JPH0986914A - 活性炭およびその製造方法ならびに酸性成分の吸着除去方法 - Google Patents
活性炭およびその製造方法ならびに酸性成分の吸着除去方法Info
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- JPH0986914A JPH0986914A JP7250397A JP25039795A JPH0986914A JP H0986914 A JPH0986914 A JP H0986914A JP 7250397 A JP7250397 A JP 7250397A JP 25039795 A JP25039795 A JP 25039795A JP H0986914 A JPH0986914 A JP H0986914A
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- Y02C—CAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
- Y02C20/00—Capture or disposal of greenhouse gases
- Y02C20/30—Capture or disposal of greenhouse gases of perfluorocarbons [PFC], hydrofluorocarbons [HFC] or sulfur hexafluoride [SF6]
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- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 酸性ガスに対する平衡吸着量及び吸着速度が
大きい活性炭を提供する。 【解決手段】 活性炭製造時に、賦活剤として使用する
KOHまたはNaOHに由来して生成するKまたはNa
の炭酸塩を活性炭中に5重量%以上残存させる。
大きい活性炭を提供する。 【解決手段】 活性炭製造時に、賦活剤として使用する
KOHまたはNaOHに由来して生成するKまたはNa
の炭酸塩を活性炭中に5重量%以上残存させる。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、活性炭およびその
製造方法に関し、詳しくは、高濃度から低濃度までの酸
性ガスを早い吸着速度で吸着し、かつ、再脱着しないよ
う処理するための活性炭およびその製造方法に関する。
本発明は、酸性成分を含むガスから酸性成分を吸着除去
する方法に関する。
製造方法に関し、詳しくは、高濃度から低濃度までの酸
性ガスを早い吸着速度で吸着し、かつ、再脱着しないよ
う処理するための活性炭およびその製造方法に関する。
本発明は、酸性成分を含むガスから酸性成分を吸着除去
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石油精製、石油化学、紙パルプ、食品、
医薬、ソーダ工業などの化学工場では、硫化水素、硫化
カルボニルなどのイオウ化合物や、塩酸、硫酸フッ酸な
どの強酸性ガスを含有する排ガスの処理が必要である。
また、上記の化学工場で、カルボン酸等各種有機酸類を
扱う工程においても酸性ガスの処理は欠かせないもので
ある。さらに、近年、コンピューター等の電子部品の高
密度、高精度化に伴い、微量の酸性ガスが外部より進入
もしくは内部で発生することにより、電子部品を損傷す
るため、酸性ガスの処理は必須である。
医薬、ソーダ工業などの化学工場では、硫化水素、硫化
カルボニルなどのイオウ化合物や、塩酸、硫酸フッ酸な
どの強酸性ガスを含有する排ガスの処理が必要である。
また、上記の化学工場で、カルボン酸等各種有機酸類を
扱う工程においても酸性ガスの処理は欠かせないもので
ある。さらに、近年、コンピューター等の電子部品の高
密度、高精度化に伴い、微量の酸性ガスが外部より進入
もしくは内部で発生することにより、電子部品を損傷す
るため、酸性ガスの処理は必須である。
【0003】酸性ガスの処理方法としては、活性炭を使
用する方法が知られている。特公昭62−61529号
