[go: up one dir, main page]

JPH0952261A - 射出成形用金型 - Google Patents

射出成形用金型

Info

Publication number
JPH0952261A
JPH0952261A JP20608195A JP20608195A JPH0952261A JP H0952261 A JPH0952261 A JP H0952261A JP 20608195 A JP20608195 A JP 20608195A JP 20608195 A JP20608195 A JP 20608195A JP H0952261 A JPH0952261 A JP H0952261A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cavity
plate
reel
mold
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20608195A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukio Watanabe
幸男 渡辺
Yuji Okawa
雄二 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP20608195A priority Critical patent/JPH0952261A/ja
Publication of JPH0952261A publication Critical patent/JPH0952261A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形温度が互いに異なる被成形材料によって
成形される形状が異なる成形体を同時に高精度にそれぞ
れ成形する。 【解決手段】 第1の樹脂材料が充填されて上リール板
2Aが成形される上リール用キャビティ部6、16と第
2の樹脂材料が充填されて下リール板2Bが成形される
下リール用キャビティ部7、17とが設けられた固定側
型板3A及び可動側型板4Aと、これら固定側型板3A
及び可動側型板4Aに上リール用キャビティ部6、16
と下リール用キャビティ部7、17との対向間に間隙と
して形成されて上リール用キャビティ部6、16及び下
リール用キャビティ部7、17との間の互いの熱伝達を
妨げる断熱スリット15A、15Bとを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、樹脂材料
等の被成形材料によって成形体を成形するキャビティ部
を有する一対の型体から構成される射出成形用金型に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、成形温度が異なる被成形材料に
よって成形される形状が異なる成形体は、異なる射出成
形用金型によってそれぞれ別々に成形されている。例え
ば、射出成形用金型によって各部材が成形されるテープ
カートリッジは、上ハーフと下ハーフとを組み合わせて
構成したカートリッジケースの内部に磁気テープを周面
に巻回する供給側テープリール及び巻取り側テープリー
ルとが回転自在に収納されている。
【0003】供給側テープリール及び巻取り側テープリ
ールは、それぞれ上下一対の上リール板及び下リール板
と、下リール板に一体に形成されたリールハブと、クラ
ンパーとから構成されており、リール押さえ板及びリー
ル押さえバネによって下ハーフ側に押圧された状態でカ
ートリッジケース内にそれぞれ回転自在に収納されてい
る。
【0004】そして、上述したテープリールを構成する
上リール板は、アクリロニトリル(AS)を被成形材料
として形成されており、磁気テープを視認できるように
透明性が確保されている。また、下リール板は、ポリア
セタール(POM)を被成形材料として形成されてお
り、下ハーフに押圧された状態で回転される際の耐摩耗
性が確保されている。
【0005】したがって、テープリールは、製造工程に
おいて、上リール板及び下リール板の被成形材料が異な
ることによって各成形温度が異なるため、これら上リー
ル板及び下リール板を各々専用の射出成形用金型を用い
てそれぞれ別々に成形されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、テー
プリールの製造工程においては、上リール板及び下リー
ル板が各々専用の射出成形用金型を用いてそれぞれ別々
に成形されているため、射出成形用金型の製造コストが
かさむとともに、被成形材料を射出充填する成形機もそ
れぞれ必要であるため、上リール板及び下リール板の生
産コストがかさむという問題があった。
【0007】また、上リール板及び下リール板は、互い
に組み合わされる一対の部材であるため、これら上リー
