[go: up one dir, main page]

JPH10138895A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

車両用ブレーキ装置

Info

Publication number
JPH10138895A
JPH10138895A JP31866696A JP31866696A JPH10138895A JP H10138895 A JPH10138895 A JP H10138895A JP 31866696 A JP31866696 A JP 31866696A JP 31866696 A JP31866696 A JP 31866696A JP H10138895 A JPH10138895 A JP H10138895A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
brake
fluid pressure
difference
brake fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31866696A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Tanaka
克巳 リカルド 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon ABS Ltd
Original Assignee
Nippon ABS Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon ABS Ltd filed Critical Nippon ABS Ltd
Priority to JP31866696A priority Critical patent/JPH10138895A/ja
Publication of JPH10138895A publication Critical patent/JPH10138895A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁弁装置により後輪の前輪に対するブレー
キ力配分を行なうようにしたブレーキ制御装置におい
て、いかなる状況においても簡単な制御で制動距離を極
力短くする車両用ブレーキ装置を提供すること。 【解決手段】 タンデムマスタシリンダ61と各後輪R
R、RLのホイールシリンダとを接続する管路に、それ
ぞれインレットバルブ68a、68b及びアウトレット
バルブ70a、70bを配設し、該インレットバルブ及
びアウトレットバルブは、各車輪に設けられた車輪速度
センサを含む各種センサの出力を受けるEB制御回路
(86)により車体速度が所定値以上で車体減速度が所
定値以上のとき、最大前輪車輪速度と各後輪の車輪速度
との差により、ブレーキ保持、ブレーキ弛め及びブレー
キ再上昇すべく切り換えられ、前輪と後輪とのブレーキ
力配分を理想曲線に近似し得るように独立して制御され
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用ブレーキ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前輪と後輪とのブレーキ力配分
を、全輪のブレーキシステムが均等に使用され得るよう
に、いわゆるプロポーショニングバルブが用いられてい
た。これは機械的に出力を入力に対てし減圧する構成を
とっており、古くから用いられている弁であるが、最
近、これを電子的に制御する方法がとられている。例え
ばドイツ公開特許公報DE3728480A1号公報に
記載のブレーキ装置によれば、図7に示すように、マス
タシリンダ1には両後輪用として3ポート3位置電磁弁
2、及び各前輪用として3ポート3位置電磁弁3、4が
接続され、これらはそれぞれ両後輪6a、6bのホイー
ルシリンダ及び両前輪5a、5bのホイールシリンダに
接続されている。各車輪5a、5b、6a、6bには車
輪速度センサ7a、7b、7cが配設されており、セン
サ7a、7bはそれぞれ左右前輪5a、5bの左右速度
を検出しており、センサ7cは両後輪6a、6bの平均
速度を検出する。
【0003】後輪用3ポート3位置電磁切換弁2と両後
輪6a、6bのホイールシリンダとの間には2ポート2
位置電磁切換弁10が配設され、このソレノイド部10
aには分配制御器9が接続されている。ブレーキペダル
1aを踏み込むと、図示の状態ではそれぞれ両前輪5
a、5b及び両後輪6a、6bにブレーキ力が加えられ
るのであるが、分配制御器9の出力を受けて電磁切換弁
10は図示の連通位置O及び遮断位置Iをそのソレノイ
ド部10aに加えられたパルス出力の幅及び周期に応じ
て交互に切り換えられ、これにより前輪5a、5bに対
するブレーキ力に対して、後輪6a、6bのブレーキ力
との関係は理想曲線に近似し得るように制御している。
また、コントロールユニット8は車輪速度センサ7a、
7b、7cの出力を受けて、公知のようにアンチスキッ
ド制御を行い、3ポート3位置電磁切換弁2、3、4は
配線を図示せずとも、そのソレノイド部にコントロール
ユニット8からの出力を受けて前輪5a、5b及び後輪
6a、6bのブレーキ力を保持、減少、再増加を行な
