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JPH10180042A - ヒドラジン含有水蒸気の処理方法及びその触媒 - Google Patents

ヒドラジン含有水蒸気の処理方法及びその触媒

Info

Publication number
JPH10180042A
JPH10180042A JP8341898A JP34189896A JPH10180042A JP H10180042 A JPH10180042 A JP H10180042A JP 8341898 A JP8341898 A JP 8341898A JP 34189896 A JP34189896 A JP 34189896A JP H10180042 A JPH10180042 A JP H10180042A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrazine
catalyst
steam
oxygen
containing steam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8341898A
Other languages
English (en)
Inventor
Manabu Shimoda
学 下田
Takashi Jinbo
隆志 神保
Takeshi Yasutake
剛 安武
Kazuya Shimura
和也 志村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP8341898A priority Critical patent/JPH10180042A/ja
Publication of JPH10180042A publication Critical patent/JPH10180042A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水蒸気中に含むヒドラジンを除去し、
環境や人体に悪影響を与えない。 【解決手段】 ヒドラジン含有水蒸気を触媒と接触さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒドラジン含有水
蒸気の処理方法及びその触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラーで水蒸気を発生させる際、水中
の溶存酸素が配管等の腐食の原因となる。ボイラーにお
ける配管等の腐食を抑制するために、水に脱酸素剤とし
てヒドラジンやアスコルビン酸(ビタミンC)等が添加
され、ボイラーで使用されている。ヒドラジンは微生物
や細胞での実験で強い変異原性が認められることが知ら
れている。
【0003】ヒドラジンを脱酸素剤に使用する場合、人
体に有害な影響を与えるヒドラジンがボイラーで発生し
た水蒸気中に混入することになる。ヒドラジンを含む水
蒸気が使用される場合、大気中放出されたり、工業的に
使用されると環境破壊や人体(生物)に悪影響を与える
ため、水蒸気中からヒドラジンを除去する技術が求めら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水蒸気中に含むヒドラ
ジンを除去し、環境や人体に悪影響を与えない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、ヒドラジンを含む水蒸気に特定の触媒と
接触させることにより、環境や人体に悪影響を与えない
レベルまで水蒸気中からヒドラジンを除去することを見
いだし、本発明の完成に至った。
【0006】すなわち、本発明はヒドラジン含有水蒸気
を触媒と接触させることを特徴とするヒドラジン含有水
蒸気の処理方法及びその触媒に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうヒドラジン含有水蒸気を触媒と接触させる
とは、触媒層をヒドラジン含有水蒸気を通気させ、触媒
により水蒸気中のヒドラジンを分解し、ヒドラジンを処
理することをいう。
【0008】本発明で使用する触媒としては銅、鉄、亜
鉛、コバルト、モリブテン、イリジウム、ニッケル、マ
ンガン、クロム、パラジウム、銀、白金及びこれらの化
合物、ゼオライト、アルミナ、ヘリパック、ラヒシリン
グ、ディクソンパッキンの少なくとも一種類以上を含む
触媒を使用することが有用である。本発明での金属化合
物は酸化物、硝酸塩、塩化物等が挙げられる。また、ア
ルミナやゼオライトにイリジウム、パラジウム、銀、白
金等を少なくとも1種類以上を担持した触媒を用いても
良い。本発明で用いる触媒が粉末の場合、打錠成形、押
し出し成形等の方法で成形した成形体を用いる。
【0009】本発明ではヒドラジン含有水蒸気を触媒と
接触させ、水蒸気中のヒドラジンを除去する際の条件と
しては空間速度(以下、SVと記す)が1.0×10
〜9.0×10hr−1が好ましい。SVが1.0×
