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JPH10128752A - 使用済みタイヤゴムの再生方法 - Google Patents

使用済みタイヤゴムの再生方法

Info

Publication number
JPH10128752A
JPH10128752A JP30877296A JP30877296A JPH10128752A JP H10128752 A JPH10128752 A JP H10128752A JP 30877296 A JP30877296 A JP 30877296A JP 30877296 A JP30877296 A JP 30877296A JP H10128752 A JPH10128752 A JP H10128752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
weight
parts
used tire
particle size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP30877296A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Yoshida
均 吉田
Yoshiichi Ishii
芳一 石井
Seiji Okayama
誠司 岡山
Hiroshi Yamada
溥 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ISHIKAWA GIKEN GOMME KK
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
ISHIKAWA GIKEN GOMME KK
Agency of Industrial Science and Technology
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ISHIKAWA GIKEN GOMME KK, Agency of Industrial Science and Technology filed Critical ISHIKAWA GIKEN GOMME KK
Priority to JP30877296A priority Critical patent/JPH10128752A/ja
Publication of JPH10128752A publication Critical patent/JPH10128752A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】使用済みの廃棄タイヤを、効率よくしかも低コ
ストで再生し、高性能のゴム製品を製造する方法を提供
する。 【解決手段】使用済みのタイヤゴムを微粉砕し、その粉
末の粒径分布で粒子径100ミクロン以下のものが90
%以上である粉砕粉末ゴムに、ゴム薬品、有機配合剤等
を配合することによって、使用済みタイヤゴムを再生す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃棄物となっているタ
イヤゴムを、高付加価値ゴム製品に甦らすための、使用
済みタイヤゴムの再生方法に関するものである。即ち、
使用済み廃棄タイヤゴムを微粉砕処理し、該粉砕ゴムに
各種配合剤を配合することにより、使用済みタイヤゴム
を再生させる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、加硫ゴムの再生は、ゴムを解重合
して、弾性体物質から粘性可塑性物質に変えることによ
り行われている。具体的には、加硫ゴムの解重合は、
1)物理的剪断力、2)加熱分解、3)軟化剤の添加、
4)しゃく解剤の添加、等の方法を組み合わせて行われ
ている。即ち、タイヤゴムを機械的に粉砕し、粉砕した
加硫ゴムを更に、軟化剤やしゃく解剤の存在下に加熱し
てゴム分子の結合を切断する方法が採られてきた。
【0003】これら従来の技術は、加熱処理が加硫ゴム
再生の基本になっている。この技術は、加熱によって引
っ張り強伸度が大きくなる軟化劣化型の天然ゴム、IR
(ポリイソプレンゴム)やIIR(イソブチレン−イソ
プレン共重合ゴム)には、適用できるが、SBR(スチ
レンーブタジエン共重合ゴム)やBR(ポリブタジエン
ゴム)等の加熱によって引っ張り強伸度が小さくなる硬
化劣化型には適用できないものであった。これは、加熱
を基本とする従来の加硫ゴム再生方法で、硬化劣化型の
加硫ゴムは軟化せずに反対に硬化が促進され、架橋密度
が増加して粘性可塑性物質になりにくいからである。
【0004】しかも、タイヤ用に使用されるゴム自身は
量的に、天然ゴム、IRやIIRの軟化劣化型からスチ
レンを含むSBRやBRの硬化劣化型に移行しており、
従来技術では再生の困難な硬化劣化型のタイヤが増加
し、廃棄タイヤの処理の観点からも、問題を大きくして
いる。硬化劣化型の加硫ゴムを含め、使用済みタイヤゴ
ムの効率的な再生方法が強く求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軟化劣化型
加硫ゴムは勿論硬化劣化型の加硫ゴムも含め使用済みの
タイヤゴムを、経済的に有利に且つ効率よく再生する方
法を提供するものである。更に、再生したゴムから品質
に優れ、かつ、その品質も安定した、安価で高品質のゴ
ム製品を製造する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、使用済みの廃
棄されたタイヤを特定の粒径以下に微粉砕した粉砕粉末
ゴムを使用する技術を基本としている。即ち、本発明の
要旨は、使用済みのタイヤゴムを微粉砕し、その粉末の
粒径分布で粒子径100ミクロン以下のものが90%以
上である粉砕粉末ゴムに、ゴム薬品、有機配合剤等を配
合することを特徴とする、使用済みタイヤゴムの再生方
法である。
【0007】使用済みタイヤを粉砕する方法は、冷凍粉
砕によるのが好ましい。そして、該粉砕粉末ゴムに添加
するゴム薬品、有機配合剤等に関して、該粉砕粉末ゴム
100重量部に対して、加硫剤、架橋剤である硫黄0.
