JPH10140070A - 印刷インキ組成物 - Google Patents
印刷インキ組成物Info
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- JPH10140070A JPH10140070A JP30988596A JP30988596A JPH10140070A JP H10140070 A JPH10140070 A JP H10140070A JP 30988596 A JP30988596 A JP 30988596A JP 30988596 A JP30988596 A JP 30988596A JP H10140070 A JPH10140070 A JP H10140070A
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- resin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来の鉱物油留分のインキソルベントを殆ど
或は全く含有しない印刷インキ組成物であって、しかも
ワニス樹脂に対する溶解性が優れたインキソルベントを
使用し、流動性、乾燥性及び機上安定性等に優れた印刷
インキ組成物を提供すること。 【解決手段】 着色剤、樹脂ワニス及びインキソルベン
トを含む印刷インキにおいて、上記インキソルベント
が、天然の油脂類を1価のアルコールでエステル交換し
て得られる脂肪酸エステルであることを特徴とする印刷
インキ組成物。
或は全く含有しない印刷インキ組成物であって、しかも
ワニス樹脂に対する溶解性が優れたインキソルベントを
使用し、流動性、乾燥性及び機上安定性等に優れた印刷
インキ組成物を提供すること。 【解決手段】 着色剤、樹脂ワニス及びインキソルベン
トを含む印刷インキにおいて、上記インキソルベント
が、天然の油脂類を1価のアルコールでエステル交換し
て得られる脂肪酸エステルであることを特徴とする印刷
インキ組成物。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は印刷インキ組成物に
関し、更に詳しく云えば、流動性、乾燥性及び機上安定
性等に優れた印刷インキ組成物の提供を目的とする。
関し、更に詳しく云えば、流動性、乾燥性及び機上安定
性等に優れた印刷インキ組成物の提供を目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷インキ、特に酸化重合型の印
刷インキは、顔料である着色剤、ベヒクルであるワニス
用樹脂、鉱物油留分のインキソルベント及び乾燥助剤等
の添加剤から構成され、主として吸液性のある紙の印刷
に使用されている。これら従来の酸化重合型印刷インキ
のワニス用樹脂としては、天然又は合成の酸化重合型樹
脂が使用され、インキの粘度、タック、フロー等の調節
のために各種の鉱物油留分のインキソルベントがインキ
全量の10〜50重量%を占める割合で使用されてい
る。このインキソルベントは粘度調節等以外にも、印刷
後に溶剤が紙に吸収され、紙上における印刷インキの塗
膜形成分の濃度向上によって印刷インキの乾燥促進にも
貢献している。
刷インキは、顔料である着色剤、ベヒクルであるワニス
用樹脂、鉱物油留分のインキソルベント及び乾燥助剤等
の添加剤から構成され、主として吸液性のある紙の印刷
に使用されている。これら従来の酸化重合型印刷インキ
のワニス用樹脂としては、天然又は合成の酸化重合型樹
脂が使用され、インキの粘度、タック、フロー等の調節
のために各種の鉱物油留分のインキソルベントがインキ
全量の10〜50重量%を占める割合で使用されてい
る。このインキソルベントは粘度調節等以外にも、印刷
後に溶剤が紙に吸収され、紙上における印刷インキの塗
膜形成分の濃度向上によって印刷インキの乾燥促進にも
貢献している。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来の印刷インキの構成に使用するインキソルベント
