[go: up one dir, main page]

JPH10148944A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

Info

Publication number
JPH10148944A
JPH10148944A JP8323345A JP32334596A JPH10148944A JP H10148944 A JPH10148944 A JP H10148944A JP 8323345 A JP8323345 A JP 8323345A JP 32334596 A JP32334596 A JP 32334596A JP H10148944 A JPH10148944 A JP H10148944A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
back plate
making
base material
glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8323345A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Narusumi
顕 成住
Kiyoshi Onozawa
清 小野澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP8323345A priority Critical patent/JPH10148944A/ja
Publication of JPH10148944A publication Critical patent/JPH10148944A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス原版と被製版基材との密着面全面にお
いて、安定した密着度が得られ、また、ガラス原版の破
損や汚れの発生がなく、かつ、ガラス原版と被製版基材
の密着に要する時間を短縮できる露光装置を得る。 【解決手段】 被製版基材1の背面にバックプレート4
を設け、前記バックプレート4を被製版基材1の裏面に
押し当てる一方、被製版基材の製版パターン露光面に対
向するガラス原版2と、前記バックプレート4とで被製
版基材1を挟み込み密着したのち、前記バックプレート
4を凸状に湾曲させて被製版基材1に押しつけることに
より、被製版基材1とガラス原版2との密着度を向上
し、製版精度を向上させる。なお、前記バックプレート
4を、例えば、チャンバ5に組み込み、前記チャンバ5
に圧縮ガスを供給することにより、バックプレート4を
凸状に湾曲させ、ガラス原版2と被製版基材1とを短時
間に密着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】金属薄板の表面にフォトレジ
ストを塗布、電着、またはラミネートした被製版基材
に、ガラス原版を通して光を照射し、レジスト膜に製版
パターンを焼き付ける露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーブラウン管用のシャドウマスク
や、フロッピーディスクドライブの磁気ヘッドを支持す
る板バネなどのエッチング製品の製造工程は、フープ状
またはシート状の金属薄板基材に、感光性のフォトレジ
ストを塗布、電着、またはラミネートするレジスト膜形
成工程と、該レジスト膜を形成した被製版基材に、製版
パターンを形成したフィルムまたはガラス原版を密着し
て紫外線を含む光を照射し、前記製版パターンを被製版
基材のレジスト膜に焼き付ける、露光、現像、定着など
の写真製版工程と、レジスト膜による製版パターンを形
成した被製版基材に、エッチングを施す加工処理工程な
どからなる。
【0003】前記、シャドウマスクや板バネなどのエッ
チング製品の製造工程では、一般に、基材の厚さが0.
1〜0.2mm程度の場合、基材の表裏両面にレジスト
膜を形成して表裏両面から露光、および製版を行なう
が、基材の厚さが薄く、例えば、0.025〜0.07
5mm程度の基材の場合は、基材の片面からのみの写真
製版、およびエッチング加工処理がなされている。
【0004】前記片面のみの写真製版工程で使用される
露光装置では、ガラス原版と平面性の良いバックプレー
トとの間に被製版基材を挟み、バックプレートで被製版
基材をガラス原版に押しつけるか、または、ガラス原版
