JPH10159037A - 破壊検知機能付き遮断桿及び遮断桿の破壊検知装置 - Google Patents
破壊検知機能付き遮断桿及び遮断桿の破壊検知装置Info
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- JPH10159037A JPH10159037A JP32007096A JP32007096A JPH10159037A JP H10159037 A JPH10159037 A JP H10159037A JP 32007096 A JP32007096 A JP 32007096A JP 32007096 A JP32007096 A JP 32007096A JP H10159037 A JPH10159037 A JP H10159037A
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Landscapes
- Refuge Islands, Traffic Blockers, Or Guard Fence (AREA)
- Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 踏切や駐車場に設置される遮断桿が破壊され
た場合、これを確実に検知できるようにする。 【解決手段】 繊維強化プラスチックよりなる遮断桿本
体1の内部には、炭素繊維束からなる非金属導電性繊維
束2が配設されており、この非金属導電性繊維束2は電
極3を通して電源4及び検出信号出力部5に接続されて
いる。遮断桿本体1に何らかの衝撃が加えられ破壊した
ような場合には、遮断桿本体1内に配設された非金属導
電性繊維束3が破損あるいは破断され、非金属導電性繊
維束3の抵抗値に変化が生じる。この抵抗値の変化が所
定のしきい値を越えた場合、遮断桿が破壊されたものと
して検知信号出力部5が検知信号を出力する。
た場合、これを確実に検知できるようにする。 【解決手段】 繊維強化プラスチックよりなる遮断桿本
体1の内部には、炭素繊維束からなる非金属導電性繊維
束2が配設されており、この非金属導電性繊維束2は電
極3を通して電源4及び検出信号出力部5に接続されて
いる。遮断桿本体1に何らかの衝撃が加えられ破壊した
ような場合には、遮断桿本体1内に配設された非金属導
電性繊維束3が破損あるいは破断され、非金属導電性繊
維束3の抵抗値に変化が生じる。この抵抗値の変化が所
定のしきい値を越えた場合、遮断桿が破壊されたものと
して検知信号出力部5が検知信号を出力する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、線路の踏切や駐車
場の出入り口に設置され、車両等の通行を制御するため
の遮断桿に関し、特に、遮断桿が破壊されたような場合
にこれを検出する破壊検知機能を備えた遮断桿とこれを
使用する遮断桿の破壊検知装置に関する。
場の出入り口に設置され、車両等の通行を制御するため
の遮断桿に関し、特に、遮断桿が破壊されたような場合
にこれを検出する破壊検知機能を備えた遮断桿とこれを
使用する遮断桿の破壊検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】線路の踏切や駐車場の出入り口で、車両
等の移動体の進行あるいは停止を制御するために通行路
を横切るようにして上下動可能に遮断桿を設置すること
が行われている。この遮断桿は、通常、それ自体強い強
度が与えられているものではなく、車両等に強引な進行
や、無謀な運転のため、遮断桿が破壊されるという事例
が多発しており、管理者が遮断桿の状況を常に把握しき
れずにいるために、遮断桿が破壊されたまま放置されて
いることがある。この場合、線路の踏切などに設置され
た遮断桿であればただちに修復しなければ大事故につな
がることにもなる。また、駐車場のような場合にあって
は、駐車の管理ができなくなったり、景観を損ねるとこ
とになり、安全保障あるいは管理面で種々の支障を来す
こととなる。 そこで、遮断桿が破壊されたような場合
にはこれをただちに検知するために、遮断桿に金属性の
検知線を挿入しておいて、検知線の切断により遮断桿が