ル板及び下リール板の生産数量をそれぞれ管理する必要
があり、別々に成形することによって生産数量の調整等
の不都合があった。
【0008】そこで、本発明は、成形温度が異なる被成
形材料によって成形される形状が異なる成形体を同時に
高精度にそれぞれ成形することを可能とする射出成形用
金型を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を達成するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明に係る射出成形用金型は、第1の被成形材
料が射出充填されて第1の成形体が成形される第1のキ
ャビティ部と、第2の被成形材料が射出充填されて第2
の成形体が成形される第2のキャビティ部とを備える。
そして、これら第1のキャビティ部と第2のキャビティ
部との対向間には、間隙とされてこれらキャビティ部間
の互いの熱伝達を妨げる断熱スリットが設けられる。ま
た、断熱スリットには、第1のキャビティ部と第2のキ
ャビティ部との間の互いの熱伝達を遮断する断熱材料を
配設する。
【0010】また、本発明に係る射出成形用金型は、第
1のキャビティ部と第2のキャビティ部とをそれぞれ冷
却する冷却液循環路を備える。
【0011】上述した射出成形用金型によれば、断熱ス
リットに内在する空気層によって、第1の被成形材料が
射出充填された第1のキャビティ部と、第2の被成形材
料が射出充填された第2のキャビティ部との間の互いの
熱伝達が遮断される。このため、この射出成形用金型
は、第1のキャビティ部に充填された第1の被成形材料
と第2のキャビティ部に充填された第2の被成形材料と
の各成形温度をそれぞれ制御することが容易とされる。
したがって、第1のキャビティ部及び第2のキャビティ
部には、成形温度が互いに異なる第1の被成形材料及び
第2の被成形材料によって第1の成形体及び第2の成形
体が同時にそれぞれ成形される。
【0012】また、この射出成形用金型は、断熱スリッ
トに、断熱材料を配設することによって、第1のキャビ
ティ部と第2のキャビティ部との間の互いの熱伝達が更
に遮断される。さらに、この射出成形用金型は、第1の
キャビティ部と第2のキャビティ部とをそれぞれ冷却す
る冷却液循環路を備えることによって、第1の被成形材
料及び第2の被成形材料の成形温度が容易にそれぞれ制
御される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について、テープカートリッジのテープリールを構成す
る上リール板及び下リール板をそれぞれ成形するために
採用された射出成形用金型を図1乃至図8を参照して説
明する。実施形態射出成形用金型1は、図1乃至図4に
示すように、固定型体3と、この固定型体3に対して接
離動作されて組み合わされる可動型体4とから構成され
ている。
【0014】固定型体3は、図1、図3及び図4に示す
ように、概略、上リール板2A及び下リール板2Bを成
形する固定側型板3Aと、この固定側型板3Aに積層し
て組み付けられた固定側受板3B、ランナーストリッパ
プレート3C、固定側取付け板3Dと、固定側型板3A
に樹脂材料を充填するスプールブッシュ3Eとを備えて
構成されている。
【0015】固定側型板3Aには、上リール板2Aが成
形される上リール用キャビティ部6が設けられた上リー
ル用コア8と、下リール板2Bが成形される下リール用
キャビティ部7が設けられた下リール用コア9とがそれ
ぞれ組み付けられている。この上リール用キャビティ部
6には、第1の樹脂材料としてアクリロニトリル(A
S)が射出充填され、またこの下リール用キャビティ部
7には、第2の樹脂材料としてポリアセタール(PO
M)が射出充填される。
【0016】この固定側受板3Bは、固定側型板3Aに
重ね合わされて組み付けられており、射出充填された樹
脂材料を上リール用キャビティ部6及び下リール用キャ
ビティ部7にそれぞれ導くゲート部10が設けられてい
る。このゲート部10は、いわゆるピンポイントゲート
とされており、上記キャビティ部6、7側が縮径された
円錐状に形成されている。また、固定側受板3Bには、
ゲート部10と連通されたランナースプール11が設け
られている。
【0017】ランナーストリッパプレート3Cは、固定
側受板3Aに設けられたランナースプール11に重ね合
わされた状態で組み付けられている。固定側取付け板3
Dは、ランナーストリッパプレート3Cに重ね合わされ
て組み付けられており、図示しないフレーム構体に取り
付けられて支持される。
【0018】スプールブッシュ3Eは、射出された樹脂
材料をランナースプール11に導くスプール12を内部
に有し、ランナーストリッパプレート3C及び固定側取
付け板3Dに組み付けられている。また、このスプール