10hr−1未満では、水蒸気中のヒドラジンを十分
除去できるものの、使用する触媒量が多量になりコスト
高になり好ましくない。また、SVが9.0×10
−1を超えると、ヒドラジン含有水蒸気を触媒と接触
させる際、ヒドラジンが長時間、安定して分解しないの
で好ましくない。
【0010】触媒を長時間、安定して維持するために
は、ヒドラジン含有水蒸気中に空気又は酸素を添加する
ことにより、より効果的にヒドラジンを水蒸気中から除
去できる。
【0011】空気又は酸素の添加量はSV、反応温度、
酸素の滞留時間等により一概に言えないが、水蒸気中の
酸素の濃度が10ppm〜10容量%が好ましく、更に
好ましくは、100ppm〜5容量%が好適である。酸
素の濃度が10ppm未満では、酸素が希薄であるため
ヒドラジンとの接触効率が低く、ヒドラジンの分解反応
が進行しにくく、所望の濃度まで除去できないので好ま
しくない。また、10容量%を超えると所望の濃度まで
除去できるものの、ヒドラジン除去への高い効果が認め
られないので好ましくない。さらには、溶存酸素が多量
になるため、配管等の腐食の原因となるので好ましくな
い。
【0012】また、触媒としてヘリパック、ラヒシリン
グ、ディクソンパッキンを使用した場合、これらのもの
は触媒としての活性は殆どないので、水蒸気に空気又は
酸素を添加する必要がある。ヘリパック、ラヒシリン
グ、ディクソンパッキンは他の触媒と異なり、触媒界面
で酸素によるヒドラジンの分解反応だけでヒドラジンの
低減を行う。そのため、他の触媒のように触媒劣化のよ
るヒドラジン分解能力低下ということがないので、ヒド
ラジンの分解能力を長時間、安定して維持することがで
きる。
【0013】この際、水蒸気中からヒドラジンを除去す
る条件としてはSVが1.0×10 hr−1以上で水
蒸気中の酸素の濃度が10ppm〜10容量%になるよ
うに空気または酸素を水蒸気中に添加することが好まし
い。更に好ましくは水蒸気中の酸素濃度が200ppm
〜7容量%となるのが好適である。SVが1.0×10
hr−1未満では、水蒸気中のヒドラジンを十分除去
できるものの、使用する触媒量が多量になりコスト高に
なり好ましくない。また酸素の濃度が10ppm未満で
は、酸素が希薄であるためヒドラジンとの接触効率が低
く、ヒドラジンの分解反応が進行しにくく、所望の濃度
まで除去できないので好ましくない。また、10容量%
を超えると所望の濃度まで除去できるものの、ヒドラジ
ン除去への高い効果が認められないので好ましくない。
さらには、溶存酸素が多量になるため、配管等の腐食の
原因となるので好ましくない。
【0014】ヒドラジン含有水蒸気中に空気又は酸素を
添加すると前述したように、配管等の腐食の原因となる
ので、ヒドラジン含有水蒸気中と触媒層を接触させる
際、触媒のできるだけ近い上流側に添加するのがよい。
また、空気又は酸素の添加付近を特殊な材質を用いるこ
ともできる。
【0015】水蒸気中に空気又は酸素を添加する方法と
しては、水蒸気の流れに対して並流でも向流のどちらで
も良い。空気又は酸素が存在することにより、ヒドラジ
ンが容易に分解され、触媒への負荷が減少し、触媒のラ
イフが延びる効果がある。特に触媒として金属酸化物を
使用している場合、ヒドラジンの分解により触媒表面の
酸素が消費され、触媒活性が低下するが、空気又は酸素
を水蒸気に添加し、空気又は酸素存在下でヒドラジンの
処理を行うと、消費された酸素が補充され、触媒のライ
フを延長する効果もある。また、処理温度は100〜2
00℃が好ましく、圧力は特に制限するものではない。
【0016】本発明で用いる反応器としては固定層触媒
反応器が挙げられるがこれに限定するものではない。反
応器は水蒸気配管の途中に取り付け、水蒸気中のヒドラ
ジンの処理を行う方法が挙げられる。反応器は加熱を行
っても良いし、水蒸気自身の熱で反応を行ってもよい。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。
本発明の水蒸気中のヒドラジンの含有量は、p−ジメチ
ルアミノベンズアルデヒド吸光光度法で水蒸気の凝集水
中ヒドラジンを定量する方法で測定した。 実施例1 触媒として東洋CCI社製C18(CuO/ZnO)を
用いて、SV=5.0×10hr−1、処理温度13
0℃で水蒸気中に含まれる100ppbのヒドラジンの
除去を行った。その結果を表1に示す。
【0018】実施例2〜3 SVをそれぞれ5.0×10hr−1、5.0×10
hr−1に変更した以外は実施例1と同様の方法で水
蒸気中のヒドラジンの除去を行った。その結果を表1に
示す。
【0019】実施例4 処理温度を175℃に変更した以外は実施例1と同様の
方法で水蒸気中のヒドラジンの除去を行った。その結果
を表1に示す。
【0020】実施例5〜7 水蒸気中のヒドラジン含有量に対し、酸素濃度をそれぞ
れ100ppm、3,000ppm及び3%添加した以
外は、実施例3と同様の方法で水蒸気中のヒドラジンの
除去を行った。その結果を表1に示す。
