JPH10189351A - 絶縁トランス - Google Patents
絶縁トランスInfo
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- JPH10189351A JPH10189351A JP8343757A JP34375796A JPH10189351A JP H10189351 A JPH10189351 A JP H10189351A JP 8343757 A JP8343757 A JP 8343757A JP 34375796 A JP34375796 A JP 34375796A JP H10189351 A JPH10189351 A JP H10189351A
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Landscapes
- Transformer Cooling (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 放熱性を良くして小型化したトランスを提供
する。 【解決手段】 ボビン1の構成材料を非磁性金属とし、
スリット3を入れることでワンターンショートをさせな
いようにし、放熱用フィン5と取付部8も一体化して熱
伝導の効率を良くして総合的に小型化を可能にした。
する。 【解決手段】 ボビン1の構成材料を非磁性金属とし、
スリット3を入れることでワンターンショートをさせな
いようにし、放熱用フィン5と取付部8も一体化して熱
伝導の効率を良くして総合的に小型化を可能にした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気機器や電子装
置における、一次側の交流電圧を変換して二次側に出力
する絶縁トランスに関し、さらに詳しくは、フェライト
や珪素鋼板のコアを用いた低周波用あるいは高周波用の
絶縁トランスに関する。
置における、一次側の交流電圧を変換して二次側に出力
する絶縁トランスに関し、さらに詳しくは、フェライト
や珪素鋼板のコアを用いた低周波用あるいは高周波用の
絶縁トランスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の絶縁トランスにおいては、ボビン
は絶縁性の観点から一般的に高分子材料が用いられ、さ
らに、その高分子材料には周辺温度の上昇によるかトラ
ンス自身の発熱による変形や絶縁距離の減少を防ぐため
に比較的耐熱性の高いものが使われ、また、通常の高分
子材料は容易に燃焼するため安全性を求める場合には難
燃性の材料が使われている。
は絶縁性の観点から一般的に高分子材料が用いられ、さ
らに、その高分子材料には周辺温度の上昇によるかトラ
ンス自身の発熱による変形や絶縁距離の減少を防ぐため
に比較的耐熱性の高いものが使われ、また、通常の高分
子材料は容易に燃焼するため安全性を求める場合には難
燃性の材料が使われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近の電気機器や電子
装置における小型化や軽量化の流れにより、部品の実装
空間は減少しつつあり、結果として部品の実装密度は上
昇しているが、発熱量は従来に比べて回路や部品等の改
善や効率化により若干の改善はあるものの顕著に減少し
ているとは言えない。
装置における小型化や軽量化の流れにより、部品の実装
空間は減少しつつあり、結果として部品の実装密度は上
昇しているが、発熱量は従来に比べて回路や部品等の改
善や効率化により若干の改善はあるものの顕著に減少し
ているとは言えない。
【0004】一方でマイクロコンピュータや通信等の分
野では、クロック周波数の増加や通信周波数の増加によ
り高周波化しており、その技術や部品材料等の波及効果
により一般的な電気機器や電子装置も高周波化が進んで
おり、単位面積当たりの発熱量は増加する傾向にある。
野では、クロック周波数の増加や通信周波数の増加によ
り高周波化しており、その技術や部品材料等の波及効果
により一般的な電気機器や電子装置も高周波化が進んで
おり、単位面積当たりの発熱量は増加する傾向にある。
【0005】そのような機器や装置の内部発熱に対し、
電気機器や電子装置等では、空冷ファンの設置や、ヒー
トシンクの追加、筺体の放熱部や開口部の改善等を行っ
ているが、尚一層の改善のために部品単体において小型
