JPH10206597A - 低速陽電子ビーム発生方法及び装置 - Google Patents
低速陽電子ビーム発生方法及び装置Info
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Abstract
雑音となる要因を抑制した状態で高強度の低速陽電子ビ
ームを発生する。 【解決手段】陽電子放出体生成部10で液体ターゲット
に荷電粒子11を照射して陽電子放出体を生成する。液
体ターゲットを配管22,23によりコレクター31に
導き、陽電子放出体をコレクター上に捕集する。陽電子
放出体を捕集したコレクター31(32)をコレクター
移動機構50により低速陽電子ビーム発生部70のモデ
レータの近傍に移送することにより、低速陽電子ビーム
71を発生する。
Description
ー)の陽電子ビームを高強度で発生することのできる低
速陽電子ビーム発生方法及び装置に関する。
の表面、界面の結晶欠陥評価に利用され、近年その利用
は益々盛んになってきている。現在、低速陽電子ビーム
は、陽電子放出体(ラジオアイソトープ)から放出され
た陽電子をモデレータに入射させて減速することで得て
いる。陽電子放出体を得るには、アルミニウムや窒化ホ
ウ素等の固体ターゲットをサイクロトロン等で加速した
陽子等の荷電粒子で照射し、固体ターゲット中に生成さ
せた陽電子放出体を使う方法が多くとられている。
用にあたっては、多くの場合ビーム強度の増大が不可欠
である。陽電子ビームの強度を増大させる方法にはモデ
レータ効率の改善、強力な陽電子源の使用等の方法が考
えられる。現在のところ、モデレータとしてはタングス
テン箔を2000℃でアニールしたものが用いられてい
るが、10-4以上の効率は得られていない。モデレータ
の改善には多くの努力が払われているが飛躍的な実用上
の改善は望み薄なのが現状である。また、強力な陽電子
源のためには大規模で高価な装置を必要とする。
用いる方法では、大電流照射における熱除去の問題が大
きい。また、固体ターゲットは、ターゲット内に生成さ
れた陽電子放出体から放出される陽電子のモデレータへ
の入射効率を上げるためにモデレータに近接して配置さ
れる。このようにモデレータに近接した固体ターゲット
に放射線を照射すると、ターゲット照射によって発生す
る陽電子以外の2次放射線によってモデレータが損傷を
受けたり、放射化されるという問題がある。モデレータ
から離れた照射位置で固体ターゲットに放射線を照射
し、そののちターゲットをモデレータの位置まで運んで
固体ターゲット内に生成された陽電子放出体から放出さ
れる陽電子をモデレータに入射させることにより、ター
ゲット照射時の2次放射線の影響を回避する方法も考え
られるが、固体ターゲットには照射による発熱を除去す
るための冷却装置などが付随しており、固体ターゲット
を移送しようとすると装置が大がかりなものになってし
まい実際的ではない。
鑑みてなされたもので、モデレータに損傷を与えること
なく高強度の低速陽電子ビームを発生することのできる
方法及び装置を提供することを目的とする。
出体を生成するためのターゲットとして流体を用いるこ
とを検討した。流体は配管を通して任意の場所に移送す
ることが容易なため、流体ターゲットを照射してその中
に陽電子放出体を生成させ、その陽電子放出体を含む流
体を遠隔操作によって移動し、陽電子を使用する場所で
陽電子放出体だけを適当な大きさのコレクター上に捕集
することができれば、コレクターだけをモデレータの設
置位置まで運ぶことにより、ターゲット照射時の2次放
射線によるモデレータの損傷や測定ノイズの発生を防ぐ
ことができると考えられるからである。また、陽電子放
出体を捕集するコレクター上の領域を小さく限定するこ
とにより、陽電子放出体の密度を高めて高強度の低速陽
電子ビームを発生させることもできると考えられるから
である。
があるが、気体の場合には特定の小さな場所にその中の
陽電子放出体を捕集するのが液体ターゲットの場合より
困難と考え、主に液体ターゲットの使用について検討し
た。
れたものであり、発明による低速陽電子ビーム発生方法
は、液体ターゲットに荷電粒子を照射して陽電子放出体
を生成させ、生成した陽電子放出体を含有する液体をコ
レクターに通すことによって陽電子放出体をコレクター
