JPH10118464A - 中空糸膜モジュール及びその製造方法 - Google Patents
中空糸膜モジュール及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH10118464A JPH10118464A JP8295929A JP29592996A JPH10118464A JP H10118464 A JPH10118464 A JP H10118464A JP 8295929 A JP8295929 A JP 8295929A JP 29592996 A JP29592996 A JP 29592996A JP H10118464 A JPH10118464 A JP H10118464A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hollow fiber
- fiber membrane
- membrane module
- wax
- mixture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Abstract
スと中空糸膜とが高い封止及び接着状態にポッティング
された中空糸膜モジュールを提供し、また容易なポッテ
ィング操作で中空糸膜モジュールを得る。 【解決手段】 複数本の中空糸膜の少なくとも一方の端
部がモジュールケースに中空糸膜の開口状態を保持して
ポリオレフィン系樹脂と石油ワックスからなる混合物の
溶融固化物にてポッティングされた中空糸膜モジュー
ル、及びこれをモジュールケース内に配した中空糸膜の
集束体の少なくとも一方の端部をポリオレフィン系樹脂
と石油ワックスからなる混合物の溶融物中に浸漬し、該
溶融物を冷却固化して中空糸膜集束体端部をモジュール
ケースに封止固定した後、ポッティング部分を切断して
中空糸膜の開口端面を形成して得る。
Description
濾過或いは分離処理に用いる中空糸膜モジュール及びそ
の製造方法に関する。
分野、食品分野等での液体や気体の濾過或いは分離に多
用され、さらに工業分野においては、溶剤濾過、液体か
らの気体分離、パーベーパレーション等の機能を備えた
膜モジュールが要求され、また、その利用範囲が広がり
つつある。このような分野で用いる膜モジュールとして
は、平膜を用いた膜モジュールが一般的であったが、膜
モジュール容積当たりの膜面積が平膜よりも大きな中空
糸膜を用いた中空糸膜モジュールが用いられるようにな
ってきている。
は、モジュールケースと中空糸膜相互を液密或いは気密
に接着固定するポッティング剤が用いられるが、中空糸
膜モジュールを用いる濾過或いは分離操作では、一次側
から二次側への圧力がかかる条件下で処理がなされるこ
とから、ポッティング剤としては、モジュールケースと
中空糸膜相互との高い封止性及び接着性が要求される。
従来、かかるポッティング剤として、エポキシ樹脂やウ
レタン樹脂のような熱硬化性樹脂が用いられている。
剤濾過等の用途において、熱硬化性樹脂をポッティング
剤とした中空糸膜モジュールを用いた場合、溶剤や薬液
によってポッティング剤が膨潤、溶出、クラック発生等
の現象が生じ、接着性の低下、リークの発生、処理物の
純度低下等の問題が起きる。また、ポリオレフィン系の
中空糸膜は、その表面が疎水性であるためエポキシ樹脂
やウレタン樹脂のようなポッティング剤とは濡れ難く、
高い封止及び接着状態に接着固定することが困難であ
る。
ようなポッティング剤の欠点を改善する目的で、ポリエ
チレン等の熱可塑性樹脂をポッティング剤として、その
溶融物をモジュールケースと中空糸膜相互間に侵入さ
せ、冷却固化してポッティングする方法が提案されてい
るが、例えばポリエチレンをポッティング剤とする場
合、その溶融物の粘度が非常に高く、中空糸膜間に侵入
させ難く、隙間ができでリークを生じることがある。ま
た、熱可塑性樹脂の溶融物の粘度を低下させるために熱
可塑性樹脂に低密度ポリオレフィンワックスを配合する
方法も提案されているが、十分に粘度を低下させるには
至っていない。さらに熱可塑性樹脂の溶融物の粘度を低
下させるために溶融物を高温にすると中空糸膜自体が融
け損傷する危険がある。
糸膜を損なうことなく、モジュールケースと中空糸膜と
が高い封止及び接着状態にポッティングされた中空糸膜
モジュールを提供し、また容易なポッティング操作で中
空糸膜モジュールを得ることにある。
糸膜の少なくとも一方の端部が中空糸膜の開口状態を保
持してモジュールケース内にポッティングされた中空糸
膜モジュールにおいて、中空糸膜の端部がポリオレフィ