は安価であるが、ワニス用樹脂の溶解性が十分ではな
く、優れたワニス用樹脂が開発されたとしても、該イン
キソルベントに対するワニス用樹脂の溶解性が低いた
め、流動性に優れた印刷インキが得られず、又、印刷イ
ンキとした場合にも安定性が劣り、印刷インキが保存中
にゲル化するという問題があった。特に炭化水素樹脂
と、レゾール及び/又はノボラックで変性して得られる
フェノール変性ロジンとを加熱して得られる樹脂組成物
は、印刷インキのワニス用樹脂として優れた物性を示す
ものの、従来のインキソルベントを使用した場合には、
その優れた性能を発揮させることができなかった。
記従来の印刷インキの構成に使用するインキソルベント
は安価であるが、ワニス用樹脂の溶解性が十分ではな
く、優れたワニス用樹脂が開発されたとしても、該イン
キソルベントに対するワニス用樹脂の溶解性が低いた
め、流動性に優れた印刷インキが得られず、又、印刷イ
ンキとした場合にも安定性が劣り、印刷インキが保存中
にゲル化するという問題があった。特に炭化水素樹脂
と、レゾール及び/又はノボラックで変性して得られる
フェノール変性ロジンとを加熱して得られる樹脂組成物
は、印刷インキのワニス用樹脂として優れた物性を示す
ものの、従来のインキソルベントを使用した場合には、
その優れた性能を発揮させることができなかった。
【0004】従って、本発明の目的は、従来の鉱物油留
分のインキソルベントを殆ど或は全く含有しない印刷イ
ンキ組成物であって、しかもワニス用樹脂に対する溶解
性が優れたインキソルベントを使用し、流動性、乾燥性
及び機上安定性等に優れた印刷インキ組成物を提供する
ことである。
分のインキソルベントを殆ど或は全く含有しない印刷イ
ンキ組成物であって、しかもワニス用樹脂に対する溶解
性が優れたインキソルベントを使用し、流動性、乾燥性
及び機上安定性等に優れた印刷インキ組成物を提供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、着色剤、ワニス
用樹脂及びインキソルベントを含む印刷インキにおい
て、上記インキソルベントが、天然の油脂類を1価のア
ルコールでエステル交換して得られる脂肪酸エステルで
あることを特徴とする印刷インキ組成物である。
によって達成される。即ち、本発明は、着色剤、ワニス
用樹脂及びインキソルベントを含む印刷インキにおい
て、上記インキソルベントが、天然の油脂類を1価のア
ルコールでエステル交換して得られる脂肪酸エステルで
あることを特徴とする印刷インキ組成物である。
【0006】本発明で使用する天然の油脂類を1価のア
ルコールでエステル交換して得られる脂肪酸エステル自
体は公知の材料であるが、従来は印刷インキのインキソ
ルベントとしては使用されていなかった。本発明は、該
脂肪酸エステルが印刷インキにおけるインキソルベント
として非常に有用であり、従来のインキソルベントでは
インキ化が困難であった、ワニス用樹脂、例えば、炭化
水素樹脂と、レゾール及び/又はノボラックで変性して
得られるフェノール変性ロジンとを加熱して得られる樹
脂組成物であっても、十分な溶解性を示し、従来の鉱物
油留分のインキソルベントを殆ど或は全く使用しなくて
も流動性、乾燥性及び機上安定性等に優れた印刷インキ
組成物を提供することができる。
ルコールでエステル交換して得られる脂肪酸エステル自
体は公知の材料であるが、従来は印刷インキのインキソ
ルベントとしては使用されていなかった。本発明は、該
脂肪酸エステルが印刷インキにおけるインキソルベント
として非常に有用であり、従来のインキソルベントでは
インキ化が困難であった、ワニス用樹脂、例えば、炭化
水素樹脂と、レゾール及び/又はノボラックで変性して
得られるフェノール変性ロジンとを加熱して得られる樹
脂組成物であっても、十分な溶解性を示し、従来の鉱物
油留分のインキソルベントを殆ど或は全く使用しなくて
も流動性、乾燥性及び機上安定性等に優れた印刷インキ
