JPH10155481A - Dnaの回収方法 - Google Patents
Dnaの回収方法Info
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- JPH10155481A JPH10155481A JP15996397A JP15996397A JPH10155481A JP H10155481 A JPH10155481 A JP H10155481A JP 15996397 A JP15996397 A JP 15996397A JP 15996397 A JP15996397 A JP 15996397A JP H10155481 A JPH10155481 A JP H10155481A
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Abstract
単な構造の器具を使用し、かつより少ない操作により精
製されたDNAを回収する方法の提供。 【解決手段】 微生物菌体を溶菌し、遊離のDNAを担
体に吸着し、担体に吸着したDNAを回収する方法。
担体の存在下、微生物菌体を溶菌し、かつ溶菌により得
られるDNAを前記担体に吸着させる工程、溶菌及び吸
着のために用いた溶液を前記担体から分離する工程、及
び前記担体に吸着したDNAをDNA溶出用溶液で溶出
させて回収する工程からなる。溶液保持能力と吸引時
に溶液透過能力とを有するメンブレンフィルター上に担
体を設けたカラムに微生物菌体を供給する工程、次い
で、前記カラム中の微生物菌体を溶菌し、かつ溶菌によ
り得られるDNAを前記担体に吸着させる工程、前の工
程で溶菌及び吸着のために用いた溶液を吸引によりカラ
ムから除去する工程、カラムにDNA溶出用溶液を供給
し、吸引して前記担体に吸着したDNAを回収する工程
からなる。
Description
DNAを回収する方法に関する。
微生物を形質転換し、得られた形質転換体を培養し、複
製増幅した形質転換体から所望のプラスミドDNAを回
収することが常時行われている。ところが形質転換体か
らプラスミドDNAを回収精製するに複数の工程が必要
であり、手間が掛かる。そこで、より簡単にプラスミド
DNAを回収精製する方法が提案されている。例えば、
特開平4−360686号公報には、微生物菌体を溶菌
した溶液から、メンブレンフィルターを介して溶液中の
不溶物を除去し、ついで限外ろ過により不純物を除去し
てDNAを濃縮するプラスミドDNA及び/又はコスミ
ドDNAの精製方法が開示されている。
は、平均孔径が10nm〜35nmであるろ過フィルタ
ーによりプラスミド混合液から不純物を除去するスーパ
ーコイル状のプラスミドDNAの精製方法が開示されて
いる。しかしながら、これらの方法では、精製されたD
NA中に、微生物菌体にDNAとともに含まれるRNA
も含まれてしまい、DNAのみを回収するするためには
別途RNAの分解の工程を必要とする。
NAとを分離する方法として、DNA吸着性の担体とカ
オトロピックな溶液とを併用する方法(カオトロピック
イオン法)が知られている〔R. Room et al,. J. Clin.
