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JPH10112209A - 照明器具 - Google Patents

照明器具

Info

Publication number
JPH10112209A
JPH10112209A JP8264290A JP26429096A JPH10112209A JP H10112209 A JPH10112209 A JP H10112209A JP 8264290 A JP8264290 A JP 8264290A JP 26429096 A JP26429096 A JP 26429096A JP H10112209 A JPH10112209 A JP H10112209A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glare
lamp
luminance
light
brightness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8264290A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Akashi
行生 明石
Yoshinori Tanabe
吉徳 田辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP8264290A priority Critical patent/JPH10112209A/ja
Publication of JPH10112209A publication Critical patent/JPH10112209A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内の明るさ感を維持しながら、高輝度のラ
ンプを用いてもまぶしさを与えず、高照度が得られる十
分なレベルを確保しながら、まぶしさを防止する具体的
手段がこれまでになかった。 【解決手段】 このため、照明器具の反射パネル2と拡
散パネル3に高輝度部と低輝度部で構成される略矩形
波、または略サイン波形状の輝度分布を持たせ、さら
に、その略矩形波、または略サイン波の空間周期(D)
が所定の範囲を満たすことを特徴とする照明器具によ
り、上記課題が解決できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の明るさ感を
維持しながら、高輝度のランプを用いてもまぶしさを与
えず、高照度が得られる、住宅、オフィス、店舗などの
屋内照明施設の照明器具に属する。
【0002】
【従来の技術】わが国は、高齢社会を迎え、照明環境に
ついても高齢者への配慮が不可欠となってきている。特
に、高齢者は、若年齢者に比べ視力が低く、まぶしさも
感じやすいため、これらの視機能の低下を照明により補
う必要がある。一般に、高齢者が若年齢者と同じ視力を
得ようとすると、照度を2〜3倍に高めなければならな
いと言われている。しかし、照度を高めるために何の手
だてもなしにランプの出力を高めたのでは、人間の目の
方向に照射される光の量も増えるため、まぶしさも大き
くなる。そのため、高照度を得るには高出力のランプを
用いると同時に、まぶしさを防止するなんらかの手段を
施す必要がある。
【0003】これに関して、これまでもいくつかの手段
が用いられてきた。例えば、(i)乳白アクリル板などの
拡散板を用いてランプから照射される光を拡散させるこ
とにより、発光部の輝度を下げる手段、(ii)ルーバー、
遮光板、反射笠などを用いて、ランプから目の方向に照
射される光を遮り、照明器具の直下方向に光を集める手
段などであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの手段
には、つぎのような問題があった。つまり、(i)の拡散
板を用いる手段では、ランプの輝度を高くすればする
程、透過率の低い拡散板を用いなければならない。透過
率の低い拡散板を用いると、照明器具の効率は下がるた