組成物を提供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本発明で使用するインキ
ソルベントは、、天然の油脂類を1価のアルコールでエ
ステル交換して得られる脂肪酸エステルであり、上記天
然の油脂類としては、例えば、アマニ油、大豆油、サフ
ラワー油、シナギリ油、日本キリ油、ヒマワリ油、エノ
油、麻実油、トール油、ゴマ油、コムギ胚芽油、トウモ
ロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、脱水ヒマシ油、綿実
油、イカ油、鰯油、秋刀魚油、鱈油等の魚油、鯨油等が
挙げられる。
本発明を更に詳しく説明する。本発明で使用するインキ
ソルベントは、、天然の油脂類を1価のアルコールでエ
ステル交換して得られる脂肪酸エステルであり、上記天
然の油脂類としては、例えば、アマニ油、大豆油、サフ
ラワー油、シナギリ油、日本キリ油、ヒマワリ油、エノ
油、麻実油、トール油、ゴマ油、コムギ胚芽油、トウモ
ロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、脱水ヒマシ油、綿実
油、イカ油、鰯油、秋刀魚油、鱈油等の魚油、鯨油等が
挙げられる。
【0008】上記油脂類をエステル交換するために使用
する1価のアルコールとしては、例えば、例えば、メタ
ノール、エタノール、n−又はiso−プロパノール、
n、sec又はtert−ブタノール、ヘプチノール、
2−エチルヘキサノール、ヘキサノール、オクタノー
ル、デカノール、ドデカノール等の飽和アルコールが挙
げられ、不飽和脂肪族系アルコールとしては、例えば、
オレイルアルコール、ドデセノール、フイセテリアルコ
ール、ゾンマリルアルコール、オレイルアルコール、ガ
ドレイルアルコール、11−イコセノール、11−ドコ
セノール、15−テトラコセノール等が挙げられる。
する1価のアルコールとしては、例えば、例えば、メタ
ノール、エタノール、n−又はiso−プロパノール、
n、sec又はtert−ブタノール、ヘプチノール、
2−エチルヘキサノール、ヘキサノール、オクタノー
ル、デカノール、ドデカノール等の飽和アルコールが挙
げられ、不飽和脂肪族系アルコールとしては、例えば、
オレイルアルコール、ドデセノール、フイセテリアルコ
ール、ゾンマリルアルコール、オレイルアルコール、ガ
ドレイルアルコール、11−イコセノール、11−ドコ
セノール、15−テトラコセノール等が挙げられる。
【0009】上記油脂類を上記アルコールでエステル交
換する反応は、例えば、両者を無触媒好ましくは酸触媒
又はアルカリ触媒の共存下、常圧又は加圧下に加熱する
方法が挙げられるが、他の方法であってもよい。上記エ
ステル交換反応生成物は、そのままでもインキソルベン
トとして使用でき、又、エステル交換物を蒸留によって
脂肪酸のエステルを分離して、これをインキソルベント
としても使用してもよい。この様なエステル交換物は、
本発明のインキ組成物中において、1重量%以上、好ま
しくは3〜50重量%を占める割合で使用する。
換する反応は、例えば、両者を無触媒好ましくは酸触媒
又はアルカリ触媒の共存下、常圧又は加圧下に加熱する
方法が挙げられるが、他の方法であってもよい。上記エ
ステル交換反応生成物は、そのままでもインキソルベン
トとして使用でき、又、エステル交換物を蒸留によって
脂肪酸のエステルを分離して、これをインキソルベント
としても使用してもよい。この様なエステル交換物は、
本発明のインキ組成物中において、1重量%以上、好ま
しくは3〜50重量%を占める割合で使用する。
【0010】本発明で使用するワニス用樹脂としては、
従来公知の天然或は合成の乾性油又は半乾性油が使用す
ることができ、例えば、従来印刷インキ組成物に使用さ
れている天然油脂としては、アマニ油、大豆油、サフラ
ワー油、シナギリ油、日本キリ油、ヒマワリ油、エノ
油、麻実油、トール油、ゴマ油、コムギ胚芽油、トウモ
ロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、脱水ヒマシ油、綿実