とバックプレート間を真空排気することによって、ガラ
ス原版とバックプレートを密着させ、被製版基材をガラ
ス原版に押し当て製版パターンを露光している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の真空密着による
露光装置では、真空度に比例してガラス原版と被製版基
材との密着度は向上するが、真空度を高めるのに要する
時間が長くなる。また、ガラス原版とバックプレート間
を真空排気する時間が不十分なとき、密着度にむらが生
じ、ガラス原版と被製版基材間に空隙があると、その部
分の製版精度が低下する。特に、ガラス原版を大サイズ
化した場合、ガラス原版とバックプレート間の真空排気
において、過度に真空度が上昇したとき、ガラス原版が
破損する可能性が高くなる。さらに、タック性(軽い粘
着性)のあるレジストの場合、真空排気によって被製版
基材とガラス原版が過度に密着する部分が生じると、レ
ジストがガラス原版へ付着し、被製版基材の製版不良や
ガラス原版の汚れを生じることがある。
【0006】本発明は、上記従来の真空密着による露光
装置の欠点を解消し、ガラス原版と被製版基材の密着不
良による製版不良が生じず、密着面全面において安定し
た密着度が得られ、ガラス原版の破損や汚れの発生がな
く、かつ、ガラス原版と被製版基材の密着に要する時間
を短縮できる露光装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の露光装置は、被
製版基材の背面にバックプレートを設け、前記バックプ
レートを被製版基材の裏面に押し当てる一方、被製版基
材の製版パターン露光面に対向するガラス原版と前記バ
ックプレートとで被製版基材を挟み込んだのち、前記バ
ックプレートを凸状に湾曲させて被製版基材に対して押
しつけることにより、被製版基材とガラス原版の密着度
を向上し、その状態で製版パターンを露光して製版精度
を向上させる露光装置である。すなわち、前記バックプ
レートをチャンバに組み込み、前記チャンバに圧縮ガス
を供給することにより、バックプレートを凸状に湾曲さ
せ、または、バックプレートを凸状に湾曲させるため、
バックプレートに対してエアシリンダのロッドを押しつ
けるなどのバックプレート変形手段を備え、ガラス原版
と被製版基材を短時間に密着することができる露光装置
である。
【0008】すなわち、本発明は、請求項1に示したよ
うに、表面にレジスト膜を形成した被製版基材にガラス
原版を密着し、光を照射して前記レジスト膜に製版パタ
ーンを焼き付ける露光装置において、プラスチック、ま
たはガラスで構成されたバックプレートを被製版基材の
裏面位置に設け、該バックプレートの背面に前記バック
プレートを凸状に湾曲する変形手段を備え、前記変形手
段によって湾曲したバックプレートにて被製版基材をガ
ラス原版に密着したのち、被製版基材のレジスト膜に製
版パターンを焼き付ける露光装置である。
【0009】さらに、本発明は、請求項2に示したよう
に、請求項1の露光装置において、バックプレートの変
形手段は、剛性が高く、かつ密封された直方体のチャン
バであって、前記チャンバの一面にバックプレートを設
け、密封された前記チャンバに一定圧力の圧縮ガスを供
給することによって、バックプレートの中央部を被製版
基材に向かって凸状に湾曲させ、被製版基材をガラス原
版に密着させる露光装置である。
【0010】また、本発明は、請求項3に示したよう
に、請求項1の露光装置において、バックプレートの変
形手段は、バックプレートを保持するプレート保持体に
固定された複数個のエアシリンダであって、前記エアシ
リンダにそれぞれ異なった圧力の圧縮ガスを供給するこ
とによって、前記バックプレートをエアシリンダのロッ
ドで押してバックプレートを凸状に湾曲させ、被製版基
材をガラス原版に密着させる露光装置である。
【0011】なお、本発明は、請求項4に示したよう
に、バックプレートとガラス原版とで被製版基材を挟み
込み密着したのちに、前記バックプレートを被製版基材
に向けて凸状に湾曲させる露光装置であり、また、請求
項5に示したように、バックプレートの外周端部は、段
付き形状、またはテーパ形状、または段付きとテーパの
組み合わせ形状であって、該外周端部を保持するプレー
ト保持体は、被製版基材と接触するバックプレートの接