軽量化を進めると同時に効率化や放熱性を上げることが
求められている。
電気機器や電子装置等では、空冷ファンの設置や、ヒー
トシンクの追加、筺体の放熱部や開口部の改善等を行っ
ているが、尚一層の改善のために部品単体において小型
軽量化を進めると同時に効率化や放熱性を上げることが
求められている。
【0006】トランスにおいては、設計手法やシミュレ
ーションあるいは実験等により所定の性能が得られる範
囲での小型軽量化や効率化が進められているが、トラン
スの構造的な面から内側の巻線からの発熱及びコアから
の発熱の放熱性の改善については、ボビンに使われる高
分子材料の熱伝導性は金属等に比べて悪いため根本的な
解決手段の目処は立っていなかった。
ーションあるいは実験等により所定の性能が得られる範
囲での小型軽量化や効率化が進められているが、トラン
スの構造的な面から内側の巻線からの発熱及びコアから
の発熱の放熱性の改善については、ボビンに使われる高
分子材料の熱伝導性は金属等に比べて悪いため根本的な
解決手段の目処は立っていなかった。
【0007】例えば図4と図5において、巻線4からの
発熱は高分子材料のボビン31の熱伝導率が悪いため巻
線4の内側すなわちボビン側からの放熱はあまり期待で
きず、巻線外側すなわち巻線の表面側からの放熱がほと
んどであるが、図4では図示していないが、一般的な一
次巻線と二次巻線のように巻線が多重巻きになった場合
には内側の巻線の放熱を効率良く行うことは非常に難し
くなっている。
発熱は高分子材料のボビン31の熱伝導率が悪いため巻
線4の内側すなわちボビン側からの放熱はあまり期待で
きず、巻線外側すなわち巻線の表面側からの放熱がほと
んどであるが、図4では図示していないが、一般的な一
次巻線と二次巻線のように巻線が多重巻きになった場合
には内側の巻線の放熱を効率良く行うことは非常に難し
くなっている。
【0008】同様に図4と図5で、Eコアの中央の突起
を通過する磁束による電流の損失から発生する熱は、熱
伝導率の悪いボビン31に囲まれているため効率の良い
放熱は非常に難しいことになっている。
を通過する磁束による電流の損失から発生する熱は、熱
伝導率の悪いボビン31に囲まれているため効率の良い
放熱は非常に難しいことになっている。
【0009】温度が上昇することに対する一般的な対策
は、高分子材料については、高価な温度特性の高い材料
を用いて耐熱温度を上げたり、トランス全体としては、
放熱面積を広げるためにコアを大型化したり、効率が落
ちるのを承知でトランスを偏平化することで対処してい
るが、現在の需要からは大型化や重量増加あるいはコス
トアップといった手法は望ましくなく、寸法や重量を増
加させずに放熱を良くする手法が望まれていた。
は、高分子材料については、高価な温度特性の高い材料
を用いて耐熱温度を上げたり、トランス全体としては、
放熱面積を広げるためにコアを大型化したり、効率が落
ちるのを承知でトランスを偏平化することで対処してい
るが、現在の需要からは大型化や重量増加あるいはコス
トアップといった手法は望ましくなく、寸法や重量を増
加させずに放熱を良くする手法が望まれていた。
【0010】ここで、単純にボビンを金属性にすること
を考えると、次の3点により実用性に乏しいと考えられ
ていた。 (1)ボビンを金属性にすると、巻線部に導体を一周巻
きつけたワンターンショートと同様な状態となり、この
ワンターンショート部は電圧が零であるためトランスの
電圧の変換機能を阻害することになるのでトランスは役
に立たなくなる。 (2)ボビンの金属が磁性金属の場合には、うず電流が
ボビンに発生してトランスの変換効率を阻害することに
なるので、例え(1)の問題が解決しても変換効率は逆
に悪化する。 (3)ボビンを金属性にするとコアと巻線間の絶縁が巻
線自身の絶縁被膜だけになる。
を考えると、次の3点により実用性に乏しいと考えられ
ていた。 (1)ボビンを金属性にすると、巻線部に導体を一周巻
きつけたワンターンショートと同様な状態となり、この
ワンターンショート部は電圧が零であるためトランスの
電圧の変換機能を阻害することになるのでトランスは役
に立たなくなる。 (2)ボビンの金属が磁性金属の場合には、うず電流が
ボビンに発生してトランスの変換効率を阻害することに
なるので、例え(1)の問題が解決しても変換効率は逆