5重量部以上、加硫促進剤、活性剤である亜鉛華0.5
重量部以上、及び同作用をするステアリン酸0.2重量
部以上を素練り機械、混練機械を用いて添加・混合する
ことを特徴とする、使用済みタイヤゴムの再生方法であ
る。
【0008】また、該粉砕粉末ゴムに添加するゴム薬
品、有機配合剤を添加する方法が、天然ゴム又は合成ゴ
ムの生ゴムに、ゴム薬品、有機配合剤を配合したマスタ
ーバッチを使用することを特徴とする、使用済みタイヤ
ゴムの再生方法であり、更に、粉砕粉末ゴム及びマスタ
ーバッチで使用するゴム薬品、有機配合剤が架橋剤であ
る硫黄、加硫促進剤、活性剤である亜鉛華、及び同作用
をするステアリン酸であることを特徴とする、使用済み
タイヤゴムの再生方法である。
【0009】使用済みタイヤゴムの微粉砕は、粉砕すべ
きゴムの少なくともガラス転移点以下で行う。これは、
ガラス転移点以下ではゴムが脆く砕け易くなるからであ
る。微粉際は、冷凍粉砕によるのが好ましい。冷凍粉砕
は、液体窒素を冷媒に用いて行うのがよい。冷凍粉砕に
は、液体窒素のみならず他の媒体、例えば液体酸素、液
体空気、液体アルゴンや液体ヘリウム等を使用すること
ができる。粉砕時の温度はできるだけ低いのが好ましい
が、媒体の調達コストを考慮すると液体窒素が有利であ
る。液体窒素の沸点は−196℃であるので、ゴムのガ
ラス転移点以下でゴムを粉砕することができる。ガラス
転移点以下に於いて、ゴムは脆く砕け易くなっているの
で、容易に機械的剪断力で粉砕することができる。ま
た、粉砕に当たってゴムは熱履歴を受けることがない。
従って、SBR等の硬化劣化型のゴムに於いても、熱に
よる硬化が起こらないので、粘性可塑性物質として再生
することが容易である。
【0010】ゴムの冷凍粉砕自身は、新規な技術ではな
い。従来行われている冷凍粉砕の対象は、スチールとタ
イヤコードを組み合わせた複合合体品である。これらの
使用済みタイヤを冷凍粉砕すると、脆化点以下の温度で
ゴムが物理的破壊力により先に砕け、ゴム成分がスチー
ルやタイヤコードの複合体より分離してくる。この分離
されたゴムは粉末状になり、他の複合体と比重差を利用
して遠心分離機等で容易に分別可能である。
【0011】ゴム分が粉末状として分離した後、スチー
ルは金属回収品として、又タイヤコードは樹脂の補強材
として再利用される。一方、ゴム分は従来法に基づく再
生に於いては、再生コストが新ゴム配合よりコストがか
かり、しかも付加価値がないので、僅かに混合用のゲル
として押し出し成型品や薄物圧延品のロール加工に於け
る生地グリーン強度向上用に使用されるにすぎず、大半
は燃料用に使用されるのが実状である。
【0012】それに対して本発明は、大量に廃棄物とし
て排出されるタイヤゴムを処理する方法として、分別が
比較的安価にできる冷凍粉砕法で供されるこの粉砕粉末
ゴムを付加価値の高いゴム製品として再利用可能な、加
硫が出来るゴム生地として供給する技術を提供するもの
である。
【0013】加硫ゴムは、硫黄によってゴム分子が架橋
しいわゆる網目構造を造り、ゴム的弾性を示すのであ
る。この様に網目構造となっている加硫ゴムを、その粉
砕粉末が特定の粒径分布をもつように冷凍粉砕すると、
網目構造の結合部分が切断された粉末ゴムとなる。該粉
砕粉末ゴムの表面には、硫黄の未結合部分が多数存在す
る。これらの硫黄の未結合部分を含む分子の相互間は、
未架橋部分と看做ことができ、粘性可塑性状を有する未
加硫生地と同様の性状を有する物質と看做ことができ