公報には、石油コークスあるいは石炭などの炭素質物質
を、KOHの固体含水金属水酸化物で加熱活性化し、2
300m2/gより大きいBET表面積を持つ活性炭お
よびその製造方法が開示されている。この方法では、活
性化後の生成物を水洗し、生成物から本質的にすべての
無機物質を除去して、高表面積の活性炭を形成すること
を特徴としている。即ち、活性化の薬剤として使用した
アルカリ金属塩類は、利用せず、有害成分又は無益な物
として除去して活性炭として使用している。
用する方法が知られている。特公昭62−61529号
公報には、石油コークスあるいは石炭などの炭素質物質
を、KOHの固体含水金属水酸化物で加熱活性化し、2
300m2/gより大きいBET表面積を持つ活性炭お
よびその製造方法が開示されている。この方法では、活
性化後の生成物を水洗し、生成物から本質的にすべての
無機物質を除去して、高表面積の活性炭を形成すること
を特徴としている。即ち、活性化の薬剤として使用した
アルカリ金属塩類は、利用せず、有害成分又は無益な物
として除去して活性炭として使用している。
【0004】また、空気浄化用活性炭として、酸性ガス
の吸着用にアルカリ添着活性炭は広く用いられ、例え
ば”真田雄三他「新版活性炭基礎と応用」1992年3.1.、
講談社、p171”に記載されている。しかし、これら従来
技術は、いずれも、活性炭をいったん製造後、アルカリ
性成分を添着して使用する技術であり、アルカリ金属の
含有量は0.1〜1重量%の範囲であり、比表面積は数
100〜1000m2/gの範囲であった。
の吸着用にアルカリ添着活性炭は広く用いられ、例え
ば”真田雄三他「新版活性炭基礎と応用」1992年3.1.、
講談社、p171”に記載されている。しかし、これら従来
技術は、いずれも、活性炭をいったん製造後、アルカリ
性成分を添着して使用する技術であり、アルカリ金属の
含有量は0.1〜1重量%の範囲であり、比表面積は数
100〜1000m2/gの範囲であった。
【0005】すなわち、従来の活性炭の製造方法では、
高比表面積の活性炭を得るために、アルカリ性の無機物
を水洗で完全に除去している。あるいは、低表面積から
中表面積の活性炭に0.1〜1重量%のアルカリ性成分
を添着したものである。このため、酸性ガスに対して、
平衡吸着量が小さく、使用期間が短いがまたは吸着速度
が小さいため低濃度酸性ガスに有効に作用しない等の欠
点があった。
高比表面積の活性炭を得るために、アルカリ性の無機物
を水洗で完全に除去している。あるいは、低表面積から
中表面積の活性炭に0.1〜1重量%のアルカリ性成分
を添着したものである。このため、酸性ガスに対して、
平衡吸着量が小さく、使用期間が短いがまたは吸着速度
が小さいため低濃度酸性ガスに有効に作用しない等の欠
点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、酸性
ガスに対する平衡吸着量及び吸着速度が大きい活性炭を
提供することにある。本発明の目的は、酸性成分を含む
ガスから酸性成分を効率よく吸着除去するための方法を
提供することにある。
ガスに対する平衡吸着量及び吸着速度が大きい活性炭を
提供することにある。本発明の目的は、酸性成分を含む
ガスから酸性成分を効率よく吸着除去するための方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な課題を解決するため研究を行い、(1)アルカリ金属
の炭酸塩を含む活性炭によれば、酸性ガスを大きな吸着
速度で吸着し、かつ、アルカリ金属の炭酸塩で固定化・
化学吸着し、再脱着しないよう処理することができるこ
と、(2)賦活剤としてKOHまたはNaOHを使用し
て活性炭を製造方法において、活性炭原料を活性化して
得られる粗製活性炭を水洗する際に、粗製活性炭中に含
まれるKまたはNaの炭酸塩を比較的多量に残存させて
得た活性炭が、酸性成分に対して優れた吸着特性を有す
ることを見出し、本発明を完成した。
な課題を解決するため研究を行い、(1)アルカリ金属
の炭酸塩を含む活性炭によれば、酸性ガスを大きな吸着
速度で吸着し、かつ、アルカリ金属の炭酸塩で固定化・
