JPH10149436A - ラスターデータ管理方式及びラスターデータ編集装置 - Google Patents
ラスターデータ管理方式及びラスターデータ編集装置Info
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- JPH10149436A JPH10149436A JP9255456A JP25545697A JPH10149436A JP H10149436 A JPH10149436 A JP H10149436A JP 9255456 A JP9255456 A JP 9255456A JP 25545697 A JP25545697 A JP 25545697A JP H10149436 A JPH10149436 A JP H10149436A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ラスターデータをベクトルデータ的に取り扱
うことができるラスターデータ管理方式及びラスターデ
ータ編集装置を提供する。 【解決手段】 中央処理装置18は、スキャナ12から
取り込まれた二値画像データに基づいて、ランレングス
の輪郭点のxy座標とその輪郭点の繋がりに関するリン
ク情報とを対にしたもので表現したラスターデータを作
成する。ラスターデータには、そのy座標に対応したイ
ンデックスが付加され、インデックスに基づいて記憶部
22に記憶される。CRT表示装置14の画面上で編集
対象図形が指定されると、中央処理装置18は、そのy
座標に対応するラスターデータを取り出し、そのリンク
情報に基づいて輪郭線に関する情報を得る。その輪郭線
に基づき編集対象図形を内部的にベクトル化し、その編
集対象図形の形状を認識した後、その認識した編集対象
図形のラスターデータについて編集処理を行う。
うことができるラスターデータ管理方式及びラスターデ
ータ編集装置を提供する。 【解決手段】 中央処理装置18は、スキャナ12から
取り込まれた二値画像データに基づいて、ランレングス
の輪郭点のxy座標とその輪郭点の繋がりに関するリン
ク情報とを対にしたもので表現したラスターデータを作
成する。ラスターデータには、そのy座標に対応したイ
ンデックスが付加され、インデックスに基づいて記憶部
22に記憶される。CRT表示装置14の画面上で編集
対象図形が指定されると、中央処理装置18は、そのy
座標に対応するラスターデータを取り出し、そのリンク
情報に基づいて輪郭線に関する情報を得る。その輪郭線
に基づき編集対象図形を内部的にベクトル化し、その編
集対象図形の形状を認識した後、その認識した編集対象
図形のラスターデータについて編集処理を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、図面を読み取って
得られたラスターデータについて移動、削除等の編集処
理を行うラスターデータ編集装置及びそれに利用される
ラスターデータ管理方式に関するものである。
得られたラスターデータについて移動、削除等の編集処
理を行うラスターデータ編集装置及びそれに利用される
ラスターデータ管理方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、CADシステム等では、たとえば
既存の図面を読み取って得られた二値画像データをベク
トルデータに変換して、データベースを構築している。
ここで、二値画像データとしては、ランレングス形式を
基本としたラスターデータが用いられる。このラスター
データは、走査線上で画素値が「0」(白)から「1」
(黒)に変化した始めの座標を始点、画素値が「1」か
ら「0」に変化する最後の座標を終点とするデータであ
る。一方、ベクトルデータは、各図形を多数の線分で近
似し、これら各線分の始点と終点との座標により表現さ
れる。ラスターデータをベクトルデータに変換するに
は、たとえば各図形に対して芯線化の処理を行う。かか
るベクトルデータでは、ベクトル図形に対して移動、複
写、削除、拡大、縮小、回転等の編集処理を容易に行う
ことができるという利点がある。
既存の図面を読み取って得られた二値画像データをベク
トルデータに変換して、データベースを構築している。
ここで、二値画像データとしては、ランレングス形式を
基本としたラスターデータが用いられる。このラスター
データは、走査線上で画素値が「0」(白)から「1」
(黒)に変化した始めの座標を始点、画素値が「1」か
ら「0」に変化する最後の座標を終点とするデータであ
る。一方、ベクトルデータは、各図形を多数の線分で近
似し、これら各線分の始点と終点との座標により表現さ
れる。ラスターデータをベクトルデータに変換するに
は、たとえば各図形に対して芯線化の処理を行う。かか
るベクトルデータでは、ベクトル図形に対して移動、複
写、削除、拡大、縮小、回転等の編集処理を容易に行う
ことができるという利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ベクトルデ
ータでは、図形を線分の集合として表現するため、ラス
ターデータを芯線化したときに得られるベクトルデータ
の内容は、ラスターデータの内容とずれることがある。
図面に描かれた図形の内容を正確に表示するという観点
からは、ラスターデータのまま保持することが望まし
い。しかし、ラスターデータでは、ベクトルデータのよ
うに編集処理を容易に行うことができない。このため、
ラスターデータをベクトルデータ的に取り扱うことがで
き、編集処理が容易に行えるラスターデータ編集装置の
実現が望まれている。
ータでは、図形を線分の集合として表現するため、ラス
ターデータを芯線化したときに得られるベクトルデータ
の内容は、ラスターデータの内容とずれることがある。
図面に描かれた図形の内容を正確に表示するという観点
からは、ラスターデータのまま保持することが望まし
い。しかし、ラスターデータでは、ベクトルデータのよ
うに編集処理を容易に行うことができない。このため、
ラスターデータをベクトルデータ的に取り扱うことがで
き、編集処理が容易に行えるラスターデータ編集装置の
実現が望まれている。
【0004】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、ラスターデータをベクトルデータ的に取り扱う
ことができるラスターデータ管理方式及びラスターデー
タ編集装置を提供することを目的とするものである。
であり、ラスターデータをベクトルデータ的に取り扱う
ことができるラスターデータ管理方式及びラスターデー
タ編集装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの請求項1記載の発明に係るラスターデータ管理方式
は、ランレングスの両端点のxy座標値と図形の輪郭を
たどるようにして前記端点が次にどの端点に繋がるかを
示すリンク情報とを対にしたもので表現したラスターデ
ータと、前記y座標値が同じ前記ラスターデータについ
