、理論的光学的塩基性度は0.548
を超えているが、Li2O・2SiO2結晶相を23容量
%有し、粉末法による結晶化ガラスの水溶出試験におけ
る重量減少は5.3×10-7g/cm2・hであり、抗折強
度は210MPaであり、算術平均粗さRaは7.3Åで
あって、磁気ディスク基板として好ましい特性を備えて
いる。さらに、実施例16〜18の、本発明のガラス組
成物から、成形、研磨、イオン交換強化によって作製さ
れた研磨成形体は、すべて粉末法によるガラスの水溶出
試験における重量減少は4.0×10-7g/cm2・h以下
であり、抗折強度は240MPa以上であり、算術平均
粗さRaは6.5Å以下であって、磁気ディスク基板とし
て好ましい特性を備えている。 比較例1 ガラス組成が、SiO2:82.0重量%、Al23
5.5重量%、Li2O:6.5重量%、TiO2:0.5
重量%、ZrO2:4.0重量%、P25:0.5重量
%、Sb23:0.2重量%及びMgO:0.8重量%と
なるよう各成分原料を秤量、混合した。このガラスの組
成をモル%表示すると、SiO2:80.32モル%、A
23:3.18モル%、Li2O:12.80モル%、
TiO2:0.37モル%、ZrO2:1.91モル%、P
25:0.21モル%、Sb23:0.04モル%及びM
gO:1.17モル%となり、このガラス組成物の理論
的光学的塩基性度は、0.5233である。混合した原
料を電気炉中の白金ルツボに投入して加熱したが、Si
2の量が多いために、1,550℃に達しても溶融しな
かった。 比較例2 ガラス組成が、SiO2:72.0重量%、Al23
3.0重量%、Li2O:10.5重量%、K2O:2.0
重量%、ZrO2:3.0重量%、P25:1.8重量
%、Sb23:0.2重量%、B23:3.5重量%、M
gO:2.0重量%及びBaO:2.0重量%となるよう
各成分原料を秤量、混合した。このガラスの組成をモル
%表示すると、SiO2:68.44モル%、Al23
1.68モル%、Li2O:20.08モル%、K2O:
1.21モル%、ZrO2:1.39モル%、P25:0.
72モル%、Sb23:0.04モル%、B23:2.8
7モル%、MgO:2.83モル%及びBaO:0.74
モル%となり、このガラス組成物の理論的光学的塩基性
度は、0.5494である。混合した原料を電気炉中の
白金ルツボに投入して1,450℃で5時間溶融し、均
質になるよう撹拌したのち、50×50×5mmの板状に
成形し、除歪、冷却してガラス成形体を得た。このガラ
ス成形体を、570℃で3時間、続いて780℃で2時
間熱処理して、ガラス中に結晶を析出させた。さらに、
成形体の表面を平均粒径10μmの炭化ケイ素砥粒を用
いて30分間ラッピングし、さらに平均粒径1μmの酸
化セリウム砥粒で15分間ポリッシュして研磨成形体を
得た。この研磨成形体は、Li2Oの量が多くAl23
の量が少ないために、理論的光学的塩基性度が大きく、
粉末法による結晶化ガラスの水溶出試験における重量減
少は6.5×10-7g/cm2・hとやや大きかった。 比較例3 ガラス組成が、SiO2:58.0重量%、Al23
7.0重量%、Li2O:7.0重量%、K2O:2.0重
量%、TiO2:2.0重量%、ZrO2:4.0重量%、
25:1.8重量%、Sb23:0.2重量%、B
23:4.0重量%、MgO:5.0重量%、BaO:
6.0重量%及びZnO:3.0重量%となるよう各成分
原料を秤量、混合した。このガラスの組成をモル%表示
すると、SiO2:59.67モル%、Al23:4.2
4モル%、Li2O:14.48モル%、K2O:1.31
モル%、TiO2:1.55モル%、ZrO2:2.01モ
ル%、P 25:0.78モル%、Sb23:0.04モル
%、B23:3.55モル%、MgO:7.67モル%、
BaO:2.42モル%及びZnO:2.28モル%とな
り、このガラス組成物の理論的光学的塩基性度は、0.