化学吸着し、再脱着しないよう処理することができるこ
と、(2)賦活剤としてKOHまたはNaOHを使用し
て活性炭を製造方法において、活性炭原料を活性化して
得られる粗製活性炭を水洗する際に、粗製活性炭中に含
まれるKまたはNaの炭酸塩を比較的多量に残存させて
得た活性炭が、酸性成分に対して優れた吸着特性を有す
ることを見出し、本発明を完成した。
【0008】1. 本発明は、活性炭原料をKOHまた
はNaOHと混合し、400℃〜500℃まで加熱し、
混練し、次いで800℃以上の温度で活性化してアルカ
リ金属の炭酸塩を含む粗製活性炭を得、粗製活性炭を水
洗してKまたはNaの炭酸塩を5重量%以上含む活性炭
を得ることを特徴とする活性炭の製造方法にある。
はNaOHと混合し、400℃〜500℃まで加熱し、
混練し、次いで800℃以上の温度で活性化してアルカ
リ金属の炭酸塩を含む粗製活性炭を得、粗製活性炭を水
洗してKまたはNaの炭酸塩を5重量%以上含む活性炭
を得ることを特徴とする活性炭の製造方法にある。
【0009】2. 本発明は、活性炭原料としてメソカ
ーボンマイクロビーズを用いることを特徴とする前記項
1に記載の活性炭の製造方法にある。
ーボンマイクロビーズを用いることを特徴とする前記項
1に記載の活性炭の製造方法にある。
【0010】3. 本発明は、前記項1または2に記載
の製造方法により製造される活性炭にある。
の製造方法により製造される活性炭にある。
【0011】4. 本発明は、比表面積が1000m2
/g〜3000m2/g、細孔容積が0.8ml/g〜
2.2ml/gの範囲にあり、かつ、KまたはNaの炭
酸塩を5重量%以上含むことを特徴とする活性炭にあ
る。
/g〜3000m2/g、細孔容積が0.8ml/g〜
2.2ml/gの範囲にあり、かつ、KまたはNaの炭
酸塩を5重量%以上含むことを特徴とする活性炭にあ
る。
【0012】5. 本発明は、請求項3または4に記載
の活性炭に、酸性成分として、二酸化窒素、二酸化硫
黄、硫化水素、塩酸、硫酸、硝酸、ギ酸、酢酸またはフ
ッ酸の少なくとも1つを含むガスを接触させる酸性成分
を吸着除去する方法にある。
の活性炭に、酸性成分として、二酸化窒素、二酸化硫
黄、硫化水素、塩酸、硫酸、硝酸、ギ酸、酢酸またはフ
ッ酸の少なくとも1つを含むガスを接触させる酸性成分
を吸着除去する方法にある。
【0013】
【発明の実施の形態】活性炭の製造方法 活性炭原料としては、石油コークス、石炭コークス、等
方性石炭ピッチ、メソカーボンマイクロビーズを用いる
ことができる。本発明の好ましい実施形態においては活
性炭原料としてメソカーボンマイクロビーズを用いる。
活性炭原料としてメソカーボンマイクロビーズを用いる
と、細孔容積が1.8ml/g以上と大きな活性炭を製
造することができる。
方性石炭ピッチ、メソカーボンマイクロビーズを用いる
ことができる。本発明の好ましい実施形態においては活
性炭原料としてメソカーボンマイクロビーズを用いる。
活性炭原料としてメソカーボンマイクロビーズを用いる
と、細孔容積が1.8ml/g以上と大きな活性炭を製
造することができる。
【0014】本発明においては、活性炭原料を活性化す
るための付活剤としてKOH、NaOHまたはKOHと
NaOHとの混合物を用いる。付活剤としてKOHとN
aOHとの混合物を用いる場合の両者の好ましい混合割
合は重量比で4:6〜9:1である。本発明の好ましい
実施形態においては活性炭原料に対し重量(合計)で1
〜10倍量のKOHまたはNaOHを用いる。賦活剤と
してアルカリ金属水酸化物を用いると、その作用によ
り、半径20オングストローム以下の細孔が極めて多く
存在し、1000m2/g〜3500m2/gに達する非
常に大きな比表面積および0.8ml/g〜2.2ml
/gに達する非常に大きな細孔容積を持ち、各種ガスの
気相吸着速度が極めて速い活性炭を製造することができ
る。
るための付活剤としてKOH、NaOHまたはKOHと
NaOHとの混合物を用いる。付活剤としてKOHとN
aOHとの混合物を用いる場合の両者の好ましい混合割
合は重量比で4:6〜9:1である。本発明の好ましい
