JPH10165203A - 靴 - Google Patents
靴Info
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- JPH10165203A JPH10165203A JP35652196A JP35652196A JPH10165203A JP H10165203 A JPH10165203 A JP H10165203A JP 35652196 A JP35652196 A JP 35652196A JP 35652196 A JP35652196 A JP 35652196A JP H10165203 A JPH10165203 A JP H10165203A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sole
- weight
- weight member
- shoes
- outsole
- Prior art date
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- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 重い靴を履いた歩行走行により、運動不足の
解消、足腰の強化、循環機能の増進を図るため、従来、
重い中敷があるが、これを靴内へ内設するに於いて、靴
内空間の不足、靴の内底の立体的形状と中敷との不一
致、中敷の耐久性確保のための工作精度等の問題があ
る。よって、重い中敷に代えて、然るべき重量を確保
し、更に快適な使用感、十分な耐久性を持ったソール部
および靴を開発する。 【解決手段】 靴の本底(10)の上面外周部(2)を
除くその内側領域に、穴状の空間(3)を設ける。該空
間に板状、ブロック状、或いは金属粒と粘着剤の混練物
等の重量部材(4)を組み込み、然るべき重量のソール
部(1)および靴を成す。ソール部は、重量部材を組み
込むことにより、縦方向では容易に曲がり、横方向では
曲がらない構造としているので、足裏の曲伸変形によく
追従し、快適な使用感、十分な耐久性を有する。
解消、足腰の強化、循環機能の増進を図るため、従来、
重い中敷があるが、これを靴内へ内設するに於いて、靴
内空間の不足、靴の内底の立体的形状と中敷との不一
致、中敷の耐久性確保のための工作精度等の問題があ
る。よって、重い中敷に代えて、然るべき重量を確保
し、更に快適な使用感、十分な耐久性を持ったソール部
および靴を開発する。 【解決手段】 靴の本底(10)の上面外周部(2)を
除くその内側領域に、穴状の空間(3)を設ける。該空
間に板状、ブロック状、或いは金属粒と粘着剤の混練物
等の重量部材(4)を組み込み、然るべき重量のソール
部(1)および靴を成す。ソール部は、重量部材を組み
込むことにより、縦方向では容易に曲がり、横方向では
曲がらない構造としているので、足裏の曲伸変形によく
追従し、快適な使用感、十分な耐久性を有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、重い靴を履いた
歩行走行等により、日常生活に於ける運動不足の解消、
更に積極的意味で足腰の強化、循環機能の増進等を図る
べく、重量部材を組み込んだ重いソール部、重い靴の提
供に関する。
歩行走行等により、日常生活に於ける運動不足の解消、
更に積極的意味で足腰の強化、循環機能の増進等を図る
べく、重量部材を組み込んだ重いソール部、重い靴の提
供に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属その他の比重の大きい素材を
主な構成部材とした重い中敷を使用した重い靴がある。
(参照 実開昭62−134405、特願平7−830
56)。然るべき重量を確保するためには、重い中敷は
相応の厚みをもつこととなる。また、重い靴の性格上、
クッション性の大きい中敷を併せて使用することが望ま
しく、全体としてこれらの中敷類は厚いものとなる。よ
って、これらの中敷類を靴に内設する際に、靴内空間の
不足という問題が起こり易い。また、元々、靴内底が足
裏の立体的形状によく近似した形状で、フィット性よく