5564である。混合した原料を電気炉中の白金ルツボ
に投入して1,450℃で5時間溶融し、均質になるよ
う撹拌したのち、50×50×5mmの板状に成形し、除
歪、冷却してガラス成形体を得た。このガラス成形体の
表面を平均粒径10μmの炭化ケイ素砥粒を用いて30
分間ラッピングし、さらに平均粒径1μmの酸化セリウ
ム砥粒で15分間ポリッシュして研磨成形体を得た。こ
の研磨成形体を、360℃に保った溶融硝酸ナトリウム
浴に72時間浸漬して、ガラス表面層のリチウムイオン
をナトリウムイオンでイオン交換し、研磨成形体を化学
強化した。この研磨成形体は、粉末法によるガラスの水
溶出試験における重量減少は17.5×10-7g/cm2
hと大きかった。 比較例4 ガラス組成が、SiO2:66.0重量%、Al23:1
0.0重量%、Li2O:8.0重量%、TiO2:3.0
重量%、ZrO2:3.5重量%、P25:0.8重量
%、Sb23:0.2重量%、B23:1.0重量%及び
MgO:7.5重量%となるよう各成分原料を秤量、混
合した。このガラスの組成をモル%表示すると、SiO
2:63.23モル%、Al23:5.65モル%、Li2
O:15.42モル%、TiO2:2.16モル%、Zr
2:1.64モル%、P25:0.32モル%、Sb2
3:0.04モル%、B23:0.83モル%及びMg
O:10.71モル%となり、このガラス組成物の理論
的光学的塩基性度は、0.5544である。混合した原
料を電気炉中の白金ルツボに投入して1,450℃で5
時間溶融し、均質になるよう撹拌したのち、50×50
×5mmの板状に成形し、除歪、冷却してガラス成形体を
得た。このガラス成形体の表面を平均粒径10μmの炭
化ケイ素砥粒を用いて30分間ラッピングし、さらに平
均粒径1μmの酸化セリウム砥粒で15分間ポリッシュ
して研磨成形体を得た。この研磨成形体を、400℃に
保った溶融硝酸ナトリウム浴に72時間浸漬して、ガラ
ス表面層のリチウムイオンをナトリウムイオンでイオン
交換し、研磨成形体を化学強化した。この研磨成形体
は、粉末法によるガラスの水溶出試験における重量減少
は9.9×10-7g/cm2・hと大きかった。比較例1〜
4の結果を、まとめて第4表に示す。
【0025】
【表9】
【0026】
【表10】
【0027】第4表の結果から、本発明の磁気ディスク
基板用ガラス組成物と異なる組成のガラス組成物を用い
た比較例1〜3においては、ガラスの溶融が不可能であ
ったり、あるいは、磁気ディスク基板の作製が可能であ
っても、熱処理によって結晶化させた後も水溶出試験に
おける重量減少を十分に小さくすることができず、ま
た、イオン交換によって水溶出試験における重量減少の
小さい磁気ディスク基板とすることができない。また、
比較例4の磁気ディスク基板用ガラス組成物は、本発明
の組成物の組成範囲内にはあるが、理論的光学的塩基性
度が大きいために、イオン交換強化した磁気ディスク基
板は、水溶出試験における重量減少が大きい。
【0028】
【発明の効果】本発明のガラス組成物は、容易に成形す
ることができ、研磨加工後ガラス表面層のアルカリ金属
イオンをイオン半径がより大きいアルカリ金属イオンで
イオン交換し、ガラスを化学強化することにより、ある
いは、熱処理によって主結晶相をLi2O・2SiO2
び/又はスポジュメンとして結晶化したのち、研磨加工
することにより、優れた化学的耐久性、機械的強度、表
面平滑性、表面平坦性、耐熱性を有し、アルカリマイグ
レーションによる磁気膜特性の劣化の少ない磁気ディス