ン系樹脂と石油ワックスからなる混合物の溶融固化物に
てポッティングされたことを特徴とする中空糸膜モジュ
ール、
膜の集束体の少なくとも一方の端部をポリオレフィン系
樹脂と石油ワックスからなる混合物の溶融物中に浸漬
し、該溶融物を冷却固化して中空糸膜集束体端部をモジ
ュールケースに封止固定した後、ポッティング部分を切
断して中空糸膜の開口端面を形成することを特徴とする
中空糸膜モジュールの製造方法、にある。
ールの一例の断面図を示す。図1中、1はモジュールケ
ース、2は中空糸膜、3はポッティング部分、4a、4
bはキャップを表す。本発明の中空糸膜モジュールは、
モジュールケース1内に配され、中空糸膜2の端部が開
口端を形成してポッティング剤の溶融固化物により固定
されたポッティング部分3を有する。
ポリオレフィン系樹脂と石油ワックスからなる混合物を
ポッティング剤とするものである。ポッティング剤を構
成するポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリペンテ
ン、ポリヘキサン等のポリオレフィン、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等のオレフィンと酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル等のビニルエステルとの共重合体、エチレン
−アクリル酸またはアクリル酸エチル共重合体等のオレ
フィンとアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸メチル等の不飽和カルボン酸或いはそ
のエステルとの共重合体等が挙げられ、それぞれ単独で
或いは2種以上組み合わせた混合物として用いられる。
ては、できるだけメルトフローが高いことが好ましく、
メルトフローが低いと、中空糸膜間への侵入が困難でリ
ークの原因となり、また、密度が低いことが好ましく、
ポリオレフィン系樹脂がポリエチレンである場合、メル
トフロー15以上、密度0.945g/cm3以下の低
密度ポリエチレンであることが好ましい。また、用いる
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリオレフィンとエチ
レン−酢酸ビニル共重合体等のオレフィン共重合体の混
合物であるときは、メルトフロー、密度に制限はなく、
融点が60〜130℃のものが好ましく、特にポリエチ
レンとエチレン−酢酸ビニル共重合体の混合物が好まし
い。
クスは、石油中に存在する常温で固体の炭化水素で、パ
ラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス及び
ペトロラクタムがある。本発明で用いる石油ワックスと
しては、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリン
ワックスが好ましい。パラフィンワックスは、石油の減
圧蒸留留出油から分離精製した常温で固体のワックス
で、炭素数分布が20〜40程度、分子量が300〜5
50程度の炭化水素より構成される。パラフィンワック
スは、その大部分がノルマルパラフィンで構成されイソ
パラフィンやシクロパラフィンを含むが、ノルマルパラ
フィンは、イソパラフィンやシクロパラフィンよりも融
点が高いので、中空糸膜モジュールの耐熱性を向上させ
たい場合は、ノルマルパラフィンの含有量の多いパラフ
ィンワックスを用いることが好ましく、パラフィンワッ
クスがノルマルパラフィン含有量80%以上のパラフィ
ンワックスであることが中空糸膜モジュールの耐熱性を
向上させ上で好ましい。
ィンワックスよりさらに融点が高く、主として石油の減
圧蒸留残査から分離した炭素数分布が30〜60程度、
分子量が500〜800程度の炭化水素より構成され
る。マイクロクリスタリンワックスには、結晶性の低い
イソパラフィンやシクロパラフィンが多く含まれ微結晶
となっている。このマイクロクリスタリンワックスがポ
リオレフィン系樹脂に配合される場合は、ポリオレフィ
ン系樹脂との混合物の溶融物が冷却固化する際の収縮が
小さいため固化部分にクラックが生じ難く、固化物も比
較的硬質ものが得られる。
リンワックスは、それぞれ単独で或いは両者の混合物と
して用いられ、ポリオレフィン系樹脂との混合物の溶融
物の粘度を調整する際に、両者のいずれか一方或いは両
者を適宜配合することにより粘度を調整することができ
る。ポリオレフィン系樹脂に配合される石油ワックスの
融点は、特に制限はないが、ポッティング作業性やポリ
オレフィン系樹脂との混合物の溶融物の固化物の強度等