ブッシュ3Eの一端部には、図示しない射出成形機のノ
ズルが連結されるロケート板3Fが取り付けられてい
る。
【0019】また、固定型体3には、ランナースプール
11に樹脂材料が充填されて成形されたランナーを保持
するランナーロックピン3Gが設けられている。このラ
ンナーロックピン3Gは、一端部がランナースプール1
1に臨んで設けられている。
【0020】そして、上述した固定型体3の固定側型板
3Aには、本実施形態の要部である断熱スリット15A
が、上リール用コア8と下リール用コア9との対向間の
中央に亘って所定寸法の間隙として凹設されている。こ
の断熱スリット15Aは、上リール用コア8の上リール
用キャビティ部6と下リール用コア9の下リール用キャ
ビティ部7とにそれぞれ充填された第1の樹脂材料及び
第2の樹脂材料との間で互いに熱が伝達することが、間
隙に内在する空気層によって妨げている。この断熱スリ
ット15Aは、固定型体3に可動型体4が型締めされた
際、可動型体4に設けられた後述する断熱スリット15
Bと突き合わせられる。
【0021】可動型体4には、図2、図3及び図4に示
すように、概略、上リール板2A及び下リール板2Bを
成形する可動側型板4Aと、この可動側型板4Aに積層
して組み付けられた可動側受板4B、成形された上リー
ル板2A及び下リール板2Bを可動側型板4Aから突き
出すイジェクトピン4Cと、このイジェクトピン4Cを
支持する第1のイジェクト板4D及び第2のイジェクト
板4Eと、第2のイジェクト板4Eに積層して組み付け
られたスペーサ板4F、可動側取付け板4Gとを備えて
構成されている。
【0022】可動側型板4Aには、上リール板2Aが成
形される上リール用キャビティ部16が設けられた上リ
ール用コア18と、下リール板2Bが成形される下リー
ル用キャビティ部17が設けられた下リール用コア19
とがそれぞれ組み付けられている。可動側受板4Bは、
可動側型板4Aに重ね合わされて組み付けられている。
【0023】イジェクトピン4Cは、第1のイジェクト
板4D及び第2のイジェクト板4Eに、上リール用キャ
ビティ部16及び下リール用キャビティ部17とに一端
部が臨んで設けられている。そして、イジェクトピン4
Cは、図示しない油圧シリンダに駆動されることによっ
て、一端部が上リール用キャビティ部16及び下リール
用キャビティ部17に突き出されて、成形された上リー
ル板2A及び下リール板2Bをそれぞれ剥離させる。
【0024】第1のイジェクト板4Dは、可動側受板4
Bに重ね合わされて組み付けられており、また第2のイ
ジェクト板4Eは、第1のイジェクト板4Dに重ね合わ
されて組み付けられている。
【0025】スペーサ板4Fは、第2のイジェクト板4
Eに重ね合わされて組み付けられている。可動側取付け
板4Gは、スペーサ板4Fに重ね合わされて組み付けら
れており、図示しない基体に取り付けられて支持され
る。
【0026】そして、射出成形用金型1には、固定型体
3及び可動型体4にガイド軸25が設けられており、こ
のガイド軸25によって、固定型体4に対して可動型体
3が接離動作可能に支持されている。
【0027】上述した可動型体4の可動側型板4Aに
は、本実施形態の要部である断熱スリット15Bが、上
リール用コア18と下リール用コア19との対向間の中
央に亘って所定寸法の間隙として凹設されている。この
断熱スリット15Bは、上リール用コア18の上リール
用キャビティ部16と下リール用コア19の下リール用
キャビティ部17とにそれぞれ充填された第1の樹脂材
料及び第2の樹脂材料との間で互いに熱が伝達すること
が、間隙に内在する空気層によって妨げている。そし
て、この断熱スリット15Bは、固定側型板3Aに凹設
された断熱スリット15Aに突き合わせられる。
【0028】また、上述した断熱スリット15A、15
Bには、充填される樹脂材料や成形形状等に応じて、熱
伝達を遮断する断熱材料を適宜設ける構成としてもよ
い。射出成形用金型1は、断熱スリット15A、15B
に断熱材料が設けられることによって、上リール用キャ
ビティ部6、16及び下リール用キャビティ部7、17
との間の互いの熱伝達が更に妨げられるため、互いの熱
による悪影響が防止される。
【0029】また、上述した固定型体3及び可動型体4
には、上リール用キャビティ部6、16及び下リール用
キャビティ部7、17をそれぞれ冷却する冷却水循環路
20が設けられている。この冷却水循環路20は、固定
型体3に設けられ上リール用キャビティ部6及び下リー
ル用キャビティ部7をそれぞれ冷却する上リール用冷却
水路20A及び下リール用冷却水路20Bと、可動型体
4に設けられ上リール用キャビティ部16及び下リール
用キャビティ部17をそれぞれ冷却する上リール用冷却
水路20C及び下リール用冷却水路20Dとから構成さ
れている。
【0030】固定型体3に設けられた上リール用冷却水
