JPH0981918A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents
薄膜磁気ヘッドInfo
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Abstract
SALバイアスにより発生する横バイアス磁界が安定せ
ず、バルクハウゼンノイズを低減させるのが困難であっ
た。 【解決手段】 横バイアス層9として、磁性体層9a
と、交換異方性結合により磁性体層9aをY方向へ磁化
する下部反強磁性層9bが用いられている。MR層4に
は縦バイアス層5によりX方向への縦バイアス磁界が与
えられるとともに、前記横バイアス層9によりY方向へ
の安定した横バイアス磁界が与えられる。よってMR層
4の磁化は、X軸方向とY軸方向の中間の方向へ安定
し、バルクハウゼンノイズを低減できる。
Description
置の磁気ヘッドなどに設けられて、磁気記録媒体からの
洩れ磁界を磁気抵抗効果を利用して検出する薄膜磁気ヘ
ッドに係り、特に、バルクハウゼンノイズを改善し、磁
気検出特性を向上させた薄膜磁気ヘッドに関する。
層)に対し、横バイアス磁界としてSALバイアスを与
える薄膜磁気ヘッドの正面図である。また図5では磁気
抵抗効果層(MR層)に対して縦バイアス磁界を与える
方法がハードバイアス方式であり、図6は縦バイアス磁
界を与える方法がエクスチェンジバイアス方式である。
(酸化アルミニウム)などの下部絶縁層1の上に、軟磁
性(SAL)層2、非磁性(SHUNT)層3、磁気抵
抗効果(MR)層4が順に積層されている。MR層4
は、X方向へトラック幅Twの寸法を有している。例え
ば、SAL層2はCo−Zr−Mo(コバルト−ジルコ
ニウム−モリブデン)系合金、SHUNT層3はTa
(タンタル)、MR層4はFe−Ni(鉄−ニッケル)
合金により成膜される。下部絶縁層1の上にはトラック
幅Twを開けてCo−Pt(コバルト−白金)合金ある
いはCo−Cr−Pt(コバルト−クロム−白金)合金
から成るハードバイアス方式の縦バイアス層5が積層さ
れており、さらにその上にCr(クロム)あるいはTa
(タンタル)などから成るリード層6が積層されてい
る。そしてMR層4およびリード層6の上に、Al2O3
などの上部絶縁層7が積層されている。
ス層5がX方向へ永久磁化されたハードバイアス層であ
り、この縦バイアス層5によりMR層4に対してX方向
への縦バイアス磁界が与えられ、MR層4がX方向に単
磁区化される。また、MR層4に対してY方向への横バ
イアス磁界を与える横バイアス層としてSAL層2が用
いられている。リード層6から縦バイアス層5を経てM
R層4にX方向への定常電流が与えられると、MR層4
にX軸回りの磁界が発生する。この磁界によりSAL層
(横バイアス層)2がY方向へ磁化され、さらにSAL
層2がMR層4にもたらす静磁結合エネルギーによっ
て、MR層4にY方向の横バイアス磁界が与えられる。
どの磁気記録媒体の移動方向はZ方向であり、磁気記録
媒体から磁気ヘッドに与えられる洩れ磁界の方向はY方
向である。この洩れ磁界によりMR層4の磁化の方向が
変わると、MR層4の電気抵抗が変化する。この抵抗値
の変化が電圧降下として検出され、磁気記録媒体からの
洩れ磁界が検出される。縦バイアス磁界と横バイアス磁
界により、MR層4の磁化の方向がX方向とY方向の中
間の角度に向けられ、これにより磁気記録媒体からの洩
れ磁界の変化に対し、MR層4の電気抵抗の変化が直線
性を有するようになる。
層1の上に、SAL層2、SHUNT層3、MR層4が
順に積層されている。MR層4の表面にはトラック幅T
wを開けて、縦バイアス層8とリード層6が積層されて
いる。図6では、縦バイアス層8が、例えばFe−Mn
(鉄−マンガン)合金などで形成された反強磁性層であ