る。この硫黄の未結合部分を有する冷凍粉砕したゴム
に、新たに加硫剤、加硫促進剤等を添加して、ゴム分子
を再度結合させることができるようになる。従って、本
発明によれば、従来の再生方法のように加硫ゴムを粉砕
後熱処理を行うことなく、冷凍粉砕した粉砕粉末ゴムを
そのまま使用し、ゴム薬品等を添加処理することによ
り、再生ゴム、及び該再生ゴムからなるゴム製品を容易
に製造することが出来るのである。
【0014】冷凍粉砕した粉砕粉末ゴムは、補強材、軟
化剤等を既に含む高品質のゴム配合物であり、架橋して
いる硫黄の量が極めて少ない、いわば未加硫ゴム配合物
と看做ことができる。この僅かの架橋硫黄の存在は(ゲ
ル分)、未加硫ゴムの加工工程に於いて、グリーン強度
を高める作用をする。従って、該冷凍粉砕した粉砕粉末
ゴムは、ロール作業性、押し出し特性の優れたゴム配合
物となっている。尚、天然ゴムに於いても多少のゲル分
を自然に含んでおり、合成ゴムの一部に於いても、ゴム
加工性や押し出し特性の改良のため、ゴムに過酸化物等
で架橋したゲル分を含有せしめることが行われている。
【0015】本発明に用いることができる粉砕粉末ゴム
は、粉砕された粒子径が100μm以下のものが90%
以上となる様な粒子径分布を有するものである。粉砕さ
れた粉末ゴムの粒子径が小さいほど、架橋結合で切断さ
れるものが多く、硫黄の未結合部分が多くなる。硫黄の
未結合部分が多いほど、ゴムは再生しやすく、再生され
たゴム及びそれから造られるゴム製品の性能を高レベル
のものにすることができる。粉砕粉末が、100μmを
越える粉末の割合が高くなると、ゴムの再生が難しくな
り、又再生ゴム及び再生ゴムから得られるゴム製品の性
能も低下する。
【0016】本発明のゴム再生方法は、天然ゴム及び合
成ゴムのすべてのゴムに適用することができ、従来の再
生方法のように加熱等の余分な工程を必要とせず、粉砕
粉末のまま再生に供することができ、更に、粉砕粉末ゴ
ム自身が高品質の未加硫ゴムと看做すことができる。
【0017】ゴムを製品にするためには、素材ゴムに各
種配合剤を配合し、混練りし加硫することが必要であ
る。本発明に於いても、微粉砕したゴムに各種ゴム薬
品、有機配合剤等を添加する。この際使用するゴム薬
品、有機配合剤等は、素練り促進剤、加硫剤、加硫促進
剤、老化防止剤、加硫助剤、補強剤、充填剤、カーボン
ブラック、カップリング剤、充填改質剤、及びゴム用加
工助剤等、通常のゴム加工に使用されているものを使用
することができる。
【0018】使用済みタイヤの粉砕粉末は既にこれらゴ
ム薬品、有機配合剤等を含んでいるので、製品の使用目
的に応じて、適宜該ゴム薬品、有機配合剤等の種類とそ
の添加量を選択する必要がある。例えば、カーボンブラ
ックは既に大量に含有しているので、改めて大量に添加
する必要はない。
【0019】使用するゴム薬品や有機配合剤を、以下に
例示的に記す。素練り促進剤としては、メルカプタン、
ジスルフィド或いはメルカプタン金属塩等が使用され
る。加硫剤としては、硫黄や有機過酸化物、アゾ化合物
等が使用される。加硫助剤としては、亜鉛華、酸化マグ
ネシウム、金属酸化物、消石灰やステアリン酸、アミン
類が使用される。加硫促進剤としては、チアゾールが代
表的な物質が使用される。老化防止剤としては、二級ア
ミン、ハイドロキノン、フェノール類が使用される。補
強剤としては、酸化珪素、炭酸カルシウム、スチレン樹
脂やクマロン樹脂等が使用される。充填剤としては、炭
酸カルシウムやクレー等が使用される。カップリング
