[go: up one dir, main page]

JPH10211978A - 全量噴射エアゾール装置 - Google Patents

全量噴射エアゾール装置

Info

Publication number
JPH10211978A
JPH10211978A JP9011504A JP1150497A JPH10211978A JP H10211978 A JPH10211978 A JP H10211978A JP 9011504 A JP9011504 A JP 9011504A JP 1150497 A JP1150497 A JP 1150497A JP H10211978 A JPH10211978 A JP H10211978A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aerosol
full
injection
stem
spraying
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9011504A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Hasegawa
隆啓 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Earth Corp
Original Assignee
Earth Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Earth Chemical Co Ltd filed Critical Earth Chemical Co Ltd
Priority to JP9011504A priority Critical patent/JPH10211978A/ja
Publication of JPH10211978A publication Critical patent/JPH10211978A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)
  • Nozzles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の全量噴射エアゾール装置の問題点を解
決して、密閉空間中に均一にエアゾール組成物を散布で
きる全量噴射エアゾール装置を提供すること。 【解決手段】 エアゾール組成物の噴射剤/原液の比率
(容量)が70/30〜90/10であり、かつ床面積
10〜16.5m2 に均一に散布できる量のエアゾール
組成物を全量噴射するに要する時間が1分以内であるこ
とを特徴とする全量噴射エアゾール装置。好ましくはバ
ルブのアンダータップ/ステムの孔面積比が7〜12で
あり、かつアンダータップ孔面積が3〜5mm2 であ
り、さらに好ましくはステム/ノズル孔面積比が0.2
〜2であり、かつベーパ−タップ孔を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エアゾール製品に
関するものであり、さらに詳しくは限定された空間に、
短時間に、エアゾール製品1缶を一時に全量噴射して用
いるエアゾール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】殺虫剤や消臭剤などの有効成分を少量の
溶剤に溶解し、該溶液と噴射剤を噴射装置付きの耐圧容
器に入れてなるエアゾール製品は、他の剤形の殺虫剤、
例えば粉剤、乳剤、油剤、燻蒸製品や燻煙製品などより
も操作が簡単であり、周囲に汚れを発生させることがな
いなどの利点があるので便利に使用される。殺虫用のエ
アゾール製品には、対象となる害虫に直接エアゾール組
成物を噴射して殺虫することも行われるが、最近では害
虫を駆除しようとする密閉空間の床の中央にエアゾール
製品の缶を置き、缶中のエアゾール組成物全量を一時に
噴射して密閉空間中の害虫を駆除することが行われてい
る。この形式のエアゾール製品の缶を「全量噴射エアゾ
ール装置」と呼んでいるが、この全量噴射エアゾール装
置を用いる密閉空間中の害虫駆除技術においてその効果
が有効に得られるために重要とされている点は、密閉空
間中(特にその床面)にできる限り均一にエアゾール組
成物を散布することである。
【0003】この目的のために特開平4−45735号
公報および特開平6−169676号公報に複数の噴射
口を有する全量噴射エアゾール装置が提案されている
が、そこで得られる、密閉空間の容積または床面積に対
する噴射されたエアゾール組成物の広がりは、なお十分
といえない。すなわち、従来の全量噴射エアゾール装置
では内容物を床面のみならず、天井の高さ方向にも部屋
全体に広く拡散させるのが困難であった。また、床面だ
けをとっても、床の中心から壁面への方向において、内
容物の拡散にバラツキがあった。これは、装置から単位
時間に噴射される組成物量(以下全量噴射エアゾール装
置の噴射速度あるいは噴射能力という。)が少ないた
