JPH10206631A - 楕円偏光板の製造方法 - Google Patents
楕円偏光板の製造方法Info
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- JPH10206631A JPH10206631A JP1261997A JP1261997A JPH10206631A JP H10206631 A JPH10206631 A JP H10206631A JP 1261997 A JP1261997 A JP 1261997A JP 1261997 A JP1261997 A JP 1261997A JP H10206631 A JPH10206631 A JP H10206631A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光学補償用として用いる位相差板と偏光板と
の貼り合わせの際に、位相差板に不均一な応力がかから
ずに貼り合わせることができる楕円偏光板の製造方法を
提供する。 【解決手段】 位相差フィルム及び偏光フィルムのいず
れか一方の長尺体と、他方のフィルムをその光軸に対し
て所定角θ(0<θ<180°)で裁断してなる枚葉体
を、それぞれの光軸が所定角θをなすように重ね合わ
せ、該長尺体の長手方向が加圧ロールの回転軸に対して
略直交するように連続的に挿入し貼り合わせて楕円偏光
板を製造する際、前記枚葉体の加圧ロールへの挿入方向
の始端又は終端に密接してスペーサーを挿入する。
の貼り合わせの際に、位相差板に不均一な応力がかから
ずに貼り合わせることができる楕円偏光板の製造方法を
提供する。 【解決手段】 位相差フィルム及び偏光フィルムのいず
れか一方の長尺体と、他方のフィルムをその光軸に対し
て所定角θ(0<θ<180°)で裁断してなる枚葉体
を、それぞれの光軸が所定角θをなすように重ね合わ
せ、該長尺体の長手方向が加圧ロールの回転軸に対して
略直交するように連続的に挿入し貼り合わせて楕円偏光
板を製造する際、前記枚葉体の加圧ロールへの挿入方向
の始端又は終端に密接してスペーサーを挿入する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、楕円偏光板の製造
方法に関する。更に詳しくは、液晶パネル用のガラス基
板に接着固定させる前の、粘着加工されてなる偏光板と
位相差板の複合体粘着シートからなる楕円偏光板の製造
方法に関する。
方法に関する。更に詳しくは、液晶パネル用のガラス基
板に接着固定させる前の、粘着加工されてなる偏光板と
位相差板の複合体粘着シートからなる楕円偏光板の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルは、OA機器等のディス
プレイ装置として大量に使用されており、特に大型の液
晶表示パネルにはSTN(スーパーツイステッドネマチ
ック)方式の液晶表示パネルが多用されているが、最近
ではノート型パーソナルコンピュータやワードプロセッ
サ等の中型、小型サイズの表示パネルにもSTN方式の
液晶表示パネルが多用されている。
プレイ装置として大量に使用されており、特に大型の液
晶表示パネルにはSTN(スーパーツイステッドネマチ
ック)方式の液晶表示パネルが多用されているが、最近
ではノート型パーソナルコンピュータやワードプロセッ
サ等の中型、小型サイズの表示パネルにもSTN方式の
液晶表示パネルが多用されている。
【0003】ところで、STN液晶表示パネルは複屈折
性を利用するため、液晶セルを通過した光は楕円偏光と
なり、表示色が着色してしまう問題がある。そこで、楕
円偏光を直線偏光に戻すことで着色を防止すべく、液晶
セルと偏光板との間に位相差板を介在させる方式が提案
されている。
性を利用するため、液晶セルを通過した光は楕円偏光と
なり、表示色が着色してしまう問題がある。そこで、楕
円偏光を直線偏光に戻すことで着色を防止すべく、液晶
セルと偏光板との間に位相差板を介在させる方式が提案
されている。
【0004】位相差板と偏光板を貼り合わせたものを楕
円偏光板と言い、その製造方法は、位相差板と偏光板の
間に粘着剤を介在させ、互いの光軸が所定角をなすよう