て前記各y座標値毎に対応する同一のインデックスを付
加し、前記インデックスに基づいて記憶すると共に、前
記インデックスに基づいて前記ラスターデータを取り出
す管理手段と、を備えることを特徴とするものである。
めの請求項1記載の発明に係るラスターデータ管理方式
は、ランレングスの両端点のxy座標値と図形の輪郭を
たどるようにして前記端点が次にどの端点に繋がるかを
示すリンク情報とを対にしたもので表現したラスターデ
ータと、前記y座標値が同じ前記ラスターデータについ
て前記各y座標値毎に対応する同一のインデックスを付
加し、前記インデックスに基づいて記憶すると共に、前
記インデックスに基づいて前記ラスターデータを取り出
す管理手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0006】上記の目的を達成するための請求項2記載
の発明に係るラスターデータ編集装置は、ランレングス
の両端点のxy座標値と図形の輪郭をたどるようにして
前記端点が次にどの端点に繋がるかを示すリンク情報と
を対にしたもので表現したラスターデータと、前記y座
標値が同じ前記ラスターデータについて前記各y座標値
毎に対応する同一のインデックスを付加し、前記インデ
ックスに基づいて記憶すると共に、画面上で処理対象の
図形が指定されたときに、その処理対象の図形の中のy
座標値に対応する前記インデックスに基づいて前記ラス
ターデータを取り出す管理手段と、前記管理手段によっ
て取り出された前記ラスターデータの前記リンク情報に
基づいて前記図形の輪郭線に関する情報を求め、前記輪
郭線に対して内部的に芯線化処理を行うことにより前記
処理対象の図形の形状を認識し、前記形状が認識された
前記処理対象の図形の前記ラスターデータについて所定
の編集処理を行う編集処理手段と、を備えることを特徴
とするものである。
の発明に係るラスターデータ編集装置は、ランレングス
の両端点のxy座標値と図形の輪郭をたどるようにして
前記端点が次にどの端点に繋がるかを示すリンク情報と
を対にしたもので表現したラスターデータと、前記y座
標値が同じ前記ラスターデータについて前記各y座標値
毎に対応する同一のインデックスを付加し、前記インデ
ックスに基づいて記憶すると共に、画面上で処理対象の
図形が指定されたときに、その処理対象の図形の中のy
座標値に対応する前記インデックスに基づいて前記ラス
ターデータを取り出す管理手段と、前記管理手段によっ
て取り出された前記ラスターデータの前記リンク情報に
基づいて前記図形の輪郭線に関する情報を求め、前記輪
郭線に対して内部的に芯線化処理を行うことにより前記
処理対象の図形の形状を認識し、前記形状が認識された
前記処理対象の図形の前記ラスターデータについて所定
の編集処理を行う編集処理手段と、を備えることを特徴
とするものである。
【0007】本発明では、ラスターデータを、ランレン
グスの両端点のxy座標値とその端点のリンク情報とを
対にしたもので表現し、インデックスに基づいて管理す
ることにより、画面上で処理対象の図形が指定されたと
きに、その指定された処理対象の図形のy座標値に対応
するラスターデータを取り出し、その取り出したラスタ
ーデータのリンク情報に基づいて輪郭線に関する情報を
容易に得ることができるので、ラスターデータをベクト
ルデータ的に取り扱うことができる。ここで、輪郭線に
関する情報は、リンク情報に基づいて二つの端点を繋い
で得られる線分の集合からなるものである。したがっ
て、輪郭線に関する情報に基づいて処理対象の図形につ
いて内部的にベクトル化処理を行い、その処理対象の図
形の形状を認識することができるので、その認識した形
状単位でラスターデータについて移動、複写、削除、拡
大、縮小、回転等の編集処理を容易に行うことができ
る。
グスの両端点のxy座標値とその端点のリンク情報とを
対にしたもので表現し、インデックスに基づいて管理す
ることにより、画面上で処理対象の図形が指定されたと
きに、その指定された処理対象の図形のy座標値に対応
するラスターデータを取り出し、その取り出したラスタ
ーデータのリンク情報に基づいて輪郭線に関する情報を
容易に得ることができるので、ラスターデータをベクト
ルデータ的に取り扱うことができる。ここで、輪郭線に
関する情報は、リンク情報に基づいて二つの端点を繋い
で得られる線分の集合からなるものである。したがっ
て、輪郭線に関する情報に基づいて処理対象の図形につ
いて内部的にベクトル化処理を行い、その処理対象の図
形の形状を認識することができるので、その認識した形
状単位でラスターデータについて移動、複写、削除、拡
大、縮小、回転等の編集処理を容易に行うことができ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態
であるラスターデータ編集装置を用いたCADシステム
の概略構成図、図2はラスターデータを説明するための
図、図3は一例として円についてランレングスのリンク
状況を説明するための図、図4はラスターデータを記憶
部に格納する仕方を示す図である。
て図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態
であるラスターデータ編集装置を用いたCADシステム
の概略構成図、図2はラスターデータを説明するための
図、図3は一例として円についてランレングスのリンク
状況を説明するための図、図4はラスターデータを記憶
部に格納する仕方を示す図である。
【0009】図1に示すCADシステムは、画像入力装
置としてのスキャナ12と、CRT表示装置14と、位
置入力装置(pointing device )16と、中央処理装置
18と、記憶部22とを備えるものである。本実施形態
では、かかるCADシステムを用いて、図面を読み取っ
て得られたラスターデータを編集処理する場合について
考える。
置としてのスキャナ12と、CRT表示装置14と、位
置入力装置(pointing device )16と、中央処理装置
18と、記憶部22とを備えるものである。本実施形態
では、かかるCADシステムを用いて、図面を読み取っ
て得られたラスターデータを編集処理する場合について
考える。
【0010】スキャナ12は、図面を光学的に走査し、
二値画像データ化して取り込むものである。CRT表示
装置14は、スキャナ12から取り込んだ図面を表示す
るものである。位置入力装置16は、CRT表示装置1
4の画面上で編集対象となる図形を指示するものであ
り、マウスやトラックボール等が用いられる。中央処理
装置18は、スキャナ12から取り込まれた二値画像デ
ータに基づいて、所定のデータ構造を有するラスターデ
ータを作成し、管理するものである。このラスターデー
タの作成処理は、図面をスキャナ12で取り込んだ後、
自動的に実行される。また、中央処理装置18は、ラス
ターデータの編集処理を行ったりする。
二値画像データ化して取り込むものである。CRT表示
装置14は、スキャナ12から取り込んだ図面を表示す
るものである。位置入力装置16は、CRT表示装置1
