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JPH10104565A - 反射型ゲストホスト液晶表示装置 - Google Patents

反射型ゲストホスト液晶表示装置

Info

Publication number
JPH10104565A
JPH10104565A JP8279952A JP27995296A JPH10104565A JP H10104565 A JPH10104565 A JP H10104565A JP 8279952 A JP8279952 A JP 8279952A JP 27995296 A JP27995296 A JP 27995296A JP H10104565 A JPH10104565 A JP H10104565A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
guest
substrate
host liquid
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8279952A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Shigeno
信行 重野
Tetsuo Urabe
哲夫 占部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP8279952A priority Critical patent/JPH10104565A/ja
Publication of JPH10104565A publication Critical patent/JPH10104565A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射型ゲストホスト液晶表示装置に内蔵され
る四分の一波長板層の屈折率異方性を改善し、光学特性
を安定化する。 【解決手段】 反射型ゲストホスト液晶表示装置は入射
側に配置される基板1と、所定の間隙を介して基板1に
接合し反射側に配置される基板2とを用いて組立てられ
る。両基板1,2の間隙内にはゲストホスト液晶層3と
光反射層5と四分の一波長板層4とが介在している。ゲ
ストホスト液晶層3は二色性色素7が添加されており、
基板1側に位置する。四分の一波長板層4は基板2側に
位置しゲストホスト液晶層3と光反射層5の間に介在す
る。基板1及び2には夫々ゲストホスト液晶層3に電圧
を印加する対向電極8及び画素電極9が形成されてい
る。四分の一波長板層4は一軸配向された側鎖型液晶性
高分子からなり、側鎖に入るペンダントとして少なくと
もメトキシフェニルベンゾアートを有しており光学特性
が改善されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反射型ゲストホスト
液晶表示装置に関する。より詳しくは、四分の一波長板
層と光反射層とを内蔵して入射光の利用効率を改善した
集積型偏光変換ゲストホスト液晶表示装置に関する。更
に詳しくは、四分の一波長板層を構成する液晶性高分子
の組成に関する。
【0002】
【従来の技術】集積型偏光変換ゲストホスト液晶表示装
置は例えば特開平6−222351号公報に開示されて
おり、図7にその構造を模式的に示す。図示するよう
に、この反射型液晶表示装置101は基本的に、上下一
対の基板102及び103、ゲストホスト液晶層10
4、二色性色素105、透明電極106及び110、配
向膜107及び111、光反射層108、四分の一波長
板層109等を含んでいる。上下一対の基板102及び
103は例えばガラス、石英、プラスチック等の絶縁性
を有する材料からなり、少くとも上側の基板102は透
光性を有する。基板102及び103の間隙には二色性
色素105を含むゲストホスト液晶層104が介在して
いる。この液晶層104はネマティック液晶分子104
aを主体としている。これに含有された二色性色素10
5はその分子の長軸に略平行な遷移双極子モーメントを
有する、所謂p形色素である。上側の基板102の内表
面102aには図示しないがスイッチング素子が形成さ
れている。透明電極106はマトリクス状にパタニング
された画素電極であって、対応するスイッチング素子に
より駆動される。スイッチング素子と画素電極106と
が形成された基板102の内表面102aには、さらに
ポリイミド樹脂等からなる配向膜107が形成される。
この配向膜107の表面はラビング処理を施されてお
り、液晶分子104aは水平配向している。一方、下側
の基板103の内表面103aにはアルミニウム等から
なる光反射層108と四分の一波長板層109とがこの
