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JPH10101390A - 急結材、吹付材料、及びそれを使用した吹付工法 - Google Patents

急結材、吹付材料、及びそれを使用した吹付工法

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Publication number
JPH10101390A
JPH10101390A JP9050477A JP5047797A JPH10101390A JP H10101390 A JPH10101390 A JP H10101390A JP 9050477 A JP9050477 A JP 9050477A JP 5047797 A JP5047797 A JP 5047797A JP H10101390 A JPH10101390 A JP H10101390A
Authority
JP
Japan
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spraying
weight
quick
parts
glass
Prior art date
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Granted
Application number
JP9050477A
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English (en)
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JP3844376B2 (ja
Inventor
Tsumoru Ishida
積 石田
Takeshi Yanagihara
剛 柳原
Toshio Mihara
敏夫 三原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP05047797A priority Critical patent/JP3844376B2/ja
Publication of JPH10101390A publication Critical patent/JPH10101390A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業環境や周囲の環境への悪影響がなく、コ
ンクリートの付着性や急結性を高めるトンネル等に吹付
ける急結材、吹付材料を提供すること。 【解決手段】 カルシウムアルミネートガラス又はアル
ミノケイ酸カルシウムガラスと、硫酸アルミニウムと、
ポゾラン物質とを有効成分とする急結材、該ポゾラン物
質が、シリカフューム、メタカオリン、高炉スラグ、及
びフライアッシュからなる群より選ばれた一種又は二種
以上である急結材、セメントと該急結材とを有効成分と
する吹付材料、該吹付材料を有効成分とする吹付コンク
リート、並びに、該吹付コンクリートを吹付ける吹付工
法を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、急結材、吹付材
料、及びそれを使用した吹付工法、特に、トンネルや立
坑などの天井や壁の部分に吹付けるコンクリートの付着
性や急結性を高めた急結材、吹付材料、及びそれを使用
した吹付工法に関する。
【0002】なお、本発明でいう吹付コンクリートと
は、吹付け用のセメントペースト、モルタル、及びコン
クリートを総称するものである。
【0003】
【従来の技術とその課題】従来よりトンネルの掘削時に
吹付コンクリート等を吹付け、ライニングし、掘削面の
落盤や湧水による崩壊を防ぐことが一般に実施されてい
る。そして、トンネル工事では、掘削面に吹付コンクリ
ートを吹付ける一次吹付けを行い、さらに、その吹付け
面にコンクリート壁を施工する二次覆工を行うことが多
かったが、最近は、一次吹付けだけで完了するシングル
シェル方式が広く採用される傾向にある。
【0004】吹付けコンクリートの吹付方法は、乾式吹
付法と湿式吹付法の二工法に大別される。乾式吹付法と
は、空練りしたセメント、骨材、及び急結材の混合物を
圧搾空気で輸送し、吹付直前に水を添加混合して、ノズ
ルから施工面に吹付ける工法であり、湿式吹付法とは、
水と混練したコンクリートを輪送し、その途中で急結材
を添加混合し、ノズルから吹付ける工法である。
【0005】吹付けに使用される急結材として、カルシ
ウムアルミネートとアルカリ金属の炭酸塩やアルミン酸
塩とからなる組成物、仮焼明ばん石、石灰、及びアルカ