4の画面上で編集対象となる図形を指示するものであ
り、マウスやトラックボール等が用いられる。中央処理
装置18は、スキャナ12から取り込まれた二値画像デ
ータに基づいて、所定のデータ構造を有するラスターデ
ータを作成し、管理するものである。このラスターデー
タの作成処理は、図面をスキャナ12で取り込んだ後、
自動的に実行される。また、中央処理装置18は、ラス
ターデータの編集処理を行ったりする。
【0011】次に、本実施形態で扱うラスターデータの
構造について説明する。二値画像データは、図2に示す
ように対象を表す黒の画素の集まりであるが、走査方向
に沿って見たときに連続する黒の画素を一つの線分とみ
なし、これらの線分(ランレングス)の集合と考えるこ
とができる。このランレングスは、その左右の端点の座
標、すなわち走査線上で画素値が「0」(白)から
「1」(黒)に変化した始めの座標(xL ,yL )と、
画素値が「1」から「0」に変化する最後の座標
(xR ,yR )とにより指定される。ある図形について
それに含まれるランレングスの端点を順次繋いでいく
と、その図形の輪郭線を得ることができる。また、かか
る輪郭線は必ず閉じる。この意味で、以下ではランレン
グスの端点を輪郭点とも称することにする。中央処理装
置18は、二値画像データに基づいて特徴量を抽出する
処理を行った後、各図形毎に輪郭点を抽出し、各輪郭点
を順にたどってその図形の輪郭線を形成するときに必要
なリンク情報を作成する。このリンク情報は、各輪郭点
が繋がる前と後の輪郭点を指し示す情報である。そし
て、ラスターデータを、各輪郭点のxy座標(xL ,y
L ),(xR ,yR )と、その輪郭点についてのリンク
情報linkL ,linkR とを対にしたもので表現する。すな
わち、図2に示すように、ラスターデータは、あるラン
レングスの左側の輪郭点については(xL [i] ,y
L [i] ,linkL [i] P ,linkL [i] F )、その右端点に
ついては(xR [i] ,yR [i] ,linkR [i] P ,linkR
[i] F )というデータ構造を持つ。ここで、link [i] P
は、所定方向に輪郭点をたどるとしたときに、次に繋が
る輪郭点を指し示し、一方、link [i] Fは、その方向と
は逆の方向に輪郭線をたどるとしたときに、次に繋がる
輪郭点を指し示す。ラスターデータは、輪郭点のy座標
毎に記憶部22上に一行単位で格納される。上記の
「i」は記憶部22上の行アドレスを表すインデックス
である。尚、本実施形態では、リンク情報は、記憶部2
2上のアドレスを用いて次の輪郭点を指定している。
構造について説明する。二値画像データは、図2に示す
ように対象を表す黒の画素の集まりであるが、走査方向
に沿って見たときに連続する黒の画素を一つの線分とみ
なし、これらの線分(ランレングス)の集合と考えるこ
とができる。このランレングスは、その左右の端点の座
標、すなわち走査線上で画素値が「0」(白)から
「1」(黒)に変化した始めの座標(xL ,yL )と、
画素値が「1」から「0」に変化する最後の座標
(xR ,yR )とにより指定される。ある図形について
それに含まれるランレングスの端点を順次繋いでいく
と、その図形の輪郭線を得ることができる。また、かか
る輪郭線は必ず閉じる。この意味で、以下ではランレン
グスの端点を輪郭点とも称することにする。中央処理装
置18は、二値画像データに基づいて特徴量を抽出する
処理を行った後、各図形毎に輪郭点を抽出し、各輪郭点
を順にたどってその図形の輪郭線を形成するときに必要
なリンク情報を作成する。このリンク情報は、各輪郭点
が繋がる前と後の輪郭点を指し示す情報である。そし
て、ラスターデータを、各輪郭点のxy座標(xL ,y
L ),(xR ,yR )と、その輪郭点についてのリンク
情報linkL ,linkR とを対にしたもので表現する。すな
わち、図2に示すように、ラスターデータは、あるラン
レングスの左側の輪郭点については(xL [i] ,y
L [i] ,linkL [i] P ,linkL [i] F )、その右端点に
ついては(xR [i] ,yR [i] ,linkR [i] P ,linkR
[i] F )というデータ構造を持つ。ここで、link [i] P
は、所定方向に輪郭点をたどるとしたときに、次に繋が
る輪郭点を指し示し、一方、link [i] Fは、その方向と
は逆の方向に輪郭線をたどるとしたときに、次に繋がる
輪郭点を指し示す。ラスターデータは、輪郭点のy座標
毎に記憶部22上に一行単位で格納される。上記の
「i」は記憶部22上の行アドレスを表すインデックス
である。尚、本実施形態では、リンク情報は、記憶部2
2上のアドレスを用いて次の輪郭点を指定している。
【0012】また、ラスターデータは、インデックスデ
ータにより管理される。インデックスデータは、y座標
毎のラスターデータ列へのリンクポインタである。中央
処理装置18は、y座標値が同じラスターデータについ
て各y座標値毎に対応する同一のインデックスを付加
し、そのインデックスに基づいて記憶部22に記憶す
る。したがって、画面上で処理対象の図形が指定された
ときに、その処理対象の図形の中のy座標値に対応する
インデックスに基づいてラスターデータを容易に取り出
すことができ、その取り出したラスターデータのリンク
情報をたどることにより、指定されたy座標の位置を含
む図形の輪郭線に関する情報を得ることができる。ラス
ターデータをこのように管理する方式は、従来なかった
ものであり、本発明の特徴の一つである。
ータにより管理される。インデックスデータは、y座標
毎のラスターデータ列へのリンクポインタである。中央
処理装置18は、y座標値が同じラスターデータについ
て各y座標値毎に対応する同一のインデックスを付加
し、そのインデックスに基づいて記憶部22に記憶す
る。したがって、画面上で処理対象の図形が指定された
ときに、その処理対象の図形の中のy座標値に対応する
インデックスに基づいてラスターデータを容易に取り出
すことができ、その取り出したラスターデータのリンク
情報をたどることにより、指定されたy座標の位置を含
む図形の輪郭線に関する情報を得ることができる。ラス
ターデータをこのように管理する方式は、従来なかった
ものであり、本発明の特徴の一つである。
【0013】いま、図3に示すような円の図形について
のラスターデータを具体的に説明する。円は多数のラン
レングスから構成される。各ランレングスの左側の輪郭
点の座標をXLj=(xLj,yLj)、右側の輪郭点の座標
をXRj=(xRj,yRj)とする。この例では、jは0か
ら24までの値をとる。円の場合、輪郭線は外側と内側
にできるが、いずれの輪郭線も一の輪郭点から所定方向
に順次、輪郭点をたどっていくと、必ず元の輪郭点に戻
る。図3では、矢印によって、一の輪郭点から次の輪郭
点への繋がり状態を表している。この矢印で示す繋がり
状態がリンク情報に相当する。この場合のラスターデー
