JPH10122246A - 軸受用シール及びその製造方法 - Google Patents
軸受用シール及びその製造方法Info
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- JPH10122246A JPH10122246A JP27939696A JP27939696A JPH10122246A JP H10122246 A JPH10122246 A JP H10122246A JP 27939696 A JP27939696 A JP 27939696A JP 27939696 A JP27939696 A JP 27939696A JP H10122246 A JPH10122246 A JP H10122246A
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- bearing
- adhesive
- coating layer
- seal
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/76—Sealings of ball or roller bearings
- F16C33/78—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
- F16C33/784—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
- F16C33/7843—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc
- F16C33/7846—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc with a gap between the annular disc and the inner race
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 HDD等の軸受装着機器に悪影響が及ぶのを
防止し、十分な密封性を確保できるとともに、軸受に安
定状態に装着でき、軸受装着時に外輪に有害な変形が生
じることもなく、しかも容易に製造できる軸受用シール
を提供する。 【解決手段】 円環状の補強用芯金11に、被覆層13
が接着剤層12を介して設けられる軸受用シールであっ
て、被覆層13が、実使用温度環境下において気化する
揮発成分を含まない、ポリウレタン系等の熱可塑性エラ
ストマーからなり、接着剤層12が、実使用温度環境下
において気化する揮発成分を含まない、熱架橋型の接着
剤からなるもの。
防止し、十分な密封性を確保できるとともに、軸受に安
定状態に装着でき、軸受装着時に外輪に有害な変形が生
じることもなく、しかも容易に製造できる軸受用シール
を提供する。 【解決手段】 円環状の補強用芯金11に、被覆層13
が接着剤層12を介して設けられる軸受用シールであっ
て、被覆層13が、実使用温度環境下において気化する
揮発成分を含まない、ポリウレタン系等の熱可塑性エラ
ストマーからなり、接着剤層12が、実使用温度環境下
において気化する揮発成分を含まない、熱架橋型の接着
剤からなるもの。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばハードデ
ィスクドライブ(HDD)やビデオテープレコーダ(V
TR)等に装着される極小径の軸受用として好適に使用
できる軸受用シール及びその製造方法に関する。
ィスクドライブ(HDD)やビデオテープレコーダ(V
TR)等に装着される極小径の軸受用として好適に使用
できる軸受用シール及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、HDDやVTR等の磁気記憶装置
は、小型化、高性能化が進み、そのような装置の部品に
対しては、当然のことながら、所期の性能に加えて、可
能な限りの小型化が要求される。例えば図6に示すよう
に、HDDに装着される軸受は、内径がわずか5mm程
度のミニチュア軸受等と称される、極小径の転がり軸受
が用いられている。
は、小型化、高性能化が進み、そのような装置の部品に
対しては、当然のことながら、所期の性能に加えて、可
能な限りの小型化が要求される。例えば図6に示すよう
に、HDDに装着される軸受は、内径がわずか5mm程
度のミニチュア軸受等と称される、極小径の転がり軸受
が用いられている。
【0003】このような軸受は、内輪(1)及び外輪
(2)間の環状開放部に、グリース漏れ等を防止するた
めに軸受用シール(5)が装着されるが、従来、この軸
受用シール(5)としては、金属の単板からなる金属シ
ールが一般的に採用されており、その他に合成樹脂単独
の成形品からなる樹脂シールや、補強用芯金に合成ゴム
が被覆されたゴム被覆タイプのシールも適宜採用されて
いる。
(2)間の環状開放部に、グリース漏れ等を防止するた
めに軸受用シール(5)が装着されるが、従来、この軸
受用シール(5)としては、金属の単板からなる金属シ
ールが一般的に採用されており、その他に合成樹脂単独
の成形品からなる樹脂シールや、補強用芯金に合成ゴム