製作された靴に対しては、中敷形状を靴内底と立体的に
よく一致させることが困難となり易いという問題があ
る。更に、重い中敷そのものは、十分な耐久性、快適な
使用感を保持することが必要であり、そのため、その製
造段階に於いて、相当の技術的配慮が必要となる。一
方、従来種々の靴に於いて、図7に示される格子状の補
強部(12)をもった本底や、類似の或いは種々の複雑
な模様の補強部をもった本底が採用されている。これら
本底は、一体的に形成されている場合が多い。そして、
耐磨耗性の高い素材を使用すること、ボール部での必要
な曲がり作用を容易にすること、靴の重量を軽くするこ
と等を、目的としたり考慮していると考える。しかし、
補強部(12)で囲まれた空間は、言わばデッドボリュ
ームである。また、これらの構造の本底を使った靴で
は、長期間の使用(体重の印加)により、補強部の模様
形状が靴内底面まで影響を及ぼし、靴内底面に補強部模
様に相対応した凹凸が現れ、使用感が悪くなることがし
ばしばある。
主な構成部材とした重い中敷を使用した重い靴がある。
(参照 実開昭62−134405、特願平7−830
56)。然るべき重量を確保するためには、重い中敷は
相応の厚みをもつこととなる。また、重い靴の性格上、
クッション性の大きい中敷を併せて使用することが望ま
しく、全体としてこれらの中敷類は厚いものとなる。よ
って、これらの中敷類を靴に内設する際に、靴内空間の
不足という問題が起こり易い。また、元々、靴内底が足
裏の立体的形状によく近似した形状で、フィット性よく
製作された靴に対しては、中敷形状を靴内底と立体的に
よく一致させることが困難となり易いという問題があ
る。更に、重い中敷そのものは、十分な耐久性、快適な
使用感を保持することが必要であり、そのため、その製
造段階に於いて、相当の技術的配慮が必要となる。一
方、従来種々の靴に於いて、図7に示される格子状の補
強部(12)をもった本底や、類似の或いは種々の複雑
な模様の補強部をもった本底が採用されている。これら
本底は、一体的に形成されている場合が多い。そして、
耐磨耗性の高い素材を使用すること、ボール部での必要
な曲がり作用を容易にすること、靴の重量を軽くするこ
と等を、目的としたり考慮していると考える。しかし、
補強部(12)で囲まれた空間は、言わばデッドボリュ
ームである。また、これらの構造の本底を使った靴で
は、長期間の使用(体重の印加)により、補強部の模様
形状が靴内底面まで影響を及ぼし、靴内底面に補強部模
様に相対応した凹凸が現れ、使用感が悪くなることがし
ばしばある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来のものの問
題点および重い靴としての必要事項を整理し、解決すべ
き課題として次に記す。 イ.ソール部のボリュームを利用し、然るべき必要な重
量を確保すること。 ロ.ソール部の踵部領域からつま先部領域まで、重量配
分が適宜に可能とする。 ハ.歩行走行時の足裏(特にボール部)の曲伸変形に追
従した滑らかな曲面を形成できる柔軟性と安定性を確
保、維持できること。 ニ.無限的に繰り返される大きな曲伸変形やストレスに
対し、十分な耐久性を有すること。 ホ.靴内底面に、補強部模様に相対応した凹凸が、現れ
ないようにすること。
題点および重い靴としての必要事項を整理し、解決すべ
き課題として次に記す。 イ.ソール部のボリュームを利用し、然るべき必要な重
量を確保すること。 ロ.ソール部の踵部領域からつま先部領域まで、重量配
分が適宜に可能とする。 ハ.歩行走行時の足裏(特にボール部)の曲伸変形に追
従した滑らかな曲面を形成できる柔軟性と安定性を確
保、維持できること。 ニ.無限的に繰り返される大きな曲伸変形やストレスに
対し、十分な耐久性を有すること。 ホ.靴内底面に、補強部模様に相対応した凹凸が、現れ
ないようにすること。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するソ
ール部および靴として、本発明では次のようなものとし
た。靴の本底(10)の上面外周部(2)を除くその内
側領域に、穴状の空間(3)を設ける。この空間(3)