に重ね合わせ、ロールで加圧して貼り合わせる。一般に
は、延伸して得た長尺状の偏光フィルムを延伸軸に対し
て所定角θをなすように一定間隔で裁断して平行四辺形
状の偏光板枚葉体とする一方、延伸して得た長尺状位相
差フィルムをその遅相軸(通常、延伸軸に一致する。)
に対して所定角θをなすように一定間隔で裁断して得た
平行四辺形状の位相差板枚葉体を準備し、いずれか一方
を支持部材上に載置し、この延伸軸と他方の延伸軸が所
定角θをなすように粘着剤を介して重ね合わせ状態で加
圧ロールで上下から加圧して楕円偏光板を製造する。
円偏光板と言い、その製造方法は、位相差板と偏光板の
間に粘着剤を介在させ、互いの光軸が所定角をなすよう
に重ね合わせ、ロールで加圧して貼り合わせる。一般に
は、延伸して得た長尺状の偏光フィルムを延伸軸に対し
て所定角θをなすように一定間隔で裁断して平行四辺形
状の偏光板枚葉体とする一方、延伸して得た長尺状位相
差フィルムをその遅相軸(通常、延伸軸に一致する。)
に対して所定角θをなすように一定間隔で裁断して得た
平行四辺形状の位相差板枚葉体を準備し、いずれか一方
を支持部材上に載置し、この延伸軸と他方の延伸軸が所
定角θをなすように粘着剤を介して重ね合わせ状態で加
圧ロールで上下から加圧して楕円偏光板を製造する。
【0005】ところで、延伸フィルムの位相差は、フィ
ルムの延伸倍率と厚みで制御するが、一度延伸された位
相差フィルムも、その後の粘着剤の転写や偏光板との貼
り合わせにより、フィルムに応力がかかって歪みが生
じ、その位相差が変化してしまうという問題点があっ
た。
ルムの延伸倍率と厚みで制御するが、一度延伸された位
相差フィルムも、その後の粘着剤の転写や偏光板との貼
り合わせにより、フィルムに応力がかかって歪みが生
じ、その位相差が変化してしまうという問題点があっ
た。
【0006】このため、例えば特開平4−29029や
特開平6−71757では、2枚のフィルムのうち少な
くとも一方の貼り合わせ面に粘着剤層が形成されたフィ
ルムの貼り合わせ工程で、一方のフィルムを吸着保持す
る方法で応力がかからないように2枚のフィルムを加圧
ロールで貼り合わせている。
特開平6−71757では、2枚のフィルムのうち少な
くとも一方の貼り合わせ面に粘着剤層が形成されたフィ
ルムの貼り合わせ工程で、一方のフィルムを吸着保持す
る方法で応力がかからないように2枚のフィルムを加圧
ロールで貼り合わせている。
【0007】しかしながら、これら従来の技術において
は、偏光板、位相差板いずれも所定のサイズに裁断した
上で保管しておかなければならないという問題点、並び
に貼り合わせする際に互いの光軸を所定角をなすように
重ね合わせる必要があり、上記裁断の角度が同一でない
場合には精度上の問題があった。また、歩留り、コスト
面からも望ましい方法ではなく、材料を有効に利用でき
ないという問題もあった。更に、加圧ロールの回転軸に
対するフィルムの挿入角度によっては、フィルムの受け
る線圧が面内全域で均一とならないため位相差板に歪み
が生じ、位相差値が変化してしまうことが避けられなか
った。
は、偏光板、位相差板いずれも所定のサイズに裁断した
上で保管しておかなければならないという問題点、並び
に貼り合わせする際に互いの光軸を所定角をなすように
重ね合わせる必要があり、上記裁断の角度が同一でない
場合には精度上の問題があった。また、歩留り、コスト
面からも望ましい方法ではなく、材料を有効に利用でき
ないという問題もあった。更に、加圧ロールの回転軸に
対するフィルムの挿入角度によっては、フィルムの受け
る線圧が面内全域で均一とならないため位相差板に歪み
が生じ、位相差値が変化してしまうことが避けられなか
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点に鑑みてなされたものであり、光学補償用として
用いる位相差板と偏光板との貼り合わせの際に、位相差
板に不均一な応力がかからずに貼り合わせることがで
き、品質的に優れた楕円偏光板の効果的な製造方法を提
供することを目的とする。
問題点に鑑みてなされたものであり、光学補償用として
用いる位相差板と偏光板との貼り合わせの際に、位相差
板に不均一な応力がかからずに貼り合わせることがで
