JPH10165103A - チューインガムの製造方法 - Google Patents
チューインガムの製造方法Info
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- JPH10165103A JPH10165103A JP8328678A JP32867896A JPH10165103A JP H10165103 A JPH10165103 A JP H10165103A JP 8328678 A JP8328678 A JP 8328678A JP 32867896 A JP32867896 A JP 32867896A JP H10165103 A JPH10165103 A JP H10165103A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】粉末化された糖質を用いることに伴い生じる固
結現象等の問題が生じることなく、軟らかいガムだけで
なく通常のガムも任意に製造することのできるチューイ
ンガムの製造方法を提供すること。 【解決手段】130℃以下で溶融し常温で固体である糖
質を溶融した状態でガムベースに混合する
結現象等の問題が生じることなく、軟らかいガムだけで
なく通常のガムも任意に製造することのできるチューイ
ンガムの製造方法を提供すること。 【解決手段】130℃以下で溶融し常温で固体である糖
質を溶融した状態でガムベースに混合する
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チューインガムの
製造方法に関する。詳細には、130℃以下で溶融し常
温で固体である糖質、特にキシリトールを溶融した状態
でガムベースに混合することを特徴とするチューインガ
ムの製造方法に関する。
製造方法に関する。詳細には、130℃以下で溶融し常
温で固体である糖質、特にキシリトールを溶融した状態
でガムベースに混合することを特徴とするチューインガ
ムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】チューインガムには甘味付与・ガムベー
ス自体の味のマスキング等の目的から、砂糖等の糖質を
ガムベースに混合することが一般に行われている。一般
的な糖質のガムベースへの混合方法として、例えば、食
品工業 vol.30 No.16 (1987) 7頁 左欄には、チューイ
ンガムの製造の混合工程として「混合にあたっては
(略)基本的には練成中に加熱は一切行わず、(略)チ
ューインガムの仕上り品温は高くても55℃〜60℃程
度であり、原料相互の熱溶融は組織中ではほとんど起こ
っていない。(略)過練成により品温が上がりすぎると
糖の一部が溶融し非晶質化するため、(略)ガムの物性
が硬化し」とある。すなわち、従来は、混合する糖を溶
融させることは却って製品の物性を損なうことであり、
避けるべき方法とされていた。
ス自体の味のマスキング等の目的から、砂糖等の糖質を
ガムベースに混合することが一般に行われている。一般
的な糖質のガムベースへの混合方法として、例えば、食
品工業 vol.30 No.16 (1987) 7頁 左欄には、チューイ
ンガムの製造の混合工程として「混合にあたっては
(略)基本的には練成中に加熱は一切行わず、(略)チ
ューインガムの仕上り品温は高くても55℃〜60℃程
度であり、原料相互の熱溶融は組織中ではほとんど起こ
っていない。(略)過練成により品温が上がりすぎると
糖の一部が溶融し非晶質化するため、(略)ガムの物性
が硬化し」とある。すなわち、従来は、混合する糖を溶
融させることは却って製品の物性を損なうことであり、
避けるべき方法とされていた。
【0003】従って、糖質をガムベースに混合する際に
は、一般に粉末状の糖質が用いられている。粉末状の糖
質の中でも、ガムベースに均一に混合し、かつ、ガムベ
ースの組織をできる限り破壊しないようにする目的で、
平均粒径50マイクロメートル以下の微粉末にした糖質
がよく用いられている。しかし、粉末状、とりわけ微粉
末状の糖質は保管中に塊状や板状になる固結現象を起こ
しやすく、保管方法が困難であり、使用直前に再び糖質
を破砕工程にかける等の処置が必要であった。
は、一般に粉末状の糖質が用いられている。粉末状の糖