MicroBiol. Vol.28, No.3, p495-503〕。この方法を利
用して、 微生物菌体にDNAとともに含まれるRNA
を除去してDNAのみを精製する方法が特開平7−25
0681号公報に開示されている。この方法は形質転換
体培養液を第1のDNA抽出精製用カートリッジに集菌
する工程、溶菌及び不要RNAの分離工程、第1のDN
A抽出精製用カートリッジによる不純物濾過工程、第2
のDNA抽出精製用カートリッジでDNAを吸着、洗
浄、溶出する工程を含むプラスミドDNAの抽出精製方
法である。
ジを使用しなければならず、しかも上記第1のDNA抽
出精製用カートリッジは少なくともトラップフィルター
とメンブレンフィルターを有し、第2のDNA抽出精製
用カートリッジは少なくともガラス繊維フィルターとガ
ラスパウダー層とメンブレンフィルターとを有するもの
であり、単なるフィルターに比べて構造も複雑である。
さらにこの方法では、上記2つのカートリッジを使用し
て、溶液の供給と排出(吸引による)を何回も繰返行う
必要がある。
オン法を利用して、より簡単な構造の器具を使用し、か
つより少ない操作により精製されたDNAを回収する方
法を提供することにある。
溶菌し、遊離のDNAを担体に吸着し、担体に吸着した
DNAを回収する方法であって、前記担体の存在下、微
生物菌体を溶菌し、かつ溶菌により得られるDNAを前
記担体に吸着させる工程、溶菌及び吸着のために用いた
溶液を前記担体から分離する工程、及び前記担体に吸着
したDNAをDNA溶出用溶液で溶出させて回収する工
程からなることを特徴とするDNAの回収方法(第1方
法)に関する。
離のDNAを担体に吸着し、担体に吸着したDNAを回
収する方法であって、溶液保持能力と吸引時に溶液透過
能力とを有するメンブレンフィルター上に担体を設けた
カラムに微生物菌体を供給する工程、次いで、前記カラ
ム中の微生物菌体を溶菌し、かつ溶菌により得られるD
NAを前記担体に吸着させる工程、前の工程で溶菌及び
吸着のために用いた溶液を吸引によりカラムから除去す
る工程、カラムにDNA溶出用溶液を供給し、吸引して
前記担体に吸着したDNAを回収する工程からなること
を特徴とするDNAの回収方法(第2方法)に関する。
発明は、第1方法及び第2方法とも、微生物菌体を溶菌
し、遊離のDNAを担体に吸着し、担体に吸着したDN
Aを回収する方法である。本発明の方法の対象となる微
生物菌体は特に制限はない。目的とするDNAを含む微
生物菌体であればよい。例えば、宿主微生物に目的とす
るDNAを導入した形質転換体であることができる。
菌、遊離DNAの担体への吸着及び溶出は、それぞれ
公知の方法である。しかるに本発明の方法の特徴は、上
記微生物菌体の溶菌及び遊離DNAの担体への吸着を1
ポットで行うことである。本発明の第1方法では、担体
の存在下、微生物菌体に溶菌用溶液及びDNA吸着用溶
液を順次添加して前記担体にDNAを吸着させるか、ま
たは担体の存在下、微生物菌体に溶菌用溶液並びに中和
及びDNA吸着用溶液を順次添加して前記担体にDNA
を吸着させる。ガラスは、カオトロピックイオンを含有
するDNA吸着用溶液の存在下でDNAは吸着するがR
NAは吸着しない〔R. Room et al,. J. Clin. MicroBi
ol. Vol.28, No.3, p495-503〕ものである。担体として
は、ガラス、シリカゲル、アニオン交換樹脂、ハイドロ
キシアパタイト及びDiatomaceous Earthのようなセライ
トから選ぶことができる。担体の形状には特に制限はな
いが、吸着用の大きい表面積を有するものが好ましい。
担体は、例えば、メッシュフィルター、ビーズまたは粉
末であることができる。例えば、担体は、例えば、ガラ
スフィルター、ガラスビーズまたはガラス粉末であるこ
とができる。
ンを含有する溶液である。また、溶菌用溶液は、菌体の
細胞壁分解溶液(溶液I)、アルカリ−イオン化表面活
性剤溶液(溶液II)及び中和液(溶液III)からなるか、
または、菌体の細胞壁分解溶液(溶液I)及びアルカリ
−イオン化表面活性剤溶液(溶液II)からなることがで
きる。但し、後者の場合(溶菌用溶液が溶液I及び溶液
IIからるなる場合)は、中和剤とカオトロピックイオン
とを含有する単一の溶液である中和及びDNA吸着用溶
液を用いる。