が被覆されたゴム被覆タイプのシールも適宜採用されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属シ
ールからなる軸受用シールは、軸受に装着する際に、外
周縁部をかしめながら外輪(2)に嵌め込むものである
ため、このかしめ作業に伴う多大な力が直接外輪(2)
に加わって、外輪(2)が変形して真円度が低下し、軸
受の品質を低下させるという問題があった。更に金属シ
ールは、外輪(2)に十分に密着せず、グリース漏れを
確実に防止できない等、密封性の点においても問題を抱
えている。
ールからなる軸受用シールは、軸受に装着する際に、外
周縁部をかしめながら外輪(2)に嵌め込むものである
ため、このかしめ作業に伴う多大な力が直接外輪(2)
に加わって、外輪(2)が変形して真円度が低下し、軸
受の品質を低下させるという問題があった。更に金属シ
ールは、外輪(2)に十分に密着せず、グリース漏れを
確実に防止できない等、密封性の点においても問題を抱
えている。
【0005】一方、樹脂シールは、合成樹脂単独の成形
品からなるものであるため、軸受用シールとして必要な
柔軟性と剛性とを両立させることが非常に困難である。
このため例えば、硬過ぎて、外輪に十分に密着せず、グ
リース漏れが生じたり、あるいは逆に、柔らか過ぎて、
シール部材として安定した形態を維持できず、軸受装着
後に不本意に脱落してしまう等の問題が発生する。
品からなるものであるため、軸受用シールとして必要な
柔軟性と剛性とを両立させることが非常に困難である。
このため例えば、硬過ぎて、外輪に十分に密着せず、グ
リース漏れが生じたり、あるいは逆に、柔らか過ぎて、
シール部材として安定した形態を維持できず、軸受装着
後に不本意に脱落してしまう等の問題が発生する。
【0006】そこで近年では、極小径軸受の軸受用シー
ルとして、ゴム被覆タイプのシールを採用する傾向が高
くなったきた。
ルとして、ゴム被覆タイプのシールを採用する傾向が高
くなったきた。
【0007】このゴム被覆シールは、合成ゴム材料を加
硫圧縮成形して芯金に一体成形した後、その成形品の余
剰弾性部(バリ)を除去して得られるものであり、面倒
な加硫圧縮成形やバリ除去作業が必要で、製造面におい
て不利益な点を抱えているものの、合成ゴム層が軸受外
輪(2)に十分に密着して、良好な密封性を得ることが
できるとともに、芯金の存在により、安定した形態を保
持でき、不本意な脱落も確実に防止できる等、軸受用シ
ールとして高い性能を有している。
硫圧縮成形して芯金に一体成形した後、その成形品の余
剰弾性部(バリ)を除去して得られるものであり、面倒
な加硫圧縮成形やバリ除去作業が必要で、製造面におい
て不利益な点を抱えているものの、合成ゴム層が軸受外
輪(2)に十分に密着して、良好な密封性を得ることが
できるとともに、芯金の存在により、安定した形態を保
持でき、不本意な脱落も確実に防止できる等、軸受用シ
ールとして高い性能を有している。
【0008】ところが最近になって、このゴム被覆シー
ルが採用されたHDD等において、ゴム被覆シールが原
因となって、HDDに誤動作が生じるという報告を受
け、その対策に、研究、開発が進められているのが現状
である。
ルが採用されたHDD等において、ゴム被覆シールが原
因となって、HDDに誤動作が生じるという報告を受
け、その対策に、研究、開発が進められているのが現状
である。
【0009】この発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、HDD等の軸受装着機器に悪影響が及ぶのを防
止した上で、十分な密封性を確保できてグリース漏れ等
の発生を防止できるとともに、軸受に安定状態に装着で
きて、不本意な脱落等も防止でき、軸受装着時に外輪に
有害な変形が生じることもなく、しかも容易に製造でき
る軸受用シールを提供すること、更にそのような軸受用
シールを製造するための軸受用シールの製造方法を提供
することを目的とする。
もので、HDD等の軸受装着機器に悪影響が及ぶのを防
止した上で、十分な密封性を確保できてグリース漏れ等
の発生を防止できるとともに、軸受に安定状態に装着で
きて、不本意な脱落等も防止でき、軸受装着時に外輪に
有害な変形が生じることもなく、しかも容易に製造でき
る軸受用シールを提供すること、更にそのような軸受用
シールを製造するための軸受用シールの製造方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】まず、本発明者らは、上
記従来のゴム被覆シールが、HDDにどのような悪影響
を及ぼしているのかを究明するために綿密な研究を行っ
た。それによって、HDDの使用中等、実使用温度環境
下においては、ゴム被覆シールにおける合成ゴムに含有
される揮発成分、例えば硫黄、エステル、シリコン等が
気化して、HDDのディスク表面に付着し、それが原因
となって誤動作を招くということを究明した。更にその
究明点を基にして、本発明者らは、引き続き綿密な実
験、研究を繰り返し行い、鋭意努力した結果、遂に、軸
受用シールとして、上記目的を達成可能な最適な構成要
件を見出だし、本発明をなすに至った。
記従来のゴム被覆シールが、HDDにどのような悪影響