め、部屋全体に均一にエアゾール組成物を散布すること
ができないためであると思われる。更に、噴射エアゾー
ル装置の噴射部を改良して、エアゾール組成物噴射能力
を増強した装置(特開平4−45735号公報)の提案
がある。しかし、これまた全量噴射エアゾール装置とし
てはなお不十分なものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
の全量噴射エアゾール装置の問題点を解決して、密閉空
間中に均一にエアゾール組成物を散布できる全量噴射エ
アゾール装置を提供することにある。特に、密閉空間中
に均一にエアゾール組成物を散布できるためには、その
空間内にできるだけ高く噴射することが好ましいことか
ら、その空間内においてできるだけ高く、しかも均一に
噴射して、均一に散布することができる全量噴射エアゾ
ール装置を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】従来の全量噴射エアゾー
ル装置における前記問題点は、以下に示す本発明の全量
噴射エアゾール装置によって解決される。 (1)噴射剤/原液の比率(容量)が70/30〜90
/10であり、かつ床面積10〜16.5m2 当たりの
噴射時間が1分以内であることを特徴とする全量噴射エ
アゾール装置。 (2)前記エアゾール装置のバルブのアンダータップ/
ステムの孔面積比が7〜12であり、かつアンダータッ
プ孔面積が3〜5mm2 であることを特徴とする前記
(1)に記載の全量噴射エアゾール装置。 (3)ステム/ノズル孔面積比が0.2〜2であること
を特徴とする前記(1)又は(2)に記載の全量噴射エ
アゾール装置。 (4)ベーパータップ孔を有することを特徴とする前記
(1)ないし(3)のいずれか1項に記載の全量噴射エ
アゾール装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】前記(1)において、床面積10
〜16.5m2 当たりの噴射時間が1分以内であると
は、床面積10〜16.5m2 の密閉空間全体に、室の
中心に正立させた状態で噴射させた時に、少なくとも床
全体に均一に散布できる量のエアゾール組成物を1分以
内に噴射でき、本発明の効果を達成できる能力の全量噴
射エアゾール装置であることを意味する。言い換えれ
ば、前記量のエアゾール組成物を1分以内に噴射する勢
いで噴射すると床面積10〜16.5m2 に均一に散布
できるということである。従ってエアゾール組成物を散
布すべき密閉空間の床面積が前記床面積より広い場合に
は前記能力の全量噴射エアゾール装置を複数用いるか、
より噴射能力の大きい装置を用いて散布すれば良い。な
お、本発明の全量噴射エアゾール装置は噴射口(ノズル
または噴口ともいう。)が1つのものであっても、複数
の噴射口を有するものであっても良い。
【0007】本発明の全量噴射エアゾール装置も従来の
エアゾール噴射装置と同様に薬剤を溶解した溶液、噴射
剤(場合によっては圧縮ガス)を充填している容器部と
前記溶液と噴射剤などをエアゾール化し、そのエアゾー
ル組成物を噴射するバルブ部とからなっている。本発明
の全量噴射エアゾール装置のバルブ部各部の寸法や口径
比(主要部の孔の口径)を示すと、第1表の通りであ
る。
【0008】
【表1】
【0009】第1表からわかるとおり、本発明の装置の
バルブ部では噴射口の孔径、ステムの孔の孔径、アンダ
ータップの孔径の順に太くなるように設計されている。
従って、本発明の装置の噴射口からは前記公報に記載の
装置からは得られない高さ方向及び面方向での拡散面を
満足できるようにエアゾール組成物が噴射されるように
設計されている。このため、本発明の装置からエアゾー
ル組成物はより高く噴射されると共に、より広い床面積
に均一に散布される。本発明の装置のバルブ部は前記の
ような構成であるので、本発明の装置により噴射するこ
とにより、エアゾール組成物の床面への付着量は少なく
なることがなく、高さ方向にも部屋全体均一に拡散され
ることになり、見た目にも内容物が広がっているのが確
認でき、部屋全体の殺虫、殺菌、消臭、芳香などで優れ
た効果が達成される。また、均一に広がるため、内容物
に由来する汚れ、濡れなども軽減できる。
【0010】本発明の理解を深めるために図1に本発明
の全量噴射エアゾール装置のバルブ部の1例を示し、該
バルブ部16の構造の概略を図1を用いて説明する。図
1は押釦12を押していない状態の図である。この状態
では、ステム孔4はステムラバー2で封止されているの
で、エアゾール装置の容器部内、空隙6およびステム中
心空隙5は連通されていない。使用に当たって、バルブ
部16の押釦12を押すと、スプリング8がステム1に
よって押し縮められ、ステム1が押し下げられ、ステム
孔4がステムラバー2から外れて、エアゾール装置の容
器部内が空隙6およびステム中心空隙5と連通されて、
エアゾール装置の容器部内のエアゾール組成物(噴射剤
を含んだもの)がステム中心空隙5に供給され、同時に