実施形態においては活性炭原料に対し重量(合計)で1
〜10倍量のKOHまたはNaOHを用いる。賦活剤と
してアルカリ金属水酸化物を用いると、その作用によ
り、半径20オングストローム以下の細孔が極めて多く
存在し、1000m2/g〜3500m2/gに達する非
常に大きな比表面積および0.8ml/g〜2.2ml
/gに達する非常に大きな細孔容積を持ち、各種ガスの
気相吸着速度が極めて速い活性炭を製造することができ
る。
【0015】本発明の好ましい実施形態においては、活
性炭原料にアルカリ金属水酸化物(KOHまたはNaO
H)を加え、均一に混合し、得られる混合物を400℃
〜500℃までの温度に加熱しながら混練し、アルカリ
金属水酸化物を溶解させ活性炭原料と均一に混合し、さ
らに800℃〜850℃の温度で活性化する。この際に
得られる粗製活性炭は、アルカリ金属水酸化物に由来し
て多量のアルカリ金属(KまたはNa)の炭酸塩(K2
CO3、Na2CO3等)を含む。
性炭原料にアルカリ金属水酸化物(KOHまたはNaO
H)を加え、均一に混合し、得られる混合物を400℃
〜500℃までの温度に加熱しながら混練し、アルカリ
金属水酸化物を溶解させ活性炭原料と均一に混合し、さ
らに800℃〜850℃の温度で活性化する。この際に
得られる粗製活性炭は、アルカリ金属水酸化物に由来し
て多量のアルカリ金属(KまたはNa)の炭酸塩(K2
CO3、Na2CO3等)を含む。
【0016】本発明の好ましい実施形態においては、こ
うして得られた粗製活性炭(活性炭とアルカリ金属の炭
酸塩との混合物)を、簡便に、水でスラリー化した後、
濾過し、水洗する。水洗は、得られる活性炭中にKまた
はNaの炭酸塩が5重量%以上残存するように行う。本
発明の好ましい実施形態においては、この水洗を1回な
いし2回行うことにより、KまたはNaの炭酸塩を5〜
30重量%含む活性炭を得る。
うして得られた粗製活性炭(活性炭とアルカリ金属の炭
酸塩との混合物)を、簡便に、水でスラリー化した後、
濾過し、水洗する。水洗は、得られる活性炭中にKまた
はNaの炭酸塩が5重量%以上残存するように行う。本
発明の好ましい実施形態においては、この水洗を1回な
いし2回行うことにより、KまたはNaの炭酸塩を5〜
30重量%含む活性炭を得る。
【0017】活性炭 本発明の活性炭は1000m2/g以上、好ましくは1
000m2/g〜3000m2/gの高い比表面積、0.
8ml/g〜2.2ml/g、好ましくは1.2ml/
g〜2.0ml/gの細孔容積、5重量%以上、好まし
くは5〜30重量%の高いアルカリ金属炭酸塩含有量を
持つ。
000m2/g〜3000m2/gの高い比表面積、0.
8ml/g〜2.2ml/g、好ましくは1.2ml/
g〜2.0ml/gの細孔容積、5重量%以上、好まし
くは5〜30重量%の高いアルカリ金属炭酸塩含有量を
持つ。
【0018】本発明の好ましい実施形態においては、活
性炭の半径20オングストローム以下のミクロポア(細
孔)中に、アルカリ金属炭酸塩が広く分散する。
性炭の半径20オングストローム以下のミクロポア(細
孔)中に、アルカリ金属炭酸塩が広く分散する。
【0019】酸性成分の吸着除去方法 本発明の活性炭は、酸性成分として、二酸化窒素、二酸
化硫黄、硫化水素、塩酸、硫酸、硝酸、ギ酸、酢酸また
はフッ酸の少なくとも1つを含むガスから、酸性成分を
吸着除去するための吸着剤として有用である。本発明の
酸性成分の吸着除去方法の好ましい実施形態において
は、本発明の活性炭を、酸性成分を含むガスと接触さ
せ、酸性成分を選択的に吸着除去する。
化硫黄、硫化水素、塩酸、硫酸、硝酸、ギ酸、酢酸また
はフッ酸の少なくとも1つを含むガスから、酸性成分を
吸着除去するための吸着剤として有用である。本発明の
酸性成分の吸着除去方法の好ましい実施形態において
は、本発明の活性炭を、酸性成分を含むガスと接触さ
せ、酸性成分を選択的に吸着除去する。
【0020】
【作用】付活剤としてKOH、NaOHを用いて活性炭
を製造する際の活性炭原料(C)が活性化する反応は次
の反応式で表される。
を製造する際の活性炭原料(C)が活性化する反応は次
の反応式で表される。
