JPH10166097A - 異形断面条の製造方法 - Google Patents
異形断面条の製造方法Info
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- JPH10166097A JPH10166097A JP34036896A JP34036896A JPH10166097A JP H10166097 A JPH10166097 A JP H10166097A JP 34036896 A JP34036896 A JP 34036896A JP 34036896 A JP34036896 A JP 34036896A JP H10166097 A JPH10166097 A JP H10166097A
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Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
- Straightening Metal Sheet-Like Bodies (AREA)
- Metal Extraction Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 幅方向における板厚が一方の側縁に行くに従
って漸次厚くなるテーパを有する横断面形状の異形断面
条を、精度良く且つ2次加工性に優れた性状に効率良く
製造することのできる異形断面条の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 横断面が矩形状の金属条S0を、圧延ロ
ール6,6を配設された圧延スタンド5に通板してその
横断面を製造すべき異形断面条と略相似形の異形断面形
状の金属条S1に冷間圧延した後、該金属条S1の板厚を
1〜5%の範囲内で減少せしめる孔ダイス7内に通板し
て冷間引抜き加工を行って異形断面条S2を製造し、好
ましくはその異形断面条S2をその幅方向両側縁を押圧
するサイドロール8を備えた横曲がり矯正スタンドによ
りその側縁が平行で一直線となるように横曲がりを矯正
する。
って漸次厚くなるテーパを有する横断面形状の異形断面
条を、精度良く且つ2次加工性に優れた性状に効率良く
製造することのできる異形断面条の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 横断面が矩形状の金属条S0を、圧延ロ
ール6,6を配設された圧延スタンド5に通板してその
横断面を製造すべき異形断面条と略相似形の異形断面形
状の金属条S1に冷間圧延した後、該金属条S1の板厚を
1〜5%の範囲内で減少せしめる孔ダイス7内に通板し
て冷間引抜き加工を行って異形断面条S2を製造し、好
ましくはその異形断面条S2をその幅方向両側縁を押圧
するサイドロール8を備えた横曲がり矯正スタンドによ
りその側縁が平行で一直線となるように横曲がりを矯正
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、幅方向における板
厚が一方の側縁に行くに従って漸次厚くなるテーパを有
する横断面形状の異形断面条を、精度良く且つ2次加工
性に優れた性状に効率良く製造することのできる異形断
面条の製造方法に関するものである。
厚が一方の側縁に行くに従って漸次厚くなるテーパを有
する横断面形状の異形断面条を、精度良く且つ2次加工
性に優れた性状に効率良く製造することのできる異形断
面条の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、板厚が幅方向の一方の側縁に行く
に従って漸次厚くなるようにテーパを有する横断面形状
の狭幅の異形断面条は、原材料である金属丸棒や金属条
等の金属素材を所定の寸法形状の貫通孔が穿設されてい
る孔ダイス内に通板して引抜き加工する方法か、又は圧
延ロールにより圧延加工する方法によって製造されてい
た。
に従って漸次厚くなるようにテーパを有する横断面形状
の狭幅の異形断面条は、原材料である金属丸棒や金属条
等の金属素材を所定の寸法形状の貫通孔が穿設されてい
る孔ダイス内に通板して引抜き加工する方法か、又は圧
延ロールにより圧延加工する方法によって製造されてい
た。
【0003】前者の引抜き加工する方法は、孔ダイス内
に金属素材を通板したときの加工抵抗が大きいので孔ダ
イスの貫通孔の摩耗や金属素材のカジリが発生し易いた
め、1パスでの金属素材の加工量を小さくしなければな
らず、従って高い板厚減少率での加工により異形断面条
を製造する場合には金属素材を加熱しながら孔ダイス内
に通板する熱間引抜き加工を行った後にその金属素材を
焼鈍する作業と冷間引抜き加工する作業とを行う必要が
あり、更に所望の硬さや横断面形状を得るためには焼鈍
作業と冷間引抜き加工する作業とを交互に繰返し行う必
要があった。
に金属素材を通板したときの加工抵抗が大きいので孔ダ
イスの貫通孔の摩耗や金属素材のカジリが発生し易いた
め、1パスでの金属素材の加工量を小さくしなければな
らず、従って高い板厚減少率での加工により異形断面条
を製造する場合には金属素材を加熱しながら孔ダイス内
に通板する熱間引抜き加工を行った後にその金属素材を
焼鈍する作業と冷間引抜き加工する作業とを行う必要が
あり、更に所望の硬さや横断面形状を得るためには焼鈍
作業と冷間引抜き加工する作業とを交互に繰返し行う必
要があった。
【0004】従って、このように焼鈍作業と冷間引抜き
加工する作業とを交互に繰返し行うという工程数の増加
のみならず、孔ダイスの貫通孔の磨耗やカジリを防止す
るために金属素材の通板速度が制限されるので生産効率
が非常に悪いという欠点があり、更に熱間引抜き加工に
より得られる金属条は、表面粗さが粗くて光沢度も低く
品質が劣るという欠点があった。また、引抜き加工では
金属素材の断面において、中心部は主として引張応力と
圧縮応力とによる比較的単純な変形により先に伸ばされ
るのに対し、表面側では剪断応力を受ける変形により中
心部よりその変形が遅れることに起因して表面側と中央
部とで結晶粒度のバラツキが大きくなって金属組織が不
均一となると共に硬さが不均一となる。
加工する作業とを交互に繰返し行うという工程数の増加
のみならず、孔ダイスの貫通孔の磨耗やカジリを防止す
るために金属素材の通板速度が制限されるので生産効率
が非常に悪いという欠点があり、更に熱間引抜き加工に
より得られる金属条は、表面粗さが粗くて光沢度も低く
品質が劣るという欠点があった。また、引抜き加工では
金属素材の断面において、中心部は主として引張応力と
圧縮応力とによる比較的単純な変形により先に伸ばされ
るのに対し、表面側では剪断応力を受ける変形により中
心部よりその変形が遅れることに起因して表面側と中央
部とで結晶粒度のバラツキが大きくなって金属組織が不
均一となると共に硬さが不均一となる。
【0005】このように金属素材の断面において金属組
織の不均一及び硬さの不均一が生じていると、例えば幅
方向における板厚が一方の側縁に行くに従って漸次厚く
なるようにテーパを有する形状に製造された異形断面条