う。
【0004】しかし、この従来例では両後輪6a、6b
は電磁切換弁10により共通に制御されており、今ブレ
ーキをかけながらカーブ走行をする場合には、内輪はロ
ック傾向を示し、これに応じて切換弁10を制御すれ
ば、外輪側はブレーキ力不足となる。すなわち制動距離
が長くなる。また電磁切換弁10のソレノイド部10a
に加えられるパルス出力はどのように形成されるか何ら
開示されていない。
【0005】図8は、ドイツ公開特許公報DE3440
541A1号に開示されるブレーキ制御装置を示すもの
であるが、ハイドロブースタ付きタンデムマスタシリン
ダ21には、それぞれ前輪22a、22bのホイールシ
リンダ及び後輪23a、23bのホイールシリンダが接
続されるが、後輪23a、23bには共通に2ポート2
位置電磁切換弁24が接続されており、これはコントロ
ールユニット25のパルス出力をソレノイド部24aで
受けて、後輪23a、23bのブレーキ力を前輪22
a、22bのブレーキ力に対して理想的なブレーキ力配
分を行わんとしている。すなわち、電磁切換弁24はソ
レノイド部24aに加えられるパルス出力の幅及び周期
に応じてブレーキ力が制限されて理想曲線を得んとして
いるのであるが、両後輪23a、23bに対して共通に
1個の電磁切換弁24が配設されているために、やはり
第1の従来例と同様な欠点を有するものである。又、電
磁切換弁24のソレノイド部24aに加えられるパルス
出力の形成についても何ら記載されていない。
【0006】次に、特開平7−186921号公報に記
載のブレーキ装置によれば、図9に示すように、マスタ
シリンダ31には前輪32a、32bのホイールシリン
ダ及び後輪33a、33bのホイールシリンダが接続さ
れ、これらとの間にはそれぞれ制動圧力操作機34a、
34b、35a、35bを配設し、これらは同一の構成
であり、それぞれシリンダ内にピストンを設け、これを
モータ35a、35b、及び36a、36bにより左右
に駆動することにより、各ホイールシリンダに連通する
液室の容積を増減し各車輪に対するブレーキ力を制御す
るようにしているが、後輪33a、33bについてはモ
ータ36a、36bを制御することにより、前輪に対す
るブレーキ力配分を理想曲線に近付けるようにしてい
る。然しながら、このような構成では従来の機械式の減
圧弁(プロポーショニングバルブ)と同様に装置全体が
大型化し、かつ大重量化し、コストも上昇する。
【0007】図10は、特開平6−156249号公報
に記載のブレーキ装置を示すが、図においてブースタ付
きのタンデムマスタシリンダ41には、切換弁9、10
及びアンチスキッド制御弁装置44を介して前輪42
a、42bのホイールシリンダ及び後輪43a、43b
のホイールシリンダが接続されている。更にタンデムマ
スタシリンダ41とアンチスキッド制御弁装置44との
間には、第1、第2トラクションスリップ制御弁45、
46及び第1、第2液圧ポンプ47、48が配設されて
おり、また本ブレーキ装置は駆動スリップ制御をも行
い、この圧力源として液圧ポンプ及びリリーフ弁、絞り
などを含む液圧発生源49を設けている。このような構
成により公知のアンチスキッド制御及び駆動スリップ制
御を行なうのであるが、更に第1、第2トラクションス
リップ制御弁45、46の選択的な切換え及び圧力発生
源49の制御により後輪43a、43bに対するブレー
キ力を前輪42a、42bのブレーキ力に対して理想曲
線に近くなるように制御している。両後輪43a、43
bは相互に、独立してブレーキ制御されるが、ブレーキ
力配分を行なうための制御が駆動スリップ制御用の圧力
発生源49を用いるため、その制御が複雑であると考え
られる。
【0008】図11は特表平4−502741号公報に
記載のブレーキ装置を示すものであるが、タンデムマス
タシリンダ51には、一方の系統の車輪54のホイール
シリンダがアンチスキッド制御弁52を介して接続さ
れ、また同系統の後輪55のホイールシリンダには2ポ
ート2位置電磁切換弁53を介して接続されている。こ
のソレノイド部53aには制御装置(分配器)56が接
続されている。この切換弁53は2位置をとるのである
が、遮断位置においては逆止弁となっているのである
が、その開弁圧は充分に高い。ソレノイド部53aに分
配器56からパルス出力を受けて、その周波数及び幅に
応じて後輪55のホイールシリンダに液圧が供給され、
前輪54に対するブレーキ力配分を理想に近いものとし
ている。
【0009】本従来例では、X配管とされており、他系
統には同様な配管構成がされるとしているが、図示され
ない他方の切換弁は図示されている切換弁53に対して
どのような関係で制御されるかについては開示されてい
ない。従って、もし同様に制御されればカーブ走行を行
なう場合には、外輪に対してブレーキ力不足となること
は上記従来技術と同様である。また、その請求の範囲で
は「・・・電磁弁は両車輪の車輪滑りに応じたパルス幅
により、後車輪における少なくともほゞ理想的に近い制
動力分配に応じて後車輪におけるブレーキ圧力の発生を
小さくするようにするために制御され・・・」とあり、
その実施形態でもそれ以上の記載はなく、具体的にどの