に、横方向(左右方向)に並行して、多数の細長い板
状、ブロック状、或いは金属粒と粘着材の混練物等の重
量部材(4)を組み込み、重量の大きいソール部(1)
を成す。また、この重いソール部を使用し、全体として
重量の大きい靴を作成する。重量部材(4)の素材とし
ては、鉄、シンチュウ、鉛等の金属が適切であり、板
状、ブロック状の場合には、剛性を発揮できる鉄、シン
チュウが、より適切である。混練物も剛性を発揮する程
度に固化するものが望ましい。穴状の空間(3)の深さ
としては、本底の接地面(6)から該空間の底面までの
厚みを適宜に確保し、その上で、靴全体の目標重量、形
状等を勘案して任意の深さにできる。該空間の縦方向の
幅は、曲伸変化の大きいボール部では小さく(1cm程
度が適切)し、曲伸変化の小さい他の部分では大きくで
きる。勿論、製造上の都合により、全体を一律の幅とし
てもよい。該空間の横方向の幅としては、本底の上面の
外周部分に、接着用或いは縫製用の上面外周部(2)を
適宜に確保し、残りを該横方向の幅として利用する。上
記では、図1を参照し、重量部材(4)組み込み用の空
間(3)を、仕切り部(5)で分離した穴溝状としてい
るが、必ずしも穴溝状に限定するものではない。例え
ば、図5に示すように、仕切り部(5)を部分的に或い
は全部を省略し、空間を連続した一体空間とすることが
可能である。一体空間とした場合でも、該一体空間の外
周縁辺の縦横方向形状および重量部材の個片の形状を考
慮し、或いは仕切り片(11)を使用し、多数の重量部
材の位置的な安定性を維持できる組み込みが可能であ
る。そして、多数の穴溝状の場合と同様に、本発明の課
題解決に十分に有効な手段となりうる。すなわち、空間
(3)内に、多数の重量部材(4)を位置的(特に縦方
向)に安定に維持できるならば、仕切り部(5)は省略
或いは小さくすることができる。更に、図1に於いて、
各穴溝状の空間(3)は、接着用縫製用の上面外周部
(2)内の左端から右端まで1つの空間としているが、
これに縦方向の仕切り部を追加し、横方向の同一列に複
数の分離した空間を設けたものとしてもよい。イメージ
としては図7を参照する。また、正六角形を密集させた
蜂の巣構造模様のものとしてもよい。これらの場合、メ
リットは減るが、相応の効用の有る手段である。尚、多
数の空間およびこれに組み込む重量部材の平面形状は、
台形、多角形、円、その他等を任意に選択可能である。
ール部および靴として、本発明では次のようなものとし
た。靴の本底(10)の上面外周部(2)を除くその内
側領域に、穴状の空間(3)を設ける。この空間(3)
に、横方向(左右方向)に並行して、多数の細長い板
状、ブロック状、或いは金属粒と粘着材の混練物等の重
量部材(4)を組み込み、重量の大きいソール部(1)
を成す。また、この重いソール部を使用し、全体として
重量の大きい靴を作成する。重量部材(4)の素材とし
ては、鉄、シンチュウ、鉛等の金属が適切であり、板
状、ブロック状の場合には、剛性を発揮できる鉄、シン
チュウが、より適切である。混練物も剛性を発揮する程
度に固化するものが望ましい。穴状の空間(3)の深さ
としては、本底の接地面(6)から該空間の底面までの
厚みを適宜に確保し、その上で、靴全体の目標重量、形
状等を勘案して任意の深さにできる。該空間の縦方向の
幅は、曲伸変化の大きいボール部では小さく(1cm程
度が適切)し、曲伸変化の小さい他の部分では大きくで
きる。勿論、製造上の都合により、全体を一律の幅とし
てもよい。該空間の横方向の幅としては、本底の上面の
外周部分に、接着用或いは縫製用の上面外周部(2)を
適宜に確保し、残りを該横方向の幅として利用する。上
記では、図1を参照し、重量部材(4)組み込み用の空
間(3)を、仕切り部(5)で分離した穴溝状としてい
るが、必ずしも穴溝状に限定するものではない。例え
ば、図5に示すように、仕切り部(5)を部分的に或い
は全部を省略し、空間を連続した一体空間とすることが
可能である。一体空間とした場合でも、該一体空間の外
周縁辺の縦横方向形状および重量部材の個片の形状を考
慮し、或いは仕切り片(11)を使用し、多数の重量部
材の位置的な安定性を維持できる組み込みが可能であ