上に捕集し、陽電子放出体を捕集したコレクターをモデ
レータの近傍に移送することを特徴とするものである。
方法は、液体ターゲットに荷電粒子を照射して陽電子放
出体を生成させ、生成した陽電子放出体を含有する液体
を配管によってモデレータの近傍に配置されたコレクタ
ーに輸送し、コレクター上に陽電子放出体を捕集するこ
とを特徴とするものである。
装置は、荷電粒子で照射される液体ターゲットが入れら
れる液体ターゲット容器と、陽電子放出体を捕集するコ
レクターと、陽電子を減速するモデレータと、コレクタ
ーを陽電子放出体捕集位置とモデレータ近傍の位置との
間に選択的に位置づけるコレクター移動機構と、液体タ
ーゲット容器と陽電子放出体捕集位置とを接続する配管
とを備えることを特徴とする。
装置は、荷電粒子が照射される液体ターゲットが入れら
れる液体ターゲット容器と、陽電子を減速するモデレー
タと、陽電子放出体を捕集するためにモデレータの近傍
に配置されたコレクターと、液体ターゲット容器とコレ
クターとを接続する配管とを備えることを特徴とする。
きる。この場合、液体ターゲットH2 18Oを陽子照射す
ることにより、18O(p,n)18F反応によって陽電子
放出体18Fが生成する。18Fは、コレクター中に陰イオ
ン交換樹脂や水酸化マグネシウム等の無機酸化物を置い
て吸着捕集したり、H2 18Oを蒸留除去してコレクター
内に残留捕集したりすることができる。
炭化水素を用い、それを重陽子照射することにより、12
C(d,n)13N反応によって陽電子放出体として13N
を生成させる。13Nは、コレクター中に陽イオン交換樹
脂やアルミナ、酸化チタン等の酸化物の粉末を置いて吸
着捕集することができる。その他、液体ターゲットとし
ては、アルコール類、液体アンモニア、普通の水等を用
いることができる。
たためターゲットの移送が容易であり、必要な場所で液
体内に生成させた陽電子放出体を濃縮捕集することがで
きる。したがって、ターゲットを照射に一番都合のよい
位置で照射することができるため、例えばターゲット照
射ビーム強度の最も強い場所でターゲットを照射し、そ
の後配管によって陽電子放出体捕集位置あるいはモデレ
ータの位置まで輸送することが可能となる。また、一カ
所の照射位置で照射した液体ターゲットを配管で複数の
位置に分配することにより、複数の利用位置で低速陽電
子ビームを発生させることが可能となる。
陽電子放出体の密度を高め、それをモデレータの直前に
持っていくことが必要であるが、本発明によると、陽電
子放出体を含む液体をコレクター上に移送して陽電子放
出体を小さな領域に効率よく捕集することによりそれが
可能となる。特に、18Fは陰イオン交換濾紙等の効率の
よいコレクターによって95%以上の捕集効率で吸着捕
集したり、H2 18Oを蒸留除去して小さなスポット上に
残留捕集することが可能である。また、本発明では、タ
ーゲット照射をモデレータから離れた場所で行うため、
ターゲット照射により発生する2次放射線の影響を受け
ることがない。
施の形態を説明する。図1は、本発明による陽電子ビー
ム発生装置の一例の概略図である。この例の陽電子ビー
ム発生装置は、陽電子放出体生成部10、コレクター上
に陽電子放出体を捕集する陽電子放出体捕集部30、コ
レクターを機械的に移動させるコレクター移動機構5
0、及びモデレータを備える低速陽電子ビーム発生部7
0を有する。陽電子放出体生成部10では、液体ターゲ
ットに荷電粒子ビーム11を照射して液体ターゲット中
に陽電子放出体(ラジオアイソトープ)を生成させる。
液体ターゲットは、液体ターゲット配管22を通して陽
電子放出体捕集部30に移送され、陽電子放出体捕集部
30に配置されているコレクター上に捕集される。陽電
子放出体が除去されたH2 18Oは液体ターゲット配管2
3を通して陽電子放出体生成部10に戻され、再利用さ
れる。陽電子放出体を捕集したコレクターは、コレクタ
ー移動機構50によって低速陽電子ビーム発生部70に
移動され、そこで陽電子放出体から放出される陽電子を
モデレータで減速して低速陽電子ビームとする。
は、陽電子放出体生成部10の詳細を示す略断面図であ
る。図2に示した陽電子放出体生成部10は、各々貫通
穴を有する上部ブロック12と中間ブロック13、及び
凹部を有する下部ブロックの3個のブロックを貫通穴及