ようにして制御パルスを形成しているのか明白でない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の問題に
鑑みてなされ、如何なる状況においても後輪の前輪に対
するブレーキ力配分を理想曲線に沿って変化させ、また
軽量化及び小型化を図りながら、簡単な制御で如何なる
状況下においても制動距離を小とすることができるブレ
ーキ制御装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題は、タンデム
マスタシリンダと各後輪のホイールシリンダとを接続す
る管路に、それぞれ電磁弁装置を配設し、該電磁弁装置
は、各車輪に設けられた車輪速度センサを含む各種セン
サの出力を受ける電子制御装置の制御出力により、車体
減速度及び車体速度がそれぞれ所定値を越えると、両前
輪の車輪速度の大なる方と、各後輪の車輪速度との差を
検出し、この差が第1の所定値より大になると、ブレー
キ液圧を保持すべく前記電磁弁装置を切り換え、前記差
が第2の所定値より小になるとブレーキ液圧を再上昇す
べく、前記電磁弁装置を切り換えて、前輪と後輪とのブ
レーキ力配分を理想曲線に近似し得るように独立して制
御するようにしたことを特徴とする車両用ブレーキ装
置、によって解決される。
【0012】また以上の課題は、タンデムマスタシリン
ダと各後輪のホイールシリンダとを接続する管路に、そ
れぞれ電磁弁装置を配設し、該電磁弁装置は、各車輪に
設けられた車輪速度センサを含む各種センサの出力を受
ける電子制御装置の制御出力により、車体減速度及び車
体速度がそれぞれ所定値を越えると、両前輪の車輪速度
の大なる方と、各後輪の車輪速度との差を検出し、この
差が第1の所定値より大になると、ブレーキ液圧を保持
すべく前記電磁弁装置を切り換え、前記差が第2の所定
値より小になるとブレーキ液圧を再上昇すべく、前記電
磁弁装置を切り換え、前記差が前記第1の所定値より大
なる第3の所定値より大なるとブレーキ液圧を減少すべ
く、前記電磁弁装置を切り換えて、前輪と後輪とのブレ
ーキ力配分を理想曲線に近似し得るように独立して制御
するようにしたことを特徴とする車両用ブレーキ装置、
によって解決される。
【0013】直進走行においては、車輪速度センサやそ
の他の各種センサの出力を電子制御装置が受けて車両の
運動状態、車両の重心の位置や制動時の重心の移動に応
じて制動力配分を理想曲線に沿って変化させることがで
き、またカーブ走行時には内側後輪がロックし易いが、
前輪側とは独立して電磁弁装置が制御されることにより
理想曲線に沿って変化させながら外輪はそのまま直進走
行時と同様にブレーキ力を増大させ、また後輪の内輪側
はロック防止をすべくブレーキ力を小として後輪の外輪
側は後輪の内輪側に関係なく制御されブレーキ力はその
まゝ増大され制動距離を短くすることができる。以上を
簡単な制御で行われ得る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0015】図1は本発明の実施の形態によるブレーキ
装置を示すものであるが、図においてブースタ付タンデ
ムマスタシリンダ61のシリンダ本体63内には二つの
液圧発生室が画成され、ブレーキペダル64を踏むこと
により、ブースタ部62を介してこれらに液圧が発生す
る。これらは管路65a、65bを通り、インレットバ
ルブ68a、69aを介して右側後輪RR及び左側前輪
FLのホイールシリンダに伝達される。また、インレッ
トバルブ68b、69bを介して左側後輪RL及び右側
前輪FRのホイールシリンダに伝達される。またこれら
車輪のホイールシリンダはそれぞれアウトレットバルブ
70a、71a及び70b、71bを介して緩め管路7
2a、72bに接続される。これは更に低圧リザーバ7
3a、73bに接続される。これは公知の構成を有し、
比較的弱いばねで付勢されたピストンをケーシング内に
摺動自在に嵌合させており、このブレーキ液貯蔵室は液
圧ポンプ74の吸込み側に接続されている。
【0016】液圧ポンプ74は公知のように構成され、
モータ75、偏心機構76、逆止弁77a、78b及び
77a、78bからなっており、一対のプランジャが相
反する方向に往復動することにより逆止弁77a、77
bを開弁させて、リザーバ73a、73bからブレーキ
液を吸入し、また逆止弁78a、78bを開弁させて、
ダンパ79a、79b及び絞り80a、80b側に圧液
を供給するように構成されている。
【0017】車輪RR、FL、FR、RLにはホイール
スピードセンサ82a、82b、82c、82dが設け
られており、この装置を装備している車両が走行してい
る時にはこれら車輪の回転速度を検知し、これら検出信
号をABS制御回路85及びEBD制御回路86に供給
している。ABS制御回路85は公知の構成を有し、こ
れら車輪のスキッド状態を評価して上述のインレットバ
ルブ68a、68b、69a、69b及びアウトレット
バルブ70a、70b、71a、71bのソレノイド部
を選択的に励磁する。
【0018】ABS(アンチスキッド)制御回路85で
は公知のように近似車体速度信号を発生し、これが各車
輪の車輪速度と比較されて、各車輪のスリップ率が演算
されるのであるが、本実施の形態では近似車体速度は以
下のようにして形成される。すなわちブレーキペダル4