剤、充填改質剤としては、有機酸、ロジン、界面活性
剤、有機シランや高級脂肪酸が使用される。またゴム用
加工助剤としては、しゃく解剤、プロセスオイル、可塑
剤、炭化水素樹脂、フェノール系樹脂や滑剤が使用され
る。
【0020】これらのゴム薬品、有機配合剤等は、粉砕
粉末ゴムにそのまま添加混合してもよいし、またこれら
のゴム薬品、有機配合剤等を生ゴムに添加・混練りした
いわゆるマスターバッチを先ず調製し、このマスターバ
ッチを粉砕粉末ゴムに添加・混練してもよい。マスター
バッチにして、ゴム薬品或いは有機配合剤等を添加使用
すると、より品質の優れた再生ゴム製品が得られやす
い。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例を用いて説
明する。
【0022】
【比較例1】液体窒素を冷媒に使用して、使用済みタイ
ヤゴムを冷凍粉砕して、平均粒子径250μmの粉砕粉
末ゴムを得た。ここで用いた250μmの粉砕粉末ゴム
とは、JIS Z8801に規定する金網の目開き0.
25mmの篩で処理したものである。この粉砕粉末ゴム
の粒径分布に於ける100μm以下の割合は、18%で
あった。この粉砕粉末ゴム500重量部を採り、これに
亜鉛華#3を10重量部、ステアリン酸を3重量部、加
硫促進剤OBSを2.4重量部、及び硫黄を3重量部添
加し、8インチΦの試験用ロールを使用し下記条件でゴ
ム圧延シートを作成し、160℃で6分プレス加硫を行
い、加硫ゴムとしての性能を測定した。尚、粉砕粉末ゴ
ム中のゴム成分含有量は40重量%であった。
【0023】 [ロール練り条件] 1.ロール温度 40℃ (水で冷却して温度を調節) 2.ロール間隔 1回目 1mm 2〜4回目 2mm 5回目以降 3mm 最後に、巻き付けた後、薬品混合練りを行った 3.薬品混合終了時間 16分 4.圧延シート形状 厚さ3mm幅220mm
圧延シート分出し
【0024】加硫ゴムとしての性能は、次の通りであ
る。尚、試験方法は、JIS K−6301に準拠し
た。 100%引張応力(kgf/cm2) 45 引張強度(kgf/cm2) 58 伸び(%) 125 かたさ(JIS A) 65
【0025】この比較例に於いて、粉砕粉末ゴムから再
生ゴムが得られることは明らかになった。しかし、粉砕
粉末の粒子径が大きいため、練り時間が長く必要とし、
同時に、得られた加硫ゴムの引張強度、伸び等の性能が
低かった。
【0026】
【実施例1】液体窒素を冷媒に使用して、タイヤゴムを
冷凍粉砕して、ふるい目100μmを通過させて、粉砕
粉末ゴムの粒径分布に於ける100μm以下の割合が、
95.8%の粉砕粉末ゴムを得た。粒径分布は、JIS
Z8801及びASTMに規定する目開き0.105
mmの篩通過量の割合で示したものである。この粉砕粉
末ゴム500重量部を採り、これに亜鉛華#3を10重
量部、ステアリン酸を3重量部、加硫促進剤OBSを
2.4重量部、及び硫黄を3重量部添加し、試験用ロー
ルを使用し下記条件でゴム圧延シートを作成し、160
℃で6分プレス加硫を行い、加硫ゴムとしての性能を測
定した。尚、粉砕粉末ゴム中のゴム成分含有量は40%
であった。
【0027】 [ロール練り条件] 1.ロール温度 40℃ (水で冷却) 2.ロール間隔 2mm 3.薬品混合終了時間 10分 4.圧延シート形状 厚さ3mm幅220mm 圧延シート分出し
【0028】加硫ゴムとしての性能は、比較例1と対比
させて表1に示した。尚、試験方法は、JIS K−6