順に形成されている。この四分の一波長板層109は例
えば一軸配向された液晶性高分子からなる。さらに、こ
の四分の一波長板層109の表面には透明電極110と
配向膜111がこの順に形成される。配向膜111は対
面する配向膜107と同様に、例えばポリイミド樹脂か
らなり、その表面はラビング処理を施されている。
【0003】続いて反射型液晶表示装置101を用いて
白黒表示を行なう場合の動作を簡潔に説明する。電圧無
印加状態では液晶分子104aは配向膜107及び11
1のラビング方向に沿って水平に配向し、二色性色素1
05も同様に配向する。上側の基板102側から入射し
た光がゲストホスト液晶層104に入射すると、入射光
の内二色性色素105の分子の長軸方向と平行な振動面
を持つ成分が二色性色素105によって吸収される。
又、二色性色素105の分子の長軸方向に対して垂直な
振動面を持つ入射光の成分はゲストホスト液晶層104
を通過し、下側の基板103の表面103aに形成され
た四分の一波長板層109で円偏光とされ、光反射層1
08で反射する。この時、反射光の偏光方向が逆回りと
なり、再び四分の一波長板層109を通過し、二色性色
素105の分子の長軸方向に対して平行な振動面を持つ
光となる。この光は二色性色素105によって吸収され
るので、略完全な黒色表示となる。一方、電圧印加時に
は液晶分子104aは電界方向に沿って垂直に配向し、
二色性色素105も同様に配向する。上側の基板102
側から入射した光は二色性色素105によって吸収され
ずにゲストホスト液晶層104を通過し、四分の一波長
板層109で偏光されずに光反射層108で反射する。
反射した光は、再び四分の一波長板層109を通過し、
ゲストホスト液晶層104で吸収されずに出射する。従
って白色表示となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図7に示した従来構造
では、四分の一波長板層109として一軸配向された液
晶性高分子が用いられている。液晶性高分子は一軸配向
すると屈折率異方性が現われる。屈折率異方性の尺度は
互いに直交する光軸に沿った屈折率の差(Δn)で示さ
れる。液晶性高分子の厚みdとΔnの積がリターデーシ
ョンと呼ばれており、この値がλ/4(λは入射光の波
長)となるように設定することで、四分の一波長板層と
しての光学特性を示すようになる。しかしながら、従来
の液晶性高分子は屈折率異方体として優れた光学特性を
有する材料がなく、解決すべき課題となっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題を解決する為に以下の手段を講じた。即ち、本発明に
かかる反射型ゲストホスト液晶表示装置は基本的な構成
として、入射側に配置される第1基板と、所定の間隙を
介して該第1基板に接合し反射側に配置される第2基板
と、該間隙内で第1基板側に位置し二色性色素が添加さ
れたゲストホスト液晶層と、該間隙内で第2基板側に位
置する光反射層と、該ゲストホスト液晶層と該光反射層
の間に介在する四分の一波長板層と、該第1基板側及び
第2基板側に夫々形成され該ゲストホスト液晶層に電圧
を印加する電極とを備えている。特徴事項として、前記
四分の一波長板層は一軸配向された側鎖型液晶性高分子
からなり、側鎖に入るペンダントとして少くともメトキ
シフェニルベンゾアートを有する。一実施態様では、第
1基板及び第2基板のゲストホスト液晶層と接する界面
には夫々配向膜が形成されており、該ゲストホスト液晶
液晶層を垂直配向するとともに、該第2基板側に形成さ
れた配向膜は該四分の一波長板層に接して成膜されたシ
ランカップリング膜である。或いは、第2基板側に形成
された配向膜は保護膜を介して該四分の一波長板層の上
に成膜されたポリイミド膜を用いてもよい。本発明の他
の態様では、第1基板及び第2基板のゲストホスト液晶
層と接する界面には夫々配向膜が形成されており、該ゲ
ストホスト液晶層を水平配向するとともに、該第2基板
側に形成された配向膜は該四分の一波長板層に接して成
膜されたシランカップリング膜又はポリビニルアルコー
ル膜である。或いは、該第2基板側に形成された配向膜
は保護膜を介して該四分の一波長板層の上に成膜された
ポリイミド膜を用いてもよい。
【0006】本発明によれば、四分の一波長板層はペン
ダントとしてメトキシフェニルベンゾアートを有する側
鎖型液晶性高分子を用いており、光学特性に優れてい
る。即ち、メトキシフェニルベンゾアートを導入した側
鎖型液晶性高分子は一軸配向性に優れており、良配向状
態が得られる。一軸配向の結果安定した屈折率異方性が
得られ、これを用いることにより光学特性に優れた四分
の一波長板層を形成できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の最良