き、品質的に優れた楕円偏光板の効果的な製造方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記のように、位相差板
と偏光板との貼り合わせ工程において、位相差板にかか
る応力は位相差板の位相差値を変化させてしまい、特
に、不均一な応力は位相差ムラの原因となるので極力低
減させる必要がある。
と偏光板との貼り合わせ工程において、位相差板にかか
る応力は位相差板の位相差値を変化させてしまい、特
に、不均一な応力は位相差ムラの原因となるので極力低
減させる必要がある。
【0010】そこで、本発明においては、位相差フィル
ムと偏光フィルムのいずれか一方を長尺状フィルムのま
ま準備し、他方をその光軸に対して所定角θで裁断した
枚葉体で準備するとともに、図1に示すように、長尺状
フィルム1上に他方の枚葉体2をそれらの光軸が所定角
θをなすように粘着剤層6を介して重ね合わせた状態
で、加圧ロール3の回転軸に対して略直交するように連
続的に挿入して貼り合わせる。また、その際、所定角θ
が直角をなす場合以外では、挿入方向と枚葉体2の光軸
が斜めになってしまうので、枚葉体2の辺aが加圧ロー
ル3に対して斜めになり、位相差板に不均一な応力がか
かってしまうため、これを防ぐために、枚葉体2の加圧
ロール3への挿入方向の始端又は終端に密接してスペー
サー4を挿入することを特徴とする。なお、図1は、便
宜上、縦一軸延伸、即ち長手方向に延伸した位相差フィ
ルムを長尺フィルム1、偏光板を枚葉体2として示した
ものである。
ムと偏光フィルムのいずれか一方を長尺状フィルムのま
ま準備し、他方をその光軸に対して所定角θで裁断した
枚葉体で準備するとともに、図1に示すように、長尺状
フィルム1上に他方の枚葉体2をそれらの光軸が所定角
θをなすように粘着剤層6を介して重ね合わせた状態
で、加圧ロール3の回転軸に対して略直交するように連
続的に挿入して貼り合わせる。また、その際、所定角θ
が直角をなす場合以外では、挿入方向と枚葉体2の光軸
が斜めになってしまうので、枚葉体2の辺aが加圧ロー
ル3に対して斜めになり、位相差板に不均一な応力がか
かってしまうため、これを防ぐために、枚葉体2の加圧
ロール3への挿入方向の始端又は終端に密接してスペー
サー4を挿入することを特徴とする。なお、図1は、便
宜上、縦一軸延伸、即ち長手方向に延伸した位相差フィ
ルムを長尺フィルム1、偏光板を枚葉体2として示した
ものである。
【0011】本発明では、枚葉体の前後にスペーサーを
挿入することにより、加圧貼り合わせ時に位相差板にか
かる応力の歪みによる位相差ムラの発生を極力低減させ
ることができるので、目的の光学補償可能な楕円偏光板
を得ることができる。
挿入することにより、加圧貼り合わせ時に位相差板にか
かる応力の歪みによる位相差ムラの発生を極力低減させ
ることができるので、目的の光学補償可能な楕円偏光板
を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、光学補償用として用い
る一軸もしくは二軸延伸フィルムからなる位相差板と偏
光板との貼り合わせの際に、位相差板に不均一な応力が
かからないようにすることを目的として鋭意検討した結
果、特に粘着剤層を介して位相差板と偏光板を貼り合わ
せる際に、位相差板の遅相軸と偏光板の延伸軸のなす角
度が直交しない所定角θ(0<θ<180°)である場
合に、例えば図2(a)に示すような台形状のスペーサ
ーを、位相差板及び偏光板のいずれかからなる枚葉体の
加圧ロールへの挿入方向の始端又は終端に挿入すること
で、貼り合わせの際の応力の不均一さが低減され、位相
差板に歪みによる位相差ムラも生じなくなり、目的の光
学補償が達成された楕円偏光板を得ることができる。以
下の説明においては、便宜上、位相差板を長尺体、偏光
板を枚葉体として記述するが、これは説明を単に複雑に
しないことを意図するものであって、偏光板を長尺体、
位相差板を枚葉体としても本発明の技術範囲を逸脱する
ものではない。
る一軸もしくは二軸延伸フィルムからなる位相差板と偏
光板との貼り合わせの際に、位相差板に不均一な応力が
かからないようにすることを目的として鋭意検討した結