を及ぼしているのかを究明するために綿密な研究を行っ
た。それによって、HDDの使用中等、実使用温度環境
下においては、ゴム被覆シールにおける合成ゴムに含有
される揮発成分、例えば硫黄、エステル、シリコン等が
気化して、HDDのディスク表面に付着し、それが原因
となって誤動作を招くということを究明した。更にその
究明点を基にして、本発明者らは、引き続き綿密な実
験、研究を繰り返し行い、鋭意努力した結果、遂に、軸
受用シールとして、上記目的を達成可能な最適な構成要
件を見出だし、本発明をなすに至った。
【0011】すなわち本第1の発明は、円環状の補強用
芯金の少なくとも外周縁部に、外周端縁が前記芯金外周
端縁よりも外径方向に突出する態様に、被覆層が接着剤
層を介して設けられる軸受用シールであって、前記被覆
層が、実使用温度環境下において気化する揮発成分を含
まない熱可塑性樹脂からなり、前記接着剤層が、実使用
温度環境下において気化する揮発成分を含まない接着剤
からなるものを要旨とするものである。
芯金の少なくとも外周縁部に、外周端縁が前記芯金外周
端縁よりも外径方向に突出する態様に、被覆層が接着剤
層を介して設けられる軸受用シールであって、前記被覆
層が、実使用温度環境下において気化する揮発成分を含
まない熱可塑性樹脂からなり、前記接着剤層が、実使用
温度環境下において気化する揮発成分を含まない接着剤
からなるものを要旨とするものである。
【0012】この発明の軸受用シールは、被覆層及び接
着剤層等のシール構成品に、実使用温度環境下において
気化する揮発成分が含まれないため、例えばHDD等に
適用した際に、揮発成分の気化、ひいては揮発成分のデ
ィスク表面への付着を防止できるので、HDD等の軸受
装着機器に誤動作が生じるというような不具合を確実に
防止できる。
着剤層等のシール構成品に、実使用温度環境下において
気化する揮発成分が含まれないため、例えばHDD等に
適用した際に、揮発成分の気化、ひいては揮発成分のデ
ィスク表面への付着を防止できるので、HDD等の軸受
装着機器に誤動作が生じるというような不具合を確実に
防止できる。
【0013】更に補強用芯金に、被覆層が形成されたも
のであるため、軸受用シールとして安定した形態を維持
でき、軸受装着後に不本意な脱落等を防止できるととも
に、軸受外輪に十分に密着して、良好な密封性を得るこ
とができ、グリース漏れ等の発生を防止することができ
る。
のであるため、軸受用シールとして安定した形態を維持
でき、軸受装着後に不本意な脱落等を防止できるととも
に、軸受外輪に十分に密着して、良好な密封性を得るこ
とができ、グリース漏れ等の発生を防止することができ
る。
【0014】更にこの軸受用シールは、熱可塑性エラス
トマー等の熱可塑性樹脂からなる被覆層の外周端縁を、
軸受外輪に嵌め込むものであるため、例えば金属シール
のようにかしめ作業に伴う多大な力が外輪に加わること
がなく、外輪に有害な変形が生じるのを防止することが
できる。
トマー等の熱可塑性樹脂からなる被覆層の外周端縁を、
軸受外輪に嵌め込むものであるため、例えば金属シール
のようにかしめ作業に伴う多大な力が外輪に加わること
がなく、外輪に有害な変形が生じるのを防止することが
できる。
【0015】しかも、被覆層が、熱可塑性のものである
ため、プラスチック成形に用いられるほとんどの熱成形
法を難なく利用することができる。このため、従来の合
成ゴム被覆タイプの軸受用シールのように面倒な加硫圧
縮成形を行う必要がなく、射出成形法等の汎用な熱成形
法を用いて、容易に製造することができる。
ため、プラスチック成形に用いられるほとんどの熱成形
法を難なく利用することができる。このため、従来の合
成ゴム被覆タイプの軸受用シールのように面倒な加硫圧
縮成形を行う必要がなく、射出成形法等の汎用な熱成形
法を用いて、容易に製造することができる。
【0016】この発明において、前記被覆層を構成する
熱可塑性樹脂としては、熱可塑性エラストマーを用いる
のが好ましく、その中でも特に、ポリスチレン系、ポリ
オレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリ
アミド系、フッ素系の熱可塑性エラストマーの中から選
択されるものを好適に使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、熱可塑性エラストマーを用いる
のが好ましく、その中でも特に、ポリスチレン系、ポリ
オレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリ
アミド系、フッ素系の熱可塑性エラストマーの中から選
択されるものを好適に使用することができる。
【0017】更に前記接着剤としては、熱架橋型接着剤
を用いるのが好ましく、その中でも特にフェノール系、
エポキシ系、ポリオレフィン系等の熱架橋型接着剤から
なるものを好適に使用することができる。
を用いるのが好ましく、その中でも特にフェノール系、
エポキシ系、ポリオレフィン系等の熱架橋型接着剤から
なるものを好適に使用することができる。
【0018】一方、第2の発明の軸受用シールの製造方
法は、実使用温度環境下において気化する揮発成分を含
まない接着剤を塗布した円環状の補強用芯金をインサー