な実施形態を詳細に説明する。図1は本発明にかかる反
射型ゲストホスト液晶表示装置の基本的な構成を示す部
分断面図である。図示するように、本装置は集積型偏光
変換ゲストホスト液晶表示装置であり、入射側に配置さ
れる第1の基板1と、所定の間隙を介して基板1に接合
し反射側に配置される第2の基板2とを用いて組立てら
れている。両基板1,2の間隙内には少くともゲストホ
スト液晶層3と、四分の一波長板層4と光反射層5とが
介在している。ゲストホスト液晶層3は間隙内で入射側
の基板1側に位置し、例えば垂直配向したネマティック
液晶分子6と二色性色素7を含んでいる。光反射層5は
間隙内で反射側の基板2側に位置する。四分の一波長板
層4はゲストホスト層3と光反射層5の間に介在する。
入射側の基板1の内表面には対向電極8が形成され、反
射側の基板2の内表面には画素電極9が形成されてお
り、両者の間に保持されたゲストホスト液晶層3に信号
電圧を印加する。尚、これらの電極8,9の表面は夫々
配向膜10,11で被覆されており、前述したようにゲ
ストホスト液晶層3を例えば垂直配向する。電圧無印加
ではゲストホスト液晶表示装置は透過状態にあり、電圧
印加では着色状態に変化する。尚、本例ではゲストホス
ト液晶層3が垂直配向されているが、これに代えて水平
配向を選択してもよい。
【0008】本ゲストホスト液晶表示装置はアクティブ
マトリクス型であり、反射側の基板2には画素電極9の
スイッチング駆動用に薄膜トランジスタ12が集積形成
されている。薄膜トランジスタ12はボトムゲート型で
あり、下から順にゲート電極13、ゲート絶縁膜14、
半導体薄膜15、ストッパ16を積層したものである。
この薄膜トランジスタ12は層間絶縁膜17により被覆
されており、その上にはソース電極18及びドレイン電
極19がパタニング形成され、コンタクトホールを介し
て薄膜トランジスタ12に接続する。前述した光反射層
5も層間絶縁膜17の上にパタニング形成されておりド
レイン電極19と同電位である。薄膜トランジスタ12
及び凹凸を有する光反射層5は平坦化層20で被覆され
ており、その上に下地配向層21を介して上述した四分
の一波長板層4が成膜されている。さらに、四分の一波
長板層4の上にパタニング形成された画素電極9は、四
分の一波長板層4及び平坦化層20に開口したコンタク
トホール22を介してドレイン電極19に電気接続して
いる。このコンタクトホール22の開口処理は例えばポ
ジ型のフォトレジストを用いたフォトリソグラフィ及び
エッチングにより行なわれる。又、配向膜11は画素電
極9及び四分の一波長板層4の表面に垂直配向用のシラ
ンカップリング剤を塗布して形成される。
【0009】本発明の特徴事項として、四分の一波長板
層4は一軸配向された側鎖型液晶性高分子からなり、側
鎖に入るペンダントとして少くともメトキシフェニルベ
ンゾアートを有する。その具体的な化学構造の一例を図
2の(I)型の液晶性高分子として示してある。(I)
型は側鎖に入るペンダントとしてメトキシフェニルベン
ゾアートを有する。即ち、アルキル主鎖には所定の間隔
でメトキシフェニルベンゾアートを含む側鎖が結合して
いる。側鎖はスペース長が炭素数で2個と6個のものを
主鎖に結合している。この(I)型の液晶性高分子は一
軸配向性に優れており良配向が得られる。この為、安定
した屈折率異方体が得られ、四分の一波長板層として用
いた場合優れた光学特性(偏光変換機能)が実現でき
る。一般に、液晶性高分子は温度に依存して相状態が変
化する。具体的には、低温側から高温側に向って、固体
相(ガラス相)、液晶相、液体相(等方相)のように変
化する。材料によっては液晶相にはスメクティック液晶
相やネマティック液晶相が含まれる。ペンダントとして
メトキシフェニルベンゾアートを導入した(I)の液晶
性高分子はガラス相からスメクティック液晶相を経るこ
となくネマティック液晶相へ直接転移する。この転移温
度はスペーサ長が2個と6個のものが1対1で重合され
ている時68.5℃である。液晶性高分子を一軸配向す
る為には液体相から液晶相へ徐冷もしくはネマティック
液晶相で一定時間放置する必要がある。この場合、
(I)型の液晶性高分子はガラス相とネマティック液晶
相との間を直接転移する為相転移温度の幅が狭く安定し
た光学特性が得られる。尚、スペース長が2個と6個の
メトキシフェニルベンゾアートの共重合比については、
スペース長2個の割合が多い程、ガラス相とネマティッ
ク液晶相との間の転移点が高くなる一方、配向性が低下
する。従って、スペース長が2個と6個のメトキシフェ
ニルベンゾアートの共重合比は1対1程度に設定するこ
とが実用上望ましい。又、上述したようにメトキシフェ