路20A及び下リール用冷却水路20Bは、図5及び図
6に示すように、冷却水が供給される供給部21A、2
2Aと、この供給部から供給された冷却水によって上リ
ール用キャビティ部6及び下リール用キャビティ部7を
冷却する冷却部21B、21C及び冷却部22B、22
Cと、これら冷却部21B、21C及び冷却部22B、
22Cを連結する連結部21D、22Dと、冷却部21
B、21C及び冷却部22B、22Cから冷却水が排出
される排出部21E、22Eと、この排出部21E、2
2Eと連結されて冷却水を循環させる循環部21F、2
2Fとから構成されている。
【0031】供給部21A、22Aは、固定側受板3B
の一方側面部に設けられており、冷却水を供給する図示
しない冷却水循環装置と供給管を介して連結されてい
る。冷却部21B、21C及び冷却部22B、22C
は、上リール用コア8及び下リール用コア9に、上リー
ル用キャビティ部6及び下リール用キャビティ部7に亘
って略C字状に形成されており、一端部が供給部21
A、22Aに連結されている。
【0032】連結部21D、22Dは、固定側受板3B
に設けられており、両端部が冷却部21B、21C及び
冷却部22B、22Cと連結されている。排出部21
E、22Eは、固定側受板3Bの他方側面部に設けられ
ており、一端部が冷却部21C、22Cと連結されてい
る。循環部21F、22Fは、固定側受板3Bに、連結
部21D、22Dと平行に設けられている。この循環部
21F、22Fは、一端部が排出部21E、22Eと連
結されており、また他端部が冷却水循環装置と連結され
ている。
【0033】つぎに、可動型体4に設けられた上リール
用冷却水路20C及び下リール用冷却水路20Dは、図
7及び図8に示すように、冷却水が供給される供給部2
3A、24Aと、この供給部から供給された冷却水によ
って上リール用キャビティ部6及び下リール用キャビテ
ィ部7を冷却する冷却部23B、23C及び冷却部24
B、24Cと、これら冷却部23B、23C及び冷却部
24B、24Cを連結する連結部23D、24Dと、冷
却部23B、23C及び冷却部24B、24Cと連結さ
れて冷却水を循環させる循環部23E、24Eとから構
成されている。
【0034】供給部23A、24Aは、可動側受板4B
の一方側面部に設けられており、冷却水を供給する冷却
水循環装置と供給管を介して連結されている。冷却部2
3B、23C及び冷却部24B、24Cは、上リール用
コア18及び下リール用コア19に、上リール用キャビ
ティ部16及び下リール用キャビティ部17に亘って略
C字状に形成されており、一端部が供給部23A、24
Aに連結されている。
【0035】連結部23D、24Dは、可動側受板4B
に設けられており、両端部が冷却部23B、23C及び
冷却部24B、24Cと連結されている。循環部23
E、24Eは、可動側受板4Bに、連結部23D、24
Dと平行に設けられている。この循環部23E、24E
は、一端部が冷却部23C、24Cと連結されており、
また他端部が冷却水循環装置と連結されている。
【0036】以上のように構成された上リール用冷却水
路20A及び下リール用冷却水路20Bは、冷却水循環
装置から冷却水が供給されることによって、図5及び図
6中に示す矢印方向に沿って、供給部21A、22A、
冷却部21B、22B、連結部21D、22D、冷却部
21C、22C、排出部21E、22E、循環部21
F、22Fの順に冷却水が流通される。
【0037】また、上リール用冷却水路20C及び下リ
ール用冷却水路20Dは、冷却水循環装置から冷却水が
供給されることによって、図7及び図8中に示す矢印方
向に沿って、供給部23A、24A、冷却部23B、2
4B、連結部23D、24D、冷却部23C、24C、
循環部23E、24Eの順に冷却水が流通される。
【0038】上述したように、冷却水循環路20は、上
リール用冷却水路20A、20C及び下リール用冷却水
路20B、20Dをそれぞれ備えることによって、上リ
ール用キャビティ部6、16及び下リール用キャビティ
部7、17とに充填された第1の樹脂材料及び第2の樹
脂材料の成形温度をそれぞれ制御することが可能とされ
る。
【0039】なお、上リール用冷却水路20A、20C
及び下リール用冷却水路20B、20Dには、冷却水の
温度を検出する温度センサを設けてもよい。
【0040】以上のように構成された射出成形用金型1
について、上リール板2A及び下リール板2Bを成形す
る状態を図4を参照して説明する。まず、射出成形用金
型1は、型締め手段によって固定型体3に対して可動型
体4が近接され、油圧力により押し付けられて型締めさ
れる。射出成形用金型1は、固定型体3に可動型体4が
型締めされることによって、互いに突き合わされた上リ
ール用キャビティ部6、16及び下リール用キャビティ