果、特に粘着剤層を介して位相差板と偏光板を貼り合わ
せる際に、位相差板の遅相軸と偏光板の延伸軸のなす角
度が直交しない所定角θ(0<θ<180°)である場
合に、例えば図2(a)に示すような台形状のスペーサ
ーを、位相差板及び偏光板のいずれかからなる枚葉体の
加圧ロールへの挿入方向の始端又は終端に挿入すること
で、貼り合わせの際の応力の不均一さが低減され、位相
差板に歪みによる位相差ムラも生じなくなり、目的の光
学補償が達成された楕円偏光板を得ることができる。以
下の説明においては、便宜上、位相差板を長尺体、偏光
板を枚葉体として記述するが、これは説明を単に複雑に
しないことを意図するものであって、偏光板を長尺体、
位相差板を枚葉体としても本発明の技術範囲を逸脱する
ものではない。
【0013】スペーサーの形状は、例えば図2(a)に
示すように、辺cと辺dが平行で、辺bが辺dとなす角
度θ1は、±10°程度の許容差で上記所定角θにほぼ
等しい角度に設定される。また、辺bの長さは偏光板枚
葉体2の辺aとほば等しいか、それより若干長く設定さ
れる。角度θ1と辺bの長さが上記条件を満たす限り、
スペーサーの形状は特に限定されず、例えば図2の
(b)〜(d)のようであってもかまわない。
示すように、辺cと辺dが平行で、辺bが辺dとなす角
度θ1は、±10°程度の許容差で上記所定角θにほぼ
等しい角度に設定される。また、辺bの長さは偏光板枚
葉体2の辺aとほば等しいか、それより若干長く設定さ
れる。角度θ1と辺bの長さが上記条件を満たす限り、
スペーサーの形状は特に限定されず、例えば図2の
(b)〜(d)のようであってもかまわない。
【0014】スペーサーの厚みは、位相差フィルムにか
かる応力が偏光板面内全体に均一となるよう、偏光板枚
葉体の厚みとほぼ同じ厚みである場合に本発明の最良の
効果が得られる。なお、スペーサーの材質は特に限定さ
れず、偏光板枚葉体そのものをスペーサーとして用いて
もよく、この場合は連続的に貼り合わせを行うことにな
るから、製品効率的には最も好ましい製造方法と言え
る。
かる応力が偏光板面内全体に均一となるよう、偏光板枚
葉体の厚みとほぼ同じ厚みである場合に本発明の最良の
効果が得られる。なお、スペーサーの材質は特に限定さ
れず、偏光板枚葉体そのものをスペーサーとして用いて
もよく、この場合は連続的に貼り合わせを行うことにな
るから、製品効率的には最も好ましい製造方法と言え
る。
【0015】本発明で用いられる偏光板は、特に限定は
ないが、通常は偏光機能を持った偏光膜とそれを保護す
る保護膜からなる。ここで偏光膜としては、ビニルアル
コール系重合体/ヨウ素系、ビニルアルコール系重合体
/2色性染料系、ビニルアルコール系/ポリエン系、ポ
リハロゲン化ビニル/ポリエン系、ポリアクリロニトリ
ル/ポリエン系、ポリ(メタ)アクリレート/ポリエン
系、ポリカーボネート系などが挙げられる。これらを保
護する保護膜としては、セルローストリアセテート、ポ
リカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の光等方
性の透明シートが挙げられる。これら高分子膜を延伸さ
せて得た長尺体を、前述のように平行四辺形状に裁断し
て偏光板枚葉体を得る。
ないが、通常は偏光機能を持った偏光膜とそれを保護す
る保護膜からなる。ここで偏光膜としては、ビニルアル
コール系重合体/ヨウ素系、ビニルアルコール系重合体
/2色性染料系、ビニルアルコール系/ポリエン系、ポ
リハロゲン化ビニル/ポリエン系、ポリアクリロニトリ
ル/ポリエン系、ポリ(メタ)アクリレート/ポリエン
系、ポリカーボネート系などが挙げられる。これらを保
護する保護膜としては、セルローストリアセテート、ポ
リカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の光等方
性の透明シートが挙げられる。これら高分子膜を延伸さ
せて得た長尺体を、前述のように平行四辺形状に裁断し
て偏光板枚葉体を得る。
【0016】位相差板としては、透明度、耐熱性、光学
的な均質性、加工性などの点から、ポリビニルアルコー
ル系、ポリカーボネート系、アクリル系、ポリエステル
系フィルム等が用いられる。これら高分子膜を一軸或い