を、薄肉側に中心を有するリング状に曲げ加工するよう
な2次加工を行うと、部分的に変形抵抗が大きく異なっ
て精度の高いリングの真円度や断面形状を得ることがで
きず、更には素材に捩れが生じてリングの平坦度が得ら
れず、安定した2次加工を行うことができないという欠
点となるのである。
織の不均一及び硬さの不均一が生じていると、例えば幅
方向における板厚が一方の側縁に行くに従って漸次厚く
なるようにテーパを有する形状に製造された異形断面条
を、薄肉側に中心を有するリング状に曲げ加工するよう
な2次加工を行うと、部分的に変形抵抗が大きく異なっ
て精度の高いリングの真円度や断面形状を得ることがで
きず、更には素材に捩れが生じてリングの平坦度が得ら
れず、安定した2次加工を行うことができないという欠
点となるのである。
【0006】また、前記した後者の圧延加工する方法
は、金属素材の変形が平面歪であって幅方向で均一な変
形となるので、均一な硬度及び金属組織とすることがで
きて2次加工性にも優れており、しかも圧延速度も比較
的速い速度に設定することができるので、幅方向におけ
る板厚が一方の側縁に行くに従って漸次厚くなるように
テーパを有する異形断面条を製造する際にも有利である
と考えられている。
は、金属素材の変形が平面歪であって幅方向で均一な変
形となるので、均一な硬度及び金属組織とすることがで
きて2次加工性にも優れており、しかも圧延速度も比較
的速い速度に設定することができるので、幅方向におけ
る板厚が一方の側縁に行くに従って漸次厚くなるように
テーパを有する異形断面条を製造する際にも有利である
と考えられている。
【0007】その圧延方法としては、例えばその軸心を
金属素材の幅方向と平行に対向して配設された圧延ロー
ル間に金属素材を通板して圧延する特開平1−2413
02号公報「電極用チタン線の製造方法」に開示されて
いる方法や、その軸心を金属素材の通板方向と平行に配
設された圧延ロールを平板上を通板する金属素材の幅方
向に転動させて金属素材を幅方向に圧延する特開昭61
−123402号公報「異形平角条の製造法」に開示さ
れている方法など、従来より種々提案されている。
金属素材の幅方向と平行に対向して配設された圧延ロー
ル間に金属素材を通板して圧延する特開平1−2413
02号公報「電極用チタン線の製造方法」に開示されて
いる方法や、その軸心を金属素材の通板方向と平行に配
設された圧延ロールを平板上を通板する金属素材の幅方
向に転動させて金属素材を幅方向に圧延する特開昭61
−123402号公報「異形平角条の製造法」に開示さ
れている方法など、従来より種々提案されている。
【0008】前者の「電極用チタン線の製造方法」にお
ける異形断面条を製造する方法は、丸状断面を有する線
材を孔ダイス内に通して最終製品の断面積に見合った寸
法の丸状断面を有する線材に引抜き加工した後、その線
材の表裏面に当接する胴部の両側に段差を介して大径の
端部が形成されている孔型ロール間で圧延して最終製品
形状に仕上げる方法であり、また後者の「異形平角条の
製造法」は、加工される金属素材を長手方向に圧延した
後、該金属素材を平板上に通板し、その軸心を金属素材
の通板方向と平行にして平板上を通板する金属素材の幅
方向に転動自在に配設されている圧延ロールにより幅方
向に圧延するに際し、平板又は圧延ロールの周面に金属
素材の通板方向と平行な異形平角溝を形成しておいてこ
の異形平角溝内で圧延する方法である。
ける異形断面条を製造する方法は、丸状断面を有する線
材を孔ダイス内に通して最終製品の断面積に見合った寸
法の丸状断面を有する線材に引抜き加工した後、その線
材の表裏面に当接する胴部の両側に段差を介して大径の
端部が形成されている孔型ロール間で圧延して最終製品
形状に仕上げる方法であり、また後者の「異形平角条の
製造法」は、加工される金属素材を長手方向に圧延した
後、該金属素材を平板上に通板し、その軸心を金属素材
の通板方向と平行にして平板上を通板する金属素材の幅
方向に転動自在に配設されている圧延ロールにより幅方
向に圧延するに際し、平板又は圧延ロールの周面に金属
素材の通板方向と平行な異形平角溝を形成しておいてこ
の異形平角溝内で圧延する方法である。
【0009】しかしながら、これらの圧延加工する方法
はいずれも金属素材を圧延により一挙に所望の異形断面
条にする方法であるため、ロールの機械的な剛性が小さ
いことに起因して、圧延加工時にロール偏平,ロールの
撓み等が生じるため精度の高い異形断面条を製造するこ
とが困難であった。
はいずれも金属素材を圧延により一挙に所望の異形断面
条にする方法であるため、ロールの機械的な剛性が小さ
いことに起因して、圧延加工時にロール偏平,ロールの
撓み等が生じるため精度の高い異形断面条を製造するこ
とが困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の欠点を解消し、幅方向における板厚が一方の側縁に
行くに従って漸次厚くなるテーパを有する横断面形状の
異形断面条を、精度良く且つ2次加工性に優れた性状に
効率良く製造することのできる異形断面条の製造方法を
提供することを課題とする。
術の欠点を解消し、幅方向における板厚が一方の側縁に
行くに従って漸次厚くなるテーパを有する横断面形状の
異形断面条を、精度良く且つ2次加工性に優れた性状に
効率良く製造することのできる異形断面条の製造方法を
提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく鋭意検討した結果、圧延加工では高い精
度を要求される異形断面条の製造は困難であるが大きな
板厚減少率で2次加工性の優れた状態への加工が可能で
あり、また孔ダイスを使用する引抜き加工では大きな板
厚減少率での加工は困難であるが高い寸法精度の製品を
製造することが可能であることに着目して更に検討を重
ねた結果、冷間引抜き加工で金属条を孔ダイス内に通板
したときの金属条の変形量が板厚減少率で1〜5%であ
れば、性状に優れた状態に引抜き加工することができる
ことを究明した。
題を解決すべく鋭意検討した結果、圧延加工では高い精
度を要求される異形断面条の製造は困難であるが大きな
板厚減少率で2次加工性の優れた状態への加工が可能で
あり、また孔ダイスを使用する引抜き加工では大きな板
厚減少率での加工は困難であるが高い寸法精度の製品を
製造することが可能であることに着目して更に検討を重
ねた結果、冷間引抜き加工で金属条を孔ダイス内に通板
したときの金属条の変形量が板厚減少率で1〜5%であ
れば、性状に優れた状態に引抜き加工することができる
ことを究明した。
【0012】そこで、横断面が矩形状の金属条を、圧延
ロールを配設された圧延スタンドに通板してその横断面
を製造すべき異形断面条と略相似形の異形断面形状に冷
間圧延した後、該金属条の板厚を1〜5%の範囲内で減
少せしめる孔ダイス内に通板して冷間引抜き加工を行え
ば、生産性に優れ、良好な2次加工性を得るために必要
な断面における金属組織の結晶粒度のバラツキが小さく
均一な状態を有しており、しかも寸法精度の高い異形断
面条を製造することができることを究明して本発明を完