をスフェロプラスト化する働きがあり、例えば、Tris-E
DTA-グルコース−リゾチーム水溶液(溶液I)を挙げる
ことができる。また、アルカリ−イオン化表面活性剤溶
液(溶液II)は、菌体の膜とタンパク質とを溶解して溶
菌すると共にDNAを変性させる働きがあり、例えば、
NaOH-SDS水溶液(溶液II) を挙げることができる。中和
液(溶液III)は、溶液IIによりアルカリ性になった溶液
を中和する働きがあり、例えば、酢酸カリウム水溶液を
挙げることができる。溶菌は、これら3種類または2種
類の溶液を菌体に順次添加していくことで行うことがで
きる。各溶液の濃度や使用量は、菌体の種類や量に応じ
て適宜決定できる。
(例えば、酢酸カリウム)とカオトロピックイオンとを
含有する溶液を用いることで、溶液の中和と並行してD
NAの吸着を行うことができ、処理時間を短縮できると
いう利点がある。また、DNA吸着用溶液として、中和
剤とカオトロピックイオンとを含有する溶液を用いる場
合、溶液のpHを6〜12の範囲に調整しておくこと
が、RNAの混入を防止するという観点から好ましい。
但し、このpH範囲は、イオン強度によってもことなる
ので、条件により適宜決定できる。尚、RNAの混入を
防止するために、溶液IにRNase を添加しておくことも
できる。
NA吸着用溶液であるカオトロピックイオンを含有する
溶液は、例えば、LiClO4、KI、NaI 、LiCl、NaCO2H、塩
酸グアニジン等を含有する水溶液を挙げることができ
る。カオトロピックな溶液の濃度や使用量等は、菌体の
種類や量に応じて適宜決定できる。DNA吸着用溶液又
は中和及びDNA吸着用溶液は、先に溶菌用溶液を添加
した菌体との混合物に担体の存在下、さらに添加する。
DNA吸着用溶液を添加することで、菌体から溶解した
DNAが担体に吸着される。本発明の特徴は、上記添加
された各溶液は、前に添加された溶液を分離除去するこ
となくそのまま順次注ぎ足され、添加の都度、溶液の分
離の必要がない点にある。尚、各溶液の添加は、1つの
溶液を添加した後、例えば、1秒〜60分程度放置した
後に次の溶液を添加することで行うことが、各操作を確
実に行うという観点から好ましい。
る。担体と溶液との分離は、デカンテーション、遠心分
離、濾過等の方法で行うことができる。溶液から分離し
た担体は、必要により洗浄し、乾燥することもできる。
洗浄には例えば、Tris-EDTA-NaCl/エタノール混合液、
エタノール、エタノール/グリセロール混合溶液等を使
用することができる。次に、前記担体に吸着したDNA
をDNA溶出用溶液で溶出させて回収する。DNA溶出
用溶液は、例えば、Tris-EDTA 緩衝液を用いることがで
きる。
引時に溶液透過能力とを有するメンブレンフィルター上
に担体を設けたカラムを使用する。このカラムを使用す
ることで、分離回収操作をより簡便に行うことができ
る。また、少量かつ複数のサンプルを同時に並行して処
理するという場合、複数のカラムを束ねたものを用いる
ことができる。また、複数の貫通孔を有するプレートの
一方の開口にメンブレンフィルターを設け孔(ウェル)
中に担体を充填したものをカラムとして使用することも
できる。
吸引時に溶液透過能力とを有するものであれば特に制限
はない。市販のメンブレンフィルターをそのまま使用す
ることができる。また、担体は、上記第1方法で説明し
たものと同様のものを使用できる。カラムの大きさや形
状等は、処理する菌体の量や溶液の量を考慮して適宜決
定できる。上記カラム中に微生物菌体を供給する。供給
する微生物菌体は、別途濾過や遠心分離等により培養液
から分離したものでもよいが、微生物菌体を含む培養液
をそのまま上記カラムに供給し、液を吸引して微生物菌
体をメンブレンフィルターで捕捉することにより、微生
物菌体を供給することもできる。
A吸着用溶液を順次添加して前記担体にDNAを吸着さ
せるか、または前記カラムに溶菌用溶液並びに中和及び
DNA吸着用溶液を順次添加して前記担体にDNAを吸
着させる。ここで使用する溶菌用溶液、DNA吸着用溶
液並びに中和及びDNA吸着用溶液は上記第1方法で説
明したものと同様のものである。前述のように、本発明
の特徴は、カラムに添加された各溶液は、前に添加され
た溶液を分離除去することなくそのまま順次注ぎ足さ
れ、添加の都度、溶液の分離の必要はない。