301に準拠した。
【0029】
【表1】
【0030】以上の結果から、使用済みのタイヤゴムを
冷凍粉砕した粉砕粉末ゴムから、容易に高性能のゴムが
再生できることがわかる。比較例1では、平均粒子径2
50μmと粒子径の大きいものを使用したのに対して、
実施例1では、粒子径100μmのものが95.8%粒
径分布を持つものを使用した。実施例1に於いては、比
較例1に対して、練り加工時間が短縮され、伸び率、引
張強度共に大幅に向上していることがわかる。
【0031】
【実施例2】天然ゴム3号100重量部に、素練り促進
剤ペプターS(ペンタクロロチオフェノール)5重量部
を添加しロール上で予め素練りした後、更に、亜鉛華#
3を50重量部、ステアリン酸を15重量部、及び加硫
促進剤OBSを25重量部を添加・混合し、マスターバ
ッチ(A)を調製した。また、IR2200ゴム100
重量部に、粘着付与剤クイントンA−100(合成ポリ
テルペン樹脂)を10重量部及び硫黄50重量部を添加
混合し、マスターバッチ(B)を調製した。次に、実施
例1で使用した粉砕粉末ゴム500重量に、マスターバ
ッチ(A)を39重量部、及びマスターバッチ(B)を
8重量部添加混合し、8インチΦ試験ロール器を使用し
ロール温度40℃、ロール間隔3mmで、実施例1と同
様にして厚さ5mmで幅220mmの圧延シートを作成
した。薬品混合終了時間は、8分であった。
【0032】実施例1と同様にして、160℃で6分プ
レス加硫を行い、加硫ゴムの性能を測定した。加硫ゴム
としての性能は、次の通りである。尚、試験方法は、J
ISK−6301に準拠した。 100%引張応力(kgf/cm2) 38 引張強度(kgf/cm2) 123 伸び(%) 280 かたさ(JIS A) 58
【0033】マスターバッチを使用するゴム再生方法
は、ロール混練り加工性が大幅に向上し、それに伴って
作業時間を短縮することができた。また、ロール混練作
業中のロール巻き付き性、配合の手間が省けて、練り分
だしの時間が大幅に短縮された。また、得られた加硫ゴ
ムの性能にも優れ、マスターバッチ法が有用であること
がわかる。
【0034】
【実施例3】実施例2に於いて、軟化剤である芳香族オ
イルを添加し、同様に処理して加硫ゴムの性能を測定し
た。測定結果は、表2に示す。表2からわかる様に、オ
イル添加量の増加と共に、伸び率は大きくなり、硬度、
応力も低下し、軟質ゴムになる。また、軟質剤の添加量
が5〜10重量部では、軟質剤の添加により引張強度が
向上する傾向がある。これは、軟化剤がゴム粉末に対し
て潤滑分散作用を分子間に働くためと考えられる。オイ
ル20重量部以上の添加は、練り生地グリーン強度を低
下させロール性が悪くなる。
【0035】
【表2】
【0036】
【実施例4】実施例2に於いて、軟化剤芳香族オイルを
5重量部、カーボンブラックHAF補強材を添加し、同
様に処理して加硫ゴムの性能を測定した。測定結果は、
表3に示す。表3から判る様に、カーボンブラック添加
量の増加と共に、伸び率は低下し、硬度、応力も高くな
り、硬質ゴムになる。このことは、従来のゴム配合技術
が、本発明の粉砕粉末ゴムにも理論的に適用できること
を証明するものである。過剰の補強材の添加や、カーボ
ンブラック等の過添加は、引張強度を向上させる効果は
なく、ゴム分が相対的に低下しゴム弾性が失われる。実
施例4に於いては、カーボンブラックの添加量20重量
部以上は、好ましくない。またこの場合、新ゴム配合と