成したのである。
ロールを配設された圧延スタンドに通板してその横断面
を製造すべき異形断面条と略相似形の異形断面形状に冷
間圧延した後、該金属条の板厚を1〜5%の範囲内で減
少せしめる孔ダイス内に通板して冷間引抜き加工を行え
ば、生産性に優れ、良好な2次加工性を得るために必要
な断面における金属組織の結晶粒度のバラツキが小さく
均一な状態を有しており、しかも寸法精度の高い異形断
面条を製造することができることを究明して本発明を完
成したのである。
【0013】そしてこのように横断面が矩形状の金属条
を製造すべき異形断面条と略相似形の異形断面形状に冷
間圧延する圧延ロールとしては、両方の圧延ロールが共
に金属条と接触する胴部に一端に行くに従って縮径する
溝状部が形成されている溝付き圧延ロールであっても、
一方の圧延ロールがフラット圧延ロールで他方の圧延ロ
ールが金属条と接触する胴部に一端に行くに従って縮径
する溝状部が形成されている溝付き圧延ロールであって
も、両方の圧延ロールが共に金属条と接触する胴部が軸
方向の一端に行くに従って漸次その外径が大きくなるテ
ーパを付されているテーパ圧延ロールであっても前記課
題を解決でき、更に金属条の板厚を1〜5%の範囲内で
減少せしめる孔ダイス内に通板して冷間引抜き加工を行
った異形断面条を、その幅方向両側縁を押圧するサイド
ロールを備えた横曲がり矯正スタンドによりその側縁が
平行で一直線となるように横曲がりを矯正すればより好
ましいことも究明したのである。
を製造すべき異形断面条と略相似形の異形断面形状に冷
間圧延する圧延ロールとしては、両方の圧延ロールが共
に金属条と接触する胴部に一端に行くに従って縮径する
溝状部が形成されている溝付き圧延ロールであっても、
一方の圧延ロールがフラット圧延ロールで他方の圧延ロ
ールが金属条と接触する胴部に一端に行くに従って縮径
する溝状部が形成されている溝付き圧延ロールであって
も、両方の圧延ロールが共に金属条と接触する胴部が軸
方向の一端に行くに従って漸次その外径が大きくなるテ
ーパを付されているテーパ圧延ロールであっても前記課
題を解決でき、更に金属条の板厚を1〜5%の範囲内で
減少せしめる孔ダイス内に通板して冷間引抜き加工を行
った異形断面条を、その幅方向両側縁を押圧するサイド
ロールを備えた横曲がり矯正スタンドによりその側縁が
平行で一直線となるように横曲がりを矯正すればより好
ましいことも究明したのである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明に係る異
形断面条の製造方法について詳細に説明する。図1は本
発明方法により製造される異形断面条の1例を示す横断
面図、図2は本発明方法を実施するのに好適な装置の1
例を示す説明図、図3は本発明方法を実施するのに好適
な装置の他の1例を示す説明図、図4は本発明方法を実
施するのに好適な装置の更に他の1例を示す説明図、図
5は図2におけるA−A線部分より見た圧延ロールを示
す説明図、図6は図2におけるB−B線部分より見た圧
延ロールを示す説明図、図7は図6に相当する圧延ロー
ルの他の例を示す説明図、図8は図2におけるC−C線
部分より見た孔ダイスを示す説明図、図9は図8におけ
るD−D線断面図、図10は本発明方法により製造され
た異形断面条の幅方向における表面粗さを示す図、図1
1は本発明方法により製造された異形断面条の幅方向に
切断された各位置における金属組織を示す図、図12は
本発明方法と従来法とによりそれぞれ製造された異形断
面条の幅方向における硬さ分布を対比して示す図、図1
3は本発明方法と従来法とによりそれぞれ製造された異
形断面条の幅方向中央位置における板厚分布を対比して
示す図である。
形断面条の製造方法について詳細に説明する。図1は本
発明方法により製造される異形断面条の1例を示す横断
面図、図2は本発明方法を実施するのに好適な装置の1
例を示す説明図、図3は本発明方法を実施するのに好適
な装置の他の1例を示す説明図、図4は本発明方法を実
施するのに好適な装置の更に他の1例を示す説明図、図
5は図2におけるA−A線部分より見た圧延ロールを示
す説明図、図6は図2におけるB−B線部分より見た圧
延ロールを示す説明図、図7は図6に相当する圧延ロー
ルの他の例を示す説明図、図8は図2におけるC−C線
部分より見た孔ダイスを示す説明図、図9は図8におけ
るD−D線断面図、図10は本発明方法により製造され
た異形断面条の幅方向における表面粗さを示す図、図1
1は本発明方法により製造された異形断面条の幅方向に
切断された各位置における金属組織を示す図、図12は
本発明方法と従来法とによりそれぞれ製造された異形断
面条の幅方向における硬さ分布を対比して示す図、図1
3は本発明方法と従来法とによりそれぞれ製造された異
形断面条の幅方向中央位置における板厚分布を対比して
示す図である。
【0015】本発明に係る異形断面条の製造方法は、図
2〜4及び図6,7に示す如く、先ず原材料である横断
面が矩形状の金属条S0をコイル1から巻き出し、デフ
レクタロール2を経て圧延ロール6,6を配設された圧
延スタンド5に通板して横断面が製造すべき異形断面条
S2と略相似形の異形断面形状を有する金属条S1に冷間
圧延する。この横断面が製造すべき異形断面条S2と略
相似形の異形断面形状を有する金属条S1に冷間圧延さ
れる原材料である金属条S0としては、通常その板厚が
製造すべき異形断面条S2の板厚より一般にかなり厚い
ものを使用するので、前記圧延スタンド5を1基しか設
置しないような場合には図2,図3及び図5に示す如く
製造すべき異形断面条S2と略相似形の異形断面形状を
有する金属条S1に冷間圧延する圧延スタンド5の上流
側に、その圧延スタンド5で冷間圧延可能な所定の板厚
まで冷間圧延できる通常のフラットロールから成る圧延
ロール4,4を配設された圧延スタンド3を設置する。
2〜4及び図6,7に示す如く、先ず原材料である横断
面が矩形状の金属条S0をコイル1から巻き出し、デフ
レクタロール2を経て圧延ロール6,6を配設された圧
延スタンド5に通板して横断面が製造すべき異形断面条
S2と略相似形の異形断面形状を有する金属条S1に冷間
圧延する。この横断面が製造すべき異形断面条S2と略
相似形の異形断面形状を有する金属条S1に冷間圧延さ
れる原材料である金属条S0としては、通常その板厚が
製造すべき異形断面条S2の板厚より一般にかなり厚い
ものを使用するので、前記圧延スタンド5を1基しか設
置しないような場合には図2,図3及び図5に示す如く
製造すべき異形断面条S2と略相似形の異形断面形状を
有する金属条S1に冷間圧延する圧延スタンド5の上流
側に、その圧延スタンド5で冷間圧延可能な所定の板厚
まで冷間圧延できる通常のフラットロールから成る圧延
ロール4,4を配設された圧延スタンド3を設置する。
【0016】この原材料である金属条S0としては、焼
鈍材と冷延材のいずれでも使用可能であるが、例えば製
造すべき異形断面条S2が高い硬度を要求される場合に
は、冷間圧延によりかなり加工硬化が進んだ状態の横断
面が矩形状の広幅な金属帯を製造すべき異形断面条S2