質の中でも、ガムベースに均一に混合し、かつ、ガムベ
ースの組織をできる限り破壊しないようにする目的で、
平均粒径50マイクロメートル以下の微粉末にした糖質
がよく用いられている。しかし、粉末状、とりわけ微粉
末状の糖質は保管中に塊状や板状になる固結現象を起こ
しやすく、保管方法が困難であり、使用直前に再び糖質
を破砕工程にかける等の処置が必要であった。
【0004】キシリトールは、糖質の中でもそうした傾
向が強く、その問題を解決すべく、例えば特開平5−2
01899のように、ソルビトールとの共晶化させる技
術などが提案されている。また、糖質をヒドロコロイド
等を含む水溶液としてガムベースに混合する技術が特開
昭61−19222に開示されている。すなわち、当該
出願の明細書第5欄上から6〜14行目に「ヒドロコロ
イドはこれを水と混合し、ヒドロコロイド約0.5〜
5.0重量%含有水溶液を調製することにより製せられ
た粘稠なゲル状溶液の形で使用するのが好ましい。ヒド
ロコロイドを溶液型で使用することにより、キシリトー
ル、ガムベース及び他のチュウインガム成分を容易に混
合することができ、水分含量を増大せしめ、それ故にガ
ムに柔軟性を付与することができる。」とあるが、該技
術では水分含量が多くなり、軟らかなガムしか製造する
ことができない。仮に該技術が水分を含まないものであ
るとすれば、キシリトールは粉末状で添加されることに
なるが、「柔軟な連続的ガムの製造を好都合ならしめる
ための結合剤として(略)ヒドロコロイドを含有し」
(明細書特許請求の範囲1)とあるヒドロコロイドはそ
の効果を発揮し得ず、発明の効果を奏さない。いずれに
してもキシリトールを溶融させることに関する発明は一
切開示されていない。キシリトールをチューインガムへ
混合すること自体については、例えば米国特許3899
593号(1975年)に150F(約66℃)に加熱
したガムベースにキシリトールとグリセリンと香料をミ
キサーで混合する方法が例示されている(明細書中、EX
AMPLE欄)。しかし、この方法によっては、粉末化又は
微粉末かされたキシリトールにより生じる問題は何ら解
決されていない。
向が強く、その問題を解決すべく、例えば特開平5−2
01899のように、ソルビトールとの共晶化させる技
術などが提案されている。また、糖質をヒドロコロイド
等を含む水溶液としてガムベースに混合する技術が特開
昭61−19222に開示されている。すなわち、当該
出願の明細書第5欄上から6〜14行目に「ヒドロコロ
イドはこれを水と混合し、ヒドロコロイド約0.5〜
5.0重量%含有水溶液を調製することにより製せられ
た粘稠なゲル状溶液の形で使用するのが好ましい。ヒド
ロコロイドを溶液型で使用することにより、キシリトー
ル、ガムベース及び他のチュウインガム成分を容易に混
合することができ、水分含量を増大せしめ、それ故にガ
ムに柔軟性を付与することができる。」とあるが、該技
術では水分含量が多くなり、軟らかなガムしか製造する
ことができない。仮に該技術が水分を含まないものであ
るとすれば、キシリトールは粉末状で添加されることに
なるが、「柔軟な連続的ガムの製造を好都合ならしめる
ための結合剤として(略)ヒドロコロイドを含有し」
(明細書特許請求の範囲1)とあるヒドロコロイドはそ
の効果を発揮し得ず、発明の効果を奏さない。いずれに
してもキシリトールを溶融させることに関する発明は一
切開示されていない。キシリトールをチューインガムへ
混合すること自体については、例えば米国特許3899
593号(1975年)に150F(約66℃)に加熱
したガムベースにキシリトールとグリセリンと香料をミ
キサーで混合する方法が例示されている(明細書中、EX
AMPLE欄)。しかし、この方法によっては、粉末化又は
微粉末かされたキシリトールにより生じる問題は何ら解
決されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みて開発されたものであり、粉末化された糖質を用
いることに伴い生じる固結現象等の問題が生じることな
く、軟らかいガムだけでなく通常のガムも任意に製造す
ることのできるチューインガム、特に、130℃以下で
溶融し常温で固体である糖質、中でもキシリトールを含
有するチューインガムの製造方法を提供することを目的