触面から突出していない露光装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の露光装置の構成に
ついて説明する。本発明の露光装置は、被製版基材を挟
んで、その一方にバックプレートを保持するチャンバを
含めたバックプレート変形手段を配置し、他方にガラス
原版とその保持手段を配置してある。前記バックプレー
トは、ガラス板やアクリル樹脂板、硬質アルミ板などで
構成する。
【0013】図1は、本発明の露光装置の一実施例を示
す斜視図である。図において、1は、被製版基材であ
る。被製版基材1は、フープ状またはシート状の金属薄
板基材に、感光性のフォトレジストを塗布、電着、また
はラミネートしレジスト膜を形成してある。2は、製版
パターンを形成したガラス原版である。ガラス原版2
は、厚さ1〜5mmの硬質ガラスの表面に、銀塩乳剤ま
たは硬質クロムの薄膜で製版パターンを形成してあり、
被製版基材1に形成したレジスト膜面に対向して設けら
れる。3は前記ガラス原版の保持枠である。原版保持枠
3は、平面性の良好な金属製の真空チャックを構成し、
図示しない真空ポンプによって前記ガラス原版2を吸着
しており、被製版基材1に対して接離可能に構成され
る。
【0014】4は、バックプレートである。バックプレ
ート4は平面性が良好で、かつ適度な弾力性を有するガ
ラス板、またはアクリル樹脂板などで構成され、被製版
基材1の背面に設けられる。5は、前記バックプレート
4を保持するプレート保持体である。プレート保持体5
は、剛性が高く、かつ密封された直方体のチャンバであ
って、前記チャンバの一面にバックプレート4を固定し
てあり、被製版基材1に対して接離可能に構成される。
6は、前記プレート保持体で構成されたチャンバへの圧
縮ガスを供給するガス供給口であり、図示しない圧縮ガ
ス供給源に接続されている。
【0015】前記バックプレート4とバックプレート4
を保持するプレート保持体5で構成されたチャンバに圧
縮ガスを供給することで、バックプレート4を凸状に湾
曲する変形手段を構成する。なお、7は、ガラス原版2
の製版パターンを被製版基材1のレジスト膜に露光する
光源を示している。また、被製版基材1とガラス原版2
の間隔と、被製版基材1とバックプレート4の間隔は、
図では拡げて示しているが、実際は密着しない程度に接
近している。
【0016】次に、本実施例の露光装置の作用動作につ
いて説明する。図2は、本実施例の露光装置の動作原理
を説明するための装置断面図である。図2(a)に示す
ように、本実施例の露光装置は、被製版基材1を挟んで
一方の側に、被製版基材1のレジスト膜形成面(図示せ
ず)に対向して、原版保持枠3に固定されたガラス原版
2を配置してあり、被製版基材1の他方の面に対向し
て、プレート支持体5に固定されたバックプレート4を
配置してある。前記配置構成において、先ず図1に示し
たように、被製版基材1の製版位置Pを機械的に固定す
る。
【0017】次に、図2(b)に示すように、バックプ
レート4を固定したプレート保持体5を被製版基材1の
背面に接近させ、被製版基材1に密着する。さらに、製
版パターンを形成したガラス原版2を保持する原版保持
枠3を被製版基材1のレジスト膜面に接近させ、被製版
基材1に密着する。このとき、図1に示したように被製
版基材1にあらかじめ加工された見当合わせ用のレジス
トマークPと、ガラス原版2の製版パターンの一部に設
けた見当合わせ用のレジストマークQの位置を合わせ
る。レジストマークPとQの位置合わせは、図示しない
マーク検出センサと、ガラス原版2をX方向、Y方向に
移動するとともに、ガラス原版の中心部に垂直な軸を中
心に回転させる位置合わせ機構によって行ない、ガラス
原版2の位置を調整するときは、被製版基材1から原版
保持枠3を、一旦離間する。前記位置合わせが完了した
ら、バックプレート4とガラス原版2とで被製版基材1
を挟み込み密着する。
【0018】次に、図2(c)に示すように、バックプ
レート4とバックプレートを保持するプレート保持枠5
で構成されたチャンバに、ガス供給口6を通じて圧縮ガ
スを供給する。圧縮ガスを供給されたチャンバのバック
プレート4は、前述したように、弾力性を有しているの
で、図に示すように、バックプレート4の中央部を中心
に凸状に湾曲して膨らむ。先に、図2(b)で示したよ
うに、ガラス原版2を被製版基材1に密着させる原版保
持枠3によって、ガラス原版2の保持位置が固定されて