に対応する幅に長手方向にスリットしたものを使用すれ
ば良い。
鈍材と冷延材のいずれでも使用可能であるが、例えば製
造すべき異形断面条S2が高い硬度を要求される場合に
は、冷間圧延によりかなり加工硬化が進んだ状態の横断
面が矩形状の広幅な金属帯を製造すべき異形断面条S2
に対応する幅に長手方向にスリットしたものを使用すれ
ば良い。
【0017】このような原材料である金属条S0を、必
要に応じて所望の板厚の矩形状の金属条とする圧延ロー
ル4,4を配設された圧延スタンド3に通板した後に、
製造すべき異形断面条S2と略相似形の異形断面形状を
有する金属条S1に冷間圧延するに際し、1基の圧延ス
タンド5による1パス圧延では所定の形状にまで冷間圧
延できない場合には、図4に示す如くタンデムに設けた
複数の圧延スタンド5に通板すれば良い。
要に応じて所望の板厚の矩形状の金属条とする圧延ロー
ル4,4を配設された圧延スタンド3に通板した後に、
製造すべき異形断面条S2と略相似形の異形断面形状を
有する金属条S1に冷間圧延するに際し、1基の圧延ス
タンド5による1パス圧延では所定の形状にまで冷間圧
延できない場合には、図4に示す如くタンデムに設けた
複数の圧延スタンド5に通板すれば良い。
【0018】この製造すべき異形断面条S2と略相似形
の異形断面形状を有する金属条S1に冷間圧延する圧延
スタンド5としては、図6に示す如く両方の圧延ロール
6,6が共に金属条と接触する胴部に一端に行くに従っ
て縮径する溝状部が形成されている溝付き圧延ロールで
ある圧延スタンドであっても、図示しないが一方の圧延
ロール6がフラット圧延ロールで他方の圧延ロール6が
金属条と接触する胴部に一端に行くに従って縮径する溝
状部が形成されている溝付き圧延ロールである圧延スタ
ンドであっても、更には図7に示す如く両方の圧延ロー
ル6,6が共に金属条と接触する胴部が軸方向の一端に
行くに従って漸次その外径が大きくなるテーパを付され
ているテーパ圧延ロールである圧延スタンドであっても
良い。
の異形断面形状を有する金属条S1に冷間圧延する圧延
スタンド5としては、図6に示す如く両方の圧延ロール
6,6が共に金属条と接触する胴部に一端に行くに従っ
て縮径する溝状部が形成されている溝付き圧延ロールで
ある圧延スタンドであっても、図示しないが一方の圧延
ロール6がフラット圧延ロールで他方の圧延ロール6が
金属条と接触する胴部に一端に行くに従って縮径する溝
状部が形成されている溝付き圧延ロールである圧延スタ
ンドであっても、更には図7に示す如く両方の圧延ロー
ル6,6が共に金属条と接触する胴部が軸方向の一端に
行くに従って漸次その外径が大きくなるテーパを付され
ているテーパ圧延ロールである圧延スタンドであっても
良い。
【0019】前述した如き圧延スタンド5に通板して横
断面が製造すべき異形断面条S2と略相似形の異形断面
形状を有する金属条S1に冷間圧延するのであるが、こ
の横断面が製造すべき異形断面条S2と略相似形の異形
断面形状を有する金属条S1の寸法は、この圧延スタン
ド5の下流側に設置されており入側端部から加工部に至
るまでの部分の内面が図9に示す如く漸次狭くなる形状
に形成されている孔ダイス7内に通板されて冷間引抜き
加工されて製造すべき異形断面条S2とされたときに金
属条S1の変形量が板厚を1〜5%の範囲内で減少せし
めることのできる寸法,即ち板厚減少率を1〜5%とす
ることのできる寸法でなければならない。
断面が製造すべき異形断面条S2と略相似形の異形断面
形状を有する金属条S1に冷間圧延するのであるが、こ
の横断面が製造すべき異形断面条S2と略相似形の異形
断面形状を有する金属条S1の寸法は、この圧延スタン
ド5の下流側に設置されており入側端部から加工部に至
るまでの部分の内面が図9に示す如く漸次狭くなる形状
に形成されている孔ダイス7内に通板されて冷間引抜き
加工されて製造すべき異形断面条S2とされたときに金
属条S1の変形量が板厚を1〜5%の範囲内で減少せし
めることのできる寸法,即ち板厚減少率を1〜5%とす
ることのできる寸法でなければならない。
【0020】この孔ダイス7内に通板した金属条S1の
幅方向における各部の板厚減少率を1〜5%とする理由
は、板厚減少率が1%未満であると孔ダイス7の金属条
S1に対する拘束力が小さくて寸法精度の高い安定した
冷間引抜き加工を行うことができないだけでなく、孔ダ
イス7の内面に金属条S1が局部的に接触し面圧が大き
くなって孔ダイス7の内面が磨耗し易いからである。ま
た板厚減少率が5%を超えると金属条S1の孔ダイス7
に対する抵抗が大きくなり、金属条S1の表面にカジリ
が発生して製品価値が低下するだけでなく、金属条S1
の通板速度が低速でなければ冷間引抜き加工を行うこと
ができないので生産性が悪くなるからである。この金属
条S1の表面にカジリが発生するか否かは、板厚減少率
が1〜7%となる3本の金属条S1を同一の孔ダイス7
内に通板した場合の結果を示す表1に示す如く、板厚減
少率が6%を超えるとカジリの発生が現われることから
確認できている。
幅方向における各部の板厚減少率を1〜5%とする理由
は、板厚減少率が1%未満であると孔ダイス7の金属条
S1に対する拘束力が小さくて寸法精度の高い安定した
冷間引抜き加工を行うことができないだけでなく、孔ダ
イス7の内面に金属条S1が局部的に接触し面圧が大き
くなって孔ダイス7の内面が磨耗し易いからである。ま
た板厚減少率が5%を超えると金属条S1の孔ダイス7
に対する抵抗が大きくなり、金属条S1の表面にカジリ
が発生して製品価値が低下するだけでなく、金属条S1
の通板速度が低速でなければ冷間引抜き加工を行うこと
ができないので生産性が悪くなるからである。この金属
条S1の表面にカジリが発生するか否かは、板厚減少率
が1〜7%となる3本の金属条S1を同一の孔ダイス7
内に通板した場合の結果を示す表1に示す如く、板厚減
少率が6%を超えるとカジリの発生が現われることから
確認できている。
【0021】 ○:カジリ無し ×:カジリ発生
【0022】また、孔ダイス7内に通板されて製造され
た異形断面条S2は、幅方向における板厚が一方の側縁
に行くに従って漸次厚くなるようにテーパを有する断面
形状であるから、厚肉側と比較して薄肉側が長手方向に
伸びていて横曲がりが生じ易いので、図2〜4に示す如
く孔ダイス7内を通板した金属条S2の幅方向両側縁を
押圧するサイドロール8を備えた横曲がり矯正スタンド
によりその側縁が平行で一直線となるように横曲がりを
矯正することが好ましい。このサイドロール8を備えた
横曲がり矯正スタンドは、図2に示す如く圧延加工及び
引抜き加工を行う製造ラインとは別ラインに設置せしめ
ておいても良いが、図3及び図4に示す如く孔ダイス7
の下流側に横曲がり矯正スタンドを設備して、圧延加工
及び引抜き加工を行う製造ラインと同一ラインで横曲が
りを矯正することが好ましい。
た異形断面条S2は、幅方向における板厚が一方の側縁
に行くに従って漸次厚くなるようにテーパを有する断面
形状であるから、厚肉側と比較して薄肉側が長手方向に
伸びていて横曲がりが生じ易いので、図2〜4に示す如
く孔ダイス7内を通板した金属条S2の幅方向両側縁を