とする。
に鑑みて開発されたものであり、粉末化された糖質を用
いることに伴い生じる固結現象等の問題が生じることな
く、軟らかいガムだけでなく通常のガムも任意に製造す
ることのできるチューインガム、特に、130℃以下で
溶融し常温で固体である糖質、中でもキシリトールを含
有するチューインガムの製造方法を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来業界
では常識であった、糖質を溶融させないチューインガム
の製造方法の逆の製造方法を検討し、特に粉末化により
問題の多いキシリトールを用いる場合に注目して鋭意研
究を重ねていたところ、キシリトールを溶融した状態で
ガムベースに混合することにより、品質の優れたチュー
インガムを製造することができることを発見し、溶融さ
れたキシリトールと還元水飴等の非結晶性物質とをガム
ベースに混合することで、固いガムベースであっても簡
便な製法でチューインガムを製造することができること
を見いだし、さらに、キシリトール以外でも、130℃
以下で溶融し常温で固体である糖質であれば同様の効果
が得られることを確認し、本発明を開発・完成するに至
った。すなわち本発明は、130℃以下で溶融し常温で
固体である糖質、特にキシリトールを溶融した状態でガ
ムベースに混合することを特徴とするチューインガムの
製造方法に関する。
では常識であった、糖質を溶融させないチューインガム
の製造方法の逆の製造方法を検討し、特に粉末化により
問題の多いキシリトールを用いる場合に注目して鋭意研
究を重ねていたところ、キシリトールを溶融した状態で
ガムベースに混合することにより、品質の優れたチュー
インガムを製造することができることを発見し、溶融さ
れたキシリトールと還元水飴等の非結晶性物質とをガム
ベースに混合することで、固いガムベースであっても簡
便な製法でチューインガムを製造することができること
を見いだし、さらに、キシリトール以外でも、130℃
以下で溶融し常温で固体である糖質であれば同様の効果
が得られることを確認し、本発明を開発・完成するに至
った。すなわち本発明は、130℃以下で溶融し常温で
固体である糖質、特にキシリトールを溶融した状態でガ
ムベースに混合することを特徴とするチューインガムの
製造方法に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において「130℃以下で
溶融し常温で固体である糖質」とは、炭素数4以上の糖
質であって、融点が130℃以下でかつ常温で固体であ
るものをいい、例えば、キシリトール、D−ソルビトー
ル、D−エリスリトール、D−アラビトール、D−フル
クトース、D−デオキシリボース、L−ラムノース、ラ
フィノース(5水和物)、ラクチトール(1水和物)、
ラクチトール(2水和物)があげられる。本発明におい
ては、特にキシロースが好ましい。本発明において「キ
シリトール」とは、キシロースに水素添加し炭素1位の
還元性基をアルコールに変えて得られた糖アルコールで
ある。融点は斜方晶で61〜62℃、単斜晶で93〜9
5℃であるが、本発明では溶融されていればよく、溶融
前の結晶状態は問題とはならない。本発明に係るチュー
インガムの製造方法においては、原材料として用いる糖
質に130℃以下で溶融し常温で固体である糖質のみを
用いる場合、130℃以下で溶融し常温で固体である糖
質は、通常ガムベース100重量部に対して75〜56
7重量部、好ましくは240〜400重量部混合され
る。この範囲は、ガムベースと糖質の比率が一般に1
5:85〜40:60で好ましいチューインガムが調製
され得るとの当業者間における常識、経験則に基いて求
められるものであるが、糖質として130℃以下で溶融
し常温で固体である糖質以外の糖質をも併用する場合に
は、その割合に応じて糖質中の130℃以下で溶融し常
温で固体である糖質の含量は減少し、上記の範囲に制限
されることはない。130℃以下で溶融し常温で固体で
ある糖質の使用量や求めるチューインガムの性状等に応
じて、当業者が適宜調節し得るものである。本発明に係
るチューインガムの製造方法においては、130℃以下
で溶融し常温で固体である糖質の他に非結晶性物質、食
品組成物若しくは食品添加物を含有していてもよい。