は二軸に延伸させて得た長尺体をそのまま、または偏光
板枚葉体の形状に対応させて適宜の幅にスリットして貼
り合わせに用いる。これらは、粘着剤層との密着性を向
上させるために、必要に応じて位相差板の両面もしくは
片面にコロナ処理を施す。
的な均質性、加工性などの点から、ポリビニルアルコー
ル系、ポリカーボネート系、アクリル系、ポリエステル
系フィルム等が用いられる。これら高分子膜を一軸或い
は二軸に延伸させて得た長尺体をそのまま、または偏光
板枚葉体の形状に対応させて適宜の幅にスリットして貼
り合わせに用いる。これらは、粘着剤層との密着性を向
上させるために、必要に応じて位相差板の両面もしくは
片面にコロナ処理を施す。
【0017】粘着剤としては、光の透過性、耐久性等の
面からアクリル系のものが好ましく、これを溶剤で溶解
しイソシアネート系等の硬化剤を添加したものが用いら
れる。
面からアクリル系のものが好ましく、これを溶剤で溶解
しイソシアネート系等の硬化剤を添加したものが用いら
れる。
【0018】楕円偏光板は、位相差板と偏光板を粘着剤
を介して貼り合わせてなるが、その後にガラス板に固定
するために、位相差板は、偏光板と貼り合わせる面とは
反対側の面にも粘着剤層が形成される。このような構成
を得るために、両面に粘着剤層が形成された位相差板
と、いずれの面にも粘着剤層が形成されていない偏光板
とを貼り合わせるか、または片面に粘着剤層が形成され
た位相差板の反対面(無粘着面)と、片面に粘着剤層が
形成された偏光板の粘着面とを貼り合わせるようにす
る。
を介して貼り合わせてなるが、その後にガラス板に固定
するために、位相差板は、偏光板と貼り合わせる面とは
反対側の面にも粘着剤層が形成される。このような構成
を得るために、両面に粘着剤層が形成された位相差板
と、いずれの面にも粘着剤層が形成されていない偏光板
とを貼り合わせるか、または片面に粘着剤層が形成され
た位相差板の反対面(無粘着面)と、片面に粘着剤層が
形成された偏光板の粘着面とを貼り合わせるようにす
る。
【0019】位相差板又は偏光板に粘着剤層を形成する
方法としては、離型フィルム上に形成された、厚みが5
〜50μm、好ましくは20〜40μmの粘着剤層を、
必要に応じて位相差板又は偏光板に転写する方法が挙げ
られる。
方法としては、離型フィルム上に形成された、厚みが5
〜50μm、好ましくは20〜40μmの粘着剤層を、
必要に応じて位相差板又は偏光板に転写する方法が挙げ
られる。
【0020】離型フィルムとしては、クラフト紙、グラ
シン紙、パーチメント紙、ポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルム等を基材とし、必要によってアンカ
ーコートを施した後、シリコーンによる離型処理を施し
たものが用いられる。
シン紙、パーチメント紙、ポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルム等を基材とし、必要によってアンカ
ーコートを施した後、シリコーンによる離型処理を施し
たものが用いられる。
【0021】上記のようにして得られた位相差板と偏光
板を貼り合わせる具体的方法としては、図1に示すよう
に、長尺の位相差フィルム1を貼り合わせ方向に送り出
し、位相差フィルム1の上面を被覆している離型フィル
ム5を剥がして粘着剤層6を露出させ、その上にスペー
サー4を配置し、その辺bと辺aとが密接するように偏
光板枚葉体2を配置し、加圧ロール3で上下から加圧し
て貼り合わせる。複数枚の偏光板を貼り合わせる場合
は、引き続き新たな偏光板枚葉体2を前記偏光板枚葉体
2に密接して配置して,必要な枚数の偏光板枚葉体2を
位相差フィルム1と貼り合わせる。最後の偏光板枚葉体
2の終端で、その辺aと辺bが密接するようにスペーサ
ー4を配置して貼り合わせ、貼り合わせ工程を終了す
る。その後、位相差フィルム1を裁断して個々の楕円偏
光板に切り離す。
板を貼り合わせる具体的方法としては、図1に示すよう
に、長尺の位相差フィルム1を貼り合わせ方向に送り出
し、位相差フィルム1の上面を被覆している離型フィル
ム5を剥がして粘着剤層6を露出させ、その上にスペー
サー4を配置し、その辺bと辺aとが密接するように偏
