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JPH10158631A - 摩擦材 - Google Patents

摩擦材

Info

Publication number
JPH10158631A
JPH10158631A JP31783496A JP31783496A JPH10158631A JP H10158631 A JPH10158631 A JP H10158631A JP 31783496 A JP31783496 A JP 31783496A JP 31783496 A JP31783496 A JP 31783496A JP H10158631 A JPH10158631 A JP H10158631A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnesium hydroxide
friction material
thermosetting resin
friction
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31783496A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Shimamura
正一 島村
Yukinori Omote
征則 表
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP31783496A priority Critical patent/JPH10158631A/ja
Publication of JPH10158631A publication Critical patent/JPH10158631A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温での摩擦特性が良好な摩擦材を提供す
る。 【解決手段】 熱硬化性樹脂との親和性を高める表面処
理を施した非繊維状水酸化マグネシウム粉体を5〜75
体積%含む熱硬化性樹脂よりなる摩擦材。 【効果】 非繊維状の水酸化マグネシウム粉体を用いる
ため、高温での摩擦特性の安定化に有効な水酸化マグネ
シウムを多量に配合して高温での摩擦特性が良好な摩擦
材とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は摩擦材に係り、特
に、自動車や各種産業用機械のディスクパッドやブレー
キライニング等に使用される摩擦材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車や各種産業用機械のディス
クパッドやブレーキライニング等に使用される摩擦材と
して、アスベストを含有しないノンアスベスト系摩擦材
の開発が進められ、多くの提案がなされている。
【0003】例えば、特開平6−228327号公報に
は、アスベスト以外の補強繊維と、フェノール樹脂等の
熱硬化性樹脂と、黒鉛、硫酸バリウム等の充填材とを含
有する摩擦材において、補強繊維の一部として水酸化マ
グネシウム繊維を摩擦材全量に対して50体積%以下含
有させることで、熱履歴後の強度を上げ亀裂発生を防止
した摩擦材が提案されている。
【0004】この種の摩擦材は、一般に、外気温から4
00℃以上の高温までの温度範囲で使用されるが、使用
温度が250℃以上となると、摩擦材を構成するフェノ
ール樹脂等の熱硬化性樹脂が熱分解して摩擦材の摩擦特
性を低下させる。
【0005】これに対して、水酸化マグネシウムは36
0℃付近で吸熱分解するため、水酸化マグネシウムを摩
擦材に配合すると、ブレーキ等によって発生した熱の一
部を吸熱し、摺動面の温度を下げ、熱硬化性樹脂の熱分
解による摩擦特性の低下を防止することができる。
【0006】なお、摩擦材は一般に130〜250℃で
成形硬化されて製造されるが、水酸化マグネシウムはこ
の温度では分解されず、熱硬化性樹脂が急激に熱分解す
る350℃以上で吸熱作用を発揮する。このような吸熱
作用を示すものとして、水酸化マグネシウムの他に水酸
化アルミニウムがあるが、水酸化アルミニウムは分解温
度が200℃程度であるため成形時に分解してしまい、
350℃以上での熱硬化性樹脂の熱分解防止効果は得ら
れない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、水酸化マ
グネシウムは、摩擦材が高温で使用された際に、摩擦材
の熱硬化性樹脂の熱分解を防止して、摩擦特性を安定さ
せる効果を奏するものであり、その効果は、水酸化マグ
ネシウムの配合量が多い程高いものとなる。特に、水酸
化マグネシウムを摩擦材全量に対して50体積%以上添
加することにより、優れた効果が得られる。
【0008】しかしながら、特開平6−228327号
公報記載の摩擦材で用いる水酸化マグネシウムは、繊維
形状であるため、摩擦材全量に対して50体積%以上添
加した場合には、成形原料が非常に嵩高くなる。そし
て、このような成形原料を成形すると、成形時の成形体
のスプリングバックが大きいために、成形時に亀裂が発
生し易い。
【0009】このようなことから、特開平6−2283