を踏み込んだ後、車輪速度は減少し、又、車体速度も減
少するのであるが、最初に減速度が所定値に達するとそ
の時の車輪速度を初期値として、その時の車輪速度の勾
配で直線的に車体速度が減少するものとし、又、該近似
車体速度と各車輪の車輪速度と比較して、このうちの最
大の車輪速度が近似車体速度より大であれば、これを近
似車体速度とし、図2に示すような直線、又は曲線Tが
得られる。なお、車輪速度Vは4輪の車輪速度の内、最
大となる車輪速度の変化を示すが、図を分かり易くする
ために特定の車輪速度(特定の車輪が図示の時間内では
最大車輪速度を示すものとする)についてのみ図示し
た。そして何れの車輪に対しても近似車体速度Tに対
し、所定のスリップ率αをかけた曲線、又は直線Rをリ
ファレンス速度とし、これより以下であればブレーキを
弛めるべきスリップ量であるとしている。ブレーキを弛
める時にはインレットバルブ68a、68b、69a、
69bを遮断位置、アウトレットバルブ70a、70
b、71a、71bは連通位置に切り換えて各車輪F
L、FR、RL、RRのホイールシリンダからリザーバ
73a、73bにブレーキ圧液を排出する。又、ブレー
キを再込めする場合には階段込めを行なうのであるが、
この時にはインレットバルブ68a、68b、69a、
69bを所定のタイミングでオン・オフする。
【0019】本発明によれば、更にEBD制御回路86
が設けられており、この入力端子にも上述のホイールス
ピードセンサ82a、82b、82c、82dの検出出
力が供給され、この他にGセンサ、ヨーレイトセンサ、
ブレーキペダル踏み込み信号などが供給される。これに
は図3に示すような理想的な後輪と前輪とのブレーキ力
配分を示す曲線Pに近似するようにインレットバルブ6
8a、68b及びアウトレットバルブ70a、70bの
ソレノイドを励磁する信号を供給する。
【0020】本発明の実施の形態によれば、これらイン
レットバルブ68a、68b及びアウトレットバルブ7
0a、70bのソレノイドには入力ラインa1 、a2
3、a4 として示されるように独立して制御するEB
信号が各々、EB制御回路86の出力端子群bから供給
される。なお、これらインレットバルブ68a、68b
及びアウトレットバルブ71a、71bには上述のアン
チスキッド制御回路85の出力端子群aからの出力も入
力ラインb1 、b2 、b3 、b4 を介して供給されてい
る。これら制御回路85、86の出力が選択的に後輪用
のインレットバルブ68a、68b及びアウトレットバ
ルブ70a、70bのソレノイドを励磁するようにして
いる。前輪用のインレットバルブ69a、69b及びア
ウトレットバルブ71a、71bにはABS制御回路8
5の出力のみが入力ラインb5 、b6 、b7 、b8 を介
して供給されている。
【0021】本発明の実施の形態によれば、車両の減速
度が所定値に達するまでは、図3に示すように後輪制動
力と前輪制動力は同一である。すなわち45度の直線と
して示されるが、点Gで示すように車体減速度が所定値
に達すると及び車体速度が所定値を越えていると制動力
分配制御が行われる。なお、図3において直線g1 、g
2 、g3 、g4 は各車体減速度をパラメータとして示す
ものである。EBD制御回路86内では、図示しないG
センサの検出々力とこの所定値とが比較され、これを越
えると及び車体速度が所定値を越えると(車体速度が、
例えば20km/h以下と余りに低いとブレーキ力配分
制御は行わない)前輪に対する後輪のブレーキ力の分配
制御を行なうようにしている。EBD制御回路86内で
所定のパルスパターンが選定され、このパターンに沿っ
てインレットバルブ68a、68b及びアウトレットバ
ルブ70a、70bのソレノイドが制御され、これらが
遮断状態を取ると、後輪RR又はRLのホイールシリン
ダの液圧は一定に保持される。次いで、再上昇すべくイ
ンレットバルブ68a、68bのソレノイドは非励磁と
され、再び後輪RR又はRLの制動力が増大する。理想
曲線P上の後輪ブレーキ力と比べてブレーキ込め過ぎで
あると判断されると、インレットバルブ68a、68b
が閉じられ、アウトレットバルブ70a、70bが開か
れてブレーキが弛められる。以下、同様にして理想曲線
Pに近似するようにインレットバルブ68a、68b及
びアウトレットバルブ70a、70bのソレノイドが励
磁、非励磁を繰り返し行われ、図3に示すような階段状
の後輪制動力が得られ、理想曲線Pと近似する。本実施
の形態によれば、右側後輪RRと左側後輪RLは独立し
て制御されるので、独立して理想曲線Pに近付くように
制御される。従来のように共通に後輪の電磁弁を制御し
ている場合には、カーブ走行時には内側後輪に対しては
ロックが防止されるが、外側後輪に対してはブレーキ力
不足となり制動距離を長くしていたが、本実施の形態で
はこのようなことを無くし、内側後輪に対してはロック
を防止し、かつ外側後輪に対しては充分なブレーキ力を
働かせて制動距離を大幅に小とすることができる。カー
ブ走行の場合には理想曲線Pは内輪側の後輪に対しては
外輪側の後輪よりブレーキ力は低く設定される。
【0022】以上の後輪の前輪に対するブレーキ液圧の
制御は図4に示すようなチャートで行われる。
【0023】時間t0 でブレーキペダル64を踏み込む