部7、17とに型空間が形成される。
【0041】そして、この型空間内には、スプールブッ
シュ3Eのスプール12を通じて熔融状態の第1の樹脂
材料及び第2の樹脂材料がそれぞれ射出されて、ランナ
ースプール11を経て型空間内に案内され、第1の樹脂
材料及び第2の樹脂材料が所定の圧力を以て充填され
る。熔融状態の第1の樹脂材料及び第2の樹脂材料は、
型空間内にて冷却凝固されることによって、上リール板
2A及び下リール板2Bがそれぞれ成形される。
【0042】その後、可動型体4は、型締め手段によっ
て、成形された上リール板2A及び下リール板2Bが付
着した状態で、固定型体3から離間されて型開きされ
る。そして、離型工程として、可動型体4の可動側型板
4A上の上リール板2A及び下リール板2Bは、図示し
ないエアブロー溝に加圧空気が供給されてこの加圧空気
によって、上リール用キャビティ部16及び下リール用
キャビティ部17から僅かに浮き上がる。この後、上リ
ール板2A及び下リール板2Bは、イジェクトピン4C
が突出されることによって、可動型体4の上リール用キ
ャビティ部16及び下リール用キャビティ部17からそ
れぞれ剥離されて回収される。
【0043】上述したように、実施形態射出成形用金型
1は、固定側型板3A及び可動側型板4Aに、上リール
用キャビティ部6、16と下リール用キャビティ部7、
17との対向間に位置して、互いの熱伝達を遮断する断
熱スリット15A、15Bが設けられたことによって、
第1の樹脂材料及び第2の樹脂材料とが互いの熱伝達に
よる悪影響が防止されて、各成形温度を別々にそれぞれ
制御することが可能となるため、成形温度及び成形形状
の異なる上リール板2Aと下リール板2Bとを同時にそ
れぞれ成形するとともに形状、寸法を高精度にそれぞれ
成形することができる。
【0044】また、この射出成形用金型1によれば、成
形温度の異なる成形材料によって異なる形状の上リール
板2A及び下リール板2Bを同時にそれぞれ成形するこ
とができることによって、これら上リール板2A及び下
リール板2Bの専用の射出成形用金型を必要としないた
め、射出成形用金型の製造コストと低減するとともに、
生産効率が向上されてテープリールの生産コストを低減
することができる。
【0045】さらに、この射出成形用金型1は、断熱ス
リット15A、15Bに、断熱材料を配設することによ
って、上リール用キャビティ部6、16と下リール用キ
ャビティ部7、17との間の互いの熱伝達を更に遮断す
ることができるため、各成形温度を別々にそれぞれ制御
することが更に容易とされる。
【0046】また、この射出成形用金型1は、上リール
用キャビティ部6、16と下リール用キャビティ部7、
17とをそれぞれ冷却する冷却液循環路20を備えるこ
とによって、第1の被成形材料及び第2の被成形材料の
各成形温度を容易且つ別々にそれぞれ制御すること可能
とされる。
【0047】なお、本実施形態に係る射出成形用金型1
は、断熱スリット15A、15Bが固定側型板3A及び
可動側型板4Aに設けられた構成とされたが、ランナー
スプール11の第1の樹脂材料と第2の樹脂材料との硬
化速度に差をつけることが目的であり、固定型体3の固
定側受板3B及びランナーストリッパプレート3Cに設
ける構成としてもよい。
【0048】また、本実施形態に係る射出成形用金型1
が備える冷却水循環路20には、冷却液として冷却水が
採用されたが、成形条件等に応じて、例えば、オイル等
の他の冷却液を採用してもよいことは勿論である。
【0049】
【発明の効果】上述したように本発明に係る射出成形用
金型によれば、第1のキャビティ部と第2のキャビティ
部との対向間に、熱伝達を妨げる断熱スリットが設けら
れたことによって、第1のキャビティ部及び第2のキャ
ビティ部との成形温度をそれぞれ別々に制御することが
可能となるため、成形温度の異なる第1の被成形材料及
び第2の被成形材料とによって異なる形状の第1の成形
体及び第2の成形体とを同時にそれぞれ成形するととも
に形状、寸法を高精度にそれぞれ成形することが可能と
される。
【0050】また、この射出成形用金型によれば、成形
温度の異なる第1の被成形材料及び第2の被成形材料と
によって異なる形状の第1の成形体及び第2の成形体と
を同時にそれぞれ成形することができることによって、
第1の成形体及び第2の成形体の専用の射出成形用金型
をそれぞれ必要としないため、射出成形用金型の製造コ
ストと低減するとともに、成形体の生産コストを低減す
ることができる。
【0051】さらに、この射出成形用金型は、断熱スリ
ットに、断熱材料を配設することによって、第1のキャ
ビティ部と第2のキャビティ部との間の互いの熱伝達を
更に遮断することができる。また、この射出成形用金型
は、第1のキャビティ部と第2のキャビティ部とをそれ