ニルベンゾアートを導入した側鎖型液晶性高分子は配向
性や屈折率異方性に優れているものの、若干耐溶剤性に
難点がある。従って、ゲストホスト液晶層に対する配向
膜を形成する場合、有機溶剤を使用する時にはこの点に
配慮をはらう必要がある。
【0010】これに対し、図2の(II)は参考例として
ビフェニルベンゾアートをペンダントとして持つ側鎖型
液晶性高分子を示している。又、他の参考例として(II
I)はペンダントとしてビフェニルベンゾアートに加え
メトキシビフェニルを有する側鎖型液晶性高分子を表わ
している。これら(II)型及び(III)型の液晶性高分子
は本発明にかかる(I)型の液晶性高分子に比べ耐溶剤
性に優れている。しかしながら、これら(II)型及び(I
II)型の液晶性高分子はガラス相から先ずスメクティッ
ク液晶相に転位し、その後ネマティック液晶相に転移す
る。ガラス相とネマティック液晶相との間にスメクティ
ック液晶相が存在する為、実質的な固体相と液晶相との
間の相転移温度範囲が広くなり、安定した光学特性を転
移点以下でも得ることが比較的難しい。
【0011】次に図3及び図4を参照して、図1に示し
た反射型ゲストホスト液晶表示装置の製造方法を詳細に
説明する。先ず図3の工程(A)に示すように、絶縁性
の基板2の表面に薄膜トランジスタ12を集積形成す
る。さらに、この薄膜トランジスタ12を層間絶縁膜1
7で被覆する。工程(B)に進み、層間絶縁膜17の上
に光反射層5を形成する。この光反射層5は凹凸面を有
しており、光散乱性であって、表示色を所謂ホワイトペ
ーパーにすることができる。同時に、薄膜トランジスタ
12と接続するソース電極18及びドレイン電極19を
パタニング形成する。工程(C)に進み、薄膜トランジ
スタ12及び凹凸を有する光反射層5を透明なアクリル
樹脂等からなる平坦化層20で被覆する。その表面に下
地配向層21を形成する。この下地配向層21は例えば
ラビング処理されたポリイミド膜からなり、四分の一波
長板層に対して所望の一軸配向性を付与する機能を有す
る。工程(D)に進み、下地配向層21の上に四分の一
波長板層4を形成する。前述したように、この四分の一
波長板層4は図2に示した(I)型の液晶性高分子から
なり優れた光学特性を有する。
【0012】図4の工程(E)に進み、四分の一波長板
層4の表面に例えばポシ型のフォトレジスト4aを塗布
する。このフォトレジスト4aを露光現像し、ドレイン
電極19に整合した窓4bを設ける。工程(F)に進
み、パタニングされたフォトレジストをマスクとしてエ
ッチングを行ない、四分の一波長板層4、下地配向層2
1及び平坦化層20を貫通してドレイン電極19に連通
するコンタクトホール22を開口する。このエッチング
では酸素プラズマの照射によるドライエッチングを採用
することができる。工程(G)に進み、四分の一波長板
層4の表面にITO等からなる透明導電膜を成膜する。
さらに、この透明導電膜をパタニングして画素電極9に
加工する。この結果、画素電極9はコンタクトホール2
2を介して薄膜トランジスタ12のドレイン電極19に
接続される。最後に工程(H)に進み、画素電極9の表
面及び四分の一波長板層4の露出した表面に対して配向
膜11を塗布する。具体的には、垂直配向用のシランカ
ップリング剤を溶解した配向液を塗布及び乾燥して配向
膜11とする。この後、予め対向電極及び配向膜を成膜
した入射側の基板を所定の間隙で反射側の基板2に接合
し、この間隙にゲストホスト液晶を注入すれば、図1に
示した反射型ゲストホスト液晶表示装置の完成となる。
【0013】次に、図5を参照して四分の一波長板層の
形成方法を詳細に説明する。尚、図5では理解を容易に
する為基板表面に直接四分の一波長板層を成膜する場合
を例に挙げている。まず配向工程(A)を行ない、ガラ
スや石英等の絶縁性を有する基板51の表面を所定の配
向方向に沿って配向処理する。例えば、基板51の表面
にポリイミドフィルムを成膜した後、配向方向に沿って
このポリイミドフィルムをラビングすればよい。場合に
よっては、基板51の表面を直にラビングしてもよい。
次に成膜工程(B)を行ない、側鎖型液晶性高分子52
を所定の膜厚で基板51の上に塗工する。本例では側鎖
型液晶性高分子52として図2に示した(I)型の組成
を用いており、ペンダントとしてメトキシフェニルベン
ゾアートを備えている。この側鎖型液晶性高分子は所定
の転位点を境にして高温側のネマティック液晶相と低温
側のガラス相との間を相転移する。(I)型の液晶性高
分子を適当な溶媒に溶解させ、スピンコート、ワイヤコ
ート或いは各種の印刷等により、既に配向処理を施され
た基板51の表面に塗布する。溶媒としては、例えばシ
クロヘキサノンとメチルエチルケトン(MEK)を8:
2の割合で混合した溶液を使用することができる。スピ
ンコートを行なう場合、溶液の濃度やスピン回転数の条
件を適宜設定して、形成される塗膜の厚みが可視光領域
でλ/4(λは入射光の波長を表わす)の位相差を生じ
させるようにする。液晶性高分子52の溶液を塗工した
後溶媒が蒸発するのに十分な温度で加熱乾燥する。最後
に温度処理工程(C)を行ない、基板51を一旦転位点
以上で更に液体相(等方相)まで加熱した後転位点以下
の室温まで徐冷し、成膜された液晶性高分子52を配向
方向に整列させて四分の一波長板層53を形成する。こ
の四分の一波長板層53は一軸光学薄膜である。尚、場
合によってはネマティック液晶相で一定時間放置するこ
とにより所望の一軸配向を得ることも可能である。図示
するように、成膜段階では液晶性高分子52に含まれる
液晶分子のペンダントはランダムな整列状態にあるのに
対し、温度処理工程後では液晶分子は配向方向に沿って
整列し、所望の一軸光学異方性が得られる。
【0014】ところで、側鎖にペンダントとしてメトキ
シフェニルベンゾアートを導入した液晶性高分子は一軸
配向性及び屈折率異方性に優れているものの、耐溶剤性
に若干難点がある。この点を考慮した実施例を4つほど
図6の(A)〜(D)に示す。尚、理解を容易にする為
図6の各実施例は図1に示した反射型ゲストホスト液晶
表示装置に対応させて参照番号を付してある。但し、各
実施例の説明に不要な部分は図示を省略している。
(A)に示した実施例では、第1基板1及び第2基板2
のゲストホスト液晶層3と接する界面に、夫々垂直配向
膜10,11が形成されておりゲストホスト液晶層3に
含まれるネマティック液晶分子6及び二色性色素7を垂
直配向する。第2基板2側に形成された配向膜11は垂
直配向用のシランカップリング剤からなる。シランカッ
プリング剤は例えばエタノール溶液として四分の一波長
板層4の表面に直接塗布できる。この場合、四分の一波
長板層4を侵すことがない。尚、第1基板1側に形成さ
れる配向膜10は特に材料的な制限がないので、所望の
垂直配向材を選ぶことができる。例えば、垂直配向用の
ポリイミド樹脂や垂直配向用のシランカップリング剤を
用いることができる。
【0015】(B)に示した実施例では、第2基板2側
に形成される垂直配向膜11としてポリイミド樹脂を用
いている。ポリイミド樹脂は有機溶媒に溶解した状態で
塗工される。この時、側鎖にメトキシフェニルベンゾア
ートを導入した液晶性高分子からなる四分の一波長板層
4は若干耐溶剤性に劣るので、その上に直接ポリイミド
樹脂の溶液を塗布することは好ましくない。そこで、四
分の一波長板層4の上に保護膜30を形成した後、その
上にポリイミド樹脂からなる配向膜11を成膜してい
る。保護膜30としては例えば透明なアクリル樹脂を用
いることができる。
【0016】(C)に示した実施例では、第1基板1及
び第2基板2のゲストホスト液晶層3と接する界面に夫
々水平配向膜10,11が形成されており、ゲストホス
ト液晶層3に含まれるネマティック液晶分子6及び二色
性色素7を水平配向する。この場合、第2基板2側に形
成された水平配向膜11はポリビニルアルコール膜から
なる。ポリビニルアルコールは水溶性であり、水溶液の
状態で四分の一波長板層4の上に直接塗工できる。尚、
水平配向膜11としてはポリビニルアルコール樹脂に代
えて水平配向用のシランカップリング剤を用いてもよ
い。これに対し、第1基板1側に形成された配向膜10
については特に材質的な制限がないので、ポリビニルア
ルコールや水平配向用のポリイミド樹脂を用いることが
できる。
【0017】(D)に示した実施例では、第2基板2側
に形成された配向膜11として水平配向用のポリイミド
樹脂を用いている。前述したように、ポリイミド樹脂は
一般に有機溶媒に溶解した溶剤の形で塗工される。この
為、四分の一波長板層4の表面に直接塗工することは好
ましくない。そこで、本実施例では四分の一波長板層4
の上に透明なアクリル樹脂等からなる保護膜30を形成
し、これを下地としてその上に水平配向用のポリイミド
樹脂を成膜している。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
集積型偏光変換ゲストホスト液晶表示装置において、四
分の一波長板層は一軸配向された側鎖型液晶性高分子か
らなり、側鎖に入るペンダントとしてメトキシフェニル
ベンゾアートを有する材料を用いている。この側鎖型液
晶性高分子はガラス相とネマティック液晶相との間を直
接転移する為、相転移温度範囲が狭く安定した光学特性
(屈折率異方性)を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる反射型ゲストホスト液晶表示装