め、この手段は高輝度のランプには適用できない。高輝
度つまり高出力のランプを用いても実際上、高照度が得
られないという問題があった。例えば、最近の住宅用の
蛍光ランプは、20000〜30000[cd/m2]もの高輝度になっ
てきているため、それらのランプにこの手段は適用でき
ない。
【0005】一方、(ii)のルーバーや遮光板、反射笠等
を用いる手段では、上方や側方への光が遮られるため、
天井面及び壁面の照度が低くなり、室内は暗い雰囲気に
なった。また、ルーバー、遮光板、反射笠等のそのもの
の輝度が極端に低いため、室内はさらに、陰鬱に感じる
という問題があった。このことは、例えば、ルーバーに
より発光部の輝度を極端に低くしたOA用のオフィス照
明器具で照明した室内は、十分な照度が得られているに
もかかわらず、暗い感じがするのに対し、適度な輝きの
ある発光部を設けた室内は明るく感じられることから裏
付けられる(特願平7ー21865号、参考文献:1)
明石行生ら,UGR(Unified Glare Rating)とまぶし
さの評価との関係,照明学会誌,Vol.78,No.10,pp.516-52
6,1994)。
【0006】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、室内の明るさ感を維持しながら、高輝度
のランプを用いてもまぶしさを与えず、高照度が得られ
る照明器具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、室内の明る
さ感を維持しながら、高輝度のランプを用いてもまぶし
さを与えず、高照度が得られる照明器具を以下の手段に
より実現する。
【0008】略矩形波、または略サイン波形状の輝度分
布の反射材もしくは透過材を有し、その略矩形波、また
は略サイン波の空間周期(D[degree/cycle])が所定の
範囲を満たすことを特徴とする照明器具。
【0009】また、前記略矩形波または略サイン波の空
間周期が前記所定の範囲内にあり、かつ、その空間周期
が1/f揺らぎ特性を有することを特徴とする照明器
具。
【0010】
【発明の実施の形態】上述の課題を解決するためには、
グローブ、ルーバー、バッフル、笠などの反射材もしく
は透過材等により、反射・透過・屈折して光って見える
部分(以降、これらを統合して発光部と呼ぶ)の輝度を
ある程度高い値にすることで、室内の明るさ感を高める
と同時に天井や壁面の照度を高めなければならない。し
かも、その高輝度の発光部が、まぶしさを与えないよう
にするために、その発光部になんらかの手段を施す必要
がある。
【0011】この手段を検討するにあたり、1995年にWa
terら(参考文献:2)「ジャーナルオブ ザ アイイーエ
ス」(C.E.Waters,R.G.Mistrick,C.A.Bernecker,Discom
fort Glare from Sources of Nonuniform Luminance, J
ournal of the IES,Summer, 1995,pp.73-85))が報告し
た、まぶしさに対する視覚特性に着目した。その視覚特
性とは、発光部の平均輝度が同じ場合、均一な輝度分布
の発光部より、矩形波あるいはサイン波の形状の不均一
な輝度分布の発光部の方が、まぶしさが少なくなるとい
うものである。
【0012】この視覚特性を照明器具に応用展開する上
で、照明器具の発光部をどの様な密度の矩形波あるいは
サイン波にすればよいのかを知る必要がある。しかし,W
aterらの実験からは、これに応えられる十分なデータは
得られていない。このため、今回、発光部に矩形波の形
状の輝度分布をもたせ、その密度とまぶしさとの関係を
明らかにする実験を行なった。なお、以降、密度を矩形
波またはサイン波の1サイクルあたりの視角、すなわち
空間周期(単位:degree/cycle)で定量的に表現するこ
とにする。
【0013】実験には、図2の実験装置を用いた。図2
に示すように、背景パネルに拡散板をはめ込んだ1辺が