おり、また、バックプレート4を被製版基材1に密着さ
せるプレート保持体5によって、バックプレート4の保
持位置も固定されているので、図2(c)に示すよう
に、前記バックプレート4の膨らみによる変形によっ
て、被製版基材1の中央部を中心に、ガラス原版2に押
し当てる押圧力が発生し、被製版基材1とガラス原版2
の密着度が向上する。
【0019】被製版基材1とガラス原版2の密着度は、
図2(c)において、プレート保持体5に固定されたバ
ックプレート4の中心と、原版保持枠3によって保持さ
れているガラス原版2の中心、及び被製版基材1の中心
を1軸上に揃えて配置しておくことにより、バックプレ
ート4の中央部を中心にして凸状に湾曲したバックプレ
ート4によって発生する押圧力が、ムラなく安定してガ
ラス原版2と被製版基材1との間に働き、特にガラス原
版2の中心部に生じやすい密着不良が解消される。
【0020】次いで、前記密着状態において、露光光源
7から紫外線を含む平行光線を、ガラス原版2に垂直に
照射することによって、被製版基材1のレジスト膜に高
精度の製版パターンを焼き付けることができる。なお、
図2(c)では、バックプレート4やガラス原版2、被
製版基材1の湾曲状態を、本発明の説明のために誇張し
て示してあるが、実際にはわずかな変形量であり、製版
精度に影響を与えることはない。
【0021】ちなみに、縦横600×600mm、厚さ
10mmの透明なアクリル樹脂板をバックプレートとし
て用い、0.5kgf/cm2 の圧縮ガスをチャンバに
供給したとき、バックプレートの中心部において約1m
m湾曲した。また、前記チャンバに対向して厚さ5m
m、縦横500×500mmのガラス原版を密着し、先
と同一圧力の圧縮ガスを供給した結果、ガラス原版の中
心において約0.7mm湾曲した。さらに、前記チャン
バとガラス原版の間に、縦横400×400mm、厚さ
0.1mmのコバール(鉄ニッケル合金)の薄板を挟み
込み、0.5kgf/cm2 の圧縮ガスをチャンバに供
給したとき、ガラス原版の中心において約0.7mm湾
曲した。なお前記圧縮ガスは、清浄で不燃性の窒素ガス
を用いるのが望ましいが、乾燥した圧縮空気でもよい。
【0022】次に、本実施例の露光装置に関し、その使
用例について説明する。一例として、カラーブラウン管
用シャドウマスクの製造工程における露光装置の利用方
法について説明する。シャドウマスクは基材として、例
えば、コバール(鉄ニッケル合金)を用い、先ず、その
基材の表裏両面にレジスト膜を形成する。次いで、該レ
ジスト膜にガラス原版を用いて製版パターンを露光し、
前記レジスト膜を現像した後、基材の両面からエッチン
グ液を噴射して、シャドウマスクの外形パターンと電子
ビームのアパーチャパターンを成形する。
【0023】上記シャドウマスクの製造において、厚さ
が0.1〜0.2mm程度の基材を使用する場合は、基
材の両面に製版パターンを形成したガラス原版を密着
し、紫外線を照射して製版パターンをレジスト膜に製版
するが、厚さが0.025〜0.075mm程度の薄い
基材を使用する場合は、表面からのみ製版パターンを露
光し、裏面は製版パターンを用いずに、全面露光によっ
てレジスト膜を硬化させる。この裏面の全面露光は、表
面の露光とは別の場所で、連続的に流れる基材に紫外線
を照射して行なわれる。このようにして露光処理された
基材のレジスト膜を現像した後、エッチング加工するこ
とで所望のシャドウマスクを得ることができる。
【0024】上述したように、薄い基材を用いるシャド
ウマスクの製造工程では、基材の両面にレジスト膜を形
成した後、裏面は連続的に全面露光し、表面はガラス原
版を用いて間欠的に露光処理している。このような場
合、連続露光と比較して間欠露光は、ガラス原版と被製
版基材とを密着するのに要する時間が長かったため、露
光工程の生産効率が低かった。そこで本発明の露光装置
を用いることによって、製版パターンの露光工程の所要
時間を短縮することができ、また、製版精度も向上する
ことができる。
【0025】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。図3は、本発明の他の実施例を示す露光装置の断面
図である。図1、及び図2に示した露光装置の実施例で
は、バックプレート4を変形させるために、圧縮ガスを
注入するチャンバを構成し、そのチャンバの一面にバッ
クプレートを固定したが、図3に示すように、バックプ