油、イカ油、鰯油、秋刀魚油、鱈油等の魚油、鯨油、こ
れらの各種変性物等が挙げられ、又、合成のワニス用樹
脂としては、例えば、石油樹脂(芳香族系、脂肪族系、
芳香族・脂肪族共重合系)、ロジンエステル、フェノー
ル変性ロジン、フェノール樹脂、オクチルフェノール、
ノニルフェノール等のレゾール型又はノボラック型の樹
脂が挙げられる。
従来公知の天然或は合成の乾性油又は半乾性油が使用す
ることができ、例えば、従来印刷インキ組成物に使用さ
れている天然油脂としては、アマニ油、大豆油、サフラ
ワー油、シナギリ油、日本キリ油、ヒマワリ油、エノ
油、麻実油、トール油、ゴマ油、コムギ胚芽油、トウモ
ロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、脱水ヒマシ油、綿実
油、イカ油、鰯油、秋刀魚油、鱈油等の魚油、鯨油、こ
れらの各種変性物等が挙げられ、又、合成のワニス用樹
脂としては、例えば、石油樹脂(芳香族系、脂肪族系、
芳香族・脂肪族共重合系)、ロジンエステル、フェノー
ル変性ロジン、フェノール樹脂、オクチルフェノール、
ノニルフェノール等のレゾール型又はノボラック型の樹
脂が挙げられる。
【0011】特に本発明では、従来のインキソルベント
では使用することが困難であったワニス用樹脂が使用す
ることができ、これらのワニス用樹脂としては、例え
ば、炭化水素樹脂と、レゾール及び/又はノボラックで
変性して得られるフェノール変性ロジンとを加熱して得
られる樹脂組成物が挙げられ、これらの中でも上記炭化
水素樹脂が、芳香族炭化水素樹脂である樹脂組成物、不
飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素樹脂、不飽和二重
結合を有する脂肪族環状炭化水素樹脂、これらの樹脂の
何れか2以上の混合物又は共重合体が使用することがで
きる。
では使用することが困難であったワニス用樹脂が使用す
ることができ、これらのワニス用樹脂としては、例え
ば、炭化水素樹脂と、レゾール及び/又はノボラックで
変性して得られるフェノール変性ロジンとを加熱して得
られる樹脂組成物が挙げられ、これらの中でも上記炭化
水素樹脂が、芳香族炭化水素樹脂である樹脂組成物、不
飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素樹脂、不飽和二重
結合を有する脂肪族環状炭化水素樹脂、これらの樹脂の
何れか2以上の混合物又は共重合体が使用することがで
きる。
【0012】着色剤としては、従来の印刷インキ組成物
に使用されている顔料であって、従来公知の顔料は本発
明の印刷インキ組成物の着色剤としていずれもそのまま
使用することができる。又、その使用量も従来公知の印
刷インキ組成物と同様でよく、例えば、印刷インキ組成
物100重量部中で、約10〜40重量部を占める割合
が一般的である。ドライヤーとしてはコバルト、マンガ
ン、セリウム、ジルコニウム、鉛、鉄、亜鉛、銅、バナ
ジウム、バリウム、カルシウム等の多価金属のナフテン
酸、オクチル酸、樹脂酸、トール油脂肪酸等の油溶性カ
ルボン酸、樹脂酸の塩等であり、これらのドライヤー
は、印刷インキ組成物100重量部中金属として約0.
005〜0.5重量%を占める割合で使用するのが一般
的である。
に使用されている顔料であって、従来公知の顔料は本発
明の印刷インキ組成物の着色剤としていずれもそのまま
使用することができる。又、その使用量も従来公知の印
刷インキ組成物と同様でよく、例えば、印刷インキ組成
物100重量部中で、約10〜40重量部を占める割合
が一般的である。ドライヤーとしてはコバルト、マンガ
ン、セリウム、ジルコニウム、鉛、鉄、亜鉛、銅、バナ
ジウム、バリウム、カルシウム等の多価金属のナフテン
酸、オクチル酸、樹脂酸、トール油脂肪酸等の油溶性カ
ルボン酸、樹脂酸の塩等であり、これらのドライヤー
は、印刷インキ組成物100重量部中金属として約0.