【0021】xC+3KOH→K2CO3+K+(3/
2)H2+(x−1)C xC+3NaOH→Na2CO3+Na+(3/2)H2
+(x−1)C ここで、本発明の好ましい実施形態においては、KO
H、NaOHまたは両者の混合物とCとの混合物は、重
量比で1:1〜10:1になるように、Cのモルxを調
節する。例えば、C:KOH=1:4(重量比)の場
合、次のモル反応式で示される。
2)H2+(x−1)C xC+3NaOH→Na2CO3+Na+(3/2)H2
+(x−1)C ここで、本発明の好ましい実施形態においては、KO
H、NaOHまたは両者の混合物とCとの混合物は、重
量比で1:1〜10:1になるように、Cのモルxを調
節する。例えば、C:KOH=1:4(重量比)の場
合、次のモル反応式で示される。
【0022】3.5C+3KOH→K2CO3+K+(3
/2)H2+2.5C 生成物中においては、800℃以上で加熱しているた
め、KとH2は蒸発、飛散しており、K2CO3と2.5
Cとの混合物(粗製活性炭)が生成する。これを重量比
で表すと、K2CO3=82%、C=18%となり、粗製
活性炭の大半はK2CO3であることが判る。
/2)H2+2.5C 生成物中においては、800℃以上で加熱しているた
め、KとH2は蒸発、飛散しており、K2CO3と2.5
Cとの混合物(粗製活性炭)が生成する。これを重量比
で表すと、K2CO3=82%、C=18%となり、粗製
活性炭の大半はK2CO3であることが判る。
【0023】通常、このようして得られる粗製活性炭を
繰り返し水洗することにより、アルカリ金属(Kまたは
Na)の炭酸塩(K2CO3またはNa2CO3)を0.0
1重量%以下となるまで完全に除去することができる。
本発明の好ましい実施形態においては、水洗を1回ない
し2回に省略することにより、アルカリ金属の炭酸塩を
5重量%以上含む活性炭を得ることができる。
繰り返し水洗することにより、アルカリ金属(Kまたは
Na)の炭酸塩(K2CO3またはNa2CO3)を0.0
1重量%以下となるまで完全に除去することができる。
本発明の好ましい実施形態においては、水洗を1回ない
し2回に省略することにより、アルカリ金属の炭酸塩を
5重量%以上含む活性炭を得ることができる。
【0024】本発明の活性炭によれば、アルカリ金属の
炭酸塩を5重量%以上含むので、酸性ガスの平衡吸着量
が極めて大きく、また、いったん化学吸着すると、例え
ば、塩酸はKClとH2CO3に、ギ酸はK(OOCH)
とH2CO3に中和され、脱着等を起こさない。
炭酸塩を5重量%以上含むので、酸性ガスの平衡吸着量
が極めて大きく、また、いったん化学吸着すると、例え
ば、塩酸はKClとH2CO3に、ギ酸はK(OOCH)
とH2CO3に中和され、脱着等を起こさない。
【0025】
【発明の効果】本発明の活性炭によれば、KまたはNa
の炭酸塩を多量に含むので、二酸化窒素、二酸化硫黄、
硫化水素、塩酸、ギ酸等の酸性成分を、極めて高い平衡
吸着量まで吸着することができる。本発明の活性炭によ
れば、KまたはNaの炭酸塩を多量に含み、かつ、比表
面積が比較的大きいので、密閉空間においてギ酸等の酸
性成分を短時間で許容される濃度以下になるまで吸着除
去することができる。
の炭酸塩を多量に含むので、二酸化窒素、二酸化硫黄、
硫化水素、塩酸、ギ酸等の酸性成分を、極めて高い平衡
吸着量まで吸着することができる。本発明の活性炭によ
れば、KまたはNaの炭酸塩を多量に含み、かつ、比表
面積が比較的大きいので、密閉空間においてギ酸等の酸
性成分を短時間で許容される濃度以下になるまで吸着除
去することができる。
【0026】
【実施例】原料としてメソカーボンマイクロビーズ(粒
径25μm)を用い、重量比4倍量のKOHを用い、4
80℃で混練混合後、850℃で活性化し、1回ないし
2回水洗後乾燥し、比表面積3000m2/gかつ細孔
容積1.9ml/gであり、K2CO3含有量がそれぞれ
5重量%(A)または10重量%(B)の活性炭を作
り、これを1.5mmφ×6mmLの円柱状に加圧成型
し、吸着用活性炭とした。比較として、同様の手法で活
性化し、15回繰り返し水洗し、K2CO3含有量を0.