ぞれ冷却する冷却液循環路を備えることによって、第1
の被成形材料及び第2の被成形材料の各成形温度を容易
且つ別々にそれぞれ制御すること可能とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態射出成形用金型を構成す
る固定型体を示す平面図である。
【図2】同射出成形用金型を構成する可動型体を示す平
面図である。
【図3】同射出成形用金型を示す側面縦断面図である。
【図4】同射出成形用金型を示すA−A、B−B縦断面
図である。
【図5】同射出成形用金型を構成する固定型体に設けら
れた冷却水循環路を説明するために示す平面図である。
【図6】同射出成形用金型を構成する固定型体に設けら
れた冷却水循環路を説明するために示す縦断面図であ
る。
【図7】同射出成形用金型を構成する可動型体に設けら
れた冷却水循環路を説明するために示す平面図である。
【図8】同射出成形用金型を構成する可動型体に設けら
れた冷却水循環路を説明するために示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 射出成形用金型 2A 上リール板(第1の成形体) 2B 下リール板(第2の成形体) 3 固定型体 4 可動型体 6 固定型体の第1のキャビティ部(第1のキャビティ
部) 7 固定型体の第2のキャビティ部(第2のキャビティ
部) 15A 固定型体の断熱スリット 15B 可動型体の断熱スリット 16 可動型体の第1のキャビティ部(第1のキャビテ
ィ部) 17 可動型体の第2のキャビティ部(第2のキャビテ
ィ部) 20 冷却水循環路(冷却液循環路)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出充填された樹脂材料を成形するキャ
    ビティ部が互いに対向する位置にそれぞれ形成されこれ
    らキャビティ部に対して接離動作される一対の型体から
    構成される射出成形用金型において、 第1の被成形材料が射出充填されて第1の成形体が成形
    される第1のキャビティ部と、 第2の被成形材料が射出充填されて第2の成形体が成形
    される第2のキャビティ部と、 これら第1のキャビティ部と第2のキャビティ部との対
    向間に間隙として形成されてこれらキャビティ部間の互
    いの熱伝達を妨げる断熱スリットとを備え、 第1のキャビティ部及び第2のキャビティ部は、断熱ス
    リットによって互いの熱伝達が妨げられて、第1の被成
    形材料及び第2の被成形材料の各成形温度がそれぞれ制
    御されることによって、第1の成形体及び第2の成形体
    とを同時にそれぞれ成形することを特徴とする射出成形
    用金型。
  2. 【請求項2】 断熱スリットは、一対の型体が備える各
    型板にそれぞれ設けられたことを特徴とする請求項1に
    記載の射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 第1のキャビティ部と第2のキャビティ
    部とをそれぞれ冷却する冷却液循環路を備えることを特
    徴とする請求項1に記載の射出成形用金型。
  4. 【請求項4】 断熱スリットには、第1のキャビティ部
    と第2のキャビティ部との間の互いの熱伝達を遮断する
    断熱材料が配設されることを特徴とする請求項1に記載
    の射出成形用金型。
JP20608195A 1995-08-11 1995-08-11 射出成形用金型 Pending JPH0952261A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20608195A JPH0952261A (ja) 1995-08-11 1995-08-11 射出成形用金型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20608195A JPH0952261A (ja) 1995-08-11 1995-08-11 射出成形用金型

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0952261A true JPH0952261A (ja) 1997-02-25

Family

ID=16517516

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20608195A Pending JPH0952261A (ja) 1995-08-11 1995-08-11 射出成形用金型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0952261A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1174242A2 (de) * 2000-07-12 2002-01-23 Richard Herbst GmbH Vefahren und Vorrichtung zum Spritzgiessen von aus mehreren Komponenten bestehenden Kunstoffartikeln