置の構成を示す部分断面図である。
【図2】反射型ゲストホスト液晶表示装置に組込まれる
四分の一波長板層を構成する側鎖型液晶性高分子の化学
構造を示す模式図である。
【図3】図1に示した反射型ゲストホスト液晶表示装置
の製造方法を示す工程図である。
【図4】同じく製造方法を示す工程図である。
【図5】四分の一波長板層の成膜方法を示す工程図であ
る。
【図6】本発明にかかる反射型ゲストホスト液晶表示装
置の実施例を示す模式的な断面図である。
【図7】従来の反射型ゲストホスト液晶表示装置の一例
を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…基板、3…ゲストホスト液晶層、4…四
分の一波長板層、4a…フォトレジスト、5…光反射
層、6…液晶分子、7…二色性色素、8…対向電極、9
…画素電極、10…配向膜、11…配向膜、12…薄膜
トランジスタ、20…平坦化層、21…下地配向層、2
2…コンタクトホール、30…保護膜
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/137 G02F 1/137 G09F 9/35 385 G09F 9/35 385

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射側に配置される第1基板と、所定の
    間隙を介して該第1基板に接合し反射側に配置される第
    2基板と、該間隙内で第1基板側に位置し二色性色素が
    添加されたゲストホスト液晶層と、該間隙内で第2基板
    側に位置する光反射層と、該ゲストホスト液晶層と該光
    反射層の間に介在する四分の一波長板層と、該第1基板
    側及び第2基板側に夫々形成され該ゲストホスト液晶層
    に電圧を印加する電極とを備えた反射型ゲストホスト液
    晶表示装置であって、 前記四分の一波長板層は一軸配向された側鎖型液晶性高
    分子からなり、側鎖に入るペンダントとして少くともメ
    トキシフェニルベンゾアートを有することを特徴とする
    反射型ゲストホスト液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 第1基板及び第2基板のゲストホスト液
    晶層と接する界面には夫々配向膜が形成されており該ゲ
    ストホスト液晶層を垂直配向するとともに、該第2基板
    側に形成された配向膜は該四分の一波長板層に接して成
    膜されたシランカップリング膜であることを特徴とする
    請求項1記載の反射型ゲストホスト液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 第1基板及び第2基板のゲストホスト液
    晶層と接する界面には夫々配向膜が形成されており該ゲ
    ストホスト液晶層を垂直配向するとともに、該第2基板
    側に形成された配向膜は保護膜を介して該四分の一波長
    板層の上に成膜されたポリイミド膜であることを特徴と
    する請求項1記載の反射型ゲストホスト液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 第1基板及び第2基板のゲストホスト液
    晶層と接する界面には夫々配向膜が形成されており該ゲ
    ストホスト液晶層を水平配向するとともに、該第2基板
    側に形成された配向膜は該四分の一波長板層に接して成
    膜されたシランカップリング膜又はポリビニルアルコー
    ル膜であることを特徴とする請求項1記載の反射型ゲス
    トホスト液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 第1基板及び第2基板のゲストホスト液
    晶層と接する界面には夫々配向膜が形成されており該ゲ
    ストホスト液晶層を水平配向するとともに、該第2基板
    側に形成された配向膜は保護膜を介して該四分の一波長
    板層の上に成膜されたポリイミド膜であることを特徴と
    する請求項1記載の反射型ゲストホスト液晶表示装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6346974B1 (en) 1998-10-30 2002-02-12 Hitachi, Ltd. Liquid crystal display device
JP2014044424A (ja) * 2012-08-24 2014-03-13 Jds Uniphase Corp 可変光学リターダ

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