光板枚葉体2を配置し、加圧ロール3で上下から加圧し
て貼り合わせる。複数枚の偏光板を貼り合わせる場合
は、引き続き新たな偏光板枚葉体2を前記偏光板枚葉体
2に密接して配置して,必要な枚数の偏光板枚葉体2を
位相差フィルム1と貼り合わせる。最後の偏光板枚葉体
2の終端で、その辺aと辺bが密接するようにスペーサ
ー4を配置して貼り合わせ、貼り合わせ工程を終了す
る。その後、位相差フィルム1を裁断して個々の楕円偏
光板に切り離す。
【0022】
【実施例】以下に、本発明の実施例を比較例とともに示
し、本発明の効果を具体的に説明する。
し、本発明の効果を具体的に説明する。
【0023】(実施例)まず、位相差値が560nmに
一軸延伸されたポリカーボネートフィルムからなる位相
差フィルムの両面に、粘着剤層との密着性を上げるため
にコロナ処理を施す。次に、離型フィルム上に形成され
たブチルアクリレートを主成分とし、官能基としてカル
ボキシル基及び水酸基を有するアクリル系ベースポリマ
ーに、凝集性を付与させるためにイソシアネート系架橋
剤で架橋させた厚みが30μmのアクリル系粘着剤層を
位相差フィルムの両面に転写し、離型フィルムで被覆さ
れた粘着剤層が両面に形成された位相差フィルムを得
た。粘着加工後の位相差フィルムの幅が495mmとな
るようにスリットした。
一軸延伸されたポリカーボネートフィルムからなる位相
差フィルムの両面に、粘着剤層との密着性を上げるため
にコロナ処理を施す。次に、離型フィルム上に形成され
たブチルアクリレートを主成分とし、官能基としてカル
ボキシル基及び水酸基を有するアクリル系ベースポリマ
ーに、凝集性を付与させるためにイソシアネート系架橋
剤で架橋させた厚みが30μmのアクリル系粘着剤層を
位相差フィルムの両面に転写し、離型フィルムで被覆さ
れた粘着剤層が両面に形成された位相差フィルムを得
た。粘着加工後の位相差フィルムの幅が495mmとな
るようにスリットした。
【0024】偏光板としては、ポリビニルアルコールを
延伸しさらにヨウ素を吸着させたフィルムの両側を、保
護膜としてセルローストリアセテートフィルムでサンド
イッチした、幅が450mm、厚みが180μmの三層
構造のフィルムを用いた。この偏光板を、カッターを用
いてフィルムの延伸軸方向となす角度が45°となるよ
うに裁断間隔700mmで裁断し、平行四辺形状の偏光
板枚葉体を得た。
延伸しさらにヨウ素を吸着させたフィルムの両側を、保
護膜としてセルローストリアセテートフィルムでサンド
イッチした、幅が450mm、厚みが180μmの三層
構造のフィルムを用いた。この偏光板を、カッターを用
いてフィルムの延伸軸方向となす角度が45°となるよ
うに裁断間隔700mmで裁断し、平行四辺形状の偏光
板枚葉体を得た。
【0025】上記位相差フィルムと偏光板枚葉体を、ラ
ミネート機を用いて貼り合わせた。具体的には、平面上
に載置した位相差フィルムの上面側の離型フィルムを端
部から剥ぎ取って粘着剤層を露出させ、その上に、偏光
板枚葉体を、2組の平行2辺のうち裁断で形成された2
辺が位相差フィルムの両側辺に重なるように合わせ、加
圧ロールへの挿入方向に4枚連続で密接して載せ、ラミ
ネート機の加圧ロールで上下から加圧して位相差フィル
ムと偏光板枚葉体を貼り合わせた。
ミネート機を用いて貼り合わせた。具体的には、平面上
に載置した位相差フィルムの上面側の離型フィルムを端
部から剥ぎ取って粘着剤層を露出させ、その上に、偏光
板枚葉体を、2組の平行2辺のうち裁断で形成された2
辺が位相差フィルムの両側辺に重なるように合わせ、加
圧ロールへの挿入方向に4枚連続で密接して載せ、ラミ
ネート機の加圧ロールで上下から加圧して位相差フィル
ムと偏光板枚葉体を貼り合わせた。
【0026】上記のようにして貼り合わせた後、各偏光
板枚葉体ごとに位相差フィルムを裁断して切り離し、サ
ンプル番号を挿入した順番にJ1〜J4と付けた。この
うち、両端の2枚のサンプルシートJ1及びJ4の偏光
板枚葉体はスペーサーとして用いたものである。従っ
て、実施例として得られたサンプルシートは中央のJ2
及びJ3の2枚である。
板枚葉体ごとに位相差フィルムを裁断して切り離し、サ