レート4の中心部、及びその周囲の要所に複数個のエア
シリンダ9を配設し、該エアシリンダ9に圧縮ガスを供
給して、バックプレート4を凸状に湾曲するように構成
してもよい。図において、1は、レジスト膜を形成した
被製版基材、2は、露光する製版パターンを設けたガラ
ス原版、3は、前記ガラス原版を保持する原版保持枠、
5は、バックプレート4と該パックプレート4を凸状に
湾曲させるためのエアシリンダ9を固定するプレート保
持体である。
【0026】上述の複数個のエアシリンダ9を使用して
パックプレート4を凸状に湾曲させる場合は、被製版基
材1の材質や形状、厚みに応じて、また、ガラス原版2
の大きさや厚みに対応して、被製版基材1とガラス原版
2がムラのない安定した密着を得られるように、各エア
シリンダ9の配設位置、またはエアシリンダごとの圧縮
ガスの供給圧力を異ならせることによって、精度の高い
製版パターンを得ることができる。例えば、被製版基材
1が長方形や異形の場合、その形状に合わせて、エアシ
リンダ9に供給する圧縮ガスの圧力を、個々に異ならせ
ることによって、被製版基材のいずれの部分においても
精度の高い製版パターンを得られるように、ガラス原版
と被製版基材との密着度のムラを、短時間で解消するこ
とができる。
【0027】なお、図2、図3においては、本発明の主
旨を説明するため、被製版基材1の大きさが、ガラス原
版2やバックプレート4の大きさよりも小さい場合につ
いて示しているが、図1に示すように、長尺のフープ材
に製版パターンを露光する場合、または、ガラス原版2
やバックプレート4よりも大きい被製版基材1に露光す
る場合、バックプレート4を固定するプレート保持枠5
や、ガラス原版2を保持する原版保持枠3は、被製版基
材1とガラス原版2の密着に支障が生じないように留意
する必要がある。
【0028】本実施例においては、ガラス原版2を保持
する原版保持枠3は、ガラス原版2と同じか、またはガ
ラス原版2より若干小さい外形寸法なので、原版保持枠
3自体が、直接、被製版基材1と接触することはなく、
さらに、ガラス原版2自体は、原版保持枠3に対して、
被製版基材1に対する密着にかかる押圧力しか作用しな
いので、原版保持枠3に真空吸引することで十分保持可
能である。
【0029】一方、バックプレート4を固定するプレー
ト保持枠5は、バックプレート4を凸状に湾曲させる押
圧力を支えるため、バックプレート4を物理的に固定し
なければならず、そのため、バックプレート4の固定に
若干の工夫を必要とする。図4(a)、図4(b)は、
前記課題を解消するためのプレート保持枠の構成の例を
示す断面図である。図において、1は被製版基材を示
し、4はバックプレートである。また5は前記バックプ
レート4を固定するプレート保持体である。前記プレー
ト保持体5と、バックプレート4は圧縮ガスを供給する
チャンバを構成しており、前記バックプレート4には圧
縮ガスによる圧力がかかる。
【0030】そのため、図4(a)に示すように、バッ
クプレート4の端面をテーパ状に成形し、該テーパ状の
端面を、プレート保持枠8によって固定する。また、前
記プレート保持枠8の端面もテーパ状に加工し、プレー
ト保持体5に固定する。前記構成のバックプレート4と
プレート保持枠8の被製版基材1に対向する端面は、バ
ックプレート4を被製版基材1に密着したとき空隙を形
成し、プレート保持枠8やプレート保持体5と被製版基
材1との直接の接触を解消し、かつ、本発明の初期の目
的を達成することができる。
【0031】図4(b)は、前記課題を解消する他の実
施例を示すプレート保持体5の断面図である。図に示す
ように、バックプレート4は、テーパと段付きが組み合
わされた形状の端面を形成し、プレート保持枠8も、前
記バックプレートの端面と勘合するように段付きとテー
パを組み合わせた端面を形成している。さらに、プレー
ト保持枠8の被製版基材1と対向する端面は、バックプ
レート4の被製版基材との密着面より低くなっており、
プレート保持枠8が直接、被製版基材1と接触すること
はない。したがって、図4(a)のプレート保持体と同
様に、被製版基材1を傷つけることなく本発明の目的を
達成することができる。
【0032】上述した如く、本発明の露光装置はバック
プレートを凸状に湾曲する変形手段を備え、該バックプ
レートとガラス原版を密着したのち、圧縮ガスを供給す
るだけで、被製版基材とガラス原版の密着度を向上する