を考慮すると、50〜140℃であることが好ましい。
なる混合物におけるポリオレフィン系樹脂と石油ワック
スの配合比は、溶融物の粘度や固化物の強度の点から、
ポリオレフィン系樹脂7〜90重量%、石油ワックス9
3〜10重量%の混合物であることが好ましい。
糸膜としては、例えばポリオレフィン系ポリマー、セル
ロース系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、
ポリスルホン系ポリマー、フッ素含有ポリマー、ポリ塩
化ビニル、アクリル系ポリマー、シリコン樹脂、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリ
レート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイ
ミド、ポリカーボネート等の材質からなる中空糸膜が挙
げられる。
からなるポリオレフィン系中空糸膜であるときは、ポッ
ティング剤がポリオレフィン系樹脂と石油ワックスから
なる混合物であることから、接着性が良好で、各種有機
溶剤に対し耐性に優れる点で好ましいことである。この
好ましいポリオレフィン系中空糸膜におけるポリオレフ
ィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
(4−メチル−1−ペンテン)等が挙げられ、溶剤濾過
等の液体の濾過にはポリエチレンやポリプロピレンの中
空糸膜が用いられ、気体の濾過やガス分離等にはポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチル−1−ペン
テン)の中空糸膜が用いられる。
ものであれば、多孔質膜、非多孔質膜のいずれでもよ
く、また均質膜、不均質膜のいずれでもよい。中空糸膜
が多孔質中空糸膜である場合は、孔径、空孔率、膜厚、
外径等に特に制限はなく、非多孔質中空糸膜である場合
でも、膜厚、外径等に特に制限はない。また、中空糸膜
は、その接着性を阻害しない限り、表面処理されたもの
であってもよい。
化物のポッティング部分においては、ポッティング剤で
あるポリオレフィン系樹脂と石油ワックスからなる混合
物の溶融物が冷却固化の際に収縮による内部応力が発生
しクラックを生ずる危険があるが、充填される中空糸膜
が冷却固化物の内部応力を緩和することから、冷却固化
物の内部応力を緩和する上でポッティング部分における
中空糸膜の充填率は15〜60%であることが好まし
い。
は、金属製であってもよいが、加工性や価格の面から樹
脂製であることが好ましく、例えばポリ塩化ビニル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、アクリル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリ
フェニレンオキサイド樹脂、ポリアセタール樹脂等の素
材からなるなるものが用いられる。特に溶剤濾過やベー
パーレーション等の用途において、中空糸膜モジュール
に耐溶剤性が要求される場合、モジュールケースとし
て、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン
製のモジュールケースを用いることが好ましい。
ルへ被処理物を導入し或いはモジュールからの処理物を
集め排出するため、適宜キャップが取り付けられるが、
キャップの素材には特に制限はなく、モジュールケース
への取り付け易さの点からモジュールケースの素材に応
じた素材を選択し、接着、溶着、螺着等任意の方法で取
り付けられていてもよい。
下のような方法で製造することができる。中空糸膜を、
例えば綛取りして集束体とし、この中空糸膜集束体の少
なくとも一方の端部を揃え、適宜接着剤や熱融着で集束
体端部を、中空糸膜開口部のあるときにはその閉塞を含
めて、仮固定した後、モジュールケースに集束体端部が
モジュールケース端部にほぼ位置するよう挿入し、モジ
ュールケース内に配した中空糸膜の集束体の少なくとも
一方の端部を、ポリオレフィン系樹脂と石油ワックスか
らなる混合物を加熱してなる溶融物中に浸漬し、この溶
融物を冷却固化して中空糸膜集束体端部をモジュールケ
ースに封止固定した後、ポッティング部分をモジュール
ケース毎或いはモジュールケース端部面で切断して中空
糸膜の開口端面を形成する方法により中空糸膜モジュー
ルを製造する。
りにより形成した中空糸膜集束体を用いる他、中空糸膜
が少なくとも平行に配列された中空糸膜編織物を中空糸
膜の配列方向と平行に渦巻状に巻いて束ねて形成した中
空糸膜集束体を用いることができる。かかる中空糸膜編
