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JPH1016380A - インクジェット被記録媒体用処理剤及びインクジェット被記録媒体 - Google Patents

インクジェット被記録媒体用処理剤及びインクジェット被記録媒体

Info

Publication number
JPH1016380A
JPH1016380A JP8172345A JP17234596A JPH1016380A JP H1016380 A JPH1016380 A JP H1016380A JP 8172345 A JP8172345 A JP 8172345A JP 17234596 A JP17234596 A JP 17234596A JP H1016380 A JPH1016380 A JP H1016380A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording medium
polyvinyl alcohol
jet recording
pva
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8172345A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Nishiguchi
宏 西口
Toshio Watanabe
敏雄 渡辺
Akira Kitada
明 北田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DKS Co Ltd
Original Assignee
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd filed Critical Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
Priority to JP8172345A priority Critical patent/JPH1016380A/ja
Publication of JPH1016380A publication Critical patent/JPH1016380A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの吸収能力、耐ブロッキング性等の諸
特性をバランスよく具備するインクジェット被記録媒体
およびこれを得るために用いられるインクジェット被記
録媒体用処理剤を提供する。 【解決手段】 アニオン性および/またはノニオン性基
を有する変性ポリビニルアルコールを含有するインクジ
ェット被記録媒体用処理剤を基材の表面に塗布してイン
クジェット被記録媒体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
に好適に用いられるインクジェット被記録媒体、および
これを得るために用いられる処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録に用いられる被記録
媒体としては、従来、特公平3−26665号に記載さ
れているような、基紙上に微粉シリカとポリビニルアル
コールのような水溶性バインダーを含む塗工層を設けた
記録紙や、特公平3−25352号に記載されているよ
うに、キャストコート紙にけん化度50〜90モル%の
ポリビニルアルコールと架橋剤を含有する皮膜を形成し
た光沢紙、さらには特公平3−13993号に記載され
ているような、ポリエステルフィルム上に水溶性ポリビ
ニルアルコールと水不溶性ポリビニルアルコール及び水
分散型ポリエステルとの混合物からなる親水性皮膜を設
けたオーバーヘッド用記録シート等が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
記録の高速化、多色化などインクジェット記録装置の性
能の向上に伴い、インクジェット用被記録媒体に対して
も、より高度で広範な特性が要求されるようになってき
ている。すなわち、 (1)インクの吸収能力が高いこと(吸収容量が大き
く、吸収時間が早い) (2)ドットの光学濃度が高く、ドット周辺がぼけない
こと (3)ドット形状が真円に近く、その周辺が滑らかであ
ること (4)温度、湿度の変化で特性の変化が小さく、カール
を起こさないこと (5)ブロッキングを起こさないこと (6)画像が長期保存に安定で変質しないこと などの特性を同時に満足させることが要求される。
【0004】ところが、これらの諸特性を同時に満たす
ことは困難であり、従来の技術では、これらを同時に満
足させることに未だ成功していない。例えば、上記した