ステム1のステム中心空隙5と噴口7が連通されるので
エアゾール組成物が噴口7から噴射される。本発明の全
量噴射エアゾール装置の押釦12は一度押し下げると復
帰しないように周知のストッパー(図示せず)により固
定されるので、容器部内のエアゾール組成物は全量噴出
する。
【0011】なお、ハウジング3、ステムラバー2やス
プリング8を備えているマウンティングカップは、装置
の容器部とハウジング3とを連結・固定しており、押釦
12を押し下げるとステム1がハウジング3の内面を気
密性を保ちながら摺動して、前記したような仕組みによ
って、エアゾール組成物をステム1の空隙6およびステ
ム中心空隙5を経て噴口7に供給できるようにしてい
る。なお、該マウンティングカップについているガスケ
ットラバー13で容器部内は大気(外部)に対しての気
密が保たれている。また、ハウジング3に設けられてい
るベーパータップ孔11は、容器部の上部(溶液の上)
にあるガスをステム1の空隙6に供給する孔であり、設
けられていないエアゾール装置もある。
【0012】本発明において、噴射剤としては、ジメチ
ルエーテル、液状プロパンガス(LPG)、n−ブタ
ン、イソブタン、プロパン、イソペンタン、n−ペンタ
ン、シクロペンタン、プロピレン、n−ブチレン、イソ
ブチレン、エチルエーテル、炭酸ガスおよび使用上問題
がないフロンガス(HCFC22、123、124、4
1b、142b、225、HFC125、134a、1
43a、152a、12、227aなどを挙げることが
できる。本発明において、溶媒としては、水、アルコー
ル類:例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコールモノブ
チルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル
など、ケトン類:例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなど、エステル類:例えば
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど、その他エチ
ルエーテルなど、及び脂肪族炭化水素類:例えばn−ヘ
キサン、ケロシン、灯油、n−ペンタン、イソペンタ
ン、シクロペンタンなどが挙げられる。これら溶媒は混
合して使用しても良い。
【0013】本発明において、有効成分としては、殺虫
剤、殺菌剤、殺ダニ剤、忌避剤、芳香剤、消臭剤などを
挙げることができる。殺虫剤としては安全性の観点から
ピレスロイド系の化合物を用いることが好ましく、代表
的なものを例示すると、次のとおりである。 ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シ
クロペンテニル dl−シス/トランス−クリサンテマ
ート(一般名アレスリン:商品名ピナミン:住友化学工
業株式会社製) ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シ
クロペンテニル d−シス/トランス−クリサンテマー
ト(商品名ピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社
製、以下「ピナミンフォルテ」という) ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シ
クロペンテニル d−トランス−クリサンテマート(商
品名バイオアレスリン:ユクラフ社製) ・d−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シク
ロペンテニル d−トランス−クリサンテマート(商品
名エキスリン:住友化学工業株式会社製、商品名エスバ
イオール:ユクラフ社製、以下「エスバイオール」とい
う)
【0014】・(5−ベンジル−3−フリル)メチル
d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名レスメ
トリン、商品名クリスロンフォルテ:住友化学工業株式
会社製、以下「クリスロンフォルテ」という) ・5−プロパギル−2−フリルメチル− d−シス/ト
ランス−クリサンテマート(一般名フラメトリン、商品
名ピナミンDフォルテ:住友化学工業株式会社製、以下
「ピナミンDフォルテ」という) ・(+)−2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピ
ニル)−2−シクロペンテニル(+)−シス/トランス
−クリサンテマート(一般名プラレトリン、商品名エト
ック:住友化学工業株式会社製、以下「エトック」とい
う) ・dl−3−アリル−2−メチル−4−オキソ−2−シ
クロペンテニル−dl−シス/トランス−2,2,3,
3−テトラメチルシクロプロパンカルボシキラート(一
般名テラレスリン:住友化学工業株式会社製、以下「テ
ラレスリン」という)