ので、従来の真空密着方式と比較して、被製版基材とガ
ラス原版の密着にかかる時間を減少でき、露光工程にお
ける生産性が向上する。また、本発明のチャンバ方式の
場合は、中央部を中心に凸状に湾曲したバックプレート
によって、被製版基材とガラス原版を密着しているの
で、密着度にムラがなく、安定して高い製版精度を得る
ことができる。さらに、ガラス原版にかかる応力負荷に
片寄りがなく、ガラス原版の破損の可能性を減少でき
る。
【0033】また、圧縮ガスの供給圧力を調整すること
で、ガラス原版と被製版基材との密着度を自在に変化さ
せることができ、さらに、適度な加圧圧着との併用によ
り最適な密着が得られる。例えば、タック性のあるレジ
ストを用いた場合でも、ガラス原版へのレジストの転移
が減少し、汚れなどによる製版不良の発生を防止するこ
とができる。
【0034】さらに、バックプレートを湾曲するための
変形手段として、複数のエアシリンダを使用する場合
は、被製版基材の材質や形状、厚みに応じて、また、ガ
ラス原版の大きさや厚みに対応して、各エアシリンダの
配設位置やエアシリンダごとの圧縮ガスの供給圧を調整
することによって、被製版基材とガラス原版の密着度の
低い中央部などを重点に密着度を向上させることがで
き、ムラのない密着が得られることによって、均一、か
つより高精度の製版を行なえる。また、バックプレート
の端面、及び前記バックプレートの保持体を、テーパ形
状または段付き形状にすることで、保持体の被製版基材
への突き出しをなくしたので、製版不良の発生や被製版
基材を傷つけることがなくなる。
【0035】なお、上記した本発明の露光装置は、カラ
ーブラウン管用のシャドウマスクの製造工程に使用でき
るだけでなく、半導体集積回路用のリードフレームのエ
ッチング処理やメッキ処理、半導体集積回路やプリント
配線板のフォトエッチングやエレクトロフォーミング、
液晶表示装置やプラズマディスプレイのカラーフィルタ
や電極の加工工程、または、活版、グラビア、平版オフ
セットなどの印刷版を製作するときの露光装置としても
使用できるものであることを付記しておく。
【0036】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明の露
光装置は、請求項1に示したように、表面にレジスト膜
を形成した被製版基材にガラス原版を密着し、光を照射
して前記レジスト膜に製版パターンを焼き付ける露光装
置において、プラスチック、またはガラスで構成された
バックプレートを被製版基材の裏面位置に設け、該バッ
クプレートの背面に前記バックプレートを凸状に湾曲す
る変形手段を備え、前記変形手段によって湾曲したバッ
クプレートにて被製版基材をガラス原版に密着したの
ち、被製版基材に製版パターンを露光焼き付けするの
で、むらのない安定した密着度が得られ、より高精度の
製版パターンを被製版基材に形成することができる。
【0037】さらに、本発明の露光装置は、請求項2に
示したように、バックプレートの変形手段は、剛性が高
く、かつ密封された直方体のチャンバであって、前記チ
ャンバの一面にバックプレートを設け、密封された前記
チャンバに一定圧力の圧縮ガスを供給することによっ
て、バックプレートの中央部を被製版基材に向かって凸
状に湾曲させるので、単純な機構で、高速に被製版基材
をガラス原版に密着することができる。
【0038】また、本発明の露光装置は、請求項3に示
したように、バックプレートの変形手段は、バックプレ
ートを保持するプレート保持体に固定された複数個のエ
アシリンダであって、前記エアシリンダに圧縮ガスを供
給することによって、前記バックプレートをエアシリン
ダのロッドで押してバックプレートを凸状に湾曲させる
ので、被製版基材の材質や形状、厚みに応じて、また、
ガラス原版の大きさや厚みに対応して、被製版基材とガ
ラス原版との間でムラのない安定した密着を得られ、精
度の高い製版パターンを得ることができる。
【0039】なお、本発明の露光装置では、請求項4に
示したように、バックプレートとガラス原版とで被製版
基材を挟み込み密着したのちに、前記バックプレートを
被製版基材に向けて凸状に湾曲させるので、圧縮ガスを
供給するだけで、被製版基材とガラス原版の密着度が向
上し、さらに、バックプレート、およびガラス原版にか
かる応力を小さくすることができ、バックプレートやガ
ラス原版の破損の可能性を減少できる。