ンプル番号を挿入した順番にJ1〜J4と付けた。この
うち、両端の2枚のサンプルシートJ1及びJ4の偏光
板枚葉体はスペーサーとして用いたものである。従っ
て、実施例として得られたサンプルシートは中央のJ2
及びJ3の2枚である。
【0027】上記のようにして得られた、偏光板/粘着
剤層/位相差板/粘着剤層/離型フィルムという断面構
成のサンプルシートJ2及びJ3について、平行四辺形
状の面内の位相差のバレイ値について、図3に示すよう
に、幅方向9点、長さ方向15点の合計135点で測定
を行った。測定の結果を表1に示す。
剤層/位相差板/粘着剤層/離型フィルムという断面構
成のサンプルシートJ2及びJ3について、平行四辺形
状の面内の位相差のバレイ値について、図3に示すよう
に、幅方向9点、長さ方向15点の合計135点で測定
を行った。測定の結果を表1に示す。
【0028】(比較例)実施例と同様にして準備した位
相差フィルムと偏光板枚葉体を用い、2枚の偏光板枚葉
体を貼り合わせ方向に密接させずに間隔1000mmで
位相差フィルム上に載せた以外は実施例と同様にして貼
り合わせた。2枚のシートのサンプル番号を、挿入した
順番にH1、H2とした。これらのサンプルシートのバ
レイ値について、実施例と同様にして測定した。測定の
結果を表1に併せて示す。
相差フィルムと偏光板枚葉体を用い、2枚の偏光板枚葉
体を貼り合わせ方向に密接させずに間隔1000mmで
位相差フィルム上に載せた以外は実施例と同様にして貼
り合わせた。2枚のシートのサンプル番号を、挿入した
順番にH1、H2とした。これらのサンプルシートのバ
レイ値について、実施例と同様にして測定した。測定の
結果を表1に併せて示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から分かるように、実施例と比較例と
でバレイ値の平均値はほとんど変わらないが、実施例で
は比較例よりもバレイ値の最大値が小さく、バレイ値の
バラツキを表す範囲Rも、比較例の範囲Rに比べて10
nm程度小さい。これらの結果から、偏光板枚葉体の前
後にスペーサーとして同様の角度で裁断した偏光板枚葉
体を挿入することにより、バレイ値のバラツキを低減で
きることが分かる。
でバレイ値の平均値はほとんど変わらないが、実施例で
は比較例よりもバレイ値の最大値が小さく、バレイ値の
バラツキを表す範囲Rも、比較例の範囲Rに比べて10
nm程度小さい。これらの結果から、偏光板枚葉体の前
後にスペーサーとして同様の角度で裁断した偏光板枚葉
体を挿入することにより、バレイ値のバラツキを低減で
きることが分かる。
【0031】比較例でのバレイ値のバラツキが大きくな
るのは、比較例のようにスペーサーを挿入せず、隣り合
う偏光板枚葉体同士の間隔をあけて夫々単独で偏光板枚
葉体を貼り合わせるようにすると、位相差フィルムが歪
んでしまい、それによってバレイ値は高くなり、そのよ
うな点が特異点として数点現れるからである。一方、実
施例の方法を用いた場合、バレイ値が高くなるような特
異点は無くなり、バレイ値のバラツキを小さくできる。
るのは、比較例のようにスペーサーを挿入せず、隣り合
う偏光板枚葉体同士の間隔をあけて夫々単独で偏光板枚
葉体を貼り合わせるようにすると、位相差フィルムが歪
んでしまい、それによってバレイ値は高くなり、そのよ
うな点が特異点として数点現れるからである。一方、実
施例の方法を用いた場合、バレイ値が高くなるような特
異点は無くなり、バレイ値のバラツキを小さくできる。
【0032】これらの結果から、本発明の貼り合わせ方
法を用いることにより、貼り合わせ後に得られる偏光板
/粘着剤層/位相差板/粘着剤層/離型フィルムという
断面構成の楕円偏光板の位相差のバラツキを低減するこ
とができる。
法を用いることにより、貼り合わせ後に得られる偏光板
/粘着剤層/位相差板/粘着剤層/離型フィルムという
断面構成の楕円偏光板の位相差のバラツキを低減するこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、光
学補償用として用いる位相差板と偏光板とを貼り合わせ
て楕円偏光板を製造する際に、位相差板に不均一な応力
がかかることなく貼り合わせることができて品質的に優