タは、図4に示すように記憶部22に格納される。すな
わち、輪郭点のy座標が同じラスターデータを一まとめ
にして、これらに同じ行アドレスを付加している。ま
た、輪郭点(xL2,yL2)についてのリンク情報linkL2
P は、その上側にある輪郭点(xL1,yL1)を示すもの
となり、リンク情報linkL2 F は、その下側にある輪郭点
(xL3,yL3)を示すものとなる。輪郭点(xL0,
yL0)についてのリンク情報linkL0 P は、同じランレン
グスの他の輪郭点(xR0,yR0)を示すものとなり、リ
ンク情報linkL0 F は、その下側にある輪郭点(xL1,y
L1)を示すものとなる。そして、輪郭点(xL5,y L5)
についてのリンク情報linkL5 P は、その下側にある輪郭
点(xL7,yL7)を示すものとなり、リンク情報linkL5
F は、同じ走査線上にある、x座標が小さい他のランレ
ングスの輪郭点(xR4,yR4)を示すものとなる。
のラスターデータを具体的に説明する。円は多数のラン
レングスから構成される。各ランレングスの左側の輪郭
点の座標をXLj=(xLj,yLj)、右側の輪郭点の座標
をXRj=(xRj,yRj)とする。この例では、jは0か
ら24までの値をとる。円の場合、輪郭線は外側と内側
にできるが、いずれの輪郭線も一の輪郭点から所定方向
に順次、輪郭点をたどっていくと、必ず元の輪郭点に戻
る。図3では、矢印によって、一の輪郭点から次の輪郭
点への繋がり状態を表している。この矢印で示す繋がり
状態がリンク情報に相当する。この場合のラスターデー
タは、図4に示すように記憶部22に格納される。すな
わち、輪郭点のy座標が同じラスターデータを一まとめ
にして、これらに同じ行アドレスを付加している。ま
た、輪郭点(xL2,yL2)についてのリンク情報linkL2
P は、その上側にある輪郭点(xL1,yL1)を示すもの
となり、リンク情報linkL2 F は、その下側にある輪郭点
(xL3,yL3)を示すものとなる。輪郭点(xL0,
yL0)についてのリンク情報linkL0 P は、同じランレン
グスの他の輪郭点(xR0,yR0)を示すものとなり、リ
ンク情報linkL0 F は、その下側にある輪郭点(xL1,y
L1)を示すものとなる。そして、輪郭点(xL5,y L5)
についてのリンク情報linkL5 P は、その下側にある輪郭
点(xL7,yL7)を示すものとなり、リンク情報linkL5
F は、同じ走査線上にある、x座標が小さい他のランレ
ングスの輪郭点(xR4,yR4)を示すものとなる。
【0014】一般的に、リンク情報は、次のようにして
作成できる。たとえば、図形が直線や円弧等の両端が繋
がっていない開曲線状のものである場合、一のランレン
グスとy座標値に関して上方向(下方向)に隣合うラン
レングスがあれば、その一のランレングスの端点をその
隣合うランレングスの端点に繋げ、一方、一のランレン
グスとy座標値に関して上方向(下方向)に隣合うラン
レングスがなければ、その一のランレングスの端点を同
じランレングスの他方の端点に繋げるようにしてリンク
情報を作成する。また、図形が円や楕円等の閉曲線状の
ものである場合、外側の輪郭については、上記開曲線の
場合と同様にしてリンク情報を作成する。そして、内側
の輪郭については、同一のy座標値について二つのラン
レングスがあるデータを選んだ後、一のランレングスと
y座標値に関して上方向(下方向)に隣合うランレング
スがあれば、その一のランレングスの端点をその隣合う
ランレングスの端点に繋げ、一方、一のランレングスと
y座標値に関して上方向(下方向)に隣合うランレング
スがなければ、その一のランレングスの端点を同じy座
標値を有する他のランレングスの端点に繋ぐようにして
リンク情報を作成する。
作成できる。たとえば、図形が直線や円弧等の両端が繋
がっていない開曲線状のものである場合、一のランレン
グスとy座標値に関して上方向(下方向)に隣合うラン
レングスがあれば、その一のランレングスの端点をその
隣合うランレングスの端点に繋げ、一方、一のランレン
グスとy座標値に関して上方向(下方向)に隣合うラン
レングスがなければ、その一のランレングスの端点を同
じランレングスの他方の端点に繋げるようにしてリンク
情報を作成する。また、図形が円や楕円等の閉曲線状の
ものである場合、外側の輪郭については、上記開曲線の
場合と同様にしてリンク情報を作成する。そして、内側
の輪郭については、同一のy座標値について二つのラン
レングスがあるデータを選んだ後、一のランレングスと
y座標値に関して上方向(下方向)に隣合うランレング
スがあれば、その一のランレングスの端点をその隣合う
ランレングスの端点に繋げ、一方、一のランレングスと
y座標値に関して上方向(下方向)に隣合うランレング
スがなければ、その一のランレングスの端点を同じy座
標値を有する他のランレングスの端点に繋ぐようにして
リンク情報を作成する。
【0015】このように本実施形態では、ラスターデー
タを、各輪郭点のxy座標に、その輪郭点のリンク情報
を付加して表現していることにより、ラスターデータを
ベクトル化する処理を容易に行うことができるという利
点がある。一般に、ベクトル化の手法には、大きく分け
て、芯線化と細線化の二つの手法がある。かかるラスタ
ーデータを芯線化する場合には、まず、画面上で変換対
象の図形を指定し、その指定した変換対象図形のy座標
に対応するラスターデータを得た後、そのラスターデー
タのリンク情報に基づいて輪郭線に関する情報を求め
る。そして、輪郭線を追跡しながら、それらの輪郭線の
真ん中に線を引くことにより芯線を生成する。一方、ラ
スターデータを細線化する場合には、各輪郭点のxy座
標に基づいて、各ランレングス毎にその両端点を一点ず
つ削りながら、ランレングスをどんどん細めていって、
細線を生成する。本実施形態では、ラスターデータをベ
クトル化する際に、芯線化処理及び細線化処理のうちい
ずれでも容易に行うことができる。したがって、かかる
ラスターデータは、対話的なベクトル化処理を行う際に
最適なデータ構造になっている。
タを、各輪郭点のxy座標に、その輪郭点のリンク情報
を付加して表現していることにより、ラスターデータを
ベクトル化する処理を容易に行うことができるという利
点がある。一般に、ベクトル化の手法には、大きく分け
て、芯線化と細線化の二つの手法がある。かかるラスタ
ーデータを芯線化する場合には、まず、画面上で変換対
象の図形を指定し、その指定した変換対象図形のy座標
に対応するラスターデータを得た後、そのラスターデー
タのリンク情報に基づいて輪郭線に関する情報を求め
る。そして、輪郭線を追跡しながら、それらの輪郭線の
真ん中に線を引くことにより芯線を生成する。一方、ラ
スターデータを細線化する場合には、各輪郭点のxy座
標に基づいて、各ランレングス毎にその両端点を一点ず
つ削りながら、ランレングスをどんどん細めていって、
細線を生成する。本実施形態では、ラスターデータをベ
クトル化する際に、芯線化処理及び細線化処理のうちい