び凹部の位置を合わせてねじ結合して構成されている。
中間ブロック13には、貫通穴の上方をチタンフォイル
15で閉じ、下方もチタンフォイル16で閉じることに
より液体ターゲットが収容される空間(液体ターゲット
容器)17が形成されている。
の開口12a、チタンフォイル15を通過して、容器1
7内に収容されている液体ターゲットに照射される。下
部ブロック14に設けられた凹部18には冷却水配管1
9a,19bが接続され、冷却水配管19a,19bか
ら凹部18に冷却水を流すことにより、荷電粒子ビーム
11の照射を受けて発熱したターゲット液体を冷却す
る。また、容器17には液体ターゲットを循環させるた
めの液体ターゲット配管22,23(ターゲット配管2
2は図2の紙面前後方向から容器17に通じている)、
蒸留捕集用バイパス管24、及びN2ガスを導入するた
めのガス配管21が接続されている。
23aを閉じ、容器17内に液体ターゲットを貯留した
状態で荷電粒子ビーム11を照射し、容器内の液体ター
ゲット中に陽電子放出体を生成させる。ここでは、液体
ターゲットとしてH2 18Oを用い、容器内のH2 18Oに加
速器で16MeVに加速した陽子ビーム11を照射する
ことにより、18O(p,n)18Fの反応によって18Fを
生成させる。陽子ビーム11の照射は所定の時間、例え
ば30分間行われる。その後、弁22a,23aを開
き、弁21aを開いてガス配管21から容器17内にN
2ガスを導入することにより、容器17内のH2 18Oを液
体ターゲット配管22を通じ陽電子放出体捕集部30の
上部まで移送する。
ット配管22,23の端部に接続された可動な固定具3
3,34を備え、固定具33,34を図示しない機構に
より図の矢印方向に移動することにより、固定具33,
34の間にコレクター31を液密に介在させたり、固定
具33,34からコレクター31を脱着することができ
る。液体ターゲット中に生成させた陽電子放出体を捕集
するときは、コレクター31は固定具33,34間に液
密に固定される。
コレクター31は金属製の筒からなる本体と、その上端
部に固定された陽電子放出体捕集部材からなる。陽電子
放出体捕集部材は、フィルター材41とその上に設けら
れた捕集体42、または単に捕集体42のみからなる。
フィルター材41はガラスフィルター、ガラスウール等
からなり、吸着捕集のときの水が通過できる吸着体の保
持具である。捕集体42は、陽電子放出体である18Fを
捕集する機能を有するもので、例えば吸着捕集のときは
OH型陰イオン交換樹脂、蒸発捕集のときはテフロンコ
ートした緩い凹面部を一端とした金属棒等によって構成
することができる。陽電子放出体捕集部材は、その大き
さ(面積)によって陽電子源の大きさが定まるため小さ
い方が好ましく、例えば直径数mm以下の大きさのもの
とすることができる。
H2 18Oから18Fを捕集するには、吸着捕集の場合は絞
りポンプ25を作動させて、設定した流速でH2 18Oを
吸着物質の層を通過移動させればよい。蒸留捕集のとき
は、コレクター上に予め微量(100μg程度)の炭酸
ナトリウムを置いておき、これを溶解したH2 18Oを熱
風などにより外部加熱して気化させ、バイパス配管24
を通して送り出すことにより、18Fを残留捕集する。
が終了すると、液体ターゲット配管22,23の端部の
固定具33,34をコレクター31から離し、コレクタ
ー移動機構50によりコレクター31を陽電子放出体捕
集部30から低速陽電子ビーム発生部70に移動する。
コレクター移動機構50は、モータ等の駆動手段51と
アーム52を備え、アーム52の先端にコレクター31
が固定されている。アーム52は、その両端に各々同一
構造のコレクターを保持していてもよいし、一端にコレ
クターを保持し他端にはコレクターと同一の外形を有す
るダミーを保持してもよい。陽電子放出体を捕集したコ
レクター31が低速陽電子ビーム発生部70に位置して
いるとき、液体ターゲット配管22,23の間はアーム
52の他端に保持されたコレクター又はダミーによって
密閉される。
細を示す断面図である。段部73を有する真空容器72
の端部は強度補強用のチタンフォイル75及びモデレー
タ76によって閉じられており、その前方にはグリッド
77が配置されている。グリッド77には、電源78に