る。そして、多数の穴溝状の場合と同様に、本発明の課
題解決に十分に有効な手段となりうる。すなわち、空間
(3)内に、多数の重量部材(4)を位置的(特に縦方
向)に安定に維持できるならば、仕切り部(5)は省略
或いは小さくすることができる。更に、図1に於いて、
各穴溝状の空間(3)は、接着用縫製用の上面外周部
(2)内の左端から右端まで1つの空間としているが、
これに縦方向の仕切り部を追加し、横方向の同一列に複
数の分離した空間を設けたものとしてもよい。イメージ
としては図7を参照する。また、正六角形を密集させた
蜂の巣構造模様のものとしてもよい。これらの場合、メ
リットは減るが、相応の効用の有る手段である。尚、多
数の空間およびこれに組み込む重量部材の平面形状は、
台形、多角形、円、その他等を任意に選択可能である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、幾つか
の事柄に分けて説明する。図2は、概略、図1の立面図
であり、断面部は図1のA−Λ矢視図である。図2に示
す例では、図1に示す例より土踏まず部の厚さを薄くし
ている。また、中底(7)、中敷(8)、アッパー部
(9)を想像線にて示している。 イ.重量の確保と加減 重量部材(4)個片の厚み寸法(および穴溝状空間の深
さ)は、目標とする最大重量を考慮して適宜に決定す
る。図2の例では、穴溝状空間(3)の深さとしては、
本底(10)の縦方向各部位に於ける厚みに依り適宜に
深くし、夫々、重量部材(4)の厚さの整数倍とすると
よい。図1、図2に於いては、重量部材(4)の縦方向
の幅としては、ボール部では狭く、踵部および土踏まず
部では広くしている。当然、最大可能重量内で、重量を
加減するには、製造段階でつま先部、ボール部、土踏ま
ず部、踵部の任意の部位の重量部材(4)を、同形状の
軽いダミーに代えておくことでよいし、どの部位にダミ
ーを組み込むかで、重量バランスに変化を持たせられ
る。また更に、上述の事柄を考慮し、図1では重量部材
は、その個片を製造し易くするためシンプルな形状と
し、かつ、その形状別の種類を少なくしている。 ロ.重量部材 重量部材(4)の左右の端辺は、バリのない通常的な仕
上げとする。また、重量部材の縦方向断面および端面形
状を図1、2、3、4、5、6に示している様に、丸み
を持たせてもよいし、略長方形としてもよい。夫々適切
に使用可である。 ハ.重量部材の組み込み 重量部材の穴溝状空間への組み込みに於いては、粘着剤
(両面粘着テープ可)を使用することが適切である。粘
着剤は乾燥後に柔軟性、伸縮性を保持するものが適切で
ある。重量部材と穴溝状空間の底面の間、複数の重量部
材を重ねるときの重量部材と重量部材の間に、粘着剤を
使用し、両者を接着する。組み込み後のソール部上面
は、組み込んだ重量部材の上面と仕切り部(5)上面
が、ほぼ滑らかな一面を形成するようにすることが望ま
しい。 ニ.曲面形成 本底(10)の接地部分の素材は、一般的に耐磨耗性が
大きく、伸縮性は小さいものである。そして、歩行走行
のキック時、ソール部のボール部は足裏の変化に追従し
て、縦方向に曲がる必要がある。この時、本底下部の接
地面部はあまり伸びず、逆に、本底上層部(重量部材と
仕切り部とで成る上層領域)が縦方向に圧縮、縮小され
ることとなる。すなわち該上層領域を容易に圧縮される
構造とすることで曲がり易くなり曲面が形成される。図
3に、ソール部のボール部の縦方向断面を示すが、略長
方形断面の重量部材(4)の縦方向幅を穴溝状空間
(3)の幅より少し小さくしていることでソール部とし
て曲がり易い。前後の縁辺に丸みを持つ断面の重量部材
の場合には、穴溝状空間の縦方向幅と同じか、ごく僅か
小さくすればよい。“丸み”に依り仕切り部と接触、押
圧する面積は小さいこと、接触する高さが仕切り部の高
さの略半分であるので、圧縮量が仕切り部上面位置での
圧縮量よりも小さくなること等により、縦方向で容易に
曲がる。図4に示す例では、仕切り部(5)を高さ、縦
方向幅とも小さくしている。その高さは、重量部材の縦
方向の位置ズレを防止できる高さであれば小さく(低
く)てもよい。その幅は、曲面形成時に、重量部材どう
