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JPH10147717A - アスファルト乳剤 - Google Patents

アスファルト乳剤

Info

Publication number
JPH10147717A
JPH10147717A JP32220796A JP32220796A JPH10147717A JP H10147717 A JPH10147717 A JP H10147717A JP 32220796 A JP32220796 A JP 32220796A JP 32220796 A JP32220796 A JP 32220796A JP H10147717 A JPH10147717 A JP H10147717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
asphalt
weight
block copolymer
emulsion
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32220796A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Oshino
康弘 押野
Yoshihiro Otsuka
喜弘 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP32220796A priority Critical patent/JPH10147717A/ja
Priority to US08/968,006 priority patent/US5925695A/en
Priority to EP97402707A priority patent/EP0842982A3/en
Publication of JPH10147717A publication Critical patent/JPH10147717A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 舗装路面等の舗装、薄層舗装、ルーフィン
グ、フローリング等に適し取り扱いが簡便なアスファル
ト乳剤を提供する。 【解決手段】 (イ)アスファルト100重量部、
(ロ)ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とする重合体
ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体
ブロック(B)とからなるブロック共重合体(C)又は
その水添物(D)をエポキシ化してなるエポキシ化ブロ
ック共重合体(E)5〜100重量部、(ハ)水30〜
800重量部、(ニ)乳化剤0.06〜8重量部とから
なるアスファルト乳剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アスファルト乳剤
に関し、より詳細には、磨耗によるわだちやクラック等
の発生した舗装路面の補修、耐磨耗舗装、衝撃や振動を
受ける場所の舗装、薄層舗装、ルーフィング、フローリ
ング等に適した取り扱いが簡便なアスファルト乳剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】アスファルト(瀝青物)は、古くから多
くの分野に利用されてきた材料であり、現在は、石油の
利用拡大に伴い、石油アスファルトが多用されている。
この石油アスファルトは、安価であり量的に大量の確保
が可能であり、その接着力、結合力、防水性、制振性、
防錆性、電気絶縁性等の特性を生かして、道路舗装、水
利工事、防水工事、防水紙、電気絶縁材料、各種被覆材
料等の多くの分野に使用されている。アスファルトに
は、ストレートアスファルト、ブローンアスファルト等
と呼ばれる組成や針入度(固さ)の異なった多くの品種
が製造され供給されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の車通行量
の増大に伴い、アスファルト路面の磨耗が深刻な問題と
なっている。舗装路面では、車両の走行位置が片寄るた
め、磨耗が路面全体に一様におこらず、轍掘れやクラッ
クが生じやすい。このような路面の磨耗は、車両の走行
に極めて危険であり、同時に舗装の破壊をも早める。そ
のため、耐磨耗性に優れたアスファルトが要求され、例
えば、ゴムやエラストマーを加えて改質したアスファル
トや、フィラーの添加量を増やしたアスファルトが使用
されている。
【0004】しかし、これら改質アスファルトは、その
ゴムやエラストマーの量が3〜5重量%、多くても5〜
8重量%程度であり、耐磨耗性、耐衝撃性の改善には限