より−30V程度の電圧が印可されている。モデレータ
76は厚さ約10μmのタングステンフォイルからな
る。コレクター32は、真空容器72の段部73に係合
することでモデレータに対して位置決めして配置され
る。
捕集部材に捕集された陽電子放出体から放出された陽電
子は、チタンフォイル75を透過して真空容器72内に
入る。その後、陽電子はモデレータ76に入射して減速
され、グリッド77によって発生される電界によって加
速され、コイル79(図1参照)の発生する磁界に沿っ
て低速陽電子ビーム71となって利用位置に輸送され
る。
明図である。先に説明した実施の形態は、コレクター上
に陽電子放出体を捕集する陽電子放出体捕集部と低速陽
電子ビーム発生部とが離れた場所にあり、コレクター移
動機構によって2つの場所の間にコレクターを移動して
いた。ここで説明する実施の形態は、低速陽電子ビーム
発生部に陽電子放出体捕集部が位置する例である。
ン等の炭化水素を用い、それを重陽子照射したとき12C
(d,n)13N反応により生成される13Nを陽電子放出
体として利用する。13Nは、ほとんどアンモニアとアミ
ンの化学形となり、陽イオン交換樹脂あるいはアルミ
ナ、酸化チタン等の多くの酸化物の粉末に効率よく吸収
されるため、陽電子放出体を捕集するコレクターとして
陽イオン交換樹脂や酸化物の粉末を用いる。
態と同様の構成を有し、荷電粒子(重陽子)ビーム11
の照射によって生成された陽電子放出体を含有する炭化
水素は、液体ターゲット配管80を介して陽電子モデレ
ータ96に近接させて配置した吸着体カラム83に徐々
に流される。吸着体カラム83を通過した炭化水素は、
ポンプ82によって液体ターゲット配管81を介して陽
電子放出体生成部10aに戻される。すなわち、連続的
に液体ターゲットを照射しながら、陽電子放出体生成部
10aと吸着体カラム83との間を循環させる。
体から放出された陽電子は、その前方に位置する真空容
器92の端面を封止しているチタンフォイル95を透過
して真空容器92内に入射し、タングステンフォイルか
らなるモデレータ96で減速され、電源98に接続され
て負の電位とされたグリッド97の発生する電界によっ
て加速され、コイル99によって発生される磁界に沿っ
て低速陽電子ビーム91となって利用位置に輸送され
る。
えることなく高強度の低速陽電子ビームを発生すること
ができる。
す概略図。
示す概略図。
ーム、12…上部ブロック、12a…開口、13…中間
ブロック、13a,13b…Oリング、14…下部ブロ
ック、14a…Oリング、15…チタンフォイル、16
…チタンフォイル、17…液体ターゲット容器、18…
凹部、19a,19b…冷却水配管、21…ガス配管、
22,23…液体ターゲット配管、24…ターゲット蒸
留回収用配管、25…絞りポンプ、30…陽電子放出体
捕集部、31,32…コレクター、33,34…固定
具、41…フィルター材、42…捕集体、50…コレク
ター移動機構、51…駆動手段、52…アーム、70…
低速陽電子ビーム生成部、71…低速陽電子ビーム、7
2…真空容器、73…段部、75…チタンフォイル、7
6…モデレータ、77…グリッド、78…電源、80,
81…液体ターゲット配管、82…ポンプ、83…吸着
体カラム、91…低速陽電子ビーム、79…コイル、9
2…真空容器、95…チタンフォイル、96…モデレー
タ、97…グリッド、98…電源、99…コイル
Claims (7)
- 【請求項1】 液体ターゲットに荷電粒子を照射して陽
電子放出体を生成させ、生成した陽電子放出体を含有す
る前記液体より陽電子放出体をコレクター上に捕集し、
陽電子放出体を捕集した前記コレクターをモデレータの
近傍に移送することを特徴とする低速陽電子ビーム発生
方法。 - 【請求項2】 液体ターゲットに荷電粒子を照射して陽
電子放出体を生成させ、生成した陽電子放出体を含有す
る前記液体を配管によってモデレータの近傍に配置され
たコレクターに輸送し、前記コレクター上に陽電子放出
体を捕集することを特徴とする低速陽電子ビーム発生方
法。 - 【請求項3】 前記液体ターゲットはH2 18Oであるこ
とを特徴とする請求項1又は2記載の低速陽電子ビーム
発生方法。 - 【請求項4】 荷電粒子により照射される液体ターゲッ
トが入れられる液体ターゲット容器と、陽電子放出体を