しが接触しない限りで小さくてよい。隣り合う重量部材
の上面での隙間(間隔)は小さく、中底(7)や中敷
(8)に依り、該隙間による凹凸は足に感じられない。
図5に示す例は、図1に示す例の仕切り部(5)を、つ
ま先部領域では省略し、その他の領域では左右の両端部
に僅かに残したものである。そして、図6に示す例は、
図5に示す様に仕切り部を小さく又は省略した場合の重
量部材の組み込み方法を、図5のB−B矢視の要部をも
って示している。図6の例に於いては、隣合う重量部材
の隙間に、若干の伸縮性をもつ素材の仕切片(11)を
追加設置しており、滑らかな曲面形成が容易に可能であ
る。勿論、伸縮性の仕切片を設置しない場合でも、前述
の図4に示す例についての説明を参照し、類似の曲面形
成の効果がある。尚、該伸縮性をもつ素材にて、該仕切
片のみでなく、本底(10)の上層部全体を、その厚さ
を図3に示す仕切り部の高さとして形成してもよい。す
なわち、本底の接地面側は耐磨耗性の素材とし、上層を
該伸縮性の素材として、本底全体を2層構造としてもよ
い。 ホ.ソール部上面の組み立て 図2に於いて、アッパー部(9)、中敷(8)、中底
(7)等の組み立てを想像線にて示す。中底材として
は、長繊維を含有する0.5〜1mm程度の厚さの紙、
皮革、その他等の丈夫なシート状のものが適切である。
中底は、アッパー部およびソール部と、主に外周部
(2)に於いて接着により、或いは縫製を加えて一体に
組み立てられる。ここで、図7に示す従来の例のソール
部を使用した場合に、補強部模様に相対応して靴内底面
すなわち中底が凹凸になるという不都合は解消される。
尚、図2に於いてアッパー部(9)とソール部(1)の
間に、更に上記の中底(7)と類似のシート状の部材を
追加して組み込んでもよく、組み込むかどうかは任意で
ある。中敷はクッション性のあるものが望ましく、特に
着地時のショックを緩和するために、踵部領域でのクッ
ション性が大切である。 ヘ.耐久性の向上 重量部材は本底(10)に組み込まれ、更にその上面は
中底(7)およびアッパー部(9)の一部分にて接着、
被覆されるので、位置ズレは起こらず安定である。剛性
を有する重量部材を組み込む場合、ソール部のボール部
は、歩行走行動作に於ける足裏の繰り返し曲伸変形に追
従して縦方向には容易に曲がり、横方向には曲がらない
ので安定感が増す。中底には、繰り返し曲げ応力の他
に、縦方向の繰り返し圧縮応力が作用するが、この圧縮
応力は、中底を含む全体の組み立て方法および各素材の
特性等で緩和或いは解消される。ソール部の上面、下面
(接地面)からの局部的衝撃、ストレス等は、本構造に
依り、広い面積に分散され緩和される。上述の諸特性に
より、ソール部全体として耐久性は増し、寿命が伸び
る。重量部材として、塑性変形を起こす鉛を使用するこ
とについては、重量部材形状が長くて横方向に曲がる
(塑性変形)という点を容認する限りにおいて使用は任
意であるが、〔0004〕の最末部に述べた横方向に短
い形状の場合には、素材として好ましい。勿論、鉛と剛
性を有する素材との積層構造とすれば、剛性素材の場合
と同様の効用を得られる。
の事柄に分けて説明する。図2は、概略、図1の立面図
であり、断面部は図1のA−Λ矢視図である。図2に示
す例では、図1に示す例より土踏まず部の厚さを薄くし
ている。また、中底(7)、中敷(8)、アッパー部
(9)を想像線にて示している。 イ.重量の確保と加減 重量部材(4)個片の厚み寸法(および穴溝状空間の深
さ)は、目標とする最大重量を考慮して適宜に決定す
る。図2の例では、穴溝状空間(3)の深さとしては、
本底(10)の縦方向各部位に於ける厚みに依り適宜に
深くし、夫々、重量部材(4)の厚さの整数倍とすると
よい。図1、図2に於いては、重量部材(4)の縦方向
の幅としては、ボール部では狭く、踵部および土踏まず
部では広くしている。当然、最大可能重量内で、重量を
加減するには、製造段階でつま先部、ボール部、土踏ま
ず部、踵部の任意の部位の重量部材(4)を、同形状の
軽いダミーに代えておくことでよいし、どの部位にダミ
ーを組み込むかで、重量バランスに変化を持たせられ
る。また更に、上述の事柄を考慮し、図1では重量部材