れた楕円偏光板を製造することができるのみならず、枚
葉体自体をスペーサーとすることにより、連続的、効率
的な楕円偏光板の製造方法を提供することができる。
学補償用として用いる位相差板と偏光板とを貼り合わせ
て楕円偏光板を製造する際に、位相差板に不均一な応力
がかかることなく貼り合わせることができて品質的に優
れた楕円偏光板を製造することができるのみならず、枚
葉体自体をスペーサーとすることにより、連続的、効率
的な楕円偏光板の製造方法を提供することができる。
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す説明図であ
る。
る。
【図2】スペーサーの形状例を示す平面図である。
【図3】楕円偏光板のバレイ値の測定点を示す説明図で
ある。
ある。
1 位相差フィルム 2 偏光板枚葉体 3 加圧ロール 4 スペーサー 5 離型フィルム 6 粘着剤層
Claims (2)
- 【請求項1】 位相差フィルム及び偏光フィルムのいず
れか一方の長尺体と、他方のフィルムをその光軸に対し
て所定角θ(0<θ<180°)で裁断してなる枚葉体
を、それぞれの光軸が所定角θをなすように重ね合わ
せ、該長尺体の長手方向が加圧ロールの回転軸に対して
略直交するように連続的に挿入し貼り合わせて楕円偏光
板を製造する際、前記枚葉体の加圧ロールへの挿入方向
の始端又は終端に密接してスペーサーを挿入することを
特徴とする楕円偏光板の製造方法。 - 【請求項2】 スペーサーが前記枚葉体からなることを
特徴とする請求項1記載の楕円偏光板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1261997A JPH10206631A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 楕円偏光板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1261997A JPH10206631A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 楕円偏光板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10206631A true JPH10206631A (ja) | 1998-08-07 |
Family
ID=11810404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1261997A Pending JPH10206631A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 楕円偏光板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10206631A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100460898C (zh) * | 2003-11-20 | 2009-02-11 | 夏普株式会社 | 圆偏振板、垂直配向型液晶显示板及其制造方法 |
JP2010032900A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Nitto Denko Corp | 光学フィルム積層体の製造方法 |
-
1997
- 1997-01-27 JP JP1261997A patent/JPH10206631A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100460898C (zh) * | 2003-11-20 | 2009-02-11 | 夏普株式会社 | 圆偏振板、垂直配向型液晶显示板及其制造方法 |
JP2010032900A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Nitto Denko Corp | 光学フィルム積層体の製造方法 |
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