ずれでも容易に行うことができる。したがって、かかる
ラスターデータは、対話的なベクトル化処理を行う際に
最適なデータ構造になっている。
【0016】次に、本実施形態のCADシステムにおい
て、ラスター編集処理を行う場合の動作について説明す
る。ここでは、ラスター編集としてラスター図形を移動
する場合について説明する。図5はラスター編集処理の
手順を説明するための図、図6は画面上でのラスター図
形の移動処理を説明するための図、図7は追跡処理して
交差点に達したときにジャンプして追跡を継続する処理
を説明するための図、図8はラスターデータの修正処理
を説明するための図である。
て、ラスター編集処理を行う場合の動作について説明す
る。ここでは、ラスター編集としてラスター図形を移動
する場合について説明する。図5はラスター編集処理の
手順を説明するための図、図6は画面上でのラスター図
形の移動処理を説明するための図、図7は追跡処理して
交差点に達したときにジャンプして追跡を継続する処理
を説明するための図、図8はラスターデータの修正処理
を説明するための図である。
【0017】まず、オペレータは、位置入力装置16に
より、たとえば図6(a)に示すように、CRT表示装
置14の画面上で移動対象となるラスター図形の一部を
アパーチャで囲んでピックする(step12)。すると、中
央処理装置18は、インデックスデータに基づいて、そ
のアパーチャで囲まれた範囲内のy座標毎に、インデッ
クスデータに基づいてラスターデータを見つけ出す。そ
して、縦線の一部をピックした場合のように、アパーチ
ャで囲まれた範囲内にランレングスの両輪郭点が含まれ
ているときには、見つけ出したラスターデータのうち
で、その輪郭点のx座標が、アパーチャの中心に最も近
いラスターデータを一つ決定する。また、水平な線の一
部をピックした場合のように、アパーチャで囲まれた範
囲内にランレングスの両輪郭点が含まれていないときに
は、アパーチャで囲まれた領域のy座標の範囲におい
て、最も大きなy座標を有するラスターデータと最も小
さなy座標を有するラスターデータとを決定する。この
とき、二つのラスターデータを決定しなければならない
のは、芯線化処理の前提が二つの線分の中心にベクトル
を発生させることであるので、水平な線のような場合、
二つの線分を得るためには、二つのラスターデータのエ
ッジを求める必要があるからである。
より、たとえば図6(a)に示すように、CRT表示装
置14の画面上で移動対象となるラスター図形の一部を
アパーチャで囲んでピックする(step12)。すると、中
央処理装置18は、インデックスデータに基づいて、そ
のアパーチャで囲まれた範囲内のy座標毎に、インデッ
クスデータに基づいてラスターデータを見つけ出す。そ
して、縦線の一部をピックした場合のように、アパーチ
ャで囲まれた範囲内にランレングスの両輪郭点が含まれ
ているときには、見つけ出したラスターデータのうち
で、その輪郭点のx座標が、アパーチャの中心に最も近
いラスターデータを一つ決定する。また、水平な線の一
部をピックした場合のように、アパーチャで囲まれた範
囲内にランレングスの両輪郭点が含まれていないときに
は、アパーチャで囲まれた領域のy座標の範囲におい
て、最も大きなy座標を有するラスターデータと最も小
さなy座標を有するラスターデータとを決定する。この
とき、二つのラスターデータを決定しなければならない
のは、芯線化処理の前提が二つの線分の中心にベクトル
を発生させることであるので、水平な線のような場合、
二つの線分を得るためには、二つのラスターデータのエ
ッジを求める必要があるからである。
【0018】次に、中央処理装置18は、内部的に移動
対象のラスター図形を確定する処理を行う(step14)。
このstep14においては、具体的に、step52からstep62ま
でに示すような処理が行われる。step52では、上記のよ
うに決定したラスターデータをリンク情報に基づいて追
跡し、内部的にベクトル化処理を行う(step52)。ま
ず、いま決定したラスターデータのリンク情報に基づい
て輪郭点をたどり、輪郭点を順次取り出し、それらの輪
郭点を繋ぐことにより輪郭線に関する情報を求める。こ
こで、輪郭線に関する情報は、リンク情報に基づいて二
つの輪郭点を繋いで得られる線分の集合からなる。次
に、その輪郭線を構成する多数の線分のうち、最初にピ
ックされた位置における一対の線分に芯線化処理を施
し、芯線を生成する。その後、公知の手法に従って、そ
の一対の線分を所定方向に追跡処理して、引き続き芯線
を生成していく。ここで、図7に示すように、追跡途中
で交差点に達したときは、今回芯線化した部分の先端A
から追跡方向Dに沿って一定距離だけ前方にジャンプす
る。そのジャンプした先の部分Bにランレングスが存在
すれば、その部分から追跡を継続する。一方、ジャンプ
した先の部分Bにランレングスが存在せず、追跡が継続
できなければ、その方向への追跡を中止する。このジャ
ンプする処理は、横方向に追跡しているときにも行われ
る。かかる追跡処理は、輪郭線がループ状に閉じている
場合には、最初の位置まで戻ると終了する。また、輪郭
線がループ状に閉じていない場合には、一方の端まで処
理がなされた後は、最初の位置から反対方向に追跡処理
が進む。
対象のラスター図形を確定する処理を行う(step14)。
このstep14においては、具体的に、step52からstep62ま
でに示すような処理が行われる。step52では、上記のよ
うに決定したラスターデータをリンク情報に基づいて追
跡し、内部的にベクトル化処理を行う(step52)。ま
ず、いま決定したラスターデータのリンク情報に基づい
て輪郭点をたどり、輪郭点を順次取り出し、それらの輪
郭点を繋ぐことにより輪郭線に関する情報を求める。こ
こで、輪郭線に関する情報は、リンク情報に基づいて二
つの輪郭点を繋いで得られる線分の集合からなる。次
に、その輪郭線を構成する多数の線分のうち、最初にピ
ックされた位置における一対の線分に芯線化処理を施
し、芯線を生成する。その後、公知の手法に従って、そ
の一対の線分を所定方向に追跡処理して、引き続き芯線
を生成していく。ここで、図7に示すように、追跡途中
で交差点に達したときは、今回芯線化した部分の先端A
から追跡方向Dに沿って一定距離だけ前方にジャンプす
る。そのジャンプした先の部分Bにランレングスが存在
すれば、その部分から追跡を継続する。一方、ジャンプ
した先の部分Bにランレングスが存在せず、追跡が継続
できなければ、その方向への追跡を中止する。このジャ
ンプする処理は、横方向に追跡しているときにも行われ
る。かかる追跡処理は、輪郭線がループ状に閉じている
場合には、最初の位置まで戻ると終了する。また、輪郭
線がループ状に閉じていない場合には、一方の端まで処
理がなされた後は、最初の位置から反対方向に追跡処理
が進む。
【0019】こうして、ラスターデータをベクトル化し
た後、中央処理装置18は、そのベクトル化された図形
