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JPH1020105A - ノングレアシート - Google Patents

ノングレアシート

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Publication number
JPH1020105A
JPH1020105A JP8195267A JP19526796A JPH1020105A JP H1020105 A JPH1020105 A JP H1020105A JP 8195267 A JP8195267 A JP 8195267A JP 19526796 A JP19526796 A JP 19526796A JP H1020105 A JPH1020105 A JP H1020105A
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JP
Japan
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glare
glare sheet
sheet according
layer
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JP8195267A
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English (en)
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Inventor
Koichi Tanaka
興一 田中
Shigeki Furuhashi
繁樹 古橋
Teruji Takahashi
照士 高橋
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP19526796A priority Critical patent/JP4151997B2/ja
Publication of JPH1020105A publication Critical patent/JPH1020105A/ja
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  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外光の写り込みの少ない、防眩性、解像性に優
れたノングレアシートの開発 【解決手段】ノングレア層と支持体層からなるノングレ
アシートおいて、ノングレア層が微細な凸部を多数有す
る丘陵部と該丘陵部を分ける溝部からなることを特徴と
するノングレアシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外光の写り込みの
少ない、防眩性、解像性に優れたノングレアシートに関
する。
【0002】
【従来の技術】表示体の表面における外光の反射を低減
する方法として表面に微細な凸凹を形成したいわゆるノ
ングレアシートが広く用いられている。このノングレア
シートは従来、透明合成樹脂シートの表面に微粉末固体
を吹き付けて凸凹をつけるサンドブラスト方式や、凸凹
状に加工したガラスや金型、ロールなどを用いて樹脂シ
ートに凸凹状模様を転写するエンボス加工方式や、シリ
カなどの微粒子を紫外線硬化型樹脂組成物に含有させて
フィルム上に塗布した後、紫外線を照射して凸凹を有す
る硬化皮膜を形成する方法等によって形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シリカなどの微粒子を紫外線硬化型樹脂組成物を用いて
ノングレア層を形成する場合、光拡散性(ヘイズ値)を
高くすれば、外光による表示画面の視認性への影響は低
減するが、同時に表示画面の解像性が低下してしまう。
逆に、光拡散性を低くすれば表示画面の解像性は向上す
るが、外光の反射が大きくなり、表示画面の視認性を低
下させてしまうという問題があった。
【0004】このような問題に対して例えば防眩機能層
の凸部の平均の高さを7μm以下にする方法(特開平5
−341123号公報)や、微細な凹凸の高さと数を制
御する方法(特開平7−181306号公報)等が提案
されており、いずれの場合においても凹凸の高低差を小
さくすることにより、高い光拡散性においても解像性が
向上している。
【0005】しかしながら、上記の方法では、凹凸の高
低差が低くなり過ぎたり、また凹凸の状態が均一に近く
なってくると、光拡散性(ヘイズ値)が高くても蛍光灯
等の外光の像が写り込んでしまい、その結果表示体の視
認性を低下させてしまうという新たな問題が生じてしま
う。この傾向は光拡散性(ヘイズ値)が低くなるほど顕
著になり、低い光拡散性で外光の写り込みの少ない、解
像性に優れたノングレアシートを得ることは非常に困難
であった。
【0006】本発明は、このような状況に鑑みこれらの
欠点を改善すべく鋭意検討した結果、微細な凸部を多数
有する丘陵部と、該丘陵部を分ける溝部を多数有すると
支持体層からなるノングレアシートを用いることによ
り、低い光拡散性(ヘイズ値)であっても、外光の写り