ンブレンフィルターを介した吸引によりカラムから除去
する。これにより、菌体の残渣はフィルター上に残り、
またDNAも担体に吸着されて、フィルター上に残る。
次いで、担体を含めてカラムを、必要により洗浄して遊
離のRNAやタンパク質等の夾雑物を除去した後、乾燥
することができる。回収するDNAの純度を高めるとい
う観点からは、上記洗浄を行うことが好ましい。洗浄に
は例えば、Tris-EDTA-NaCl/エタノール混合液、エタノ
ール、エタノール/グリセロール混合溶液等を使用する
ことができる。次いで、カラムにDNA溶出用溶液を供
給し、吸引して前記担体に吸着したDNAを回収する。
DNA溶出用溶液は、例えば、Tris-EDTA 緩衝液を用い
ることができる。
も、溶菌用溶液及びDNA吸着用溶液又は中和及びDN
A吸着用溶液を順次添加する工程、担体を溶液から分離
する工程、及び担体からDNAを溶出する工程の3つの
工程からなり、この3つの工程により、微生物菌体から
DNAを回収できる。さらに、DNAの溶出工程の前に
夾雑物の洗浄工程を設けることが、回収したDNAの純
度を高めるという観点からは好ましい。本発明の方法に
より回収されるDNAは2本鎖環状プラスミドDNAで
あり、コスミドDNA、Bacterial Artificial Chromos
ome (BAC) 、P1-derived Artificial Chromosome (PAC)
もプラスミドDNAに含まれる。
に説明する。 実施例1 マウス由来である 5.6 kb の cDNAを挿入したプラス
ミドpBluescript SK(+)を有する大腸菌SOLR株を
100μg/mlのアンピシリンを含むLB培地中で一晩培養
した。この内 0.6mlの培養液を96穴のガラスフィルター
とメンブレンで閉じたウェルに移し、吸引により液をろ
過して菌体をガラスフィルター中に集めた。菌体を含む
各ウェルに25μl の溶液I(50mM グルコース、25mMトリ
ス塩酸緩衝液[pH8.0] 、10mM EDTA 、10mg/ml リゾチー
ム) を加え、5分間放置した。その後、50μl の溶液II
(0.2N 水酸化ナトリウム、1%ドデシル硫酸ナトリウ
ム)を加えて5分間放置後、37.5μl の溶液III(3M酢酸
カリウム[pH4.8])を加えて5分間放置した。さらに 120
μl の7Mグアニジン塩酸塩溶液(吸着用溶液)を加え
て吸引によりろ過した。
塩酸緩衝液[pH8.0] 、5mM EDTA、0.2M塩化ナトリウム、
60%エタノール) を加えて吸引によりろ過する工程を2
回、300μl の80%エタノールで1回、 300μl の 100
%エタノールで1回行った。その後、吸引を20分間行っ
てガラスフィルター上のプラスミドDNAを乾燥し、最
後に65%に温めたTE緩衝液(10mMトリス塩酸[pH8.0]
、1mM EDTA) を25〜50μl 加えて吸引することにより
プラスミドDNAを溶出した。この操作により4〜6μ
gのプラスミドDNAを得ることが出来た。また、その
純度は 280nmに対する 260nmの吸光度比が2前後と高
く、ジデオキシ法によるDNA塩基配列決定法に用いて
も十分使用可能であった。
ミドpBluescript SK(+)を有する大腸菌SOLR株を
100μg/mlのアンピシリンを含むLB培地中で一晩培養
した。この内 0.6mlの培養液を96穴のガラスフィルター
とメンブレンで閉じたウェルに移し、吸引により液をろ
過して菌体をガラスフィルター中に集めた。菌体を含む
各ウェルに25μl の溶液I(50mM グルコース、25mMトリ
ス塩酸緩衝液[pH8.0] 、10mM EDTA 、10mg/ml リゾチー
ム) を加え、5分間放置した。その後、50μl の溶液II
(0.2N 水酸化ナトリウム、1%ドデシル硫酸ナトリウ
ム)を加えて5分間放置後、160 μl の中和及び吸着用
溶液(0.7M 酢酸カリウム[pH4.8、5.3Mグアニジン塩酸塩
溶液)を加えて5分間放置した。
過した後、 300μl の80%エタノールで3回、 300μl
の80%エタノール−20% グリセロールで1 回洗浄した。
その後、吸引を20分間行ってガラスフィルター上のプラ
スミドDNAを乾燥し、最後に65%に温めたTE緩衝液
(10mMトリス塩酸[pH8.0] 、1mM EDTA) を25〜50μl加