【0015】・(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒド
ロ−1,3−ジオキソ−2−イソインドリル)メチル−
dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フタ
ルスリン、商品名ネオピナミン:住友化学工業株式会社
製) ・(1,3,4,5,6,7−ヘキサヒドロ−1,3−
ジオキソ−2−イソインドリル)メチル−d−シス/ト
ランス−クリサンテマート(商品名ネオピナミンフォル
テ:住友化学工業株式会社製) ・3−フェノキシベンジル−d−シス/トランス−クリ
サンテマート(一般名フェノトリン、商品名スミスリ
ン:住友化学工業株式会社製) ・3−フェノキシベンジル−dl−シス/トランス−3
−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチル−1
−シクロプロパンカルボオキシラート(一般名ペルメト
リン、商品名エクスミン:住友化学工業株式会社製) ・(±)α−シアノ−3−フェノキシベンジル(+)−
シス/トランス−クリサンテマート(一般名シフェノト
リン、商品名ゴキラート:住友化学工業株式会社製) ・(±)α−シアノ−3−フェノキシベンジル dl−
シス/トランス−3−(2,2−ジメチル−1−シクロ
プロパンカルボキシラート(一般名サイパーメスリン) また、その他の殺虫剤として、カーバメイト系のものと
してプロボクサー、オキサジアゾール系のものとしてメ
トキサジアゾン、有機リン系のものとしてDDVPなど
を挙げることができる。
【0016】配合可能な害虫忌避剤としては、代表的な
ものを例示すると、次の物質が挙げられる。 ・2,3,4,5−ビス(△2 −ブチレン)−テトラヒ
ドロフルフラール ・ジ−n−プロピルイソシンコメロネート ・ジ−n−ブチルサクシネート ・2−ヒドロキシエチルオクチルサルフアイド ・2−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール ・3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール ・1−エチニル−2−メチル−ペンテニル2,2,3,
3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル2,2−
ジメチル−3−(2′,2′−ジクロルビニル)−シク
ロプロパン−1−カルボキシレート ・1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル2,2−
ジメチル−3−(2′−1′−プロピペニル)−シクロ
プロパン−1−カルボキシレート ・N−ヘキシル−3,4−ジクロルマレイミドなどであ
る。
【0017】配合可能な殺ダニ剤としては、代表的なも
のを例示すると、次の物質が挙げられる。フェネトリ
ン、ペルメトリン、レストメリン、IBTA、IBT
E、第4級アンモニウム塩、安息香酸ベンジル、安息香
酸フェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸フェニ
ル、3−ブロモ−2,3−ジヨード−2−プロペニル−
エチルカルボナート、4−クロルフェニール−3−ヨー
ドプロパルギルホルマールなどである。配合可能な殺菌
剤としては、パラ−クロロ−メタキシレノール(PCM
X)、2,4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロキシ
ジフェニルエーテル(イルガサンDP−300)、3−
ヨード−2−プロピニルブチルカーバメート(トロイサ
ン)などが挙げられる。また、配合可能な芳香剤として
は、じゃ香、ベルガモット油、シンナモン油、シトロネ
ラ油、レモン油、レモングラス油などの天然香料、ピネ
ン、リモネン、リナロール、メントール、ボルネオー
ル、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、ヘリ
オトピン、ワニリンなどの人造香料などが挙げられる。
配合可能な消臭剤としては、ラウリルメタクリレート、
ゲラニルクロトネート、ミリスチル酸アセトフエノン、
パラメチルアセトフエノンベンゾアルデヒドなどが挙げ
られる。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定される
ものではない。 実施例1〜3、比較例1および2(総括して「試験1」
ともいう) 本発明の全量噴射エアゾール装置15(「検体15」と
もいう)を天井の高さが2.5mの8畳の部屋の床の中
央に図2の(a)に示すごとく正立させて置く。また、
全量噴射エアゾール装置15から散布されたエアゾール
組成物の到達分布を組成物中の有効成分の分析によって
解析するため、エアゾール組成物を収集するためのシャ
ーレ14(口径9cm)を図2の(a)および(b)に
図示した位置に置く。すなわち、シャーレ14は、床面
について、部屋の4隅の4ケ所(中心より2.4mの個