ト部品として、実使用温度環境下において気化する揮発
成分を含まない熱可塑性樹脂からなる成形材料を用いて
射出成形することにより、前記芯金の少なくとも外周縁
部に、外周端縁が前記芯金外周端縁よりも外径方向に突
出する態様に、被覆層が一体成形された軸受用シールを
得るものである。
法は、実使用温度環境下において気化する揮発成分を含
まない接着剤を塗布した円環状の補強用芯金をインサー
ト部品として、実使用温度環境下において気化する揮発
成分を含まない熱可塑性樹脂からなる成形材料を用いて
射出成形することにより、前記芯金の少なくとも外周縁
部に、外周端縁が前記芯金外周端縁よりも外径方向に突
出する態様に、被覆層が一体成形された軸受用シールを
得るものである。
【0019】この第2発明の製法は、上記第1発明の軸
受用シールの製造プロセスの一態様を特定したものであ
り、これを実施することにより、第1発明と同構成の軸
受用シールを製造することができる。
受用シールの製造プロセスの一態様を特定したものであ
り、これを実施することにより、第1発明と同構成の軸
受用シールを製造することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施形態である
軸受用シール(10)が装着された軸受の一側部を示す
断面図である。同図に示すように、この軸受用シール
(10)は、円環状の補強用芯金(11)に、接着剤層
(12)を介して被覆層(13)が設けられるものであ
る。そしてこの軸受用シール(10)は、被覆層(1
3)の外周縁部を、弾性圧縮変形させるようにして軸受
外輪(2)の内周溝(2a)に嵌め込んで軸受に装着
し、内輪(1)及び外輪(2)間の環状開放部を閉塞す
るものである。
軸受用シール(10)が装着された軸受の一側部を示す
断面図である。同図に示すように、この軸受用シール
(10)は、円環状の補強用芯金(11)に、接着剤層
(12)を介して被覆層(13)が設けられるものであ
る。そしてこの軸受用シール(10)は、被覆層(1
3)の外周縁部を、弾性圧縮変形させるようにして軸受
外輪(2)の内周溝(2a)に嵌め込んで軸受に装着
し、内輪(1)及び外輪(2)間の環状開放部を閉塞す
るものである。
【0021】本実施形態において、補強用芯金(11)
は、冷延鋼板、ステンレス等の金属板を、所定の寸法の
円環状に、プレス加工にて打ち抜いたものを好適に使用
することができる。この芯金(11)は、必要に応じ
て、内径側を曲げたものを使用するが、この曲げ加工
と、上記円環状の打ち抜き加工とは、プレス加工により
1工程で行うことができる。
は、冷延鋼板、ステンレス等の金属板を、所定の寸法の
円環状に、プレス加工にて打ち抜いたものを好適に使用
することができる。この芯金(11)は、必要に応じ
て、内径側を曲げたものを使用するが、この曲げ加工
と、上記円環状の打ち抜き加工とは、プレス加工により
1工程で行うことができる。
【0022】被覆層(13)は、実使用温度環境下にお
いて気化する揮発成分を含まない熱可塑性樹脂により構
成する必要がある。換言すれば、被覆層(13)は、8
0℃、好ましくは100℃の温度環境下において気化す
る揮発成分を含まない熱可塑性エラストマーにより構成
するのが良い。すなわちHDDは、使用状態においてそ
の内部温度が使用環境によって80℃程度となり、最高
で100℃程度となることもあり得るので、この温度環
境下において、気化しない揮発成分であれば、HDD内
で揮発成分が気化することがなく、その成分による悪影
響を確実に防止することができる。
いて気化する揮発成分を含まない熱可塑性樹脂により構
成する必要がある。換言すれば、被覆層(13)は、8
0℃、好ましくは100℃の温度環境下において気化す
る揮発成分を含まない熱可塑性エラストマーにより構成
するのが良い。すなわちHDDは、使用状態においてそ
の内部温度が使用環境によって80℃程度となり、最高
で100℃程度となることもあり得るので、この温度環
境下において、気化しない揮発成分であれば、HDD内
で揮発成分が気化することがなく、その成分による悪影
響を確実に防止することができる。
【0023】なおHDD以外の装置、例えばVTR等の
磁気記憶装置等は、使用状態での温度がHDDよりも低
く、上記の温度条件を満足するものであれば、HDD以
外の装置にも支障なく採用することができる。
磁気記憶装置等は、使用状態での温度がHDDよりも低
く、上記の温度条件を満足するものであれば、HDD以
外の装置にも支障なく採用することができる。
【0024】このような条件を満たす熱可塑性エラスト
マーとしては、例えばポリスチレン系、ポリオレフィン
系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、
フッ素系の熱可塑性エラストマーを好適に使用すること
ができる。
マーとしては、例えばポリスチレン系、ポリオレフィン
系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、
フッ素系の熱可塑性エラストマーを好適に使用すること
ができる。
【0025】この中で、ポリウレタン系熱可塑性エラス
トマーは、軸受用シールの被覆層として好適なゴム弾性
を有し、耐油性にも優れており、またポリエステル系熱
可塑性エラストマーは、被覆層として好適なゴム弾性を
有するものがあり、耐油性及び耐熱性に優れている。こ
のため、ポリウレタン系及びポリエステル系のものは、
被覆層(13)として、より好適に使用することがで
き、特にポリウレタン系のものは、より一層好適に使用
することができる。具体的に、上記のポリウレタン系熱
可塑性エラストマーとしては、武田バーディシェウレタ
ン工業株式会社製のエラストラン(商品名)を、上記の
ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、東レ・
デュポン株式会社製のハイトレル(商品名)を、好適に
使用することができる。
トマーは、軸受用シールの被覆層として好適なゴム弾性
を有し、耐油性にも優れており、またポリエステル系熱
可塑性エラストマーは、被覆層として好適なゴム弾性を
有するものがあり、耐油性及び耐熱性に優れている。こ
のため、ポリウレタン系及びポリエステル系のものは、
被覆層(13)として、より好適に使用することがで
き、特にポリウレタン系のものは、より一層好適に使用
することができる。具体的に、上記のポリウレタン系熱
可塑性エラストマーとしては、武田バーディシェウレタ
ン工業株式会社製のエラストラン(商品名)を、上記の
ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、東レ・
デュポン株式会社製のハイトレル(商品名)を、好適に
使用することができる。
【0026】被覆層(13)は、芯金(11)の少なく
とも外周縁部に形成する必要があり、かつ、被覆層外周
端縁が芯金(11)の外周端縁よりも外径方向に突出す
るように形成する必要がある。すなわち被覆層(13)
が外径方向に突出していないと、被覆層(13)を軸受
外輪(2)に十分に密着させることができず、密封性の
低下をまねくばかりか、被覆層(13)の外周縁部を弾
性圧縮変形させて軸受外輪(2)の内周溝(2a)に嵌
め込むことができず、軸受への装着作業が困難になるの
で、好ましくない。
とも外周縁部に形成する必要があり、かつ、被覆層外周
端縁が芯金(11)の外周端縁よりも外径方向に突出す
るように形成する必要がある。すなわち被覆層(13)
が外径方向に突出していないと、被覆層(13)を軸受
外輪(2)に十分に密着させることができず、密封性の
低下をまねくばかりか、被覆層(13)の外周縁部を弾
性圧縮変形させて軸受外輪(2)の内周溝(2a)に嵌
め込むことができず、軸受への装着作業が困難になるの
で、好ましくない。
【0027】また被覆層(13)は、図2に示すよう
に、内周端縁(13a)を、芯金(11)の内周端縁よ
りも内径方向に突出するように形成して、その内周端縁
(13a)を軸受内輪(1)に密着させるように構成し
ても良い。
に、内周端縁(13a)を、芯金(11)の内周端縁よ
りも内径方向に突出するように形成して、その内周端縁
(13a)を軸受内輪(1)に密着させるように構成し
ても良い。
【0028】更に図3に示すように、被覆層(13)
を、内外両輪(1)(2)間の開放部の外面側に配置さ
れるように形成するようにしても良く、図4に示すよう
に芯金(11)の外周縁部の所要部分のみに形成するよ
うにしても良い。
を、内外両輪(1)(2)間の開放部の外面側に配置さ
れるように形成するようにしても良く、図4に示すよう
に芯金(11)の外周縁部の所要部分のみに形成するよ
うにしても良い。
【0029】なお上記図4に示すように被覆層(13)
を外周縁部のみに形成する場合には、高価な熱可塑性エ
ラストマーの使用量を少なくすることができ、コストの
削減を図ることができる。
を外周縁部のみに形成する場合には、高価な熱可塑性エ
ラストマーの使用量を少なくすることができ、コストの
削減を図ることができる。
【0030】また図5に示すように、被覆層(13)を
芯金(11)の外周縁部に回り込ませて、軸受外輪
(2)への密着力を強固にするようにしても良い。
芯金(11)の外周縁部に回り込ませて、軸受外輪
(2)への密着力を強固にするようにしても良い。
【0031】芯金(11)と被覆層(13)との間の接
着剤層(12)は、上記被覆層(13)と同様で、実使
用温度環境下において気化する揮発成分を含まない接着
剤により構成する必要がある。この接着剤としては、例
えばフェノール系、エポキシ系、ポリオレフィン系の熱
架橋型接着剤を好適に使用することができ、具体的には
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーと金属板との接着
効果に優れたロード・ファー・イースト・インコーポレ
イテッド(LORD FAR EAST INC.)製のケムロック219
(商品名)からなるものを、好適に使用することができ
る。
着剤層(12)は、上記被覆層(13)と同様で、実使
用温度環境下において気化する揮発成分を含まない接着
剤により構成する必要がある。この接着剤としては、例
えばフェノール系、エポキシ系、ポリオレフィン系の熱
架橋型接着剤を好適に使用することができ、具体的には
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーと金属板との接着
効果に優れたロード・ファー・イースト・インコーポレ
イテッド(LORD FAR EAST INC.)製のケムロック219
(商品名)からなるものを、好適に使用することができ
る。
【0032】また後述するように射出成形により軸受用
シール(10)を製造する場合には、接着剤層(12)
を構成する接着剤としては、射出成形の射出注入開始か
ら成形材料の冷却固化までの間に乾燥接着するタイプの
ものを使用するのが良い。
シール(10)を製造する場合には、接着剤層(12)
を構成する接着剤としては、射出成形の射出注入開始か
ら成形材料の冷却固化までの間に乾燥接着するタイプの
ものを使用するのが良い。
【0033】このような構成の軸受用シール(10)
は、例えば以下のようにして製造される。
は、例えば以下のようにして製造される。
【0034】まず補強用芯金(11)を接着剤処理液内
に浸漬することによって、あるいは接着剤の吹き付け処
理や刷毛塗り処理によって、接着剤を芯金(11)に塗
布した後、回転させたり振動を与えたりして、芯金(1
1)同士を互いに重ね合わせないようにしながら、余分
の接着剤を除去する。そして一定時間加熱して焼き付け
を行って、芯金(11)に一定の厚さの接着剤層(1
2)を形成する。
に浸漬することによって、あるいは接着剤の吹き付け処
理や刷毛塗り処理によって、接着剤を芯金(11)に塗
布した後、回転させたり振動を与えたりして、芯金(1
1)同士を互いに重ね合わせないようにしながら、余分
の接着剤を除去する。そして一定時間加熱して焼き付け
を行って、芯金(11)に一定の厚さの接着剤層(1
2)を形成する。
【0035】こうして接着剤層(12)を形成した多数
の芯金(11)を、射出成形用金型のキャビィティの所
定位置に設置し、型締め後、溶融状態の上記熱可塑性エ
ラストマーからなる成形材料を射出注入する。そして成
形材料が冷却固化した後、型開きを行って、芯金(1
1)の所定領域に、熱可塑性エラストマーからなる被覆
層(13)が接着剤層(12)を介して一体成形された
成形品、すなわち軸受用シール(10)を得る。
の芯金(11)を、射出成形用金型のキャビィティの所
定位置に設置し、型締め後、溶融状態の上記熱可塑性エ
ラストマーからなる成形材料を射出注入する。そして成
形材料が冷却固化した後、型開きを行って、芯金(1
1)の所定領域に、熱可塑性エラストマーからなる被覆
層(13)が接着剤層(12)を介して一体成形された
成形品、すなわち軸受用シール(10)を得る。
【0036】この射出成形の金型においては、成形品の
厚さ、大きさ等のサイズにより、周知のサイドゲート、
ディスクゲート等を適宜採用するようにすれば良い。
厚さ、大きさ等のサイズにより、周知のサイドゲート、
ディスクゲート等を適宜採用するようにすれば良い。
【0037】また成形品として、被覆層(13)の肉厚
の薄い極小径の軸受用シール、例えば被覆層(13)の
肉厚が0.2〜0.3mm程度のものを製造する場合に
は、ディスクゲートを採用した金型を用い、成形後に円
形のパンチによりゲート部を打ち抜いて除去するのが良
い。また金型の外部に圧力付与手段を設けておいて、成
形材料の冷却固化後、上記圧力付与手段により押出ピン
に微少振動を与えて、金型内でゲート部を除去するよう
にしても良い。
の薄い極小径の軸受用シール、例えば被覆層(13)の
肉厚が0.2〜0.3mm程度のものを製造する場合に
は、ディスクゲートを採用した金型を用い、成形後に円
形のパンチによりゲート部を打ち抜いて除去するのが良
い。また金型の外部に圧力付与手段を設けておいて、成
形材料の冷却固化後、上記圧力付与手段により押出ピン
に微少振動を与えて、金型内でゲート部を除去するよう
にしても良い。
【0038】こうして製造された軸受用シール(10)
は、図1に示すように、軸受の内輪(1)及び外輪
(2)間の環状開放部に装着するものである。
は、図1に示すように、軸受の内輪(1)及び外輪
(2)間の環状開放部に装着するものである。
【0039】この軸受装着状態において、軸受用シール
(10)の被覆層(13)は、熱可塑性エラストマーか
らなり、良好なゴム弾性を有しているため、軸受外輪
(2)に十分に密着して、十分な密封性を得ることがで
きる。従ってグリース漏れ等を確実に防止することがで
きる。
(10)の被覆層(13)は、熱可塑性エラストマーか
らなり、良好なゴム弾性を有しているため、軸受外輪
(2)に十分に密着して、十分な密封性を得ることがで
きる。従ってグリース漏れ等を確実に防止することがで
きる。
【0040】更にこの軸受用シール(10)は、適度な
剛性の芯金(11)を有しているため、軸受装着時にお
いてシール(10)を支障なく弾性変形させることがで
き、良好な組付作業性を得ることができるとともに、軸
受装着後においても、安定した形態を維持でき、脱落す
る等の不具合も確実に防止することができる。
剛性の芯金(11)を有しているため、軸受装着時にお
いてシール(10)を支障なく弾性変形させることがで
き、良好な組付作業性を得ることができるとともに、軸
受装着後においても、安定した形態を維持でき、脱落す
る等の不具合も確実に防止することができる。
【0041】更にこの軸受用シール(10)は、外周端
縁の被覆層(13)を弾性圧縮変形させて、軸受外輪
(2)の内周溝(2a)に嵌め込むものであるため、従
来の金属シールのようにかしめ作業に伴う多大な力が外
輪に加わることがなく、外輪(2)の変形、ひいては外
輪(2)の真円度の低下を防止でき、軸受として高い品
質を維持することができる。
縁の被覆層(13)を弾性圧縮変形させて、軸受外輪
(2)の内周溝(2a)に嵌め込むものであるため、従
来の金属シールのようにかしめ作業に伴う多大な力が外
輪に加わることがなく、外輪(2)の変形、ひいては外
輪(2)の真円度の低下を防止でき、軸受として高い品
質を維持することができる。
【0042】またこの軸受用シール(10)は、被覆層
(13)や接着剤層(12)等のシール構成品に、実使
用温度環境下において気化する揮発成分、例えば硫黄、
エステル、シリコン等を含まないため、HDD等に装着
した際に、それらの成分の気化、ひいてはそれらの成分
のディスク表面への付着を防止できるので、HDD等の
軸受装着機器に誤動作が生じるのを確実に防止できる。
(13)や接着剤層(12)等のシール構成品に、実使
用温度環境下において気化する揮発成分、例えば硫黄、
エステル、シリコン等を含まないため、HDD等に装着
した際に、それらの成分の気化、ひいてはそれらの成分
のディスク表面への付着を防止できるので、HDD等の
軸受装着機器に誤動作が生じるのを確実に防止できる。
【0043】また接着剤層(12)を介して、被覆層
(13)を芯金(11)に接着しているため、十分な接
着強度を得ることができる。このためインサート部品で
ある芯金(11)等に成形材料を強固に固着するため
に、極小径の芯金(11)に切欠や孔を設けるという面
倒な作業を必要とせず、その分、簡単に製造することが
できる。更に芯金(11)に切欠や孔を設ける必要がな
いので、芯金(11)の剛性が低下せず、軸受用シール
(10)として適度な剛性を確実に得ることができる。
(13)を芯金(11)に接着しているため、十分な接
着強度を得ることができる。このためインサート部品で
ある芯金(11)等に成形材料を強固に固着するため
に、極小径の芯金(11)に切欠や孔を設けるという面
倒な作業を必要とせず、その分、簡単に製造することが
できる。更に芯金(11)に切欠や孔を設ける必要がな
いので、芯金(11)の剛性が低下せず、軸受用シール
(10)として適度な剛性を確実に得ることができる。
【0044】更に本実施形態においては、射出成形によ
り被覆層(13)を成形するようにしているため、例え
ば芯金と被覆層とを別々に打ち抜いてこれらを接着する
方式に比べて、被覆層(13)の形状を自由に形成する
ことができ、需要に合わせて、あらゆる種類の軸受に装
着可能な軸受用シール製品を製造することができる。
り被覆層(13)を成形するようにしているため、例え
ば芯金と被覆層とを別々に打ち抜いてこれらを接着する
方式に比べて、被覆層(13)の形状を自由に形成する
ことができ、需要に合わせて、あらゆる種類の軸受に装
着可能な軸受用シール製品を製造することができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、第1発明の軸受用シール
によれば、被覆層及び接着剤層等のシール構成品に、所
定温度で気化する揮発成分が含まれないため、例えばH
DD等の機器に適用した際に、揮発成分が気化して悪影
響を及ぼすのを防止することができる。更に補強用芯金
に、熱可塑性エラストマー等の熱可塑性樹脂からなる被
覆層を形成したものであるため、軸受用シールとして安
定した形態を維持でき、軸受装着後に不本意に脱落する
ことがなく、軸受外輪に十分に密着して、良好な密封性
を得ることができる。またこの軸受用シールは、熱可塑
性エラストマー等の熱可塑性樹脂からなる被覆層の外周
端縁を、軸受外輪に嵌め込むものであるため、例えば金
属シールのようにかしめ作業に伴う多大な力が外輪に加
わることがなく、外輪の変形及び真円度の低下を防止で
きる。しかも被覆層が、熱可塑性のものであるため、プ
ラスチック成形に用いられる熱成形法を難なく利用して
被覆層を形成できるので、容易に製造することができる
という効果がある。
によれば、被覆層及び接着剤層等のシール構成品に、所
定温度で気化する揮発成分が含まれないため、例えばH
DD等の機器に適用した際に、揮発成分が気化して悪影
響を及ぼすのを防止することができる。更に補強用芯金
に、熱可塑性エラストマー等の熱可塑性樹脂からなる被
覆層を形成したものであるため、軸受用シールとして安
定した形態を維持でき、軸受装着後に不本意に脱落する
ことがなく、軸受外輪に十分に密着して、良好な密封性
を得ることができる。またこの軸受用シールは、熱可塑
性エラストマー等の熱可塑性樹脂からなる被覆層の外周
端縁を、軸受外輪に嵌め込むものであるため、例えば金
属シールのようにかしめ作業に伴う多大な力が外輪に加
わることがなく、外輪の変形及び真円度の低下を防止で
きる。しかも被覆層が、熱可塑性のものであるため、プ
ラスチック成形に用いられる熱成形法を難なく利用して
被覆層を形成できるので、容易に製造することができる
という効果がある。
【0046】一方、第2の発明の軸受用シールの製造方
法は、上記第1発明の軸受用シールの製造プロセスの一