織物の巻層体を用いるときは、均一な円筒形とすること
ができることから、中空糸膜の充填率が高い場合でもモ
ジュールケースへの挿入を容易にし、また、溶融物に浸
漬した際の中空糸膜自体の収縮を抑制することができ
る。
体端部を浸漬する際のポリオレフィン系樹脂と石油ワッ
クスからなる混合物の溶融物の温度は、高温であると、
溶融物の流動性が高くなり中空糸膜間に侵入し易く隙間
が生じ難くなり、低温であると、溶融物の冷却固化時の
収縮が小さくクラックが生じ難くなるが、中空糸膜が溶
融せず、溶融物の冷却固化時のクラックが生じない温度
範囲であれば、任意に選択できる。
体端部のポリオレフィン系樹脂と石油ワックスからなる
混合物の溶融物への浸漬条件は、中空糸膜モジュールの
大きさ、中空糸膜の素材、ポッティング剤を構成するポ
リオレフィン系樹脂、石油ワックス、溶融物の温度等に
より異なるが、好ましくは浸漬時間が1〜60分であ
る。また、浸漬後の冷却固化は、浸漬浴への加熱或いは
保温を止め、浸漬浴を10〜50℃の雰囲気下で放冷す
ることにより行うことが望ましい。
端面を形成した後は、適宜中空糸膜モジュールの使用形
態に応じた被処理物を導入し或いは処理物を集めて排出
するためのキャップ等をモジュールケースの端部に取り
付け、中空糸膜モジュールとする。
る。
菱レイヨン(株)製、EHF270T、外径380μ
m、内径270μm)を用い、一方向に平行に配列した
中空糸膜編織物を作製した。この中空糸膜編織物は、糸
長10cmの中空糸膜3840本が平行に配列し、編織
物の両端で中空糸膜がループを形成して経糸で拘束され
た形態をなしている。この中空糸膜編織物を中空糸膜の
配列方向と平行に渦巻状に巻いて円筒形の中空糸膜集束
体とし、この集束体の一方の端部をウレタン樹脂接着剤
で仮固定した後、円筒状のポリエチレン製モジュールケ
ースに挿入し、集束体端部をモジュールケースの端部に
位置させて、集束体端部部分をモジュールケースと共に
ポリオレフィン系樹脂と石油ワックスからなる混合物の
溶融物の浴に浸漬した。
合物は、ポリオレフィン系樹脂として低密度ポリエチレ
ン(三菱化学(株)製、ポリエチレンLJ901、メル
トフロー70、密度0.918g/cm3)30重量
%、石油ワックスとしてパラフィンワックス(日本精蝋
(株)製、HNP−10、融点75℃、密度0.926
g/cm3)70重量%の混合物であり、その150℃
で加熱溶融させた溶融物の浴に5分間浸漬した後、浸漬
したまま浴を20℃の雰囲気下で放冷し、溶融物を冷却
固化して中空糸膜集束体端部をモジュールケースに封止
固定した。
し、ポッティング部分のモジュールケースの端部に近い
部分をモジュールケース毎切断して中空糸膜の開口端面
を形成し、モジュールケースに付着する余分な固化物を
取り除いて中空糸膜モジュールを得た。得られた中空糸
膜モジュールのポッティング部分での中空糸膜の充填率
は38%であった。また、得られた中空糸膜モジュール
に99重量%エタノールを40℃で0.4kg/cm2
の圧力で通液したところ、4ヶ月間支障なく濾過でき、
ポッティング部分からのリークもなかった。
フィン系樹脂と石油ワックスからなる混合物として、ポ
リオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレン(三菱化学
(株)製、ポリエチレンLJ901、メルトフロー7
0、密度0.918g/cm3)30重量%、石油ワッ
クスがパラフィンワックス(日本精蝋(株)製、HNP
−10、融点75℃、密度0.926g/cm3)30
重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体配合パラフィン
ワックス(日本精蝋(株)製、BONTEX−010
0、軟化点66℃)40重量%の混合物を用いた以外
は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを得た。
得られた中空糸膜モジュールに99重量%エタノールを
40℃で0.4kg/cm2の圧力で通液したところ、
4ヶ月間支障なく濾過でき、ポッティング部分からのリ
ークもなかった。
フィン系樹脂と石油ワックスからなる混合物として、ポ
リオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレン(三菱化学
(株)製、ポリエチレンLJ901、メルトフロー7
0、密度0.918g/cm3)30重量%、石油ワッ
クスがマイクロクリスタリンワックス(日本精蝋(株)
製、Hi−Mic−2095、融点101℃、密度0.