【0021】実施例8〜10 触媒をそれぞれ東洋CCI社製C12(Fe/C
)、東洋CCI社製COR−2−02(Pd/
Pt/Al)及びゼオライトに変更した以外は、
実施例1と同様の方法で水蒸気中のヒドラジンの除去を
行った。その結果を表1に示す。
【0022】実施例11〜13 触媒を東洋CCI社製C18(CuO/ZnO)からヘ
リパックに変更した以外は実施例5〜7と同様の方法で
水蒸気中のヒドラジンの除去を行った。その結果を表1
に示す。
【0023】実施例14 触媒をヘリパックからラヒシリングに変更した以外は実
施例12と同様の方法で水蒸気中のヒドラジンの除去を
行った。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】 C18:CuO/ZnO、C12:Fe/Cr
、COR−2−02:Pd/Pt/Al
【0025】
【発明の効果】本発明のヒドラジン含有水蒸気の処理方
法は、特定の触媒を用いることにより、ヒドラジン含有
水蒸気中のヒドラジンを処理し、環境や人体に悪影響を
与えることのない水蒸気を得ることができる。また、空
気又は酸素を添加することにより、より効果的に水蒸気
中からヒドラジンを除去でき、更に触媒のライフを延長
することができる。本発明のヒドラジン含有水蒸気の処
理方法により水蒸気中からヒドラジンを除去できるの
で、環境破壊や人体へ健康被害等の問題を解決できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 23/70 B01J 23/70 M F22B 37/00 F22B 37/00 A (72)発明者 志村 和也 山口県下関市彦島迫町七丁目1番1号 三 井東圧化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドラジン含有水蒸気を触媒と接触さ
    せることを特徴とするヒドラジン含有水蒸気の処理方
    法。
  2. 【請求項2】 ヒドラジン含有水蒸気中に空気又は酸
    素を添加する請求項1記載のヒドラジン含有水蒸気の処
    理方法。
  3. 【請求項3】 ヒドラジン含有水蒸気中に添加する空
    気又は酸素が、10ppm〜10容量%である請求項1
    または2記載のヒドラジン含有水蒸気の処理方法。
  4. 【請求項4】 触媒が、銅、鉄、亜鉛、コバルト、モ
    リブテン、イリジウム、ニッケル、マンガン、クロム、
    パラジウム、銀、白金及びこれらの化合物、ゼオライ
    ト、アルミナ、ヘリパック、ラヒシリング、ディクソン
    パッキンの少なくとも一種類以上を含む請求項1〜3項
    のいずれか1項に記載のヒドラジン含有水蒸気の処理方
    法。
  5. 【請求項5】 ヒドラジン含有水蒸気を接触させ、水
    蒸気中のヒドラジンを処理する触媒。
JP8341898A 1996-12-20 1996-12-20 ヒドラジン含有水蒸気の処理方法及びその触媒 Pending JPH10180042A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100712637B1 (ko) 2005-12-23 2007-04-30 한국항공우주연구원 보오크사이트를 이용한 고강도 특성을 지닌 우주비행체추력기용 하이드라진 분해용 이리듐 촉매의 제조방법 및그로부터 수득되는 이리듐 촉매
JP2007269529A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Toyota Tsusho Corp 水素製造装置
JP2007269514A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Toyota Tsusho Corp 水素製造方法および水素製造装置
JP2011041894A (ja) * 2009-08-20 2011-03-03 Taiyo Nippon Sanso Corp 排ガス処理方法及び除害剤

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100712637B1 (ko) 2005-12-23 2007-04-30 한국항공우주연구원 보오크사이트를 이용한 고강도 특성을 지닌 우주비행체추력기용 하이드라진 분해용 이리듐 촉매의 제조방법 및그로부터 수득되는 이리듐 촉매
JP2007269529A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Toyota Tsusho Corp 水素製造装置
JP2007269514A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Toyota Tsusho Corp 水素製造方法および水素製造装置
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