溶融し常温で固体である糖質」とは、炭素数4以上の糖
質であって、融点が130℃以下でかつ常温で固体であ
るものをいい、例えば、キシリトール、D−ソルビトー
ル、D−エリスリトール、D−アラビトール、D−フル
クトース、D−デオキシリボース、L−ラムノース、ラ
フィノース(5水和物)、ラクチトール(1水和物)、
ラクチトール(2水和物)があげられる。本発明におい
ては、特にキシロースが好ましい。本発明において「キ
シリトール」とは、キシロースに水素添加し炭素1位の
還元性基をアルコールに変えて得られた糖アルコールで
ある。融点は斜方晶で61〜62℃、単斜晶で93〜9
5℃であるが、本発明では溶融されていればよく、溶融
前の結晶状態は問題とはならない。本発明に係るチュー
インガムの製造方法においては、原材料として用いる糖
質に130℃以下で溶融し常温で固体である糖質のみを
用いる場合、130℃以下で溶融し常温で固体である糖
質は、通常ガムベース100重量部に対して75〜56
7重量部、好ましくは240〜400重量部混合され
る。この範囲は、ガムベースと糖質の比率が一般に1
5:85〜40:60で好ましいチューインガムが調製
され得るとの当業者間における常識、経験則に基いて求
められるものであるが、糖質として130℃以下で溶融
し常温で固体である糖質以外の糖質をも併用する場合に
は、その割合に応じて糖質中の130℃以下で溶融し常
温で固体である糖質の含量は減少し、上記の範囲に制限
されることはない。130℃以下で溶融し常温で固体で
ある糖質の使用量や求めるチューインガムの性状等に応
じて、当業者が適宜調節し得るものである。本発明に係
るチューインガムの製造方法においては、130℃以下
で溶融し常温で固体である糖質の他に非結晶性物質、食
品組成物若しくは食品添加物を含有していてもよい。
【0008】本発明において非結晶性物質とは、常温に
おいて結晶化しない水溶性の物質をいい、澱粉加水分解
物及びその水素添加還元物、グリセリン、プロピレング
リコール、アラビアガム、乳酸、乳酸塩が挙げられる。
なお、簡便には、市販品「PO−20」「アマルティシ
ロップ」(いずれも商品名、東和化成工業社製)、「オ
リゴトース」(商品名、日研化学社製)等を使用するこ
ともできる。非結晶性物質の添加により、固いガムベー
スが柔軟になることは当業者において周知の事実であ
り、風船ガムベースに比して固い、味ガムベースに用い
ることで、混合の際のニーダー等の混合機の負荷を低減
させることができて好ましく、また、非結晶性物質の添
加量により、できあがったチューインガムの固さを任意
に調節することもできる。また、非結晶性物質の添加に
より、溶融された130℃以下で溶融し常温で固体であ
る糖質が結晶化するまでの時間を遅らせることができ
る。この事実は、当業者間に公知であるのみならず、非
結晶性物質の共存により結晶性物質の結晶化が遅くなる
ことは科学的に公知の事実でもある。130℃以下で溶
融し常温で固体である糖質として例えばキシリトールを
用いた場合のチューインガムの製造方法においては、ガ
ムベースへのキシリトールの混合が完了する前に誤って
温度が61℃より下がってしまう等でキシリトールが結
晶化するような場合においても、直ちにキシリトールが
結晶化することが抑制されるため、より安定した製造が
可能となり、好ましい。かかる効果を実現するために
は、非結晶性物質は、ガムベース100重量部に対し
て、通常1〜283重量部配合すればよく、好ましくは
5〜80重量部である。1重量部未満では、添加した効
果が小さいため無添加の場合とほとんど変わらず、28
3重量部を超えるとできあがったチューインガムが軟ら
かくなりすぎて好ましくない。但し、一般に市販されて
いるような形態のチューインガムではなく、より流動性
を持たせたチューインガムを製造する場合には、283
重量部を超える量であってもよく、使用濃度は当業者に
おいて必要に応じて適宜選択され得るものであって、上
記範囲に制限されるものではない。本発明において、
「食品組成物若しくは食品添加物」とは、例えば、香
料、着色料、酸味料、調味料、栄養強化剤、果実の乾燥
粉末等があげられる。本発明に係る製造方法は、まず、
キシリトールなどの130℃以下で溶融し常温で固体で
ある糖質を融点以上の温度、即ち、キシリトールの場合