押圧するサイドロール8を備えた横曲がり矯正スタンド
によりその側縁が平行で一直線となるように横曲がりを
矯正することが好ましい。このサイドロール8を備えた
横曲がり矯正スタンドは、図2に示す如く圧延加工及び
引抜き加工を行う製造ラインとは別ラインに設置せしめ
ておいても良いが、図3及び図4に示す如く孔ダイス7
の下流側に横曲がり矯正スタンドを設備して、圧延加工
及び引抜き加工を行う製造ラインと同一ラインで横曲が
りを矯正することが好ましい。
【0023】尚、図2〜4において、9は孔ダイス7の
下流側に設置されているデフレクタロール、10は孔ダ
イス7内に通板されて製造された異形断面条S2が巻き
取られたコイル、11は孔ダイス7内を通板した金属条
S2の幅方向両側縁を押圧するサイドロール8を備えた
横曲がり矯正スタンドによりその側縁が平行で一直線と
なるように横曲がりを矯正した金属条S2のコイルであ
る。
下流側に設置されているデフレクタロール、10は孔ダ
イス7内に通板されて製造された異形断面条S2が巻き
取られたコイル、11は孔ダイス7内を通板した金属条
S2の幅方向両側縁を押圧するサイドロール8を備えた
横曲がり矯正スタンドによりその側縁が平行で一直線と
なるように横曲がりを矯正した金属条S2のコイルであ
る。
【0024】
実施例1 原材料である金属条S0として、板厚4mm,板幅18.5mm
の横断面が矩形状の普通鋼熱延材を準備し、図2に示す
ラインにおいて外径100mm,胴長が50mmのフラット圧延
ロール4,4が対向して配設されている圧延スタンド3
に通板し、50%の圧下率で冷間圧延して板厚2mm,板幅
18.5mmの金属条とし、続いて22.7/1000のテーパを付さ
れた外径が98.74mm〜99.16mmで胴長が18.5mmの胴部の両
側に段差を介して外径100mmの端部を形成されている溝
付き圧延ロール6,6が対向して配設されている圧延ス
タンド5に通板し、板厚が薄肉側端縁で1.48mm,厚肉側
端縁で1.90mm,板幅が18.5mmとなる、即ち薄肉側端縁〜
厚肉側端縁の板厚減少率が26〜5%となるように溝付き
圧延ロールの軸間を設定して圧延してテーパを有する横
断面形状の金属条S1に粗成形した。このとき、溝付き
圧延ロール6,6での圧延速度は20m/minとした。こ
のようにして粗成形された金属条S1を、薄肉側端縁の
板厚が1.41mm,厚肉側端縁の板厚が1.83mmで、板幅が1
8.5mmの製品形状に合致する形状の加工部を有する貫通
孔が穿設されている孔ダイス7内に通板し、冷間引抜き
加工を行ってテーパを有する異形断面条S2を製造し、
コイル10に巻き取った。このとき孔ダイス7内に通板
した金属条S1の板厚減少率は薄肉側端縁で4.7%で、厚
肉側端縁で3.7%であった。また、圧延加工及び引抜き
加工に使用された潤滑材は、従来より圧延加工で一般に
使用されている鉱物油のストレートオイルを使用した。
また上記の如く引抜き加工された異形断面条S2には横
曲がりが生じていたので、図2に示す如くコイル状に巻
取った異形断面条S2をその側縁を拘束するサイドロー
ル8を備えた横曲がり矯正スタンドに通板し横曲がりを
矯正した。
の横断面が矩形状の普通鋼熱延材を準備し、図2に示す
ラインにおいて外径100mm,胴長が50mmのフラット圧延
ロール4,4が対向して配設されている圧延スタンド3
に通板し、50%の圧下率で冷間圧延して板厚2mm,板幅
18.5mmの金属条とし、続いて22.7/1000のテーパを付さ
れた外径が98.74mm〜99.16mmで胴長が18.5mmの胴部の両
側に段差を介して外径100mmの端部を形成されている溝
付き圧延ロール6,6が対向して配設されている圧延ス
タンド5に通板し、板厚が薄肉側端縁で1.48mm,厚肉側
端縁で1.90mm,板幅が18.5mmとなる、即ち薄肉側端縁〜
厚肉側端縁の板厚減少率が26〜5%となるように溝付き
圧延ロールの軸間を設定して圧延してテーパを有する横
断面形状の金属条S1に粗成形した。このとき、溝付き
圧延ロール6,6での圧延速度は20m/minとした。こ
のようにして粗成形された金属条S1を、薄肉側端縁の
板厚が1.41mm,厚肉側端縁の板厚が1.83mmで、板幅が1
8.5mmの製品形状に合致する形状の加工部を有する貫通
孔が穿設されている孔ダイス7内に通板し、冷間引抜き
加工を行ってテーパを有する異形断面条S2を製造し、
コイル10に巻き取った。このとき孔ダイス7内に通板
した金属条S1の板厚減少率は薄肉側端縁で4.7%で、厚
肉側端縁で3.7%であった。また、圧延加工及び引抜き
加工に使用された潤滑材は、従来より圧延加工で一般に
使用されている鉱物油のストレートオイルを使用した。
また上記の如く引抜き加工された異形断面条S2には横
曲がりが生じていたので、図2に示す如くコイル状に巻
取った異形断面条S2をその側縁を拘束するサイドロー
ル8を備えた横曲がり矯正スタンドに通板し横曲がりを
矯正した。
【0025】かくして製造された異形断面条S2の、幅
方向における表面粗さを図10に、幅方向における切断
された各位置における金属組織を図11に、また幅方向
における硬さ分布を図12に、更に長手方向における板
厚分布を図13にそれぞれ示す。図13における板厚分
布は、目標となる製造すべき異形断面条S2の幅方向中
央位置の板厚に対する板厚差で示している。
方向における表面粗さを図10に、幅方向における切断
された各位置における金属組織を図11に、また幅方向
における硬さ分布を図12に、更に長手方向における板
厚分布を図13にそれぞれ示す。図13における板厚分
布は、目標となる製造すべき異形断面条S2の幅方向中
央位置の板厚に対する板厚差で示している。
【0026】実施例2 原材料である金属条S0として、板厚4mm,板幅18.5mm
の横断面が矩形状の普通鋼熱延材を準備し、図3に示す
ラインにおいて22.7/1000のテーパを付された外径が9
8.74mm〜99.16mmで胴長が18.5mmの胴部の両側に段差を
介して外径100mmの端部を形成されている溝付き圧延ロ
ール6,6が対向して配設されている3基の圧延スタン
ド5に通板し、板厚が薄肉側端縁で1.48mm,厚肉側端縁
で1.90mm,板幅が18.5mmとなる、即ち薄肉側端縁〜厚肉
側端縁の板厚減少率が63〜52.5%となるように溝付き圧
延ロールの軸間を設定して圧延され両面にテーパを有す
る横断面形状の金属条S1の粗成形した。このときの圧
延速度は20m/minとした。このようにして粗成形され
た金属条S1を、薄肉側端縁の板厚が1.41mm,厚肉側端
縁の板厚が1.83mmで、板幅が18.5mmの製品形状に合致す
る形状の加工部を有する貫通孔が穿設されている孔ダイ
ス7内に通板し冷間引抜き加工を行ってテーパを有する
異形断面条S2を製造し、この金属条S2の幅方向両側縁
を押圧するサイドロール8を備えた横曲がり矯正スタン
ドによりその側縁が平行で一直線となるように横曲がり
を矯正してコイル11に巻き取った。このとき孔ダイス
7内に通板した金属条S1の板厚減少率は薄肉側端縁で