の形状を認識することにより、移動対象のラスター図形
の形状を確定する(step54)。たとえば、図6(a)の
場合には、線分であると判断される。この移動対象のラ
スターデータ及びその図形形状に関する情報は、中央処
理装置18の主メモリ19に保管される。
た後、中央処理装置18は、そのベクトル化された図形
の形状を認識することにより、移動対象のラスター図形
の形状を確定する(step54)。たとえば、図6(a)の
場合には、線分であると判断される。この移動対象のラ
スターデータ及びその図形形状に関する情報は、中央処
理装置18の主メモリ19に保管される。
【0020】次に、step56では、追跡途中でジャンプし
た未追跡の交差点部分において、追跡されたラスターデ
ータ(移動対象のラスターデータ)に修正しなければな
らない部分があれば、それを修正する処理を行う。たと
えば、図8(a)に示すように、十字の図形があり、縦
線を移動するためにその一部をピックした場合には、追
跡された縦線を表すラスターデータには、交差点の部分
が含まれていない。このため、追跡されたラスターデー
タがstep54で確定した図形形状を表すように、その追跡
されたラスターデータに、図8(a)の円内に示すよう
な交差点部分に対応するラスターデータを追加する。こ
の追加の処理方法としては、たとえば、交差点部分の前
のラスターデータと交差点部分の後のラスターデータと
の平均の長さを求めて、交差点部分のラスターデータを
生成する。また、step58では、追跡途中でジャンプした
交差点部分において、交差するラスターデータに修正し
なければならない部分があれば、それを修正する処理を
行う。たとえば、図8(b)に示すように、十字の図形
があり、横線を移動するためにその一部をピックした場
合には、追跡された横線を表すラスターデータを除く
と、その横線と交差するラスターデータから、交差点の
部分が削除される。このため、交差するラスターデータ
が縦線という図形的な意味を有するように、その交差す
るラスターデータに、図8(b)の円内に示すような交
差点部分のラスターデータを追加する。この追加の処理
方法は、上記のstep56と同様である。そして、かかる修
正の処理が行われたときには、step56で追加された交差
点部分のラスターデータとstep58で追加された交差点部
分のラスターデータとを主メモリ19に保管する(step
62)。
た未追跡の交差点部分において、追跡されたラスターデ
ータ(移動対象のラスターデータ)に修正しなければな
らない部分があれば、それを修正する処理を行う。たと
えば、図8(a)に示すように、十字の図形があり、縦
線を移動するためにその一部をピックした場合には、追
跡された縦線を表すラスターデータには、交差点の部分
が含まれていない。このため、追跡されたラスターデー
タがstep54で確定した図形形状を表すように、その追跡
されたラスターデータに、図8(a)の円内に示すよう
な交差点部分に対応するラスターデータを追加する。こ
の追加の処理方法としては、たとえば、交差点部分の前
のラスターデータと交差点部分の後のラスターデータと
の平均の長さを求めて、交差点部分のラスターデータを
生成する。また、step58では、追跡途中でジャンプした
交差点部分において、交差するラスターデータに修正し
なければならない部分があれば、それを修正する処理を
行う。たとえば、図8(b)に示すように、十字の図形
があり、横線を移動するためにその一部をピックした場
合には、追跡された横線を表すラスターデータを除く
と、その横線と交差するラスターデータから、交差点の
部分が削除される。このため、交差するラスターデータ
が縦線という図形的な意味を有するように、その交差す
るラスターデータに、図8(b)の円内に示すような交
差点部分のラスターデータを追加する。この追加の処理
方法は、上記のstep56と同様である。そして、かかる修
正の処理が行われたときには、step56で追加された交差
点部分のラスターデータとstep58で追加された交差点部
分のラスターデータとを主メモリ19に保管する(step
62)。
【0021】次に、中央処理装置18は、ピックされた
ラスター図形の色を変えて、CRT表示装置14の画面
上に表示する(step16)。その後、オペレータは、位置
入力装置16により、CRT表示装置14の画面上でラ
スター図形の移動先を指定する(step18)。すると、中
央処理装置18は、最初に、ピックされたy座標に連な
るラスターデータを新たに構築する(step22)。ここ
で、y座標に連なるラスターデータとは、ピックされた
ラスターデータのy座標値に対応するインデックスに連
なるすべてのラスターデータ、すなわち、そのy座標を
含む図形と繋がっているすべての図形のラスターデータ
をいう。まず、元のラスターデータから、ピックされた
移動対象のラスターデータを消去する。そして、step58
において交差点部分のラスターデータを生成した場合に
は、元のラスターデータにその交差点のラスターデータ
を追加する。これにより、移動元において移動対象のラ
スター図形はCRT表示装置14の画面上から削除され
る。次に、移動先のy座標に連なるラスターデータを新
たに構築する(step24)。まず、step56で交差点部分の
ラスターデータを生成した場合には、ピックして追跡さ
れたラスターデータにその交差点部分のラスターデータ
を追加する。そして、この得られたラスターデータを、
元のラスターデータに上書きする。このとき、元のラス
ターデータと上書きしたラスターデータとが重複する場
合、その重複する部分のラスターデータは消去する。こ
うして、移動先のy座標に連なるラスターデータを、st
ep24で新たに構築したラスターデータに置き換え(step
26)、図6(b)に示すように、CRT表示装置14の
画面上で、指定した移動先にそのラスター図形が移動す
る。また、中央処理装置18は、ラスターデータの輪郭
点の座標を変えてラスター図形の移動処理を行っている
が、リンク情報については変更をしていない。たとえ
ば、ジャンプ処理で修正した部分、移動元において移動
対象のラスター図形と重なっていた部分、移動先におい
て移動対象のラスター図形と重なる部分等についてはリ
ンク情報が切れている。このため、ラスター図形を移動
した後に、リンク情報が切れてしまったラスターデータ
についてリンク情報を作成し直す(step28)。なお、以
上説明した動作を実行するプログラムは、フロッピーデ
ィスク、CD−ROM等の可搬媒体や、ハードディスク
等の記憶装置等に、その全体あるいは一部が記録され、
あるいは記憶されている。そのプログラムがコンピュー
タにより読み取られて、動作の全部あるいは一部が実行
される。
ラスター図形の色を変えて、CRT表示装置14の画面
上に表示する(step16)。その後、オペレータは、位置
入力装置16により、CRT表示装置14の画面上でラ
スター図形の移動先を指定する(step18)。すると、中
央処理装置18は、最初に、ピックされたy座標に連な