えて吸引することによりプラスミドDNAを溶出した。
NAを得ることが出来た。また、その純度は 280nmに対
する 260nmの吸光度比が2前後と高く、ジデオキシ法に
よるDNA塩基配列決定法に用いても十分使用可能であ
った。また、吸着用溶液として酢酸カリウムとグアニジ
ン塩酸塩の混合溶液を用いたため、実施例1に比べて処
理時間を約15分間短縮することができた。また、洗浄
に80%エタノール−20% グリセロールを用いることで、
100%エタノールを用いた実施例1に比べて溶出に用い
るTE緩衝液のガラスフィルターへの浸透が良く、プラ
スミドDNAの回収量に若干の改善が見られるという利
点があった。
Earth (Bio RAD Co &Ltd.)、ガラス粉末( リケン) 、
多孔質高表面積ガラス(Bio101)またはアニオン交換樹脂
(Qiagen)を用いた以外は実施例1と同様の操作を繰り返
して、各担体について4〜6μgのプラスミドDNAを
得た。4〜6μgのプラスミドDNAが最大収量である
ので、上記収量は実施例1と同程度であった。担体mg
当たりのプラスミドDNAの収量は、担体の表面積に比
例し、担体10mg当たりのプラスミドDNAの回収効
率を以下に示す。 Diatomaceous Earth (Bio RAD Co & Ltd.) 15〜20μg ガラス粉末( リケン) 5μg 多孔質高表面積ガラス(Bio101) 10〜20μg アニオン交換樹脂(Qiagen) 5μg
Claims (14)
- 【請求項1】 微生物菌体を溶菌し、遊離のDNAを担
体に吸着し、担体に吸着したDNAを回収する方法であ
って、 前記担体の存在下、微生物菌体を溶菌し、かつ溶菌によ
り得られるDNAを前記担体に吸着させる工程、 溶菌及び吸着のために用いた溶液を前記担体から分離す
る工程、及び前記担体に吸着したDNAをDNA溶出用
溶液で溶出させて回収する工程からなることを特徴とす
るDNAの回収方法。 - 【請求項2】 微生物菌体を溶菌し、遊離のDNAを担
体に吸着し、担体に吸着したDNAを回収する方法であ
って、 溶液保持能力と吸引時に溶液透過能力とを有するメンブ
レンフィルター上に担体を設けたカラムに微生物菌体を
供給する工程、 次いで、前記カラム中の微生物菌体を溶菌し、かつ溶菌
により得られるDNAを前記担体に吸着させる工程、 前の工程で溶菌及び吸着のために用いた溶液を吸引によ
りカラムから除去する工程、 カラムにDNA溶出用溶液を供給し、吸引して前記担体
に吸着したDNAを回収する工程からなることを特徴と
するDNAの回収方法。 - 【請求項3】 微生物菌体の供給を、微生物菌体を含む
培養液を供給し、次いで液を吸引して微生物菌体をメン
ブレンフィルターで捕捉することにより行う請求項2に
記載の方法。 - 【請求項4】 微生物菌体に溶菌用溶液及びDNA吸着
用溶液を順次添加して担体にDNAを吸着させる請求項
1〜3のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】 溶菌用溶液が菌体の細胞壁分解溶液(溶
液I)、アルカリ−イオン化表面活性剤溶液(溶液II)
及び中和液(溶液III)からなり、DNA吸着用溶液がカ
オトロピックイオン含有溶液である請求項4に記載の方
法。 - 【請求項6】 溶液IがTris-EDTA-グルコース−リゾチ
ーム水溶液であり、溶液IIがNaOH-SDS水溶液であり、溶
液III が酢酸カリウム水溶液である請求項5に記載の方
法。 - 【請求項7】 微生物菌体に溶菌用溶液並びに中和及び
DNA吸着用溶液を順次添加して担体にDNAを吸着さ
せる請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項8】 溶菌用溶液が菌体の細胞壁分解溶液(溶
液I)、及びアルカリ−イオン化表面活性剤溶液(溶液
II)からなり、中和及びDNA吸着用溶液が中和剤とカ
オトロピックイオンとを含有する単一の溶液である請求
項7に記載の方法。 - 【請求項9】 溶液IがTris-EDTA-グルコース−リゾチ
ーム水溶液であり、溶液IIがNaOH-SDS水溶液であり、中
和及びDNA吸着用溶液が酢酸カリウムカオトロピック
イオンとを含有する溶液である請求項8に記載の方法。 - 【請求項10】 溶液IがRNase を含有する請求項5ま