4.7%で、厚肉側端縁で3.7%であった。また、圧延加工
及び引抜き加工に使用された潤滑材は、従来より圧延加
工で一般に使用されている鉱物油のストレートオイルを
使用した。かくして製造された異形断面条S2の、幅方
向における表面粗さ、幅方向における切断された各位置
における金属組織、幅方向における硬さ分布、更に長手
方向における板厚分布の各性状は、それぞれ実施例1に
より製造された異形断面条の各性状と略一致する結果が
得られた。
の横断面が矩形状の普通鋼熱延材を準備し、図3に示す
ラインにおいて22.7/1000のテーパを付された外径が9
8.74mm〜99.16mmで胴長が18.5mmの胴部の両側に段差を
介して外径100mmの端部を形成されている溝付き圧延ロ
ール6,6が対向して配設されている3基の圧延スタン
ド5に通板し、板厚が薄肉側端縁で1.48mm,厚肉側端縁
で1.90mm,板幅が18.5mmとなる、即ち薄肉側端縁〜厚肉
側端縁の板厚減少率が63〜52.5%となるように溝付き圧
延ロールの軸間を設定して圧延され両面にテーパを有す
る横断面形状の金属条S1の粗成形した。このときの圧
延速度は20m/minとした。このようにして粗成形され
た金属条S1を、薄肉側端縁の板厚が1.41mm,厚肉側端
縁の板厚が1.83mmで、板幅が18.5mmの製品形状に合致す
る形状の加工部を有する貫通孔が穿設されている孔ダイ
ス7内に通板し冷間引抜き加工を行ってテーパを有する
異形断面条S2を製造し、この金属条S2の幅方向両側縁
を押圧するサイドロール8を備えた横曲がり矯正スタン
ドによりその側縁が平行で一直線となるように横曲がり
を矯正してコイル11に巻き取った。このとき孔ダイス
7内に通板した金属条S1の板厚減少率は薄肉側端縁で
4.7%で、厚肉側端縁で3.7%であった。また、圧延加工
及び引抜き加工に使用された潤滑材は、従来より圧延加
工で一般に使用されている鉱物油のストレートオイルを
使用した。かくして製造された異形断面条S2の、幅方
向における表面粗さ、幅方向における切断された各位置
における金属組織、幅方向における硬さ分布、更に長手
方向における板厚分布の各性状は、それぞれ実施例1に
より製造された異形断面条の各性状と略一致する結果が
得られた。
【0027】比較例1 原材料として、半径4mmの横断面が円形で温度が700℃
の普通鋼熱延線材を準備し、薄肉側端縁の板厚が1.56m
m,厚肉側端縁の板厚が2.03mmで板幅が20mmの形状の加
工部を有する貫通孔が穿設されている孔ダイス内に通板
速度10m/minで通板し熱間引抜き加工を行ってテーパ
を有する異形断面条を製造し、コイルに巻き取った後、
焼鈍を行ってから、薄肉側端縁の板厚が1.48mm,厚肉側
端縁の板厚が1.90mmで板幅が18.5mmの形状の加工部を有
する貫通孔が穿設されている孔ダイス内に通板速度は10
m/minで通板し、冷間引抜き加工を行ってテーパを有
する異形断面条を製造し、コイルに巻き取った後、再び
焼鈍を行ってから、薄肉側端縁の板厚が1.41mm,厚肉側
端縁の板厚が1.83mmで板幅が18.5mmの製品形状に合致す
る形状の加工部を有する貫通孔が穿設されている孔ダイ
ス内に通板速度は10m/minで通板し冷間引抜き加工を
行って両面にテーパを有する異形断面条を製造し、コイ
ルに巻き取った。これらの冷間引抜き加工は、一般的に
使用されているりん酸皮膜処理を施して行った。
の普通鋼熱延線材を準備し、薄肉側端縁の板厚が1.56m
m,厚肉側端縁の板厚が2.03mmで板幅が20mmの形状の加
工部を有する貫通孔が穿設されている孔ダイス内に通板
速度10m/minで通板し熱間引抜き加工を行ってテーパ
を有する異形断面条を製造し、コイルに巻き取った後、
焼鈍を行ってから、薄肉側端縁の板厚が1.48mm,厚肉側
端縁の板厚が1.90mmで板幅が18.5mmの形状の加工部を有
する貫通孔が穿設されている孔ダイス内に通板速度は10
m/minで通板し、冷間引抜き加工を行ってテーパを有
する異形断面条を製造し、コイルに巻き取った後、再び
焼鈍を行ってから、薄肉側端縁の板厚が1.41mm,厚肉側
端縁の板厚が1.83mmで板幅が18.5mmの製品形状に合致す
る形状の加工部を有する貫通孔が穿設されている孔ダイ
ス内に通板速度は10m/minで通板し冷間引抜き加工を
行って両面にテーパを有する異形断面条を製造し、コイ
ルに巻き取った。これらの冷間引抜き加工は、一般的に
使用されているりん酸皮膜処理を施して行った。
【0028】かくして製造された異形断面条の、幅方向
における表面粗さを図14に、幅方向における切断され
た各位置における金属組織を図15に、また幅方向にお
ける硬さ分布を図12にそれぞれ示す。
における表面粗さを図14に、幅方向における切断され
た各位置における金属組織を図15に、また幅方向にお
ける硬さ分布を図12にそれぞれ示す。
【0029】比較例2 原材料である金属条として、板厚4mm,板幅18.5mmの横
断面が矩形状の普通鋼熱延材を準備し、22.7/1000のテ
ーパを付された外径が98.74mm〜99.16mmで胴長が18.5mm
の胴部の両側に段差を介して外径100mmの端部を形成さ
れている溝付き圧延ロールが対向して配設されている圧
延スタンドに通板し、板厚が薄肉側端縁で1.98mm,厚肉
側端縁で2.40mm,板幅18.5mmとなる、即ち薄肉側端縁〜
厚肉側端縁の板厚減少率が50.5〜40%となるように溝付
き圧延ロールの軸間を設定して圧延してテーパを有する
横断面形状の金属条に粗成形し、次いでこの金属条を2
2.7/1000のテーパを付された外径が98.74mm〜99.16mm
で胴長が18.55mmの胴部の両側に段差を介して外径100mm
の端部を形成されている溝付き圧延ロールが対向して配
設されている圧延スタンドに通板して、板厚が薄肉側端
縁で1.41mm、厚肉側端縁で1.83mmとなる、即ち薄肉側端
縁〜厚肉側端縁の板厚減少率が28.8〜23.8%となるよう
に溝付き圧延ロールの軸間を設定して圧延してテーパを
有する横断面形状の金属条に粗成形した。このとき、溝
付き圧延ロールでの圧延速度は20m/minとした。
断面が矩形状の普通鋼熱延材を準備し、22.7/1000のテ
ーパを付された外径が98.74mm〜99.16mmで胴長が18.5mm
の胴部の両側に段差を介して外径100mmの端部を形成さ
れている溝付き圧延ロールが対向して配設されている圧
延スタンドに通板し、板厚が薄肉側端縁で1.98mm,厚肉
側端縁で2.40mm,板幅18.5mmとなる、即ち薄肉側端縁〜
厚肉側端縁の板厚減少率が50.5〜40%となるように溝付
き圧延ロールの軸間を設定して圧延してテーパを有する
横断面形状の金属条に粗成形し、次いでこの金属条を2
2.7/1000のテーパを付された外径が98.74mm〜99.16mm
で胴長が18.55mmの胴部の両側に段差を介して外径100mm
の端部を形成されている溝付き圧延ロールが対向して配
設されている圧延スタンドに通板して、板厚が薄肉側端
縁で1.41mm、厚肉側端縁で1.83mmとなる、即ち薄肉側端
縁〜厚肉側端縁の板厚減少率が28.8〜23.8%となるよう