に悪化する。 (3)ボビンを金属性にするとコアと巻線間の絶縁が巻
線自身の絶縁被膜だけになる。
【0011】また、ボビンが高分子材料であるため、一
般的に強度については金属性に劣るので、ボビンに取付
部を設けてネジ止めする場合等には、ボビンがネジで変
形したり削れたりして固定が弱くなったり不良が発生し
がちであった。
般的に強度については金属性に劣るので、ボビンに取付
部を設けてネジ止めする場合等には、ボビンがネジで変
形したり削れたりして固定が弱くなったり不良が発生し
がちであった。
【0012】さらに、トランスに放熱用のヒートシンク
を取付る場合にも上記同様に固定手段としてボビンは不
適切と考えられるため、別な取付手段を付加する必要が
あった。
を取付る場合にも上記同様に固定手段としてボビンは不
適切と考えられるため、別な取付手段を付加する必要が
あった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明では、請求項に記
載したように、一次側と二次側の巻数の比に応じて一次
側に印加された交流電圧から二次側に交流電圧を誘起す
る有芯の絶縁トランスにおいて、電線を巻くボビンを非
磁性金属とし、前記ボビンが巻線方向に一回りしないよ
うにスリットを入れたので、前記放熱性の問題を金属性
のボビンで解決して結果的に小型化を達成でき、前記の
金属性ボビンにすることで一般的に考えられていた
(1)のワンターンショートの問題と前記(2)のうず
電流の問題を解決することができた。
載したように、一次側と二次側の巻数の比に応じて一次
側に印加された交流電圧から二次側に交流電圧を誘起す
る有芯の絶縁トランスにおいて、電線を巻くボビンを非
磁性金属とし、前記ボビンが巻線方向に一回りしないよ
うにスリットを入れたので、前記放熱性の問題を金属性
のボビンで解決して結果的に小型化を達成でき、前記の
金属性ボビンにすることで一般的に考えられていた
(1)のワンターンショートの問題と前記(2)のうず
電流の問題を解決することができた。
【0014】前記(1)のワンターンショートについて
は、巻線の巻き方向に沿って金属箔等を一周させてしま
うと、相互に電磁誘導関係にある一次巻線と二次巻線の
組み合わせの中に、抵抗がほぼ零の巻線が一組入ってい
るのと同様な状態となり、正常なトランスとしての機能
をしなくなってしまうことになるが、金属のボビンの巻
線方向が一周してしまわないようにスリットを入れるこ
とでワンターンショートを防止することができる。
は、巻線の巻き方向に沿って金属箔等を一周させてしま
うと、相互に電磁誘導関係にある一次巻線と二次巻線の
組み合わせの中に、抵抗がほぼ零の巻線が一組入ってい
るのと同様な状態となり、正常なトランスとしての機能
をしなくなってしまうことになるが、金属のボビンの巻
線方向が一周してしまわないようにスリットを入れるこ
とでワンターンショートを防止することができる。
【0015】前記(2)のうず電流については、交流電
圧を巻線部に印加することで発生した大部分の磁束はコ
アを通って回ることになるが、この際にボビンを金属性
にするとその金属のボビンを通過する磁束により金属ボ
ビン中にうず電流が発生し、そのうず電流により損失が
発生することになるが、金属を非磁性金属とすること
で、うず電流の発生を非常に小さい値にできるのでその
結果としてうず電流による損失も非常に小さくできる。
圧を巻線部に印加することで発生した大部分の磁束はコ
アを通って回ることになるが、この際にボビンを金属性
にするとその金属のボビンを通過する磁束により金属ボ
ビン中にうず電流が発生し、そのうず電流により損失が
発生することになるが、金属を非磁性金属とすること
で、うず電流の発生を非常に小さい値にできるのでその
結果としてうず電流による損失も非常に小さくできる。
【0016】前記(3)の絶縁性の問題については巻線
自身の絶縁被膜があるので、そのままの絶縁性で不十分
な場合には巻線自身の絶縁被膜を強化する方法も考えら
れるが、一般的に絶縁被膜を強化する場合には熱伝導性
の悪い被膜の厚さが増すので放熱性も低下してしまい巻
線部の外径も増大してしまうので、解決手段として適し
ているとは言えない。そこで、前記ボビンの非磁性金属
の少なくとも巻線の接する表面に絶縁性の被膜を形成す
ることによって熱伝導性の悪化と外径の増大を最小限に
することができる。