破壊されたことを検知する方法がとられていた。
等の移動体の進行あるいは停止を制御するために通行路
を横切るようにして上下動可能に遮断桿を設置すること
が行われている。この遮断桿は、通常、それ自体強い強
度が与えられているものではなく、車両等に強引な進行
や、無謀な運転のため、遮断桿が破壊されるという事例
が多発しており、管理者が遮断桿の状況を常に把握しき
れずにいるために、遮断桿が破壊されたまま放置されて
いることがある。この場合、線路の踏切などに設置され
た遮断桿であればただちに修復しなければ大事故につな
がることにもなる。また、駐車場のような場合にあって
は、駐車の管理ができなくなったり、景観を損ねるとこ
とになり、安全保障あるいは管理面で種々の支障を来す
こととなる。 そこで、遮断桿が破壊されたような場合
にはこれをただちに検知するために、遮断桿に金属性の
検知線を挿入しておいて、検知線の切断により遮断桿が
破壊されたことを検知する方法がとられていた。
【0003】そのほか、遮断桿の破壊が生じると予測さ
れる場所に歪みセンサを設けて、遮断桿にかかる負荷を
検出して遮断桿に生じる異常を検知することも試みられ
ている。
れる場所に歪みセンサを設けて、遮断桿にかかる負荷を
検出して遮断桿に生じる異常を検知することも試みられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、遮断桿
に金属製の検知線を挿入する方法では、遮断桿が破壊さ
れても金属の検知線が折れ曲がることはあっても切断さ
れず遮断桿の破壊が検知されないといった問題があっ
た。
に金属製の検知線を挿入する方法では、遮断桿が破壊さ
れても金属の検知線が折れ曲がることはあっても切断さ
れず遮断桿の破壊が検知されないといった問題があっ
た。
【0005】また、歪みセンサを使用する方法では、風
や地面の振動によって遮断桿に生じる歪みにも反応して
しまい、不要な信号、つまり誤報を発生してしまうとい
う問題があった。本発明は上記の問題点を解決するため
になされたものであり、遮断桿の破壊を確実に検知でき
しかも誤報のない、信頼性の高い遮断桿及びその遮断桿
を使用した遮断桿の破壊検知装置を提供することを目的
とする。
や地面の振動によって遮断桿に生じる歪みにも反応して
しまい、不要な信号、つまり誤報を発生してしまうとい
う問題があった。本発明は上記の問題点を解決するため
になされたものであり、遮断桿の破壊を確実に検知でき
しかも誤報のない、信頼性の高い遮断桿及びその遮断桿
を使用した遮断桿の破壊検知装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の破壊検知機能付き遮断桿において、請求項
1の発明は、移動体の進行、停止を制御する遮断桿であ
って、遮断桿本体と、前記遮断桿本体内に配設されてい
る非金属導電性繊維束と、を有することを特徴とする。
に、本発明の破壊検知機能付き遮断桿において、請求項
1の発明は、移動体の進行、停止を制御する遮断桿であ
って、遮断桿本体と、前記遮断桿本体内に配設されてい
る非金属導電性繊維束と、を有することを特徴とする。
【0007】また、請求項2の発明は、前記遮断桿本体
が、繊維強化プラスチックにより構成されていることを
特徴とする。また、請求項3の発明は、 前記非金属導
電性繊維束が、少なくとも2本以上の炭素繊維束である
ことを特徴とする。
が、繊維強化プラスチックにより構成されていることを
特徴とする。また、請求項3の発明は、 前記非金属導
電性繊維束が、少なくとも2本以上の炭素繊維束である
ことを特徴とする。
【0008】また、本発明の請求項4の遮断桿の破壊検
知装置は、内部に非金属導電性繊維束が配設された遮断
桿と、前記非金属導電性繊維束に電力を供給する電源
と、前記非金属導電性繊維束及び前記電源に接続され、
前記非金属導電性繊維束と前記電源とともに閉回路を形
成する検知信号出力部を備え、前記非金属導電性繊維束
の破断により前記閉回路に所定の電気的変化が生じたと
き、前記検知信号出力部から検知信号が出力されるよう
にしたことを特徴とする。
知装置は、内部に非金属導電性繊維束が配設された遮断