に溝付き圧延ロールの軸間を設定して圧延してテーパを
有する横断面形状の金属条に粗成形した。このとき、溝
付き圧延ロールでの圧延速度は20m/minとした。
【0030】かくして製造された異形断面条の長手方向
における板厚分布を図13に示す。図13における板厚
分布は、目標となる製造すべき異形断面条の幅方向中央
位置の板厚に対する板厚差で示している。
における板厚分布を図13に示す。図13における板厚
分布は、目標となる製造すべき異形断面条の幅方向中央
位置の板厚に対する板厚差で示している。
【0031】実施例1及び2の如く本発明方法を実施し
て製造された異形断面条S2と、比較例1及び2の如く
従来方法により製造された異形断面条との性状を、以下
に対比する。本発明方法により製造された異形断面条S
2は、図10に示す如くその表面粗さが最大高さで約1
μmで光沢のある表面性状を有しているのに対し、比較
例1の如き従来方法により製造された異形断面条は、図
14に示す如くその表面粗さが最大高さで約15μmで光
沢が悪く、しかも冷間引抜き加工においてりん酸皮膜が
残存する表面性状であった。
て製造された異形断面条S2と、比較例1及び2の如く
従来方法により製造された異形断面条との性状を、以下
に対比する。本発明方法により製造された異形断面条S
2は、図10に示す如くその表面粗さが最大高さで約1
μmで光沢のある表面性状を有しているのに対し、比較
例1の如き従来方法により製造された異形断面条は、図
14に示す如くその表面粗さが最大高さで約15μmで光
沢が悪く、しかも冷間引抜き加工においてりん酸皮膜が
残存する表面性状であった。
【0032】また本発明方法により製造された異形断面
条S2は、図11に示す如く幅方向における切断された
各位置における金属組織が略均一であるのに対し、比較
例1の如き従来方法により製造された異形断面条は、図
15に示す如く表層部分と板厚中央部の結晶粒度に大き
な差が生じている組織であった。これは、金属素材と製
造された異形断面条とでは形状寸法の差が大きいので、
従来方法では金属素材から異形断面条まで加工するに高
い板厚減少率が要求されるために冷間引抜きと焼鈍工程
を繰り返し行っており、その結果加工ひずみの大きい表
層部が優先的に再結晶を起こし、中央部との結晶粒度に
大きな差が生じるものと推測される。
条S2は、図11に示す如く幅方向における切断された
各位置における金属組織が略均一であるのに対し、比較
例1の如き従来方法により製造された異形断面条は、図
15に示す如く表層部分と板厚中央部の結晶粒度に大き
な差が生じている組織であった。これは、金属素材と製
造された異形断面条とでは形状寸法の差が大きいので、
従来方法では金属素材から異形断面条まで加工するに高
い板厚減少率が要求されるために冷間引抜きと焼鈍工程
を繰り返し行っており、その結果加工ひずみの大きい表
層部が優先的に再結晶を起こし、中央部との結晶粒度に
大きな差が生じるものと推測される。
【0033】本発明方法により製造された異形断面条S
2は、図12に示す如く幅方向における硬さ分布が板厚
減少率の高い薄肉側で高く厚肉側に行くに従って緩やか
に低くなってはいるがその硬度差は非常に小さいのに対
し、比較例1の如き従来方法により製造された異形断面
条は、図12に示す如く幅方向において不均一で複雑な
硬さ分布であって、しかもその硬度差は非常に大きい。
このことは、上記金属組織の状態と合わせて、本発明方
法により製造された異形断面条S2が2次加工性に優れ
ていることを示している。
2は、図12に示す如く幅方向における硬さ分布が板厚
減少率の高い薄肉側で高く厚肉側に行くに従って緩やか
に低くなってはいるがその硬度差は非常に小さいのに対
し、比較例1の如き従来方法により製造された異形断面
条は、図12に示す如く幅方向において不均一で複雑な
硬さ分布であって、しかもその硬度差は非常に大きい。
このことは、上記金属組織の状態と合わせて、本発明方
法により製造された異形断面条S2が2次加工性に優れ
ていることを示している。
【0034】更に、本発明方法により製造された異形断
面条S2は、図13に示す如く幅方向中央位置の長手方
向における板厚のバラツキが小さく長さ10m内で±5μm
以内であり寸法精度に非常に優れているのに対し、比較
例2の如き従来方法により製造された異形断面条は、図
13に示す如く幅方向中央位置の長手方向における板厚
のバラツキが大きく長さ10m内で±30μmもあり寸法精度
が悪い。
面条S2は、図13に示す如く幅方向中央位置の長手方
向における板厚のバラツキが小さく長さ10m内で±5μm
以内であり寸法精度に非常に優れているのに対し、比較
例2の如き従来方法により製造された異形断面条は、図
13に示す如く幅方向中央位置の長手方向における板厚
のバラツキが大きく長さ10m内で±30μmもあり寸法精度
が悪い。
【0035】
【発明の効果】以上に詳述した如く本発明に係る異形断
面条の製造方法によれば、加工速度に制限を受けしかも
熱間加工及び焼鈍を要求される高い板厚減少率での引抜
き加工を行うこと無く、素材の金属条から異形断面条ま
で高い板厚減少率で加工でき、均一な硬度分布を有し、
しかも精度の極めて高い異形断面条を効率良く生産する
ことができる。また表面粗さが小さく表面性状に優れ、
幅方向における切断された各位置における金属組織が略
均一であると共に硬さ分布が幅方向においてその差が小
さいので2次加工性に優れており、品質に優れた異形断
面条を製造することができる。更に、圧延加工及び引抜
き加工は何れも冷間加工であるから、一つの製造ライン
で連続して行うことができ、生産効率に優れていると共
に容易に実施することができる。このように種々の効果
を奏する本発明方法の鉄鋼分野に貢献する価値は非常に
大きなものである。
面条の製造方法によれば、加工速度に制限を受けしかも
熱間加工及び焼鈍を要求される高い板厚減少率での引抜
き加工を行うこと無く、素材の金属条から異形断面条ま
で高い板厚減少率で加工でき、均一な硬度分布を有し、
しかも精度の極めて高い異形断面条を効率良く生産する
ことができる。また表面粗さが小さく表面性状に優れ、
幅方向における切断された各位置における金属組織が略
均一であると共に硬さ分布が幅方向においてその差が小
さいので2次加工性に優れており、品質に優れた異形断
面条を製造することができる。更に、圧延加工及び引抜
き加工は何れも冷間加工であるから、一つの製造ライン
で連続して行うことができ、生産効率に優れていると共
に容易に実施することができる。このように種々の効果
を奏する本発明方法の鉄鋼分野に貢献する価値は非常に
大きなものである。
【図1】本発明方法により製造される異形断面条の1例
を示す横断面図である。
を示す横断面図である。
【図2】本発明方法を実施するのに好適な装置の1例を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図3】本発明方法を実施するのに好適な装置の他の1
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