界がある。例えば、フィラーが多いと、アスファルトモ
ルタルやトペカなどの混合物の耐磨耗性に優れるが、夏
期の高温時にアスファルトが流動しやすくなる。また、
ゴムとフィラーとを組み合わせても改善には限度があ
り、十分に満足できるものは得られていない。このた
め、摩耗した路面の補修には、表層と同質の加熱アスフ
ァルト等によるアスファルト補修剤が使用されるが、耐
磨耗性が十分でなく、磨耗と補修とが毎年のように繰り
返される。
【0005】また、アスファルトは一般には軟化点が高
く、常温では粘稠液、半固体または固体であり、使用に
際し加熱溶融または軟化させ、作業に適した流動性を確
保する必要がある。一方、アスファルトの取り扱いを容
易にすべく乳化剤を使用してアスファルトを水中に乳
化、懸濁させたいわゆるアスファルト乳剤がある。しか
し、道路舗装、防水護岸、ルーフィング、塗料、フロア
ーカバーリング等の用途に使用する場合には、砕石、
砂、土壌等の骨材とセメント、コンクリート、金属等と
の表面の間に十分な結合力を持たせる必要があるが、ア
スファルト乳剤は、これら骨材との密着力について満足
できるものではない。このような理由から、取り扱いが
容易で、かつ骨材との密着力が十分に確保されるアスフ
ァルト乳剤の出現が強く望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、エポキシ基を有する
特定の熱可塑性エラストマーが骨材との強固な結合力に
寄与し、これをアスファルト乳剤の一成分とする乳剤を
使用した舗装等が、ひびわれ、わだち掘れを著しく抑制
得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、(イ)アスファルト1
00重量部、(ロ)ビニル芳香族炭化水素化合物を主体
とする重合体ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体
とする重合体ブロック(B)とからなるブロック共重合
体(C)又はその水添物(D)をエポキシ化してなるエ
ポキシ化ブロック共重合体(E)5〜100重量部、
(ハ)水30〜800重量部、(ニ)乳化剤0.06〜
8重量部からなるアスファルト乳剤を提供するものであ
る。以下、詳細に本発明を説明する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のアスファルト乳剤で使用
できるアスファルトとしては、ストレートアスファル
ト、ブローンアスファルト、セミブローンアスファル
ト、プロパン脱瀝アスファルト、カットバックアスファ
ルト等の石油アスファルト、レーキアスファルトなどを
例示できる。この中で特に好ましくは、石油アスファル
トである。
【0009】本発明のアスファルト乳剤には、エポキシ
化ブロック共重合体(E)を使用する。エポキシ化ブロ
ック共重合体(E)は、ビニル芳香族炭化水素化合物を
主体とする重合体ブロック(A)と、共役ジエン化合物
を主体とする重合体ブロック(B)とからなるブロック
共重合体(C)またはその水添物(D)であって、重合
体ブロック(B)に存在する不飽和炭素結合をエポキシ
化した重合体である。
【0010】ブロック共重合体(C)を構成し得るビニ
ル芳香族炭化水素化合物の代表例としては、スチレン、
α−メチルスチレン等の種々のアルキル置換スチレン、
アルコキシ置換スチレン、ビニルナフタレン、アルキル
置換ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン、ビニルトル
エン等が例示できる。これらの中で、スチレンが好まし
い。これらの中から1種、もしくは2種以上を組み合わ
せて用いることも出来る。
【0011】ブロック共重合体(C)を構成し得る共役
ジエン化合物の代表例としては、1,3−ブタジエン、
イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル
−1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,
3−オクタジエン、フェニル−1,3−ブタジエン等が
挙げられる。これらの中で、1,3−ブタジエン及びイ
ソプレンが安価であり、かつ入手しやすく好ましい。こ
れらの中から1種でも、2種以上を組み合わせてもよ
い。ブロック共重合体(C)を構成し得るビニル芳香族
炭化水素化合物と共役ジエン化合物との共重合組成比
(重量比)は、好ましくは5/95乃至70/30であ
り、さらに好ましくは10/90乃至60/40であ
る。本発明に使用できるブロック共重合体の数平均分子
量は、好ましくは5,000乃至500,000であ
り、さらに好ましくは10,000乃至100,000