80[mm]の開口部を2つ設けた。それぞれの開口部の背
後には、36[W]コンパクト蛍光ランプを2灯ずつ設置
した。それらのコンパクト蛍光ランプには、調光装置を
接続し、手元のノブでそれぞれの開口部の拡散板の輝度
を0〜30000[cd/m2]の範囲で調節できるようにした。向
かって右の開口部をマッチング用視標とした。左の開口
部には、種々の明暗パターンの評価用視標をとりつけ
た。背景パネルの反射率は90[%]とし、前方からの照
明を調節してその輝度を常に50[cd/m2]とした。両開
口部の間隙は、150[mm]とした。
【0014】これは、両視標からのハレーションが固視
点に重畳しないようにするためである。両開口部の間隙
の中央の点を0[度]として下方への偏心度10[度]の点
を観察の際の固視点とした。このとき、観察用の固視点
として偏心度10[度]の点を採用したのは、次の理由に
よる。つまり、日常生活において照明器具を直接見なけ
ればならないことはほとんどない。しかし、隣室から扉
を開けて、ある部屋に入ってきたときに、部屋の天井の
中央に取り付けられた照明器具の近傍に無意識に視線が
向くことがある。このときが視線が照明器具に最も近づ
きまぶしさを感じやすい条件である。このため、扉の位
置に立って照明器具の方向を床面に水平な角度で見たと
きの視線と照明器具との位置関係を一般的な住宅の8畳
程度の居間に当てはめると、ちょうど、偏心度10[度]
程度の関係になるからである。
【0015】評価用視標は、光が透過しないように裏面
に遮光紙を貼った反射率90[%]の厚紙に、種々の空間
周期の矩形波を切り抜いたものとした。このため、評価
用視標の明暗パターンの低輝度部の輝度は、背景パネル
の輝度と同じ50[cd/m2]となる。実験条件は、評価用
視標の矩形波の空間周期を20.0, 10.0, 8.0, 5.0, 2.5,
2.0[mm]の6条件とし、いずれの実験条件でも評価用視
標の平均輝度は、10000[cd/m2]で同一とした。
【0016】実験にあたり、観察者を上述の背景パネル
から2[m]離れた所定の位置に着席させた。観察者に視
標を直視せず、固視点を注視するように注意した上で、
左側の開口部のランプを点灯した。なお、左の開口部に
は、予めランダムな順序で選定した実験条件の評価用視
標のひとつを提示しておいた。十分な順応の後、観察者
に「左の評価用視標全体から受けるまぶしさと同じまぶ
しさに感じるまで右のマッチング視標を調節して下さ
い。」と教示し、観察者に手元のノブによりマッチング
用視標の輝度を調節させた。一度順応レベルが上ると、
暗順応に時間がかかるため、観察者には、ゆっくりと輝
度の調節を行なうよう注意させた。輝度の調節が終了し
た後、ランプを消灯し、ランダムな順序で抽出した別の
実験条件を設定した。この時、ランプを調光して評価用
視標の平均輝度が常に10000[cd/m2]になるように調整し
た。実験の繰り返しは、4回とした。観察者は、正常な
視力を有する5名とした。
【0017】解析では、得られた4回の観察データをそ
れぞれの観察者で平均し、さらに、それを5名の観察者
間で平均した。
【0018】実験の結果を図1に示す。図2の横軸は、
空間周期を示し、縦軸は、マッチング用視標の輝度の5
名の観察者の平均値を示す。このとき、マッチング用視
標の輝度が評価用視標の平均輝度である10000[cd/m2]よ
り小さいということは、発光部の輝度分布を矩形波にす
ることによって、まぶしさが軽減できたことを意味す
る。さらに、その値が小さいほど、つまり、10000[cd/m
2]との差が大きくなるほど、まぶしさの軽減の効果が大
きいことを意味する。
【0019】図2から、マッチングした評価用視標の輝
度値が最小となる空間周期が存在することが明らかであ
る。観察者間の評価のばらつきを分析した結果、発光部
の輝度分布を不均一にすることでまぶしさを軽減する効
果が統計的に有意であるといえるためには、平均輝度の
10000[cd/m2]に対し2割以上の輝度の差が認められなけ
ればならないことがわかった。さらに、統計的な根拠は