【図4】本発明方法を実施するのに好適な装置の更に他
の1例を示す説明図である。
の1例を示す説明図である。
【図5】図2におけるA−A線部分より見た圧延ロール
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図6】図2におけるB−B線部分より見た圧延ロール
を示す説明図である。
を示す説明図である。
【図7】図6に相当する圧延ロールの他の例を示す説明
図である。
図である。
【図8】図2におけるC−C線部分より見た孔ダイスを
示す説明図である。
示す説明図である。
【図9】図8におけるD−D線断面図である。
【図10】本発明方法により製造された異形断面条の幅
方向における表面粗さを示す図である。
方向における表面粗さを示す図である。
【図11】本発明方法により製造された異形断面条の幅
方向に切断された各位置における金属組織を示す図であ
る。
方向に切断された各位置における金属組織を示す図であ
る。
【図12】本発明方法と従来法とによりそれぞれ製造さ
れた異形断面条の幅方向における硬さ分布を対比して示
す図である。
れた異形断面条の幅方向における硬さ分布を対比して示
す図である。
【図13】本発明方法と従来法とによりそれぞれ製造さ
れた異形断面条の幅方向中央位置における板厚分布を対
比して示す図である。
れた異形断面条の幅方向中央位置における板厚分布を対
比して示す図である。
【図14】従来方法により製造された異形断面条の幅方
向における表面粗さを示す図である。
向における表面粗さを示す図である。
【図15】従来方法により製造された異形断面条の幅方
向に切断された各位置における金属組織を示す図であ
る。
向に切断された各位置における金属組織を示す図であ
る。
【符号の説明】 1 コイル 2 デフレクタロール 3 圧延スタンド 4 圧延ロール 5 圧延スタンド 6 圧延ロール 7 孔ダイス 8 サイドロール 9 デフレクタロール 10 コイル 11 コイル S0 原材料である横断面が矩形状の金属条 S1 製造すべき異形断面条と略相似形の異形断面形状
を有する金属条 S2 製造すべき異形断面条
を有する金属条 S2 製造すべき異形断面条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B21H 8/02 B21H 8/02
Claims (5)
- 【請求項1】 横断面が矩形状の金属条を、圧延ロール
を配設された圧延スタンドに通板してその横断面を製造
すべき異形断面条と略相似形の異形断面形状に冷間圧延
した後、該金属条の板厚を1〜5%の範囲内で減少せし
める孔ダイス内に通板して冷間引抜き加工を行うことを
特徴とする異形断面条の製造方法。 - 【請求項2】 横断面を製造すべき異形断面条と略相似
形の異形断面形状に冷間圧延する圧延スタンドに配設さ
れている両方の圧延ロールとして、金属条と接触する胴
部に一端に行くに従って縮径する溝状部が形成されてい
る溝付き圧延ロールを使用する請求項1に記載の異形断
面条の製造方法。 - 【請求項3】 横断面を製造すべき異形断面条と略相似
形の異形断面形状に冷間圧延する圧延スタンドに配設さ
れている圧延ロールとして、一方の圧延ロールがフラッ
ト圧延ロールで他方の圧延ロールが金属条と接触する胴
部に一端に行くに従って縮径する溝状部が形成されてい
る溝付き圧延ロールを使用する請求項1に記載の異形断
面条の製造方法。 - 【請求項4】 横断面を製造すべき異形断面条と略相似
形の異形断面形状に冷間圧延する圧延スタンドに配設さ
れている両方の圧延ロールとして、金属条と接触する胴
部が軸方向の一端に行くに従って漸次その外径が大きく
なるテーパを付されているテーパ圧延ロールを使用する
請求項1に記載の異形断面条の製造方法。 - 【請求項5】 金属条の板厚を1〜5%の範囲内で減少
せしめる孔ダイス内に通板して冷間引抜き加工を行った
異形断面条を、その幅方向両側縁を押圧するサイドロー
ルを備えた横曲がり矯正スタンドによりその側縁が平行
で一直線となるように横曲がりを矯正する請求項1から
4までのいずれか1項に記載の異形断面条の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34036896A JPH10166097A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 異形断面条の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34036896A JPH10166097A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 異形断面条の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10166097A true JPH10166097A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18336282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34036896A Withdrawn JPH10166097A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 異形断面条の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10166097A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017196628A (ja) * | 2016-04-25 | 2017-11-02 | 住友電工スチールワイヤー株式会社 | 異形金属線の製造方法 |
CN109513746A (zh) * | 2018-12-05 | 2019-03-26 | 德龙钢铁有限公司 | 一种用于小规格连铸坯的热轧带钢方法及粗轧装置 |
CN115740078A (zh) * | 2022-11-11 | 2023-03-07 | 宝钢集团南通线材制品有限公司 | 一种气门锁夹钢丝的制备方法 |
-
1996
- 1996-12-06 JP JP34036896A patent/JPH10166097A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017196628A (ja) * | 2016-04-25 | 2017-11-02 | 住友電工スチールワイヤー株式会社 | 異形金属線の製造方法 |
CN109513746A (zh) * | 2018-12-05 | 2019-03-26 | 德龙钢铁有限公司 | 一种用于小规格连铸坯的热轧带钢方法及粗轧装置 |
CN115740078A (zh) * | 2022-11-11 | 2023-03-07 | 宝钢集团南通线材制品有限公司 | 一种气门锁夹钢丝的制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040302 |