であれば、斜方晶では61〜62℃以上、単斜晶では9
3〜95℃、で加熱し溶融させ、ガムベースに添加して
混合すればよい。このとき、ガムベースの温度は低温で
あれば溶融した130℃以下で溶融し常温で固体である
糖質が添加直後に結晶化し、本発明の効果を奏さないた
め、溶融された130℃以下で溶融し常温で固体である
糖質が結晶化しない温度、キシリトールであれば通常6
1℃以上であることが必要である。また、ガムベースの
種類によっては、130℃を超える高温域で著しく劣化
したり基材や軟化剤が焦げたり分解したりして変質した
りするため、130℃以下であることが好ましい。商品
としてのチューインガムは、食したときの適度な噛み心
地を与えるため、水分含量は通常0.5〜4.5重量%
となるように調整されている。従って、本発明に係るチ
ューインガムの製造方法においても、水を0.5〜4.
5重量%含有するようにガムベースに添加することがで
きる。
おいて結晶化しない水溶性の物質をいい、澱粉加水分解
物及びその水素添加還元物、グリセリン、プロピレング
リコール、アラビアガム、乳酸、乳酸塩が挙げられる。
なお、簡便には、市販品「PO−20」「アマルティシ
ロップ」(いずれも商品名、東和化成工業社製)、「オ
リゴトース」(商品名、日研化学社製)等を使用するこ
ともできる。非結晶性物質の添加により、固いガムベー
スが柔軟になることは当業者において周知の事実であ
り、風船ガムベースに比して固い、味ガムベースに用い
ることで、混合の際のニーダー等の混合機の負荷を低減
させることができて好ましく、また、非結晶性物質の添
加量により、できあがったチューインガムの固さを任意
に調節することもできる。また、非結晶性物質の添加に
より、溶融された130℃以下で溶融し常温で固体であ
る糖質が結晶化するまでの時間を遅らせることができ
る。この事実は、当業者間に公知であるのみならず、非
結晶性物質の共存により結晶性物質の結晶化が遅くなる
ことは科学的に公知の事実でもある。130℃以下で溶
融し常温で固体である糖質として例えばキシリトールを
用いた場合のチューインガムの製造方法においては、ガ
ムベースへのキシリトールの混合が完了する前に誤って
温度が61℃より下がってしまう等でキシリトールが結
晶化するような場合においても、直ちにキシリトールが
結晶化することが抑制されるため、より安定した製造が
可能となり、好ましい。かかる効果を実現するために
は、非結晶性物質は、ガムベース100重量部に対し
て、通常1〜283重量部配合すればよく、好ましくは
5〜80重量部である。1重量部未満では、添加した効
果が小さいため無添加の場合とほとんど変わらず、28
3重量部を超えるとできあがったチューインガムが軟ら
かくなりすぎて好ましくない。但し、一般に市販されて
いるような形態のチューインガムではなく、より流動性
を持たせたチューインガムを製造する場合には、283
重量部を超える量であってもよく、使用濃度は当業者に
おいて必要に応じて適宜選択され得るものであって、上
記範囲に制限されるものではない。本発明において、
「食品組成物若しくは食品添加物」とは、例えば、香
料、着色料、酸味料、調味料、栄養強化剤、果実の乾燥
粉末等があげられる。本発明に係る製造方法は、まず、
キシリトールなどの130℃以下で溶融し常温で固体で
ある糖質を融点以上の温度、即ち、キシリトールの場合
であれば、斜方晶では61〜62℃以上、単斜晶では9
3〜95℃、で加熱し溶融させ、ガムベースに添加して
混合すればよい。このとき、ガムベースの温度は低温で
あれば溶融した130℃以下で溶融し常温で固体である
糖質が添加直後に結晶化し、本発明の効果を奏さないた
め、溶融された130℃以下で溶融し常温で固体である
糖質が結晶化しない温度、キシリトールであれば通常6
1℃以上であることが必要である。また、ガムベースの
種類によっては、130℃を超える高温域で著しく劣化
したり基材や軟化剤が焦げたり分解したりして変質した
りするため、130℃以下であることが好ましい。商品
としてのチューインガムは、食したときの適度な噛み心
地を与えるため、水分含量は通常0.5〜4.5重量%
となるように調整されている。従って、本発明に係るチ
ューインガムの製造方法においても、水を0.5〜4.