る。縦バイアス層8が積層されているMR層4のB領域
では、両層の膜境界面での交換異方性結合により、MR
層4がX方向へ単磁区化され、これに誘発されてトラッ
ク幅Tw内のA領域のMR層4がX方向へ単磁区化され
る。また定常電流がリード層6を通ってMR層4に流れ
るときに発生する磁界がSAL層2をY方向へ磁化し、
このSAL層2がMR層4にもたらす静磁結合エネルギ
ーによって、MR層4にY方向の横バイアス磁界が与え
られる。そして図5に示したものと同様に、磁気記録媒
体からの洩れ磁界の変化に対しMR層4の電気抵抗の変
化が直線性を持つものとなる。
薄膜磁気ヘッドでは、縦バイアス層5または縦バイアス
層8からMR層4に与えられるX方向の縦バイアス磁界
と、SAL層2との静磁結合エネルギーによりMR層4
にY方向に与えられる横バイアス磁界とにより、MR層
4の磁化の方向がX軸方向とY軸方向の中間の角度に設
定され、これにより磁気記録媒体からの洩れ磁界の変化
に対し、電気抵抗値の変化が直線性を有するように設定
される。したがって、MR層4にX方向への縦バイアス
磁界を与えると共に、MR層4に対してY方向へ所定の
大きさの横バイアス磁界を与え、MR層4の磁化方向を
X軸方向とY軸方向の中間の角度に安定して向けること
が、バルクハウゼンノイズを低減する上で重要な要件と
なる。
は、MR層4に対して横バイアス磁界を与える方法とし
てSALバイアスが使用されている。このSALバイア
スは、MR層4に電流を与え、MR層4にX軸回りの磁
界を発生させてSAL層2を磁化させ、さらにSAL層
2からMR層4に対し静磁結合エネルギーによるY方向
への横バイアス磁界を与えるものとなっている。
る横バイアス磁界は、外部磁界の影響を受けやすく、外
部磁界が変化すると、MR層4に与えられる横バイアス
磁界が変動し、MR層4の磁化の方向が不安定になる。
またSAL層2からの横バイアス磁界を充分に発生させ
るためには、MR層4に大きな電流を与えることが必要
である。しかし実際の薄膜磁気ヘッドでは、定常電流が
MR層4のみならずSAL層2およびSHUNT層3に
も分流するため、MR層4のみに大きな電流を与えるこ
とが困難である。したがって、充分な横バイアス磁界を
発生させるのが難しい。
バイアス層5が使用されたものでは、SAL層2の両側
に縦バイアス層5が接触しているため、縦バイアス層5
からのX方向の磁界によりSAL層2の磁化方向が影響
を受け、MR層4にX軸回りの磁界が発生してSAL層
2がY方向に磁化されるとき、その磁化の方向が安定せ
ず、よってMR層4に対してY方向へ与えられる横バイ
アス磁界が不安定になりやすいものとなっている。
あり、磁気抵抗効果層に安定した横バイアス磁界を与え
ることができるようにして、バルクハウゼンノイズを低
減できる薄膜磁気ヘッドを提供することを目的としてい
る。
により単磁区化される磁気抵抗効果層と、前記磁気抵抗
効果層に横バイアス磁界を与える横バイアス層とを有す
る薄膜磁気ヘッドにおいて、前記横バイアス層が、磁性
体層と、交換異方性結合によりこの磁性体層を横方向に
磁化させる反強磁性層とから成るものである。
ル)、Ni−Mn(ニッケル−マンガン)合金、Pt−
Mn(白金−マンガン)合金、Fe−Mn(鉄−マンガ
ン)合金などにより形成される。あるいは、α−Fe2
O3(酸化鉄)などの耐腐食性に優れた磁性材料により
形成される。
て、前記横バイアス層として、横方向(Y方向)への磁
界を保持したハードバイアス層が設けられる。このハー
ドバイアス層は、例えばCo−Ni−Pt(コバルト−
ニッケル−白金)合金などで形成される。
与える縦バイアス層としては、磁気抵抗効果層の両側に
位置して縦方向に永久磁化されたハードバイアス層、ま
たは磁気抵抗効果層に密着し交換異方性結合により磁気
抵抗効果層に縦バイアス磁界を与えるエクスチェンジバ