935g/cm3)70重量%の混合物を用いた以外
は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを得た。
得られた中空糸膜モジュールに99重量%エタノールを
40℃で0.4kg/cm2の圧力で通液したところ、
4ヶ月間支障なく濾過でき、ポッティング部分からのリ
ークもなかった。
フィン系樹脂と石油ワックスからなる混合物として、ポ
リオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレン(三菱化学
(株)製、ポリエチレンLJ901、メルトフロー7
0、密度0.918g/cm3)30重量%、石油ワッ
クスがマイクロクリスタリンワックス(日本精蝋(株)
製、Hi−Mic−2095、融点101℃、密度0.
935g/cm3)30重量%、エチレン−酢酸ビニル
共重合体配合パラフィンワックス(日本精蝋(株)製、
BONTEX−0100、軟化点66℃)40重量%の
混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして中空糸膜
モジュールを得た。得られた中空糸膜モジュールに99
重量%エタノールを40℃で0.4kg/cm2の圧力
で通液したところ、4ヶ月間支障なく濾過でき、ポッテ
ィング部分からのリークもなかった。
フィン系樹脂と石油ワックスからなる混合物として、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体配合パラフィンワックス
(日本精蝋(株)製、BONTEX−0100、軟化点
66℃)を用いた以外は、実施例1と同様にして中空糸
膜モジュールを得た。得られた中空糸膜モジュールに9
9重量%エタノールを40℃で0.4kg/cm2の圧
力で通液したところ、4ヶ月間支障なく濾過でき、ポッ
ティング部分からのリークもなかった。
て、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)製中空糸膜を用
いて作製した中空糸膜編織物を中空糸膜の配列方向と平
行に渦巻状に巻いて円筒形の中空糸膜集束体とし、この
集束体の両端部をウレタン樹脂接着剤で仮固定した後、
円筒状のポリ(4−メチル−1−ペンテン)製モジュー
ルケースに挿入し、集束体端部をモジュールケースの端
部に位置させて、一方の集束体端部部分をモジュールケ
ースと共にポリオレフィン系樹脂と石油ワックスからな
る混合物の溶融物の浴に浸漬した。
合物として、ポリオレフィン系樹脂が低密度ポリエチレ
ン(三菱化学(株)製、ポリエチレンLJ901、メル
トフロー70、密度0.918g/cm3)70重量
%、石油ワックスがマイクロクリスタリンワックス(日
本精蝋(株)製、Hi−Mic−2095、融点101
℃、密度0.935g/cm3)30重量%の混合物を
用い、190℃で加熱溶融させた溶融物の浴に15分間
浸漬した後、浸漬したまま浴を20℃の雰囲気下で放冷
し、溶融物を冷却固化して中空糸膜集束体端部をモジュ
ールケースに封止固定した。他方の集束体端部部分につ
いても同様にして中空糸膜集束体端部をモジュールケー
スに封止固定した。
取り出し、それぞれポッティング部分のモジュールケー
スの端部に近い部分をモジュールケース毎切断して中空
糸膜の開口端面を形成し、モジュールケースに付着する
余分な固化物を取り除いて中空糸膜モジュールを得た。
得られた中空糸膜モジュールのポッティング部分での中
空糸膜の充填率は38%であった。また、得られた中空
糸膜モジュールの中空糸膜の内側に60℃の水を通過さ
せと共に中空糸膜の外側を減圧して水の脱気を行った
が、中空糸膜モジュールに入口側の水圧を2kg/cm
2、出口側の水圧を1.8kg/cm2、中空糸膜の外側
を140Torrに減圧して脱気処理を6ヶ月間行った
が、ポッティング部分からのリークはなく、安定に脱気
処理ができた。
ィング剤としてポリオレフィン系樹脂と石油ワックスの
混合物を用いたことで、耐薬品性に優れ、特にポリオレ
フィン系中空糸膜との接着性が良好で、中空糸膜を損な
うことなく、モジュールケース、中空糸膜及び中空糸膜
相互とが高い封止及び接着状態にポッティングされ、ポ
ッティング部分での封止性に優れた中空糸膜モジュール
であり、また、かかる本発明の中空糸膜モジュールが、
ポッティング剤の溶融・冷却固化という容易で短時間の
ポッティング操作で得ることができる。
ある。
Claims (11)
- 【請求項1】 複数本の中空糸膜の少なくとも一方の端
部が中空糸膜の開口状態を保持してモジュールケース内
にポッティングされた中空糸膜モジュールにおいて、中
空糸膜の端部がポリオレフィン系樹脂と石油ワックスか
らなる混合物の溶融固化物にてポッティングされたこと
を特徴とする中空糸膜モジュール。 - 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂と石油ワックスか
らなる混合物が、ポリオレフィン系樹脂7〜90重量
%、石油ワックス93〜10重量%の混合物である請求
項1記載の中空糸膜モジュール。 - 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン
及びエチレン−酢酸ビニル共重合体の群から選ばれる少
なくとも一つである請求項1または請求項2記載の中空
糸膜モジュール。 - 【請求項4】 ポリエチレンが、メルトフロー15以
上、密度0.945g/cm3以下の低密度ポリエチレ
ンである請求項3記載の中空糸膜モジュール。 - 【請求項5】 石油ワックスの融点が50〜140℃で
ある請求項1または請求項2記載の中空糸膜モジュー
ル。 - 【請求項6】 石油ワックスが、パラフィンワックス及
びマイクロクリスタリンワックスの群から選ばれる少な
くとも一つである請求項1または請求項2記載の中空糸
膜モジュール。 - 【請求項7】 パラフィンワックスが、ノルマルパラフ
ィン含有量80%以上のパラフィンワックスである請求
項6記載の中空糸膜モジュール。 - 【請求項8】 モジュールケース内の中空糸膜の端部の