と前輪のブレーキ液圧は曲線P’rで示すように変化す
る。これに対し、後輪のブレーキ液圧はPr で示すよう
な変化を示すのであるが、前輪の車輪速度V’(両前輪
のうち車輪速度の大きい方を選ぶ。以下同様)は時間t
0 でブレーキ液圧を加えると図示するように変化する。
これに対し後輪の車輪速度Vは図示するように変化する
のであるが、本発明の実施の形態によれば、前輪の車輪
速度V’と後輪の車輪速度Vとの差が常に検出されてお
り、この差が時間t1 でX1 となると、それまで後輪の
ブレーキ液圧Pr を前輪のブレーキ液圧P’r と同様に
上昇させていたが、時間t1 でブレーキ液圧は一定に保
持する。そして後輪の車輪速度Vが低下し、この差がX
2 となるとこれより差を大きくしないように後輪のブレ
ーキ液圧Pr を、本実施の形態によればパルス状に減圧
させる。これと共に後輪の車輪速度Vは回復してくるの
であるが、時間t3 でその差がX1 になると再びブレー
キ液圧Pr を一定にし、今度はこの差がX3 と小になれ
ば後輪のブレーキ液圧Pr はパルス状に増大させられ
る。後輪の車輪速度Vは再び低下し、その差がX1 とな
ると再びブレーキ液圧Pr は一定とされ車輪速度Vはこ
れと共に低下する。そして車輪速度X2 まで落ち込むと
再びこの差を小とすべくパルス状に減圧される。車輪速
度Vが回復し、その差がX3 と小さくなると再びブレー
キ液圧Pr を再上昇させる。そして時間t8 でその差が
1 となるとブレーキ液圧を一定にする。以下、時間t
9 、t10、t11、・・・・・・でパルス込め、ブレーキ
保持、パルス込めが繰り返されることにより、図3に示
す理想曲線Pに近似して後輪の前輪に対するブレーキ力
配分を制御することができる。
【0024】図5は、本発明の他の実施の形態を示すも
のであるが、第1の実施の形態に対応する部分について
は同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0025】すなわち、本実施の形態によれば、H配管
が採用され一方の圧力供給管65aには両前輪FL、F
Rのホイールシリンダが接続され、他方の圧力供給管6
5bには両後輪RL、RRのホイールシリンダに接続さ
れる。ABS制御回路85及びEBD制御回路86も同
様に構成され、両後輪RL、RR用の電磁制御弁装置で
あるインレットバルブ68a、68bは独立して制御さ
れる。
【0026】本発明の実施の形態は以上のように構成さ
れ作用するのであるが、勿論、本発明はこれらに限定さ
れることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変
形が可能である。
【0027】例えば、以上の実施の形態ではインレット
バルブ69a、69b及びアウトレットバルブ71a、
71bも設けて全輪のアンチスキッド制御も行なうよう
にしたが、アンチスキッド制御を行わない従来の車両用
ブレーキ装置において、機械的な減圧比例弁を用いる代
わりに電磁弁制御装置を用いたブレーキ装置にも本発明
は適用可能である。
【0028】更に以上の実施の形態では、ブレーキ力配
分制御及びアンチスキッド制御を行なう場合について説
明したが、更に駆動スリップ制御を行なうブレーキ装置
にも本発明は適用可能である。
【0029】なお、以上の実施の形態では、EB制御回
路86は後輪用のインレットバルブ68a、68b及び
アウトレットバルブ70a、70bのソレノイドをブレ
ーキ力を保持させるべく、低下すべく、及び再上昇させ
るべく励磁し、後輪と前輪とのブレーキ配分の理想的な
曲線Pに近似するようにしたが、場合によってはブレー
キを弛めず、単に保持と上昇を加えて理想曲線Pに近似
するようにしてもよい。この場合には電磁弁装置はイン
レットバルブ68a、68bによってのみ構成される。
【0030】本変形例によれば、図6に示すようなタイ
ムチャートで後輪のブレーキ液圧Pr を前輪のブレーキ
液圧P’r に対し変化させられる。すなわち前輪の車輪
速度V’はブレーキ液圧P’r と共に減少していくので
あるが、これに対して後輪の車輪速度Vが減少してい
き、時間t1 ’で前輪の車輪速度V’と後輪の車輪速度
Vとの差がX1 ’になるとブレーキ液圧は一定に保持さ
れ、車輪速度が回復してその差がX2 ’と小さくなると
所定時間ブレーキ液圧を上昇させる。これは短時間であ
るが急激にブレーキ液圧を上昇させるので車輪速度Vが
図示するように低下していき、時間t3 ’でその差がX
1 ’となると再び所定時間ブレーキ力を再上昇し一定に
保持する。後輪の車輪速度Vは図示するように変化する
のであるが、時間t4 ’で再び前輪の車輪速度V’と後
輪の車輪速度Vとの差がX2 ’と小さくなると再び所定
時間ブレーキ液圧を上昇させた後、ブレーキ液圧を一定
に保持する。このような後輪のブレーキ液圧の制御によ
っても後輪の前輪に対するブレーキ力配分を理想曲線に
近似させることができる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のブレーキ装
置によれば簡単な制御で後輪の前輪に対するブレーキ力
配分をほゞ理想的に行なうことが出来るのみならず、如
何なる走行状況においても両後輪に対して充分なブレー