5重量%含有するようにガムベースに添加することがで
きる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例
等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。 実施例1 卓上ニーダー(モデルPNV−1H入江商会社製、以下
同じ。)中で予め90℃に加熱された風船ガムベース2
5重量部に溶融され110℃に保持されたキシリトール
72重量部、水2重量部、香料1重量部を加え、練成し
成型して、ブロック状の風船ガムを調製した。 実施例2 卓上ニーダー中で予め130℃に加熱された味ガムベー
ス20重量部に溶融され110℃に保持されたキシリト
ール60重量部、水2重量部を含有する還元澱粉加水分
解物(PO−20東和化成工業社製)計19重量部、香
料1重量部を加え、練成し成型して、板状の味ガムを調
製した。 実施例3 卓上ニーダー中で予め90℃に加熱された風船ガムベー
ス25重量部に平均粒子径45マイクロメーターの微粉
末グラニュー糖30重量部、溶融され110℃に保持さ
れたキシリトール42重量部、水2重量部、香料1重量
部を加え、練成し成型して、板状の風船ガムを調製し
た。
等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。 実施例1 卓上ニーダー(モデルPNV−1H入江商会社製、以下
同じ。)中で予め90℃に加熱された風船ガムベース2
5重量部に溶融され110℃に保持されたキシリトール
72重量部、水2重量部、香料1重量部を加え、練成し
成型して、ブロック状の風船ガムを調製した。 実施例2 卓上ニーダー中で予め130℃に加熱された味ガムベー
ス20重量部に溶融され110℃に保持されたキシリト
ール60重量部、水2重量部を含有する還元澱粉加水分
解物(PO−20東和化成工業社製)計19重量部、香
料1重量部を加え、練成し成型して、板状の味ガムを調
製した。 実施例3 卓上ニーダー中で予め90℃に加熱された風船ガムベー
ス25重量部に平均粒子径45マイクロメーターの微粉
末グラニュー糖30重量部、溶融され110℃に保持さ
れたキシリトール42重量部、水2重量部、香料1重量
部を加え、練成し成型して、板状の風船ガムを調製し
た。
Claims (2)
- 【請求項1】130℃以下で溶融し常温で固体である糖
質を溶融した状態でガムベースに混合することを特徴と
するチューインガムの製造方法。 - 【請求項2】130℃以下で溶融し常温で固体である糖
質がキシリトールである請求項1記載のチューインガム
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8328678A JPH10165103A (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | チューインガムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8328678A JPH10165103A (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | チューインガムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10165103A true JPH10165103A (ja) | 1998-06-23 |
Family
ID=18212949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8328678A Pending JPH10165103A (ja) | 1996-12-09 | 1996-12-09 | チューインガムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10165103A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002293930A (ja) * | 2001-03-29 | 2002-10-09 | Mitsui Chemicals Inc | 熱可塑性ポリイミドの製造方法 |
WO2007100055A1 (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-07 | Meiji Seika Kaisha, Ltd. | 呈味持続性チューインガムとその製造方法 |
-
1996
- 1996-12-09 JP JP8328678A patent/JPH10165103A/ja active Pending
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