ないが、3割以上の輝度の差があると効果が大きく、4
割以上の差があると効果が極端に大きいと考えた。
【0020】このため、ここでは、マッチング用視標の
輝度8000, 7000, 6000[cd/m2]を境界としてまぶしさを
低減させる効果の大きさを3ランクに分類することにし
た。具体的には、縦軸の8000, 7000, 6000[cd/m2]の各
点を通り、横軸に平行な直線を引き、それぞれの直線と
偏心度5[度]の曲線との交点を求めた。それらの交点か
ら横軸に垂線を降ろし、横軸との交点を読み取った。こ
れにより、3ランクに分類したそれぞれのランクのまぶ
しさを軽減する効果が得られる発光部の矩形波の空間周
期(D[degree/cycle])の範囲を求めた。
【0021】・ランク1:まぶしさを軽減する効果が得
られる矩形波の空間周期の範囲(均一発光部の輝度で約
20[%]の軽減に相当する効果) 0.15≦D≦0.48 (1) ・ランク2:まぶしさを軽減する効果が大きい矩形波の
空間周期の範囲(均一発光部の輝度で約30[%]の軽減に
相当する効果) 0.17≦D≦0.35 (2) ・ランク3:まぶしさを軽減する効果が極端に大きい矩
形波の空間周期の範囲(均一発光部の輝度で約40[%]の
軽減に相当する効果) 0.19≦D≦0.28 (3) また、追加実験として、前方からの背景パネルを照明し
ていた照明器具により、評価用視標の矩形波の低輝度部
の輝度を50[cd/m2]から5000[cd/m2]まで順次変化させ
て、同様のまぶしさのマッチング実験を行なった。その
結果、低輝度部の輝度が、高輝度部の輝度である10000
[cd/m2]に対して、その1/10の輝度である1000[cd/m2]ま
では、まぶしさを軽減できる効果が得られることが明ら
かになった。
【0022】さらに、矩形波の高輝度部の輝度を4000〜
30000[cd/m2]の範囲で変化させた実験、サイン波形状の
輝度分布の発光部を用いた実験、空間周期が縞の上部と
下部とで異なる輝度分布の発光部を用いた実験を行なっ
た。その結果、いずれの実験からも図1および前記
(1)〜(3)式に示した結果と同じ空間周期の範囲に
おいてまぶしさの軽減効果が得られることが明らかにな
った。また、前記(1)〜(3)式のそれぞれの空間周
期の範囲の中で、その空間周期を1/fゆらぎ特性をも
つように変化させた場合、それぞれのランクに対応した
まぶしさの軽減効果が得られた。
【0023】以上により、照明器具の反射材あるいは透
過材の一部の輝度を高く維持しながら、まぶしさを防止
できる手段を明らかにすることができた。この手段を用
いると、室内の明るさ感を維持しながら、高輝度のラン
プを用いてもまぶしさを与えることなく、高照度を得る
ことができる。
【0024】(実施の形態1)図3は、本発明の照明器
具の実施の形態1を示す。図3(a)は照明器具の横から
みた外観、図3(b)は下からみた外観、図3(c)は断面図
である。
【0025】この照明器具は、ランプ1、反射パネル2
と拡散パネル3からなるカサ本体5、点灯回路4、ラン
プ保持具等から構成される。住宅のリビングやダイニン
グ用の照明器具である。反射パネル2は、プラスチック
製の湾曲した細板である。外面には、白色塗装を施し、
内面には高反射率のアルミを蒸着を施した。反射パネル
2に隣接するそれと同形状の拡散パネル3は、透過率5
0[%]のアクリル製の湾曲した細板である。ランプ1
は、まもなく発売される細管の環形蛍光ランプであり、
その輝度は、20000[cd/m2]強である。
【0026】ランプ1から放出された光の一部は、照明
器具の直下方向に直接照射されるが残りの光の約半分
は、拡散パネル3に照射される。その内約半分の光が拡
散パネル3を透過・拡散して室内の壁面や天井面を明る
く照明する。拡散パネル3に照射された光の残りの半分
は、拡散パネル3で反射されて照明器具の直下方向に照
射される。ランプ1から放出された光の他の一部は、反
射パネル2に照射され、そこで照明器具の直下方向に反
射される。このように、ランプから照射された光の大半