るラスターデータを新たに構築する(step22)。ここ
で、y座標に連なるラスターデータとは、ピックされた
ラスターデータのy座標値に対応するインデックスに連
なるすべてのラスターデータ、すなわち、そのy座標を
含む図形と繋がっているすべての図形のラスターデータ
をいう。まず、元のラスターデータから、ピックされた
移動対象のラスターデータを消去する。そして、step58
において交差点部分のラスターデータを生成した場合に
は、元のラスターデータにその交差点のラスターデータ
を追加する。これにより、移動元において移動対象のラ
スター図形はCRT表示装置14の画面上から削除され
る。次に、移動先のy座標に連なるラスターデータを新
たに構築する(step24)。まず、step56で交差点部分の
ラスターデータを生成した場合には、ピックして追跡さ
れたラスターデータにその交差点部分のラスターデータ
を追加する。そして、この得られたラスターデータを、
元のラスターデータに上書きする。このとき、元のラス
ターデータと上書きしたラスターデータとが重複する場
合、その重複する部分のラスターデータは消去する。こ
うして、移動先のy座標に連なるラスターデータを、st
ep24で新たに構築したラスターデータに置き換え(step
26)、図6(b)に示すように、CRT表示装置14の
画面上で、指定した移動先にそのラスター図形が移動す
る。また、中央処理装置18は、ラスターデータの輪郭
点の座標を変えてラスター図形の移動処理を行っている
が、リンク情報については変更をしていない。たとえ
ば、ジャンプ処理で修正した部分、移動元において移動
対象のラスター図形と重なっていた部分、移動先におい
て移動対象のラスター図形と重なる部分等についてはリ
ンク情報が切れている。このため、ラスター図形を移動
した後に、リンク情報が切れてしまったラスターデータ
についてリンク情報を作成し直す(step28)。なお、以
上説明した動作を実行するプログラムは、フロッピーデ
ィスク、CD−ROM等の可搬媒体や、ハードディスク
等の記憶装置等に、その全体あるいは一部が記録され、
あるいは記憶されている。そのプログラムがコンピュー
タにより読み取られて、動作の全部あるいは一部が実行
される。
【0022】尚、ここでは、ラスター編集としてラスタ
ー図形を移動する場合について説明したが、ラスター図
形を複写、削除、拡大、縮小、回転等する場合にも同様
にして行うことができる。本実施形態のラスターデータ
編集装置では、ラスターデータを、各輪郭点のxy座標
とその輪郭点のリンク情報とを対にしたもので表現し、
インデックスデータで管理することにより、画面上で処
理対象の図形が指定されたときに、その指定された処理
対象の図形のy座標に対応するラスターデータを取り出
し、その取り出したラスターデータのリンク情報に基づ
いて輪郭線に関する情報を得ることができるので、ラス
ターデータをベクトルデータ的に取り扱うことができ
る。すなわち、輪郭線に関する情報に基づいて処理対象
の図形について内部的にベクトル化処理を行い、その処
理対象の図形の形状を認識することができるので、その
認識した形状単位でラスター図形の移動、複写、削除等
の編集処理を容易に行うことができる。したがって、か
かるラスターデータ編集装置は、画面上にラスターデー
タを表示したまま、ラスター図形の編集処理を行うこと
ができるので、オペレータにとって非常に使い勝手がよ
いものとなる。
ー図形を移動する場合について説明したが、ラスター図
形を複写、削除、拡大、縮小、回転等する場合にも同様
にして行うことができる。本実施形態のラスターデータ
編集装置では、ラスターデータを、各輪郭点のxy座標
とその輪郭点のリンク情報とを対にしたもので表現し、
インデックスデータで管理することにより、画面上で処
理対象の図形が指定されたときに、その指定された処理
対象の図形のy座標に対応するラスターデータを取り出
し、その取り出したラスターデータのリンク情報に基づ
いて輪郭線に関する情報を得ることができるので、ラス
ターデータをベクトルデータ的に取り扱うことができ
る。すなわち、輪郭線に関する情報に基づいて処理対象
の図形について内部的にベクトル化処理を行い、その処
理対象の図形の形状を認識することができるので、その
認識した形状単位でラスター図形の移動、複写、削除等
の編集処理を容易に行うことができる。したがって、か
かるラスターデータ編集装置は、画面上にラスターデー
タを表示したまま、ラスター図形の編集処理を行うこと
ができるので、オペレータにとって非常に使い勝手がよ
いものとなる。
【0023】尚、本発明は上記の実施形態に限定される
ものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が
可能である。たとえば、上記の実施形態において、ラス
ター図形の移動処理をする際に、オペレータが予め移動
対象のラスター図形の形状を指定するようにしてもよ
い。この場合、中央処理装置は、ラスター図形の形状を
認識し、その認識した形状が指定された形状と一致しな
いときには、移動処理を中断・停止する。
ものではなく、その要旨の範囲内において種々の変形が
可能である。たとえば、上記の実施形態において、ラス
ター図形の移動処理をする際に、オペレータが予め移動
対象のラスター図形の形状を指定するようにしてもよ
い。この場合、中央処理装置は、ラスター図形の形状を
認識し、その認識した形状が指定された形状と一致しな
いときには、移動処理を中断・停止する。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ラ
スターデータを、ランレングスの両端点のxy座標値と
その端点のリンク情報とを対にしたもので表現し、イン
デックスに基づいて管理することにより、画面上で処理
対象の図形が指定されたときに、その指定された処理対
象の図形のy座標に対応するラスターデータを取り出
し、その取り出したラスターデータのリンク情報に基づ
いて輪郭線に関する情報を得ることができるので、ラス
ターデータをベクトルデータ的に取り扱うことができる
ラスターデータ管理方式を提供することができる。
スターデータを、ランレングスの両端点のxy座標値と
その端点のリンク情報とを対にしたもので表現し、イン
デックスに基づいて管理することにより、画面上で処理
対象の図形が指定されたときに、その指定された処理対
象の図形のy座標に対応するラスターデータを取り出
し、その取り出したラスターデータのリンク情報に基づ
いて輪郭線に関する情報を得ることができるので、ラス
ターデータをベクトルデータ的に取り扱うことができる
ラスターデータ管理方式を提供することができる。
【0025】また、かかるラスターデータ管理方式を用
いることにより、ラスターデータをベクトルデータ的に
取り扱えるため、リンク情報から得られた輪郭線に関す
る情報に基づいて処理対象の図形について内部的にベク
トル化処理を行い、その処理対象の図形の形状を認識す