リ金属炭酸塩からなる組成物、並びに、アルカリ金属の
炭酸塩、水酸化物、ケイ酸塩、及びアルミン酸塩からな
る組成物等が提案されている(特公昭56− 27457号公報
や特開昭60−260452号公報など)。これらの急結材は、
通常、急激な凝結を得るために、水酸化物、炭酸塩、ケ
イ酸塩、及びアルミン酸塩等の形でナトリウムやカリウ
ムなどの強アルカリ性を示すアルカリ金属成分を含むも
のである。これらのアルカリ金属成分は強アルカリ性で
あるため、吹付コンクリート中に含まれると、使用する
骨材によってはアルカリ骨材反応が起こり、コンクリー
ト構造物に悪影響を与えるという課題があった。
【0006】また、これら強アルカリ性の物質は、水に
溶解し、作業者の肌に直接触れると強い薬傷を起こす性
質があり、掘削現場の作業環境を著しく悪化させ、さら
に土壌中に含まれる水に溶解して周辺の環境汚染をまね
く等の課題があった。
【0007】これら課題を解消する対策として、アルカ
リ成分の少ない、あるいはほとんど含まない吹付け用の
急結材として、アルミン酸カルシウム、スルホアルミン
酸カルシウム、及び塩基性アルミニウム塩等からなる凝
結促進剤を転用することが提案されている(特開平 8−
48553号公報)。しかしながら、これらの急結材は急結
性が充分でなく、吹付けた吹付コンクリートの跳ね返
り、即ち、リバウンド量が多いため、材料の損失が多
く、粉塵も生じやすいという課題があった。
【0008】本発明者は、前記課題を解決するために鋭
意検討した結果、特定の急結材を使用することにより、
作業環境や周辺の環境を悪化することなく優れた急結特
性を発現する吹付コンクリートが得られるという知見を
得て本発明を完成するに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、カルシ
ウムアルミネートガラス又はアルミノケイ酸カルシウム
ガラスと、硫酸アルミニウムと、ポゾラン物質とを有効
成分とする急結材であり、該ポゾラン物質が、シリカフ
ューム、メタカオリン、高炉スラグ、及びフライアッシ
ュからなる群より選ばれた一種又は二種以上である急結
材であり、セメントと該急結材とを有効成分とする吹付
材料であり、該吹付材料を有効成分とする吹付コンクリ
ートであり、該吹付コンクリートを吹付けることを特徴
とする吹付工法である。
【0010】以下、本発明を詳しく説明する。
【0011】本発明に係る急結材は、カルシウムアルミ
ネートガラス又はアルミノケイ酸カルシウムガラスと、
硫酸アルミニウムと、ポゾラン物質とを有効成分とする
ものである。
【0012】本発明で使用するカルシウムアルミネート
ガラス(以下CAガラスという)は急結性付与のために
必要であり、通常、 CaO原料と Al2O3原料を混合し、電
気炉等により、例えば、1,200 〜1,700 ℃程度の高温で
生成した、例えば、3CaO・Al 2O3 、 12CaO・7Al2O3、及
び CaO・Al2O3 等で示されるカルシウムアルミネート鉱
物の溶融物を急冷してガラス化したものである。また、
本発明で使用するアルミノケイ酸カルシウムガラス(以
下CASガラスという)は、通常、 CaO原料、 Al2O3
料、及びSiO2原料を混合して同様に生成したアルミノケ
イ酸カルシウム鉱物の溶融物を急冷してガラス化したも
のであり、急結性に優れる面からCAガラスよりCAS
ガラスの使用が好ましい。カルシウムアルミネート又は
アルミノケイ酸カルシウム鉱物の溶融物を急冷する方法
としては、高圧空気で溶融物を吹き飛ばして冷却させる
高圧空気法等がある。
【0013】CaO原料としては、生石灰、消石灰、石灰
石、及び炭酸カルシウム等が、また、 Al2O3原料として
は、酸化アルミニウム、ボーキサイト、ダイアスボア、
長石、及び粘土等が、さらには、SiO2原料としては、ケ
イ砂、白土、ケイ藻土、及び酸化ケイ素等がそれぞれ使
用可能であるが、アルカリ金属成分が少ない面から炭酸
カルシウムや酸化アルミニウム、酸化ケイ素の使用が好
ましい。CAガラス中の CaO含有量は35〜55重量%が好
ましい。 CaOの含有量がこの範囲外では良好な急結性が
得られない場合がある。また、CASガラスの組成は、
CaOが40〜50重量%、 Al2O3が40〜50重量%、及びSiO2
が10〜20重量%であることが好ましい。 CaOや Al2O3
この範囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
また、SiO2が10重量%未満では長期強度の伸びがない場
合があり、20重量%を越えると初期強度が低い場合があ