は、照明器具の直下方向に照射されるため、照明器具の
真下においたテーブル面で600〜800[lx]の高照度が得ら
れる。
【0027】一方、拡散パネル3を外部から見た輝度は
約10000[cd/m2]であり、拡散パネル3と反射パネル2か
らなるカサ本体5の平均輝度は、約5000[cd/m2]であ
る。例えば、反射パネル2および拡散パネル3の寸法
を、ともに上端の幅を約3.5[mm]下端の幅を4.8[mm]と
すると、その照明器具を約2[m]離れて見たときの略矩
形波の形状の輝度分布の1サイクル当りの幅は、上端が
0.20[degree/cycle]、下端が0.28[degree/cycle]とな
り、(3)式の範囲にあてはまる。そのため、この照明
器具から受けるまぶしさは、輝度3500[cd/m2]の均一輝
度の発光部に相当する程度にまで軽減される。
【0028】均一輝度分布の発光部の一般的な住宅用照
明器具について、その発光部の輝度を変えてまぶしく感
じ始める輝度を評価した結果、4000[cd/m2]がまぶしさ
を感じるか否かの境界の輝度になることを確認できた。
そのため、カサ本体5からはまぶしさを全く感じること
はない。
【0029】なお、ここで、約2[m]離れて見るときを
基準としたのは、前述した日常生活におけるまぶしさが
問題になりやすい条件下での目から照明器具までの距離
が、一般的な8畳の居間を想定した場合に、2[m]程度
になるからである。
【0030】尚、明暗パターンの空間周期を前記(1)
〜(3)式のそれぞれの範囲内で適宜調整しても同様の
効果が得られる。また、規則的な縞模様が続くと、目が
チカチカする場合があるので、略矩形波の形状の輝度分
布の空間周期に1/f揺らぎ特性を持たせることによ
り、目がチカチカすることなくまぶしさを軽減できる。
【0031】また、この照明器具のカサ本体5は、図3
に示すように、30[゜]程度で遮光しているため、在室
者が普段生活している状態では、ランプが直接見えるこ
とはなく、まぶしさを感じることはない。また、例え
ば、ホールなど天井高が高い室内に取り付ける場合、遮
光角をより深くすることができ、天井高が低い室内に取
り付ける場合は、遮光角をより浅くすることも可能であ
る。
【0032】また、この照明器具は、拡散パネル3の輝
度が高いため、室内が明るく感じられ、活気のある雰囲
気になる。
【0033】なお、反射パネル2を10[%]程度の透過
率のパネルとしても効果はある。これは、追加実験によ
り、明暗パターンの低輝度部の輝度を高くしても、高輝
度部の輝度の1/10以下であれば、まぶしさを軽減できる
ことを確認したためである。
【0034】以上のように、本発明の実施の形態1の照
明器具により、室内の明るさ感を維持しながら、高輝度
のランプを用いてもまぶしさを与えず、高照度を得るこ
とができる。
【0035】(実施の形態2)図4は、本発明をオフィ
ス照明器具に応用した実施の形態2を示す。図4(a)は
オフィス用照明器具の外観パースを示し、図4(b)はそ
の断面を、図4(c)は断面詳細を、図4(d)は同側断面を
示している。
【0036】この照明器具は、ランプ6、ルーバー1
1、反射板12、照明器具本体13から構成される。ま
た、ルーバー11は、ルーバーくさび上部7およびルー
バーくさび先端部8から構成されるルーバーくさび9と
ルーバー枠10から構成される。点灯回路は別置のた
め、図4には示していない。
【0037】ランプ6は、32[W]のHf蛍光ランプで
ある。ルーバーくさび先端部8にはアルミ蒸着が施して
あり、そこに照射された光は、照明器具の直下方向に反
射される。ルーバーくさび上部7の表面には、白色塗装
仕上げを施してあり、拡散反射特性を有する。反射板1
2は、白色塗装仕上げを施してあり、拡散反射特性を有
する。
【0038】ランプ6から直接照射された光と反射板1
2で反射された光の一部は、直接室内に照射され、天井
面や壁面を明るく照明する。ランプ6から直接照射され
た光と反射板12で反射された光の残りの一部は、ルー