27号公報記載の摩擦材では、水酸化マグネシウム繊維
を多量に配合することができず、このため、水酸化マグ
ネシウムによる摩擦特性の安定化効果を十分に得ること
はできないという欠点があった。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決し、水酸
化マグネシウムの多量配合が可能で、高温での摩擦特性
が良好な摩擦材を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の摩擦材は、熱硬
化性樹脂との親和性を高める表面処理を施した非繊維状
水酸化マグネシウム粉体を5〜75体積%含む熱硬化性
樹脂よりなることを特徴とする。
【0012】本発明の摩擦材では、水酸化マグネシウム
として、非繊維状の水酸化マグネシウム粉体を配合する
ため、水酸化マグネシウム繊維を用いる場合のように、
成形原料が過度に嵩高くなることはなく、このため、水
酸化マグネシウムを摩擦材全量に対して多量に配合して
も成形時に亀裂を生じることなく、良好な摩擦材を製造
することができる。しかも、水酸化マグネシウム粉体は
熱硬化性樹脂との親和性を高める表面処理を施してある
ため、熱硬化性樹脂とのなじみが良く、多量に配合して
も摩擦材から剥落したり亀裂が発生したりすることもな
い。
【0013】従って、高温での摩擦特性の安定化に有効
な水酸化マグネシウムを多量に配合して高温での摩擦特
性が良好な摩擦材とすることができる。
【0014】本発明においては、特に、摩擦調整材とし
て三酸化アンチモン及び/又は三硫化アンチモンを10
体積%以下含有させることにより、摩擦特性をさらに安
定させることができ、また、摩擦材の摩耗を低減するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
する。
【0016】本発明の摩擦材の結合剤となる熱硬化性樹
脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂
又はこれらの変性樹脂が挙げられるが、特にフェノール
樹脂が好適である。
【0017】本発明で用いる非繊維状の水酸化マグネシ
ウム粉体は、アスペクト比3以下、粒径0.1〜1.0
μm程度の粉体が好ましい。
【0018】本発明において、このような水酸化マグネ
シウム粉体に対して、熱硬化性樹脂との親和性を高める
ための表面処理、例えば、ステアリン酸塩等の表面処理
剤による処理、シランカップラー等のカップリング剤に
よる処理を施して熱硬化性樹脂に配合する。表面処理剤
で処理する場合、水酸化マグネシウム粉体に対してこれ
らの表面処理剤を1〜10重量%程度付着させて処理す
る。また、カップリング剤で処理する場合、水酸化マグ
ネシウム粉体に対してこれらのカップリング剤を0.1
〜5重量%程度付着させる。このような表面処理を施す
ことにより、水酸化マグネシウム粉体とフェノール樹脂
等の熱硬化性樹脂との混合及び均一分散性が向上し、製
造時や使用時の亀裂等を防止することができる。
【0019】本発明においては、このような表面処理を
施した非繊維状の水酸化マグネシウム粉体を5〜75体
積%配合する。前述の如く、この配合量は多い程、高温
での摩擦特性が安定するが、75体積%を超えて配合す
ると相対的に熱硬化性樹脂量が少なくなり、結合強度が
低下して成形時に亀裂が発生し易くなる。好ましい水酸
化マグネシウム粉体の配合量は50〜75体積%であ
る。
【0020】本発明の摩擦材では、更に、摩擦調整材と
して、三酸化アンチモン及び/又は三硫化アンチモンを
含有させることでより一層高温での摩擦特性を安定化さ
せると共に耐摩耗性を高め、摩擦材の摩耗を防止するこ
とができる。三酸化アンチモン及び/又は三硫化アンチ
モンの含有量は過度に多いと、相対的に他の材料の配合
量が少なくなり摩擦材としての特性を損なうことから、
三酸化アンチモン及び/又は三硫化アンチモンの含有量
は摩擦材の10体積%以下、特に5〜8体積%であるこ
とが好ましい。
【0021】本発明の摩擦材は、その他の成分として、
アスベスト以外の補強繊維、例えば、アラミド繊維等の
有機繊維、ガラス繊維、ロックウール、セラミックス繊
維、チタン酸カリウム繊維等の無機繊維、鉄、銅、青
銅、アルミニウム、黄銅等の金属繊維等の1種又は2種
以上;充填材、例えば、黒鉛、硫酸バリウム、二硫化モ
リブデン、カシューダスト、金属粉、アルミナ等のセラ
ミックス粉、炭酸カルシウム、ケイ酸ジルコニウム等の
1種又は2種以上等を含有していても良い。
【0022】本発明の摩擦材の好ましい配合割合は次の
通りである。 熱硬化性樹脂:8〜20体積% 非繊維状水酸化マグネシウム粉体:50〜75体積% 補強繊維:2〜25体積% 充填材:8〜30体積% 摩擦調整材(三酸化アンチモン及び/又は三硫化アンチ
モン):3〜10体積% なお、補強繊維としては、繊維径3〜300μm,繊維
長さ0.1〜5mmのものが好適である。また、充填材
としては粒径0.5〜500μm程度のものが好適であ
る。
【0023】本発明の摩擦材は、熱硬化性樹脂、非繊維
状水酸化マグネシウム粉体、その他、補強繊維、充填
材、摩擦調整材等を所定割合で混合し、混合材料を熱硬