イアス層が用いられる。
バイアス層の場合には、縦バイアス層と横バイアス層と
を互いに保磁力の相違する材料で形成しておくことによ
り、両バイアス層を互いに異なる方向へ永久磁化させる
ことが可能である。
交換異方性結合による磁界を与える反強磁性層であり、
横バイアス層が、磁性体層と反強磁性層とで構成される
場合には、縦バイアス層の反強磁性層と、横バイアス層
の反強磁性層とを、互いにブロッキング温度(キュリー
点温度)の異なる材料により形成する。これにより縦バ
イアス層の反強磁性層と、横バイアス層の反強磁性層と
で、交換異方性磁界の方向が相違するように設定するこ
とが可能である。
層が、磁性体層と、この磁性体層を交換異方性結合によ
り一方向に磁化する反強磁性層とで構成され、またはハ
ードバイアス層により構成されている。よって横バイア
ス層は、自らが横方向へ安定して単磁区化され磁化さ
れ、横バイアス層から磁気抵抗効果層に充分に大きい安
定した横バイアス磁界が与えられる。したがって、磁気
抵抗効果層では、磁化の方向がX軸方向とY軸方向の中
間の向きに確実に向けられ、バルクハウゼンノイズが低
減できるものとなる。
施形態と第2の実施形態の薄膜磁気ヘッドの正面図であ
り、共に縦バイアス層としてハードバイアス層が設けら
れているものである。図1に示す薄膜磁気ヘッドは、A
l2O3(酸化アルミニウム)などの下部絶縁層1の上
に、下部反強磁性層9b、磁性体層9a、非磁性(SH
UNT)層3、磁気抵抗効果(MR)層4が下から順に
積層されている。下部反強磁性層9bは例えばNiO
(酸化ニッケル)、Ni−Mn(ニッケル−マンガン)
合金、Pt−Mn(白金−マンガン)合金、Fe−Mn
(鉄−マンガン)合金などで形成され、磁性体層9aは
Fe−Ni(鉄−ニッケル)系合金などで形成されてい
る。図1に示す例では、磁性体層9aと下部反強磁性層
9bとで横バイアス層9が構成されている。下部反強磁
性層9bと磁性体層9aとの交換異方性結合により、磁
性体層9aがY方向へ単磁区化されて磁化され、その磁
界により、MR層4に対し、Y方向への横バイアス磁界
が与えられるものとなっている。
などの非磁性材料により形成され、MR層4はNi−F
e(ニッケル−鉄)合金などにより形成されている。ト
ラック幅Twを開けた両側では、下部絶縁層1の上に縦
バイアス層5が成膜されている。この縦バイアス層5
は、下部反強磁性層9b、磁性体層9a、SHUNT層
3およびMR層4の両端面に密着して成膜されている。
この縦バイアス層5は、保磁力の大きい強磁性材料で、
例えばCo−Pt(コバルト−白金)合金やCo−Cr
−Ta(コバルト−クロム−タンタル)合金などにより
形成され、縦バイアス層5はX方向へ永久磁化されたハ
ードバイアス層となっている。縦バイアス層5の上に
は、Cr(クロム)やTa(タンタル)などの比抵抗の
小さい材料により形成されたリード層6が積層されてい
る。
ス層5がハードバイアス層であり、ハードバイアス層の
X方向への永久磁化により、MR層4がX方向へ単磁区
化されて磁化される。また下部反強磁性層9bは交換異
方性結合により磁性体層9aをY方向へ単磁区化させ磁
化させるように機能する。磁性体層9aは前記交換異方
性結合により、Y方向へ確実に磁化されるため、この磁
性体層9aの磁化によりMR層4に対しY方向への静磁
結合エネルギーを与え、MR層4にY方向への安定した
横バイアス磁界を与えることができる。また定常電流
は、リード層6から縦バイアス層5を経てMR層4に与
えられ、MR層4ではX軸回りの磁界が発生し、磁性体
層9aはこのMR層4からの磁界の影響も受ける。すな
わち、磁性体層9aは、下部反強磁性層9bとの交換異
方性結合、および定常電流によりMR層4に発生した磁
界の双方によりY方向へ磁化され、その磁界によりMR