桿と、前記非金属導電性繊維束に電力を供給する電源
と、前記非金属導電性繊維束及び前記電源に接続され、
前記非金属導電性繊維束と前記電源とともに閉回路を形
成する検知信号出力部を備え、前記非金属導電性繊維束
の破断により前記閉回路に所定の電気的変化が生じたと
き、前記検知信号出力部から検知信号が出力されるよう
にしたことを特徴とする。
【0009】請求項1の発明では、遮断桿は、遮断桿本
体内に非金属導電性繊維束を配設した構成であるため、
遮断桿本体に何らかの応力が加わり、遮断桿本体が破壊
されたような場合、遮断桿本体内の非金属導電性繊維束
は伸び率が小さい材料特性を有しているため、遮断桿本
体が破壊される前に確実に破損あるいは破断され、これ
を検知することにより遮断桿本体の破壊を確実に検知す
ることが可能となる。したがって、遮断桿に信頼性の高
い破壊検知機能を与えることができる。
体内に非金属導電性繊維束を配設した構成であるため、
遮断桿本体に何らかの応力が加わり、遮断桿本体が破壊
されたような場合、遮断桿本体内の非金属導電性繊維束
は伸び率が小さい材料特性を有しているため、遮断桿本
体が破壊される前に確実に破損あるいは破断され、これ
を検知することにより遮断桿本体の破壊を確実に検知す
ることが可能となる。したがって、遮断桿に信頼性の高
い破壊検知機能を与えることができる。
【0010】また、請求項2に発明では、遮断桿本体を
繊維強化プラスチックとしたため、遮断桿本体自体の強
度を高めることができ、また、遮断桿本体と破壊検知用
の非金属導電性繊維束との強度特性の差を確実に設定す
ることができ、信頼性の高い破壊検知機能付き遮断桿と
することができる。
繊維強化プラスチックとしたため、遮断桿本体自体の強
度を高めることができ、また、遮断桿本体と破壊検知用
の非金属導電性繊維束との強度特性の差を確実に設定す
ることができ、信頼性の高い破壊検知機能付き遮断桿と
することができる。
【0011】また、請求項3の発明では、非金属導電性
繊維束を、少なくとも2本以上の複数本配設したことに
より、遮断桿本体の破壊箇所を特定して破壊を検知する
ことが可能となる。請求項4の遮断桿の破壊検知装置
は、遮断桿本体に破壊が生じた場合、それに伴って非金
属導電性繊維束に破損あるいは破断が生じるため、これ
を回路内に設けた検知信号出力部により、例えば抵抗値
の変化等の電気的変化を検出することにより検知して検
知信号として出力することが可能となる。
繊維束を、少なくとも2本以上の複数本配設したことに
より、遮断桿本体の破壊箇所を特定して破壊を検知する
ことが可能となる。請求項4の遮断桿の破壊検知装置
は、遮断桿本体に破壊が生じた場合、それに伴って非金
属導電性繊維束に破損あるいは破断が生じるため、これ
を回路内に設けた検知信号出力部により、例えば抵抗値
の変化等の電気的変化を検出することにより検知して検
知信号として出力することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。図1は、本出願の請求項4
の発明の実施例に係る遮断桿の破壊検知装置のシステム
構成を示す。
施の形態について説明する。図1は、本出願の請求項4
の発明の実施例に係る遮断桿の破壊検知装置のシステム
構成を示す。
【0013】1は遮断桿本体であり、この遮断桿本体1
は繊維強化プラスチックを材料として成形されたもの
で、この例では、長さ3,700mm、根元部(図中左
側)の外径46.2mm、先端部(図中右側)外径3
2.7mmの先細り状の円筒形状をなしている。2は非
金属導電性繊維束としての炭素繊維束であり、前遮断桿
本体2内を先端部で折り返すように配設され、その根元
部で外部に現れるようになされている。この断面構造は
図4に示すように、炭素繊維束2は遮断桿1の中に埋め
込まれた状態となっている。
は繊維強化プラスチックを材料として成形されたもの
で、この例では、長さ3,700mm、根元部(図中左
側)の外径46.2mm、先端部(図中右側)外径3
2.7mmの先細り状の円筒形状をなしている。2は非
金属導電性繊維束としての炭素繊維束であり、前遮断桿
本体2内を先端部で折り返すように配設され、その根元