自身の絶縁被膜があるので、そのままの絶縁性で不十分
な場合には巻線自身の絶縁被膜を強化する方法も考えら
れるが、一般的に絶縁被膜を強化する場合には熱伝導性
の悪い被膜の厚さが増すので放熱性も低下してしまい巻
線部の外径も増大してしまうので、解決手段として適し
ているとは言えない。そこで、前記ボビンの非磁性金属
の少なくとも巻線の接する表面に絶縁性の被膜を形成す
ることによって熱伝導性の悪化と外径の増大を最小限に
することができる。
【0017】絶縁性の被膜の形成手段としては、ボビン
が金属であるので、巻線の接触する表面に酸化剤等の塗
布による絶縁性の酸化金属の被膜を形成するのが、最も
巻線からの熱伝導率を低下させないで絶縁性を確保でき
る手段であるが、酸化による手段で安定した被膜の形成
ができない場合には、最小限の高分子材料の被膜を巻線
の接触する表面に塗布することで巻線の熱伝導率の低下
を最小限にして絶縁性を確保することができる。
が金属であるので、巻線の接触する表面に酸化剤等の塗
布による絶縁性の酸化金属の被膜を形成するのが、最も
巻線からの熱伝導率を低下させないで絶縁性を確保でき
る手段であるが、酸化による手段で安定した被膜の形成
ができない場合には、最小限の高分子材料の被膜を巻線
の接触する表面に塗布することで巻線の熱伝導率の低下
を最小限にして絶縁性を確保することができる。
【0018】また、前記ボビンを非磁性金属としたこと
で、従来の高分子材料のボビンの場合に比べて剛性強度
が増すので、前記ボビンに取付部を一体に形成できると
同時に取付部の放熱面からの放熱を可能とし、従来は別
体であった金属性放熱部を前記ボビンに一体に形成する
ことが可能となった。
で、従来の高分子材料のボビンの場合に比べて剛性強度
が増すので、前記ボビンに取付部を一体に形成できると
同時に取付部の放熱面からの放熱を可能とし、従来は別
体であった金属性放熱部を前記ボビンに一体に形成する
ことが可能となった。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明を図1に従って説明する
と、非磁性金属材料で形成され、その中心部はコアが入
るように貫通して開口しており両端には巻線が抜けない
ように巻線止めが形成されたボビン1には、一部分だけ
中心部の開口から周辺への切れ込みが上から下まで貫通
してスリット状に入っており、そのスリット3によって
金属ボビンが巻線方向に一周回らないようになってい
る。
と、非磁性金属材料で形成され、その中心部はコアが入
るように貫通して開口しており両端には巻線が抜けない
ように巻線止めが形成されたボビン1には、一部分だけ
中心部の開口から周辺への切れ込みが上から下まで貫通
してスリット状に入っており、そのスリット3によって
金属ボビンが巻線方向に一周回らないようになってい
る。
【0020】本発明のボビン1に用いられる非磁性金属
材料としては、例えば、アルミニウム、銅、真鍮が挙げ
られる。ボビン1にはさらに上部に放熱用フィン部5
と、下部に取付部8が設けられ、前記取付部8には取付
用ネジ穴7が形成されて取付用ネジ6によるボビン1の
取付を可能にしている。
材料としては、例えば、アルミニウム、銅、真鍮が挙げ
られる。ボビン1にはさらに上部に放熱用フィン部5
と、下部に取付部8が設けられ、前記取付部8には取付
用ネジ穴7が形成されて取付用ネジ6によるボビン1の
取付を可能にしている。
【0021】ボビン1を組み立てる際には、1次巻線と
2次巻線を巻きつけてからコアを組み込んで固定し、電
気機器や電子装置に組み込む際には取付用ネジ6を取付
部8に設けられた取付用ネジ穴7に通して、電気機器や
電子装置のシャーシー等の金属部へネジ止めすることに
より、最も放熱性能が発揮できることになる。
2次巻線を巻きつけてからコアを組み込んで固定し、電
気機器や電子装置に組み込む際には取付用ネジ6を取付
部8に設けられた取付用ネジ穴7に通して、電気機器や
電子装置のシャーシー等の金属部へネジ止めすることに
より、最も放熱性能が発揮できることになる。
【0022】なお、図1には巻線4しか図示はされてい
ないが、ボビン1には1次巻線と必要に応じて複数の2
次巻線が所定の巻数だけ巻かれていて、1次巻線に印加
された電圧がトランスにより変換されて2次巻線に出力
するようになっている。
ないが、ボビン1には1次巻線と必要に応じて複数の2