ることができるので、その認識した形状単位でラスター
データについて移動、複写、削除、拡大、縮小、回転等
の編集処理を容易に行うことができるラスターデータ編
集装置を提供することができる。
いることにより、ラスターデータをベクトルデータ的に
取り扱えるため、リンク情報から得られた輪郭線に関す
る情報に基づいて処理対象の図形について内部的にベク
トル化処理を行い、その処理対象の図形の形状を認識す
ることができるので、その認識した形状単位でラスター
データについて移動、複写、削除、拡大、縮小、回転等
の編集処理を容易に行うことができるラスターデータ編
集装置を提供することができる。
【図1】本発明の一実施形態であるラスターデータ編集
装置を用いたCADシステムの概略構成図である。
装置を用いたCADシステムの概略構成図である。
【図2】ラスターデータを説明するための図である。
【図3】一例として円についてランレングスのリンク状
況を説明するための図である。
況を説明するための図である。
【図4】ラスターデータを記憶部に格納する仕方を示す
図である。
図である。
【図5】ラスター編集処理の手順を説明するための図で
ある。
ある。
【図6】画面上でのラスター図形の移動処理を説明する
ための図である。
ための図である。
【図7】追跡処理して交差点に達したときにジャンプし
て追跡を継続する処理を説明するための図である。
て追跡を継続する処理を説明するための図である。
【図8】ラスターデータの修正処理を説明するための図
である。
である。
12 スキャナ 14 CRT表示装置 16 位置入力装置 18 中央処理装置 19 主メモリ 22 記憶部
Claims (4)
- 【請求項1】 ランレングスの両端点のxy座標値と、
図形の輪郭をたどるようにして前記端点が次にどの端点
に繋がるかを示すリンク情報とを対にしたもので表現し
たラスターデータと、 前記y座標値が同じ前記ラスターデータについて前記各
y座標値毎に対応する同一のインデックスを付加し、前
記インデックスに基づいて記憶すると共に、前記インデ
ックスに基づいて前記ラスターデータを取り出す管理手
段と、 を備えることを特徴とするラスターデータ管理方式。 - 【請求項2】 ランレングスの両端点のxy座標値と、
図形の輪郭をたどるようにして前記端点が次にどの端点
に繋がるかを示すリンク情報とを対にしたもので表現し
たラスターデータと、 前記y座標値が同じ前記ラスターデータについて前記各
y座標値毎に対応する同一のインデックスを付加し、前
記インデックスに基づいて記憶すると共に、画面上で処
理対象の図形が指定されたときに、前記処理対象の図形
の中のy座標値に対応する前記インデックスに基づいて
前記ラスターデータを取り出す管理手段と、 前記管理手段によって取り出された前記ラスターデータ
の前記リンク情報に基づいて前記図形の輪郭線に関する
情報を求め、前記輪郭線に対して内部的に芯線化処理を
行うことにより前記処理対象の図形の形状を認識し、前
記形状が認識された前記処理対象の図形の前記ラスター
データについて所定の編集処理を行う編集処理手段と、 を備えることを特徴とするラスターデータ編集装置。 - 【請求項3】 ラスターデータを、ランレングスの両端
点のxy座標値と、図形の輪郭をたどるようにして前記
端点が次にどの端点に繋がるかを示すリンク情報とを対
にして表現する機能と、 前記y座標値が同じ前記ラスターデータについて前記各
y座標値毎に対応する同一のインデックスを付加し、前
記インデックスに基づいて記憶させ、前記インデックス
に基づいて前記ラスターデータを取り出す機能と、 を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ
読み取り可能な記録媒体。 - 【請求項4】 ラスターデータを、ランレングスの両端
点のxy座標値と、図形の輪郭をたどるようにして前記
端点が次にどの端点に繋がるかを示すリンク情報とを対
にして表現する機能と、 前記y座標値が同じ前記ラスターデータについて前記各
y座標値毎に対応する同一のインデックスを付加し、前
記インデックスに基づいて記憶させ、画面上で処理対象
の図形が指定されたときに、前記処理対象の図形の中の
y座標値に対応する前記インデックスに基づいてラスタ
ーデータを取り出す機能と、 前記取り出されたラスターデータの前記リンク情報に基
づいて前記図形の輪郭線に関する情報を求め、前記輪郭
線に対して内部的に芯線化処理を行い、前記処理対象の
図形の形状を認識し、前記形状が認識された前記処理対
象の図形の前記ラスターデータについて所定の編集処理
を行う機能と、 を実現させるためのプログラムを記録したコンピュータ
読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9255456A JPH10149436A (ja) | 1996-09-20 | 1997-09-19 | ラスターデータ管理方式及びラスターデータ編集装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25063396 | 1996-09-20 | ||
JP8-250633 | 1996-09-20 | ||
JP9255456A JPH10149436A (ja) | 1996-09-20 | 1997-09-19 | ラスターデータ管理方式及びラスターデータ編集装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10149436A true JPH10149436A (ja) | 1998-06-02 |
Family
ID=26539842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9255456A Withdrawn JPH10149436A (ja) | 1996-09-20 | 1997-09-19 | ラスターデータ管理方式及びラスターデータ編集装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10149436A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101029479B1 (ko) | 2003-09-05 | 2011-04-18 | 가부시키가이샤 오크세이사쿠쇼 | 벡터 그래픽 데이터 처리 방법 및 묘화 장치 |
-
1997
- 1997-09-19 JP JP9255456A patent/JPH10149436A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101029479B1 (ko) | 2003-09-05 | 2011-04-18 | 가부시키가이샤 오크세이사쿠쇼 | 벡터 그래픽 데이터 처리 방법 및 묘화 장치 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20041207 |