は、その個片を製造し易くするためシンプルな形状と
し、かつ、その形状別の種類を少なくしている。 ロ.重量部材 重量部材(4)の左右の端辺は、バリのない通常的な仕
上げとする。また、重量部材の縦方向断面および端面形
状を図1、2、3、4、5、6に示している様に、丸み
を持たせてもよいし、略長方形としてもよい。夫々適切
に使用可である。 ハ.重量部材の組み込み 重量部材の穴溝状空間への組み込みに於いては、粘着剤
(両面粘着テープ可)を使用することが適切である。粘
着剤は乾燥後に柔軟性、伸縮性を保持するものが適切で
ある。重量部材と穴溝状空間の底面の間、複数の重量部
材を重ねるときの重量部材と重量部材の間に、粘着剤を
使用し、両者を接着する。組み込み後のソール部上面
は、組み込んだ重量部材の上面と仕切り部(5)上面
が、ほぼ滑らかな一面を形成するようにすることが望ま
しい。 ニ.曲面形成 本底(10)の接地部分の素材は、一般的に耐磨耗性が
大きく、伸縮性は小さいものである。そして、歩行走行
のキック時、ソール部のボール部は足裏の変化に追従し
て、縦方向に曲がる必要がある。この時、本底下部の接
地面部はあまり伸びず、逆に、本底上層部(重量部材と
仕切り部とで成る上層領域)が縦方向に圧縮、縮小され
ることとなる。すなわち該上層領域を容易に圧縮される
構造とすることで曲がり易くなり曲面が形成される。図
3に、ソール部のボール部の縦方向断面を示すが、略長
方形断面の重量部材(4)の縦方向幅を穴溝状空間
(3)の幅より少し小さくしていることでソール部とし
て曲がり易い。前後の縁辺に丸みを持つ断面の重量部材
の場合には、穴溝状空間の縦方向幅と同じか、ごく僅か
小さくすればよい。“丸み”に依り仕切り部と接触、押
圧する面積は小さいこと、接触する高さが仕切り部の高
さの略半分であるので、圧縮量が仕切り部上面位置での
圧縮量よりも小さくなること等により、縦方向で容易に
曲がる。図4に示す例では、仕切り部(5)を高さ、縦
方向幅とも小さくしている。その高さは、重量部材の縦
方向の位置ズレを防止できる高さであれば小さく(低
く)てもよい。その幅は、曲面形成時に、重量部材どう
しが接触しない限りで小さくてよい。隣り合う重量部材
の上面での隙間(間隔)は小さく、中底(7)や中敷
(8)に依り、該隙間による凹凸は足に感じられない。
図5に示す例は、図1に示す例の仕切り部(5)を、つ
ま先部領域では省略し、その他の領域では左右の両端部
に僅かに残したものである。そして、図6に示す例は、
図5に示す様に仕切り部を小さく又は省略した場合の重
量部材の組み込み方法を、図5のB−B矢視の要部をも
って示している。図6の例に於いては、隣合う重量部材
の隙間に、若干の伸縮性をもつ素材の仕切片(11)を
追加設置しており、滑らかな曲面形成が容易に可能であ
る。勿論、伸縮性の仕切片を設置しない場合でも、前述
の図4に示す例についての説明を参照し、類似の曲面形
成の効果がある。尚、該伸縮性をもつ素材にて、該仕切
片のみでなく、本底(10)の上層部全体を、その厚さ
を図3に示す仕切り部の高さとして形成してもよい。す
なわち、本底の接地面側は耐磨耗性の素材とし、上層を
該伸縮性の素材として、本底全体を2層構造としてもよ
い。 ホ.ソール部上面の組み立て 図2に於いて、アッパー部(9)、中敷(8)、中底
(7)等の組み立てを想像線にて示す。中底材として
は、長繊維を含有する0.5〜1mm程度の厚さの紙、
皮革、その他等の丈夫なシート状のものが適切である。
中底は、アッパー部およびソール部と、主に外周部
(2)に於いて接着により、或いは縫製を加えて一体に
組み立てられる。ここで、図7に示す従来の例のソール
部を使用した場合に、補強部模様に相対応して靴内底面
すなわち中底が凹凸になるという不都合は解消される。
尚、図2に於いてアッパー部(9)とソール部(1)の
間に、更に上記の中底(7)と類似のシート状の部材を
追加して組み込んでもよく、組み込むかどうかは任意で
ある。中敷はクッション性のあるものが望ましく、特に
着地時のショックを緩和するために、踵部領域でのクッ
ション性が大切である。 ヘ.耐久性の向上 重量部材は本底(10)に組み込まれ、更にその上面は