次巻線が所定の巻数だけ巻かれていて、1次巻線に印加
された電圧がトランスにより変換されて2次巻線に出力
するようになっている。
【0023】巻線4または図示しない巻線により発生し
た磁界は2次巻線に電圧を発生させてトランスとしての
機能を満足させるが、その際に巻線とコアに発生した熱
はボビン1の巻線4との接触部およびコア2との接触部
から伝導してボビン1に設けられた放熱用フィン部5お
よび取付部8の放熱面9から放熱するので、巻線外側の
自然空冷と合わせて従来のボビンよりも同じ仕事を行っ
た場合のトランス自体の温度上昇は少なくできる。
た磁界は2次巻線に電圧を発生させてトランスとしての
機能を満足させるが、その際に巻線とコアに発生した熱
はボビン1の巻線4との接触部およびコア2との接触部
から伝導してボビン1に設けられた放熱用フィン部5お
よび取付部8の放熱面9から放熱するので、巻線外側の
自然空冷と合わせて従来のボビンよりも同じ仕事を行っ
た場合のトランス自体の温度上昇は少なくできる。
【0024】巻線の被覆だけで巻線4とボビン1間の絶
縁性が不十分な場合には、ボビン1の巻線4との接触面
を酸化させて絶縁性の酸化金属とすることが熱伝導性の
観点からは望ましいが、一般的な酸化剤の塗布等の手段
では均一の厚みを持った酸化層を形成することが難しい
場合が多い。そのような場合には、すでに厚みを確保さ
れている絶縁テープや絶縁フィルムを巻いたり、所定の
厚みでの高分子材料の塗装を必要最小限は行うことにな
るが、コアからの放熱性はそのままで、巻線からの放熱
性は若干落ちるものの従来の高分子材料からなるボビン
よりもはるかに改善されたものとなる。
縁性が不十分な場合には、ボビン1の巻線4との接触面
を酸化させて絶縁性の酸化金属とすることが熱伝導性の
観点からは望ましいが、一般的な酸化剤の塗布等の手段
では均一の厚みを持った酸化層を形成することが難しい
場合が多い。そのような場合には、すでに厚みを確保さ
れている絶縁テープや絶縁フィルムを巻いたり、所定の
厚みでの高分子材料の塗装を必要最小限は行うことにな
るが、コアからの放熱性はそのままで、巻線からの放熱
性は若干落ちるものの従来の高分子材料からなるボビン
よりもはるかに改善されたものとなる。
【0025】図2では、本発明の非磁性金属のボビンに
放熱用フィン部5のみを設けた場合で、この場合は取付
手段が従来通りのリード線やピンや他の固定部材を用い
る手段に変わるが、例えばプリント基板上に実装する場
合には、取付部からの放熱はプリント基板の熱伝導率は
あまり期待できないためボビン11の放熱用フィン5の
設けられない側には何も取りつけ手段は設けられない。
放熱用フィン部5のみを設けた場合で、この場合は取付
手段が従来通りのリード線やピンや他の固定部材を用い
る手段に変わるが、例えばプリント基板上に実装する場
合には、取付部からの放熱はプリント基板の熱伝導率は
あまり期待できないためボビン11の放熱用フィン5の
設けられない側には何も取りつけ手段は設けられない。
【0026】図3では、本発明の非磁性金属のボビンに
取付部8のみを設けた場合で、この場合は放熱手段が取
付部8の放熱面9だけになってしまうが、例えば、巻線
の巻数が少なく、発熱量が小さい場合には取りつけられ
たシャーシー等からの放熱で充分な場合も考えられ、そ
のような場合には、重量増加と電気機器や電子装置内の
スペースを取らない点で放熱用フィンは設けられない。
取付部8のみを設けた場合で、この場合は放熱手段が取
付部8の放熱面9だけになってしまうが、例えば、巻線
の巻数が少なく、発熱量が小さい場合には取りつけられ
たシャーシー等からの放熱で充分な場合も考えられ、そ
のような場合には、重量増加と電気機器や電子装置内の
スペースを取らない点で放熱用フィンは設けられない。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、前記したように放熱性
を改善できるので、トランスの変換能力は足りていても
放熱面積を得るためにコアサイズを上げざるを得ない場
合にもコアのサイズアップが不要であり、最も温度が上
昇しやすい内側の巻線やコアの真ん中の突起から直接に
伝導させて放熱できるので、逆に放熱性の点からは従来
のコアサイズよりもサイズを下げることさえ可能とな
る。
を改善できるので、トランスの変換能力は足りていても