【0040】また、本発明の露光装置では、請求項5に
示したように、バックプレートの外周端部は、段付き形
状、またはテーパ形状、または段付きとテーパの組み合
わせ形状であって、該外周端部を保持するプレート保持
体は、被製版基材と接触するバックプレートの接触面か
ら突出していないので、バックプレートより大きい寸法
の被製版基材や、フープ状の長尺の被製版基材に露光製
版する場合でも、製版不良の発生や被製版基材を傷つけ
ることがなく、本発明の目的を達成することができる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 装置の構成を示す斜視図である。
【図2】 装置の動作を示す断面図である。
【図3】 装置の他の実施例を示す断面図である。
【図4】 バックプレート保持体の断面図である。
【符号の説明】
1 被製版基材 2 ガラス原版 3 原版保持枠 4 バックプレート 5 プレート保持体 6 ガス供給口 7 露光光源 8 プレート保持枠 9 エアシリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にレジスト膜を形成した被製版基材
    にガラス原版を密着し、光を照射して前記レジスト膜に
    製版パターンを焼き付ける露光装置において、プラスチ
    ック、またはガラスで構成されたバックプレートを被製
    版基材の裏面位置に設け、該バックプレートの背面に前
    記バックプレートを凸状に湾曲する変形手段を備え、前
    記変形手段によって湾曲したバックプレートにて、被製
    版基材をガラス原版に密着したのち、被製版基材に製版
    パターンを露光焼き付けすることを特徴とする露光装
    置。
  2. 【請求項2】 前記バックプレートの変形手段は、剛性
    が高く、かつ密封された直方体のチャンバであって、前
    記チャンバの一面にバックプレートを設け、密封された
    前記チャンバに一定圧力の圧縮ガスを供給することによ
    って、バックプレートの中央部を被製版基材に向かって
    凸状に湾曲させ、被製版基材をガラス原版に密着させる
    ことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記バックプレートの変形手段は、バッ
    クプレートを保持するプレート保持体に固定された複数
    個のエアシリンダであって、前記エアシリンダに圧縮ガ
    スを供給することによって、前記バックプレートをエア
    シリンダのロッドで押してバックプレートを凸状に湾曲
    させ、被製版基材をガラス原版に密着させることを特徴
    とする請求項1記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 バックプレートとガラス原版とで被製版
    基材を挟み込み密着したのちに、前記バックプレートを
    被製版基材に向けて凸状に湾曲させることを特徴とする
    請求項1記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 バックプレートの外周端部は、段付き形
    状、またはテーパ形状、または段付きとテーパの組み合
    わせ形状であって、該外周端部を保持するプレート保持
    体は、被製版基材と接触するバックプレートの接触面か
    ら突出していないことを特徴とする請求項2、または請
    求項3記載の露光装置。
JP8323345A 1996-11-20 1996-11-20 露光装置 Pending JPH10148944A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8323345A JPH10148944A (ja) 1996-11-20 1996-11-20 露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8323345A JPH10148944A (ja) 1996-11-20 1996-11-20 露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10148944A true JPH10148944A (ja) 1998-06-02

Family