る。
【0014】本発明でいうガラスとは、通常ガラス分野
で言われる「ガラス転移点を示すもの」である。CAガ
ラス又はCASガラス(以下併せてCA系ガラスとい
う)全てがガラスである必要はなく、その程度を示すガ
ラス化率が60%以上であれば良い。60%未満だと良好な
急結性が得られない場合がある。ガラス化率は、試料を
1,000℃で2時間加熱後、5℃/分の冷却速度で徐冷
し、粉末X線回析法により結晶鉱物のメインピークの面
積Soを求め、このSoと試料中の結晶のメインピーク面積
S からガラス化率(%)=(1- S/So)X100の式から求
めることが可能である。CA系ガラスの粒度は特に限定
されるものでないが、ブレーン値で 3,000〜9,000cm2/g
が好ましい。3,000cm2/g未満だと良好な急結性が得られ
ない場合があり、9,000cm2/gを越えてもさらなる効果が
期待できない場合がある。
【0015】本発明で使用する硫酸アルミニウムは急結
性向上のために必要なもので、一般に市販されている硫
酸アルミニウムが使用可能であり、通常含まれる不純物
には影響されるものではない。また、硫酸アルミニウム
には無水塩や結晶水を含むものがあるが、いずれもその
まま使用可能であり、結晶水の多少による限定を受ける
ものではない。硫酸アルミニウムの粒度は特に眼定され
るものではないが、ブレーン値で 3,000〜9,000cm2/gが
好ましい。3,000cm2/g未満だと良好な急結性が得られな
い場合があり、9,000cm2/gを越えてもさらなる効果が期
待できない場合がある。硫酸アルミニウムの使用量は、
CA系ガラス 100重量部に対して、20〜50重量部が好ま
しく、30〜40重量部がより好ましい。この範囲外では良
好な急結性が得られない場合がある。
【0016】本発明で使用するポゾラン物質とは、水酸
化カルシウムと反応して硬化する、反応性のケイ酸を含
む物質で、例えば、シリカフューム、メタカオリン、高
炉スラグ、及びフライアッシュ等の人工のもの、ケイソ
ウ土や火山灰などの天然のものがあり、本発明ではシリ
カフューム、メタカオリン、高炉スラグ、及びフライア
ッシュからなる群より選ばれた一種又は二種以上のポゾ
ラン物質を使用することが、急結性を向上させ、吹付コ
ンクリートの跳ね返りを少なくする面から好ましい。
【0017】本発明で使用するシリカフュームは、シリ
カフラワー、シリカダスト、又はマイクロシリカ等と呼
ばれるもので、鋼を製造する際の脱酸剤や脱硫剤として
使用される、あるいは鋼に合金元素を加えるために使用
されるフェロシリコン等のフェロアロイや各種材料の原
料となる金属シリコンの製造時に副生する産業副産物で
ある。フェロシリコンや金属シリコンは、ケイ石又は高
純度の石英、鉄屑、及び還元剤としてのカーボンや石炭
などを原料として、電気炉で 2,000℃に近い高温まで加
熱して製造されるが、この際、中問生成物として発生す
る酸化ケイ素がガス化し、その一部が空中に飛散し、排
気ダクトの中で酸化され、集塵機で回収されたSiO2がシ
リカフュームであり、球形の超微粒子である。シリカフ
ュームの化学成分は、使用する原料、製造方法、あるい
は主製品の種類などにより変動するが、主成分は非晶質
のSiO2であり、SiO2分は80重量%以上が好ましい。ま
た、比重は 2.l〜2.2 程度、嵩比重は 250〜300kg/m3
度、粉末度は BET比表面積15,000〜25,000 m2/kg程度、
及び平均粒径は 0.1〜0.2 μm程度のものが使用可能で
ある。シリカフュームの使用量は、CA系ガラス 100重
量部に対して、50〜200 重量部が好ましく、 100〜150
重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性が
得られない場合がある。
【0018】本発明で使用するメタカオリンは、カオリ
ナイトを 500〜600 ℃で焼成することにより、主成分で
あるSiO2と Al2O3が非晶質化されたものである。メタカ
オリンの粒度は、ブレーン値で4,000cm2/g以上が好まし
く、6,000cm2/g以上がより好ましい。4,000cm2/g未満だ
と良好な急結性が得られない場合がある。メタカオリン
の使用量は、CA系ガラス 100重量部に対して、50〜20
0 重量部が好ましく、 100〜150 重量部がより好まし
い。この範囲外では良好な急結性が得られない場合があ
る。
【0019】本発明で使用する高炉スラグは、溶鉱炉で
鉄鉱石から銑鉄をつくる際に副生する溶融スラグを水や
空気などで急冷してガラス化したものを粉砕又は粉砕・