捕集するコレクターと、陽電子を減速するモデレータ
と、前記コレクターを陽電子放出体捕集位置と前記モデ
レータ近傍の位置との間に選択的に位置づけるコレクタ
ー移動機構と、前記液体ターゲット容器と前記陽電子放
出体捕集位置とを接続する配管とを備えることを特徴と
する低速陽電子ビーム発生装置。 - 【請求項5】 荷電粒子により照射される液体ターゲッ
トが入れられる液体ターゲット容器と、陽電子を減速す
るモデレータと、陽電子放出体を捕集するために前記モ
デレータの近傍に配置されたコレクターと、前記液体タ
ーゲット容器と前記コレクターとを接続する配管とを備
えることを特徴とする低速陽電子ビーム発生装置。 - 【請求項6】 前記液体ターゲットはH2 18Oであるこ
とを特徴とする請求項4又は5記載の低速陽電子ビーム
発生装置。 - 【請求項7】 前記陽電子放出体は12C(d,n)13N
反応により生成された13Nであることを特徴とする請求
項4又は5記載の低速陽電子ビーム発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1060297A JPH10206597A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 低速陽電子ビーム発生方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1060297A JPH10206597A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 低速陽電子ビーム発生方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10206597A true JPH10206597A (ja) | 1998-08-07 |
Family
ID=11754804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1060297A Pending JPH10206597A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 低速陽電子ビーム発生方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10206597A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002107494A (ja) * | 2000-09-27 | 2002-04-10 | Central Res Inst Of Electric Power Ind | 核反応の誘起方法および核反応誘起装置 |
JP2005505751A (ja) * | 2001-06-11 | 2005-02-24 | イースタン アイソトープス インコーポレーテッド | F−18フッ化物の製造方法および装置 |
JP2011153827A (ja) * | 2010-01-25 | 2011-08-11 | Natl Inst Of Radiological Sciences | 放射性核種製造装置 |
WO2012039036A1 (ja) * | 2010-09-22 | 2012-03-29 | 独立行政法人放射線医学総合研究所 | 加速器による放射性核種の製造方法及び装置 |
JP2016166764A (ja) * | 2015-03-09 | 2016-09-15 | 住友重機械工業株式会社 | 放射性同位元素精製装置 |
-
1997
- 1997-01-23 JP JP1060297A patent/JPH10206597A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP5322071B2 (ja) * | 2010-09-22 | 2013-10-23 | 独立行政法人放射線医学総合研究所 | 加速器による放射性核種の製造方法及び装置 |
JP2016166764A (ja) * | 2015-03-09 | 2016-09-15 | 住友重機械工業株式会社 | 放射性同位元素精製装置 |
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