1重量%とした活性炭(C)及び水蒸気活性化によるヤ
シガラ活性炭(比表面積800m2/g)にK2CO3を
1重量%添着した活性炭(D)を用いた。
径25μm)を用い、重量比4倍量のKOHを用い、4
80℃で混練混合後、850℃で活性化し、1回ないし
2回水洗後乾燥し、比表面積3000m2/gかつ細孔
容積1.9ml/gであり、K2CO3含有量がそれぞれ
5重量%(A)または10重量%(B)の活性炭を作
り、これを1.5mmφ×6mmLの円柱状に加圧成型
し、吸着用活性炭とした。比較として、同様の手法で活
性化し、15回繰り返し水洗し、K2CO3含有量を0.
1重量%とした活性炭(C)及び水蒸気活性化によるヤ
シガラ活性炭(比表面積800m2/g)にK2CO3を
1重量%添着した活性炭(D)を用いた。
【0027】これらを、20lのガラス製閉鎖循環式装
置に、各々0.5g充填し、硫化水素、塩酸、ギ酸を濃
度100ppm含む乾燥窒素ガスを、5l/minで装
置内を循環させ、吸着性能を測定した(温度20℃)。
結果を表1に示す。表1の結果より、10重量%のK2
CO3を含む活性炭(A)を用いると、硫化水素、塩
酸、ギ酸をそれぞれ70重量%以上、15重量%以上、
90重量%以上の平衡吸着量まで吸着できることが判明
した。また、5重量%のK2CO3を含み、比表面積30
00m2/gの活性炭(B)を用いると、20lの閉鎖
循環式装置内で濃度100ppmのギ酸を10ppmま
で吸着除去するのに、7分間で終了することが判明し
た。
置に、各々0.5g充填し、硫化水素、塩酸、ギ酸を濃
度100ppm含む乾燥窒素ガスを、5l/minで装
置内を循環させ、吸着性能を測定した(温度20℃)。
結果を表1に示す。表1の結果より、10重量%のK2
CO3を含む活性炭(A)を用いると、硫化水素、塩
酸、ギ酸をそれぞれ70重量%以上、15重量%以上、
90重量%以上の平衡吸着量まで吸着できることが判明
した。また、5重量%のK2CO3を含み、比表面積30
00m2/gの活性炭(B)を用いると、20lの閉鎖
循環式装置内で濃度100ppmのギ酸を10ppmま
で吸着除去するのに、7分間で終了することが判明し
た。
【0028】
【表1】 活性炭 比表面積 細孔 水洗 K2CO3 吸着量 ギ酸減少時間 容積 回数 含有量 g−ガス/g 100→10ppm m 2/g ml/g 重量% H 2S HCl ギ酸 分 A 3000 1.9 1 10 0.71 0.15 0.96 7.0 B 3000 1.9 2 5 0.69 0.13 0.90 8.0 C 3000 1.9 15 0.1 0.14 0.01 0.33 45.0 D 800 0.4 − 1.0 0.27 0.06 0.48 30.0
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/52 B01D 53/34 126 53/56 129A 53/68 134A B01J 20/20 134C
Claims (5)
- 【請求項1】 活性炭原料をKOHまたはNaOHと混
合し、400℃〜500℃まで加熱し、混練し、次いで
800℃以上の温度で活性化してアルカリ金属の炭酸塩
を含む粗製活性炭を得、粗製活性炭を水洗してKまたは
Naの炭酸塩を5重量%以上含む活性炭を得ることを特
徴とする活性炭の製造方法。 - 【請求項2】 活性炭原料としてメソカーボンマイクロ
ビーズを用いることを特徴とする請求項1に記載の活性
炭の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の製造方法によ
り製造される活性炭。 - 【請求項4】 比表面積が1000m2/g〜3000
m2/g、細孔容積が0.8ml/g〜2.2ml/g
の範囲にあり、かつ、KまたはNaの炭酸塩を5重量%
以上含むことを特徴とする活性炭。 - 【請求項5】 請求項3または4に記載の活性炭に、酸
性成分として、二酸化窒素、二酸化硫黄、硫化水素、塩
酸、硫酸、硝酸、ギ酸、酢酸またはフッ酸の少なくとも
1つを含むガスを接触させる酸性成分を吸着除去する方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7250397A JPH0986914A (ja) | 1995-09-28 | 1995-09-28 | 活性炭およびその製造方法ならびに酸性成分の吸着除去方法 |
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