キ力を与え、制動距離を小とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すブレーキ装置
の配管系統図である。
【図2】同配管系統図におけるABS制御回路における
車輪速度と車体速度の関係を示すチャートである。
【図3】同実施の形態における前輪制動力と後輪制動力
との配分を示すチャートである。
【図4】本発明の実施の形態による制御方法を示すタイ
ムチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるブレーキ装
置の配管系統図である。
【図6】変形例による制御方法を示すタイムチャートで
ある。
【図7】第1従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【図8】第2従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【図9】第3従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【図10】第4従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【図11】第5従来例のブレーキ装置の配管系統図であ
る。
【符号の説明】
68a インレットバルブ 68b インレットバルブ 69a インレットバルブ 69b インレットバルブ 82a ホイールシリンダ 82a ホイールシリンダ 82a ホイールシリンダ 82a ホイールシリンダ 86 EBD制御回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンデムマスタシリンダと各後輪のホイ
    ールシリンダとを接続する管路に、それぞれ電磁弁装置
    を配設し、該電磁弁装置は、各車輪に設けられた車輪速
    度センサを含む各種センサの出力を受ける電子制御装置
    の制御出力により、車体減速度及び車体速度がそれぞれ
    所定値を越えると、両前輪の車輪速度の大なる方と、各
    後輪の車輪速度との差を検出し、この差が第1の所定値
    より大になると、ブレーキ液圧を保持すべく前記電磁弁
    装置を切り換え、前記差が第2の所定値より小になると
    ブレーキ液圧を再上昇すべく、前記電磁弁装置を切り換
    えて、前輪と後輪とのブレーキ力配分を理想曲線に近似
    し得るように独立して制御するようにしたことを特徴と
    する車両用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 タンデムマスタシリンダと各後輪のホイ
    ールシリンダとを接続する管路に、それぞれ電磁弁装置
    を配設し、該電磁弁装置は、各車輪に設けられた車輪速
    度センサを含む各種センサの出力を受ける電子制御装置
    の制御出力により、車体減速度及び車体速度がそれぞれ
    所定値を越えると、両前輪の車輪速度の大なる方と、各
    後輪の車輪速度との差を検出し、この差が第1の所定値
    より大になると、ブレーキ液圧を保持すべく前記電磁弁
    装置を切り換え、前記差が第2の所定値より小になると
    ブレーキ液圧を再上昇すべく、前記電磁弁装置を切り換
    え、前記差が前記第1の所定値より大なる第3の所定値
    より大なるとブレーキ液圧を減少すべく、前記電磁弁装
    置を切り換えて、前輪と後輪とのブレーキ力配分を理想
    曲線に近似し得るように独立して制御するようにしたこ
    とを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記ブレーキ液圧の再上昇はパルス状に
    行われることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレ
    ーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記ブレーキ液圧の再上昇及びブレーキ
    液圧の減少はパルス状に行われることを特徴とする請求
    項2に記載の車両用ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記電磁弁装置はアンチスキッド制御用
    にも併用されることを特徴とする請求項1〜4の何れか
    に記載の車両用ブレーキ装置。
JP31866696A 1996-11-14 1996-11-14 車両用ブレーキ装置 Pending JPH10138895A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31866696A JPH10138895A (ja) 1996-11-14 1996-11-14 車両用ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31866696A JPH10138895A (ja) 1996-11-14 1996-11-14 車両用ブレーキ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10138895A true JPH10138895A (ja) 1998-05-26

Family