005〜0.5重量%を占める割合で使用するのが一般
的である。
【0013】特に本発明においては、使用するワニスの
不飽和度が高い場合には、上記のドライヤーは単独で使
用してもよいが、使用するワニスの不飽和度が低い場合
(例えば本発明で使用する化合物が1〜2個の不飽和基
の混合物である場合)には、乾燥助剤を上記ドライヤー
100重量部当たり10〜100重量部の割合で併用す
ることが印刷後の乾燥時間を短縮することができるので
好ましい。本発明の印刷インキ組成物は上記の着色剤、
酸化重合型樹脂及びドライヤーの他に、本発明の目的達
成を妨げない範囲の多少のインキソルベント、レベリン
グ改良剤、増粘剤、皮張り防止剤、その他従来公知の添
加剤を含むことができる。以上の如き本発明の印刷イン
キ組成物の製造方法自体は従来公知の方法でよい。
不飽和度が高い場合には、上記のドライヤーは単独で使
用してもよいが、使用するワニスの不飽和度が低い場合
(例えば本発明で使用する化合物が1〜2個の不飽和基
の混合物である場合)には、乾燥助剤を上記ドライヤー
100重量部当たり10〜100重量部の割合で併用す
ることが印刷後の乾燥時間を短縮することができるので
好ましい。本発明の印刷インキ組成物は上記の着色剤、
酸化重合型樹脂及びドライヤーの他に、本発明の目的達
成を妨げない範囲の多少のインキソルベント、レベリン
グ改良剤、増粘剤、皮張り防止剤、その他従来公知の添
加剤を含むことができる。以上の如き本発明の印刷イン
キ組成物の製造方法自体は従来公知の方法でよい。
【0014】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。 実施例1 フェノール変性ロジン(軟化点157℃)500部とト
ール油脂肪酸エチルエステル200部とを180℃で加
熱溶解してワニスとした。このワニス70部とフタロシ
アニンブルー18部とを三本ロールで混合練肉し、マン
ガン含有率8%のオクチル酸マンガン1.0部及びアマ
ニ油10部を混合し、インコメーターのタック値(40
0rpm、1分間値)9.0の本発明のオフセット印刷
インキ組成物を得た。
具体的に説明する。尚、文中、部又は%とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。 実施例1 フェノール変性ロジン(軟化点157℃)500部とト
ール油脂肪酸エチルエステル200部とを180℃で加
熱溶解してワニスとした。このワニス70部とフタロシ
アニンブルー18部とを三本ロールで混合練肉し、マン
ガン含有率8%のオクチル酸マンガン1.0部及びアマ
ニ油10部を混合し、インコメーターのタック値(40
0rpm、1分間値)9.0の本発明のオフセット印刷
インキ組成物を得た。
【0015】実施例2 フェノール変性ロジン(軟化点154℃)100部とペ
トロジン#120(三井石油化学製)50部とオレイン
酸メチルエステル100部とを200℃で加熱溶解して
ワニスとした。このワニス70部とカーミン6B18部
とを三本ロールで混合練肉し、コバルト含有率8%のナ
フテン酸コバルト0.4部及び大豆油8部を混合し、イ
ンコメーターのタック値(400rpm、1分間値)
8.7の本発明のオフセット印刷インキ組成物を得た。
トロジン#120(三井石油化学製)50部とオレイン
酸メチルエステル100部とを200℃で加熱溶解して
ワニスとした。このワニス70部とカーミン6B18部
とを三本ロールで混合練肉し、コバルト含有率8%のナ
フテン酸コバルト0.4部及び大豆油8部を混合し、イ
ンコメーターのタック値(400rpm、1分間値)
8.7の本発明のオフセット印刷インキ組成物を得た。
【0016】実施例3 フェノール変性ロジン(軟化点157℃)100部とク
ィントン1325(日本ゼオン製)20部とトール油脂
肪酸オレイルアルコールエステル110部とを200℃
で加熱溶解してワニスとした。このワニス70部とカー
ボンブラックMA−11(三菱化成製)18部とを三本
ロールで混合練肉し、マンガン含有率8%のオクチル酸
マンガン1.0部、1,10−フェナントロリン1.0
部及びアマニ油7部を混合し、インコメーターのタック
値(400rpm、1分間値)9.2の本発明のオフセ
ット印刷インキ組成物を得た。
ィントン1325(日本ゼオン製)20部とトール油脂
肪酸オレイルアルコールエステル110部とを200℃
で加熱溶解してワニスとした。このワニス70部とカー
ボンブラックMA−11(三菱化成製)18部とを三本
ロールで混合練肉し、マンガン含有率8%のオクチル酸
マンガン1.0部、1,10−フェナントロリン1.0
部及びアマニ油7部を混合し、インコメーターのタック
値(400rpm、1分間値)9.2の本発明のオフセ
ット印刷インキ組成物を得た。
【0017】実施例4 フェノール変性ロジン(軟化点156℃)100部とポ
リブタジエンB700(日本石油化学製)20部とオレ
イン酸オレイルアルコールエステル105部とを200
℃で加熱溶解してワニスとした。このワニス70部とカ
ーミン6B18部とを三本ロールで混合練肉し、マンガ
ン含有率8%のオクチル酸マンガン0.5部、1,10
−フェナントロリン0.5部及びアマニ油10部を混合
し、インコメーターのタック値(400rpm、1分間
値)9.0の本発明のオフセット印刷インキ組成物を得
た。
リブタジエンB700(日本石油化学製)20部とオレ
イン酸オレイルアルコールエステル105部とを200
℃で加熱溶解してワニスとした。このワニス70部とカ
ーミン6B18部とを三本ロールで混合練肉し、マンガ
ン含有率8%のオクチル酸マンガン0.5部、1,10
−フェナントロリン0.5部及びアマニ油10部を混合
し、インコメーターのタック値(400rpm、1分間
値)9.0の本発明のオフセット印刷インキ組成物を得
た。
【0018】実施例5 フェノール変性ロジン(軟化点156℃)100部とペ
トロジン#140(三井石油化学製)30部とアマニ油
をメタノールでアルコリシスして得たアマニ油脂肪酸メ
チルエステル110部とを200℃で加熱溶解してワニ
スとした。このワニス70部とフタロシアニンブルー1
8部とを三本ロールで混合練肉し、マンガン含有率8%
のオクチル酸マンガン0.5部、2,6−ジ−t−ブチ
ルフエノール0.5部及びワニス5部とアマニ油脂肪酸
メチル6部を混合し、インコメーターのタック値(40
0rpm、1分間値)8.7の本発明のオフセット印刷
インキ組成物を得た。
トロジン#140(三井石油化学製)30部とアマニ油
をメタノールでアルコリシスして得たアマニ油脂肪酸メ
チルエステル110部とを200℃で加熱溶解してワニ
スとした。このワニス70部とフタロシアニンブルー1
8部とを三本ロールで混合練肉し、マンガン含有率8%
のオクチル酸マンガン0.5部、2,6−ジ−t−ブチ
ルフエノール0.5部及びワニス5部とアマニ油脂肪酸
メチル6部を混合し、インコメーターのタック値(40
0rpm、1分間値)8.7の本発明のオフセット印刷
インキ組成物を得た。
【0019】比較例1 フェノール変性ロジン(軟化点157℃)500部とA
F−5(日本石油製)400部とを180℃で加熱溶解
してワニスとした。このワニス70部とフタロシアニン
ブルー18部とを三本ロールで混合練肉し、マンガン含
有率8%のオクチル酸マンガン0.5部及びアマニ油1
0部を混合し、インコメーターのタック値(400rp
m、1分間値)9.4の比較例のオフセット印刷インキ
組成物を得た。このインキは1週間後には硬い組成物に
なってしまった。
F−5(日本石油製)400部とを180℃で加熱溶解
してワニスとした。このワニス70部とフタロシアニン
ブルー18部とを三本ロールで混合練肉し、マンガン含
有率8%のオクチル酸マンガン0.5部及びアマニ油1
0部を混合し、インコメーターのタック値(400rp
m、1分間値)9.4の比較例のオフセット印刷インキ
組成物を得た。このインキは1週間後には硬い組成物に
なってしまった。
【0020】比較例2 フェノール変性ロジン(軟化点156℃)100部とペ
トロジン#140(三井石油化学製)30部と日石#5
ソルベント50部及びアマニ油50とを220℃で加熱
溶解してワニスとした。このワニス70部とフタロシア
ニンブルー18部とを三本ロールで混合練肉し、コバル
ト含有率8%のナフテン酸コバルト0.4部及び大豆油
10部を混合し、インコメーターのタック値(400r
pm、1分間値)8.8の比較例のオフセット印刷イン
キ組成物を得た。このインキは1週間後には硬い組成物
になってしまった。
トロジン#140(三井石油化学製)30部と日石#5
ソルベント50部及びアマニ油50とを220℃で加熱
溶解してワニスとした。このワニス70部とフタロシア
ニンブルー18部とを三本ロールで混合練肉し、コバル
ト含有率8%のナフテン酸コバルト0.4部及び大豆油
10部を混合し、インコメーターのタック値(400r
pm、1分間値)8.8の比較例のオフセット印刷イン
キ組成物を得た。このインキは1週間後には硬い組成物
になってしまった。
【0021】上記本発明及び比較例の印刷インキ組成物
の厚肉インキの乾燥性、印刷物の乾燥時間及び揮発分を
下記の条件で測定し、下記表1の結果を得た。 (1)厚肉インキの乾燥時間:内径4cmの缶に10g
の印刷インキ組成物を採り、25℃で静置して上質紙に
インキが粘着しなくなるまでの時間を測定した(これは
機上安定性を表す)。 (2)印刷物の乾燥時間:アートコート紙の印刷物をJ
IS法に準じて25℃で測定した。 (3)流動性:インキ0.5gをガラス板につけ、80
°に傾斜させて立て、室温で保持し、一日後の流下距離
を測った。流下が3cmを超えるものを良好とし、1.