ID=18153765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8323345A Pending JPH10148944A (ja) 1996-11-20 1996-11-20 露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10148944A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2813810A1 (fr) * 2000-09-13 2002-03-15 Sebastien Fourneron Procede de traitement d'une piece, notamment d'apposition sur une piece en verre de mentions et/ou de decorations
WO2009084450A1 (ja) * 2007-12-27 2009-07-09 Nakan Corporation 感光性樹脂版シートの製造装置および製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2813810A1 (fr) * 2000-09-13 2002-03-15 Sebastien Fourneron Procede de traitement d'une piece, notamment d'apposition sur une piece en verre de mentions et/ou de decorations
WO2009084450A1 (ja) * 2007-12-27 2009-07-09 Nakan Corporation 感光性樹脂版シートの製造装置および製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI82846C (fi) Maskarrangemang foer att bilda tunnfilmsstrukturmoenster.
JPS6299782A (ja) シヤドウマスクによる薄膜パタ−ンの整合装置及び方法
US11714353B2 (en) Mask and method of manufacturing the same, evaporation apparatus and display device
JP5178501B2 (ja) 認識マークを備えたメタルマスク及びその製造方法
JPH10148944A (ja) 露光装置
JP5600921B2 (ja) ペリクル貼付装置
JP6033477B1 (ja) フォトレジストでパターンを形成した曲面体の製造方法及び露光装置
JP2007178557A (ja) 露光装置
JP2003167223A (ja) 基板搬送用治具及びこれを用いた電気表示装置の製造方法
JP2589080Y2 (ja) 加圧型の露光装置におけるフォトツール保持具
JP5002871B2 (ja) 露光装置
JP2509134B2 (ja) プリント配線基板の露光方法及び装置
JP2003021909A (ja) 露光装置
JP3031481B2 (ja) アライメント転写方法およびアライメント転写装置
CN115627442B (zh) 蒸镀掩模、组件、装置、显示装置及其制造方法和装置
CN112323020B (zh) 蒸镀掩模、蒸镀掩模组件、蒸镀掩模装置及显示装置
JP2654881B2 (ja) リードフレームの製造方法
RU2308552C1 (ru) Способ изготовления нано-пресс-форм для контактной пресс-литографии (варианты)
JPS63150918A (ja) X線露光用マスク
JPS6290660A (ja) 露光装置
JP2003050468A (ja) 露光装置
JPH1138516A (ja) 露光装置
CN116949401A (zh) 一种掩膜版制作方法及掩膜版
JPS625244A (ja) コンタクト露光用マスク
JPH0950132A (ja) マスクフィルムを基板面に密着させる方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041019

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050517