中底(7)およびアッパー部(9)の一部分にて接着、
被覆されるので、位置ズレは起こらず安定である。剛性
を有する重量部材を組み込む場合、ソール部のボール部
は、歩行走行動作に於ける足裏の繰り返し曲伸変形に追
従して縦方向には容易に曲がり、横方向には曲がらない
ので安定感が増す。中底には、繰り返し曲げ応力の他
に、縦方向の繰り返し圧縮応力が作用するが、この圧縮
応力は、中底を含む全体の組み立て方法および各素材の
特性等で緩和或いは解消される。ソール部の上面、下面
(接地面)からの局部的衝撃、ストレス等は、本構造に
依り、広い面積に分散され緩和される。上述の諸特性に
より、ソール部全体として耐久性は増し、寿命が伸び
る。重量部材として、塑性変形を起こす鉛を使用するこ
とについては、重量部材形状が長くて横方向に曲がる
(塑性変形)という点を容認する限りにおいて使用は任
意であるが、〔0004〕の最末部に述べた横方向に短
い形状の場合には、素材として好ましい。勿論、鉛と剛
性を有する素材との積層構造とすれば、剛性素材の場合
と同様の効用を得られる。
【0006】
【発明の効果】次に効果を列挙する。 1.本発明の構造により、重い中敷の使用の場合の靴内
空間の不足という問題は解決でき、然るべき目標とする
重量を確保できる。 2.本発明の構造により、靴の内底面の立体的形状と中
敷の不一致という問題は、回避解消される。 3.本発明の構造により、ソール部の踵部、土踏まず
部、ボール部、つま先部の各部位の重量配分に適宜に変
化を持たせられる。 4.本発明の構造および作用により、歩行走行時の足裏
の特にボール部の曲伸変形に追従する滑らかな曲面形成
(縦方向)が可能であり、横方向の安定感も得られる。 5.本発明の構造により、従来の靴内底面に本底の補強
部模様に相対応した凹凸が現れるという問題は、解消さ
れる。 6.本発明の構造および作用により、繰り返しの曲伸変
形、ストレス、局部的衝撃等に対する耐久性は増し、靴
全体の寿命が伸びる。 7.更に、本発明の構造によれば、重い中敷の使用の場
合と比べ、接地面から足裏面までの距離(厚み)を、よ
り小さくすることが可能となるので、横方向の幅の小さ
い踵部や土踏まず部での横振れに対して安定感が増す。
空間の不足という問題は解決でき、然るべき目標とする
重量を確保できる。 2.本発明の構造により、靴の内底面の立体的形状と中
敷の不一致という問題は、回避解消される。 3.本発明の構造により、ソール部の踵部、土踏まず
部、ボール部、つま先部の各部位の重量配分に適宜に変
化を持たせられる。 4.本発明の構造および作用により、歩行走行時の足裏
の特にボール部の曲伸変形に追従する滑らかな曲面形成
(縦方向)が可能であり、横方向の安定感も得られる。 5.本発明の構造により、従来の靴内底面に本底の補強
部模様に相対応した凹凸が現れるという問題は、解消さ
れる。 6.本発明の構造および作用により、繰り返しの曲伸変
形、ストレス、局部的衝撃等に対する耐久性は増し、靴
全体の寿命が伸びる。 7.更に、本発明の構造によれば、重い中敷の使用の場
合と比べ、接地面から足裏面までの距離(厚み)を、よ
り小さくすることが可能となるので、横方向の幅の小さ
い踵部や土踏まず部での横振れに対して安定感が増す。
【図1】本発明のソール部の一例を示す斜視図
【図2】本発明のソール部および靴の一例を示す立面
図、一部A−A矢視図断面図
図、一部A−A矢視図断面図
【図3】本底への重量部材の組み込みの変化例を示すA
−A矢視図の要部
−A矢視図の要部
【図4】本底への重量部材の組み込みの変化例を示すA
−A矢視図の要部
−A矢視図の要部
【図5】本発明のソール部の変化例を示す斜視図
【図6】本底への重量部材の組み込みの変化例を示すB
−B矢視図の要部
−B矢視図の要部
【図7】従来の本底(ソール部)の一例を示す斜視図
1 ソール部 2 上面外周部 3 空間 4 重量部材 5 仕切り部 6 接地面 7 中底 8 中敷 9 アッパー部 10 本底 11 仕切片 12 補強部
Claims (1)
- 【請求項1】 靴の本底(10)の上面外周部(2)を
除くその内側領域に、穴状の空間(3)を設け、該空間
に、横方向(左右方向)に並行して、多くの細長い板