比較して、ロール練り開始時に塑性粘着性が小さく、ゴ
ム分子中にカーボンが分散しがたく、ロール練り作業に
練り生地の巻き付きが悪く、分散不良を起こす。
【0037】
【表3】
【0038】
【実施例5】粉砕粉末ゴム500重量部に、マスターバ
ッチ(A)を37重量部、マスターバッチ(B)を8.
5重量部、及びハイスチレンゴム(HSR)2057S
Sを添加量を15、30、50重量部と変えて添加し
た。ここで、ハイスチレンゴム(HSR)2057SS
は、ベースポリマーSBR1502を100重量部に対
して、ハイスチレンレジンを230重量部ドライブレン
ドして調製したものである。練り条件に関しては、ハイ
スチレンゴム15重量部添加の場合は、8インチΦ試験
ロールを使用しロール間隔2mm、ロール温度120℃
で混練りし、ハイスチレンゴム30重量部添加の場合
は、マスターバッチ(A)をロールに巻き付かせ、粉砕
粉末ゴムを三分の一ずつを三回に分けて投入し、又、ハ
イスチレンゴム添加量50重量部の場合は、ロールを水
冷後80℃に保持しながらマスターバッチ(B)を混練
りした。実施例2と同様に、加硫ゴム性能を測定した。
測定結果は、表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】ハイスチレンゴムの添加量が増加するに伴
い、かたさ、応力は高くなり、また硬質ゴムに移行し、
引張強度も向上した。添加量に比例して、ハイスチレン
レジンのゴム分%が高くなり、且つ高温度で練りを行っ
たために、マスターバッチ(A)に予め配合された素練
り促進剤(ペンタクロロチオフェノール)が、効果的に
作用して、可塑性を付与したものと推定できる。この配
合は、艶肌が良く、練り生地の腰が強く、スウェルが少
なく、押出し製品、大型プレス成型品に最適であること
が判明した。
【0041】
【比較例2】比較例1で使用した平均粒径250μmの
粉砕粉末ゴム(表5ではAと略称する)、と実施例1で
使用した粒径分布に於いて100μm以下のものの割合
が95.8%の粉砕粉末ゴム(表5ではBと略称する)
とを混合し、粒径分布の異なる粉砕粉末ゴムを調製し
た。この混合粉末ゴムについて、実施例1と同様に粉末
ゴム500重量部に対して、亜鉛華#3を10重量部、
ステアリン酸を3重量部、加硫促進剤OBSを2.4重
量部及び硫黄を3重量部添加し、ロール上で練り、圧延
シートを作成し、160℃で6分間プレス加硫を行い、
加硫ゴムとしての性能を測定した。測定結果を、表5に
示す。
【0042】
【表5】
【0043】表5から明らかなように、粒径100μm
以下のものの割合が90%を切ると、加硫ゴム製品の性
能、即ち伸び率、引張強度が急激に低下する。また、加
硫ゴム製品の表面も光沢、艶が失われ、かつ表皮にゴム
の粗粒子が点在することが肉眼で観察される。更に、断
面に於いても、ゴム粉末の粗粒子が確認できる。本発明
の再生可能なゴムは、粒径分布に於いて、100μm以
下のものの割合が90%以上が好ましい。
【0044】
【発明の効果】車社会に於ける大量の廃棄タイヤの処理
問題が社会的に大きな問題となり、資源としての有効利
用がクローズアップしてきている。本発明は、使用済み
タイヤゴムを冷凍粉砕することにより、効率よく資源と
して再生する方法を提供するものである。本発明は、先
進国、開発途上国の車社会の急速な発展が予測されてい
るが地球規模に於いてこれら環境問題の解決に繋がると
ともに、石油資源の節約にも貢献できる。また、工業化