層4に安定した横バイアス磁界が与えられる。
と、前記磁性体層9aからの横バイアス磁界とにより、
MR層4の磁化の方向は、X軸方向とY軸方向の中間の
向きに安定する。磁気記録媒体からの洩れ磁界はY方向
へ与えられ、この洩れ磁界に応じてMR層4の磁化の方
向が変化し、電気抵抗値が変化するが、MR層4では安
定した横バイアス磁界により磁化の方向が安定している
ため、洩れ磁界の変化に対する電気抵抗値の変化の直線
性に優れ、バルクハウゼンノイズを低下できるようにな
る。
パッタ成膜された後に下部反強磁性層9bがY方向への
交換異方性を発揮できるように処理され、またハードバ
イアス層である縦バイアス層5をX方向へ永久磁化させ
るための処理が行われる。この処理方法として、まず最
初に、各層の成膜が完了したものを、Y方向の磁界中に
おいて、下部反強磁性層9bのブロッキング温度(キュ
リー点温度)以上の温度に加熱する。これにより下部反
強磁性層9bにY方向への交換異方性を持たせることが
できる。次に、縦バイアス層5の保磁力以上の大きさの
X方向への磁界を与え、縦バイアス層5をX方向へ永久
磁化される。このとき、前記ブロッキング温度以下でX
方向への磁界を与えれば、下部反強磁性層9bの交換異
方性がX方向の磁界の影響を受けることがない。あるい
は最初に縦バイアス層5の保磁力以上の大きさのX方向
への磁界を与えて、縦バイアス層5をX方向へ永久磁化
させ、次に下部反強磁性層9bのブロッキング温度以上
に加熱し、このときY方向へ前記保磁力よりも小さい磁
界をX方向へ与えて、下部反強磁性層9bに対しY方向
への交換異方性を持たせるようにしてもよい。上記工程
により、縦バイアス層5をX方向へ永久磁化させ、また
下部反強磁性層9bと磁性体層9aとの交換異方性結合
によりY方向への横バイアス磁界を発生させることが可
能になる。
て、下部反強磁性層9bとしてα−Fe2O3を使用して
もよい。α−Fe2O3は耐腐蝕性に優れた材料であり、
この材料を使用することにより、耐食性に優れた薄膜磁
気ヘッドを構成できる。またα−Fe2O3は、NiO、
Ni−Mn合金、Pt−Mn合金、Fe−Mn合金と同
様に、磁性体層9aに対し数十(Oe;エルステッド)
の交換異方性磁界(Hex)を与えることができる。し
かもα−Fe2O3と密着した磁性体層9aは保磁力(H
c)が大きくなり、その保磁力は数百(Oe)に達し、
この保持力は、通常のハードバイアス方式におけるハー
ド膜の保持力に匹敵する。よって、下部反強磁性層9b
としてα−Fe2O3を用いると、磁性体層9aは交換異
方性結合によりY方向に磁化されるのみならず、永久磁
化によってもY方向への磁界を発生でき、MR層4に与
えられる横バイアス磁界がさらに安定したものとなる。
たものにおいて磁性体層9aおよび下部反強磁性層9b
の代わりの横バイアス層としてハード層10を形成した
ものであり、図2におけるハード層10以外の層の構造
は図1に示したものと同じである。ハード層10は例え
ばCo−Ni−Pt(コバルト−ニッケル−白金)合金
などの保磁力の大きい磁性材料で形成されて、Y方向に
永久磁化されている。
あるハード層10がY方向へ永久磁化されているため、
このハード層10のY方向への磁化により、MR層4に
対してY方向へ安定した横バイアス磁界を与えることが
できる。また縦バイアス層5のX方向への永久磁化によ
り、MR層4にX方向への縦バイアス磁界が与えられ
る。この縦バイアス磁界と前記横バイアス磁界とで、M
R層4の磁化の方向が、X軸方向とY軸方向の中間へ安
定して向けられ、磁気記録媒体からの洩れ磁界の変化に
対して、MR層4の電気抵抗値の変化が直線性を保つよ
うになる。
アス層5と、横バイアス層であるハード層10とが、共
に永久磁化されたハードバイアス層であり、また縦バイ
アス層5の磁化の方向(X方向)と、ハード層10の磁