込みが少なく、解像性に優れたノングレアシートが得ら
れることを新規に見出し本発明に至った。即ち本発明
は、(1)ノングレア層と支持体層からなるノングレア
シートおいて、ノングレア層が微細な凸部を多数有する
丘陵部と該丘陵部を分ける溝部からなることを特徴とす
るノングレアシート、(2)溝部の幅が1〜100μm
である(1)のノングレアシート、(3)ノングレア層
が微粒子と溶剤乾燥型樹脂と紫外線硬化型樹脂組成物と
の混合物の硬化皮膜である前項(1)又は(2)に記載
のノングレアシート、(4)微粒子の粒径がコールター
カウンター法による平均粒径として0.5〜2μmであ
る前項(3)に記載のノングレアシート、(5)微粒子
の平均粒径の標準偏差が2μm以下である前項(4)に
記載のノングレアシート、(6)平均粒径が異なる微粒
子を複数用いることを特徴とする前項(4)又は(5)
に記載のノングレアシート、(7)平均粒径の標準偏差
の異なる微粒子を複数用いることを特徴とする前項
(4)ないし(6)のいずれか1項に記載のノングレア
シート、(8)微粒子が珪素化合物または金属化合物ま
たは高分子化合物またはそれらの混合物であることを特
徴とする前項(3)ないし(7)のいずれか1項に記載
のノングレアシート、(9)溶剤乾燥型樹脂がセルロー
ス系樹脂化合物である前項(3)に記載のノングレアシ
ート、(10)セルロース系樹脂化合物がヒドロキシ
(C1〜C5)アルキルセルロース系樹脂である前項
(9)に記載のノングレアシート、(11)紫外線硬化
型樹脂組成物100重量部中に4官能以上のアクリレー
トモノマーを30〜90重量部含有することを特徴とす
る前項(3)ないし(10)のいずれか1項に記載のノ
ングレアシート、(12)ノングレア層の厚さが1〜1
0μmである前項(1)ないし(11)のいずれか1項
に記載のノングレアシート、(13)ノングレア層上に
フッ素系樹脂層または多層反射防止膜が形成された前項
(1)ないし(12)のいずれか1項に記載のノングレ
アシート、(14)支持体層が透明なフィルムである前
項(1)ないし(13)のいずれか1項に記載のノング
レアシート、(15)透明なフィルムが偏光板または楕
円偏光板である前項(14)に記載のノングレアシー
ト、(16)前項(1)ないし(15)のいずれか1項
に記載のノングレアシートを有する画像表示装置、(1
7)画像表示装置が液晶表示装置、プラズマディスプレ
イ装置またはCRT表示装置である前項(16)の画像
表示装置、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のノングレアシートは微細
な凸部を多数有する丘陵部と該丘陵部を分ける溝部を多
数有するノングレア層と支持体層からなる。このノング
レア層の表面の顕微鏡写真を図1〜3に示す。これらの
図において、島状の黒っぽい部分が丘陵部で、この丘陵
部を囲むように存在する連続した白っぽい部分が溝部で
ある。このノングレア層の微細な丘陵部と溝部により、
入射してくる外光を拡散させ、観察者の眼に直接反射光
が入り込んで眩しくなるのを低減するだけでなく、外光
の写り込みを低減させる機能を有する。この溝部は、例
えば図1〜3のようにノングレア層表面を顕微鏡で拡大
して観察した時に、該表面上で微細な凹凸が多数密集す
る丘陵部を分けるように不規則に存在しており、その幅
は好ましくは1〜100μm、より好ましくは1〜50
μm、さらに好ましくは1〜30μm程度がよい。この
溝部を有することにより、ノングレア層の光拡散性、表
示体に用いたときの表示画面の解像性を損ねることなく
外光の写り込みを低減させることができる。
【0008】この溝を形成する方法は特に限定されない
が、製造上の容易性や、表面のハードコート性を考慮す
ると、紫外線硬化型樹脂組成物中に微粒子を分散させ
て、溶剤乾燥型樹脂化合物を添加した後、支持体層に塗
布後、加熱(40〜120℃)による溶剤の除去および
紫外線照射によって硬化させることによりノングレア層
を形成する方法が好ましい。
【0009】溶剤乾燥型樹脂化合物としては、溶剤に可
溶で、かつ、微粒子の分散性が紫外線硬化型樹脂とは異
なっていることが好ましく、そのような化合物として
は、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、含フッ素樹脂、セルロース系樹脂、ポリオレフィン
樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリレ
ート樹脂等が挙げられ、好ましくはセルロース系樹脂、
より好ましくはヒドロキシ(C1〜C5)アルキルセル
ロース系樹脂、(C1〜C5)アルキルセルロース系樹
脂、さらに好ましくはヒドロキシプロピルセルロース等
のヒドロキシ(C1〜C5)アルキルセルロース系樹脂
があげられる。これらの樹脂化合物を添加することによ
り、その樹脂化合物によって様々な溝部を有する本発明
のノングレアシートを得ることができる。またその添加
量は、所望とする溝部の大きさや用いる溶剤乾燥型樹脂
化合物の種類によって異なるが、微粒子を分散させた紫
外線硬化型樹脂組成物中に添加する場合は紫外線硬化型
樹脂組成物100重量部に対して0.1〜30重量部、
好ましくは0.5〜20重量部、さらに好ましくは0.