である。5,000を下回るとゴム状弾性体の性質が発
現しにくく、また500,000を越えると溶融しにく
くなるので好ましくない。ここで、数平均分子量とは、
GPC法によって測定した標準ポリスチレン換算分子量
を意味する。
【0012】ブロック共重合体(C)の構造は特に限定
されるものではないが、例えばA−B−A、B−A−B
−A、A−B−A−B−A等で表されるビニル芳香族炭
化水素化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体で
ある。また、分子自体の構造は直鎖状、分岐状、放射状
などのいずれの構造でもよく、さらにこれらの任意の組
み合わせでもよい。ブロック共重合体中のビニル芳香族
炭化水素化合物は、均一に分布していても、またテーパ
ー状に分布していてもよい。また、共重合部分は、ビニ
ル芳香族炭化水素化合物が均一に分布している部分及び
/又はテーパー状に分布している部分がそれぞれ複数個
共存していてもよい。
【0013】ブロック共重合体(C)の製造方法は特に
限定されるものではなく、どのような方法であっても差
しつかえない。例えば、特公昭40−23798号公
報、特公昭47−3252号公報、特公昭48−242
3号公報、特公昭56−28925号公報等に記載され
ているように、リチウム触媒等を用いて不活性溶媒中で
製造する方法が挙げられる。
【0014】ブロック共重合体の水添物(D)の製造方
法は特に限定されるものではなく、どのような方法であ
っても差しつかえない。例えば、特公昭42−8704
号公報、特公昭43−6636号公報等に記載されてい
るように、不活性溶媒中でブロック共重合体(C)を水
素化触媒の存在下に水素化する方法が挙げられる。水素
化量は特に限定されるものではないが、引き続きエポキ
シ化反応を行なう際、エポキシ化剤と反応し得る不飽和
炭素結合が水添物(D)の分子内に残っている必要があ
る。
【0015】次いで、ブロック共重合体(C)またはそ
の水添物(D)を、適当な有機溶剤に溶解またはスラリ
ー状にした後、エポキシ化する。エポキシ化剤によりエ
ポキシ化される部位は、重合体ブロック(B)に存在す
る不飽和結合である。エポキシ化反応の際に使用し得る
エポキシ化剤の代表例としては、過酢酸、過安息香酸、
過ギ酸、トリフルオロ過酢酸等の有機過酸類、過酸化水
素、過酸化水素と低分子の脂肪酸とを組み合わせたもの
等が挙げられる。エポキシ化の際には、必要に応じて触
媒を使用することもできる。これらの中で、工業的に大
量に製造されるため安価に入手でき、しかも安定度の比
較的高い過酢酸が、エポキシ化剤として好ましい。
【0016】使用するエポキシ化剤の量は、特に限定さ
れるものではなく、使用するエポキシ化剤の反応性、所
望されるエポキシ化度、使用するブロック共重合体また
はその水添物中の不飽和炭素結合量等の条件により任意
に適当な量を使用し得るが、最終的に得られる重合体
(E)のエポキシ当量は、140〜2,700であるよ
うにエポキシ化剤の量を選択するのが好ましい。
【0017】エポキシ当量は、より好ましくは200〜
2,000である。ここで、エポキシ当量は式:エポキ
シ当量=1,600/{エポキシ化ブロック共重合体中
のオキシラン酸素濃度(wt%)}で算出され、オキシ
ラン酸素1molあたりのエポキシ化ブロック共重合体
の重量を示す。
【0018】ここに、オキシラン酸素濃度は、臭化水素
の酢酸溶液を用いて滴定して求める。エポキシ当量が大
きいとオキシラン酸素濃度が低いことを示し、逆に小さ
いとオキシラン酸素濃度が高いことを示す。エポキシ当
量が140より小さいと、重合体の弾性的な性質が発現
しにくくなり好ましくなく、また2,700より大きい
とエポキシ化したことによる特異的な物性が発現しにく
くなり好ましくない。
【0019】得られたエポキシ化ブロック共重合体
(E)は、エポキシ化反応溶剤を除去後、発泡クラム
状、粒状、粉末状のいずれの形態で得ることもでき、ま
たストランド状、ペレット状でシート状で得ることもで
きる。溶剤の除去方法はいかなる方法でも差しつかえな
く、例えば直接溶剤を除去する方法、界面活性剤を溶解
させた熱水中に投入し溶剤を水蒸気蒸留し、重合体をク
ラム状で回収するいわゆるスチームストリッピング法等
の常法によって取得することができる。
【0020】本発明のアスファルト乳剤は、(イ)成分
であるアスファルト100重量部に対し、(ロ)成分で
あるエポキシ化ブロック共重合体(E)が5〜100重
量部、(ハ)成分である水が30〜800重量部、
(ニ)成分である乳化剤が0.06〜8重量部からな
る。(ロ)成分が5重量部より少ないと、骨材との十分
な密着力を有するアスファルト乳剤が得られず、100