所)、部屋の中央と4隅とを結ぶ対角線上の中間点(中
心より1.2mの個所)の4ケ所に置く。また、シャー
レ14は、部屋の4隅の高さ1mと高さ2mの各4ケ所
の位置に置く。特に断らない限り、噴射されるエアゾー
ル組成物はジメチルエーテル(75ml)、ケロシン
(25ml)とペルメトリン(2g)からなるものであ
る。
【0019】下記第2表の実施例1〜3には、表に示す
各部の孔径を有する前記全量噴射エアゾール装置15に
よりエアゾール組成物の100mlを全量噴射させたと
き、噴射に要する噴射時間と噴射時間に対応する噴射到
達高さを確認し、表示した。また、第2表の比較例1お
よび2には、検体15を第2表に示す各部孔径を有する
従来タイプのエアゾール装置とし、実施例1〜3で使用
したと同じ組成のエアゾール組成物の100mlを全量
噴射させたとき、噴射に要する噴射時間と噴射時間に対
応する噴射到達高さを確認し、表示した。噴射到達高さ
の確認は、目視で行った。その結果2m以上の到達高さ
を得るためには、噴射時間を1.0分以内とすれば良い
ことがわかった。なお、試験は以下のものを含め全てに
おいて試験室の換気回数は1.5回/時の条件とした。
【0020】
【表2】
【0021】実施例4〜8、比較例3(試験2のIとも
いう) 検体15とシャーレ14の配置は前記試験1(実施例1
〜3、比較例1および2)の場合と同じ配置とし、検体
15の各部の孔径や孔面積比を下記第3表の実施例4〜
8あるいは比較例3の欄に記載したようにし、検体15
を第3表の噴射時間の欄に記載した時間でエアゾール組
成物の100mlを全量噴射させた。試験2のI(実施
例4〜8、比較例3)では検体15から散布されたエア
ゾール組成物の到達分布を床面バラツキ率および高さバ
ラツキ率として評価したが、この評価のための分析は、
噴射2時間後、シャーレ14を回収し、シャーレ14を
規定量のアセトンで洗浄し、洗浄に使用したアセトンを
ガスクロマトグラフにかけ、内部標準法で有効成分(ペ
ルメトリン)を定量することにより評価した。
【0022】ここで、測定した要件は次のとおりであ
る。 床面バラツキ率:床面中心から1.2mおよび2.4m
の距離にある床面上の図2の(a)に示す各4ヶ所に配
置したシャーレ14に付着した有効成分の付着量の標準
偏差を各4ヶ所の有効成分の付着量の平均値で割った値
を合計し、その合計量を下記評価基準に照らして到達分
布の均一性を表した。 (評価基準): 優 〜0.35;良 〜0.45;可〜0.55;不可
0.56〜 高さバラツキ率:床面高さ1mおよび2mの図2の
(b)に示す各4ヶ所に配置したシャーレ14に付着し
た有効成分の付着量の標準偏差を各4ヶ所の有効成分の
付着量の平均値で割った値を合計し、その合計値を下記
評価基準に照らして到達分布の均一性を表した。 (評価基準): 優 〜0.50;良 〜1.0;可〜1.5;不可
1.6〜 である。なお、噴射時間と噴射到達高さも測定した。結
果を第3表に示す。
【0023】
【表3】
【0024】比較例4(試験2のIIともいう) 検体15とシャーレ14の配置は前記試験1(実施例1
〜3、比較例1および2)の場合と同じ配置とし、検体
15の各部の孔径や孔面積比を下記第4表の比較例4の
欄に記載したようにし、検体15を第4表の噴射時間の
欄に記載した時間でエアゾール組成物の100mlを全
量噴射させた。また、検体15から散布されたエアゾー
ル組成物の到達分布は前記試験2のIにおけると同様に
して床面バラツキ率および高さバラツキ率として評価し
た。評価の結果を第4表に示す。
【0025】
【表4】
【0026】第3表及び第4表から、床面、高さ方向共
に均一に拡散させるには、アンダータップの孔面積を3
〜5mm2 で、アンダータップ/ステムの孔面積比を7
〜12、ステム/ノズルの孔面積比を0.2〜2とすれ
ば良く、均一に拡散させることができる。さらにはベー
パータップの孔面積を0.05〜0.15mm2 とする
ことにより、なお均一に拡散させることができる。
【0027】実施例5、7、8および比較例4(総括し
て試験3ともいう) 前記試験2のIおよび試験2のIIの評価結果の中実施例
5、7、8および比較例4における、 床面の検体15から1.2mの距離に置いたシャーレ
14に付着した有効成分(ペルメトリン)の付着量の平
均値、 床面の検体15から2.4mの距離に置いたシャーレ
14に付着した有効成分の付着量の平均値、 床上1mの高さの面上に検体15の真上(床上1mの
面の中心)から2.4mの距離に置いたシャーレ14に
付着した有効成分の付着量の平均値、 床上2mの高さの面上にその面の中心から2.4mの
距離に置いたシャーレ14に付着した有効成分の付着量
の平均値 それぞれの有効成分の付着量の平均値の測定結果を第5
表に示した。なお、有効成分の付着量の単位はmg/m
2 である。
【0028】
【表5】
【0029】結果:実施例5、7、8では比較例4と比
べて、測定部分〜の4ヵ所での付着量の平均値のバ