化性樹脂の硬化温度、例えば熱硬化性樹脂としてフェノ
ール樹脂を用いたものであれば130〜180℃,50
〜600kg/cm2 で3〜15分間加熱加圧成形した
後、150〜200℃で3〜15時間熱処理することに
より製造することができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0025】なお、下記の実施例及び比較例で用いた材
料の仕様は次の通りである。
【0026】非繊維状水酸化マグネシウム粉体(表面処
理品):アスペクト比1〜3、平均粒径1μmの水酸化
マグネシウム粉体を、ステアリン酸ナトリウム5重量%
で表面処理したもの。 非繊維状水酸化マグネシウム粉体(非表面処理品):上
記表面処理品と同様のアスペクト比及び平均粒径で表面
処理を施していないもの。 水酸化マグネシウム繊維:繊維径0.1〜5μm、繊維
長さ10〜50μmの水酸化マグネシウム繊維。 熱硬化性樹脂:フェノール樹脂 銅繊維:平均繊維径60μm、平均繊維長さ3mm。
【0027】アラミド繊維:平均繊維径12μm、平均
繊維長さ6mmのフィブリル状 黒鉛:平均粒径150μm アルミナ:平均粒径5μm カシューダスト:平均粒径150μm 三硫化アンチモン:平均粒径50μm 三酸化アンチモン:平均粒径1μm 実施例1〜8、比較例1〜4 表1に示す配合で乾式混合機により材料を均一に分散、
混合し、混合材料を温度150℃,圧力400kg/c
2 で10分間加熱加圧成形した後、温度210℃の熱
風乾燥機で10時間熱処理して、長さ150mm、幅5
0mm,厚さ15μmの摩擦材を製造した。
【0028】得られた摩擦材についてダイナモ試験機に
より下記条件で摩擦試験を行った。 制動初速度:100km/hr 終速度:50km/hr 制動減速度:0.4G 制動前ブレーキ温度:350℃ 成形時及び熱処理時の亀裂発生の有無及び摩擦試験結果
を表1に示す。表1より、本発明の摩擦材は、多量の水
酸化マグネシウムを配合しても亀裂発生の問題はなく、
高温での摩擦特性が良好であることがわかる。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の摩擦材によ
れば、高温での摩擦特性が極めて良好な摩擦材が提供さ
れる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂との親和性を高める表面処
    理を施した非繊維状水酸化マグネシウム粉体を5〜75
    体積%含む熱硬化性樹脂よりなることを特徴とする摩擦
    材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、熱硬化性樹脂が三酸
    化アンチモン及び/又は三硫化アンチモンを10体積%
    以下含有することを特徴とする摩擦材。
JP31783496A 1996-11-28 1996-11-28 摩擦材 Withdrawn JPH10158631A (ja)

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JP31783496A JPH10158631A (ja) 1996-11-28 1996-11-28 摩擦材

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JP31783496A JPH10158631A (ja) 1996-11-28 1996-11-28 摩擦材

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JPH10158631A true JPH10158631A (ja) 1998-06-16

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009221400A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Advics Co Ltd 摩擦材
JP2017008167A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 株式会社アドヴィックス 非石綿系摩擦材
JP2017141352A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 日立化成株式会社 摩擦材組成物、該摩擦材組成物を用いた摩擦材及び摩擦部材

Cited By (3)

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JP2017008167A (ja) * 2015-06-19 2017-01-12 株式会社アドヴィックス 非石綿系摩擦材
JP2017141352A (ja) * 2016-02-10 2017-08-17 日立化成株式会社 摩擦材組成物、該摩擦材組成物を用いた摩擦材及び摩擦部材

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Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040203