分級して得られるアルミノケイ酸塩を主成分とする微粉
末である。高炉スラグは、 CaO、SiO2、 Al2O3、及び M
gOを含有し、 CaO/SiO2=1.15〜1.25、(CaO+MgO)/(S
iO2 +Al2O3)=0.90〜1.05、 Al2O3が15重量%未満、及
びMgOが5重量%未満であることが好ましい。高炉スラ
グの粒度はブレーン値で4,000cm2/g以上が好ましく、6,
000cm2/g以上がより好ましい。4,000cm2/g未満だと良好
な急結性が得られない場合がある。高炉スラグの使用量
は、CA系ガラス 100重量部に対して、50〜200 重量部
が好ましく、 100〜150 重量部がより好ましい。この範
囲外では良好な急結性が得られない場合がある。
【0020】本発明で使用するフライアッシュは、微粉
炭を燃焼する際、溶融した灰分が冷却されて球状となっ
たものを電気集塵機等で捕集したものであり、SiO2を60
重量%以上含有し、その他、 Al2O3、Fe2O3 、及び炭素
を含有することもある。フライアッシュの粒度はブレー
ン値で 3,000〜6,000cm2/gが好ましい。3,000cm2/g未満
だと良好な急結性が得られない場合があり、6,000cm2/g
を越えてもさらなる効果が期待できない場合がある。フ
ライアッシュの使用量は、CA系ガラス 100重量部に対
して、50〜200 重量部が好ましく、 100〜150 重量部が
より好ましい。この範囲外では良好な急結性が得られな
い場合がある。
【0021】急結材のアルカリ金属の総量は、酸化ナト
リウム(Na2O)換算で0.75重量%以下が好ましい。0.75重
量%を越えるとアルカリ骨材反応が起こり、コンクリー
ト構造物に悪影響を与える場合がある。急結材の粒度は
使用する目的や使用方法に依存するため特に限定される
ものではないが、通常、ブレーン値で 3,000〜9,000cm2
/gが好ましい。3,000cm2/g未満では急結性が低下する場
合があり、9,000cm2/gを越えてもさらなる効果が期待で
きない。急結材の使用量はセメントと急結材とからなる
吹付材料 100重量部中、5〜20重量部が好ましく、8〜
15重量部がより好ましい。この範囲外では良好な急結性
が得られない場合がある。
【0022】ここでセメントとは特に限定されるもので
はなく、通常使用されている普通、早強、及び超早強等
の各種ポルトランドセメントを用いることができる。
【0023】本発明に係る急結材や吹付材料には、例え
ば、凝結調整剤、AE剤、減水剤、AE減水剤、流動化
剤、増粘剤、保水剤、防水剤、発泡剤、起泡剤、メチル
セルロース等の水中不分離性混和剤、防凍剤、防錆剤、
着色剤(顔料)、水酸化カルシウム等のカルシウム含有
化合物、高分子ポリマーエマルジョン(ラテックス)、
ガラス繊維、カーボン繊維、及び鋼織維等の繊維物質、
並びに、ケイ砂、天然砂、及び砂利等の骨材等の一種又
は二種以上の添加剤を本発明の目的を阻害しない範囲で
併用することが可能である。
【0024】本発明の急結材や吹付材料を製造する際
は、例えば、傾胴ミキサー、オムニミキサー、V型ミキ
サー、ヘンシェルミキサー、及びナウターミキサー等の
既存の混合、撹拌装置の使用が可能である。また、混合
はそれぞれの材料を施工時に混合しても良いし、あらか
じめ一部又全部を混合しておいても差し支えない。さら
に、養生方法も特に限定されるものではなく、一般に行
われている養生方法が適用可能である。
【0025】本発明の吹付材料は、乾式吹付法、湿式吹
付法いずれの工法にも使用可能である。例えば、吹付時
に、最大骨材寸法10mm程度の粗骨材を用い、水/(セメ
ント+急結材)比45%、細骨材率60%のコンクリート配
合を用いることができる。また、湿式吹付法としては、
例えば、水、セメント、粗骨材、及び細骨材をミキサー
で混合したコンクリートを、10〜20m3/hrで空気圧送で
きる吹付機を使用して圧送したり、急結材は別にコンプ
レッサーを使用して圧送したりして、吹付機のノズル付
近でコンクリートと混合して吹付ける工法が挙げられ
る。
【0026】
【実施例】以下、実施例にて本発明を詳細に説明する。
【0027】実施例1 CaO原料と Al2O3原料、又は CaO原料、 Al2O3原料、及
びSiO2原料を混合し、1,600℃の電気炉で溶融した溶融
物を高圧空気法で急冷し、さらに粉砕して、ブレーン値
5,000 ±200cm2/gの表1に示すCA系ガラスを調製し
た。調製したCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウ
ムα35重量部、及びポゾラン物質 125重量部を混合し
て急結材を調製し、この急結材中のアルカリ金属成分を
分析した。結果を表2に示す。セメントAと急結材とか
らなる吹付材料 100重量部中、急結材を10重量部とセメ
ントとを混合して吹付材料を製造した。製造した吹付材
料700g、細骨材2,100gを混合して、小型卓上モルタルミ
キサーを使用し、低速で30秒間空練りし、その後、水35
0gを添加して高速で10秒間混練してセメントモルタルと
し、その凝結特性をプロクター貫入抵抗値で評価した。
結果を表2に併記する。なお、比較のため、本発明の急
結材の代わりに、市販の急結材を用いて同様に行った。
結果を表2に併記する。
【0028】<使用材料> CaO 原料 :炭酸カルシウム、市販品 Al2O3 原料:酸化アルミニウム、市販品 SiO2原料 :酸化ケイ素、市販品 硫酸アルミニウムα:無水物、Na2Oeq. 0.04重量% ポゾラン物質:シリカフューム、フェロシリコン製造
副生物、比重2.20、比表面積21.9m2/g、Na2Oeq. 1.4 重
量% 市販の急結材:主成分カルシウムアルミネート、Na2Oeq
. 15.8重量% セメントA:普通ポルトランドセメント、ブレーン値3,
300cm2/g、Na2Oeq. 0.48重量% 細骨材 :新潟県姫川産川砂、比重2.62 水:水道水
【0029】<測定方法> アルカリ金属:原子吸光分析により測定。ナトリウム以
外のアルカリ金属はNa2Oに換算して積算し、Na2Oeq. と
した。 プロクター貫入抵抗:20℃の恒温室内で、混練後、直ち
に型枠に二層に分け、モルタルを突き棒で突きながら素
早く詰め、注水後から所定の時間、針頭面積1/40in2
の針を使用し、ASTM C403 −65T に準じて測定。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】実施例2 調製したCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウムα
35重量部、及びポゾラン物質 125重量部を混合して急
結材を調製し、この急結材中のアルカリ金属成分を分析
した。結果を表3に示す。セメントAと急結材とからな
る吹付材料 100重量部中、急結材を10重量部とセメント
とを混合して吹付材料を製造した。製造した吹付材料70
0g、細骨材2,100gを混合して、小型卓上モルタルミキサ
ーを使用し、低速で30秒間空練りし、その後、水280gを
添加して高速で10秒間混練してセメントモルタルとし、
その凝結特性をプロクター貫入抵抗値で評価した。結果
を表3に併記する。
【0033】<使用材料> ポゾラン物質:高炉スラグ、ブレーン値8,000cm2/g、
Na2Oeq. 0.55重量%
【0034】
【表3】
【0035】実施例3 表4に示すCA系ガラス 100重量部、表4に示す硫酸ア
ルミニウムα、及びポゾラン物質 125重量部を使用し
たこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表4に併
記する。
【0036】
【表4】
【0037】実施例4 CA系ガラスn 100重量部、表5に示す硫酸アルミニウ
ムα、及びポゾラン物質 125重量部を使用したこと以
外は実施例2と同様に行った。結果を表5に併記する。
【0038】
【表5】
【0039】実施例5 表6に示すCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウム
α35重量部、及び表6に示すポゾラン物質 125重量部を
使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表
6に併記する。 <使用材料> ポゾラン物質:メタカオリン、平均粒径 3.2μm、Na
2Oeq. 0.30重量% ポゾラン物質:高炉スラグ、ブレーン値6,000cm2/g、
Na2Oeq. 0.51重量% ポゾラン物質:高炉スラグ、ブレーン値4,000cm2/g、
Na2Oeq. 0.50重量% ポゾラン物質:フライアッシュ、ブレーン値4,000cm2
/g、Na2Oeq. 1.40重量%
【0040】
【表6】
【0041】実施例6 表7に示すCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウム
β35重量部、及び表7に示すポゾラン物質 125重量部を
使用したこと以外はとを使用したこと以外は実施例2と
同様に行った。結果を表7に示す。
【0042】<使用材料> 硫酸アルミニウムβ:14〜18水塩、1級試薬、Na2Oeq.