放熱面積を得るためにコアサイズを上げざるを得ない場
合にもコアのサイズアップが不要であり、最も温度が上
昇しやすい内側の巻線やコアの真ん中の突起から直接に
伝導させて放熱できるので、逆に放熱性の点からは従来
のコアサイズよりもサイズを下げることさえ可能とな
る。
【0028】本発明では、ボビン自体の熱伝導性が良い
ことと放熱用フィンを一体化して連続形成していること
から放熱の伝導効率が良くなり、従来は大きな放熱用フ
ィンとその取付部材が必要であった場合にも最小限の大
きさの放熱用フィンで足りることになるので部品点数を
減らせ、軽量化に有利である。
ことと放熱用フィンを一体化して連続形成していること
から放熱の伝導効率が良くなり、従来は大きな放熱用フ
ィンとその取付部材が必要であった場合にも最小限の大
きさの放熱用フィンで足りることになるので部品点数を
減らせ、軽量化に有利である。
【0029】また、シャーシー等にトランスを取付る場
合にも、本発明では、別体の取付部材は必要なくなり、
さらにトランスからシャーシー等に直接放熱が可能とな
るので、部品点数を減らせ、軽量化に有利となる。
合にも、本発明では、別体の取付部材は必要なくなり、
さらにトランスからシャーシー等に直接放熱が可能とな
るので、部品点数を減らせ、軽量化に有利となる。
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図4】従来技術を示す図である。
【図5】従来技術を示す図である。
1、11、21、31 ボビン 2 コア 3 スリット 4 巻線 5 放熱用フィン部 6 取付用ネジ 7 取付用ネジ穴 8 取付部 9 放熱面
Claims (6)
- 【請求項1】 一次側と二次側の巻数の比に応じて一次
側に印加された交流電圧から二次側に交流電圧を誘起す
る有芯の絶縁トランスにおいて、電線を巻くボビンを非
磁性金属とし、前記ボビンが巻線方向に一回り連続しな
いようにスリットを入れたことを特徴とする絶縁トラン
ス。 - 【請求項2】 前記ボビンの非磁性金属の少なくとも巻
線の接する表面に絶縁性の被膜を形成したことを特徴と
する請求項1の絶縁トランス。 - 【請求項3】 前記ボビンの非磁性金属を、少なくとも
巻線の接する表面は酸化させた非磁性金属であることを
特徴とする請求項1の絶縁トランス。 - 【請求項4】 前記絶縁性の被膜は高分子材料であるこ
とを特徴とする請求項2の絶縁トランス。 - 【請求項5】 前記ボビンに取付部を一体に形成したこ
とを特徴とする請求項1の絶縁トランス。 - 【請求項6】 前記ボビンに放熱部を一体に形成したこ
とを特徴とする請求項1の絶縁トランス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8343757A JPH10189351A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 絶縁トランス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8343757A JPH10189351A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 絶縁トランス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10189351A true JPH10189351A (ja) | 1998-07-21 |
Family
ID=18364010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8343757A Withdrawn JPH10189351A (ja) | 1996-12-24 | 1996-12-24 | 絶縁トランス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10189351A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1996
- 1996-12-24 JP JP8343757A patent/JPH10189351A/ja not_active Withdrawn
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