重量部を越えると凝集力が強すぎて、かえって骨材から
の剥離が生じやすく、また経済的でない。また、本発明
のアスファルト乳剤の(ハ)成分である水は、アスファ
ルト乳剤の蒸発残留物(固形物)濃度が、30〜80重
量%であるように配合するのが好ましい。この濃度の範
囲であれば、作業中の「ダレ」を防止すると共に、耐摩
擦性に優れる舗装材を得ることができる。
【0021】本発明で使用し得る乳化剤としては、アニ
オン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系
界面活性剤、両性界面活性剤、ベントナイトなどのクレ
ーを使用することができる。これらにより、アニオン
系、カチオン系、ノニオン系、クレータイプ等の種々の
タイプのアスファルト乳剤を製造することができる。界
面活性剤は、具体的には、ココナットアミンアセテー
ト、ステアリルアミンアセテート、ココナットアミン塩
酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、ステアリルアミンオレ
エート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアン
モニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウ
ムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウム
クロライド等の第4級アンモニウム塩、ベンザルコニウ
ム型逆性石鹸等のカチオン界面活性剤、アルキルナフタ
レンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アル
キルジアリルエーテルスルホン酸塩、アルキルリン酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルおよびアルキルアリル
エーテル硫酸エステル塩等のアニオン界面活性剤、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン等のノニオン界面活性剤を例示する
ことができる。乳化剤は、アスファルト及びエポキシ化
ブロック共重合体(E)を水中に分散させるものであ
る。これら乳化剤等は単体で使用してもよく、また2種
以上を組み合わせて使用してもよい。なお、アルカリ、
酸、塩、保護コロイド、分散剤その他のものを通常のア
スファルト乳剤に準じて用いることができる。
【0022】乳化剤の使用量は、(イ)成分100重量
部、(ロ)成分5〜100重量部、(ハ)成分30〜8
00重量部である場合に0.06〜8重量部である。好
ましい使用量は、アスファルトとエポキシ化ブロック共
重合体の種類により異なるが、それらを水中に乳化させ
るのに適した任意の量を選択できる。一般的には、使用
する水に対して0.2〜10重量%であるのが好まし
い。0.2重量%よりも少ないと、得られるアスファル
ト乳剤の乳化安定性が悪くなり、均質で長期間安定性が
よいアスファルト乳剤を得ることが困難となる一方、1
0重量%よりも多い場合は、経済的に不利益となるため
好ましくない。
【0023】本発明のアスファルト乳剤の製造方法は特
に限定されるものでなく、従来のアスファルト乳剤の製
造方法を適用することができる。例えば、加熱溶融した
アスファルトを、上記乳化剤を水に溶解させて得た乳化
液にエポキシ化ブロック共重合体(E)と共に添加し混
合する方法が挙げられる。また、溶融アスファルトにエ
ポキシ化ブロック共重合体(E)を添加後、乳化剤を水
に溶解させて得た乳化液と混合し乳剤を製造する方法
や、エポキシ化ブロック共重合体(E)のラテックス、
エマルジョンなどの水相にアスファルトを分散させる方
法なども使用できる。
【0024】アスファルト乳剤を作るのに、コロイドミ
ル、ハレルホモジナイザー等の乳化機、高速撹拌機を使
用し、アスファルトとエポキシ化ブロック共重合体の混
合物が微粒子状に分散するアスファルト乳剤としてもよ
い。
【0025】本発明のアスファルト乳剤には、従来この
分野で使用されてきたいずれの添加剤も使用し得る。そ
れら添加剤としては、例えばシリカ、タルク、炭酸カル
シウム、鉱物質粉末、ガラス繊維等の充填剤や補強剤、
水硬化性無機材料(セメント等)、鉱物質の骨材、顔
料、あるいはパラフィン系、ナフテン系、芳香族系のプ
ロセスオイル等の軟化剤、クマロン・インデン樹脂、テ
ルペン樹脂等の粘着付与剤、アタックチックポリプロピ
レン、エチレン−エチルアクリレート共重合体等のポリ
オレフィン系樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等の