0.04重量%
【0043】
【表7】
【0044】実施例7 表8に示すCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウム
α35重量部、及び表8に示すポゾラン物質を使用した
こと以外は実施例1と同様に行った。結果を表8に併記
する。
【0045】
【表8】
【0046】実施例8 CA系ガラスn 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量
部、及び表9に示すポゾラン物質を使用したこと以外
は実施例2と同様に行った。結果を表9に併記する。
【0047】
【表9】
【0048】実施例9 CA系ガラスb 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量
部、及びポゾラン物質 125重量部を使用して実施例1
と同様に急結材を調製した。急結材中のNa2O eq.は0.69
%であった。この急結材と表10に示すセメントとを使
用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表1
0に併記する。
【0049】<使用材料> セメントB:中庸熱ポルトランドセメント、ブレーン値
3,100cm2/g、Na2O eq. 0.46 重量% セメントC:早強ポルトランドセメント、ブレーン値4,
400cm2/g、Na2O eq. 0.43 重量%
【0050】
【表10】
【0051】実施例10 CA系ガラスn 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量
部、及びポゾラン物質 125重量部を使用して実施例2
と同様に急結材を調製した。急結材中のNa2O eq.は0.69
%であった。この急結材と表11に示すセメントとを使
用したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表1
1に併記する。
【0052】
【表11】
【0053】実施例11 表12に示すCA系ガラス 100重量部、硫酸アルミニウ
ムα35重量部、及びポゾラン物質 125重量部を使用し
て実施例1と同様に急結材を調製した。調製した急結材
中のNa2O eq.は0.69%であった。この急結材を、吹付材
料 100重量部中、表12に示す重量部使用したこと以外
は実施例1と同様に行った。結果を表12に併記する。
【0054】
【表12】
【0055】実施例12 CA系ガラスn 100重量部、硫酸アルミニウムα35重量
部、及びポゾラン物質 125重量部を使用して実施例2
と同様に急結材を調製した。調製した急結材中のNa2O e
q.は0.69%であった。この急結材を、吹付材料 100重量
部中、表13に示す重量部使用したこと以外は実施例2
と同様に行った。結果を表13に併記する。
【0056】
【表13】
【0057】実施例13 吹付材料100 重量部中、表14に示す配合の急結材を7
重量部とし、各材料の単位量を、セメントA360kg/m3
細骨材1,130kg/m3、粗骨材756kg/m3、及び水162kg/m3
し、最大骨材寸法10mm、細骨材率60%のコンクリート配
合で製造したコンクリートを、乾式吹付機又は湿式吹付
機とを用いて、高さ3.5 m、幅3mの模擬トンネルで吹
付け、トンネル内に落下したコンクリートの跳ね返り量
をリバウンド率として測定した。結果を表14に併記す
る。
【0058】<使用材料> 粗骨材 :新潟県姫川産川砂利、比重2.66
【0059】<測定方法> リバウンド率:吹付けに使用した材料の量と、吹付けし
たときに付着しないで落下したコンクリートの跳ね返り
量との比
【0060】
【表14】
【0061】実施例14 CA系ガラスn100 重量部、硫酸アルミニウムα、及び
表15に示す量のポゾラン物質又はフライアッシュi
を混合した急結材を使用したこと以外は実施例13と同
様に行った。結果を表15に併記する。
【0062】
【表15】
【0063】
【発明の効果】本発明の急結材はアルカリ金属量が少な
いため作業境境や周囲の環境への悪影響がなく、しかも
優れた急結特性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 28/02 C04B 28/02 E21D 11/10 E21D 11/10 D // C04B 103:12 111:20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルシウムアルミネートガラス、硫酸ア
    ルミニウム、及びポゾラン物質を有効成分とする急結
    材。
  2. 【請求項2】 アルミノケイ酸カルシウムガラス、硫酸
    アルミニウム、及びポゾラン物質を有効成分とする急結
    材。
  3. 【請求項3】 ポゾラン物質が、シリカフューム、メタ
    カオリン、高炉スラグ、及びフライアッシュからなる群
    より選ばれた一種又は二種以上であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の急結材。
  4. 【請求項4】 セメントと、請求項1〜3のうちの1項
    記載の急結材とを有効成分とする吹付材料。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の吹付材料を有効成分とす
    る吹付コンクリート。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の吹付コンクリートを吹付
    けることを特徴とする吹付けコンクリートの吹付工法。
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