ID=18101687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31866696A Pending JPH10138895A (ja) 1996-11-14 1996-11-14 車両用ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10138895A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6385523B1 (en) 1999-06-21 2002-05-07 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Apparatus for determining a state of braking operation
US6612661B2 (en) 2000-02-10 2003-09-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Device and method for detecting brake operating speed, and device and method for controlling the braking of vehicle
JP2012116300A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Toyota Motor Corp 車両用制動力制御装置
JP2012136045A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Toyota Motor Corp 制動力制御装置
CN103180185A (zh) * 2010-10-29 2013-06-26 丰田自动车株式会社 用于车辆的制动力控制设备和制动力控制方法
WO2013093594A1 (en) 2011-12-22 2013-06-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Braking force control system and braking force control method
DE102018105715A1 (de) 2017-03-15 2018-09-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Steuervorrichtung für ein Fahrzeug mit Vierradantrieb

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10030121B4 (de) * 1999-06-21 2011-12-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Einrichtung zur elektronischen Regelung der Bremskraftverteilung vorne/hinten
US6385523B1 (en) 1999-06-21 2002-05-07 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Apparatus for determining a state of braking operation
US6612661B2 (en) 2000-02-10 2003-09-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Device and method for detecting brake operating speed, and device and method for controlling the braking of vehicle
DE112011103577T5 (de) 2010-10-29 2013-09-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Bremskraftsteuervorrichtung und Bremskraftsteuerverfahren für ein Fahrzeug
DE112011103577B4 (de) 2010-10-29 2017-06-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fahrzeugbremskraftsteuervorrichtung und Fahrzeugbremskraftsteuerverfahren
CN103180185A (zh) * 2010-10-29 2013-06-26 丰田自动车株式会社 用于车辆的制动力控制设备和制动力控制方法
US8930111B2 (en) 2010-10-29 2015-01-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Braking force control apparatus and braking force control method for vehicle