ポッティング部分における中空糸膜の充填率が15〜6
0%である請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、
請求項5、請求項6または請求項7記載の中空糸膜モジ
ュール。 - 【請求項9】 中空糸膜が、ポリエチレン、ポリプロピ
レンまたはポリ(4−メチル−1−ペンテン)からなる
中空糸膜である請求項1、請求項2、請求項3、請求項
4、請求項5、請求項6、請求項7または請求項8記載
の中空糸膜モジュール。 - 【請求項10】 モジュールケース内に配した中空糸膜
の集束体の少なくとも一方の端部をポリオレフィン系樹
脂と石油ワックスからなる混合物の溶融物中に浸漬し、
該溶融物を冷却固化して中空糸膜集束体端部をモジュー
ルケースに封止固定した後、ポッティング部分を切断し
て中空糸膜の開口端面を形成することを特徴とする中空
糸膜モジュールの製造方法。 - 【請求項11】 中空糸膜の集束体として、中空糸膜が
少なくとも平行に配列された中空糸膜編織物を中空糸膜
の配列方向と平行に巻いて束ねた集束体を用いる請求項
10記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29592996A JP3294124B2 (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | 中空糸膜モジュール及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29592996A JP3294124B2 (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | 中空糸膜モジュール及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10118464A true JPH10118464A (ja) | 1998-05-12 |
JP3294124B2 JP3294124B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=17826955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29592996A Expired - Fee Related JP3294124B2 (ja) | 1996-10-18 | 1996-10-18 | 中空糸膜モジュール及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3294124B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002192877A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-10 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | キャップオフ性能に優れたマーキングペン |
US12214316B2 (en) | 2019-12-25 | 2025-02-04 | Sumitomo Electric Fine Polymer, Inc. | Method for manufacturing hollow fiber membrane module, and hollow fiber membrane module |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62155852U (ja) * | 1986-03-26 | 1987-10-03 | ||
JPH02253830A (ja) * | 1989-03-28 | 1990-10-12 | Kawasumi Lab Inc | 中空糸型流体処理装置の製造方法 |
JPH06170182A (ja) * | 1992-12-08 | 1994-06-21 | Daicel Chem Ind Ltd | 中空糸膜モジュールおよびその製造方法 |
JPH06170181A (ja) * | 1992-12-08 | 1994-06-21 | Daicel Chem Ind Ltd | 中空糸膜モジュールおよびその製造方法 |
JPH06182161A (ja) * | 1992-12-21 | 1994-07-05 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 中空糸型カートリッジフィルター |
JPH0788304A (ja) * | 1993-09-21 | 1995-04-04 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 溶存ガス除去およびガス給気モジュール |
JPH0847624A (ja) * | 1994-08-08 | 1996-02-20 | Nitto Denko Corp | 中空糸膜モジュ−ルの製造方法 |
-
1996
- 1996-10-18 JP JP29592996A patent/JP3294124B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62155852U (ja) * | 1986-03-26 | 1987-10-03 | ||
JPH02253830A (ja) * | 1989-03-28 | 1990-10-12 | Kawasumi Lab Inc | 中空糸型流体処理装置の製造方法 |
JPH06170182A (ja) * | 1992-12-08 | 1994-06-21 | Daicel Chem Ind Ltd | 中空糸膜モジュールおよびその製造方法 |
JPH06170181A (ja) * | 1992-12-08 | 1994-06-21 | Daicel Chem Ind Ltd | 中空糸膜モジュールおよびその製造方法 |