熱可塑性樹脂、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブ
タジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−
プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、イ
ソプレン−イソブチレンゴム、スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合
体等の合成ゴム、乳化安定剤等が挙げられる。
【0026】得られたアスファルト乳剤の使用に当たっ
ては、加熱する必要がなく、常温のまま道路面上の骨材
に散布するか、機械的に骨材と混合して使用する。骨材
と接触した乳剤は分解生成して、アスファルト被膜を骨
材表面に形成し、骨材を結合させる。
【0027】本発明のアスファルト乳剤は、道路舗装用
アスファルトの他、例えばルーフィングアスファルト、
フローリングアスファルト、防水シート、止水材、サイ
レンサーシート、鋼管コーティング等の種々の用途に使
用することができる。
【0028】
【実施例】以下に本発明を実施例で示すが、本発明はこ
れらの実施例の範囲に限定されるものではない。
【0029】(試験方法) (1)マーシャル安定度試験 舗装用混合物を常温で片面50回の両面つきでマーシャ
ル安定度試験用供試体を作製し、室温(20℃)で7日
間養生した後、マーシャル安定度試験(60℃、30分
間)を行なった。マーシャル安定度(kg)は、舗装用
混合物の組成流動に対する抵抗性を示し、数値が大きい
ほど舗結合材の骨材に対する接着性に優れることを示
す。 (2)ホイールトラッキング試験 ローラコンパクタで成型した供試体(30cm×30c
m×5cm)を用いた。試験条件はアスファルト舗装要
項に準じて、60℃で、相当する載荷重量(接地圧)は
6.4+0.15kg/cm2とした。動的安定度は、1
mm変形当りの走行回数、すなわち、変形抵抗(回/m
m)で表した。動的安定度の大きいものは、耐流動性に
優れ、高温安定性に優れていることを示す。 (3)ラベリング試験 舗装体の車両による磨耗に対する抵抗性をみる試験であ
り、供試体を水平方向に往復運動させ、これをタイヤチ
ェーンを着けた車輪が回転しながら降下して供試体に接
し、その表面をチェーンで剥離摩損させる。すり減り量
をすり減り断面積(cm2)で表した。供試体は30c
m×30cm×5cm、試験温度は−10±1℃、試験
時間は6時間以上最高24時間まで行った。ラベリング
磨耗量の小さいものが耐磨耗性にまさり、低温特性に優
れていることを示す。 (4)軟化点、 軟化点は、JIS K2207によった。 (5)針入度 針入度は、JIS K2207によった。 (6)60℃粘度:石油学会法に準じて測定した。
【0030】(合成例;エポキシ化ブロック共重合体の
合成)ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン
(以下、「SBS」ともいう)のブロック共重合体(日
本合成ゴム(株)製:商品名「TR−2000」)30
0重量部を酢酸エチル1,500重量部に溶解し、これ
に過酢酸の30%酢酸エチル溶液169重量部を連続的
に滴下し、撹拌下40℃で3時間エポキシ化反応をおこ
なった。反応液を常温に戻し、純水にて洗浄し、エポキ
シ化ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン重合
体(以下、「ESBS」ともいう)の酢酸エチル溶液を
得た(濃度30wt%)。この溶液を、ベント式押出機
に供給し、加熱下減圧し溶剤を除去後、押出機先端から
排出された重合体をカッターにてペレット状にした。重
合体のエポキシ当量は520であった。
【0031】(実施例1)約150℃に加熱したストレ
ートアスファルト(針入度25℃、60〜80)100
重量部に、合成例で得たエポキシ化ブロック共重合体の
ペレット5重量部を添加混合し、改質アスファルトを得
た。一方、水100重量部に乳化剤としてステアリルプ
ロピレンジアミン1.0重量部、その他酢酸0.4重量
部および塩化カルシウム0.2重量部を加えて溶解して
乳化液を得た。次に、改質アスファルトを約140℃に
加熱したものと、上記乳化液を約60℃にしたものとを
ホモジナイザーに同時に供給して乳化し、良好な乳化状
態のカチオン系のアスファルト乳剤を得た。乳剤から水
を蒸発させた後の蒸発残留物の軟化点、針入度、粘度を
表−1に示す。
【0032】(実施例2)約150℃に加熱したストレ
ートアスファルト(針入度25℃、60〜80)100
重量部に、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ン(SBS)のブロック共重合体(日本合成ゴム(株)