状、ブロック状、或いは金属粒と粘着剤の混練物等の重
量部材(4)を組み込むことにより成る重い靴ソール部
を有する靴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35652196A JPH10165203A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 靴 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35652196A JPH10165203A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 靴 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10165203A true JPH10165203A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18449441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35652196A Pending JPH10165203A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 靴 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10165203A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020057917A (ko) * | 2002-06-10 | 2002-07-12 | 박차철 | 중량조절이 가능한 신발 |
WO2003092424A1 (en) * | 2002-05-06 | 2003-11-13 | Yoon Ja Choi | Sports shoe |
WO2005044038A1 (en) * | 2003-11-07 | 2005-05-19 | Hamm-Chan Kang | Health shoes |
WO2005060779A1 (en) * | 2003-12-22 | 2005-07-07 | Aison Co., Ltd. | Insole assembly for increasing weight of footwear and heavy footwear having weight-increasing midsole/outsole |
WO2005110139A1 (en) * | 2004-05-18 | 2005-11-24 | Cheong Il Co., Ltd. | Shoes for training |
CN100455225C (zh) * | 2003-12-22 | 2009-01-28 | 爱善株式会社 | 用于增加鞋类制品重量的鞋内底组件以及具有增加重量的鞋底夹层/外底的重的鞋类制品 |
KR101138716B1 (ko) * | 2009-06-16 | 2012-04-27 | 주식회사 바이오핏 | 다이어트용 밑창 및 이를 구비한 신발 |
KR101232819B1 (ko) | 2011-08-17 | 2013-02-15 | 이정현 | 보행특성을 향상시키는 신발 중창 |
JP2015123365A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | 俊明 小田 | 疾走動作を改善する履物 |
CH714975A1 (de) * | 2018-05-11 | 2019-11-15 | Richter Riccardo | Fitnessgerät umfassend mindestens einen Schuh. |
-
1996
- 1996-12-06 JP JP35652196A patent/JPH10165203A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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