ク基板とすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 育夫 兵庫県西宮市浜松原町2番21号 山村硝子 株式会社内 (72)発明者 若林 肇 兵庫県西宮市浜松原町2番21号 山村硝子 株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物として、 SiO2 :66〜80重量% Al23 :5〜15重量% Li2O :3〜8.5重量% Na2O :0〜3重量% K2O :0〜3重量% 但し、Li2O+Na2O+K2O:3〜10重量% TiO2 :0.5〜8重量% ZrO2 :3.5〜8重量% P25 :0.5〜3重量% Sb23 :0〜2重量% As23 :0〜2重量% の組成を有し、理論的光学的塩基性度が0.548以下
    であることを特徴とする磁気ディスク基板用ガラス組成
    物。
  2. 【請求項2】酸化物として、 SiO2 :66〜75重量% Al23 :5.5〜10重量% Li2O :4〜8.5重量% Na2O :0〜2重量% K2O :0〜2重量% 但し、Li2O+Na2O+K2O:4〜9重量% TiO2 :2〜6重量% ZrO2 :3.8〜6.5重量% P25 :1〜2.5重量% Sb23 :0〜2重量% As23 :0〜2重量% の組成を有し、理論的光学的塩基性度が0.548以下
    であることを特徴とする磁気ディスク基板用ガラス組成
    物。
  3. 【請求項3】酸化物として、 SiO2 :66〜75重量% Al23 :5.5〜7.5重量% Li2O :5〜8.5重量% Na2O :0〜2重量% K2O :0〜2重量% 但し、Li2O+Na2O+K2O:5〜9重量% TiO2 :2〜4重量% ZrO2 :4.1〜6重量% P25 :1〜2.5重量% Sb23 :0〜1重量% As23 :0〜1重量% の組成を有し、理論的光学的塩基性度が0.548以下
    であることを特徴とする磁気ディスク基板用ガラス組成
    物。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    磁気ディスク基板用ガラス組成物を、成形、研磨後、3
    50℃から550℃の間の温度で、ガラス表面層のアル
    カリ金属イオンを、イオン半径がより大きいアルカリ金
    属イオンでイオン交換し、強化したことを特徴とする磁
    気ディスク基板。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    磁気ディスク基板用ガラス組成物を、成形、熱処理、研
    磨して作製された、主結晶相がLi2O・2SiO2及び
    スポジュメンの内の少なくとも1種であることを特徴と
    する磁気ディスク基板。
  6. 【請求項6】酸化物として、 SiO2 :66〜80重量% Al23 :5.5〜10重量% Li2O :3〜8.5重量% Na2O :0〜3重量% K2O :0〜3重量% 但し、Li2O+Na2O+K2O:3〜10重量% TiO2 :0.5〜8重量% ZrO2 :3.5〜8重量% P25 :0.5〜3重量% Sb23 :0〜2重量% As23 :0〜2重量% の組成を有するガラス組成物を、成形、熱処理、研磨し
    て作製された、主結晶相がLi2O・2SiO2及びスポ
    ジュメンの内の少なくとも1種であることを特徴とする
    磁気ディスク基板。
  7. 【請求項7】結晶化度の合計が20容量%以上である請
    求項5又は請求項6記載の磁気ディスク基板。
  8. 【請求項8】粉末法によるガラスの水溶出試験で、重量
    減少が6×10-7g/cm2・h以下である請求項1乃至
    請求項3のいずれかに記載の磁気ディスク基板用ガラス
    組成物。
  9. 【請求項9】粉末法によるガラス又は結晶化ガラスの水
    溶出試験で、重量減少が6×10-7g/cm2・h以下で
    ある請求項4乃至請求項7のいずれかに記載の磁気ディ
    スク基板。
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