化の方向(Y方向)とは直交している。このように、異
なる方向へ磁化されたハードバイアス層を設けるために
は、縦バイアス層5とハード層10とを保磁力の相違す
る材料により形成すればよい。
りも保持力の大きい材料により形成する。薄膜磁気ヘッ
ドの各層が成膜された状態で、保磁力の大きい縦バイア
ス層5を最初に磁化する。すなわち、縦バイアス層5の
保持力よりも大きいX方向への磁界を与えて縦バイアス
層5をX方向へ磁化する。次に、縦バイアス層5の保磁
力よりも小さく且つハード層10の保磁力よりも大きい
Y方向への磁界を与え、ハード層10をY方向へ磁化さ
せればよい。なお、ハード層10を縦バイアス層5より
も保磁力の大きい材料により形成した場合には、最初に
ハード層10をY方向へ磁化させ、次に縦バイアス層5
をX方向へ磁化させればよい。
第4の実施形態を示す薄膜磁気ヘッドの正面図であり、
共に縦バイアス層として反強磁性層が用いられたエクス
チェンジバイアス方式である。図3に示す薄膜磁気ヘッ
ドは、下部絶縁層1の上に下部反強磁性層9b、磁性体
層9a、SHUNT層3、MR層4が下から順に積層さ
れている。MR層4の上にはトラック幅(Tw)を開け
て縦バイアス層8が積層されており、さらにその上にリ
ード層6が積層されている。リード層6およびMR層4
の上には上部絶縁層7が積層されている。
部反強磁性層9bと磁性体層9aとで、横バイアス層9
が構成されている。下部反強磁性層9bには例えばFe
−Mn合金あるいはNi−Mn合金などが使用され、磁
性体層9aはFe−Ni合金などにより形成されてい
る。また縦バイアス層8はFe−Mn合金などで形成さ
れている。
ス層8とMR層4との交換異方性結合により、MR層4
がX方向へ単磁区化されて磁化される。また横バイアス
層9では、磁性体層9aと下部反強磁性層9bとの交換
異方性結合により磁性体層9aがY方向へ磁化され、こ
の磁性体層9aとMR層4との静磁結合エネルギーによ
りMR層4に対してY方向への横バイアス磁界が与えら
れる。横バイアス層9での交換異方性結合により、MR
層4に対して安定した横バイアス磁界が与えられるもの
となる。
方向への交換異方性磁界を発揮する反強磁性層であり、
横バイアス層9の下部反強磁性層9bは、Y方向へ交換
異方性磁界を発揮するものとなっている。このように異
なる方向へ交換異方性を有する2つの反強磁性層を設け
る場合には、両反強磁性層を、ブロッキング温度(キュ
リー点温度)の相違する材料により形成すればよい。
温度が縦バイアス層8のブロッキング温度よりも高い場
合には、各層の成膜が完了した時点で、薄膜磁気ヘッド
をY方向への磁界を与えて下部反強磁性層9bのブロッ
キング温度以上に加熱する。これにより下部反強磁性層
9bがY方向への交換異方性を有するようになる。次
に、X方向への磁界を与え、縦バイアス層8のブロッキ
ング温度以上で且つ下部反強磁性層9bのブロッキング
温度以下の温度で加熱する。これにより、縦バイアス層
8がX方向への交換異方性を有するようになる。なお、
縦バイアス層8のブロッキング温度が下部反強磁性層9
bのブロッキング温度よりも高い場合にも、上記と同様
の処理により各層に交換異方性を持たせることができ
る。
に示すものにおいて、磁性体層9aおよび下部反強磁性
層9bの代わりの横バイアス層としてハード層10が設
けられたものである。ハード層10は、Co−Cr−P
t合金などにより形成され、Y方向へ永久磁化されてい
る。図4に示す薄膜磁気ヘッドでは、ハード層10のY
方向への永久磁化により、MR層4に対しY方向への安
定した横バイアス磁界を与えることができる。この横バ
イアス磁界と、縦バイアス層8の交換異方性結合による
縦バイアス磁界とで、磁気記録媒体からの洩れ磁界に対
するMR層4の抵抗値の変化の直線性を持たせることが