態様を特定したものであり、この実施によって、第1発
明と同構成の軸受用シールを得ることができる。
法は、上記第1発明の軸受用シールの製造プロセスの一
態様を特定したものであり、この実施によって、第1発
明と同構成の軸受用シールを得ることができる。
【図1】この発明の実施形態である軸受用シールが適用
された軸受の一側部を示す断面図である。
された軸受の一側部を示す断面図である。
【図2】この発明の第1の変形例である軸受用シールが
適用された軸受の一側部を示す断面図である。
適用された軸受の一側部を示す断面図である。
【図3】第2変形例の軸受用シールが適用された軸受の
一側部を示す断面図である。
一側部を示す断面図である。
【図4】第3変形例の軸受用シールの一側部を示す断面
図である。
図である。
【図5】第4変形例の軸受用シールの一側部を示す断面
図である。
図である。
【図6】従来の軸受用シールが適用された軸受を示す断
面図である。
面図である。
10…軸受用シール 11…芯金 12…接着剤層 13…被覆層
Claims (5)
- 【請求項1】 円環状の補強用芯金の少なくとも外周縁
部に、外周端縁が前記芯金外周端縁よりも外径方向に突
出する態様に、被覆層が接着剤層を介して設けられる軸
受用シールであって、 前記被覆層が、実使用温度環境下において気化する揮発
成分を含まない熱可塑性樹脂からなり、前記接着剤層
が、実使用温度環境下において気化する揮発成分を含ま
ない接着剤からなることを特徴とする軸受用シール。 - 【請求項2】 前記被覆層としての熱可塑性樹脂が、熱
可塑性エラストマーからなる請求項1記載の軸受用シー
ル。 - 【請求項3】 前記被覆層が、ポリスチレン系、ポリオ
レフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリア
ミド系、フッ素系の熱可塑性エラストマーの中から選択
されるものからなる請求項1又は2記載の軸受用シー
ル。 - 【請求項4】 前記接着剤が、熱架橋型加硫接着剤から
なる請求項1ないし3のいずれかに記載の軸受用シー
ル。 - 【請求項5】 実使用温度環境下において気化する揮発
成分を含まない接着剤を塗布した円環状の補強用芯金を
インサート部品として、 実使用温度環境下において気化する揮発成分を含まない
熱可塑性樹脂からなる成形材料を用いて射出成形するこ
とにより、 前記芯金の少なくとも外周縁部に、外周端縁が前記芯金
外周端縁よりも外径方向に突出する態様に、被覆層が一
体成形された軸受用シールを得ることを特徴とする軸受
用シールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27939696A JPH10122246A (ja) | 1996-10-22 | 1996-10-22 | 軸受用シール及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27939696A JPH10122246A (ja) | 1996-10-22 | 1996-10-22 | 軸受用シール及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10122246A true JPH10122246A (ja) | 1998-05-12 |
Family
ID=17610546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27939696A Pending JPH10122246A (ja) | 1996-10-22 | 1996-10-22 | 軸受用シール及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10122246A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011117609A (ja) * | 2005-11-18 | 2011-06-16 | Nsk Ltd | 玉軸受用冠型保持器及びその製造方法並びに玉軸受 |
CN114233757A (zh) * | 2021-11-24 | 2022-03-25 | 常熟长城轴承有限公司 | 一种新型防尘盖 |
-
1996
- 1996-10-22 JP JP27939696A patent/JPH10122246A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011117609A (ja) * | 2005-11-18 | 2011-06-16 | Nsk Ltd | 玉軸受用冠型保持器及びその製造方法並びに玉軸受 |
CN114233757A (zh) * | 2021-11-24 | 2022-03-25 | 常熟长城轴承有限公司 | 一种新型防尘盖 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20040604 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040615 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041026 |