バーくさび上部7の白色塗装を施した部分で拡散反射す
る。このとき、ルーバーくさび上部7を斜め横方向から
測定した輝度は、10000[cd/m2]程度になる。残りの光の
他の一部は、ルーバーくさび先端部8で鏡面反射して、
照明器具の直下方向に照射される。ルーバーくさび先端
部8で反射した光は、横には広がらないため、ルーバー
くさび先端部8を斜め横方向から測定した輝度は50[c
d/m2]以下になる。
【0039】このため、在室者からこの照明器具を見る
と、ルーバーくさび上部7とルーバーくさび先端部8の
輝度が大きく異なるため、図4(a)の外観パース図に示
すような矩形波形状の輝度分布に見える。例えば、一般
的な天井高さ2.6[m]のオフィスに取り付ける場合、ル
ーバーくさび9の高さを約15[mm]、ルーバーくさび上
部7とルーバーくさび先端部8のそれぞれの高さを7.5
[mm]、ルーバーくさび9の間隔を約26[mm]とすると、
矩形波形状の輝度分布の空間周期が0.25[degree/cycle]
となり、まぶしさが大幅に低減できる。このとき、ルー
バー9の平均輝度は、約5000[cd/m2]なので、そのまぶ
しさは、約3500[cd/m2]の均一輝度の発光部のまぶしさ
に相当する程度にまで軽減される。また、この照明器具
は、遮光角30[度]でランプ6からの光を遮光しているた
め、ランプ6から直接、在室者の目の方向に光が照射さ
れることは殆どない。
【0040】また、この照明器具は、ルーバーくさび上
部7の輝度が10000[cd/m2]と高いため、室内が明るく活
気のある雰囲気になる。
【0041】なお、ルーバーくさび先端部8を拡散反射
特性を有するものにしてその輝度を高めてもよい。ただ
し、この場合、輝度1000[cd/m2]以下の範囲に限定され
る。
【0042】以上から、本実施の形態2によると、室内
の明るさ感を維持しながら、高輝度のランプを用いても
まぶしさを与えず、高照度にすることができる。
【0043】(実施の形態3)図5は、本発明を住宅照
明器具に応用した実施の形態3を示す。図5(a)は照明
器具を横からみた外観図、図5(b)は断面図、図5(c),
(d)は外観パースである。
【0044】この照明器具は、ランプ14、ルーバー1
9、拡散パネル20、反射パネル21、カバー22、反
射板23、点灯回路24から構成される。ルーバー19
は、ルーバーくさび上部15およびルーバーくさび先端
部16からなるルーバーくさび17、ルーバー枠18か
ら構成される。カバー22は、拡散パネル20と反射パ
ネル21から構成される。ランプ14は、まもなく発売
される細管の環形蛍光ランプである。拡散パネル20
は、透過率約50[%]のアクリル製の細板である。
【0045】反射パネル21は、プラスチック製の細板
で表面には白色塗装を施し、裏面には高反射率のアルミ
蒸着を施してある。反射板23は、図5(b)に示すよう
に、断面が逆ω形の形状である。この形状は、2重環形
状のランプ14から照射される光を最も効率よく下方に
反射できる形状である。
【0046】ランプ14から直接照射された光と反射板
23で反射した光の一部は、カバー22の方向に照射さ
れる。カバー22の方向に照射される光の約半分は、反
射パネル21で反射して内部に戻る。カバー22の方向
に照射される光の約半分は、拡散パネル20を通って拡
散する。拡散パネル20を外部から見たときの輝度は約
12000[cd/m2]で、反射パネル21を外部から見たときの
輝度は、50[cd/m2]以下であり、カバー22全体の平
均輝度は、約6000[cd/m2]である。
【0047】このとき、拡散パネル20と反射パネル2
1の空間周期が前記ランク1〜3の範囲を満たすように
設定すると、まぶしさを軽減できる。例えば、拡散パネ
ル20、反射パネル21の幅をそれぞれ約7[mm]にする
と、その空間周期は(1)式の範囲に含まれるため、カ
バー22のまぶしさは、約4800[cd/m2]の輝度の均一輝
度分布の発光部のまぶしさに相当する。
【0048】しかし、実施の形態3の照明器具では、明