JPH06182161A (ja) * | 1992-12-21 | 1994-07-05 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 中空糸型カートリッジフィルター |
JPH0788304A (ja) * | 1993-09-21 | 1995-04-04 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 溶存ガス除去およびガス給気モジュール |
JPH0847624A (ja) * | 1994-08-08 | 1996-02-20 | Nitto Denko Corp | 中空糸膜モジュ−ルの製造方法 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002192877A (ja) * | 2000-12-26 | 2002-07-10 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | キャップオフ性能に優れたマーキングペン |
US12214316B2 (en) | 2019-12-25 | 2025-02-04 | Sumitomo Electric Fine Polymer, Inc. | Method for manufacturing hollow fiber membrane module, and hollow fiber membrane module |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3294124B2 (ja) | 2002-06-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4139456B2 (ja) | 脱気膜 | |
US5066397A (en) | Hollow fiber membranes with fusion-bonded end portions | |
US6663745B1 (en) | Method for manufacturing hollow fiber membranes | |
US4800019A (en) | Tubesheet for semipermeable membrane devices | |
US4767426A (en) | Membrane filter tube and method of preparation | |
JP2011189345A (ja) | ペル弗化熱可塑性フィルタカートリッジ | |
JPH0768136A (ja) | 中空糸膜型分離モジュ−ル及びその製造方法 | |
KR20160108392A (ko) | 분리막, 시트 유로재 및 분리막 엘리먼트 | |
JP2002535129A (ja) | 中空繊維膜コンタクター | |
JP2008289977A (ja) | 脱気用中空糸膜モジュールの製造方法 | |
JP2007054830A (ja) | 中空糸膜モジュールとその製造方法 | |
JP3294124B2 (ja) | 中空糸膜モジュール及びその製造方法 | |
CN109550410A (zh) | 一种聚四氟乙烯中空纤维膜及制造方法 | |
JP2021102768A (ja) | ブレンドしたポッティング樹脂及びその使用 | |
JP5657852B2 (ja) | 中空糸膜モジュール及びその製造方法 | |
Doh | Hollow fiber membranes | |
JP4669312B2 (ja) | 中空糸膜モジュールの製造方法 | |
JP2946628B2 (ja) | 中空状多孔質分離膜エレメントの製造方法 | |
JPH01164405A (ja) | 濾過用素子 | |
JPH09276667A (ja) | 耐溶剤性中空糸状半透膜型カートリッジ及びその半透膜型モジュール | |
JPH06170181A (ja) | 中空糸膜モジュールおよびその製造方法 | |
JPH05228345A (ja) | 膜分離素子の作製方法 | |
JP5075772B2 (ja) | 中空糸膜モジュールの製造方法 | |
JPH06170182A (ja) | 中空糸膜モジュールおよびその製造方法 | |
JP2004113980A (ja) | 中空糸膜モジュールの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090405 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100405 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110405 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120405 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120405 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120405 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130405 Year of fee payment: 11 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130405 Year of fee payment: 11 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130405 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140405 Year of fee payment: 12 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |