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JPH10114649A - 津液改善剤及びそれを含有する経口投与用組成物 - Google Patents

津液改善剤及びそれを含有する経口投与用組成物

Info

Publication number
JPH10114649A
JPH10114649A JP8272727A JP27272796A JPH10114649A JP H10114649 A JPH10114649 A JP H10114649A JP 8272727 A JP8272727 A JP 8272727A JP 27272796 A JP27272796 A JP 27272796A JP H10114649 A JPH10114649 A JP H10114649A
Authority
JP
Japan
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action
group
represented
general formula
treating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8272727A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Kosuge
正規 小菅
Takuo Kosuge
卓夫 小菅
Makoto Fukushima
信 福島
Yasunori Inaoka
靖規 稲岡
Takehiro Okuda
剛弘 奥田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DOKUTAAZU KOSUMETEIKUSU KK
Pola Orbis Holdings Inc
Original Assignee
DOKUTAAZU KOSUMETEIKUSU KK
Pola Chemical Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DOKUTAAZU KOSUMETEIKUSU KK, Pola Chemical Industries Inc filed Critical DOKUTAAZU KOSUMETEIKUSU KK
Priority to JP8272727A priority Critical patent/JPH10114649A/ja
Publication of JPH10114649A publication Critical patent/JPH10114649A/ja
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Confectionery (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 津液作用を改善しうる津液改善剤及びそれを
含有する食品、医薬等の経口投与用組成物を提供するこ
とを課題とする。 【解決手段】 下記一般式(I)で表される化合物及び
/又はその生理的に許容される塩(カプサイシン等)か
らなる津液改善剤を得る。前記津液改善剤を配合して食
品、医薬等の経口投与用組成物とする。 【化1】 [式(I)中、R1、R3はそれぞれ独立に低鎖長アルキ
ル基、低鎖長アルキルオキシ基、水酸基又は水素原子を
表し、R2は低鎖長アシルオキシ基又は水酸基を表し、
4は窒素原子又は芳香族基を有していてもよいカルボ
ニルアルケニル基もしくはアルケニルカルボニル基を表
す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、津液作用の改善効
果を有する津液改善剤、及びそれを含有する食品、医薬
等の経口投与用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】漢方思想における気、血、水の考え方
は、その薬理作用の捉え方のユニークさと、漢方薬選択
時の合理的な指標であるために、古くより研究されてき
た。これらの内、気、血の意味するものについては、多
くのことが解明されてきた。例えば、血とは酸素、栄養
等エネルギーを中心とする補給・代謝を表すキーワード
であり、気とは生命活動の恒常性機構の活動状況と生命
活動の原動力の状況を表すキーワードであることが知ら
れている。
【0003】しかし、水(津液)の働きについては老廃
物の代謝・排泄作用のみしか知られておらず、気・血・
水の論理体型において遅れて認識された為、その真の作
用(津液作用)の解明は未完であった。また、津液作用
と現代医学で認識されている種々の薬理作用等との関係
や津液の現代医学における役割などはあまり知られてお
らず、現代医学の分野における津液作用の解明及び津液
作用の改善をもたらす食品や医薬等の開発が望まれてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況を踏まえてなされたものであり、津液の真の作用を明
らかにし、津液作用を改善しうる物質及びそれを含有す
る食品、医薬等の経口投与用組成物を提供することを課
題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑み、津液の真の作用を求めて鋭意研究を重ね
た結果、津液作用が、ある種の物質の働きによって水分
の体外への分泌を司る器官を刺激し、体内水分の体外へ
の分泌を促進させる作用を意味していることを見いだし
た。そして、そのような分泌器官を刺激し津液作用を促
進・改善しうる物質である津液改善剤を見出し、本発明
を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、下記一般式(I)で
表される化合物及び/又はその生理的に許容される塩か
らなる津液改善剤を提供するものである。
【0007】
【化5】
【0008】[式(I)中、R1、R3はそれぞれ独立に
低鎖長アルキル基、低鎖長アルキルオキシ基、水酸基又
は水素原子を表し、R2は低鎖長アシルオキシ基又は水
酸基を表し、R4は窒素原子又は芳香族基を有していて
もよいカルボニルアルケニル基もしくはアルケニルカル
ボニル基を表す。]
【0009】また、本発明は、前記津液改善剤を含有す
る経口投与用組成物を提供するものである。
【0010】本発明の津液改善剤とは、水分の体外への
分泌を司る器官を刺激して体内水分の体外への分泌を促
し津液作用を促進・改善する作用、すなわち津液改善作
用を有する物質をいう。本発明者らは、津液作用が真皮
から表皮への水分分泌を促進し表皮に十分な水分を保持
させることによって起こる美肌作用、アトピー性皮膚
炎、湿疹、皮膚真菌症、疣贅、色素沈着症、尋常性乾
癬、老人性乾皮症、老人性角化腫、火傷等の各種皮膚疾
患治療作用、発毛促進作用、発汗促進作用、胃壁、腎
臓、腸管での水分分泌を促進させることによって起こる
消化液分泌促進作用、利尿作用、便通促進作用にかかわ
る作用であることを見出した。
【0011】すなわち、漢方生薬の薬効分類を詳細に検
討し、現代医薬分類との対比を行った結果、水(津液)
が関与すると言われている、しゃ下、利水、消導、補陰
と言った薬草群の作用が現代医薬品分類における美肌作
用、アトピー性皮膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚
炎群治療作用、皮膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝
炎で代表される色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療
症、老人性乾皮症、老人性角化腫治療作用、物理的原因
による皮膚損傷治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促
進作用、発汗促進作用、利尿作用、便通促進作用と係わ
りが深いことを見いだした。
【0012】この知見をもとに種々の物質について美肌
作用、アトピー性皮膚炎治療作用、発毛促進作用、湿疹
の治療作用、消化液分泌促進作用、発汗促進作用を指標
にスクリーニングを重ねたところ、前記一般式(I)で
表される化合物及び/又はその生理的に許容される塩が
このような作用に優れることを見いだした。前記一般式
(I)で表される化合物及び/又はその生理的に許容さ
れる塩が、経皮吸収促進作用、肝機能の改善や免疫機能
の改善作用を有していることは知られているものの、真
の意味での津液改善作用があることは知る余地もなかっ
た。更に、前記一般式(I)で表される化合物及び/又
はその生理的に許容される塩が美肌作用、アトピー性皮
膚炎、湿疹、皮膚真菌症、疣贅、色素沈着症、尋常性乾
癬、老人性乾皮症、老人性角化腫、火傷等の皮膚疾患治
療作用、発毛促進作用、発汗促進作用、消化液分泌促進
作用、利尿作用、便通促進作用を有することは全く知ら
れていなかった。
【0013】
【発明の実施の形態】
(1)本発明の津液改善剤 本発明の津液改善剤は、上記一般式(I)で表される化
合物及び/又はその生理的に許容される塩からなる。こ
こで、式(I)中、R1、R3はそれぞれ独立に低鎖長ア
ルキル基、低鎖長アルキルオキシ基、水酸基又は水素原
子を表し、R2は低鎖長アシルオキシ基又は水酸基を表
し、R4は窒素原子又は芳香族基を有していてもよいカ
ルボニルアルケニル基もしくはアルケニルカルボニル基
を表す。ここでいう低鎖長とは、好ましくは炭素数1〜
4の直鎖又は分岐の炭素鎖である。また、カルボニルア
ルケニル基もしくはアルケニルカルボニル基とは、好ま
しくは炭素数3〜10のアルケニル基を有するものであ
る。本発明においては、R 1及びR3はそれぞれ独立に水
酸基又はメトキシ基であることが好ましい。また、R2
は水酸基であることが好ましい。
【0014】一般式(I)で表される化合物としては、
下記一般式(II)で表されるカプサイシン、下記一般
式(III)で表されるシナピン、及び下記一般式(I
V)で表されるクルクミン、並びにこれらの水酸基のア
シル化物が例示できる。
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】アシル化物におけるアシル基としては、炭
素数1〜4の低鎖長のものが好ましく、例えば、アセチ
ル基等が好ましく例示できる。アシル化は常法に従って
行えばよく、例えば、アルカリ存在下、酸を塩化チオニ
ルなどで処理して得た酸クロライドや酸無水物などを反
応させればよい。以下にアシル化物の製造例を挙げる。
【0019】[製造例1]カプサイシン1gをピリジン
100mlに溶かし、氷冷下無水酢酸100mlを滴下
し、室温で24時間撹拌した後、濃縮しシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、定量的にアセチルカプ
サイシンを得る。
【0020】[製造例2]シナピン1gをピリジン10
0mlに溶かし、氷冷下無水酢酸100mlを滴下し、
室温で24時間撹拌した後、濃縮しシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製し、定量的にアセチルシナピン
を得る。
【0021】[製造例3]クルクミン1gをピリジン1
00mlに溶かし、氷冷下無水酢酸100mlを滴下
し、室温で24時間撹拌した後、濃縮しシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製し、定量的にアセチルクル
クミンを得る。
【0022】前記一般式(I)で表される化合物の生理
的に許容される塩としては、例えば、ナトリウム、カリ
ウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等
のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエチルア
ミンやトリエタノールアミン等の有機アミン塩、リジン
やアルギニン等の塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示で
きる。これらの対塩基は1種でも2種以上で組み合わせ
て用いても構わない。
【0023】これらの一般式(I)で表される化合物及
び/又はその生理的に許容される塩はいずれも市販され
ており、入手可能である。本発明の前記一般式(I)で
表される化合物及び/又はその生理的に許容される塩か
らなる津液改善剤は、津液作用を促進・改善する効果を
有する。
【0024】津液作用は、その発現形態としてしゃ下作
用、利水作用、補陰作用、消導作用として生体に発現す
ることが知られている。これらの作用を有する漢方生薬
としては、しゃ下作用であれば、ダイオウ、バンシャヨ
ウ、ロカイ、マシニン、ケンゴシ、カンスイ、ゲンカ、
ゾクズイシ、ウキュウコンピ等が知られており、利水作
用を有する漢方生薬としては、チョレイ、ブクリョウ、
タクシャ、インチンコウ、ヨクイニン、トウカニン、ジ
フシ、トウキヒ、キンセンソウ等が知られており、補陰
作用を有する漢方生薬としては、シャジン、セイヨウジ
ン、テンモンドウ、バクモンドウ、セッコク、ギョクチ
ク、ヒャクゴウ、ソウキセイ、カンレンソウ、ジョテイ
シ、ゴマ、コクズ、キバン、ベッコウ等が知られてお
り、消導作用を有する漢方生薬としては、サンザシ、ク
レンコンピ、ヒシ、カクシツ、ライガン、ビンロウジ、
ナンカシ、タイサン等が知られている。
【0025】これらについての文献等を調べてみると、
美肌作用、発毛促進作用、抗アレルギー作用、抗炎症作
用、消化促進作用等の薬理作用が重複していることが見
出された。ここに本発明者等は注目し、「水」(津液)
の作用は現代医学における美肌作用、アトピー性皮膚
炎、湿疹、皮膚真菌症、疣贅、色素沈着症、尋常性乾
癬、老人性乾皮症、老人性角化腫、火傷等の皮膚疾患の
治療作用、発毛促進作用、吹き出物の治療作用、消化液
分泌促進作用、発汗促進作用、利尿作用、便通促進作用
等を指標とすることができることを見出した。尚、これ
らの作用の一つを有する物質は、大なり小なり他の作用
も有している場合が多い。したがって、これらの作用の
一つを指標にするスクリーニングを行えば、他の作用の
推定を行うこともできる。
【0026】本発明の津液改善剤は、美肌作用、アトピ
ー性皮膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作
用、皮膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表さ
れる色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾
皮症、老人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損
傷治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗
促進作用、便通促進作用、及び排尿促進(利尿)作用か
らなる群から選ばれる少なくとも一つを改善する作用を
有しており、これを投与することにより、肌の衰えの防
止と改善、アトピー性皮膚炎の治療と発症・悪化の防
止、発毛の促進と抜け毛の予防、湿疹の改善と悪化の予
防、便通の促進と排尿の促進等の効果が発揮される。津
液改善剤の好ましい投与量は、疾病の種類や患者の特性
によって異なるが、成人一人一日あたり、1〜1000
0mgを1回乃至は数回に分けて経口投与すればよい。
【0027】取り分け本発明で注目すべきことは、前記
一般式(I)で表される化合物及び/又はその生理的に
許容される塩は、経口投与によって肌が美しくなったり
発毛が促進されたりするなど、複数の作用を同時に備え
ることができる点である。すなわち、好ましくは、本発
明の津液改善剤は、美肌作用、アトピー性皮膚炎治療作
用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作用、皮膚真菌症治
療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表される色素沈着症治
療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾皮症、老人性角化
腫治療作用、物理的原因による皮膚損傷治療作用、発毛
促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促進作用、便通促
進作用、及び利尿作用からなる群から選ばれる二以上の
作用を改善する効果を有する。経口投与でこのような作
用を同時に期待しうる物質は未だ知られていない。
【0028】(2)本発明の経口投与用組成物 本発明の経口投与用組成物は、上記津液改善剤から選ば
れる1種乃至は2種以上を含有することを特徴とする。
経口投与用組成物としては、顆粒剤、散剤、錠剤、カプ
セル剤、キャンディー、ガム、グミ等に加工した食品組
成物や医薬組成物が例示できる。好ましい本発明の津液
改善剤の含有量は、食品組成物の場合、0.01〜50
重量%であり、0.05〜20重量%がより好ましく、
0.1〜15重量%が更に好ましい。また、医薬組成物
の場合は0.1〜60重量%が好ましく、0.5〜50
重量%がより好ましく、1〜30重量%が更に好まし
い。
【0029】本発明の組成物には、上記津液改善剤以外
に、食品組成物、医薬組成物で通常用いられている任意
成分を含有させることができる。このような任意成分と
しては、医薬組成物であれば、賦形剤、結合剤、被覆
剤、滑沢剤、糖衣剤、崩壊剤、増量剤、矯味矯臭剤、乳
化・可溶化・分散剤、安定剤、pH調整剤、等張剤等が
例示でき、食品組成物であれば、酸化防止剤、矯味矯臭
剤、増粘剤、乳化安定剤、防腐剤、呈味剤、甘味剤、酸
味剤等が例示できる。これらの任意成分と上記津液改善
剤を常法に従って処理することにより、本発明の組成物
を製造することができる。
【0030】本発明の組成物は、津液作用の改善用に用
いることができる。具体的には、美肌作用、アトピー性
皮膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作用、
皮膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表される
色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾皮
症、老人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損傷
治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促
進作用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から選
ばれる作用の改善のために用いることができる。
【0031】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。
【0032】
【実施例1〜5】 <配合例>表1に示す成分を用いその処方に従って錠剤
を作成した。即ち、処方成分をグラッド造粒装置に秤込
み、50重量部の20%エタノール水溶液を噴霧しなが
ら混合して、粗顆粒を作成した。粗顆粒を40℃で48
時間送風乾燥して、打錠機で打錠して250mgの錠剤
を得た。尚、表1中の数値の単位は重量部である。
【0033】
【表1】
【0034】
【実施例6〜10】 <配合例>表2に示す成分を用いその処方に従ってキャ
ンディーを作成した。即ち、処方成分を120℃で加熱
溶解し、冷却しながら成形してキャンディーを得た。
【0035】
【表2】
【0036】
【実施例11〜15】 <配合例>表3に示す成分を用いその処方に従ってキャ
ンディーを作成した。即ち、処方成分を120℃で加熱
溶解し、冷却しながら成形してキャンディーを得た。
【0037】
【表3】
【0038】
【実施例16】 <試験例1:美肌改善作用>肌荒れに悩む18〜37歳
のパネラー1群10名が、上記実施例1〜3の錠剤(1
g錠)を1日朝晩2回1錠ずつ2ヶ月間のみ、肌荒れの
改善効果を評価した。評価の基準は、非常に改善した
(評点5)〜改善しない(評点0)、である。対照とし
ては、本発明の津液改善剤を乳糖に置換したものを用い
た。結果を平均評点として表4に示す。これより、本発
明の津液改善剤が内服によって肌荒れを改善する作用を
有すること、即ち、美肌作用を有することがわかる。
【0039】
【表4】
【0040】
【実施例17】 <試験例2:発毛促進作用>C3Hマウス1群5匹の背
部を剃毛し、表5に示す検体10mgを生理食塩水20
0μlに溶解又は分散させ経口投与し、その後の毛の生
え方を観察して発毛促進作用を評価した。対照はベヒク
ルの生理食塩水のみとした。評価の基準は、++(評点
4):対照に比べて著しく早い、+(評点2):対照に
比べて早い、±(評点1):対照に比べてやや早い、−
(評点0):対照に比べて早くない、とした。結果を平
均評点として表5に示す。これより、本発明の津液改善
剤は発毛促進作用に優れることがわかる。
【0041】
【表5】
【0042】
【実施例18】 <試験例3:アトピー性皮膚炎に対する作用>アトピー
性皮膚炎に悩む21〜43歳のパネラー1群10名が、
上記実施例1〜3の錠剤(1g錠)を1日朝晩2回1錠
ずつ2ヶ月間のみ、アトピー性皮膚炎の改善効果を評価
した。評価の基準は、非常に改善した(評点5)〜改善
しない(評点0)、とした。対照としては、本発明の津
液改善剤を乳糖に置換したものを用いた。結果を平均評
点として表6に示す。これより、本発明の津液改善剤が
内服によってアトピー性皮膚炎を改善する作用を有する
ことがわかる。
【0043】
【表6】
【0044】
【実施例19】 <試験例4:湿疹改善作用>湿疹に悩む29〜41歳の
パネラー1群10名が、上記実施例1〜3の錠剤(1g
錠)を1日朝晩2回1錠ずつ2ヶ月間のみ、湿疹の改善