暗パターンの縞模様が規則正しく並ぶため、目がチカチ
カして煩わしく感じる場合があると考えられる。そのた
め、明暗パターンを略サイン波として、輝度が徐々に変
化するようにする、または、側面のカバー22の明暗パ
ターンの空間周期に1/fゆらぎ特性を持たせることに
より、煩わしさを取り除くことができる。
【0049】尚、実施の形態3では、拡散パネル20と
反射パネル21のそれぞれの幅をすべて同一としたが、
前者に対する後者の幅が、1:3〜3:1の範囲であれ
ば、適宜調整してもよい。
【0050】以上から、本実施の形態3によると、室内
の明るさ感を維持しながら、高輝度ランプを用いてもま
ぶしさを与えず、高照度を得ることができる。
【0051】なお、今回例示した実施の形態では、略矩
形波、および、略サイン波の縞状の明暗パターンのみを
対象としたが、2つの略矩形波、または、略サイン波を
直交させた明暗パターンでも空間周期とまぶしさとの関
係は同様である。ただし、このとき、高輝度部と低輝度
部の面積が同じになるように低輝度部分の幅を細くする
必要がある。
【0052】なお、本発明の実施の形態1から3は、主
として屋内照明に適したものであるが、本発明は、自動
車の前照灯、街路照明器具などの屋外照明、あるいは、
スポーツ照明にも適用できる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の照明器具によ
り、室内の明るさ感を維持しながら、高輝度ランプを用
いてもまぶしさを与えることなく、高照度を得ることが
できる。この照明器具により、視力が低下し、まぶしさ
を感じやすく、また、気分が沈みがちな高齢者にも適し
た照明環境が実現できる。また、小型・高輝度の蛍光ラ
ンプの特徴を生かすことができるうえ、それらの利用範
囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験結果を示す図
【図2】実験装置の構成を示す図
【図3】(a)〜(c)本発明の実施の形態1を示す図
【図4】(a)〜(d)本発明の実施の形態2を示す図
【図5】(a)〜(d)本発明の実施の形態3を示す図
【符号の説明】
1 ランプ 2 反射パネル 3 拡散パネル 4 点灯回路 5 カサ本体 6 ランプ 7 ルーバーくさび上部 8 ルーバーくさび先端部 9 ルーバーくさび 10 ルーバー枠 11 ルーバー 12 反射板 13 照明器具本体 14 ランプ 15 ルーバーくさび上部 16 ルーバーくさび先端部 17 ルーバーくさび 18 ルーバー枠 19 ルーバー 20 拡散パネル 21 反射パネル 22 カバー 23 反射板 24 点灯回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略矩形波、または略サイン波形状の輝度分
    布の反射材もしくは透過材を有し、その略矩形波、また
    は略サイン波の空間周期(D[degree/cycle])が、0.15
    ≦D≦0.48を満たすことを特徴とする照明器具。
  2. 【請求項2】略矩形波、または略サイン波形状の輝度分
    布の反射材もしくは透過材を有し、その略矩形波、また
    は略サイン波の空間周期(D[degree/cycle])が、0.17
    ≦D≦0.35を満たすことを特徴とする照明器具。
  3. 【請求項3】略矩形波、または略サイン波形状の輝度分
    布の反射材もしくは透過材を有し、その略矩形波、また
    は略サイン波の空間周期(D[degree/cycle])が、0.19
    ≦D≦0.28の範囲を満たすことを特徴とする照明器具。
  4. 【請求項4】前記略矩形波、または、略サイン波の空間
    周期が前記所定の範囲内にあり、かつ、その空間周期が
    1/f揺らぎ特性を有することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の照明器具。
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