JP2012116300A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Toyota Motor Corp 車両用制動力制御装置
US9090235B2 (en) 2010-11-30 2015-07-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Braking force control device for vehicle and braking force control method for vehicle
JP2012136045A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Toyota Motor Corp 制動力制御装置
JP2013129373A (ja) * 2011-12-22 2013-07-04 Toyota Motor Corp 制動力制御装置
WO2013093594A1 (en) 2011-12-22 2013-06-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Braking force control system and braking force control method
US9205817B2 (en) 2011-12-22 2015-12-08 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Braking force control system and braking force control method
DE102018105715A1 (de) 2017-03-15 2018-09-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Steuervorrichtung für ein Fahrzeug mit Vierradantrieb
US10807590B2 (en) 2017-03-15 2020-10-20 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for four-wheel drive vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6345869B1 (en) Brake cylinder pressure control apparatus with controller for controlling pressurizing device based on operating state of pressure control valve device
US6142581A (en) Hydraulic circuit having a rotary type pump and brake apparatus for a vehicle provided with the same
US4836618A (en) Brake control system for controlling a braking force to each wheel of a motor vehicle
JP3683583B2 (ja) 電子アンチロック制御付きブレーキシステム
JPS59206248A (ja) スリップ制御機構付きブレーキシステム
JPH092232A (ja) 液圧制御装置
JP2998327B2 (ja) アンチスキッド制御装置
KR100221107B1 (ko) 안티-록 제어 장치
JP2880663B2 (ja) ブレーキ液圧制御装置
JPH10138895A (ja) 車両用ブレーキ装置
US20060208566A1 (en) Braking force control apparatus of wheeled vehicle
US6328390B1 (en) Brake control system for a vehicle
JPH10119744A (ja) 車両用ブレーキ装置
JP2000510787A (ja) 車両用油圧ブレーキ装置に用いられるマスターシリンダ
US5249641A (en) Anti-skid control system for a rear drive vehicle
JPH04231247A (ja) ブレーキ圧制御装置
US6206490B1 (en) Brake control system for a vehicle
JP2895760B2 (ja) 車両用アンチスキッド装置の液圧制御方法
JP3589678B2 (ja) アンチスキッド制御装置
US5700069A (en) Anti-skid control system for an automotive vehicle
US6422660B2 (en) Brake control system for a vehicle
JPH09249111A (ja) アンチスキッド制御装置
JP4360278B2 (ja) 車両用制動力制御装置
JP4422248B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JPH09290724A (ja) 車両のブレーキ液圧制御装置