5〜10重量部程度がよい。
【0010】また、微粒子としては所望とする光拡散性
や解像性などにより異なるが、コールカウンター法によ
る平均粒径が0.5〜2μm、好ましくは1.0〜1.
5μm程度が良く、その平均粒径の標準偏差は2μm以
下、好ましくは1μm以下がよい。また、これら平均粒
径、平均粒径の標準偏差の異なる複数の微粒子を配合し
て用いることも可能である。その材質は透明性を有して
いるものが好ましく、シリカまたは金属化合物または高
分子化合物が好適に用いられる。シリカとしては例え
ば、二酸化珪素の合成粒子が挙げられる。また、金属化
合物としてはアルミナ、チタニア、ジルコニア等が挙げ
られる。また、高分子化合物としては、ポリメチル(メ
タ)アクリレート樹脂等が挙げられる。
【0011】また、その配合量は目的とする防眩性、解
像性および用いる微粒子の粒径、ノングレア層の厚さな
どにより異なるが、本発明の効果を顕著に発現させるた
めに光拡散性(ヘイズ値)が好ましくは1〜50%、よ
り好ましくは2〜40%、さらに好ましくは3〜30%
程度になるように調節することが好ましく、例えば紫外
線硬化型樹脂組成物に該微粒子を分散させた後、溶剤乾
燥型樹脂組成物を添加してノングレア層を形成する場
合、紫外線硬化型樹脂組成物100重量部中に好ましく
は0.1〜50重量部、より好ましくは0.5〜40重
量部、さらに好ましくは1〜30重量部程度含有させる
のがよい。
【0012】紫外線硬化型樹脂組成物としては、アクリ
ル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、
シリコーン系等の反応性化合物に光重合開始剤を配合し
たものが好ましく用いられ、特に紫外線により硬化した
皮膜が支持体との密着性に優れ、なおかつハードコート
性を有するものが好ましい。特にハードコート性を有す
るためには、反応性化合物として4官能以上の官能基を
有するモノマーを使用し、さらに該モノマー以外の反応
性化合物に光重合開始剤を配合したものが好ましい。4
官能以上の官能基を有するモノマーとしては例えば、ジ
ペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールとイプシロン−カプロラク
トンとを反応させたヘキサ(メタ)アクリレート等があ
げられる。
【0013】4官能以上の官能基を有するモノマー以外
の反応性化合物としては、例えば該モノマー以外の反応
性モノマーや反応性オリゴマーがあげられる。反応性モ
ノマーとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、
t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−シ
アノ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニル−ε−カプ
ロラクタム、フェノキシジエチレングリコール(メタ)
アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、等が挙げられる。また、反応性オリゴマーとして
は、例えばポリエステルポリオールと(メタ)アクリル
酸との反応によって得られるポリエステル(メタ)アク
リレート、ビスフェノール型エポキシ樹脂と(メタ)ア
クリレートまたはヒドロキシ(メタ)アクリレートとの
反応によって得られるエポキシ(メタ)アクリレート、
有機ポリイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレ
ート化合物との反応、あるいはポリオールと有機ポリイ
ソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリレート化合物
との反応によって得られるウレタン(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。
【0014】光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、(1−6−η−ク
メン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(1+)六フッ
化リン酸(1−)、2,2−ジメトキシ−2−フェニル
アセトフェノン、ミヒラーズケトン、2−メチル−〔4
−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−
プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−クロ
ロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、
2,4−ジイソプロピルチオキサントン、イソプロピル
チオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメト
キシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホ
スフィンオキサイド等が挙げられる。これらの光重合開
始剤は、1種でも、2種以上でも、任意の割合で混合し
て使用することができる。
【0015】また、その含有量は、紫外線硬化型樹脂組
成物100重量部中に4官能以上の官能基を有するモノ
マーが30〜90重量部、好ましくは35〜85重量
部、さらに好ましくは40〜80重量部、他の反応性化
合物が5〜60重量部、好ましくは10〜55重量部、
さらに好ましくは15〜50重量部、光重合開始剤が
0.01〜15重量部、好ましくは0.1〜10重量
部、さらに好ましくは1〜8重量部程度がよい。
【0016】さらに、支持体に塗布する際の塗布面の均
一性と形成したノングレア層の耐擦傷性、防汚性を付与
するために、種々のレベリング剤を用いることができ
る。そのようなものとしては例えばシリコーン系または
フッ素系のワニスや界面活性剤、カップリング剤などが
挙げられる。
【0017】本発明におけるノングレア層の厚さは、作
成上および使用上問題とならなければ特に限定されない
が、好ましくは0.5〜10μm、より好ましくは1〜
8μm、さらに好ましくは1.5〜6μm程度が良い。
10μmを超えると、例えば紫外線硬化型樹脂組成物と
微粒子により、本発明のノングレアシートを作製する場
合、硬化した樹脂層が厚くなりすぎることにより該微粒
子がすべて樹脂中に埋没してしまい、光拡散性がなくな
ってしまう場合がある。
【0018】本発明のノングレアシートにおいて、支持
体層には、例えばプラスチック等があげられるが、特に
制限はない。プラスチックとしては、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂、紫外線等のエネルギー線硬化型樹脂等が使
用でき、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル樹脂、トリアセチルセルロース、ブチルセルロ
ース等のセルロース樹脂、ポリスチレン、ポリウレタ
ン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、アクリレート樹脂などがあげられる。液晶表示装置
に使用する場合は、光学的に均質で等方性である透明な
プラスチックが好ましく、またその屈折率は好ましくは
1.3〜1.75、より好ましくは1.45〜1.65
程度のものがよい。このようなプラスチックとしては、
例えばポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、アクリル
樹脂、ポリカーボネート等のプラスチックが挙げられ
る。支持体部の厚みは軽量化の面から好ましくは50〜
200μm、より好ましくは50〜150μmが良い。
【0019】また、支持体は偏光板や偏光板と位相差板
を貼り合わせた楕円偏光板であっても良い。特に、偏光
子(素膜)にトリアセチルセルロースなどの保護フィル
ムを貼り合わせた構造の偏光板の場合に、ノングレア層
を形成した保護フィルムを用いることは、例えば、偏光
板の製造工程において、従来の製造工程に全く手を加え
ることなく本発明のノングレアシートを製造できる点で
好ましい。ここで使用するトリアセチルセルロースなど
の保護フィルムの厚さは50〜100μm程度が好まし
い。また、これらのノングレア層を形成した保護フィル
ムは偏光子(素膜)との接着性、密着性を向上させるた
めにアルカリ処理、プライマー処理、コロナ処理等の各
種表面処理をすることも可能である。
【0020】本発明におけるノングレア層を支持体上に
形成する場合、紫外線硬化型樹脂組成物、上記微粒子、
溶剤乾燥型樹脂化合物を溶媒中に均一に溶解分散させ、
所望の濃度となるように調節した混合物分散液を、支持
体上に均一な膜厚になるよう塗布し、溶媒を好ましくは
加熱により除去し、次いで紫外線を照射して該混合物を
硬化させることにより得ることができる。溶媒としては
溶剤乾燥型樹脂化合物と紫外線硬化型樹脂を溶解する溶
媒が好ましく、例えばトルエン、メタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢
酸ブチル等のエステル類等があげられる。これらの溶媒
は単独でも、又任意の割合で混合して用いても良い。
又、混合物分散液を塗布する方法は特に限定されない
が、ノングレア層の特性を一定にするために均一な膜厚
にすることが好ましく、例えばワイヤーバー方式、ディ
ップコート方式、スピンコート方式、グラビア方式、マ
イクログラビア方式、ドクターブレード方式等種々の塗
工方式を用いることができる。
【0021】本発明のノングレアシートにおいて、ノン
グレア層の上にさらに反射防止膜層として、例えば低屈
折率のフッ素系樹脂層を形成することも可能であり、ま
た二酸化珪素や金属化合物の薄膜を多数積層した多層反
射防止膜を形成することも可能である。この多層反射防
止膜上にさらにフッ素系樹脂層を形成してもよい。ノン
グレア層の上に光干渉効果によって反射光を低減するよ
うに光学設計された上記の層を設けることで、ノングレ
ア層表面で拡散する反射光を低減し、透過光を増加させ
ることができる。従って、表示体等に用いた場合、この
効果により、より鮮明な、見やすい表示画面となり、好
ましい。この反射防止膜層の層厚や多層反射防止膜の層
の数は、使用する素材の屈折率により、適宜定められ
る。また、撥水、撥油性に優れるフッ素樹脂層を形成す
ることは、本発明のノングレア層に防汚性を付与できる
点で好ましい。
【0022】このようにして得られたノングレアシート
を画像表示装置の表示面最前面に配置することにより本
発明の画像表示装置が得られる。画像表示装置として
は、例えば液晶表示装置、プラズマディスプレイ装置、
CRT(cathode−ray tube)表示装置
等の光学表示装置等が挙げられる。本発明のノングレア
シートを配置する方法は特に限定されないが例えば、表
示体の最前面の表面に接着剤や粘着剤を用いて貼り合わ
せる方法等が挙げられる。
【0023】
【実施例】以下、実施例と比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。 実施例1 平均粒径1.4μm、平均粒径の標準偏差が1.3μm
のシリカ微粒子を3.8重量部および光重合開始剤(イ
ルガキュアー184:チバガイギー社製)5重量部、お
よびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを50
重量部含有する紫外線硬化型のアクリル系樹脂100重
量部をトルエンとイソプロピルアルコール混合溶媒中で
高速撹拌後、ヒドロキシプロピルセルロース3.0重量
部含有するトルエンとイソプロピルアルコール混合溶液
を添加し、固形分35重量%の分散液を調製し、それを
膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィルムの片面
に、ディップコート方式にて塗布し、溶剤を蒸発させて
4.0g/m2 の樹脂層(層の厚さは約4.0μm)を
形成し、、それを高圧水銀ランプにて80W/cmの光
を照射して硬化させ、本発明のノングレアシートを得
た。次にヘイズメータ(東京電色製)を用いてヘイズ値
を測定したところヘイズ値15%の光拡散性を示した。
さらにこのシートを片面に有する偏光板を作成し、それ
を液晶表示装置の画像表示面の最前面に接着し解像性と
外光の写り込み(蛍光灯を反射させ、写った蛍光灯の形
の鮮明さを目視にて観察)を評価した。その結果を表1
に示した。
【0024】次にこのノングレアシート表面を顕微鏡で
160倍に拡大して観察したところ図1のような幅約2
0μmの溝を有していた。
【0025】実施例2 平均粒径1.0μm、平均粒径の標準偏差が0.5μm
のシリカ微粒子を7.5重量部およびヒドロキシプロピ
ルセルロース1.2重量部を用いる以外は実施例1と同
様の操作により本発明のノングレアシートを得た。この
ノングレアシートはヘイズ値17%の光拡散性を有して
いた。さらにこのシートを実施例1と同様に評価した。
結果を表1に示した。
【0026】次にこのノングレアシート表面を実施例1
と同様に顕微鏡で観察したところ図2のような幅約10
μmの溝を有していた。
【0027】実施例3 平均粒径1.0μm、平均粒径の標準偏差が0.5μm
のシリカ微粒子を6.3重量部およびヒドロキシプロピ
ルセルロース0.8重量部を用いる以外は実施例1と同
様の操作により本発明のノングレアシートを得た。この
ノングレアシートはヘイズ値9%の光拡散性を有してい
た。さらにこのシートを実施例1と同様に評価した。結
果を表1に示した。
【0028】次にこのノングレアシート表面を実施例1
と同様に顕微鏡で観察したところ図3のような幅約6μ
mの溝を有していた。
【0029】比較例1 ヒドロキシプロピルセルロースを使用せず、平均粒径
1.4μm、平均粒径の標準偏差が1.3μmのシリカ
微粒子を6.0重量部用いる以外は実施例1と同様な操
作によりノングレアシートを得た。このノングレアシー
トはヘイズ値15%の光拡散性を有していた。さらにこ
のシートを実施例1と同様に評価した。結果を表1に示
した。
【0030】次にこのノングレアシート表面を実施例1
と同様に顕微鏡で観察したところ図4のように溝を有し
ない形状であった。
【0031】比較例2 ヒドロキシプロピルセルロースを使用せず、平均粒径
1.4μm、平均粒径の標準偏差が1.3μmのシリカ
微粒子を2.3重量部用いる以外は実施例1と同様な操