できる。
したものと同様に、ハード層10の保磁力よりも大きい
Y方向の磁界により、ハード層10をY方向へ磁化さ
せ、次にハード層10の保磁力よりも小さいX方向への
磁界を与えて、縦バイアス層8のブロッキング温度以上
の温度で加熱し、縦バイアス層8にX方向への交換異方
性を持たせればよい。
ス層として、磁性体層とこれを交換異方性結合により一
方向に磁化する反強磁性層、またはハードバイアス層を
使用することにより、磁気抵抗効果層に安定した横バイ
アス磁界を与えることができる。よって、横バイアス層
の磁化方向の変動に起因するバルクハウゼンノイズを低
減することができ、薄膜磁気ヘッドの磁気検出特性を向
上することができる。
す正面図、
す正面図、
す正面図、
す正面図、
磁気ヘッドの正面図、
来の薄膜磁気ヘッドの正面図、
Claims (4)
- 【請求項1】 縦バイアス層により単磁区化される磁気
抵抗効果層と、前記磁気抵抗効果層に横バイアス磁界を
与える横バイアス層とを有する薄膜磁気ヘッドにおい
て、前記横バイアス層が、磁性体層と、交換異方性結合
によりこの磁性体層を横方向に磁化させる反強磁性層と
から成ることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 縦バイアス層により単磁区化される磁気
抵抗効果層と、前記磁気抵抗効果層に横バイアス磁界を
与える横バイアス層とを有する薄膜磁気ヘッドにおい
て、前記横バイアス層は、横方向への磁界を保持したハ
ードバイアス層であることを特徴とする薄膜磁気ヘッ
ド。 - 【請求項3】 縦バイアス層がハードバイアス層である
請求項1または2記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項4】 縦バイアス層が反強磁性層である請求項
1または2記載の薄膜磁気ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23238595A JP3450546B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 薄膜磁気ヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23238595A JP3450546B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 薄膜磁気ヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0981918A true JPH0981918A (ja) | 1997-03-28 |
JP3450546B2 JP3450546B2 (ja) | 2003-09-29 |
Family
ID=16938411
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23238595A Expired - Fee Related JP3450546B2 (ja) | 1995-09-11 | 1995-09-11 | 薄膜磁気ヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3450546B2 (ja) |
-
1995
- 1995-09-11 JP JP23238595A patent/JP3450546B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3450546B2 (ja) | 2003-09-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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