ラツキが小さいのみならず、付着量の絶対量が多いこと
がわかり、本発明の全量噴射エアゾール装置を用いる
と、密閉空間中に均一にエアゾール組成物を散布できる
ことがわかる。
【0030】
【発明の効果】本発明の全量噴射エアゾール装置を用い
ると、密閉空間中に均一にエアゾール組成物を散布でき
る。特に、本発明の全量噴射エアゾール装置によると、
密閉空間に高くエアゾール組成物が散布されるので、遠
くまで均一に散布することができる。このため、密閉空
間中の床面だけでなく、その空間内の上方にいる害虫に
ついても有効に作用する。例えば、図2の(a)に示し
た天井の高さ2.5mの8畳の部屋の床面の中央に本発
明の全量噴射エアゾール装置を置いて、1分間以内でエ
アゾール組成物の100mlを全量噴射させ、図2の
(a)および(b)で示した測定部でのエアゾール組成
物のシャーレへの付着量は、そのバラツキが小さいこと
から、床面の各部のみならず、少なくとも床面より2m
の高さの面でもその平面内での付着量のバラツキが小さ
いことがわかる。さらに、有効成分の付着量の絶対量が
多いことから、薬剤の効き目も確かであるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全量噴射エアゾール装置のバルブ部の
一例を示す断面説明図である。
【図2】本発明の全量噴射エアゾール装置の機能試験用
設備の説明図であって、(a)が検体およびシャーレの
床面配置図、(b)が検体およびシャーレの立面配置図
である。
【符号の説明】
1 ステム 2 ステムラバー 3 ハウジング 4 ステム孔 5 ステム中心空隙 6 空隙 7 噴口 8 スプリング 9 ディップチューブ 10 アンダータップ孔 11 ベーパータップ孔 12 押釦 13 ガスケットラバー 14 シャーレ 15 全量噴射エアゾール装置(検体) 16 バルブ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 噴射剤/原液の比率(容量)が70/3
    0〜90/10であり、かつ床面積10〜16.5m2
    当たりの噴射時間が1分以内であることを特徴とする全
    量噴射エアゾール装置。
  2. 【請求項2】 前記エアゾール装置のバルブのアンダー
    タップ/ステムの孔面積比が7〜12であり、かつアン
    ダータップ孔面積が3〜5mm2 であることを特徴とす
    る請求項1に記載の全量噴射エアゾール装置。
  3. 【請求項3】 ステム/ノズル孔面積比が0.2〜2で
    あることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の全
    量噴射エアゾール装置。
  4. 【請求項4】 ベーパータップ孔を有することを特徴と
    する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の全
    量噴射エアゾール装置。
JP9011504A 1997-01-24 1997-01-24 全量噴射エアゾール装置 Withdrawn JPH10211978A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9011504A JPH10211978A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 全量噴射エアゾール装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9011504A JPH10211978A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 全量噴射エアゾール装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006075253A Division JP4358197B2 (ja) 2006-03-17 2006-03-17 全量噴射エアゾール装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10211978A true JPH10211978A (ja) 1998-08-11

Family

ID=11779859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9011504A Withdrawn JPH10211978A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 全量噴射エアゾール装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10211978A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1078750A2 (en) 1999-08-24 2001-02-28 Canon Kabushiki Kaisha Printing apparatus, control method of the apparatus, and computer-readable memory