社会に於けるゴム消費量の増大、途上国に於けるゴム産
業の発展に対しても、本発明は、貢献できるものであ
る。
【参考】新規大型ゴム製品及び今後新規用途が見込める
分野 1.舗装道路 :弾性舗装、消音舗装、分離帯、ガ
ードレール、トンネル 2.防音壁 :新幹線、高速道路、飛行場、工場 3.海洋資材 :防錆、気密、止水、船舶(漁
船)、接岸 4.U字溝 :農業用水路、堀設共同溝、排水路 5.耐震材 :建築基礎、機械類、土木架橋、埋
設管保護 6.耐滑、緩衝材 :床材、プールサイド、歩道、ゴル
フ場、階段、競技施設のマット 7.止水材、工事用:地下室、屋上、パッキン類 8.保温、断熱材 :屋根、壁、冷凍施設、配管、ハウ
ス栽培 9.安全機材 :公園、スポーツ施設、電柱、帯電
防止 10.雪害対策 :踏切、横断歩道、融雪マット、ス
キー場施設、溝蓋 11.その他、生活用品、工業用品、スポーツ用品等の汎
用ゴム製品に使用できる
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 105:26 (71)出願人 000198248 石川技研ゴム株式会社 石川県金沢市古府2丁目76 (74)上記3名の代理人 弁理士 生田 哲郎 (72)発明者 吉田 均 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術院 物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 石井 芳一 東京都保谷市新町5−1−1 (72)発明者 岡山 誠司 神奈川県厚木市愛甲132−21 (72)発明者 山田 溥 石川県金沢市森山2丁目1番8号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】使用済みのタイヤゴムを微粉砕し、その粉
    末の粒径分布で粒子径100ミクロン以下のものが90
    %以上である粉砕粉末ゴムに、ゴム薬品、有機配合剤等
    を配合することを特徴とする、使用済みタイヤゴムの再
    生方法。
  2. 【請求項2】使用済みのタイヤゴムを微粉砕する方法
    が、冷凍粉砕であることを特徴とする、請求項1記載の
    使用済みタイヤゴムの再生方法。
  3. 【請求項3】粉砕粉末ゴム100重量部に対して、加硫
    剤、架橋剤である硫黄0.5重量部以上、加硫促進剤、
    活性剤である亜鉛華0.5重量部以上、及び同作用をす
    るステアリン酸0.2重量部以上を素練り機械、混練機
    械を用いて添加・混合することを特徴とする、請求項1
    又は請求項2に記載の使用済みタイヤゴムの再生方法。
  4. 【請求項4】ゴム薬品、有機配合剤等を配合するに際
    し、天然ゴム又は合成ゴムの生ゴムにゴム薬品、有機配
    合剤を配合したマスターバッチを使用することを特徴と
    する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の使
    用済みタイヤゴムの再生方法。
  5. 【請求項5】ゴム薬品、有機配合剤等が、架橋剤である
    硫黄、加硫促進剤、活性剤である亜鉛華、及び同作用を
    するステアリン酸であることを特徴とする、請求項1、
    請求項2又は請求項4のいずれか一項に記載の使用済み
    タイヤゴムの再生方法。
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