US7165967B2 (en) 2002-09-17 2007-01-23 Hekuma Gmbh Method for removing injection-moulded parts from an injection-moulding machine and injection-moulding machine with a handling system

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1174242A2 (de) * 2000-07-12 2002-01-23 Richard Herbst GmbH Vefahren und Vorrichtung zum Spritzgiessen von aus mehreren Komponenten bestehenden Kunstoffartikeln
EP1174242A3 (de) * 2000-07-12 2003-03-12 HEKUMA GmbH Vefahren und Vorrichtung zum Spritzgiessen von aus mehreren Komponenten bestehenden Kunstoffartikeln
US6827571B2 (en) 2000-07-12 2004-12-07 Richard Herbst Gmbh Apparatus for injection-molding plastic material articles consisting of a plurality of components
US7165967B2 (en) 2002-09-17 2007-01-23 Hekuma Gmbh Method for removing injection-moulded parts from an injection-moulding machine and injection-moulding machine with a handling system

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0710546B2 (ja) 加熱装置を有するゲート装置
JP2010149450A (ja) 多色成形品の成形方法および多色成形用金型
CN102223994A (zh) 光学元件制造方法及成型模具
KR100966877B1 (ko) 핫 러너 시스템 및 이를 이용한 사출 성형 방법
GB1594468A (en) Metal mould assembly for an injection moulding machine
JPH0952261A (ja) 射出成形用金型
US6884381B1 (en) Injection molding method and device
JP2731058B2 (ja) 射出成形による合成樹脂被覆装置
JP2859494B2 (ja) 複数材射出成形機
JP3763768B2 (ja) 射出成形機
JPH0999456A (ja) 射出成形装置
JP2968395B2 (ja) 射出成形機の金型交換装置
JPH06848A (ja) スタックモールド金型
CN110802814A (zh) 注胶均匀的插座外壳注塑模具
JPH0426290B2 (ja)
CN221475963U (zh) 一种注塑包胶模具
CA2260303C (en) Method and apparatus for injection molding synthetic polymeric/copolymeric articles
JPH11156907A (ja) 微小構造体の成形方法および成形装置
JP3988737B2 (ja) 成形品の射出・加飾成形方法及び金型装置
JPH0768582A (ja) スタンピング成形装置及びスタンピング成形型
JP2002192587A (ja) 光ディスク成形用金型装置
JP2017035821A (ja) 射出成形機及び射出成形方法
JP2001079852A (ja) 成形装置
JP2002331557A (ja) 射出成形金型
JP3702974B2 (ja) 射出成形金型装置及び成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040525

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02