JP2001172616A (ja) * 1999-12-20 2001-06-26 Kyowa Industrial Co Ltd 全量噴射型のエアゾール製品
JP4614402B2 (ja) * 2000-07-06 2011-01-19 フマキラー株式会社 全量噴射型エアゾールの噴霧処理方法
JP2013060442A (ja) * 1999-01-19 2013-04-04 Earth Chemical Co Ltd エアーコンディショナー用スプレー製品
JP2014208332A (ja) * 2013-03-25 2014-11-06 株式会社マンダム 冷却用エアゾール製品
JP2015120140A (ja) * 2013-11-19 2015-07-02 株式会社マンダム エアゾール製品

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013060442A (ja) * 1999-01-19 2013-04-04 Earth Chemical Co Ltd エアーコンディショナー用スプレー製品
EP1078750A2 (en) 1999-08-24 2001-02-28 Canon Kabushiki Kaisha Printing apparatus, control method of the apparatus, and computer-readable memory
JP2001172616A (ja) * 1999-12-20 2001-06-26 Kyowa Industrial Co Ltd 全量噴射型のエアゾール製品
JP4614402B2 (ja) * 2000-07-06 2011-01-19 フマキラー株式会社 全量噴射型エアゾールの噴霧処理方法
JP2014208332A (ja) * 2013-03-25 2014-11-06 株式会社マンダム 冷却用エアゾール製品
JP2015120140A (ja) * 2013-11-19 2015-07-02 株式会社マンダム エアゾール製品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2162635C2 (ru) Устройство для аэрозольного распыления (варианты)
US6695227B1 (en) Aerosol spraying apparatus
MXPA06001532A (es) Aerosol para controlar plagas de insectos.
JP2004215662A (ja) 薬液の噴霧方法及びエアゾール剤
JP4358197B2 (ja) 全量噴射エアゾール装置
JP2023083339A (ja) 害虫防除用定量噴射装置
JP4570334B2 (ja) 害虫駆除用エアゾール剤
JPH10211978A (ja) 全量噴射エアゾール装置
JP4741780B2 (ja) 虫類捕獲用樹脂発泡エアゾール剤、その樹脂発泡エアゾール剤を用いた虫類の捕獲・殺虫方法
JP2022140536A (ja) イソプロピルメチルフェノールの持続性向上方法及び定量噴射型除菌用エアゾール
JP2002309242A (ja) 全量噴射型エアゾール製品
JP2019104830A (ja) 隙間用定量噴射型エアゾール及び害虫の防除方法
JP4338272B2 (ja) 腹足類駆除剤
JPH05105608A (ja) 殺虫組成物
JP7152613B2 (ja) ゴキブリ類駆除用エアゾール、及びゴキブリ類駆除方法
JP2001010906A (ja) 殺虫、殺ダニ性液体組成物及び殺虫、殺ダニ性エアゾール組成物
JP3922659B2 (ja) ゴキブリ用エアゾール剤
JP2002068911A (ja) 衣料の防虫方法
JP2021155441A (ja) 特定有害物防除用定量噴射エアゾール製品、及びこれを用いた特定有害物防除方法
JP2007001985A (ja) 害虫の飛翔行動阻害方法
JP4766752B2 (ja) エアゾール装置
JP2010155809A (ja) 孵化阻害材
JP7352050B1 (ja) 網戸用害虫防除方法および網戸用害虫防除用エアゾール
JP4531287B2 (ja) ゴキブリ駆除用エアゾール剤
JPH11308958A (ja) 害虫の飛翔行動阻害方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060317

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060517

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060707