従来技術の被記録媒体は、いずれもドット形状と耐ブロ
ッキング性の点ではある程度の水準に達しているが、イ
ンクの吸収能力が不充分であるため、画像濃度の高い部
分すなわちインク打ち込み量の多い部分でインクのあふ
れ出しによる画像汚れや濃度ムラを起こす傾向がある。
特に、カラープリントの場合、異なった色の境界部の混
色による色汚れを起こすという問題がある。
【0005】このように、記録の高速化、画像の高密度
化、カラー化が進むにつれて、インク定着不良による画
像品位の低下が深刻な問題となっている。
【0006】一方、特公平3−29596号に記載され
ているポリビニルピロリドンを主体に組成されたインク
受容層を有する記録シートは、常温常湿ではインクの吸
収能力が比較的良好であるが、高温高湿下ではインクの
乾きが極めて遅く、ブロッキングを起こしやすいという
欠点を有する。また、記録画の機械的強度が弱く、キズ
がつきやすいという問題もある。
【0007】本発明の目的は、これらの問題を解決し
て、上記した諸特性をバランス良く同時に満足するイン
クジェット被記録媒体、およびこれを得るために用いら
れるインクジェット被記録媒体用処理剤を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1のインクジェッ
ト被記録媒体用処理剤は、アニオン性および/またはノ
ニオン性基を有する変性ポリビニルアルコール(以下、
ポリビニルアルコールをPVAと略記する)を含有す
る。
【0009】請求項2のものは、請求項1のものにおい
て、前記変性PVAがPVAにビニル化合物をマイケル
付加して得られる、あるいはマイケル付加した後、部分
的あるいは完全に加水分解して得られる変性PVAであ
る。
【0010】請求項3のものは、請求項1のものにおい
て、前記変性PVAがPVAにアクリロニトリルもしく
はアクリルアミドをマイケル付加して得られる変性PV
Aである。
【0011】請求項4のものは、請求項1のものにおい
て、前記変性PVAがPVAにアクリロニトリルもしく
はアクリルアミドをマイケル付加したのち部分的あるい
は完全に加水分解して得られる変性PVAである。
【0012】請求項5のインクジェット被記録媒体は、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット被
記録媒体用処理剤を基材の表面に塗布してなる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェット被記録媒
体用処理剤は、アニオン性および/またはノニオン性基
を有する変性PVAを含有する。
【0014】本発明で用いられる変性PVAの重合度は
特に限定されないが、200〜8,000が好ましく、
300〜4,000がより好ましい。重合度が200未
満であると、皮膜強度が弱く、本発明の目的に適さな
い。重合度が8,000を超えると、塗工液の粘度が高
くなるなど、ハンドリング性が悪くなる。
【0015】変性PVAのアニオン性および/またはノ
ニオン性基の変性率としては、2.0〜40モル%が好
ましく、4.0〜30モル%がより好ましい。2.0モ
ル%未満であると、十分なインク吸収性や解像性が得ら
れない。一方、40モル%を超えるものは、製造が困難
であり、また製造コストも高くつく。
【0016】アニオン性基の種類としては、カルボキシ
ル基、スルホン基、燐酸基等が挙げられるが、経済性、
製造のしやすさの点でカルボキシル基、スルホン基が望
ましい。
【0017】本発明で用いられるカルボキシル基変性P
VAとしては、例えば、酢酸ビニルとイタコン酸あるい
はマレイン酸などを共重合した後けん化して得られる、
いわゆる共重合変性PVAや、PVAに直接カルボキシ
ル基を導入する、いわゆる後変性PVA等が挙げられ
る。後変性でPVAにカルボキシル基を導入する方法と
しては、PVAを無水マレイン酸等で片エステル化する
方法、PVAにモノクロロ酢酸等を置換反応させる方
法、アクリル酸等をPVAにマイケル付加反応させる方
法、同じくアクリロニトリル、アクリルアミド等をマイ
ケル付加反応させた後加水分解させる方法等がある。こ
のうち反応率が高く、かつ高変性率のものが得られると
いう点で、アクリロニトリルあるいはアクリルアミドを
マイケル付加させた後加水分解する方法が望ましい。
【0018】一方、PVAにスルホン基を導入する方法
としては、例えば、酢酸ビニルとビニルスルホン酸、ス
チレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスル
ホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸(以下、AMPSと略記する)等を共重合した後
けん化する方法、ビニルスルホン酸もしくはその塩、A
MPSもしくはその塩等をPVAにマイケル付加させる
方法等がある。このうち、反応率が高く、高変性のもの
が得られるという点で、AMPSもしくはその塩をPV
Aにマイケル付加させる方法が望ましい。
【0019】次にノニオン変性の例について述べる。
【0020】ノニオン性基の種類としてはニトリル基、
アミド基、エステル基等が挙げられる。
【0021】PVAにアミド基を導入する方法として
は、例えば、アクリルアミドと酢酸ビニルを共重合した
後けん化する方法や、PVAにアクリルアミドをマイケ
ル付加反応させる方法等がある。高変性率のものが得ら
れるという点では、PVAにアクリルアミドをマイケル
付加反応させる方法が望ましい。
【0022】その他に、PVAにアクリル酸メチル等の
アクリル酸エステルをマイケル付加反応させる方法、同
じくポリエチレングリコールのモノあるいはジアクリレ
ートをマイケル付加反応させる方法、ポリエチレングリ
コールのモノあるいはジグリシジルエーテルを置換反応
させる方法等がある。
【0023】これらPVAにアニオンおよび/またはノ
ニオン性基を導入するに際しては、2種以上の方法ある
いは薬剤を併用しても良い。また、1種類の薬剤でも2
種以上の変性を行うこともできる。
【0024】1種類の薬剤で2種以上の変性を行う例と
しては、PVAにアクリルアミドをマイケル付加反応し
た後、アルカリにより一部加水分解する方法等が挙げら
れる。これによりアニオン性基(カルボキシル基)とノ
ニオン性基(アミド基)を同時に導入することができ
る。
【0025】本発明のインクジェット被記録媒体は、上
記変性PVAを含有する処理剤を基材表面に被覆して基
材表面にインク受容層を有する被記録媒体とするもので
あるが、この処理剤には本発明の目的達成を妨げない範
囲において各種バインダー、フィラー、添加剤を併用す
ることができる。
【0026】バインダーの例としては、従来公知のデン
プン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラチン、アク
リル樹脂、無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹
脂、SBRラテックス、アルギン酸ソーダ、ポリビニル
ピロリドン等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0027】フィラーの例としては、シリカ、アルミ
ナ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、塩基性
炭酸マグネシウム、タルク、クレイ、炭酸カルシウム、
酸化チタン、酸化亜鉛、及びポリエチレン、ポリスチレ
ン、ポリアクリレート等のプラスチックピグメント等が
挙げられるがこれらに限定されない。
【0028】添加剤の例としては、各種界面活性剤、染
料固着剤(耐水化剤)、消泡剤、酸化防止剤、蛍光増白
剤、紫外線吸収剤、分散剤、粘度調整剤、pH調整剤、
防カビ剤、可塑剤が挙げられる。これらの添加剤は、目
的に応じて任意に選択すればよい。
【0029】本発明の被記録媒体を構成する基材として
は、上質紙、中質紙、アート紙、ボンド紙、再生紙、バ
ライタ紙、キャストコート紙、ダンボール紙等の紙や、
ポリエチレンテレフタレート、ジアセテート、トリアセ
テート、セロハン、セルロイド、ポリカーボネート、ポ
リイミド、ポリビニルクロライド、ポリビニリデンクロ
ライド、ポリアクリレート等のプラスチックからなるフ
ィルムもしくは板、ガラス板、あるいは木綿、レーヨ
ン、アクリル、ナイロン、絹、ポリエステル等の布を使
用することができる。これらの基材は、被記録媒体の記
録目的、記録画像の用途、あるいはその上部に被覆され
る組成物との密着性等の諸条件に応じて適宜選択され
る。
【0030】本発明の被記録媒体を作成するに当たって
は、まず上記処理剤を、必要に応じて他の添加剤と共
に、水あるいはアルコールその他の適当な有機溶媒に溶
解または分散し、塗工液を調整する。
【0031】得られた塗工液は、例えば、ロールコータ
ー法、ブレードコーター法、エアナイフコーター法、ゲ
ートロールコーター法、バーコーター法、サイズプレス
法、スプレーコート法、グラビアコーター法、カーテン
コーター法等により基材表面に塗工する。その後、例え
ば熱風乾燥炉、熱ドラム等を用いて乾燥し、本発明の被
記録媒体を得る。さらに必要に応じて、インク受容層の
平滑化あるいは表面強度の向上のためにスーパーカレン
ダー処理等を施してもよい。
【0032】インク受容層の塗工量は、総量として0.
2〜50g/mが好ましく、より好ましくは0.2〜
20g/mの範囲内である。塗工量が0.2g/m
に満たない場合には、インク受容層を設けなかった場合
に比べて塗料の発色性の点で効果がなく、一方、50g
/mを超えて設けた場合にはコート層の粉落ちが発生
し、好ましくない。塗工量を厚さで表した場合の塗工量
は、0.5〜100μmの厚みになる範囲が好適であ
る。しかし塗工量が少ない場合には、基材の一部が表面
に露出していてもよい。
【0033】本発明の被記録媒体にインクジェット記録
を行う場合のインクは、公知のものがいずれも使用可能
である。また、記録剤としては直接染料、酸性染料、塩
基性染料、反応性染料、食用色素に代表される水溶性染
料が使用可能であり、通常のインクジェット記録用のも
のを特に制限なく使用することができる。このような水
溶性染料は、従来のインク中において一般には約0.1
〜20重量%を占める割合で使用されており、本発明に
おいてもこの割合と同様でよい。
【0034】上記インクに使用する溶媒は、水又は水と
水溶性有機溶剤との混合溶媒であり、特に好適なものは
水と水溶性有機溶剤と混合溶媒であって、水溶性有機溶
剤としてインクの乾燥防止効果を有する多価アルコール
を含有するものである。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明のインクジェット
被記録媒体用処理剤およびこれを用いて得られるインク
ジェット被記録媒体を更に詳細に説明する。なお、文
中、部または%とあるものは、特に断りのない限り重量
基準である。
【0036】製造例1 酢酸ビニル75部、メタノール500部、イタコン酸
4.85部、NaOH110部、アゾビスイソブチロニ
トリル0.3部をセパラブルフラスコに仕込み、70℃
で9時間重合した。この時の重合率は81%であった。
未反応の酢酸ビニルを除去した後、理論量の1/10の
NaOHを加え、40℃で5時間けん化した。得られた
カルボキシ変性PVAの重合度は1,200、けん化度
96.3モル%であった。また、NMRで分析したとこ
ろ、カルボキシル変性率は3.3モル%であった。
【0037】製造例2 PVA(重合度1,700、けん化度99.1モル%)
40部、無水マレイン酸15部、炭酸水素ナトリウム4
部、トルエン350部をセパラブルフラスコに仕込み、
70℃で5時間撹拌した。得られた生成物を濾過した
後、メタノール、アセトンで数回精製した。なお、この
もののコロイド当量値より求めたカルボキシル変性率は
7.3モル%であった。
【0038】製造例3 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度50
0、けん化度88.2モル%)490部、NaOH20
0部、50%−モノクロロ酢酸水溶液420部、イソプ
ロピルアルコール200部を加え、60℃で8時間撹拌
した。得られた生成物をメタノールで精製した後乾燥
し、コロイド滴定で分析したところ、カルボキシル変性
率は16.2モル%であった。
【0039】製造例4 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度2,5
00、けん化度98.8モル%)440部、30%−N
aOH水溶液200部、及び50%−アクリルアミド水
溶液484部を加え、60℃で8時間撹拌した。次いで
50%−NaOH100部を加え、90℃で1時間加水
分解を行った。
【0040】得られた粉末をNMRで分析したところ、
カルボキシル変性率は29.3モル%、アミド変性率は
0.0モル%であった。
【0041】製造例5 50%−アクリルアミド水溶液484部の代わりに、ア
クリロニトリル250部を用いた以外は、全て製造例4
と同様の方法で変性を行った。
【0042】得られた粉末をNMRで分析したところ、
カルボキシル変性率は37.6モル%、シアノ変性率は
0.0モル%であった。
【0043】製造例6 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度1,7
00、けん化度98.5モル%)440部、50%−N
aOH水溶液280部、及び50%−AMPS水溶液8
28部を加え、80℃で7時間撹拌した。
【0044】得られた粉末をNMRで分析したところ、
スルホン基変性率は14.3モル%であった。
【0045】製造例7 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度5,0
00、けん化度98.2モル%)440部、30%−N
aOH水溶液70部、及び50%−アクリルアミド水溶
液284部を加え、60℃で4時間撹拌した。次いで5
0%−NaOH125部を加え、70℃で1時間加水分
解を行った。
【0046】次いで、50%−AMPSナトリウム塩水
溶液460部を加え、80℃で4時間撹拌した。
【0047】得られた粉末をNMRで分析したところ、
カルボキシル変性率は12.3モル%、スルホン基変性
率は6.5モル%、アミド変性率は4.3モル%であっ
た。
【0048】製造例8 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度1,7
00、けん化度98.8モル%)440部、30%−N
aOH水溶液200部、及び50%−アクリルアミド水
溶液484部を加え、60℃で8時間撹拌した。次いで
50%−NaOH50部を加え、70℃で1時間加水分
解を行った。
【0049】得られた粉末をNMRで分析したところ、
カルボキシル変性率は16.3モル%、アミド変性率は
10.5モル%であった。
【0050】製造例9 4リットル容の横形ブレンダーにPVA(重合度2,5
00、けん化度98.8モル%)440部、30%−N
aOH水溶液30部、及び50%−アクリルアミド水溶
液484部を加え、25℃で7時間撹拌した。
【0051】得られた粉末をNMRで分析したところ、
アミド変性率は26.5モル%、カルボキシル変性率は
0.0モル%であった。
【0052】実施例1 製造例1で得られたポリマー5部を水95部、イソプロ
ピルアルコール5部中に撹拌混合しながら添加し溶解し
た。得られた塗工液をワイヤーバーを用いて、上質紙
(銀環、山陽国策パルプ製)に、乾燥後の塗布厚が4ミ
クロンになるように塗布した後、70℃にて10分間乾
燥しスーパーカレンダーで処理して本発明の被記録媒体
を得た。上記被記録媒体に、下記組成のインクを用い
て、熱エネルギーによりインクを発泡させてインクを吐
出させるインクジェット記録装置により下記条件でカラ
ー記録を行った。
【0053】インク組成 染料 3部 ジエチレングリコール 15部 水 82部
【0054】染料 T:C.I.ダイレクトイエロー#86 M:C.I.リアクティブレッド#23 C:C.I.アシッドブルー#9 Bk:C.I.リアクティブブラック#31
【0055】記録条件 吐出周波数 :3KHz 吐出液適の容量 :30pl 記録密度 :400DPI 最大単色インク付与量:7.4ml/mm 最大色重ね数 :3色
【0056】得られたカラープリントサンプルについて
以下の項目について評価を行った。
【0057】評価項目 (1)インク吸収性 イエロー、シアン、マゼンタの3色のフルドットに記録
してから室温下(20℃、65%RH)に30秒間放置
した後、記録画像に指触した時に、インクがインク受容
層内部に取り込まれて指に付着しなくなるか否かで判断
した。付着しない場合を○、付着する場合を×、その中
間を△とした。
【0058】(2)耐ブロッキング性 イエロー、シアン、マゼンタの3色のフルドットに記録
してから記録面に温風(100℃、風速1m/秒)を1
0秒間あてた後、記録画像に40g/cmの圧力でク
リアポケット(ライオン製、ポリプロピレンフィルム)
を積層した時に、このフィルムが容易に剥離できるか否
かで判断した。容易に剥離できる場合を○、剥離にかな
りの力を要する場合を×、その中間を△とした。
【0059】(3)画像濃度 上記のプリンターを用いてベタ印字した印画物のブラッ
ク(Bk)の画像濃度を、マクベス濃度計RD−918
を用いて評価した。
【0060】(4)保存性 それぞれの記録媒体を35℃、90%RHの環境下に7
日間保管した後に、23℃、55%RHの環境下に1日
間保管し、その後に、23℃、55%RHの環境下で上
記のプリンターを用いて評価した。
【0061】保存前の記録媒体に比べ、インクの溢れ、
滲み出し、文字太りが発生し、画質が著しく劣っている
ものを×、変化の認められないものを○、その中間のも
のを△とし、インク吸収性の低下以外に画像濃度の低下
の発生しているものを××とした。
【0062】(5)画像ムラ 上記のプリンターを用いてベタ印字した印字物におい
て、前記濃淡ムラが認められないものを○、印字物と眼
とを50cm離した距離からの目視でも確認できるもの
を×、その中間のものを△とした。
【0063】(6)解像性 記録画像をOHPによりスクリーンに投影し、コントラ
ストの高い鮮明で見易い画像が得られるものを○、ブリ
ーディング等を起こして、異なる2色の境界が滲んだ
り、あるいはピッチ幅1mm、太さ0.3mmの線が明
瞭に判別できないものを×、その中間を△とした。
【0064】(7)耐カール性 印字したフィルムを住友スリーエム社製オーバーヘッド
プロジェクター(モデル4000)に乗せ、3分後コー
ナー部の浮き上がりをJIS 1級メタルスケールで測
定し、5mm以下を○、5〜10mmを△、10mm以
上を×とした。
【0065】(8)耐指紋性 印字したフィルムに右手親指を強く押しつけ、OHPに
て投影したとき、指紋がほとんど見えないものを○、う
っすらと見えるものを△、鮮明に見えるものを×とし
た。
【0066】実施例2〜10、比較例1〜3 実施例1と同様の方法で、各種の被記録媒体を作成し、
カラー記録を行った。また比較例として、市販の記録紙
及びインクジェット用トランスペアレンシーフィルム等
について同様な評価を行った。被記録媒体の内容と評価
結果を以下に示す。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】請求項5の本発明のインクジェット被記
録媒体は、インクの吸収能力、耐ブロッキング性、画像
濃度、長期保存性、画像の均一性、解像性、耐カール
性、耐指紋性等の諸特性をバランス良く具備し、インク
の種類を問わず、インクジェット記録の好適に用いられ
る。また、請求項1〜4のインクジェット被記録媒体用
処理剤によれば上記インクジェット被記録媒体が容易に
得られる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アニオン性および/またはノニオン性基
    を有する変性ポリビニルアルコールを含有してなるイン
    クジェット被記録媒体用処理剤。
  2. 【請求項2】 前記変性ポリビニルアルコールがポリビ
    ニルアルコールにビニル化合物をマイケル付加して得ら
    れる、あるいはマイケル付加した後、部分的あるいは完
    全に加水分解して得られる変性ポリビニルアルコールで
    あることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェッ
    ト被記録媒体用処理剤。
  3. 【請求項3】 前記変性ポリビニルアルコールがポリビ
    ニルアルコールにアクリロニトリルもしくはアクリルア
    ミドをマイケル付加して得られる変性ポリビニルアルコ
    ールであることを特徴とする、請求項1に記載のインク
    ジェット被記録媒体用処理剤。
  4. 【請求項4】 前記変性ポリビニルアルコールがポリビ
    ニルアルコールにアクリロニトリルもしくはアクリルア
    ミドをマイケル付加した後、部分的あるいは完全に加水
    分解して得られる変性ポリビニルアルコールであること
    を特徴とする、請求項1に記載のインクジェット被記録
    媒体用処理剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のイ
    ンクジェット被記録媒体用処理剤を基材の表面に塗布し
    てなるインクジェット被記録媒体。
JP8172345A 1996-07-02 1996-07-02 インクジェット被記録媒体用処理剤及びインクジェット被記録媒体 Pending JPH1016380A (ja)

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JP8172345A JPH1016380A (ja) 1996-07-02 1996-07-02 インクジェット被記録媒体用処理剤及びインクジェット被記録媒体

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