効果を評価した。評価の基準は、非常に改善した(評点
5)〜改善しない(評点0)、とした。対照としては、
本発明の津液改善剤を乳糖に置換したものを用いた。結
果を平均評点として表4に示す。これより、本発明の津
液改善剤が内服によって湿疹を改善する作用を有するこ
とがわかる。
【0045】
【表7】
【0046】
【実施例20】 <試験例5:胃液分泌促進作用>麻酔犬を用いて胃液の
分泌促進を見た。即ち、ペントバルビツールで麻酔した
犬の胃に投与装置付き内視鏡を導入し、本発明の津液改
善剤10mgを生理食塩水10mlに溶解又は分散させ
て投与し、その前後の胃液の分泌を観察した。対照は生
理食塩水のみを用いた。観察の基準は、++(評点
4):対照に比べて著しく胃液分泌が増大、+(評点
2):対照に比べて胃液分泌が増大、±(評点1):対
照に比べてやや分泌が増大、−(評点0):分泌が対照
に比べて増大せずであった。結果を表5に示す。これよ
り、本発明の津液改善剤は胃液分泌促進作用に優れるこ
とがわかる。
【0047】
【表8】
【0048】
【実施例21】 <試験例6:便通・排尿の促進作用>ICRマウスを代
謝ケージで飼育した。投与群は上記実施例1〜3の組成
物を1g/1匹朝夕2回0.5gずつ経口投与した。夕
方の投与後24時間の尿と糞の量をモニターした。コン
トロール群は検体を投与しなかった。各サンプル1群1
0匹とした。検体投与群の尿量の総和をコントロール群
の尿量の総和で除した値と検体投与群の糞量の総和をコ
ントロール群の糞量の総和で除した値とを表6に示す。
これより本発明の一般式(I)で表される化合物及び/
又はその生理的に許容される塩は便通促進作用及び排尿
促進作用(利尿作用)に優れることがわかる。
【0049】
【表9】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、美肌作用、アトピー性
皮膚炎治療作用、湿疹で代表される皮膚炎群治療作用、
皮膚真菌症治療作用、疣贅治療作用、肝炎で代表される
色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治療症、老人性乾皮
症、老人性角化腫治療作用、物理的原因による皮膚損傷
治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促
進作用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から選
ばれる津液作用を改善する効果を有する津液改善剤を提
供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 7/48 A61K 7/48 31/165 ACJ 31/165 ACJ ACQ ACQ ACX ACX ADD ADD AED AED 31/22 ADA 31/22 ADA (72)発明者 福島 信 神奈川県横浜市戸塚区柏尾町560 ポーラ 化成工業株式会社戸塚研究所内 (72)発明者 稲岡 靖規 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 奥田 剛弘 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表される化合物及び
    /又はその生理的に許容される塩からなる、津液改善
    剤。 【化1】 [式(I)中、R1、R3はそれぞれ独立に低鎖長アルキ
    ル基、低鎖長アルキルオキシ基、水酸基又は水素原子を
    表し、R2は低鎖長アシルオキシ基又は水酸基を表し、
    4は窒素原子又は芳香族基を有していてもよいカルボ
    ニルアルケニル基もしくはアルケニルカルボニル基を表
    す。]
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)で表される化合物が、
    下記一般式(II)で表されるカプサイシン、下記一般
    式(III)で表されるシナピン、もしくは下記一般式
    (IV)で表されるクルクミン又はこれらのアシル化物
    である、請求項1記載の津液改善剤。 【化2】 【化3】 【化4】
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の津液改善剤を含有
    する、経口投与用組成物。
  4. 【請求項4】 食品である、請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 医薬である、請求項3記載の組成物。
  6. 【請求項6】 津液作用の改善に用いられる、請求項3
    〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記津液作用が、美肌作用、アトピー性
    皮膚炎治療作用、皮膚炎群治療作用、皮膚真菌症治療作
    用、疣贅治療作用、色素沈着症治療作用、尋常性乾癬治
    療症、老人性乾皮症、老人性角化腫治療作用、皮膚損傷
    治療作用、発毛促進作用、消化液分泌促進作用、発汗促
    進作用、便通促進作用、及び利尿作用からなる群から選
    ばれる作用である、請求項6記載の組成物。
JP8272727A 1996-10-15 1996-10-15 津液改善剤及びそれを含有する経口投与用組成物 Pending JPH10114649A (ja)

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