部で外部に現れるようになされている。この断面構造は
図4に示すように、炭素繊維束2は遮断桿1の中に埋め
込まれた状態となっている。
【0014】3は電極であり、遮断桿1の根元部におい
て、導電性の銀ペーストで炭素繊維束2の両端で接続さ
れており、防水加工としてシリコン被覆が施されてい
る。4は電源であり、定電圧が両電極3に印加され、炭
素繊維束に電気を供給する。5は検知信号出力部であ
り、図示しない検知信号受信部に接続されている。
て、導電性の銀ペーストで炭素繊維束2の両端で接続さ
れており、防水加工としてシリコン被覆が施されてい
る。4は電源であり、定電圧が両電極3に印加され、炭
素繊維束に電気を供給する。5は検知信号出力部であ
り、図示しない検知信号受信部に接続されている。
【0015】炭素繊維束2、電極3、電源4、検知信号
出力部5は図示のように閉回路を形成しており、検知信
号出力部5は炭素繊維束2の抵抗値があらかじめ与えら
れたしきい値からはずれたことを検知すると、異常検知
信号を出力する。この例では、炭素繊維束2の初期抵抗
値は120Ω、印加電圧は5Vである。また、遮断桿1
の材料として用いた繊維強化プラスチックの引っ張り強
さは2.45×103 MPa、炭素繊維束2の引っ張り
強さは2,55×103 MPaであり、ほぼ同等の強度
を有している。一方、繊維強化プラスチックの伸び率は
4.85%であるのに対して、炭素繊維束2の伸び率は
0.6%である。
出力部5は図示のように閉回路を形成しており、検知信
号出力部5は炭素繊維束2の抵抗値があらかじめ与えら
れたしきい値からはずれたことを検知すると、異常検知
信号を出力する。この例では、炭素繊維束2の初期抵抗
値は120Ω、印加電圧は5Vである。また、遮断桿1
の材料として用いた繊維強化プラスチックの引っ張り強
さは2.45×103 MPa、炭素繊維束2の引っ張り
強さは2,55×103 MPaであり、ほぼ同等の強度
を有している。一方、繊維強化プラスチックの伸び率は
4.85%であるのに対して、炭素繊維束2の伸び率は
0.6%である。
【0016】図2は、遮断桿本体1内の炭素繊維束の配
設の仕方の一例を示す模式図である。図中、遮断桿本体
1の左が根元部、右側が遮断桿1の先端部である。本例
では、遮断桿本体1内に、2本の炭素繊維束2a、2b
が配設されている。炭素繊維束2aは、遮断桿1の先端
部(図中右側)を端部とし、遮断桿本体1の根元部(図
中左側)付近で折り返されている。炭素繊維束2bも、
同様に遮断桿本体1の先端部を端部とし、遮断桿本体1
の中間付近で折り返されている。炭素繊維束2a、2b
はそれぞれ端部において、金属性導線6a、6bに接続
されている。そして、金属性導線6a、6bは遮断桿本
体1の根元部の先へと配設されている。
設の仕方の一例を示す模式図である。図中、遮断桿本体
1の左が根元部、右側が遮断桿1の先端部である。本例
では、遮断桿本体1内に、2本の炭素繊維束2a、2b
が配設されている。炭素繊維束2aは、遮断桿1の先端
部(図中右側)を端部とし、遮断桿本体1の根元部(図
中左側)付近で折り返されている。炭素繊維束2bも、
同様に遮断桿本体1の先端部を端部とし、遮断桿本体1
の中間付近で折り返されている。炭素繊維束2a、2b
はそれぞれ端部において、金属性導線6a、6bに接続
されている。そして、金属性導線6a、6bは遮断桿本
体1の根元部の先へと配設されている。
【0017】なお、炭素繊維束2a、2bは図4のよう
に繊維強化プラスチックの遮断桿本体1の中に埋め込ま
れ、金属性導線6a、6bは遮断桿本体1の内部の空洞
部分に配設されるのが望ましい。上記構成の遮断桿にお
いて、遮断桿本体1に、図2のA付近において、何らか
の衝撃が加わり、歪みによって伸びが生じたことによる
ひび等の破損が起きた場合、炭素繊維束2aは破壊され
るが、炭素繊維束2bは破損の影響を受けないので破壊
されない。遮断桿本体1に、図2中のB点付近におい
て、歪みによって伸びが生じたことによるひび等の破損
が起きた場合、炭素繊維束2a,2bはともに破壊され
る。いずれの場合においても、金属性導線6a,6bは
遮断桿本体1の内部の空洞部分に配設されているため、
遮断桿本体1が完全に切断されたときなど以外は、切れ
ることはない。
に繊維強化プラスチックの遮断桿本体1の中に埋め込ま
れ、金属性導線6a、6bは遮断桿本体1の内部の空洞
部分に配設されるのが望ましい。上記構成の遮断桿にお
いて、遮断桿本体1に、図2のA付近において、何らか
の衝撃が加わり、歪みによって伸びが生じたことによる
ひび等の破損が起きた場合、炭素繊維束2aは破壊され
るが、炭素繊維束2bは破損の影響を受けないので破壊
されない。遮断桿本体1に、図2中のB点付近におい
て、歪みによって伸びが生じたことによるひび等の破損
が起きた場合、炭素繊維束2a,2bはともに破壊され
る。いずれの場合においても、金属性導線6a,6bは
遮断桿本体1の内部の空洞部分に配設されているため、
遮断桿本体1が完全に切断されたときなど以外は、切れ
ることはない。
【0018】このように、炭素繊維束を、折り返し部が
異なるようにして複数本配設しておけば、破壊により抵
抗の増した炭素繊維束を特定することにより、遮断桿本
体1の破損箇所を特定することができる。遮断桿本体は
あまり頑丈するぎるとかえって危険となるので、通常は
ある程度強度を低くしている。そして、遮断桿が折れる
場合は、構造上、根元部が折れることが多く、図2のよ
うに炭素繊維束を配設しておけば根元部で折れたかどう
か知る上で有効である。そして、根元部で折れた場合に
は、多少遮断桿の長さが短くなっても支障がない場合な
ど、状況に応じて再利用することが可能となるため、新
しい遮断桿を準備することなく、ただちに現場に出向い
て修復作業に取りかかることも可能となる。
異なるようにして複数本配設しておけば、破壊により抵
抗の増した炭素繊維束を特定することにより、遮断桿本
体1の破損箇所を特定することができる。遮断桿本体は
あまり頑丈するぎるとかえって危険となるので、通常は
ある程度強度を低くしている。そして、遮断桿が折れる
場合は、構造上、根元部が折れることが多く、図2のよ
うに炭素繊維束を配設しておけば根元部で折れたかどう
か知る上で有効である。そして、根元部で折れた場合に
は、多少遮断桿の長さが短くなっても支障がない場合な
ど、状況に応じて再利用することが可能となるため、新
しい遮断桿を準備することなく、ただちに現場に出向い
て修復作業に取りかかることも可能となる。
【0019】図3は、図1中の繊維強化プラスチックよ
りなる遮断桿本体1において、根元を固定しておいて。
径方向に曲げ試験を行ったときの付加応力W、変位量
ε、炭素繊維束2の抵抗値Rの関係を示す図であり、点
線が付加応力Wと変位量εとの関係を示す図であり、実
線が炭素繊維束2の変位量εと抵抗値Rとの関係を示す
図である。
りなる遮断桿本体1において、根元を固定しておいて。
径方向に曲げ試験を行ったときの付加応力W、変位量
ε、炭素繊維束2の抵抗値Rの関係を示す図であり、点
線が付加応力Wと変位量εとの関係を示す図であり、実
線が炭素繊維束2の変位量εと抵抗値Rとの関係を示す
図である。
【0020】曲げ試験を行った場合、点線に示すように
付加応力Wが増加すると変位量εもそれに比例して増加
する。上述のように、炭素繊維束2も、小さいながら
0.6%という伸び率を有しているので変位量εがある
程度増加しても、実線で示すように抵抗値はほとんど変
化しない。しかし、図3中のCの時点で遮断桿本体1は
破壊するのであるが、繊維強化プラスチックよりも伸び
率の小さい炭素繊維束2は、繊維強化プラスチックの遮
断桿1の破壊の寸前に破壊するので、図示のごとく抵抗
値が急激に上昇する。そして、検知信号出力部5がこの
抵抗値の変化を検知してあらかじめ設定されたしきい値
を越えたときに検知信号を出力するので、遮断桿の破壊
を検知することができる。
付加応力Wが増加すると変位量εもそれに比例して増加
する。上述のように、炭素繊維束2も、小さいながら
0.6%という伸び率を有しているので変位量εがある
程度増加しても、実線で示すように抵抗値はほとんど変
化しない。しかし、図3中のCの時点で遮断桿本体1は
破壊するのであるが、繊維強化プラスチックよりも伸び
率の小さい炭素繊維束2は、繊維強化プラスチックの遮
断桿1の破壊の寸前に破壊するので、図示のごとく抵抗
値が急激に上昇する。そして、検知信号出力部5がこの
抵抗値の変化を検知してあらかじめ設定されたしきい値
を越えたときに検知信号を出力するので、遮断桿の破壊
を検知することができる。
【0021】なお、遮断桿の炭素繊維束による破壊に対
する検知感度は、炭素繊維束の炭素繊維の数によって左
右される。炭素繊維の数が少ないほど、検知感度は高く
なる。したがって、遮断桿の製作時に、炭素繊維の数を
必要に応じて調節することによって、遮断桿の曲げ応力
に対する強度に応じて遮断桿の破壊の検知感度を自由に
設定することができる。
する検知感度は、炭素繊維束の炭素繊維の数によって左
右される。炭素繊維の数が少ないほど、検知感度は高く
なる。したがって、遮断桿の製作時に、炭素繊維の数を
必要に応じて調節することによって、遮断桿の曲げ応力
に対する強度に応じて遮断桿の破壊の検知感度を自由に
設定することができる。
【0022】また、遮断桿の材質としては繊維強化プラ
スチックに限定されるのでなく、移動体の進行、停止を
制御する遮断桿としての機能を果たすものであればよ
い。さらに、非金属導電繊維束としては、炭素繊維に限
らず、炭化ケイ素繊維束など、同様な機能を有するもの
であればよい。
スチックに限定されるのでなく、移動体の進行、停止を
制御する遮断桿としての機能を果たすものであればよ
い。さらに、非金属導電繊維束としては、炭素繊維に限
らず、炭化ケイ素繊維束など、同様な機能を有するもの
であればよい。
【0023】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、風や地面の振
動等による、破壊を伴わない遮断桿の歪みは検出せず、
遮断桿の破壊のみを確実に検出することができる信頼性
の高い破壊検知機能付き遮断桿を実現することができ
る。
動等による、破壊を伴わない遮断桿の歪みは検出せず、
遮断桿の破壊のみを確実に検出することができる信頼性
の高い破壊検知機能付き遮断桿を実現することができ
る。
【0024】請求項2の発明によれば、遮断桿本体と破
壊検知用の非金属導電性繊維束との強度特性の差を確実
に設定することができ、信頼性の高い破壊検知機能付き
遮断桿とすることができる。請求項3の発明によれば、
非金属導電性繊維束を、少なくとも2本以上の複数本配
設したことにより、遮断桿本体の破壊箇所を特定して破
壊を検知することが可能となる。
壊検知用の非金属導電性繊維束との強度特性の差を確実
に設定することができ、信頼性の高い破壊検知機能付き
遮断桿とすることができる。請求項3の発明によれば、
非金属導電性繊維束を、少なくとも2本以上の複数本配
設したことにより、遮断桿本体の破壊箇所を特定して破
壊を検知することが可能となる。
【0025】請求項4の発明によれば、遮断桿内部に配
設した非金属導電性繊維束に電源及び検出信号出力部を
接続することにより信頼性の高い遮断桿破壊検知システ
ムを構成することが可能となり、線路や駐車場に設置し
た遮断桿の管理を容易にするこができる。
設した非金属導電性繊維束に電源及び検出信号出力部を
接続することにより信頼性の高い遮断桿破壊検知システ
ムを構成することが可能となり、線路や駐車場に設置し
た遮断桿の管理を容易にするこができる。
【図1】本発明による破壊検知機能付き遮断桿を用いた
遮断桿破壊検知装置のシステム構成を示す図である。
遮断桿破壊検知装置のシステム構成を示す図である。
【図2】遮断桿本体内の非金属導電性繊維束の配設方法
の一例を示す図である。
の一例を示す図である。
【図3】本発明の遮断桿の、曲げ試験による付加応力、
変位量、炭素繊維束の抵抗値の関係を示す図である。
変位量、炭素繊維束の抵抗値の関係を示す図である。
【図4】遮断桿における炭素繊維束の配置位置を示す遮
断桿の断面の模式図である。
断桿の断面の模式図である。
1 遮断桿本体 2 非金属導電性炭素繊維束 2a、2b 炭素繊維束 3 電極 4 電源 5 検知信号出力部 6a、6b 金属性導線
Claims (4)
- 【請求項1】 移動体の進行、停止を制御する遮断桿で
あって、 遮断桿本体と、 前記遮断桿本体内に配設されている非金属導電性繊維束
と、 を有することを特徴とする破壊検知機能付き遮断桿。 - 【請求項2】 前記遮断桿本体が、繊維強化プラスチッ
クにより構成されていることを特徴とする請求項1記載
の破壊検知機能付き遮断桿。 - 【請求項3】 前記非金属導電性繊維束が、少なくとも
2本以上の炭素繊維束であることを特徴とする請求項項
1または請求項2記載の破壊検知機能付き遮断桿。 - 【請求項4】 内部に非金属導電性繊維束が配設された
遮断桿と、前記非金属導電性繊維束に電力を供給する電
源と、前記非金属導電性繊維束及び前記電源に接続さ
れ、前記非金属導電性繊維束と前記電源とともに閉回路
を形成する検知信号出力部を備え、前記非金属導電性繊
維束の破断により前記閉回路に所定の電気的変化が生じ
たとき、前記検知信号出力部から検知信号が出力される
ようにしたことを特徴とする遮断桿の破壊検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32007096A JPH10159037A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 破壊検知機能付き遮断桿及び遮断桿の破壊検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32007096A JPH10159037A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 破壊検知機能付き遮断桿及び遮断桿の破壊検知装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10159037A true JPH10159037A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=18117393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32007096A Pending JPH10159037A (ja) | 1996-11-29 | 1996-11-29 | 破壊検知機能付き遮断桿及び遮断桿の破壊検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10159037A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040031530A (ko) * | 2002-10-07 | 2004-04-13 | 이준희 | 도전체를 갖는 파괴예측용 유리섬유강화 플라스틱 경화체및 제조방법 |
JP2009234447A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Kyosan Electric Mfg Co Ltd | 踏切しゃ断機のしゃ断かん折損検知装置 |
-
1996
- 1996-11-29 JP JP32007096A patent/JPH10159037A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20040031530A (ko) * | 2002-10-07 | 2004-04-13 | 이준희 | 도전체를 갖는 파괴예측용 유리섬유강화 플라스틱 경화체및 제조방법 |
JP2009234447A (ja) * | 2008-03-27 | 2009-10-15 | Kyosan Electric Mfg Co Ltd | 踏切しゃ断機のしゃ断かん折損検知装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20050523 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050531 |
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A02 | Decision of refusal |
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