製:商品名「TR−2000」)のペレット2重量部、
合成例で得られたエポキシ化ブロック共重合体のペレッ
ト3重量部を添加混合し、改質アスファルトを得た。一
方、水100重量部にロジン石鹸1重量部、牛脂石鹸1
重量部、アリルナフタレンスルホン酸塩0.5重量部を
加えて乳化液を得た。次に、改質アスファルトを約14
0℃に加熱したものと、乳化液を約60℃にしたものと
を、ホモジナイザーに同時に供給して乳化し、良好な乳
化状態のカチオン系のアスファルト乳剤を得た。乳剤か
ら水を蒸発させた後の蒸発残留物の軟化点、針入度、粘
度を表−1に示す。
【0033】(比較例1)約150℃に加熱したストレ
ートアスファルト(針入度25℃ 60〜80)100
重量部に、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ン(SBS)のブロック共重合体(日本合成ゴム(株)
製:商品名「TR−2000」)のペレット5重量部を
添加混合し、改質アスファルトを得た。一方、水100
重量部にラウリル硫酸ナトリウム0.5重量部、ポリオ
キシエチレンノニルフェノールエーテル2.0重量部、
アリルナフタレン硫酸アンモニウム0.5重量部を加え
て溶解して乳化液を得た。次に、改質アスファルトを約
140℃に加熱したものと、乳化液を約60℃にしたも
のとを、ホモジナイザーに同時に供給して乳化し、良好
な乳化状態のカチオン系のアスファルト乳剤を得た。乳
剤から水を蒸発させた後の蒸発残留物の軟化点、針入
度、粘度を表−1に示す。
【0034】(比較例2)水100重量部にステアリル
プロピレンジアミン1.0重量部、酢酸0.4重量部、
塩化カルシウム0.2重量部を加えて溶解して乳化液を
得た。ストレートアスファルト(針入度25℃、60〜
80)を約140℃に加熱したものと、乳化液を約60
℃にしたものとを、ホモジナイザーに同時に供給して乳
化し、良好な乳化状態の改質アスファルトを得た。改質
アスファルトから水を蒸発させた後の蒸発残留物の軟化
点、針入度、粘度を表−1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】(性能試験)実施例1、2のアスファルト
乳剤の蒸発残留物、比較例1、2のアスファルト乳剤の
蒸発残留物を、それぞれ骨材と混合してアスファルト舗
装組成物を調製し、その突き固め混合物の性能試験をお
こなった。使用した骨材は、6号砕石、7号砕石、粗目
砂、細め砂、および石灰石粉末である。性能試験として
は、マーシャル安定度、ホイールトラッキング試験、ラ
ベリング試験をおこなった。結果を表−2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】表−2から、実施例1、2のアスファルト
乳剤から得られた蒸発残留物は、比較例1、2のものに
比べて骨材との密着力に優れ、かつ耐流動性、耐磨耗性
に優れていることが判明した。
【0039】
【発明の効果】本発明のアスファルト乳剤は、取り扱い
が簡単であり、しかも骨材との密着力が強い。本発明の
アスファルト乳剤の蒸発乾固物は、耐磨耗性に優れ、常
温アスファルト混合物、表面処理、プライムコート、タ
ックコート、シールコート等の舗装材として有用であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(イ)乃至(ニ)に示す組成からな
    るアスファルト乳剤。 (イ)アスファルト100重量部、 (ロ)ビニル芳香族炭化水素化合物を主体とする重合体
    ブロック(A)と共役ジエン化合物を主体とする重合体
    ブロック(B)とからなるブロック共重合体(C)又は
    その水添物(D)をエポキシ化してなるエポキシ化ブロ
    ック共重合体(E)5〜100重量部、 (ハ)水30〜800重量部、 (ニ)乳化剤0.06〜8重量部
JP32220796A 1996-11-13 1996-11-18 アスファルト乳剤 Pending JPH10147717A (ja)

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EP97402707A EP0842982A3 (en) 1996-11-13 1997-11-13 A curable composition, a cured article therefrom, an asphalt emulsion, an asphalt mixture for paving, and a cured article therefrom

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