作によりノングレアシートを得た。このノングレアシー
トはヘイズ値8%の光拡散性を有していた。さらにこの
シートを実施例1と同様に評価した。結果を表1に示し
た。
【0032】次にこのノングレアシート表面を実施例1
と同様に顕微鏡で観察したところ図5のように溝を有し
ない形状であった。
【0033】
【表1】 表1 ヘイズ値 解像性 外光の写り込み (表面に写った蛍光灯の形の鮮明さ) 実施例1 15% 良好 蛍光灯の輪郭が全く確認されない 実施例2 17% 良好 蛍光灯の輪郭が全く確認されない 実施例3 9% 良好 蛍光灯の輪郭が殆ど確認できない 比較例1 15% 良好 蛍光灯の輪郭が確認できる 比較例2 8% 良好 蛍光灯の形が鮮明に写る
【0034】表1の結果より、本発明のノングレアシー
トは、比較例に比べて同じ、または低い光拡散性(ヘイ
ズ値)でありながら外光の写り込みが無く、解像性、視
認性に優れていることが判る。
【0035】
【発明の効果】本発明のノングレアシートを用いること
により、外光の写り込みの少ない、防眩性、解像性に優
れた偏光板や様々な画像表示装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において得られた本発明のノングレア
シートの顕微鏡写真。
【図2】実施例2において得られた本発明のノングレア
シートの顕微鏡写真。
【図3】実施例3において得られた本発明のノングレア
シートの顕微鏡写真。
【図4】比較例1において得られたノングレアシートの
顕微鏡写真。
【図5】比較例2において得られたノングレアシートの
顕微鏡写真。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノングレア層と支持体層からなるノングレ
    アシートおいて、ノングレア層が微細な凸部を多数有す
    る丘陵部と該丘陵部を分ける溝部からなることを特徴と
    するノングレアシート。
  2. 【請求項2】溝部の幅が1〜100μmである請求項1
    に記載のノングレアシート。
  3. 【請求項3】ノングレア層が微粒子と溶剤乾燥型樹脂と
    紫外線硬化型樹脂組成物との混合物の硬化皮膜である請
    求項1又は2に記載のノングレアシート。
  4. 【請求項4】微粒子の粒径がコールターカウンター法に
    よる平均粒径として0.5〜2μmである請求項3に記
    載のノングレアシート。
  5. 【請求項5】微粒子の平均粒径の標準偏差が2μm以下
    である請求項4に記載のノングレアシート。
  6. 【請求項6】平均粒径が異なる微粒子を複数用いること
    を特徴とする請求項4又は5に記載のノングレアシー
    ト。
  7. 【請求項7】平均粒径の標準偏差の異なる微粒子を複数
    用いることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1
    項に記載のノングレアシート。
  8. 【請求項8】微粒子が珪素化合物または金属化合物また
    は高分子化合物またはそれらの混合物であることを特徴
    とする請求項3ないし7のいずれか1項に記載のノング
    レアシート。
  9. 【請求項9】溶剤乾燥型樹脂がセルロース系樹脂化合物
    である請求項3に記載のノングレアシート。
  10. 【請求項10】セルロース系樹脂化合物がヒドロキシ
    (C1〜C5)アルキルセルロース系樹脂である請求項
    9に記載のノングレアシート。
  11. 【請求項11】紫外線硬化型樹脂組成物100重量部中
    に4官能以上のアクリレートモノマーを30〜90重量
    部含有することを特徴とする請求項3ないし10のいず
    れか1項に記載のノングレアシート。
  12. 【請求項12】ノングレア層の厚さが1〜10μmであ
    る請求項1ないし11のいずれか1項に記載のノングレ
    アシート。
  13. 【請求項13】ノングレア層上にフッ素系樹脂層または
    多層反射防止膜が形成された請求項1ないし12のいず
    れか1項に記載のノングレアシート。
  14. 【請求項14】支持体層が透明なフィルムである請求項
    1ないし13のいずれか1項に記載のノングレアシー
    ト。
  15. 【請求項15】透明なフィルムが偏光板または楕円偏光
    板である請求項14に記載のノングレアシート。
  16. 【請求項16】請求項1ないし15のいずれか1項に記
    載のノングレアシートを有する画像表示装置。
  17. 【請求項17】画像表示装置が液晶表示装置、プラズマ
    ディスプレイ装置またはCRT表示装置である請求項1
    6に記載の画像表示装置。
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