たは8に記載の方法。 - 【請求項11】 中和及びDNA吸着用溶液が6〜12の
範囲のpHに調整されている請求項7に記載の方法。 - 【請求項12】 DNA溶出用溶液で溶出前の担体を洗
浄し、乾燥する請求項1〜11のいずれか1項に記載の
方法。 - 【請求項13】 担体がガラス、シリカゲル、アニオン
交換樹脂、ハイドロキシアパタイト及びセライトからな
る群から選ばれる請求項1〜12のいずれか1項に記載
の方法。 - 【請求項14】 担体が、メッシュフィルター、ビーズ
または粉末である請求項13に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15996397A JPH10155481A (ja) | 1996-06-18 | 1997-06-17 | Dnaの回収方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-157245 | 1996-06-18 | ||
JP15724596 | 1996-06-18 | ||
JP26149796 | 1996-10-02 | ||
JP8-261497 | 1996-10-02 | ||
JP15996397A JPH10155481A (ja) | 1996-06-18 | 1997-06-17 | Dnaの回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10155481A true JPH10155481A (ja) | 1998-06-16 |
Family
ID=27321132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15996397A Pending JPH10155481A (ja) | 1996-06-18 | 1997-06-17 | Dnaの回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10155481A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000042410A1 (en) * | 1999-01-18 | 2000-07-20 | Precision System Science Co., Ltd. | Concentration device using magnetic particles and method therefor |
JP2003510254A (ja) * | 1999-09-21 | 2003-03-18 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 核酸単離方法およびキット |
US7737268B2 (en) | 2003-05-19 | 2010-06-15 | Hitachi High-Technologies Corporation | Method of recovering nucleic acids and kit for recovering nucleic acids |
WO2016035812A1 (ja) * | 2014-09-03 | 2016-03-10 | 株式会社ミズホメディー | 前処理方法及びそれに用いられる核酸抽出キット |
WO2024106421A1 (ja) * | 2022-11-15 | 2024-05-23 | 学校法人関西医科大学 | miRNAの捕集方法、捕集用メンブレンフィルター、捕集用メンブレンフィルターユニット、及び捕集用キット |
-
1997
- 1997-06-17 JP JP15996397A patent/JPH10155481A/ja active Pending
Cited By (6)
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WO2024106421A1 (ja) * | 2022-11-15 | 2024-05-23 | 学校法人関西医科大学 | miRNAの捕集方法、捕集用メンブレンフィルター、捕集用メンブレンフィルターユニット、及び捕集用キット |
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