5cm以下の流下を不良とした。
の厚肉インキの乾燥性、印刷物の乾燥時間及び揮発分を
下記の条件で測定し、下記表1の結果を得た。 (1)厚肉インキの乾燥時間:内径4cmの缶に10g
の印刷インキ組成物を採り、25℃で静置して上質紙に
インキが粘着しなくなるまでの時間を測定した(これは
機上安定性を表す)。 (2)印刷物の乾燥時間:アートコート紙の印刷物をJ
IS法に準じて25℃で測定した。 (3)流動性:インキ0.5gをガラス板につけ、80
°に傾斜させて立て、室温で保持し、一日後の流下距離
を測った。流下が3cmを超えるものを良好とし、1.
5cm以下の流下を不良とした。
【0022】
【表1】
【0023】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、従来の鉱物
油留分のインキソルベントを殆ど或は全く含有しない印
刷インキ組成物であって、しかもワニス用樹脂に対する
溶解性が優れたインキソルベントを使用し、流動性、乾
燥性及び機上安定性等に優れた印刷インキ組成物を提供
することができる。
油留分のインキソルベントを殆ど或は全く含有しない印
刷インキ組成物であって、しかもワニス用樹脂に対する
溶解性が優れたインキソルベントを使用し、流動性、乾
燥性及び機上安定性等に優れた印刷インキ組成物を提供
することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 着色剤、ワニス用樹脂及びインキソルベ
ントを含む印刷インキにおいて、上記インキソルベント
が、天然の油脂類を1価のアルコールでエステル交換し
て得られる脂肪酸エステルであることを特徴とする印刷
インキ組成物。 - 【請求項2】 ワニス用樹脂が、炭化水素樹脂と、レゾ
ール及び/又はノボラックで変性して得られるフェノー
ル変性ロジンとを加熱して得られる樹脂組成物である請
求項1に記載の印刷インキ組成物。 - 【請求項3】 炭化水素樹脂が、芳香族炭化水素樹脂で
ある請求項2に記載の印刷インキ組成物。 - 【請求項4】 炭化水素樹脂が、不飽和二重結合を有す
る脂肪族炭化水素樹脂である請求項2に記載の印刷イン
キ組成物。 - 【請求項5】 炭化水素樹脂が、不飽和二重結合を有す
る脂肪族環状炭化水素樹脂である請求項2に記載の印刷
インキ組成物。 - 【請求項6】 炭化水素樹脂が、芳香族炭化水素樹脂、
不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素樹脂及び不飽和
二重結合を有する脂肪族環状炭化水素樹脂の何れか2以
上の共重合体である請求項2に記載の印刷インキ組成
物。 - 【請求項7】 炭化水素樹脂が、芳香族炭化水素樹脂、
不飽和二重結合を有する脂肪族炭化水素樹脂及び不飽和
二重結合を有する脂肪族環状炭化水素樹脂の何れか2以
上からなる請求項2に記載の印刷インキ組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30988596A JPH10140070A (ja) | 1996-11-07 | 1996-11-07 | 印刷インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30988596A JPH10140070A (ja) | 1996-11-07 | 1996-11-07 | 印刷インキ組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10140070A true JPH10140070A (ja) | 1998-05-26 |
Family
ID=17998494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30988596A Withdrawn JPH10140070A (ja) | 1996-11-07 | 1996-11-07 | 印刷インキ組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10140070A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002265839A (ja) * | 2001-03-08 | 2002-09-18 | Dainippon Ink & Chem Inc | 印刷インキ組成物 |
-
1996
- 1996-11-07 JP JP30988596A patent/JPH10140070A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002265839A (ja) * | 2001-03-08 | 2002-09-18 | Dainippon Ink & Chem Inc | 印刷インキ組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040203 |